1: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 12:53:03.46 ID:OuL2Igooo
キャラ・口調は崩壊しています。
アニメと映画の知識なので、原作との細かい設定に差異があるかもしれません。
参考にした他者様の作品はありませんが、内容被りが無いとも限りません、ご容赦ください。


>プルルルル、ガチャ


みほ「もしもし、お姉ちゃん?」


まほ「あぁ、私だ」


まほ「先日行った大学選抜チームとの試合だが、みほの意見が聞きたくて──」


みほ「えーっと、お姉ちゃん、その、後でも良いかな?」


まほ「ん?すまない、取り込み中だったか?」


みほ「うん、今友達と遊んでて・・・」


まほ「友達?あぁ、みほのチームメイトの」


みほ「ううん、戦車道は関係ない、普通の友達だよ」


まほ「・・・?普通の?」


みほ「全国大会で優勝した後と、この前の大学選抜チームとの試合の後に、色んな人が話しかけて来てくれてね」


みほ「沢山の人と、友達になれたんだよ、エヘヘ」


まほ「・・・そうか」


みほ「そういう訳だから、ごめんねお姉ちゃん、また夜に掛け直すから──」



>ガチャ、プープープー・・・──



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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1469937183

引用元: 【ガルパン】西住まほ「友達・・・?」 


 

2: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 12:54:30.68 ID:OuL2Igooo

まほ「・・・・・・友達、か・・・」


まほ「・・・・・・。」



~部屋の外~


黒森峰生徒A「練習疲れたー!ねぇ!帰りに洋服見に行かない~?」


黒森峰生徒B「それより甘い物食べたーい!!」


黒森峰生徒C「先に喫茶店行って、ショッピングしよー」


A、B「賛成~!」ワイワイ、ガヤガヤ


まほ「待ってくれ!」バンッ!


A、B、C「ひっ!?」


A「に、西住隊長!?」


まほ「お前達、今から遊びに行くのか?」


B「い、いえ!」


まほ「行かないのか?」


C「い、いや、行きます・・・けど──」


A「遊びなんて行きませんっ!!この後居残って練習するつもりでした!!」


B「ちょ、ちょっとA──」ムンズ


A「(ばかっ!私達みたいな三軍が遊びに行く~なんて言ったら、西住隊長に怒られるわよ!?)」ヒソヒソ


B、C「(!!?)」

3: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 12:55:46.68 ID:OuL2Igooo

A「(いいから!話を合わせて!)」


まほ「・・・・・・?」


A「西住隊長!」ビシッ!


まほ「あ、遊びに行くなら、私も一緒に──」モジモジ


A「放課後に残って練習したいのですが、ヤークトパンターの使用許可を頂けますかっ!?」


まほ「え?あ、あぁ・・・」


A「ありがとうございますっ!!ほら、行くよ!!」


B「あ、ありがとうございます!!」


C「一日も早く西住隊長のお役に立てる様に頑張りますっ!!」


>タッタッタッタ・・・・・・


まほ「・・・え?お、おい・・・」


まほ「さ、避けられ・・・た?」シュン






まほ「・・・・・・エリカの所に行ってみるか」



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4: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 12:56:33.49 ID:OuL2Igooo

~エリカの私室~


エリカ「はああぁぁ、今日も素敵だったわ・・・西住隊長・・・・・・///」


エリカ「新聞部が練習風景を撮影したいって言ってきた時は、邪魔にしかならないと思っていたけれど」


エリカ「こうして西住隊長の勇姿を撮ってくれるだなんて、許可した甲斐があったわぁ~」スリスリ


コンッコンッ


エリカ「っ!!?」バッ!!


エリカ「だ、誰!?」


まほ「私だ」


エリカ「(に、西住隊長!?何で!?もしかして検分と称して新聞部から西住隊長の写真だけ取り上げたのがバレた!!?)」


エリカ「な、なんの御用でしょうか?」


まほ「開けてくれないか、中で話がしたい」


エリカ「は、はい、今すぐに」


エリカ「(しゃ、写真!隠さないとえーっと・・・)」


>バターン!ドタバタ!・・・・・・ガチャ


エリカ「お、お待たせしました、隊長」


まほ「・・・?凄い音がしたが──」


エリカ「な、なんでもありません!なんでもないんです!!」クワッ


まほ「そ、そうか・・・」

5: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 12:57:25.45 ID:OuL2Igooo

エリカ「ゴホン・・・そ、それで私に何か用事ですか?わざわざ来ていただかなくても呼び出してくれればこちらからお伺いしましたのに」


まほ「いや、大した用事ではないんだ。エリカに少し、聞きたい事があってな」


エリカ「え?わ、私にですか?(バレた!?バレてるのこれ!?)」ドキドキ


まほ「・・・・・・エリカ、お前は私の・・・」


エリカ「(ひ、ひいいいぃぃぃぃ!!終わった!終わったわ・・・私の戦車道・・・)」バクバク





まほ「・・・・・・友達・・・だよな?」









エリカ「・・・・・・・・・・・・・・・え?」フリーズ


まほ「・・・友達・・・だよな?」


エリカ「・・・隊長と・・・私が、ですか?」


まほ「・・・・・・。」ジー


エリカ「(いきなりどうしたのかしら、私と隊長が友達?・・・友達!?)」


エリカ「(友達って・・・あの友達?一緒に遊んだり、騒いだりする?)」


エリカ「(質問の意図はわからないけれど、私と隊長は友達ではないわ、隊長と副隊長、上官と部下、そういう関係であるはず・・・)」


まほ「・・・エリカ」


エリカ「あぁ、すみません。私と隊長は友達では──」


まほ「・・・・・・。」グスッ


エリカ「友達でしゅうううぅぅ!!!」シタカミー

6: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 12:58:25.00 ID:OuL2Igooo

まほ「エリカ・・・!!」パアァァァ


エリカ「(痛った!舌噛んだ!!って、え?なに!?どういう事!?)」


まほ「エリカぁぁぁー・・・」ダキツキー


エリカ「ど、どうなさったのですか隊長!?」


まほ「実は・・・・・・」


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エリカ「・・・なるほど、元副隊・・・妹さんとその様な事が」


まほ「あぁ、それでな・・・・・・」


エリカ「下級生に声を掛けたら避けられた・・・と、隊長」


まほ「ん?」


エリカ「そんなの当たり前です」キリッ

7: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 12:59:26.25 ID:OuL2Igooo

エリカ「西住まほと言えば、我が黒森峰女学園戦車道・・・いえ、黒森峰女学園全体で見ても憧れの的であり、尊敬を集めるお方」


エリカ「そのような方に急に声を掛けられたら、緊張して声も出ませんよ」


まほ「・・・そうなのか?」


エリカ「えぇ、西住流は我が校の誇りですから」ニッコリ


まほ「ふふ、私もまだまだ未熟だな。ありがとうエリカ、お陰で目が覚めたよ」


エリカ「頭を上げてください隊長、私は事実を述べただけなのですから」


まほ「まぁ、それはそれとして、だ」


エリカ「・・・?」


まほ「私とエリカは友達なのだろう?なら、遊びに行くぞ」


エリカ「・・・は?」


まほ「嫌なのか?」ウルッ


エリカ「い、いえ、決してそういう訳では・・・」


エリカ「しかし、遊びに行くと言っても、何をするおつもりなのですか?」


まほ「エリカに任せる」


エリカ「」


まほ「エリカに任せる」グッ


エリカ「は、はい・・・」




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8: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 13:00:40.56 ID:OuL2Igooo

~黒森峰女学園の校門~


エリカ「(準備をしたら校門の前で待ち合わせという事だけれど・・・困った事になった・・・)」


エリカ「(西住隊長と遊びに行く事になるなんて・・・思いもしなかったわ)」


エリカ「(一体、何処に行けば満足してくれるのだろうか・・・)」





エリカ「(というか、そもそも遊ぶって何すればいいのよっ!!)」ドンッ


エリカ「(私も誰かと遊んだ事なんてないのに!!)」


エリカ「(・・・嫌われてる訳じゃないけど・・・一年生の時に、戦車道に打ち込み過ぎたのよね・・・)」


エリカ「(あの頃は、憧れてた西住隊長に早く追いつきたかったし・・・同期に強力なライバル(みほ)も居たから・・・)」


エリカ「(気が付いたら同級生はみんな仲の良いグループ作ってるし、下級生からは怖がられてるしで、友達なんて出来なかった)」


エリカ「(そのお陰で、念願の副隊長にはなれたのだけど・・・なんで私がこんな目に・・・)」ウジウジ


まほ「待たせたな」


エリカ「ひゃい!?」ビクゥ!!


まほ「どうした?早く行くぞ?」ワクワク

9: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 13:01:41.37 ID:OuL2Igooo

エリカ「(こんなにワクワクしてる隊長は初めて見たわ・・・これは、私じゃ期待に応えられそうにないわね)」


エリカ「(正直に、言う他ないか・・・)隊長、お話が──」


まほ「まほだ」


エリカ「えっ?」


まほ「私は今日、エリカの友達として此処に居る。だから、私の事は隊長ではなく、その・・・名前で呼んでくれないか?」


エリカ「そ、それでは他の者に示しが」


まほ「二人きりの時だけでいいんだ」


まほ「頼む・・・エリカ」

















エリカ「(言えねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!)」


エリカ「(こんなに顔キラッキラさせた人に「実は私も友達居ないんです、だから遊び方なんて知りません」なんて言えねぇぇええ!!!)」


まほ「エリカ、今日を最高の一日にしよう!」キラキラ


エリカ「(重てぇぇぇええええええええええ!!!!)」


エリカ「(・・・事此処に至っては致し方なし、か)」


エリカ「わかりまし・・・わかったわ、まほ」


エリカ「行くわよ、着いていらっしゃい」




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10: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 13:02:14.52 ID:OuL2Igooo

~黒森峰戦車ショップ~



エリカ「(と、言ってみた物の・・・結局、ここに来てしまった・・・)」


まほ「・・・・・・。」


エリカ「(仕様がないじゃない、だってここ以外に時間潰せる場所なんて知らないんだもの、あーあ、隊長も失望しただろうな~)」チラッ


まほ「・・・・・・エリカ」







まほ「黒森峰にも、戦車ショップがあったんだな!」ピッカー!!


エリカ「えっ?ご存知、無かったのですか?」


まほ「エリカ、口調」ムスー


エリカ「ゴホン、知らなかったの?黒森峰に戦車ショップがある事」


まほ「あぁ、備品や消耗品の買出しは、新入生の仕事だったからな」


エリカ「あぁ、まほは特待生枠だったから、そういうのとは無縁か」


まほ「早く入ろう」ウキウキ


エリカ「ちょっと!引っ張らないで」グイグイ




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11: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 13:03:19.67 ID:OuL2Igooo

まほ「戦車の備品だけじゃなくて、戦車グッズなんて言うのも売っているんだな」


エリカ「戦車に関する物なら大抵は、例えばアレとか」


まほ「・・・あれは、大洗が使用した戦車の模型・・・?」


エリカ「一応、あんなのでも優勝校だからね」


まほ「一応、ではなく、れっきとした優勝校だ」


まほ「確かに、優勝を逃したのは悔しい。だが、それに向き合うことが出来なければ、前には進めない」


エリカ「えぇ、その通りね。来年こそは私達黒森峰が・・・」ハッ


まほ「頼んだぞ、次期隊長」


エリカ「・・・ごめんなさい、西住隊長にはもう・・・」


まほ「気にするな、それに今も隊長ではないぞ、エリカ」


エリカ「まほ・・・」




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12: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 13:04:02.35 ID:OuL2Igooo
~夕方~


まほ「みほ以外と、こうして遊んだのは初めてだったな」


まほ「今日は楽しかったよ、エリカ」


エリカ「くっ──!!?」


まほ「私に、無理して付き合ってくれてありがとう」


エリカ「隊長───」


まほ「思えば、私にとっての黒森峰は、戦車道の事ばかりだった」


まほ「友達と遊ぶ事もなく、西住流の名を汚さないように、それだけに打ち込んで」


まほ「それが悪い事だったとは思わない、だが最後に──」


まほ「こうして、お前と友達になれた」


まほ「ありがとう、エリカ。私の思い出作りに付き合ってくれて」


エリカ「──隊長!!」ダキツキ


まほ「私みたいなのと遊んでいても、つまらなかっただろう・・・」



エリカ「ちがっ、違うんですっ!!」グスッ


エリカ「私も・・・私も──!!」


まほ「エリカ・・・・・・」


エリカ「私も!友達なんていないんです!!!」

















まほ「えっ?」

13: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 13:04:59.13 ID:OuL2Igooo

エリカ「ずっとボッチでしたあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


まほ「」


エリカ「だから今日、誰かとこうするのなんて初めてで・・・」


エリカ「こんなの、遊びでもなんでもないんです!!」グスッグスッ


エリカ「こんなのが隊長の思い出になってしまうなんて申し訳なくて・・・私・・・」


まほ「エリカ・・・」ダキッ


エリカ「黙ってて・・・ごめんなさい・・・こんな、こんな・・・」


まほ「エリカ」


まほ「いいんだ」


まほ「お前も、私も、人生初めての友達だったなんてな」


エリカ「いえ、高校では初ですけど、人生初では──」


まほ「・・・・・・。」ジロッ


エリカ「ひっ」


まほ「ゴホン!・・・エリカは、楽しくなかったか?」


エリカ「・・・楽しかったです、一人で居るよりも、ずっと」


まほ「私もだ、私は楽しかった」


まほ「だから、それでいいじゃないか」

14: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 13:05:28.34 ID:OuL2Igooo

エリカ「隊長・・・」


まほ「フフッ、口調」


エリカ「っと、まほ。私も、今日はありがとう」


エリカ「また、こうして遊んでくれる?」スゥ


まほ「っ!?勿論だ、エリカ」アクシュー





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15: ◆D4PEsGynbI 2016/07/31(日) 13:07:00.49 ID:OuL2Igooo

みほ「ふーん、そんな事があったんだ。よかったね、エリカさんと仲良くなれて」


まほ「あぁ、私の初めての友達だ」


みほ「でも、お姉ちゃんって他の高校の隊長さん達と仲良くなかったっけ?ケイさんとか」


まほ「・・・あれは、どちらかと言えば友人というか知人に近いからな」


まほ「たまに会うし、話もするが・・・友達ではないよ」


みほ「へぇ~」


まほ「そういえば、みほは今日何をして遊んでいたんだ?」


みほ「ん~、カラオケも行ったし、ボーリングもしたかな?寄港日じゃなかったからショッピングは出来なかったけど」


みほ「その後みんなで食べ歩いて、お風呂入って~」


まほ「か、からおけ?」


みほ「あれっ?知らない?リモコンを操作するとね、曲が流れるから、みんなで歌うの!すっごく楽しんだよ!!」


まほ「ふ、ふーん、悪いがみほ、用事が出来たから切るぞ?」


みほ「うん、・・・って大学選抜チームとの試──」ガチャ──




>プルルルルルル、ガチャ


エリカ「何か御用ですか、西住隊ちょ─」


まほ「エリカ!!カラオケに行くぞ!!!」





~fin~