1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/25(月) 00:59:11.04 ID:THmkJXr10
シンジ「……そ、そんなことないと思うけど」
レイ「え?」
シンジ「だから、そんなことはないって」
レイ「碇くんはそう思うの?」
シンジ「え、いや、実際早くないよ?全然」
レイ「……そう」
シンジ「うん。いきなり変なこと言わないでよ、綾波ったら」
レイ(どうしたのかしら、もう月日がすぎるのは早いわねって言おうとしたのに)
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レイ「え?」
シンジ「だから、そんなことはないって」
レイ「碇くんはそう思うの?」
シンジ「え、いや、実際早くないよ?全然」
レイ「……そう」
シンジ「うん。いきなり変なこと言わないでよ、綾波ったら」
レイ(どうしたのかしら、もう月日がすぎるのは早いわねって言おうとしたのに)
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3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/25(月) 01:02:17.50 ID:THmkJXr10
ミサト「いっやぁ~、早いわねぇ」
シンジ「」ピク
シンジ「な、何言ってるんですか、ミサトさんまで」
ミサト「へ?」
シンジ「僕だってそんな、たまには怒りますよ?」
ミサト「は、えーと?あたしなんかした?」
シンジ「言いがかりみたいなこと言って、いい歳した大人なんですからしっかり謝ってください!」
ミサト「???ご、ごめんなさい」
シンジ「はい、じゃあ今回だけですよ。次言ったら本当に怒りますから」
ミサト(ど、どうしたのかしら?ネルフの整備班の仕事が早いのを感心してただけなのに)
シンジ「」ピク
シンジ「な、何言ってるんですか、ミサトさんまで」
ミサト「へ?」
シンジ「僕だってそんな、たまには怒りますよ?」
ミサト「は、えーと?あたしなんかした?」
シンジ「言いがかりみたいなこと言って、いい歳した大人なんですからしっかり謝ってください!」
ミサト「???ご、ごめんなさい」
シンジ「はい、じゃあ今回だけですよ。次言ったら本当に怒りますから」
ミサト(ど、どうしたのかしら?ネルフの整備班の仕事が早いのを感心してただけなのに)
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/25(月) 01:05:17.72 ID:THmkJXr10
アスカ「はぇ~、速いわね」
シンジ「そんなことないよ!」
アスカ「!?」
シンジ「なんだよなんだよ、アスカまでそんなこと言うの!?」
アスカ「え、えと……何が?」
シンジ「僕はバカって言われても怒らないけどね、それは嫌だよ!?流石に!」
アスカ「そ、そう……わ、悪かったわね」
シンジ「……はぁ、分かってくれればいいんだよ」
アスカ(あたし、世界陸上を見てたんだけど……)
シンジ「そんなことないよ!」
アスカ「!?」
シンジ「なんだよなんだよ、アスカまでそんなこと言うの!?」
アスカ「え、えと……何が?」
シンジ「僕はバカって言われても怒らないけどね、それは嫌だよ!?流石に!」
アスカ「そ、そう……わ、悪かったわね」
シンジ「……はぁ、分かってくれればいいんだよ」
アスカ(あたし、世界陸上を見てたんだけど……)
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/25(月) 01:08:10.57 ID:THmkJXr10
マリ「いやぁ~」
シンジ「ストップ!もういいよ、そういうの」
マリ「?」
シンジ「どうせ『いやぁ~ホントに早いにゃあワンコ君は』とか言おうとしてたんでしょ?」
マリ「んん?」
シンジ「もう分かってるんだよ、しつこいよみんな。違うって言ってるでしょ?」
マリ「あの」
シンジ「言い訳されても困るからね。悪いことをした時はごめんなさいだよね?逃げちゃダメだよ?」
マリ「め、めんご」
シンジ「うん、まああんまり気にしないでね。次からやめてくれればいいからさ」
マリ(なんかひどくない?)
シンジ「ストップ!もういいよ、そういうの」
マリ「?」
シンジ「どうせ『いやぁ~ホントに早いにゃあワンコ君は』とか言おうとしてたんでしょ?」
マリ「んん?」
シンジ「もう分かってるんだよ、しつこいよみんな。違うって言ってるでしょ?」
マリ「あの」
シンジ「言い訳されても困るからね。悪いことをした時はごめんなさいだよね?逃げちゃダメだよ?」
マリ「め、めんご」
シンジ「うん、まああんまり気にしないでね。次からやめてくれればいいからさ」
マリ(なんかひどくない?)
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/25(月) 01:11:35.04 ID:THmkJXr10
カヲル「やあ、碇シンジくん」
シンジ「カヲルくん!」
カヲル「どうしたんだい?浮かない顔をして」
シンジ「……よかった、カヲル君は言わないんだね」
カヲル「何の話かな?」
シンジ「みんながよってたかって早いって言うんだよ、僕のこと」
カヲル「早い?」
シンジ「僕は気にしているのに……そりゃあ普通の人よりは早いかもしれないけど、面と向かって言うことないじゃないか!」
シンジ「最低だ、みんなって」
シンジ「カヲルくん!」
カヲル「どうしたんだい?浮かない顔をして」
シンジ「……よかった、カヲル君は言わないんだね」
カヲル「何の話かな?」
シンジ「みんながよってたかって早いって言うんだよ、僕のこと」
カヲル「早い?」
シンジ「僕は気にしているのに……そりゃあ普通の人よりは早いかもしれないけど、面と向かって言うことないじゃないか!」
シンジ「最低だ、みんなって」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/25(月) 01:14:12.26 ID:THmkJXr10
カヲル「……その早いというのはいけないことなのかい?」
シンジ「え?」
カヲル「早いこと、それは悪いことなのかい?」
シンジ「う、ううん、そんなことないけど……カヲル君は軽蔑しないの?」
カヲル「まさか。むしろそれは立派な取り柄じゃないか」
カヲル「他人がその君という在り方を否定することなんて出来ないさ。決してね」
シンジ「と、取り柄?」
シンジ「え?」
カヲル「早いこと、それは悪いことなのかい?」
シンジ「う、ううん、そんなことないけど……カヲル君は軽蔑しないの?」
カヲル「まさか。むしろそれは立派な取り柄じゃないか」
カヲル「他人がその君という在り方を否定することなんて出来ないさ。決してね」
シンジ「と、取り柄?」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/25(月) 01:16:44.30 ID:THmkJXr10
カヲル「そう、リリンはせっかちな生き物だからね。早さというものはむしろ取り柄になるんじゃないかな?」
シンジ「そうかな?でも早いのはやっぱり嫌われるよ?」
カヲル「どうしてだい?僕は君が早かったとしても、君のことを嫌いになったりはしないのに」
シンジ「そ、そうなの?」
カヲル「当然さ。早くても遅くても、それが碇シンジ君、君自身なのだから、そうだろう?」
カヲル「僕がこう言っても、君はみんなが君のことを嫌うと思うかい?」
シンジ「そ、それは……でも」
シンジ「僕は、早くてもいいの?」
シンジ「そうかな?でも早いのはやっぱり嫌われるよ?」
カヲル「どうしてだい?僕は君が早かったとしても、君のことを嫌いになったりはしないのに」
シンジ「そ、そうなの?」
カヲル「当然さ。早くても遅くても、それが碇シンジ君、君自身なのだから、そうだろう?」
カヲル「僕がこう言っても、君はみんなが君のことを嫌うと思うかい?」
シンジ「そ、それは……でも」
シンジ「僕は、早くてもいいの?」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/25(月) 01:20:29.24 ID:THmkJXr10
カヲル「もちろんさ。物は考え方によって見え方が変わる。君が早いというならそれは素晴らしいことだ」
カヲル「だって碇シンジ君、君というそのものを形作る立派な一つなんだから」
シンジ「か、カヲル君!ありがとう、なんか、そうかもしれないって思えてきたよ!」
カヲル「構わないよ。リリンは恥ずかしがりだからね」
シンジ「僕、みんなに言ってくるよ!僕は早くてもいいんだ。僕は僕なんだ!」タッタッタ
カヲル「うん、きっとみんな、祝福してくれるよ」
カヲル(ところで何が早かったんだろう?)
カヲル「だって碇シンジ君、君というそのものを形作る立派な一つなんだから」
シンジ「か、カヲル君!ありがとう、なんか、そうかもしれないって思えてきたよ!」
カヲル「構わないよ。リリンは恥ずかしがりだからね」
シンジ「僕、みんなに言ってくるよ!僕は早くてもいいんだ。僕は僕なんだ!」タッタッタ
カヲル「うん、きっとみんな、祝福してくれるよ」
カヲル(ところで何が早かったんだろう?)
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/25(月) 01:23:22.66 ID:THmkJXr10
シンジ「ミサトさん!綾波!アスカも!それに真希波!」
シンジ「みんな、聞いてよ!」
シンジ「僕は、もしかしたら早くてもいいのかもしれない」
シンジ「僕は早 でもいいのかもしれない!」
シンジ「早 でも、僕は僕だ!僕はここにいたい!僕は早くありたい!」
シンジ「僕は早 でいたい!」
ミサト「……え?し、シンジ君?」
レイ「そう…… ?」
アスカ「あ、あんたさ、早 って……」
マリ「うっわぁ、大胆カミングアウトだにゃあ……」
シンジ「みんな、聞いてよ!」
シンジ「僕は、もしかしたら早くてもいいのかもしれない」
シンジ「僕は早 でもいいのかもしれない!」
シンジ「早 でも、僕は僕だ!僕はここにいたい!僕は早くありたい!」
シンジ「僕は早 でいたい!」
ミサト「……え?し、シンジ君?」
レイ「そう…… ?」
アスカ「あ、あんたさ、早 って……」
マリ「うっわぁ、大胆カミングアウトだにゃあ……」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/25(月) 01:26:27.49 ID:THmkJXr10
シンジ「み、みんな、だからこんな僕でもいいかな?」
シンジ「早 でも、いいかな?」
アスカ「……気持ち悪い」
ミサト「流石に引くわね」
レイ「背筋がぞわぞわする……」
マリ「きも」
シンジ「……え?」
シンジ「……う、うわあああああああああ!!!」
カヲル「今度こそ、君のことだけは幸せにしてみせるよ」テヘペロ
終劇
シンジ「早 でも、いいかな?」
アスカ「……気持ち悪い」
ミサト「流石に引くわね」
レイ「背筋がぞわぞわする……」
マリ「きも」
シンジ「……え?」
シンジ「……う、うわあああああああああ!!!」
カヲル「今度こそ、君のことだけは幸せにしてみせるよ」テヘペロ
終劇
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