2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/22(土) 23:59:12 ID:Yjg6TQnw
①嫌いな食べ物
【エレンの場合】
訓練兵団に入団して、初めてのニンジンが入ったメニューが出た日
エレン(う……今日の野菜スープ、ニンジンが入ってる……しかも多い)
エレン(何故か、嫌いな食べ物に限って、多く入ってるんだよな)
エレン(アルミン、食べてもらっていいか?)ジ
アルミン(うん、いいよ……タイミングを見計らって僕の皿に移してね)コクン
※目で語り合っています
ミカサ「…」カチャ
エレン(!よし、ミカサが自分の皿を見てる今がチャンス!)
ソーー……
転載元:
エレン「訓練兵の日常」
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3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:00:38 ID:BHTG879U
ミカサ「エレン、アルミン」
エレン アルミン ビク!!
ミカサ「エレン……ちゃんと自分で食べなきゃダメ……あと気配でバレバレ」
エレン「クッ……嫌いな食べ物の一つや二つぐらい、食えなくたって良いじゃねえか」
ミカサ「好き嫌いは良くない。食糧難の時代、きちんと食べないと生産者に失礼」
アルミン「でもミカサ。代わりに僕が食べるわけだから……何も残すわけじゃないから」
ミカサ「アルミン、エレンを甘やかしちゃダメ。好き嫌いが有るままだと、大人になって恥をかく」
ジャン「いいや、今の時点で十分に恥だと思うけどなぁ?」
4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:02:18 ID:BHTG879U
エレン「な!?いきなり湧いて出てくんじゃねーよ、ジャン!」
ジャン「いやぁ…まさか巨人をぶっ殺すとか大口叩いてるやつが、たかがニンジンが食えないなんて」
ジャン「ホント、お子様だなwwwwww」プギャーー
エレン「この野郎!」
ミカサ「エレン、やめなさい。ジャンの言うとおり。エレンはお子様」
エレン「うっ……ミカサまで……」
ジャン「ほれみろ!ミカサにまで言われるとは、哀れな奴wwwww」
ミカサ「ほら、私が食べさせてあげるから、あーんして」スクッ
ジャン「」
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:03:36 ID:BHTG879U
アルミン以外(自分のスプーンで掬った!? というか、無表情のあーんって怖い)
エレン「うぅ……ミカサぁ……」
ミカサ「……………………あ~ん」ジーーーー
エレン「わ、わかったよ。食べりゃいいんだろ!」
パク!
アルミン以外(間接キス!! )
6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:04:34 ID:BHTG879U
ジャン(エレンの野郎、何の疑問も持たず、ミカサのスプーンで食べやがったぁあ!!)
ジャン(関節キスとかうらやましすぎんぞ、こんちくしょぉおおおお!!)
エレン「うげ……やっぱりマズイ……ミカサ、もう勘弁して……」モグモグ
ミカサ「ダメ、全部食べきるまで、食べさせる」
ジャン(これ以上、ミカサの唾液が付いたスプーンを、口にさせるわけにはいかん!)
ジャン「な、なあミカサ、もうエレンも嫌がってることだし、このh」
ミカサ「ジャン、このままだと恥をかくと言ったのは、あなた。余計な口出しは無用」
ジャン「」
一同(ジャン、哀れな)
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:05:17 ID:BHTG879U
ミカサ「ほら、あーんしなさい」
エレン「うぅ、アルミン、助けてくれよぉ……」
ミカサ「アルミン、妨害しようとしたら、後でくすぐりの刑だから」
アルミン「ごめんよ、エレン。助けられそうにない。ミカサのくすぐりは、もはや拷問だから」
エレン「そんなぁ……!」
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:06:35 ID:BHTG879U
5分後
エレン「うぇぇ……結局全部食べさせられた……」
アルミン「エレン……ほら、口直しにパン食べて」
エレン「うぅ……ちくしょう……俺はお前の子供でも弟でもないってのに、無理やり食わせやがってぇ……」
ミカサ「私達は家族。家族に好き嫌いがあるのなら、それを無くしてあげるのは当然」 スク パク
一同(エレンが口を付けたスプーンを、これまた何のためらいもなく、口に運んだ)
コニー「おい、さっきから、ジャンが息をしてないぞ!?」
ジャン「」
ワイワイガヤガヤ
サシャ「……」ジィーーー
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:07:27 ID:BHTG879U
サシャ(あのニンジンを食べて上げるって申し出るつもりでしたが、結局無理でしたね)
サシャ(私が言うのもあれですが、エレンは変わり者で、話しかけ辛い雰囲気がありましたが、
今日の出来事で、イメージが変わりました。意外と可愛いとこがあるのですね)
サシャ(イメージが変わったと言えば、ミカサもです)
サシャ(取っ付きにくいイメージがありましたが、さっきのミカサ、心なしか楽しそうでした)
サシャ(ミカサは、本当は優しい人なのかもしれませんね。今度、色々とお話ししてみたいですね)
10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:08:30 ID:BHTG879U
【アルミンの場合】
ニンジンから三日後
アルミン(うげ……今日は付け合せに、ピーマンのソテーが添えられてる)
アルミン(微妙に量が多い……こんな苦いもの、何で世の中に存在してるんだろ……)
アルミン(今日はミカサは対面に座って、今はサシャと喋りながら食べている……よし、エレン!)チラ
エレン(ああ、分かってる! 隙を見てアルミンのピーマンを食べてやる!)コクン
※相変わらず、目で会話をしています。
12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:09:50 ID:BHTG879U
サシャ「というわけで、追い詰められた生き物が、すべてをなげうつ時の声は、要注意…」
ミカサ「サシャ、ちょっと待って……エレン、アルミンのピーマンを食べようとしちゃダメ」
エレン「!!……な、なんのこと…だ?」(まだ何もしていないのに!?)!
アルミン「そ、そうだよ、そんな素振り、一つもしてないよ?」(サシャの方に意識がいってたはずなのに!?)
ミカサ「本当?」ジィ
アルミン「ほ…本当だよ…!」
ミカサ「…………」ジィィィ~~~~~…………
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:10:39 ID:BHTG879U
アルミン「う……ごめんなさい……食べて貰おうとしてました」
ミカサ「うん、アルミンは素直でいい子。正直に言えたのはエライ」
アルミン「え、それじゃあ……!?」
ミカサ「でも、それとこれとは別。食べさせてあげるから、お皿貸して」ザクッ
ミカサ「ほら、あーん」
エレン以外(また、間接キス!?)
コニー「おい、またジャンが気を失ってるぞ!?」
ジャン「」
15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:11:39 ID:BHTG879U
アルミン「や、やだよぉ……ピーマン、こっちに向けないでよぉ……!」
女子一同と一部男子(嫌がってるアルミン、かわいい///)
ミカサ「駄々をこねてはダメ。食べないと大きくなれない。あ~~ん……」グイ
アルミン「それ食べたって、大きくならないよ!……絶対、食べないからね……!」プイ
女子一同と一部男子(あのアルミンが駄々っ子に!?……これはアリ!!)
ミカサ「むぅ、仕方がない……エレン、取り押さえて」
16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:12:31 ID:BHTG879U
エレン「ミカサ、やめてやれよ!嫌いなもの、無理やり食べさせる必要ないだろ!」
エレン「それに、アルミンは俺の親友だ!親友を裏切るような真似はできn」
ミカサ「エレン、取り押さえなければ、エレンにくすぐりの刑を行う」
エレン「すまん、アルミン」ガシッ
アルミン「うあああぁ!?え、エレン!?」
一同(あっさり、親友を売った!?)
エレン「アレを喰らうぐらいなら、死んだ方がマシ!」
一同(どんだけ凄まじいんだ、くすぐりの刑……)
アルミン「やだぁぁ!エレン、離してよぉ!」ジタバタ
エレン「すまん……スマン!!アルミン……ッ!この世は残酷なんだ。俺を許してくれ!」
18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:13:26 ID:BHTG879U
5分後
アルミン「うぇぇ……苦いよぉ……マズイよぉ……ミカサなんて大っ嫌い……」グスグス
女子一同及び一部男子(涙目のアルミン、天使///)
エレン「良くやった、アルミン……ほら、口直しにスープ飲め」
アルミン「うん……」ズズ…
ミカサ「アルミン、何時までも苦いのがダメとか言ってたら、大人になれない」
ミカサ「アルミンはとても賢い。いずれこのピーマンの苦みの良さが分かる」
ミカサ「アルミンなら、きっと分かる日が来る」ザク パク
一同(アルミンが口を付けたフォークを、これまた気にせずに口に付けた!?)
コニー「おい、ジャンが、血の涙を流して倒れてるぞ!?」
ジャン「」
アルミン「うぅ……ピーマン食べるぐらいなら、僕は大人になれなくたっていいよぉ……」グス
女子一同及び一部男子(た、確かに今のままでいいかも///)
ワイワイガヤガヤ
クリスタ「……」
20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:14:41 ID:BHTG879U
クリスタ(アルミンって普段の様子をみると、顔に似合わず大人びてると思ってたけど)
クリスタ(やっぱり見た目通り、子供らしい一面もあったんだね。というか、カワイイ///)
クリスタ(それにミカサって、エレンばかり気にかけてるかと思ってたけど、
アルミンのことも大切にしてるんだなぁ)
クリスタ(さっきのミカサは、何だか少し微笑んでいたようにも見えた)
クリスタ(この前の様子も見ると、まるで2人のお母さんみたい)
クリスタ(それにしても、あの3人はもう身よりがいないのに、親がいる私よりも幸せそう……)
クリスタ(幼馴染か……いいなあ、幼馴染って。他愛もないケンカして、そして助け合って……)
クリスタ(私にもああいう友達がいれば、私はいらない子にならずに済んだのかな…?)
クリスタ(……私もそういう関係の友達、欲しかったな)
①嫌いな食べ物 終わり
21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:15:55 ID:BHTG879U
②食生活の変化
訓練兵団入団初日
クリスタ(うぅ、今日初めて、家以外の食事を食べるけど)
クリスタ(パンとスープしかない。それに、器が陶磁器じゃないし、盛り付けも大ざっぱ…)
クリスタ(家ではメイドさんや執事が用意してくれてたのに、ここでは自分で取りにいかなくちゃいけない)
クリスタ(ナプキンもない。こぼしたら、何で拭けばいいのかな……)
クリスタ(それにしても、こんな大勢の人と食べるのは初めて…)
ワイワイガヤガヤ
ガチャガチャ
バクバク
23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:16:41 ID:BHTG879U
クリスタ(うう、みんな私からみたら、食事作法が悪いなぁ……男の子は特に、食べ方が豪快というか…)
クリスタ(あんな食べ方したら、家じゃ執事やメイドさんに怒られちゃう)
クリスタ(と、とにかく食べよう。えっと、スープの味は……う、あまり美味しくない…)
クリスタ(パンは……固いし少しパサパサしてる……しっとりしたパン、食べたいよぉ……)
クリスタ(……はぁ、私自分が不幸って思ってたけど、こうしてみると結構恵まれてたんだね……)
クリスタ(うぅ……これは慣れるしかないよね)
クリスタ(あ、そうだ、忘れるところだった)
クリスタ(今日お芋の女の子が夕飯取り上げられてたから、何か食べるものを持って行ってあげなきゃ)
クリスタ(パンを一つ隠し持って、後でもって行こっと)ガサゴソ
ユミル「……チッ」イラ
24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:17:35 ID:BHTG879U
翌朝
クリスタ(ユミルって何を考えてるか、分からないなぁ)
クリスタ(えっと、今日の朝食は……またパサパサしてそうなパンと、堅そうなスクランブルエッグか)
クリスタ(サクサクのクロワッサンと、ふわふわのスクランブルエッグが食べたいよぉ)グス
ユミル「どうした、クリスタ?早く食っちまわないと、間に合わないぞ?」
クリスタ「う、うん、そうだね!」パク
クリスタ(うぅ、パンは固いし、卵も冷めて固い……美味しくないよぉ……)
サシャ「昨日はまともに食べれてないので、これでやっとまともに食べれます!」ガツガツバクバク
クリスタ(不味いのに、よく美味しそうに食べれるなあ)
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:18:34 ID:BHTG879U
サシャ「ん?どうしたんですか、クリスタ?」
クリスタ「えっ?……あ、その、何でもない。ちょっと食欲なくて」
サシャ「そうですか。どうしても無理なら、私が食べてあげますからね!」
クリスタ「だ、大丈夫……食べないと体力持たないから」
サシャ「そうですか…」シュン
ユミル「……」(…お嬢様だったから、ここの食事は合わんのだろうな)
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:19:27 ID:BHTG879U
その日の夕食
クリスタ(今日は、お肉の入ってないクリームシチュー……)ズズ
クリスタ(とろみが少なくて味が薄い……)
クリスタ(ビーフシチューなんて、もう食べることはできないんだろうなぁ……)
クリスタ(残したいけど、残したら作った人に失礼だし……)
クリスタ(それに食糧難の時代だから、きちんと食べないと生産者にも失礼だもんね)モグ……モグ
サシャ「運動した後だから、何を食べても美味しいです!」ガツガツ
クリスタ(何でも美味しそうに食べるサシャが羨ましい…)
ユミル「……」
29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:20:56 ID:BHTG879U
次の日の夕食
サシャ「今日のメニューは川魚の、バター焼きみたいですね!」
クリスタ(今日のメニューは川魚か……)
クリスタ(…やっと、まともなのが出そう!)
・・・
クリスタ(うぅ…姿そのまま、丸焼きで出るとは思わなかった)
クリスタ(切り身の姿しか見たことないから…)
クリスタ(お魚さんの白く濁った目が怖いよぉ…)
クリスタ(うう、これどうやって切り分けるのかな……)
クリスタ(男の子はそのままかぶりついてる子もいる…あとサシャも…)
サシャ「私の村じゃ魚は滅多に食べれないので、うれしいです!」ガブ ハグハグ
31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:22:16 ID:BHTG879U
クリスタ(家では考えられない食べ方だよ……)
クリスタ(どうやって切り分けたらいいのかな…)オロオロ
ユミル「おい、クリスタ。まさか魚の食べ方が判らないのか?」
クリスタ「えっ!?あ、うん……そ、そうなんだ。お、お母さんが川魚があまり好きじゃなくて
家では、あまりでなかったんだ。それに出ても、切り身しか買ってこなかったから」
クリスタ(一応、ウソは言ってない……私が元貴族って、バレないよね…?)
ユミル「おいおい、そんなんじゃ大人になって恥かくぞ。いいか、魚はなナイフでこうやって…」
ユミル(やはり貴族の娘だからか、切り分けられた魚しか食べたことないんだな)
クリスタ「えっと……できた。頂きます」パク
32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:22:47 ID:BHTG879U
クリスタ(…うぇ……味は悪くないけど、ちょっと生臭い…)
クリスタ(それに小骨が多い。食べるのが大変……)
クリスタ(家の料理人はきちんと骨を取り除いて、臭みも消してくれてたんだね)
クリスタ(お魚ってきちんと料理しようとすると、結構手間隙かかるんだなぁ…)
ユミル(ホントつい最近までお嬢様だったんだな……)
ユミル(ま、慣れるしかないわな……)
クリスタ(ずっと、こんな食事が続くのかな…)
33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:23:35 ID:BHTG879U
その次の日の夕食
クリスタ(うぅ、今日も美味しくないんだろうなぁ……)
クリスタ(今日はコーンクリームスープ…に、ポテトサラダ)
クリスタ(コーンスープは……!これは程よく甘くて美味しい!)
クリスタ(ポテトサラダは……これもお芋がホクホクしてて美味しい!)
クリスタ(なんだ、美味しい料理も出るんだ!)パァァ
サシャ「それにしても、このコーンスープは絶品ですね!」
サシャ「よしこれなら、パンを浸しても…」チャプ
クリスタ(あうぅ……また不作法な食べ方してる)
サシャ「うん、美味しいです!二人もやってみてはどうですか?」
ユミル「お、確かにそうだな…おお、確かに美味いな」チャプ パク
クリスタ(うう、ユミルまで…)
34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:24:09 ID:BHTG879U
サシャ「どうしたんですか?クリスタもやってみてはどうですか?」
クリスタ「でも、それってお行儀が悪いような…」
サシャ「大丈夫ですよ、みんなやってますし」
クリスタ「えっ?」
エレン「今日のスープうめぇな! この固いパンを浸すと、いい感じに柔らかくなる」チャプ
アルミン「うん!これだと、口の水分を取られずに済むよね」チャプ
ミカサ「ポテトサラダも美味しい」モグモグ
今日は確かにうめぇ チャプ
兵団の食事もやればできるのね チャプ
今日は作った人が違うんじゃね? チャプ
残ってたら、今日はおかわりしたいな チャプ
35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:25:12 ID:BHTG879U
クリスタ(みんな、パンを浸してる…)
サシャ「ほらほら、一度騙されたと思ってやってみて下さい」
クリスタ「そ、それじゃ、やってみるね……」チャプ パク
クリスタ「………パサパサのパン柔らかくなって、食べやすい…!」パァァ
サシャ「そうでしょうそうでしょう!」
クリスタ(まだちょっと抵抗はあるけど…もう私は貴族でないし、いいか)
クリスタ(今後もこんなメニューが出てくれるといいな)
36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:26:09 ID:BHTG879U
3ヵ月後
クリスタ(ここに来て3ヶ月、兵団の料理は相変わらず当たりハズレが大きい)
クリスタ(今日は……ハズレ……)
クリスタ(まだ、家の料理にも未練がないと言えば嘘になる。けど…)
サシャ「いやぁ、今日もご飯が美味しいです!」
ユミル「お前何時も美味いっていうよな。バカ舌だろ」
サシャ「む、違いますよ。ほら、よく言うじゃないですか」
サシャ「空腹は最高のスパイスって!」エッヘン ドヤァ
ユミル「単に、食い意地が張ってるだけだろ。あとドヤ顔ウゼェ…」
クリスタ「もう、サシャを苛めないの」
ユミル「へいへい。クリスタは優しいねぇ…ん?あのテーブル、騒がしいな」
37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:27:13 ID:BHTG879U
エレン「だから、ニンジンぐらい食べられなくったって、いいだろうが~!!」
アルミン「うわ~ん、ピーマンこっちに向けないでよぉ~!」
ミカサ「そう……どうしても食べないというのなら」サッ サッ
ミカサ「二人のパンをサシャにあげるけど、どうする?」
エレン「い、一瞬で……!」
アルミン「ひどいよ、ミカサ~!」
38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:27:50 ID:BHTG879U
ミカサ「サシャ、まだ食べては駄目。伏せ」
サシャ「ハッハッハッ……」ジュル
ユミル「よだれ垂らしてやがる。汚らしい」
クリスタ「あはは」
ワーワーギャーギャー
クリスタ(まだここの食事には、慣れないけど)
クリスタ(それでも、今では食事の時間がすごく楽しみです)
クリスタ(こうやってみんなで楽しく食事するのって、楽しいって分かったから)
②食生活の変化 終わり
39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:29:02 ID:BHTG879U
③少しは慎みを覚えろ
夏 休日の朝 食堂
サシャ「おはようございます……ユミル達のテーブルが埋まっていますね。アルミン、隣良いですか?」
アルミン「うん、いいよ」
サシャ「今日は一段と暑いですね~~」グデ~……
エレン「ああ、今日が訓練でなくてよかったぜ……」
アルミン「うん、訓練中は、夏でも長袖着せられるから参っちゃうよね」
ミカサ「怪我防止のためだから、仕方がない」
エレン「ああ……」
サシャ「……」ジィーー…
40 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:29:53 ID:BHTG879U
アルミン「?…ど、どうしたの、サシャ。僕の腕をじーっとみたりして」
サシャ「アルミンの腕って綺麗ですねぇ~…。羨ましいです」
アルミン「え……ええっ!?な、何を言い出すの!?」
サシャ「だって男の子なのに、色白できれいなお肌をしています。それにゴツゴツしてませんし」
サシャ「それに…ちょっと腕を上げてもらいますね」ヒョィ
アルミン「うわぁ!?」
サシャ「ちょっと袖の中を拝借……」
サシャ「……ひゃ~。アルミンは男なのに、腋毛も生えていないんですね。きれいな脇で羨ましいです」
アルミン「や、やめてよ、サシャ~。男らしくないのは気にしているんだから~!」
サシャ「褒めているんですから、良いじゃないですか」
アルミン「うぅ~!」プンプン
43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:30:58 ID:BHTG879U
サシャ「それにしても、アルミンはムダ毛が全くないんですね」」
サシャ「私は、いつもお手入れするのが大変ですから、羨ましいです」
アルミン「お手入れ?」
サシャ「そうです。何時もムダ毛処理が大変です。……剃るのが」
アルミン「へっ?……剃…る……?」
サシャ「そうです。私は腕毛が生えてて、何時も剃るのが大変です。あ、あと脛毛も!」
シーン
44 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:32:37 ID:BHTG879U
アルミン(うわぁ、一気に空気が重苦しくなっちゃった)
サシャ「ん、どうしたのですか?」
アルミン「あ、あのさ、サシャ、もうこの話はやめようよ」
サシャ「何でですか?いいじゃないですか。それよりムダ毛処理で一番大変なのは脇です!」
サシャ「わき毛を綺麗に剃るのは、結構手間がかかります」
サシャ「ですから、抜いたらきれいになるんじゃないかと思って、試してみたのですが」
サシャ「滅茶苦茶痛かったです!おまけに、赤くなって余計に汚らしくなってしまいました……」
アルミン「あ……はは……そう」(僕は、どう反応すればいいのかな……)
45 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:33:34 ID:BHTG879U
ユミル「オイ、サシャ!てめぇはもうちょっと考えて話しやがれ!」
ユミル「仮にも女なんだから、もっと恥じらいを持てよ!」
サシャ「え~、そうですか?別に事実なんだから、気にしなくても良いと思うんですけどね~?」
アルミン(いやいや、気になるから剃るんでしょ!その処理を話すのは気にならないなんておかしいよ!)
アルミン(サシャはやっぱりちょっと変わってるな……)
コニー「オイ、芋女。休日の朝っぱらから、女のムダ毛の処理なんて聞きたかねぇよ」
コニー「見ろ、男子一同が、微妙な雰囲気になっちまったじゃねぇか!」
男達「……」ズーン
46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:34:39 ID:BHTG879U
サシャ「ハァ~…男子は女子に幻想を抱きすぎです」
サシャ「ムダ毛処理してるのは、何も私だけではありませんからね!」
ジャン(ミカサはしてないよな…?)
コニー「おい、だから幻想をぶち壊すなって!」
サシャ「やっぱり男子はクリスタみたいな子がいいんですね、まったく!」
コニー「は?……クリスタ?」
クリスタ「ちょ…サシャ!?」
サシャ「クリスタはムダ毛ところか、全く生えていません!」
サシャ「そんなに毛がない子がいいなら、男子は皆クリスタと結婚すればいいんです!」
47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:35:47 ID:BHTG879U
ライナー「」ガタッ
多くの男子「」ガタタッ
クリスタ「いやああああああああああぁぁぁぁぁ!!!サシャのバカぁぁぁああああああ!!」
ユミル「サシャぁああああああああああああああぁぁぁぁあああ!!!!!」
男達(…… 生えて……いないだとぉ!?)ハァハァ!
ライナー(●●●●だというのか……!!)ハァハァハァハァハァ!
クリスタ「皆、こっち見ないでぇえええ~~~!!!」ウワーン!
ユミル「野郎どもぉおおおお!クリスタを変な目で見るんじゃねぇええええ!!!」
サシャ「あわわわわ!く、クリスタ!?なんで泣いているのか分かりませんが、泣かないでください!」
クリスタ「わぁあああああん!うわぁあああああんんん!」ビエーーーンビエーーーン!
アルミン「どうしよう、あんまり騒いじゃうと、教官が来ちゃうよ!」
エレン「アルミン、俺に任せろ」
ミカサ「エレン?」
48 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:36:51 ID:BHTG879U
エレン「大丈夫、任せろって!……泣かないで、ちょっと聞いてくれクリスタ!」
クリスタ「うぁあああ~~ん!!……ぐす!?」
アルミン(エレン、一体どう収めるつもりなんだ!?)
一同「ゴク」シーン……
エレン「クリスタ、その、別に気にすることはない」
エレン「……アルミンだって、生えていなんだからな!」
49 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:38:00 ID:BHTG879U
クリスタ「へっ…!?」
アルミン「うわぁああああああああああ!?!?!?!?」
エレン「だから気にすんな!毛がないのは、お前だけじゃない!!アルミンも仲間だ!!」ニコッ!
エレン(ふーー。これでクリスタも落ち着くはず!)ドヤ!→アルミン達の方を向く
アルミン「え、エレンのバカぁあああぁぁぁぁあぁあぁぁぁ!!!!」ウワーン!!!
アルミン「気にしてることバラすなんて!!エレンなんて大っ嫌いだぁああああああああ!!!!」ウワーンウワーン!
クリスタ「うわぁあああぁあああぁあああああんん!!!」ビエーンビエーン!
ユミル「こんのぉアホがぁああああああ!!!!」
エレン「え、ちょ…!な、何が不味かったんだ……!?」
エレン「クリスタは毛がないことを気にしてるから、仲間がいれば安心すると思ったのに……」
ミカサ「エレン!………とにかくこっちに来なさい!!」
一部女子達(アルミン、生えてないんだ……ちょっと見てみたい///)
51 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:39:18 ID:BHTG879U
5分後
アルミン「うぅ……グスッ……」→ミカサに寄りかかってナデナデされいる
クリスタ「ひっく…ぐすっ……」→ユミルに寄りかかってナデナデされている
エレン「」 サシャ「」 →二人とも正座中
ミカサ「全く。エレン、何度も言うように、貴方は女心が分かっていない」
ミカサ「普通の神経してたら、あんなフォローはしない。……おまけにアルミンの秘密までバラして」
ミカサ「エレンはデリカシーが無いのにも程がある」
ミカサ「だから空気が読めないと言われる。……分かっているの?」ガミガミ
エレン「は、はひ……はんしぇいひてましゅ……」→ミカサに思いっ切り往復ビンタを何発も喰らい、両ホホが腫れている
52 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:40:10 ID:BHTG879U
ユミル「こんの、芋女がぁああ……!!ここまで常識がないとは思わなかったぞ!!」
ユミル「罰として1週間、夕飯のパンは取り上げだからな!!」
サシャ「そ、そんな!惨い……あまりに惨い仕打ちです!」
ユミル「晩飯全部取り上げないだけでも、有り難いと思えやああぁぁぁぁぁ!!!!」
ライナー「」→イヤラシイ目で見ていた筆頭として、アニに蹴り上げられた
ギャーギャーワーワー
キース「……」
53 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:40:55 ID:BHTG879U
キース(騒いでいるから、罰を与えようと思ったが)
キース(原因となった奴らはすでに罰も与えられたようだし、そのまま去るとしよう)
キース(さすがの私も、身体的特徴のことをまた蒸し返してやるのは、流石にかわいそうで出来ないしな)
キース(…………奴らもまだまだ、思春期の子供なんだな)
③少しは慎みを覚えろ 終わり
54 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:42:17 ID:BHTG879U
④少しは慎みを覚えろ その2
ムダ毛事件から数日後
ワイワイガヤガヤ
サシャ「のわぁ~~~!!!」
バンッ!!
エレン「ん、どうしたんだ、サシャの奴、慌てて?」
サシャ「はぁっ……!はぁっ……!た、大変なことになりました!!!」
アルミン「ど、どうしたの、サシャ!?」
サシャ「ぱ……パンツが……パンツが……!」
アルミン「なっ…!?ま、まさか……盗まれt」
サシャ「パンツが、生理不順で血まみれになってしまいました!!!!!」
アルミン「」
女子「」
男子「」
72 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 08:19:58 ID:BHTG879U
シーン……
アルミン(こういう場合、どう反応すればいいかわかんないや…)
サシャ「医務室行ったら、ナプキン切れてるから誰かに貰えって言われました~!!」
サシャ「だから女子のみなさん、助けて下さい~~!!」
アルミン(うん、それは良いんだけど、こそこそやって欲しかったな……)
サシャ「あ、アニ!持ってませんか~!?」
アニ「ごめん……私はもう今月は終わったから……というか、話しかけないでくれる……」
サシャ「うぁ~~ん!!アニ、酷いですぅ~~!!!」
サシャ「クリスタ~~!持ってませんか~~……って、そうだった」
サシャ「クリスタは初潮はまだだから、持ってなかったんでしたね。うっかりしてました!」テヘッ!
一同「ブッーーーーー!!!!????」
59 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:45:03 ID:BHTG879U
クリスタ「いやぁああああああ!!!サシャのバカぁああああぁぁぁっっ~~!!!!」
ユミル「こんの芋おんなぁあああああああ~~~~!!!!別の意味でうっかりすんなやぁあああああ!!!!」
ライナー(まだってことは……●●●しても妊娠しnぶえらぁああ!!!!?」
アニ「顔に出てるよ、変態」
クリスタ「どうせ私は生理がきてない、お子様だよぉ~~~!!」ビエーンビエーーン!」
ユミル「サシャぁああ!!お前はこの前ので懲りてなかったのか~~~!!!」
サシャ「わーーん!ごめなさ~~い!!そ、それよりも 被れて 痒いです~~!!!」
ユミル「あああ、もう!!!とにかく、まずは私のくれてやる!兵舎に戻るぞ!!」
ユミル「ほら、クリスタも来い!」
がちゃ、ばたん
シーン……
60 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:46:08 ID:BHTG879U
エレン「……アルミン、女って大変なんだな」
アルミン「うん……けど、できればサシャはもっと恥じらいを持って欲しいけどね…」
その後サシャは1週間、晩飯のパンをユミルに取り上げられたという。
④少しは慎みを覚えろ その2 終わり
77 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 23:51:46 ID:BHTG879U
⑤肩を並べたい
水汲み場
アルミン「はぁ……」
ジャン「アルミンの奴が、ため息をついているな」
マルコ「どうしたの、アルミン」
アルミン「ジャン、マルコ……実は」
78 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 23:52:20 ID:BHTG879U
―――――
――――――――
――――――――――――
アルミン「エレン、格闘技訓練、一緒に組もうよ!」
エレン「あ、悪ぃ、アルミン。アニと組む約束してるんだ」プィ
アルミン「そう……」シューン
エレン「す、すまんな……アルミン」
・・・
アルミン「ミカサ、その一緒に格闘訓練組んで欲しいんだけど」
ミカサ「ごめんなさい……クリスタと組むから………アルミンとは組めない」プイ
アルミン「そうなんだ……ごめんね」シューン
ミカサ「ごめんなさい………アルミン……」
――――――――――――
――――――――
――――
79 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 23:53:56 ID:BHTG879U
マルコ「なるほど、エレンとミカサが格闘訓練で一緒に組んでくれないのか」
アルミン「うん……ほら格闘技訓練は、弱い人は必ず1回は強い人と組むようにしろって言われてるよね」
ジャン「ああ、確か同じようなレベルの奴と組んでも、上達しないからって理由だったよな」
ジャン「ま、別に強制でないけどな。それ以前に格闘技訓練を真面目にしている奴らが少数だけどな」
アルミン「あはは……それで僕は昔いじめられっ子だったから、ちょっとでも強くなりたいと思って、
二人に頼むんだけど、いつも断られるんだ。」
マルコ「アニやライナーとは組まないの?」
アルミン「アニは最近ようやくエレンと組むようになったぐらいだし、ライナーはいつもエレンかミカサかベルトルトと組んでて
なかなか組む機会がないんだ」
マルコ「そうなんだ……」
80 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 23:54:38 ID:BHTG879U
アルミン「それでエレンとミカサは最近では格闘技訓練の時は、あからさまに顔を合わせようとしなくなったんだ…」
マルコ「それは……」
アルミン「あ、でもそれ以外はいつも通りなんだ。格闘技訓練の時だけ、よそよそしくなる」
マルコ「ん~~……これは何かあるのかな?」
ジャン「へっ、単にアルミンが弱すぎるから、組たくないんだろ」
マルコ「ジャン、ちょっとは言葉を選ばないか!」
アルミン「待ってマルコ。ジャンの言うとおりだよ。原因は僕が弱すぎるから」
マルコ「アルミン……」
81 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 23:55:57 ID:BHTG879U
アルミン「僕は104期生でも最弱。男にしては小柄だし体重も男では一番軽いから、唯でさえ不利だし」
アルミン「多分僕が勝てる相手は、クリスタぐらいかも」
アルミン「そのクリスタも、最近はミカサと組むようになってきて、どんどん強くなってきた」
アルミン「そのうち僕どころかそこそこ強くなるよ、クリスタは……」
アルミン「多分僕と違って、素質はあるんだろうね」
ジャン「……ま、あの死に急ぎ野郎は、なんでも全力で取り組むし、強くなりたいっていう明確な意思があるから、
弱いお前とは組んでる時間が惜しいんだろうな」
82 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 23:56:43 ID:BHTG879U
ジャン「一方でミカサは、アルミンは素質無しとみなしたから、弱くても素質のあるクリスタと組むんだろうな」
アルミン「うん……ジャンの言う通りだと思う」
アルミン「そこまで分かってるし、どうしようもないから、ちょっと自己嫌悪に陥ってて」
ジャン「ま、気にすんなアルミン。別に格闘技訓練なんて点数にもならねぇんだし、弱いままでいいじゃねぇか」
マルコ「でもジャン!アルミンは強くなろうとしてるんだぞ!アルミンの気持ちを蔑ろにするのか?」
ジャン「落ち着け、マルコ。アルミン、素質がない部分を無理に伸ばしたって、時間の無駄だ。」
ジャン「ましてや、得点にならない格闘技に力を入れるなんて、馬鹿げてる」
ジャン「まあ俺は、あの死に急ぎ野郎に一泡吹かせたいから、最近頑張りだしたがな」
マルコ「……」
84 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 23:58:13 ID:BHTG879U
ジャン「話が逸れたな。それよりもお前は、座学と技巧以外はからっきしなんだから、もっと力を入れるべきものがあるだろ」
ジャン「それこそ立体機動とかな」
アルミン「そう…だよね……」
ジャン「一部の真面目なやつらは、格闘技訓練も一生懸命取り組んでいるようだが、普通の奴らは過酷な訓練の骨休みに使っている」
ジャン「お前みたいな、普通の奴よりも体力のない奴は特にそうするべきだ」
アルミン「うん……分かってはいるんだけど……」
ジャン「……無理して次の大事な訓練に支障をきたすより、今後格闘訓練は骨休みにつかえ。その方が身のためだ」
マルコ「ジャン……」
85 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 23:58:46 ID:BHTG879U
ジャン「チッ……長々と話しちまったな……アルミン、俺達はもう行くからな」
マルコ「ジャン……!」
ジャン「マルコ、俺たちで何かできると思うか?あれはアルミン自身の問題だ。俺たちが首を突っ込む問題じゃない」
マルコ「けど……!」
アルミン「いいんだ、マルコ。ジャンの言うとおりだ」
アルミン「……ありがとうジャン。正直な意見を聞けてちょっとスッとしたよ」
ジャン「……そいつはどうも。じゃあ、いくぜ。そろそろ水汲みから帰らないと怒られるしな」
アルミン「ありがとう………僕は結局、二人とは肩を並べられないんだね」
ジャン「!……アルミン、あと一つだけおせっかいだ。諦めてないなら、あと1回だけ頼んでみろ」
アルミン「え?」
ジャン「あと1回だけ、エレン達に頼んでみろ。格闘訓練が始まる前にだ。それだけだ。じゃあな」
アルミン「ジャン……?」
87 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 23:59:18 ID:BHTG879U
2日後
アルミン(よし、エレンに頼んでみよう)
アルミン「え、エレン、今日の格闘技訓練、今日こそ一緒に組んでよ」
エレン「あ~……悪い、今日はアニとライナーと組む約束が」
ライナー「いいじゃないか、エレン。一度は組んでやれよ」
アニ「組んで上げれば?あんた、いつも全力だから、毎回アンタと組むのは嫌なんだけど」
アニ「そもそも私は格闘訓練は、楽したいんだけど」
エレン「む……そ、そうは言ってもな……」
ジャン「よせよせ、無駄だよ。こいつは、俺にビビってるから」
エレン「ああ!?……何時俺がおまえにビビっただと!?」
ジャン「この俺がエレンに1回転させられてたときから、俺は真面目に格闘技訓練しだしたからな」
ジャン「だから焦ってるんだろ?……この俺に、格闘技でも抜かれそうになるから」
ジャン「だから、弱いアルミンなんかと組んでる時間が惜しいんだろ?……正直に言えって」ゲラゲラ
89 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:00:09 ID:C9lBAO02
エレン「このクズ野郎がぁ~~!!!俺のことはいくら言ってもいいけど、アルミンを馬鹿にするのは、絶対に許さねぇぞ!!」
ミカサ「ジャン……今の発言をすぐ取り消しないと……削ぐ……!」
ジャン「いいや、取り消さねぇよ。それにアルミンを馬鹿にしてるのは、お前たち幼馴染の方だろうが」
エレン「な……!?」
ミカサ「えっ…!?」
ジャン「アルミンが組みたいって言ってるのに、なんで組んでやらねぇんだよ」
ジャン「格闘技訓練のルールを知らないとは言わせねぇ。弱い奴は1回は強い奴と組むようにしろって」
ジャン「ミカサはきちんと、か弱いクリスタと組んでる。なのにアルミンとは組まない」
ジャン「クリスタは現に、力を付けてきた。それでもアルミンと組まない理由はただ一つ」
ジャン「アルミンを素質無しって烙印を押したに決まってる」
ミカサ「ち、ちg」
ジャン「まあまて、最後まで話を聞け」
90 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:01:23 ID:C9lBAO02
ジャン「エレンに至っては、自分が強くなるためだけに、強い奴としか組もうとしない。ホント自分勝手な野郎だぜ」
エレン「ち、違う!」
ミカサ「違うの、これには、訳が……」
ジャン「……なら、アルミンに話せよ。組めない訳を。お前たちは幼馴染で、家族も同然なんだろ?」
アルミン「エレン……ミカサ……その、僕と組みたくない理由、話してくれないか……」
エレン「アルミン……」
アルミン「どんな理由でも受け入れる……二人がそっけないのは、格闘技の時間だけだから
僕たちの仲が壊れたわけじゃないから……その、心配はしてないからさ」
ミカサ「アルミン……ごめんなさい」
エレン「わかった、話すよ……その、俺とミカサが、お前と組まなかった理由は」
エレン「……その、ちょっと恥ずかしんだけど……」モジモジ
一同「……ん?」
91 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:02:21 ID:C9lBAO02
エレン「ミカサ……やっぱお前が話してくれ!」
ミカサ「エレン……ずるい!!」モジモジ
一同「………んん?」
エレン「う……分かったよ……じゃあ、二人同時ということで
ミカサ「……わかった、それで手を打とう」
エレン「俺が、アルミンと組まなかった理由は……」
ミカサ「私が、アルミンと組まなかった理由は……」
アルミン「ゴク」
エレン「無二の親友であるお前に、暴力なんか奮うなんてできる訳がない!!!!」ドーーン!
ミカサ「可愛い親友のアルミンに、 暴力なんか奮うなんてできる訳がない!!!!」ドーーン!
93 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:02:55 ID:C9lBAO02
アルミン「……へっ!?」
ジャン「はぁっ!!!?」
一同「ポカーン……」
エレン「アルミンを……アルミンを……ずっと友達がいなかった俺と友達になってくれたアルミンを……」
エレン「子供時代から周りからちょっと浮いてたのに、気にせずに友達になってくれたアルミンを……」
エレン「ミカサが来るまで唯一の友達であったアルミンを…外の世界に興味を持たせてくれたアルミンを……」
エレン「殴ったり蹴ったりするなんて、出来るわけないだろぉおがよぉおおおおおお!!!」
ミカサ「ずっと友達がいなかった私と、すぐ友達になってくれたアルミンを……」
ミカサ「何でも相談に乗ってくれたアルミンを……こんなにも可愛くて愛らしいアルミンを……」
ミカサ「私とエレンの命を救ってくれたアルミンに……訓練とはいえ痛めつけるなんて、できない……!」
アルミン「」
ジャン(……そりゃ、反応に困るわな……)
94 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:03:44 ID:C9lBAO02
アルミン「え、……えーと……つまるところ、僕に、暴力を振りたくなかった……と?」
エレン コクン
ミカサ コクン
アルミン「あ…はは……そうなんだ……」
エレン「ちょっと付け加えると昔から、アルミンは苛められてたから、痛めつけるような行為は、
気が引けちまうんだよな。特に俺は力の加減が下手だし。」
ミカサ「同じく……エレンは殴れるけど、アルミンは殴れない」
アルミン「よ……よかった……僕が弱いから……足手まといになるから、組んでくれないのかと……」ポロポロ
エレン「すまなかったな、アルミン。まさか悩ませてしまってたなんてな」
ミカサ「ごめんなさい、アルミン……」
アルミン「いいよ……二人とも、僕の為を思ってくれてのことだったんだから……」
アルミン「それよりも、今日は、僕と組んでくれる?」
エレン「ああ、もちろんだ!」
ミカサ「アルミンを強くしてあげる」
95 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:04:30 ID:C9lBAO02
アルミン「よろしくね、二人とも!」
アルミン「……ジャン、ありがとね」
ジャン「へっ、何のことだか、さっぱりわからねぇな。第一俺は、エレンの野郎にむかついただけだしな」
エレン「……」
アルミン「ほら、もうすぐ集合時間だから、急ごう!」
エレン「ああ!」
・・・
ライナー「うまく解決したな」
ジャン「ああ、付き合ってもらってスマンな……」
アニ「はぁ、全く。あんたがお願いするなんて、思いもしなかった」
アニ「ま、私もエレンとやりあうのは疲れるから、良かったけどね」
ライナー「本当か~?」ニヤニヤ
アニ ゲシッ!
ライナー「」チーン
96 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:05:21 ID:C9lBAO02
ジャン「ライナー……余計なことを言わなければ……」
マルコ「それにしても、見直したよ、ジャン!」
ジャン「止せよ。ただの気まぐれだ……それにあの二人が拒んでた理由が、あまりにもバカらしいから
お節介なんてして損したぜ」
マルコ「でも、当人達にとっては深い悩みだったんだからさ。大目に見てあげようよ」
アニ「さっそく、やってるね」
エレン「遅い!」バキッ
アルミン「うげっ!!」ドカッ
エレン「アルミン、しっかりと受け身を取れ!でないと怪我するぞ!」
アルミン「うう……!」
エレン「よし、ちょっと休憩したら、もう一度やるぞ!」
アルミン「うん!」
アニ「やれやれ、エレンは相変わらず、力の加減がなっちゃいないね」
97 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:06:26 ID:C9lBAO02
10分後
ミカサ「さぁ……アルミンがならず者をやる番……遠慮なく襲い掛かってきて」
アルミン「うん……」ゴク
マルコ「相変わらず、威圧感が凄いねミカサ」
ライナー「だが、俺とやるときよりも、大分抑えられてる」
ミカサ「さぁ、アルミン。今の私は、昔アルミンを虐めていたガキ大将だと思って。だから思いっきり、襲ってきていい」
アルミン「わ、わかった……!」ダッ!
ミカサ「ふっ!」パシ!
アルミン「わっ!?」クルン、ドサ!
アルミン「あいたたた……」
ミカサ「踏み込みが甘い……けど受け身は良くなった」
アルミン「うん…ありがと」
ミカサ「さ、次は私がならず者の番」
アルミン「うん!」
98 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:07:00 ID:C9lBAO02
ジャン「……」
ジャン(肩を並べたい……か……)
ジャン(あんな言葉を聞いちまったら、手を貸すしかねえじゃねぇか……)
ジャン(俺だって、あのエレンに肩を……いやあのエレンを絶対超えてやるんだからな!)
ジャン(だから、エレン。俺は絶対にお前よりも順位を上にいってやるからな!)
⑤肩を並べたい 終わり
99 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:07:31 ID:C9lBAO02
⑥ニシンは好みじゃない
※訓練兵時代じゃないけど、ご容赦を
ウトガルド城
ライナー「ユミル、何しているんだ?」
ユミル「腹の足しになりそうなもんを探っているのさ」
ユミル「たぶん、これが最後の晩餐になるぜ」
ユミル「…お!こりゃいけそうだ。鰊は好みじゃないが……」
100 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:08:14 ID:C9lBAO02
―――――
――――――――
――――――――――――
ユミル父「さて、保存がそろそろ切れそうな缶詰を処分するか」
ユミル(7)「この缶詰はなに?」
ユミル父「これは鰊の缶詰だ」
ユミル(7)「食べて良い?」
ユミル父「ダメだ。一応まだ食べられるが、やめた方がいい。それに一人では絶対に食べるな」
ユミル母「あなた、そろそろ行かないと会合に遅れますよ」
ユミル父「む、そうか。今から母さんと出かけてくるが、いいかユミル。この鰊の缶詰は、絶対に開けるんじゃないぞ」
ユミル父「とんでもないことになるからな」
ユミル(7)「わかった」
ユミル母「お昼までには戻るから」
101 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:08:56 ID:C9lBAO02
・・・
ユミル(7)「なーんて、素直に聞くもんか。やるなと言われてたら、やりたくなるのが人の心情ってもんだぜ!」
ユミル(7)「それに、せっかくいっぱいあるんだし、一つぐらい無くなってもバレやしないよな!」
ユミル(7)「えーと、鰊の缶詰とか言ってたよな……数の子が美味しんだから、身も美味しいに違いない!」
ユミル(7)「えーと、何々……『しゅーるすとれみんぐ』…って書いてあるのか。商品名なのかな?」
ユミル(7)「それに缶詰がパンパンになってる。これは中身がたくさん入ってるに違いない!」
ユミル(7)「缶切準備よし」
ユミル(7)「なーにが、開けたらとんでもないことになるだよ。自分一人で食べるつもりだったのが、バレバレだっつーの」
ユミル(7)「よ……っと!!」
102 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:09:38 ID:C9lBAO02
パキュ!!ボン!!!ブシュウウウウウウう!!! ビチャ!!
ユミル(7)「ぎゃああぁぁあぁっぁあぁぁっぁあああ~~~~!!く、くっせえぇえぇええぇぇぇっぇぇええ!!!!」
ユミル(7)「く、臭い汁が、鼻に、目ににぃいいいいぃぃぃっっ!!!」
シュールストレミング「ぶしゅう~~っっっ!!!!!!!」ビチャビチャ!
ユミル(7)「目が~~!目がぁぁあっっっ~~~!!いてぇええぇえぇつ~~~!!!」
ユミル(7)「それに鼻が、潰れるぅぅええ……オオエェッ!…うげえぇぇぇ゛っっっ~~~~!!!!」オロロロロ!!
ユミル(7)「だ、だれか、たすけ゛てぇげげぇぇぇ゛ぇっっ~~~おげぇ゛えっえ゛えっ~~~!!!」ドタバタ オロロロロ
ユミル(7) 這う這うの体で家の外に出る
ユミル(7)「だれか、誰かたずけ゛てぇえええ゛え~~~~!!!」
モブ親父A「おい、ユミルがゲロまみれでのた打ち回っているぞ!?」
モブ親父B「この異臭、あの悪ガキ、シュールストレミングを開けたんだ!」
モブ親父C「あの感じじゃ、顔に汁が飛び散ったみたいだな」
モブ親父A「おい、だれか酒もってこい!あの汁の匂いは水じゃ取りきれん!」
103 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:10:13 ID:C9lBAO02
2時間後
ユミル父「お前はなぜいつも親のいうことを聞かないんだ!このバカ娘め!」お尻バシンバシン!
ユミル父「おまけに、部屋に匂いをこびり付かせおってからに!!あれほど開けるなと言っただろうが!」バシンバシン
ユミル(7)「ご、ごめんなさい!!痛い!!痛い!!もう、反省してますから、許してぇ!!!」
――――――――――――
――――――――
――――
ユミル(あの後、捨てるのも勿体ないからってことで、その日の昼飯で出たんだよな)
ユミル(味はまあまあだったが……匂いがやっぱきつかった……)
ユミル(酒で洗っても、まだ匂いが残るもんな……)
ライナー「ゆ、ユミル……?どうしたんだ……?」
ユミル「ほんと、鰊は好みじゃない……好みじゃないぜ……」涙ツー……
⑥ニシンは好みじゃない 終わり
105 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:10:44 ID:C9lBAO02
⑦アルミン抱き枕
休日の前の夜
クリスタ「アルミン抱き枕?」
ミカサ「そう。シガンシナに居た時お昼寝するときは、いつもアルミンを真ん中にして
アルミンを抱き枕代わりにして、3人で寝てた」
サシャ「へ~。ミカサだと、エレンじゃなきゃ嫌って言うものだと思ってましたけど、違うのですか?」
ミカサ「当然最初はエレンの横が良かった。けどエレンとは夜は一緒に寝てたこともあって、
エレンに勧められて一度ぐらいはいいかと思って試してみた」
ユミル「へぇ、それでどうだったんだ?」
ミカサ「それがもう、抱き心地が素晴らしい」
ユミル「そんなに良いのか?」
106 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:11:53 ID:C9lBAO02
ミカサ「温かくて、エレンよりも柔らかい。どんなに抱きしめても、エレンと違って嫌がらず、じっとしてくれる」
ミカサ「寝顔が小動物みたいでキュート。カワイイ寝息。あと男の子なのに、良い匂いもする」
サシャ「確かにアルミンは、そこいらの女の子よりも、可愛いですからね~」
ミカサ「その通り。アルミンは天使…とにかく、抱き心地という点に関しては、エレンよりもアルミンの方が正直何倍も上」
クリスタ「そこまでなんだ~」
ミカサ「うん。あの抱き心地を知ってしまえば、もう離れられなくなる」
ミカサ「ここに来てからは、一緒に寝る機会もなくなったので、恋しい」
サシャ「そこまで言われると、興味が湧きますね~!」
クリスタ「うん。一度抱いて寝てみたい」
107 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:12:37 ID:C9lBAO02
サシャ「女装させれば、女子寮に居てもバレないんじゃないですか?」
ミカサ「バレないだろうけど……アルミンはああ見えて、性格はとても男の子してる」
ミカサ「だから本人の前にそれを言っちゃダメ……すごく怒るから」
ユミル「そんなに怒るのか、アイツ」
ミカサ「昔、あまりに可愛いから、女装したらどうなるかと興味本位で私の服を着させようとしたら、本気で怒ってしまった」
ミカサ「1週間、口を聞いてくれなかった。もちろん抱き枕もできなかった…」
ミカサ「あの時は、とても悲しかった」
ユミル「ミカサも、そういった遊び心はあったんだな……」
クリスタ(その気持ちわかる。アルミンは一度女装させて、からかってみたい)
サシャ「む~…ならば、休日に一緒にお昼寝してもらうしか、なさそうですね」
ミカサ「もちろん幼馴染である私が、一番の優先権がある」
ミカサ「もちろんその時はエレンも一緒だろうから……あなた達の番はその後……いつになるか分からない」
サシャ「ミカサ、横暴ですよ!そういって、自分で独占する気でしょう!」
クリスタ「そうよ、ここは味わったことのない私とサシャに譲るべき!」
108 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:13:08 ID:C9lBAO02
ゴーン!ゴーン!
ユミル「消灯時間だな」
ミカサ「この話はこれで終わり。早く寝ないと怒られる」
サシャ「ズルいですよ!ミカサ!」
クリスタ「明日、またお話し聞くからね」
アニ(……アルミン抱き枕か)
アニ(……私も抱いてみたい……)
アニ(皆と距離を空けていたのが、仇になった……)
109 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:13:38 ID:C9lBAO02
翌日 休日の朝
ミカサ「おはよう。エレン、アルミン……?」
ジャン「ぎゃっはっは!まったくエレンさんは良い歳こいてよぉwwwwwwww」
ジャン「しかも男同士でとかwwwwwwおまえ、そっちの趣味があったのかよwwwww」プギャーーーー!!
エレン「うるせえな!!昔の癖がつい出ただけだよ!」
アルミン「エレン、ジャン。もうやめようよ!」
ミカサ「朝から何を争っているの?」
ジャン「お、ミカサ、聞いてくれよwwwwwwww」
ジャン「エレンの野郎、今日起きてみたら、アルミンを抱いて寝てたんだよwwwww」
ジャン「それで理由を聞いたら、『アルミンは昔から抱き心地がいい』」
ジャン「『つい、昔を思い出して、抱いて寝ちまった』だってよwwwww」
ジャン「いい歳した男がwwwwwそれ以前に男同士で抱き合って寝るとか、マジで気持ち悪いwwwww」
ジャン「な、お前もそう思うよな、ミカサ?」
ジャン(よし、これでミカサのエレンに対する好感度ガタ落ち!!)
110 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:14:22 ID:C9lBAO02
ミカサ「いや、全然?」
ジャン「へっ…?」
ミカサ「全然思わない」
ジャン「み、ミカサ…?あの……男同士……で、ですよ?」
ミカサ「アルミンは可愛い。アルミンは天使。男同士とか、そういう次元の話を超越する存在」
ミカサ「ジャンは不純。心が汚れているから、そんな発想になる」
ジャン「ゴフッ」
アルミン「み、ミカサ、恥ずかしいからやめてよ~!」
ミカサ「それにアルミンの抱き心地は素晴らしい。至福の時」
ジャン「えっ?……だき…心地?」
111 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:14:54 ID:C9lBAO02
ミカサ「私とエレン昔はよく、アルミンを抱き枕にしてお昼寝してた」
ジャン「ゴバァッ!!」
ジャン(そ、そんな……死に急ぎ野郎だけでなく、アルミンまで羨ましい思いしてたのかああああ!!!?)
サシャ「昨日ちょうど、私たちはその話をしていたんですよね」
クリスタ「うん。一度アルミンを抱き枕にしてみたいって」
ジャン「ゲボォ!」
アルミン「そ、そんな話してたんだ…」
ミカサ「アルミンを抱き枕にしてたから分かる。アルミンの抱き心地は、一言では言い表せないほどのもの」
ミカサ「だから、その抱き心地を知ってるエレンが、昔を思い出して抱きつくのも無理はない話」
ミカサ「私もそろそろアルミンに、またあの頃のように、アルミンを抱いて寝たい」
ジャン「」チーン
一同(ジャン……ご愁傷様)
112 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:15:32 ID:C9lBAO02
ミカサ「それはそうと、エレン、アルミン……!」
エレン「」ビクッ
アルミン「」ビクッ!
アルミン(いやな予感……)
ミカサ「エレン、アルミンを抱いて寝ただなんて……ズルい!」
ぎゅむぅ~~!!」
エレン「い、いひゃい、ミカしゃ……!ほっぺねるな!」
アルミン「あぅぅ~~!なんで、ぼくまでぇ~~!」
ミカサ「エレンはアルミンを独占して、抱き枕にした。私をハブするなんてズルい」
ミカサ「アルミンは、エレンに抱きつかれるなんて羨ましい」
女子一同(それでも、エレンが一番なんだ…)
113 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:16:04 ID:C9lBAO02
アルミン「し、しかたがないじゃないか~~!」
サシャ「ほら、あんまり抓るとかわいそうです」
クリスタ「そうだよ。あんまり騒いじゃうと、教官がきちゃうかも」
ミカサ「むぅ、仕方がない」 サ
サシャ(よし、手を離しましたね。クリスタ!)
クリスタ(うん、今がチャンス!) ※目でかたry)
サシャ「アルミン~~!!抱きつかせてくださ~~い!!」ガバッ!
クリスタ「ごめんね!ちょっと我慢するだけでいいから!ガバッ!
アルミン「ひゃああぁぁぁ!!?や、やめてよぉ!!!?」
ミカサ「なっ!?ふ、二人とも…!?は、早く離れて!」
サシャ「うぅ~~ん……!ミカサの言うとおり、柔らかくて、暖かいです~~!」ギュー!
クリスタ「それに、本当にいい匂いがする~!」ギュー!
アルミン「や、やめてよぉ~!む、胸が、当たってるよぉ!!」
114 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:16:34 ID:C9lBAO02
男達「な、何だと!?」
ライナー「アルミン、うらやまけしからん!今すぐそk」ドガァ!
ライナー「」チーン
ミカサ「とりあえず、眠って……それよりも、サシャ、クリスタ……アルミンが嫌がってる」
ユミル「アルミーーン!ゆるさーーーん!!!さっさと離れろぉ!!」
アルミン「わーーーん!」ジタバタ
サシャ「うーん、名残惜しいですが、ここまでのようですね」
クリスタ「これ以上やると、ミカサが怒っちゃうもんね」
アルミン「もう……!僕だって、……男なんだから…その、お、おおお触りするかもしれないだからね!」
サシャ「ん~~?アルミンは真面目だから絶対にそんなこと、しませんよ。」
クリスタ「そうそう。アルミンだから、安心して抱きつけるんだから」
アルミン「うぅ~~……」
男子(アルミン、マジで羨ましい!)
アニ(……私も、抱きついてみたいよぉ……)
115 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:17:04 ID:C9lBAO02
その日のお昼
大きな木の木陰
アルミン「ふぁぁ……今日は良い天気だね……」
エレン「ああ、そうだな。春だし、心地いい風が吹いてる」
ミカサ「それにしても眠い…」
アルミン「うん……お昼ご飯食べたからね……僕も眠い…」
エレン「……なあ、それなら昔みたいに3人でお昼寝するか?」
ミカサ「!!……やる!アルミンは勿論真ん中で……!」
アルミン「ええ!?……ぼ、僕はやだなぁ……」
エレン「なんでよ?」
アルミン「だって、もう僕たちはいい年なんだよ……?」
エレン「まぁ……今日のジャンの言ったことは、あながち間違いでもねぇけど……」
エレン「せっかくなんだし、昔みたいにさ……一緒に寝たいってのはダメか?」
ミカサ「大丈夫。笑う人間は、もう居ない……それに私たちの年齢ならまだ許される」
116 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:17:35 ID:C9lBAO02
アルミン「……そうだよね!久々に3人が一緒に水入らずに過ごすんだもんね」
エレン「ああ、そうだ。だから今からお昼寝しよう!」
アルミン「それじゃあ……寝そべって……」
エレン「へへ……こうやって寝るのも久しぶりだな…」
ミカサ「アルミンを抱くのは久々……やはり訓練で筋肉が付いたせいか、ちょっと硬くなった……」ショボーン
アルミン「僕だって強くなりたいんだから」
ミカサ「それでも柔らかい……それに暖かい……いい匂い……」
アルミン「もう寝ちゃった……」
エレン「んん……」
アルミン「エレンまで……」
アルミン「ふぁぁ……そういってるうちに、僕も眠くなっちゃった……」
アルミン「……3人とも、良い夢が見れますように……」zzz
117 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:18:06 ID:C9lBAO02
30分後
サシャ「ん、あれはエレン達……あ、アルミンを抱き枕にして寝ていますね!」
クリスタ「ほんとだ……羨ましい…!」
ユミル「ま、起こさないようにな……」
サシャ「こうしてみると、アルミンは可愛い寝顔していますねぇ」
クリスタ「うん、ミカサが虜になるのも分かっちゃう」
アルミン「ムニャムニャ」
ユミル「エレンもミカサも、がっちりアルミンに抱きついているな」
サシャ「そうですね……3人とも幸せそうに寝ています」
クリスタ「本当に、仲がいいんだね……ちょっと羨ましいなぁ…」
118 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:18:38 ID:C9lBAO02
ユミル「クリスタには、私がいるじゃないか」
クリスタ「でも幼馴染じゃない」
ユミル「いいじゃねぇか」
サシャ「それよりも、あまりうるさくしては可哀そうです。大人しく去りましょう」
ユミル「ああ、そうだな」
クリスタ「ふふ、ほんと、仲睦まじいね」
エレン「zzz」
アルミン「zzz」ムニャムニャ
ミカサ「zzz」ウウン……エレン……アルミン……ズット…イッショダカラ……
119 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:19:10 ID:C9lBAO02
1時間後
エレン「ふぁあ……よく寝た……そろそろ起きろ、ミカサ、ある……アルミン!!?」
アルミン「」
エレン「おい、ミカサ、今すぐ起きろ!!!アルミンが、青くなってる!」
ミカサ「う~~ん…アルミン……ずっと、抱き枕……」ギューーー!!
アルミン「」ブクブク
エレン「わーーー!!アルミンが泡を吹き始めたぁ~~~!!!」
その後、アルミンは医務室で治療を受けたが、1週間、痣が残った。
120 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:19:42 ID:C9lBAO02
アルミン「もう、ミカサとは寝ないんだからね!!!」プンプン
エレン「羽目を外しすぎだ、バカ!」
ミカサ「はい……反省してます」シュン
サシャ「アルミーーン!今度の休日は、私と一緒にお昼寝してくださーーい!」
クリスタ「わ、私も、仲間にいれてーー!」
アニ「」モジモジ
121 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/24(月) 00:20:14 ID:C9lBAO02
アルミン「もういい歳だし、恥ずかしいからヤダ!」
サシャ「そんなことを言わずに~!」
クリスタ「一度だけでいいから~!」
ユミル「アルミン!もう一度クリスタに抱きつかれたら、ゆるさーーん!」
アニ「」モジモジ
ミカサ「そ、それなら、私も仲間に…!」
エレン「お前は、もう少し懲りろ!」
104期生達の平和な日常は今日も過ぎていく
……巨人が進行してくるその時まで……
⑦アルミン抱き枕 終わり
エレン「訓練兵の平和な日常」 終わり
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