1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:06:45.74 ID:mU/BJ8yN0

パシャパシャパシャパシャパシャパシャ!

キューケーハイリマーッス

イショーオナーシャー  ウィーッッス

晴「━━━そーそーこれこれ! こういうのがいいんだ!」キャッキャッ

光「似合う似合う! かーっこいー♪」

晴「だろだろ? で光は」

光「……諦めるなと叫ばなきゃいけないアタシが、堕落を喜ぶ悪魔になんか……!」

晴「ごしゅーしょーさん。似合ってるのに嫌なのか?」

光「……曽我●子さんみたいだって気分出てるアタシとっ! 子供達の見本じゃなきゃいけないアタシがっ! せめぎあってるんだ……!」ギリリリリリリ

晴「オタめんどっ。肩冷えたら言えよ。上着貸すから」

光「んー、乾布摩擦するから大丈夫!」

晴「ローテクだな」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454317605

引用元: 結城晴「そーそーこれこれっ♪」南条光「このお洋服か……!?」 


 

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:11:37.55 ID:mU/BJ8yN0

光「晴ちゃんこそ冷えないのか?」

晴「見栄え重視で微妙に薄いし……ま、この程度なら大丈夫?」

光「なのに金属パーツが多いのは、重くてキツそうだ」

晴「それなりな。けど、それなりって所詮それなりだし。露出ないぶん、そっちよかマシだぜ」

光「アタシ寒くないよ?」

晴「マジで?」

光「体温高めだもん、はっはっは!」

晴「なんだそりゃ」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:15:05.31 ID:mU/BJ8yN0

光「じゃあまぁついでに、ポーズも取っておこうか。えいっ」

晴「この姿勢キツくね?」キリッ

光「支えるから、寄っ掛かって欲しいなぁ」

晴「そこまでじゃねーから大丈夫。ほら、こっちに寄った寄った」

光「ぬくい?」」ぎゅっ

晴「ぬくい」きゅっ

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:17:46.26 ID:mU/BJ8yN0

光「今日の晴ちゃんは積極的だなぁ」

晴「外、雪だろ? 冷えるんだっての」

晴(……何で積極的かって、その意味ぐらいわかれよ……)

光「ん? ぜんぜん冷えてないじゃないか」

晴「そうか? オレ、ちょっと肌寒いくらいなんだけど」

光「触れてるとこ、あったかいよ?」

晴「……そうかよ」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:21:12.68 ID:mU/BJ8yN0

光「それよりだな、王子様がその触り方をするのは品が無いんじゃないか?」

晴「うん?」

光「いつまで人の尻に触ってるつもりだ、と言ってるんだ」

晴「あ、悪ぃ。腰のつもりだった」パッ

光「撮影中にもこのポーズするんだよなぁ。……王子様らしさは感じないな」

晴「そう?」

光「ヤンチャっぽさの方が先に立つ、かな?」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:28:17.75 ID:mU/BJ8yN0

晴「む。……そこまで言うんだったら、本気だしてやる」

光「おお、見せて見せて!」

晴「まぁまずだな、壁際に立て」

光「スタンバイOK!」

晴「で、――ていっ」ドンッ

壁「きゃあ////」

光「髪が巻き込まれると、なかなか痛いな」

晴「驚けよそこは!!」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:35:42.65 ID:mU/BJ8yN0

光「すまない。アタシ、脅されたいとか、そういう悪趣味は持ち合わせてないんだ」

光(……心臓にも良くないしね)ドキドキ

晴「すげーコイツ女性誌の読者に一気に喧嘩売りやがった」

光「そ、そんな! ……っというかだな、今のって王子様というより、学生っぽくないか?」

晴「言われてみれば……だよなぁ。じゃあもっとこう、ふんぞりかえって『膝まずけー』みてーなカンジ?」

光「そうそう! で、アタシが後ろから刺す!」

晴「オレ殺されんの!?」

光「歴史的に、魔王って呼ばれた人の最後ってそんな感じじゃないか?」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:38:07.08 ID:mU/BJ8yN0

晴「縁起悪っ。……ただ、魔王ってのはいいヒントになったぜ」

光「その心は?」

晴「こういうこと、だな」グイッ

光「わぁっ!?」ドサッ



光「……急だぞ」

晴「驚きがなきゃ意味ねーし?」

光「屁理屈を……」

晴「……よく似合ってるぜ? オレに合わせたドレスだろ」

光「そういう仕様だし」

晴「しゃべるな」

光「む……」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:41:36.87 ID:mU/BJ8yN0

光(入り込んでる、……ってことかぁ)

晴「オレの隣に立つに相応しい恰好だ。……綺麗だよ、光」スッ

光「……せ、背中に触らないで欲しいな」ビクッ

晴「オレの物に、好きに触って何が悪いんだ?」

光「……そう、か……」

晴(……こんな感じ、か?)

光「じゃあ、次はアタシの番な」

晴「え?」

光「隙まみれなんだよ、ただひたすらな」

晴「お、おい、何の話だ?  ――わぁっ!」ドサッ

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:44:26.04 ID:mU/BJ8yN0

光「これで逆転、だな?」

晴「……ひ、光? 何がしたいんだ?」

光「……アタシが君の物なら、可愛がって貰うのが筋だろ」ズッ

晴「そりゃそうだろうけどよ……」

光「……口だけだなんて、思ってないから」ボソッ

晴「っ! 光ッ。子どものお手本はどうした!?」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:49:30.68 ID:mU/BJ8yN0

光「晴ちゃんは、子供に見せられないことをしたいって……思ったのか?」

晴「ンなの、言葉の綾だ!」

光「ふぅん……?」ギュッ

グイッ

ぎゅ

晴「な、……なん、っ……だよ」カァッ

光「言葉で勘違いを起こすなら、……使わないで、やってみる。伝わるか?」トクンッ……トクンッ……

晴「お、押しつけてくる奴がいるかよ……!」

光「……君がとってもカッコよかったから、ほら、どくんどくん、どくんどくんっ……ってさ」

晴「ざっ、……けん、な……」

光「マジだぞ。もっと、……させてくれるん、だよね……?」

晴「猫なで声、やめろ……」ゾクゾクッ

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:51:18.03 ID:mU/BJ8yN0

光「嫌なら、本気で暴れてみればいいじゃないか」

晴「……怪我させたら危ねぇじゃん」

光「気遣ってくれてるわけだ?」

晴「そりゃそう、……だろ」

光「どうして?」

晴「言わせんな。……言わせんなよな」

光「魔王様らしく、自分の物だと刻んでみればいいじゃないか」

晴「……刻まれてーの?」

光「人には察しろ察しろって言うのに、君はしないのか?」

晴「お前さ、割と意地が悪いところあるよな。……何がしてーんだよ、光」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:54:47.26 ID:mU/BJ8yN0

光「アタシ、必殺技があるんだ。最後の最後、一番のクライマックスまで取って置いた必殺技が」

晴「……使いたい、のか?」

光「……使わせたい?」ツツ……

晴「……く、くるなら、……来い……」ギュウウウ

光「…………」

光「……よぉっし! 完成!」

晴「……は?」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:55:27.80 ID:mU/BJ8yN0

光「は? って言われてもなぁ」

晴「いやそれこそ『は?』としか言えねーんだけど。何この、何?」

光「撮影のリハだぞ。見よう見まね、プラスアレンジだけど、こんな感じでどうかなっ!」クルッ

晴「あの、光? 本気で何を言ってるんだ?」

光「言ったとおりだよ? アタシも撮影中のポーズ考えてたんだけど」

晴「な、なら先に言えば」

光「先に言わず、いきなり引っ張ってきたのはどっちだ? それとも、アタシだけはしちゃいけないのか?」

晴「…………」ウルウルウルウル

光「……あー……えっと?」

晴「こっ! のっ! やっ! ろーーっ!」ポカポカゲシゲシ

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 18:58:19.20 ID:mU/BJ8yN0

光「わぁっ!? ダメだ晴ちゃん、モーションが丸見えだよ!?」ヒョイヒョイ

晴「るせぇ! 人で遊んで! ってかプロレス的に評論すんな!」

光「いやだって特撮って究極的には着ぐるみプロレス……わーだめだめだめ、ちょっ、そこっ!」

晴「うるせぇぇぇぇっ!!」ゲシゲシアチョー

カメラマン(そろそろ始めてーッス)

おわり

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 19:00:12.57 ID:mU/BJ8yN0

おまけ

カメラマン「さーせん、ちょっといいッスか?」

モバP「なんです?」

カメラマン「あれ、止めるの手伝って欲しいッス」

   ワーギャー!

モバP「お、光はブロックが上手くなったなあ。晴も顔を狙ってない」

カメラマン「その話はいいんで、どうにかなんないッスか?」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/01(月) 19:01:27.49 ID:mU/BJ8yN0

モバP「かしこまりました。ちょっとそっちの毛布持ってもらえません?」

カメラマン「はい?」

モバP「で、これを二人の頭にかけます」バサッ

カメラマン「昔シーツかぶってお化けごっこって良くやったッスよねー」バサッ

モバP「ええ。そっちの首もってください。引き離します」ズズズッ

カメラマン「これでいいんスか?」ズズズッ

モバP「いいんです。毛布を外すと」バサッ

晴「……ん? オレ、何してた?」キョロキョロ

光「あれ? アタシは何を?」パチクリ

モバP「二人とも二十秒以内に仕度! 早急に!」

晴 光「「あ、はい!」」

カメラマン「ハムスターじゃないんスから」


おわり