1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 07:46:30.92 ID:zXI39RYP0
結衣「いやさー、最近寒いじゃん?だからマフラーとか編もうかななんて思ってるんだけど…」

雪乃「今から編み始めたところで冬なんて過ぎてしまうのだと思うのだけれど……」

八幡「そもそもお前最後まで編みきれんのか?」

結衣「なっ!?だ、大丈夫だし……冬終わっちゃったら来年また使うから!」

いろは「あっ、編み物ですかー?編み物だったらわたし超得意ですよー?」

八幡「いやお前の好きにすればいいと思うけどよ……」

雪乃「ええ……忠告はしたから」

結衣「うぅっ……そこでなんか優しい目になるのやめてぇ……」

いろは「………先輩?」



 

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引用元: いろは「こんにちはー」ガラガラッ 


 

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 07:53:27.18 ID:zXI39RYP0
八幡「マフラーか……なんかこの前もクラスの女子がせっせと作ってやがったな」

雪乃「バレンタインだったものね」

結衣「バレンタインに手編みのマフラーかぁ……なんか素敵かも」

いろは「そうですか?だったら来年は葉山先輩に」

八幡「手間がかかる分、愛は伝わるんじゃないか」

結衣「おお……なんかヒッキーがキモイこと言ってる………」

いろは「えっ………」

八幡「感心したふうにキモイとか言うのやめてくれませんかね……」

雪乃「………ただ、普通の人ならそんなものもらっても『重い』と思うと思うわ」

いろは「あーやっぱそうですかねー?だったら」

八幡「相変わらず辛辣だな雪ノ下は……」

結衣「あ、あはは……」

いろは「あ、あの………」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 07:54:26.02 ID:zXI39RYP0
雪乃「チョコレートといえば、今日はケーキを焼いてきたの。よかったらどうかしら?」

結衣「お、やったぁ!ゆきのんのケーキ、おいしいんだよねぇ」

いろは「ですよねー!どうしてあんなに上手に焼けるんですか?自分で焼くとどうしてもスポンジが固くなっちゃって……」

雪乃「はい、どうぞ」

八幡「俺にもくれるのか?悪いな」

雪乃「ふふっ、三人だけの部活で由比ヶ浜さんにだけ焼いてくるというのもおかしな話でしょう」

いろは「………え」

結衣「やったぁ!いただきます!」

いろは「あの、雪ノ下先輩……」

八幡「……甘くてうまい」

いろは「………わたしの、は……」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 07:55:00.30 ID:zXI39RYP0
雪乃「そう言ってもらえると嬉しいわ。紅茶でいいかしら?」

八幡「あぁ、頼む」モグモグ

結衣「あたしもいつかこれくらい作れるようになりたいなぁ」モグモグ

いろは「ゆ、雪ノ下先輩……わたしも、紅茶を…」

雪乃「私はいらないから、2杯でいいわね」

いろは「あの………」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 07:55:47.88 ID:zXI39RYP0
八幡「……ごちそうさま」

結衣「美味しかったぁ!また作ってよ!今度ゆきのんちにいっていい?」

雪乃「今の発言の中にもの凄い飛躍が見られたのだけれど……」

結衣「えー、ゆきのんがケーキ焼くとこみてみたいんだもん!勉強にもなるし……」

八幡「お前単語帳流し読みするだけで英語の勉強した気になるタイプだろ……」

結衣「なぁっ…………!?」

いろは「図星ですか!?」

雪乃「……まぁ、考えないこともないわ」

結衣「ほんとっ!?ゆきのんだいすき!」

雪乃「…ちょっと、離れてくれないかしら……」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 07:56:34.68 ID:zXI39RYP0
いろは「いいですね~!それわたしもご一緒させてもらってもいいですか?」

結衣「えへへぇ、楽しみだなぁ……」

雪乃「ほんとにもう……」

いろは「……雪ノ下先輩?ねぇ、わたしも先輩の家に行かせてもらっても……」

雪乃「ただ見るだけじゃ上達はしないわ。……そうね、久しぶりに見てあげる。独学であそこまで腕を上げたんだもの。私がもう一度教えてあげれば今度こそうまく焼けるはずよ」

結衣「ゆきのん頼もしいっ!」

いろは「…………雪ノ下先輩………」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 07:57:18.61 ID:zXI39RYP0
八幡「……ふぅ」ガサガサ

結衣「ヒッキー何その本?」

八幡「……なんでもいいだろ、読書の邪魔をするな。失礼だぞ」

結衣「人と同じ空間にいるのに本を読み始める方が失礼だと思うんだけど……」

いろは「あはは、先輩は先輩ですから仕方ないですよ」

雪乃「……………」ペラ……ペラ……

結衣「ってこっちもだっ!?」

いろは「やれやれ……しょうがないですね。わたしたちだけでお話しましょう」

結衣「しょうがない……LINEでも見よう」

いろは「え………」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:29:13.47 ID:utnSywrs0
八幡「………………」ペラ……ペラ……

結衣「………………」スマホイジリ……

雪乃「………………」ペラ……ペラ……

いろは「………………」


いろは「……雪ノ下先輩何読んでるんですか?」

雪乃「………………」

いろは「ええ~っと……『そして誰もいなくなった』ですか!それなら私でも知ってます……ええと確か、コナン・ドイルですよね!」

雪乃「……………」

いろは「………ま、間違えました。アガサ・クリスティでしたね。あはは、わたしってば……」

雪乃「…………」

いろは「ところで……どんな話なんですか?わたし名前しか知らなくて……」

雪乃「……………」

いろは「………なんで……答えてくれないんですか」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:29:54.68 ID:utnSywrs0
いろは「結衣先輩、葉山先輩どんな感じですか~?」

結衣「………うーん」

いろは「どうしたんです難しい顔をして。LINEで何かあったんですか?」

結衣「……………」

いろは「……先輩、聞こえてますか?」

結衣「………………」

いろは「………せんぱいっ!!」

結衣「………………」

いろは「…………………」

結衣「……やっぱり、断ろうかな………」

いろは「……なにを、ですか?」

結衣「………うん、それがいいね」

いろは「だから………なにを、なんですか……」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:30:27.22 ID:utnSywrs0
いろは「………先輩っ」

八幡「…………」

いろは「先輩は何読んでるんですか?」

八幡「…………」

いろは「ねぇ、先輩………!」

八幡「……」

いろは「……あっ、もしかして俺たちはツーカーの仲だからいわずともわかるだろっていうあれですか!あの正直意味不明ですし気持ち悪いのでやめて下さい。ごめんなさい」

八幡「…………」

いろは「………………なんで、ですかぁ」ヒグッ

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:31:17.95 ID:utnSywrs0
いろは「わたし何かしちゃいましたか……先輩方を怒らせることしちゃいましたか」

八幡「…………」

いろは「なんで私を無視するんですか……言ってくれないとわからないんです……」

結衣「…………」

いろは「お願いしますっ……!グスッ こんなこと、辞めてください……!ヒグッ これからはちゃんと、生徒会長の仕事しますから……みなさんに迷惑はかけませんから…」

雪乃「…………」

いろは「わたし……みなさんとの時間が好きなんです……ヒグッ 大好きなんですよぉ……グスッ だから、マネージャーをサボってまでここに来てるんです……」

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:31:56.23 ID:utnSywrs0
いろは「わたしが悪いなら改めますからっ……!ヒグッ 何でもしますからっ……!グスッ お願いです……わたしを許してください………グスッ」


八幡「…………」

結衣「……………」

雪乃「………………」




結衣「ねぇ……」

いろは「………!」

いろは「結衣、先輩………」



結衣「なんかさっきから、うるさくない?」

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:38:10.03 ID:utnSywrs0
いろは「……………!?」

八幡「……言われてみれば確かに」

雪乃「何かしらね、このガタガタという音は」

結衣「今日そんなに風も強くないんだけどなー」

いろは「せ、せんぱ………」

八幡「……たーしかに雲の流れ見る限りじゃ今はほぼ無風状態っぽいな」

雪乃「なんだか少し、気味が悪いわね」

結衣「うーん、なんだろ。ぽるとがるすと?とかかな?」

八幡「ポルターガイストっていいたいんだろうな……」

いろは「先輩っ…………!!」

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:39:13.03 ID:ekJCZjy50
キンコンカンコーン

雪乃「あら、もうこんな時間ね」

結衣「あ、じゃあ帰ろっか」

八幡「鍵は雪ノ下が持ってるんだよな?」

雪乃「えぇ……」

結衣「じゃ、行こ」

いろは「ぁ………ま、待ってくださ―――」


ガラガラッ

いろは「わたしも、帰りますっ……」

ピシャリ

ガチャ

いろは「……………………」


21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:39:58.17 ID:ekJCZjy50
いろは「………え、なにこれ」


結衣『結局ヒッキー何読んでたの?』

八幡『なっ……なんでもいいだろ』

雪乃『どうせまたいかがわしい本でも読んでたんじゃないのかしら?』

八幡『違うわっ!』

結衣『むぅ、あやしーーい』


いろは「閉じ込められたの?わたし」

22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:40:59.04 ID:ekJCZjy50
いろは「………ぁ、開けてっ!開けてください!」ドンドン


いろは「お願いっ……!許してっ………!」


いろは「なんで……こんなことになっちゃったの………」


いろは「なんで…………」


いろは「…………あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:41:46.00 ID:utnSywrs0
いろは「……そうですね」

いろは「無視されないためには」

いろは「無視を止めざるをえない状況にすればいいんですよね♪」

いろは「いやぁ、簡単な話だったじゃないですか」

いろは「うふふ、待ってていてくださいね、先輩」

いろは「絶対に、わたしを、許させて、みせますから」

いろは「………あははは」


あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは

24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:42:25.37 ID:utnSywrs0
アナウンサー『次のニュースです』

アナウンサー『昨日、千葉市立総武高校の生徒3人が交通事故にあい死亡するという事件が起こりました』

アナウンサー『また、1週間前にも同じ総武高校の生徒1人が交通事故で亡くなっており、昨日亡くなった生徒3人と遺体の状況が不自然に一致していることから、警察は事件と事故、両方の側面から調査を進めています』

アナウンサー『続いてのニュースです。埼玉県のご当地キャラでお馴染み、「サイタマン」の版権を巡って―――』

25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/19(金) 15:43:49.96 ID:utnSywrs0
おわりです

苛められるいろはすが一番好きです

依頼だしてきます