19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:12:40.27 ID:tkWMssai0

やよい「プロデューサー、それでお仕事はどこに行くんですか?」

P「あぁ…ちょっと遠出になりそうだよ」

やよい「そうなんですか?お泊りの服、これだけで足りますか?」

P「着替えることも、できないよ…」

やよい「??」

そのままプロデューサーは、山のほうまで車を走らせました

引用元: やよい「今度の収録はお泊まりって言って来ました」 


 

 
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:18:14.47 ID:tkWMssai0

P「ついたよ、やよい」

やよい「ここは何処ですか、プロデューサー」

P「富士の樹海って知ってるか?」

やよい「あ、聞いたことあります!先生が怖いところだよって言ってました」

P「怖い、のかな…俺はもう平気だけどな」

やよい「今日のお仕事はここでするんですか?」

P「あぁ、俺にとっても最後のお仕事になりそうだよ」

やよい「え?プロデューサー、お仕事やめちゃうんですか!?」

P「辞めるっていえば、辞めることになるな」

やよい「そ、そんなの嫌ですっ!」

P「じゃあ、やよいも一緒に来てくれないか?今日はその為に二人で来たんだ」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:21:41.05 ID:tkWMssai0

―そのころ765プロ

春香「たたた、大変だよー!」

小鳥「あら、どうしたの春香ちゃん」

伊織「まったくうるさいわねぇ、一々騒がないでよ」

春香「騒がずにはいられないよっ!これ、これ!」ペラッ

千早「手紙?誰の手紙なの?」

亜美「はるるん、ラブレターもらったの?」

真美「今日はお赤飯ですな→?」

春香「違うよっ!よく見て!」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:26:56.70 ID:tkWMssai0

みんなへ

プロデューサーとしてこの仕事を長く務めてきましたが、

俺はどうやら限界のようです…

一人で幾人ものアイドルを掛け持ち、仕事先には頭を下げて

仕事を取りに行って、断られ、頭を下げ、また仕事を取りに行って…

唯一の救いは、みんながステージで輝いてくれることでした

しかし、分からなくなってしまったんです…俺の存在意義が

正直な話、俺で無くても売れているアイドルをプロデュースすることは簡単だし、

社長が新しいプロデューサーを募集すると聞いたとき、俺は色々なことを悟ってしまいました

もう、疲れました 何もかも


最後に、やよいとドライブを、楽しんできます…不甲斐無い俺をお許しください


プロデューサー

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:33:55.22 ID:tkWMssai0

響「ねぇ、これってどういうこと?」

美希「ハニー、仕事やめちゃうの?」

あずさ「それだけで、済むのかしら…」

貴音「なにやら、とても思いつめている様子が伺えます」

千早「これは…高槻さんと心中、ということかしら?」

伊織「ちょっと!縁起でもないこと言わないでよっ!」

美希「そうだよ!ハニーは、そんなことしないよ!」

小鳥「でも…わざわざ紙に書いたということは…」


「・・・」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:38:06.54 ID:tkWMssai0

―樹海

やよい「プロデューサー、辞めたら、めっ!です!」

P「俺、辞めるなんて選択肢が無かったんだ」

やよい「じゃ、じゃあまだ一緒にいられるんですか?」

P「一緒にいるよ…やよい、ずっと一緒だから」

やよい「ホントですかっ!?うっうー!」

P「………ずっと」

やよい「プロデューサー、早く車から降りて、お仕事に行きましょー!」

P「いや、今日は車の中で仕事をするんだよ」

やよい「車の中?…どうやってお仕事するんですか?」


P「待っててくれ…準備するから」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:43:04.50 ID:tkWMssai0

プルルルル プルルルル プルルルル

春香「だめだ、プロデューサーさん電源切ってるよ」

美希「きっと春香の電話は着信拒否なの!ミキがするのっ」ピッ

春香「ぷ、プロデューサーさんはそんなことしないよっ!」

伊織「やよいのほうも駄目ね…」

小鳥「プロデューサーさんが、行きそうな場所…なんて分からないわよね」

響「自分、プロデューサーの家に行ってくるぞ!」

美希「あ、響!抜け駆けは駄目なの」

伊織「そうだ、やよいの家にっ!」

真「ボクもいくよ」

小鳥「あたしは、各仕事先に連絡してみるわ」

千早「私も手伝います」

あずさ「私もお手伝いします」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:46:48.99 ID:tkWMssai0

亜美「こうなったら、名探偵亜美真美が」

真美「兄ちゃん達を絶対に見つけて見せるよ!」



亜美「まず兄ちゃんの手紙…これには情報はなさそうだね」

真美「これじゃ、最悪ただの遺書だよね」

亜美「兄ちゃんの荷物、ほかに何かある?」



真美「仕事の書類と着替えのスーツ…他にめぼしいものはないね」ガサガサ

真美「ややっ!?」

亜美「どーしたんだね真美君っ!」

真美「兄ちゃんのスーツからレシートが出てきたよ!」

亜美「よし、何を買ったのかしらべてみよ→」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:51:16.52 ID:tkWMssai0

真美「ドラッグストアのレシート…お薬買ったみたいだね」

亜美「りっちゃん、この薬って何かわからない?」

律子「ちょっと待ってなさい…」

真美「この間に二つ目…ホームセンターかな」

亜美「なになに…ほにゃららずみ?」

真美「むー、この漢字、なんて読むんだっけ?」

春香「これって…練炭?」

亜美「それそれ!れんたん!」

真美「でも、れんたんって何に使うの?」

春香「え、練炭ってもしかして?」


律子「この薬は、睡眠薬のようね…そして練炭でしょ?決まりじゃない」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:56:39.65 ID:tkWMssai0

亜美「つまり、どういうことなの律っちゃん?」

律子「プロデューサーは、練炭自殺をしようとしているのよ」

真美「練炭自殺?」

春香「密室で、練炭を炊いて一酸化炭素中毒でしたっけ?」

律子「そ、中毒になって最終的に死ぬわね」

亜美・真美「な、なんだってー!」

律子「でも、死ぬための手段なんて今はどうでも良いじゃない」

律子「分かることといったら、死ぬ場所が車の中とかそういう密室の空間ってことでしょ」

亜美「でも車の中なんていったら…」

真美「何処にでもいけちゃうっしょ!」

律子「そうよね…不味いわね」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 13:59:45.33 ID:tkWMssai0

―やよい家

長介「お兄ちゃんとお姉ちゃん?帰ってきてないよ?」

伊織「そ、そんな…」

真「どこに行くかって、言ってなかった!?」

長介「分かんない…でもお泊りの着替えを持っていってたよ?」

伊織「着替え…でもそんなんじゃ…!」

真「プロデューサーの家にいることを信じよう、伊織」

伊織「やよい…プロデューサー…」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:02:51.67 ID:tkWMssai0

―プロデューサー宅

響「鍵がかかってるぞ」

ピンポーン ピンポーン ピンポーン

美希「押しても出てこないの…」

ドンドンドン

響「おーい!プロデューサー、やよいー!」

美希「ハニー!ハニー!」

ドンドンドン

響「頼むから出てきてくれー!」

美希「ハニー!ミキだよー!開けて欲しいのー!」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:07:40.40 ID:tkWMssai0

プルルルル プルルルル プルルルル

雪歩「真ちゃんからだ!」ピッ

雪歩「もしもし、真ちゃん?」

真「雪歩、やよいの家にはいなかったよ…プロデューサーの家は?」

雪歩「まだ二人から連絡は来てないよ?」

春香「私、電話してみるね」ピッ

真「そうか…」

雪歩「分かったことは何かない?」

真「んー、やよいが外泊のために着替えを持っていったらしいんだけど…」

雪歩「着替え?」

真「でも、それだけじゃあ検討付かないよね…」

律子「そうね…残念だけど、それで特定は無理ね」

真「そうか…」

ピッ

春香「プロデューサーさんの家にもいないって…」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:13:25.65 ID:tkWMssai0

律子「あー!発信機でもつけて置けばよかったなぁ」

春香「ええ!それは冗談ですよね?」

律子「作れないことも無いわよ?」

貴音「しかし…していないということに変わりはありません」

小鳥「ダメ、何処にも行ってないみたい」

雪歩「プロデューサー…やよいちゃん…」

亜美「うあうあー!このままじゃ兄ちゃん達」

真美「本当に死んじゃうよー!」

律子「自殺の名所巡りでも…してみるしか」

春香「笑えませんよね…冗談だったらどれだけましか」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:17:56.90 ID:tkWMssai0

―その頃樹海

P「火をつけて…これを飲めば…」カタカタカタ

やよい「プロデューサー、震えてます」

P「う…ちょっと怖いのかもしれない」

やよい「プロデューサー、これをしたらどうなっちゃうんですかっ?」

P「楽に慣れるよ…やよいも俺も」

やよい「私、寒くないから付けなくても良いですっ」

やよい「それに、知らないお薬は飲んじゃダメって…」

P「これは、ただの栄養剤だよ」

やよい「プロデューサー、めっ!」

P「え?ど、どうしてだい、やよい?」

やよい「栄養は、しっかりごはんを食べなきゃ、めっ!です!」

P「………」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:23:03.96 ID:tkWMssai0

P「やよいは、毎日忙しくないのか?」

やよい「忙しいです、毎日お仕事をして、長介たちの面倒を見て、家のことをして」

P「疲れないのか?」

やよい「疲れます…でも、朝ごはんをしっかり食べて、毎日元気ですっ!」

やよい「私、元気がとりえだから…」

P「そんなことないさ、やよいから元気をもらってる人たちはいっぱいいるから」

やよい「うぅ…でも、今のプロデューサーは元気が無いです」

P「………」

やよい「どうしたら元気になりますか?私、プロデューサーが元気になって欲しいですっ」

P「…うっ…うぅ…」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:31:09.77 ID:tkWMssai0

P「ここまで…きたら…あとには引けないんだ…」

カチッ ジュッ

やよい「あれ、付けちゃうんですかプロデューサー」

P「俺、少し寒いんだ…ごめんな…ごめん…ごめん…」

やよい「わ、私は別に構わないですっ」

P「やよい…これ、飲んでくれないか?」

やよい「え、栄養剤ですか?」

P「あぁ…お願いだ」

やよい「……わかりました、これを飲んだらお仕事しましょー!」

P「あぁ…ぜったいにするよ」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:36:11.36 ID:tkWMssai0

―その頃765プロメンバー

カタカタカタ ターンッ!

律子「できたわ…みんな、今から言うことつぶやいてね」

765プロ緊急キャンペーン、あの車を追え!

今から夕方までに(ナンバープレートと車種)の車を見つけて見つけた現在地をつぶやこう!

見つけられた方の中から抽選で5名様に、765プロメンバー全員のサイン入り色紙をプレゼント!

イベントの詳細はこちらから!

律子「これをみんなのアカウントでつぶやいて」

亜美「おー、ファンの皆に手伝ってもらうんだね→」

真美「さすが律っちゃん!あったまE!」

律子「ごちゃごちゃ言ってないで、さっさとする!」

亜美・真美「りょ→かい!」


律子「…間に合うかしら…」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:41:14.51 ID:tkWMssai0

春香「でも、これで見つかるのかな…」

千早「私達のできることをするまでよ、春香」

伊織「うちのほうでも、捜索は頼んでおいたわ…」

美希「ミキも、探しに行くよ!」

響「自分もいぬ美をつれて、行ってくる!」

律子「みんなで手分けして探しましょう!小鳥さんは、ここで待機していてください」

小鳥「はい、わかりました」

律子「それじゃあ、みんな、絶対に見つけるわよ!」



「オー!!!」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:45:17.08 ID:tkWMssai0

―樹海

やよい「プロデューサー、なんだか眠くなってきました…」

P「zzz...zzz...」

やよい「プロデューサー…?」

P「zzz...zzz...」

やよい「…と、トイレに行きたいです」

ガチャ

やよい「えと…近くにトイレは…」

やよい(ど、何処にもなさそう…どうしよう)




やよい「…」キョロキョロ

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:50:03.55 ID:tkWMssai0

亜美「律っちゃん!まだつぶやき0だよ!」

真美「さっき1件来たけど、違う車だったよ」

律子「そう…あー!何処に行ったのよっ!」

律子「これだけ人がいないってなると…ちょっと亜美真美、ヒントとして人のいない場所とでも打っておいて」

亜美真美「りょ→かいでありますっ!」

律子「自殺…人気の無い…って、自殺するなら人気が無い場所を選ぶのは当たり前か」

律子「走っているなら、すぐに見つかる…もう走っていないとするなら距離としては…この範囲」

律子「少しずつ、わかってきたわよ…」

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 14:57:37.22 ID:tkWMssai0

響「いぬ美、分かる?」

いぬ美「バウッ!」タッタッタ

響「あ、待つんだいぬ美ー!」

美希「待っててね…ハニー」



春香「よく考えたら、私達も車に乗せてもらえばよかったね」

千早「電車でも、いけることはいけるわ」

春香「でも、あまり効率的じゃないよね」

千早「言わないで…虚しくなるから」

春香「ご、ごめん」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 15:00:43.66 ID:tkWMssai0

―樹海

P「zzz...zzz...んぐ…」

P「ダメだ…薬が足りない…のか」

P「やよいは、あれ?」

P「やよい!やよい!?」

ガチャ

やよい「はい、プロデューサー、どうしたんですかっ?」

P「あ、開けたのか…」

やよい「ごめんなさい、そのと、トイレに行きたくなっちゃって…」

P「忘れていたよ…これを」

ビーーーー

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 15:04:26.05 ID:tkWMssai0

雪歩「真ちゃん、プロデューサーとやよいちゃん大丈夫かな?」

真「大丈夫だよ雪歩、二人を信じよう」

伊織「そうよ、勝手に死んでもらったら困るわよ」

貴音「あなた様…いずこへ…」



小鳥「連絡無し、つぶやき無し」

プルルルル プルルルル プルルルル

小鳥「電話も…でない」

小鳥「…プロデューサーさん…やよいちゃん」


小鳥「絶対に、帰ってきてください」

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 15:53:01.26 ID:tkWMssai0

やよい「ぷ、プロデューサー?」

P「どうしたやよい?…うまく貼れないな」

やよい「そんなことしたら、出られなくなっちゃいますっ」

P「…これが終わったら出られるよ」

P「あと、悪いけど…もう一回飲んでくれないか」

やよい「うぅ…」

P「その前に、しっかり…貼らないと…」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 15:56:53.44 ID:tkWMssai0

やよい「プロデューサー、お仕事は嘘ですか」

P「いや、これも立派な仕事なんだよ…」

やよい「嘘です、プロデューサーさっき寝てましたっ」

P「まだ仕事まで時間があったからな…」

やよい「それに…車の中って、私達しかいません」

P「そうだよ」

やよい「一体、なんのお仕事ですか?」

P「それは…」

やよい「プロデューサー、別にこういうことするのは良いです…でも、言ってくれないと私、分かりません」

P「………」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:00:59.61 ID:tkWMssai0

あずさ「律子さん、わかりましたよ」

律子「ホントですか!?」

あずさ「このつぶやき…これであってますよね?」

律子「何でこんなところに…」

あずさ「撮った時間は少し前で、移動中だったそうですけど…向かった先はおそらく…」

律子「えぇ、間違いないでしょう」

亜美「ついに、兄ちゃんとやよいっちの居場所が」

真美「分かるわけですな?」

律子「待ってなさいよ…絶対に!」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:07:33.92 ID:tkWMssai0

P「そうだなやよい…仕事は嘘だ」

やよい「やっぱり…」

P「やよいとちょっとドライブに出かけたかったんだよ」

やよい「それなら、こんなことする必要ありません…」

P「………」

やよい「本当のことは、言えないですか?」



P(…このまま炊いてしまえば良いか)

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:11:00.53 ID:tkWMssai0

ガチャ バタン

律子「といっても、ここから先は…どうすれば」

亜美「いちおー、ここらへんって言うのは伝えてあるよ」

真美「多分、ファンの兄ちゃん姉ちゃんがちらほらいるんじゃない?」

律子「…今は、皆が頼りね…私達も手分けして探しましょう」

律子「あずささんは私といてくださいね」

あずさ「そうですね、お願いします」

亜美・真美「こっちは二人で探すよ律っちゃん!」

律子「お願いね、亜美、真美」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:14:06.80 ID:tkWMssai0

響「はぁはぁ…いぬ美ー!」

美希「響、律子…さんたちから連絡きてたよ」

響「そうなの?」

美希「うん、樹海ってところにいるんだって、ホラここ」

響「ここなら、自分達が向かってるぞ」

いぬ美「バウッバウッ!」

美希「じゃあいぬ美を追いかければ、ハニーのところにたどり着くんだね」

響「そーだよ、いぬ美は賢いからね!…でも」

美希「疲れたの…」

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:15:55.48 ID:tkWMssai0

ガタンゴトン

春香「亜美たちから連絡きたね、千早ちゃん」

ガタンゴトン

千早「えぇ、そうね」

ガタンゴトン

春香「私達、何処に向かってるんだろう」

ガタンゴトン

千早「………プロデューサーのところよ、多分」




春香・千早「はぁ…」

121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:21:46.51 ID:tkWMssai0

伊織「早速あそこに向かってもらえる?」

雪歩「間に合うよね…」

真「大丈夫、大丈夫だよ」

貴音「そうですよ…みんなを、信じましょう」

伊織「待ってなさいよやよい!」

雪歩・真「プロデューサー…」

貴音「…あなた様」

124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:25:11.67 ID:tkWMssai0

―その頃

やよい「プロデューサー、車の中、暑いです」

P「俺は…寒いんだ」

やよい「嘘ついたら、めっ!…プロデューサー、汗かいてます」

P「もうすぐ…もうすぐで楽にしてやるから」

やよい「つけなくて良いです!」



P「もう、無理なんだよ…」

カチッ

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:30:43.47 ID:tkWMssai0

亜美「おっ、つぶやき1件!」

亜美「ふむふむ…分かったよ真美!」

真美「こっちも分かったッぽいよ!」

亜美・真美「急げ→!」



律子「見つかったらしいです」

あずさ「そうなんですか、それじゃあ」

律子「えぇ、急ぎましょう」

あずさ「はい」


美希「まだなの…響…」

響「いぬ美…ちょっと待ってほしいぞ…」

美希「はぁはぁ…あ、小鳥からメールが着てる」ピッ




小鳥「みんな…二人を見つけて来てね」

126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:34:12.16 ID:tkWMssai0

ファン「これで色紙もらえたら…生きる希望が!」



伊織「律子たちが先に向かってるみたいね…」

雪歩「じゃあ、二人は」

真「ボクたちも早くっ!」

伊織「分かってるわよ」

128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:38:29.46 ID:tkWMssai0

律子「あ、亜美!真美!」

亜美「結局そろったね→」

真美「兄ちゃん達は、この近くだって」

律子「そうね、さっき確認したわ…急ぎましょう」

あずさ「そうですね、早く行かないと」


―その頃

やよい「ごほっ、ごほっ!」

P「やよい…ごほっ…もう少しの辛抱だからな」

やよい「ぷ、プロデューサー…」

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:47:15.27 ID:tkWMssai0

亜美「…あ、あった!律っちゃん、あれ!」

真美「兄ちーゃん!やよいっちー!」タッタッタ

律子「あずささん、私達も」

あずさ「はい」

タッタッタ



ガチャガチャ

亜美「律っちゃん、開かないよ?」

真美「こっちのドアもダメっぽいよ」

律子「鍵がしてあるとしたら…えと、石で割るしか無いわね」 


137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:51:06.17 ID:tkWMssai0
 
―――



伊織「律子ー!」

真「みんなー、おーい!」

雪歩「プロデューサーは、やよいちゃんは」



4人「………」

貴音「どうしたのですか、なぜ答えないのですか…!」

141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 16:54:57.84 ID:tkWMssai0

律子「まだ…わからないわ、真!プロデューサーをかついでくれる?」

真「え、プロデューサーどうしたんですか!?」

雪歩「そんな…まさか」

律子「今は車に運ぶのが先よ!急いで!」

伊織「そ、そんな…やよい、プロデューサーっ」

律子「泣くのも笑うのも後!ほらっ、早く!」




―――

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 17:00:31.86 ID:tkWMssai0

春香「プロデューサーさんが…嘘…」

千早「春香、落ち着きなさい」

春香「嘘だよね、こんなの…絶対に…」

千早「春香…」

春香「やだよ…おかしいよ」

美希「…ミキも、信じない」

律子「信じるも信じないも…これが現実なのよ」



律子「やよいが生きているのは、奇跡に近いわ…」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 17:07:35.15 ID:tkWMssai0

プロデューサーが死んだ…

彼は、やよい以上に一酸化炭素を摂取していた…

やよいが生きていることは本当に奇跡

でも、そんなやよいも後遺症で、アイドル人生を絶つこととなった

やよいの傷病に、家族はひどく心を傷つけられたそうで…

兄弟のみんなは、毎日のように病院にやってきて、涙を流して帰り

765プロのみんなも、ぽっかりと穴が開いてしまい…

美希はアイドルを辞め、伊織も竜宮小町を抜け、やよいに付きっ切り

優秀なプロデューサーがいなくなったこのプロダクションで


過去の栄光が再び戻ることは、もうなかった



166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 17:20:25.03 ID:tkWMssai0

やよい「プロデューサーのお家、立派ですっ」

P「これでも片付けたほうなんだけど…ごめんな」

やよい「それじゃあ、今からお掃除しましょー!」

P「えぇ!?」

やよい「プロデューサー、お掃除はしっかりしなきゃメッ!です」

P「いやそうだけど…忙しくてさ、ははは」

やよい「私も手伝いますから!」

P「迷惑じゃないか?流石に」

やよい「私は慣れてますからっ」

P(先に本とブツを回収しなければ…)

やよい「?…どうしたんですか、プロデューサー」

P「なんでもないぞ!?」


こういう思考が足りなかった

170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 17:35:40.13 ID:tkWMssai0

P「ふむ、大分綺麗になったな」

やよい「うっうー!広くなりましたっ!」

P「広くなったけど…途中色々大事なものを失った気がするよ」

やよい「うぅ…すみませんプロデューサー」

P「やよいは悪くないよ…ははは」

やよい「そうだっ、プロデューサー!お料理作っても良いですか?」

P「良いけど…作ってくれるのか?」

やよい「はいっ!あ、それで、あのー」

P「ん?」

やよい「プロデューサーにも手伝って欲しいかなぁって…」

P「俺は構わないよ」

やよい「は、はいっ!一緒に作りましょー!」

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 17:44:18.24 ID:tkWMssai0

やよい「プロデューサーのお家の冷蔵庫、何もありませんっ」

P「一人暮らしだと、あまり料理しないんだよね…たまに炒飯とか焼きそばとかか」

やよい「色々食べないとめっ!です」

P「とは言っても…食材がね」

やよい「じゃ、じゃあ次に泊まるときは、一緒に買い物に行きましょうプロデューサー」

P「そうだな、やよいが選んでくれるか?」

やよい「!…はいっ!もちろんです!」

P「ん、何か嬉しそうだな」

やよい「えへへ、そーですか?」

P(何かあったのか?)

178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 17:51:35.42 ID:tkWMssai0

P「んー、野菜炒め乗せただけだけどうまいな」チュルチュル

やよい「もやしもいっぱいですっ!」チュルチュル

ズズズ

P「ふぅ…うまかった、ごちそうさま」

やよい「ごちそうさまでした」

P「さて、やよいはくつろいでてくれよ、洗い物してきちゃうから」

やよい「あ、私も手伝います」

P「そうか?ありがとうな」

やよい「こういうの手伝うのはとーぜんですっ!」

P「え…なんで?」

やよい「そ、それは…えへへ」

P「?」

やよい「は、早く洗いましょうよー」

P「わ、分かったよ」

181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 17:57:27.68 ID:tkWMssai0

ジャーーー

やよい「プロデューサー、水は出しっぱなしじゃ無くて、止めないと、めっ!」

P「そうだな、悪い」

ピト

やよい「あっ…」

P「あ、やよいが止めてくれるの?」

やよい「は、はいっ」キュッ

P「…?やよい、手が止まってるけど…」ゴシゴシ

やよい「あ、な、何でもありません」

P「体調が悪いなら言ってくれ?」

やよい「だ、大丈夫です!」

P「なら良いけど…?」

185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 18:14:49.25 ID:tkWMssai0

P「うーん、やよいはいつも家で何やってるんだ?」

やよい「弟達の世話をしてます」

P「あーそっか…」

やよい「今日は、ごはんも作り置きして、長介に任せたので大丈夫ですっ」

P「えらいな、やよいは」ナデナデ

やよい「そ、そんなことないです」

P「いや、立派なお姉ちゃんじゃないか」ナデナデ

やよい「あぅ…」

P「じゃあやよい、今日は俺と遊ぶか」

やよい「はいっ!」

186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 18:18:52.03 ID:tkWMssai0

P「といっても、トランプとリバーシくらいしかないけど」

やよい「リバーシってなんですか?」

P「これこれ、オセロだな」

やよい「あ、やりたいです!」

P「よし、じゃあ俺と勝負だ」



やよい「また勝ちましたー!」

P「いやー、やよいは強いなぁ」

やよい「うっうー♪」

P(可愛いなぁ、やよいは)

189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 18:21:39.25 ID:tkWMssai0

P「さて、そろそろお風呂に入っておいで」

やよい「はい、じゃあ行きましょープロデューサー」

P「えっ、いやいや、別々に入ろうな?」

やよい「それじゃあもったいないですよー」

P「勿体無いのはわかる…だけど、一緒に入ったらまずい!」

やよい「大丈夫ですよ」

P「俺が大丈夫じゃない!」

190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 18:26:44.49 ID:tkWMssai0


P「で…こうなるのか」

やよい「はいプロデューサー、背中を向けてください」

P(撮影で見慣れているとはいえ…こんなに近くにいられると…)

ゴシゴシゴシゴシ

やよい「プロデューサーの背中って、広いですねっ」

P「そ、そうかな…」

ゴシゴシ

P(耐えるんだ俺…)

やよい「痛くないですか?」

P「いや、丁度良いよ…」

P(良心が痛い…くそー!)

191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 18:29:28.11 ID:tkWMssai0

P「………」

やよい「………」

P「よ、浴槽狭くてごめんな?俺、やっぱりでようか?」

やよい「へ、平気です!」

P「そ、そうか…」

やよい「………」

P(ほぼくっついてる…これはまずい)

やよい(ぷ、プロデューサーがこんなに近くに…)


193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 18:42:26.90 ID:tkWMssai0

P「さ…やよい、布団こっちに敷いたから」

やよい「はい、じゃあプロデューサーも寝ましょう」

P「うん、俺はこっちに毛布用意してあるから…」

やよい「えっ」

P「おやすみ、やよい」

やよい「ぷ、プロデューサー、あの…えーと…」

やよい「い、一緒に…一緒に寝ませんか!」

P「いや、それは流石に…布団も用意してあるし」

やよい「でも、その…私、プロデューサーと寝たいですっ!」

P「ブッ」

やよい「だ、ダメですか?」

P(やよい…そんな上目遣いでおねだりするなんて…)

P「わ、分かった、分かったから…」

やよい「それじゃあ一緒に!」

P「一緒に寝よう…か」

194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 18:51:21.94 ID:tkWMssai0

P「どうしてこうなった…」

やよい「えへへ、プロデューサーあったかいです」

P「そうだな…どちらかというと、やよいのほうがあったかいけど」

やよい「そ、そうですか?」

P「あ…いや…うん」

P・やよい「………」

やよい「私、いつも弟達の面倒見てるから、こういう風に甘えることが無くて」

やよい「ずっと、お兄ちゃんが欲しかったんです」

P「う、うん」

やよい「でも、プロデューサーは私の面倒見てくれて…すごい嬉しいです」

P「………」

195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 18:55:16.61 ID:tkWMssai0

やよい「だからプロデューサー…あの…」

P「zz...」

やよい「私の……プロデューサー?」

P「zzz...zzz...」

やよい「…もう、プロデューサー」

やよい「………」


ギューッ


やよい「えへへ…おやすみなさい、お兄ちゃん」

197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/24(土) 19:02:15.23 ID:tkWMssai0


P「お疲れやよい、今日の仕事もバッチリだったぞ」

やよい「プロデューサー、はい、たーっち!いえい!」

P「そうだやよい、そういえばさっき俺に何か用事があるって」

やよい「はい、プロデューサーは、今晩何が食べたいですか?」

P「…え、今晩って?」

やよい「私、何でも作っちゃいます!だから一緒に」


やよい「スーパーに出かけましょう、プロデューサー!」