5: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 2012/03/26(月) 23:36:50.04 ID:Kp62yjmr0
榊原「794年と言えば…?」

佐藤「んー……」

榊原「……なくようぐいす?」

佐藤「んー……」

佐藤「あっ」

佐藤「平安閣!」

榊原(こりゃ先が思いやられるなぁ…)

引用元: 恒一「…じゃあ佐藤さん、ここの問題は解る?」佐藤「うーん……」 


 

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7: 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 2012/03/26(月) 23:39:48.06 ID:Kp62yjmr0
榊原「じゃあ、ここはわかる?」

佐藤「んー…」

佐藤「わかんない」

榊原「そっか…じゃあ、ここは?」

佐藤「…わかんない」

榊原「…なるほど」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 23:42:38.33 ID:Kp62yjmr0
三神「あら、まだ残ってたの?もう下校時間よ」

榊原「わかりました」

榊原「じゃあ佐藤さん、今日はこの辺にしとこうか」

佐藤「うん」

榊原「途中まで一緒に帰る?」

佐藤「うん」

榊原「じゃあ帰ろう」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 23:46:56.10 ID:Kp62yjmr0
佐藤「~♪」

榊原「…ハァ」



僕がなぜ、放課後佐藤さんに勉強を教えてあげることになったかと言うと、

赤沢さんと風見くん、つまり学級委員の2人に頼まれたからだ。

佐藤さんは授業中、いつもボーっとしているらしく、

正直なところ成績もよくないらしい。

もうすぐ期末テストということもあり、

あまりにも心配だから僕に依頼したという成り行きだ。

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 23:48:40.16 ID:Kp62yjmr0
榊原「…期末テストまで間に合うかなぁ…?」

榊原「って、あれ?」

榊原「佐藤さんがいないっ!?」

榊原「どこに行ったんだ…?」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 23:51:10.62 ID:Kp62yjmr0
榊原「まったく…」

榊原「ちょっと目を離した隙にこれだもんな…」

榊原「どこだ…?」


佐藤「♪」


榊原「…いた!」



榊原「佐藤さん、探したよ」

佐藤「あっ、榊原くーん♪」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 23:54:57.65 ID:Kp62yjmr0
榊原「あんまり心配かけさせないでよ」

佐藤「ごめんなさい」

榊原「で、何してたの?しゃがみこんで…」

佐藤「妖精さんとね、お話してたの♪」

榊原「よ、妖精…?」

佐藤「うん」

榊原「佐藤さん…あのね、妖精なんてこの世にいる訳ないんだよ?」

榊原「妖精って言うのは、おとぎ話の中だけにいる存在なんだから…」

佐藤「そんなこと…ないもん」ジワッ

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:00:34.97 ID:tlBXHzR/0
榊原「えっ…」

佐藤「そんなこと、ないもん…!」

榊原「ご、ごめん、泣かないで佐藤さん」オロオロ

佐藤「私には妖精さんが見えるもん…」シクシク

榊原「そ、そうだよね。ごめん、僕が間違ってたよ」

佐藤「…じゃあ、榊原くんにも見えるの?」

榊原「え」

佐藤「ほら、ここにいるでしょ?」

榊原「み、見えるよ。うん」

榊原「こ、こんにちは、妖精さん。僕、榊原恒一です☆」

佐藤「そこにはもういないよ…こっちに移動してるよ」

榊原「…」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:04:15.66 ID:Kp62yjmr0
榊原「こ、こんにちは妖精さん☆」

ヒソヒソ ヒソヒソ

ヤーネー… オキノドクニ…

榊原「……」プルプル

佐藤「榊原くんも妖精さんと仲良くなれたね♪」

榊原「はは、実に光栄だよ佐藤さん」

佐藤「よかったね♪」キャッキャッ

榊原「嬉しすぎて涙出そう……」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:06:58.19 ID:tlBXHzR/0
榊原「ハァ…」

佐藤「あ、私こっちだから」

榊原「あ、うん…。くれぐれも気をつけて帰ってね」

佐藤「うん♪」

佐藤「じゃねー♪」

榊原「また明日ね」

佐藤「ばいばーい♪」



榊原「ハァ…」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:17:36.05 ID:QpaRdqwh0
~翌日~

赤沢「恒一くん、どんな感じ?」

榊原「佐藤さんのこと?」

赤沢「当たり前じゃない」

榊原「…正直、間に合わないかも知れない」

赤沢「そう…恒一くんの力を持ってしても駄目か……」

榊原「でも、任されたからには、やれるだけやってみるよ」

赤沢「頼むわね…それと、ごめんなさい。こんなこと押し付けちゃって…」

榊原「赤沢さんが気にすることないさ」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:21:03.41 ID:QpaRdqwh0
榊原「佐藤さん」

佐藤「あっ、榊原くーん♪」

榊原「今日からは、休み時間も勉強するからね」

佐藤「ふぇ~?どーして~?」

榊原「いいから、やるよ」

佐藤「何を~?」

榊原「だから勉強を……ハァ」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:24:25.07 ID:QpaRdqwh0
榊原「じゃあ佐藤さん、ここは?」

佐藤「ん~……」

佐藤「ん?」チラッ

榊原「…僕の顔を見ても答えなんか書いてないよ?」

佐藤「ん~……」

榊原「自分でしっかり考えなきゃ駄目だよ」

佐藤「ふぇ?」

榊原「ふぇ?じゃなくて…」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:33:48.88 ID:QpaRdqwh0
榊原「…ハァ」

佐藤「…?」

榊原「よしっ、じゃあこうしよう」

榊原「今夜はうちに泊まりなよ、みっちり教えてあげるから」

佐藤「ふぇぇぇ?//」

赤沢「!?」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:37:57.33 ID:QpaRdqwh0
小椋「ちょっと待ったぁぁぁ!」

榊原「?」

小椋「なら私も付き合うよ榊原くん!」

多々良「わ、私も!」

榊原「え…でも…いいの?」

小椋「3人で教えたほうが捗るよ!」

多々良「うんうん!」

榊原「2人がいいなら、お言葉に甘えさせてもらおうかな」

榊原「助かるよ」ニコッ

小椋「//」



佐藤「チッ」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:44:10.40 ID:QpaRdqwh0
榊原「僕の家はあそこの角を曲がればもうすぐだよ」

多々良「へぇ//」

佐藤「…榊原くぅん」ピトッ

榊原「な、何?」

佐藤「…ううん、何でもない」

榊原「そ、そう…」

ズイッ

小椋「へぇ。閑静な住宅街ね…って田舎だから当たり前かっ//」

榊原「そ、そうだね」


佐藤「…チッ」

多々良「え…?」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:50:33.14 ID:QpaRdqwh0
榊原「よし!早速はじめよう」

多々良「そうね!」

榊原「じゃあ佐藤さん、国語からやろうね」

佐藤「うん」

榊原「この漢字の、読み問題からやってみようか」

佐藤「はいっ」

榊原「じゃあまずはこの漢字」

佐藤「んー…?」

榊原「…これはね、さんめんきょうって読むんだよ」

佐藤「なのかな…?」

榊原「なのかな?じゃなくて、そう読むの」

佐藤「うん」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 00:55:37.87 ID:QpaRdqwh0
小椋(こりゃ重症だな…あたしより酷いわ…)

榊原「じゃあこれは?」

佐藤「けいこく…かな?」

榊原「おっ、正解!よく出来ました」

佐藤「おぉー」パチパチ

多々良「よかったね、佐藤さん」

佐藤「榊原くん、んー」

榊原「…へ?」

佐藤「ご褒美ちょうだい?…んーっ」

榊原「え……」

小椋(こ、こいつ…!)

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 01:02:46.88 ID:QpaRdqwh0
佐藤「早く早く♪」

榊原「そ、そういうご褒美はちょっと…」

佐藤「早く♪」

小椋「…」バンッ

佐藤「!」ビクッ

小椋「やめろ!!」

榊原「小椋さん…?」

小椋「榊原くんが困ってるじゃない!!」

佐藤「……」

佐藤「………ウザッ」ボソッ

多々良「え…」

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 12:52:25.30 ID:QpaRdqwh0
榊原「ま、まあまあ小椋さん」

小椋「で、でも!」

多々良「榊原くんまさか…ご褒美あげるつもりですか!?」

榊原「さすがにキスはしないけど…」

榊原「このぐらいなら」ナデナデ

佐藤「ふぁあ//」

小椋「ぐっ…」ギリッ

多々良(いいなぁ…)

榊原「じゃあ国語はこの辺にして、数学に移ろう」

133: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 13:04:11.32 ID:QpaRdqwh0
佐藤「えっと…ここは榊原×佐藤=愛の方程式を使って…」

榊原「なんなのその方程式は…」



その後、僕らはやれるだけのことはやった。

そして迎えたテスト当日。

佐藤さんが気になって、僕はなかなかテストに集中出来なかった。

彼女はちゃんと出来ただろうか・・・。

137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 13:09:01.87 ID:QpaRdqwh0
そして…


久保寺「それでは、テストを返します」

榊原(来たか……)

久保寺「赤沢さん」

赤沢「はい」

久保寺「ケアレスミスが目立ちました、次は気をつけるように」

赤沢「あちゃー…38点か…」

久保寺「綾野さん」

綾野「はーい!」

綾野「うわ…26点。あはは…」

139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 13:13:36.72 ID:QpaRdqwh0
久保寺「有田さん」

有田「はいっ」

久保寺「良く出来ました」

有田「やった…!48点!」

久保寺「ですが、テストの裏に榊原くんのヌードを書くのはやめなさい」

有田「はーい」


久保寺「小椋さん」

小椋「ういーっす」

久保寺「もう少し頑張りましょう」

小椋「25点か…まあまあだな」

久保寺「どこがですか」

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 13:19:57.97 ID:QpaRdqwh0
久保寺「佐藤さん」

佐藤「ふぇ~?」

久保寺「…前に来なさい」

佐藤「ふぁーい」

久保寺「よく頑張りましたね、先生は見直しましたよ」

佐藤「ご、50点…//」



久保寺「猿田くん」

猿田「ぞな」

久保寺「2点」

猿田「ほほぅ…」

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 13:23:33.70 ID:QpaRdqwh0
久保寺「多々良さん」

多々良「はいっ!」

久保寺「惜しかったですね」

多々良(47点か……自己採点では49点は堅かったのに)


久保寺「榊原くん」

榊原「はい」

久保寺「さすが、と言っていいでしょう」

榊原(50点だ!!)

146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 13:31:13.54 ID:QpaRdqwh0
そして、全教科のテストも返ってきて、クラス順位も決まった。


1位 有田松子
2位 榊原恒一
3位 佐藤和江
4位 多々良恵
5位 見崎鳴
6位 赤沢泉美
7位 杉浦多佳子
8位 桜木ゆかり
9位 王子誠
10位 渡辺珊


赤沢「そ、そんなバカな…佐藤さんが3位…!?」

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 13:35:57.96 ID:QpaRdqwh0
榊原「すごいじゃないか佐藤さん!」

佐藤「ふぇ~?」

多々良「まさか佐藤さんに足元をすくわれるなんて…思ってもみなかったわ」

榊原「僕、すごく嬉しいよ…」ホロリ

佐藤「泣かないで、榊原くん」ナデナデ

榊原「佐藤さん…//」

有田「榊原くん、私とワンツーフィニッシュだね!」

榊原「有田さん。1位なんて凄いね」

有田「えへへ//」

佐藤「…」

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 13:39:33.62 ID:QpaRdqwh0
猿田「ぐぬー!」

王子「どうしたんだい?」

猿田「どうせ佐藤がいるからビリはないと思ってたんぞな」

猿田「そしたらワシがビリだったぞな…」

猿田「許せんぞな!」

王子「いや君が悪いだろ。全面的に」

155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 13:47:50.48 ID:QpaRdqwh0
榊原「それにしても佐藤さん、よくここまで伸びて来たね」

小椋「本当よね…びっくりだわ」

佐藤「うん」

佐藤「夢がね、出来たの」

多々良「夢?」

榊原「へぇ。夢を持つことは良い事だよね」

小椋「で、どんな夢なの?」

佐藤「榊原くんと…同じ高校に進みたいの//」

榊原「え…」

赤沢「…」ギリッ

157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 13:53:35.65 ID:QpaRdqwh0
榊原「僕と同じ高校に?」

佐藤「//」コクッ

多々良「でも…榊原くんが行くのって、有名な進学校よね?」

榊原「う、うん」

小椋「大丈夫かよ?」

佐藤「わ、私がんばる!」

榊原「じゃあ、一緒に頑張ろうね」ニコッ

佐藤「ふぁぁ//」

159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 14:02:27.20 ID:QpaRdqwh0
そして僕は、東京の高校に進学することになったのだが…。


~東京~

トゥルルル

榊原「はい、もしもし」

赤沢『あ、恒一くん?』

榊原「ああ、赤沢さん」

赤沢『今、引越しの荷物片付いたところなんだけど…』

赤沢『…遊びに来ない?』

榊原「え?行ってもいいの?」

赤沢『ふふっ。もちろんいいわよ』

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 14:35:14.72 ID:QpaRdqwh0
榊原「へぇ、ここが赤沢さんのアパートかぁ」

赤沢「いらっしゃい、恒一くん」

榊原「いい部屋だね」

赤沢「ふふっ、ありがとう」

赤沢「引越しでドタバタしてたから、また少し散らかってるけどね」

榊原「でも凄いよ、一人暮らしなんて」

172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 14:50:07.41 ID:QpaRdqwh0
赤沢「そ、そんなことないわよ//」テレッ

榊原「そんなことあるって」

赤沢「あ、飲み物でも淹れましょうか?」

榊原「うん、もらうよ」

赤沢「何にする?」

榊原「ハワイコナのエクストラファンシー」

赤沢「ふふっ、言うと思った//」

榊原「赤沢さんが教えてくれたからね」

173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 14:56:03.31 ID:QpaRdqwh0
榊原「ごちそうさま」

榊原「じゃあ、長居しても迷惑だろうし…そろそろ帰るね」

赤沢「別に迷惑なんかじゃないのに」

赤沢(むしろ…ずっと一緒にいたいな//)

榊原「おじゃましました」

赤沢「また遊びに来なさいね」

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 15:03:12.37 ID:QpaRdqwh0
榊原「もう夜か…すっかり赤沢さんの家に入り浸っちゃったな」

榊原「…ん?」



榊原「電柱の影に誰かいる…」

179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 15:13:05.00 ID:QpaRdqwh0
佐藤「ふぇぇ」

榊原「佐藤さん…?」

佐藤「あっ、榊原くん//」

榊原「こんなところで…何してるの?」

佐藤「星のね、数を数えてたの//」

榊原「…今日、くもりだよ?」

佐藤「ふぇ~?」

榊原「……」

佐藤「ん~…?」

榊原「…じゃ、じゃあね」


佐藤「……」

182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 15:22:16.98 ID:QpaRdqwh0
榊原「なんだったんだろ…」

榊原「とりあえず、風呂に入るか」


榊原「♪」

190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 15:42:08.17 ID:QpaRdqwh0
榊原「ふぅ、風呂入ってさっぱりした」

榊原「ベランダで夜風に当たるか…」

ガラガラッ

榊原「ん~、夜風が気持ちいい」

榊原「…ん?」



佐藤「……」




榊原「公衆電話に誰かが……って佐藤さん…!?」

192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 15:46:47.84 ID:QpaRdqwh0
榊原(誰に電話してるんだ……?)


佐藤「……」スッ


榊原「!?」サッ

榊原(い、今目が合ったよな…?)


佐藤「……」

195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 15:54:44.74 ID:QpaRdqwh0
トゥルルル

榊原「!」ビクッ

トゥルルル

榊原「…」ガチャッ

榊原「…もしもし?」

佐藤『…』

榊原「……どちら様ですか?」

佐藤『…』

榊原(誰だ…?)

佐藤『榊原くぅん…』

榊原「佐藤さん?」

198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:02:20.49 ID:QpaRdqwh0
榊原「な、何…?」

佐藤『声が…聞きたかっただけ…』

榊原「そ、そう…」

佐藤『…』

榊原「じゃあ僕忙しいから…切るね」

佐藤『あ…』



その夜、佐藤さんからの電話は15回続いた。

200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:09:16.06 ID:QpaRdqwh0
そして、入学式がやって来たのだ。


榊原「今日から僕も高校生か…」

榊原「本当は男子校に通うつもりだったけど」

榊原「赤沢さんがこっちの高校のほうが美術大に行くには有利だって」

榊原「僕に進言してくれたんだよなぁ」


赤沢「おはよう!恒一くん」

榊原「おはよう、赤沢さん」

203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:14:00.95 ID:QpaRdqwh0
佐藤「榊原くん…」クイクイッ

榊原「あ、佐藤さんもおはよう」

赤沢「…」

有田「イェーイ!みんな元気してたー!?」

榊原「有田さんは…元気そうだね」

赤沢(ったく…何でこいつらまでくっついて来たのかしら…)

205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:19:55.82 ID:QpaRdqwh0
赤沢「そう言えば、自分のクラス何組か見た?」

榊原「まだ見てない」

有田「じゃあ皆で見に行こう!」



榊原 A組
赤沢 A組
有田 A組
佐藤 C組



佐藤「……」

207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:24:28.24 ID:QpaRdqwh0
有田「っしゃあ!!」ガッツポーズ

赤沢「ふふっ。また1年間、よろしくね恒一くん」

榊原「こちらこそ」

佐藤「…」グイッ

榊原「ん?どうしたの佐藤さん」

佐藤「私、C組」

榊原「うん…そうみたいだね」

佐藤「榊原くんは…C組?」

榊原「いや…A組だけど」

佐藤「…私、A組?」

榊原「違うでしょ。佐藤さんはC組だよ」

佐藤「ん~?どゆこと?」

212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:29:22.39 ID:QpaRdqwh0
赤沢「あなたはC組、恒一くんはA組。わかった?」

佐藤「ん~…?」

榊原(大丈夫かな…)

有田「ほらほら榊原くん!早く私たちの愛の巣へレッツゴーよ!」グイッ

榊原「わわっ、そんなに引っ張らないでよ」

赤沢「あっ!待ちなさいよ!」



佐藤「ん~?」

佐藤「どういう…こと…?」

佐藤「私…A組ってことなのかな…」

216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:33:31.73 ID:QpaRdqwh0
榊原「へぇ、ここが僕たちのクラスか」

有田「ここで私と榊原くんのセクシャルな学校生活が始まるのね…!子宮が疼くわ…//」

赤沢「何言ってんのよアンタ!」

榊原「はは…」

ガラッ

佐藤「ここ…かな…?」

赤沢「出た…」

219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:37:59.59 ID:QpaRdqwh0
榊原「佐藤さん、ここはC組じゃないよ」

佐藤「ん~?」

赤沢「ここはA組よ!自分のクラスに行きなさいよ!」

佐藤「ふぇぇ」グスッ

榊原「赤沢さん、そんなに大きな声出さなくても…」

赤沢「だって…。ごめんなさい、佐藤さん」

榊原「有田さん、佐藤さんをC組まで連れて行ってあげて」

有田「了解ですっ!私のダッチハズバンド君!」

222: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:42:01.09 ID:QpaRdqwh0
佐藤「榊原くんがいいよぉ…」

榊原「ごめん、僕トイレに行きたいから…」

有田「ほら、行くわよ佐藤さん」ムンズッ

佐藤「ふぇ~?」ズルズル


赤沢「まったく…あの子大丈夫かしら?」

榊原「どうだろう…」

223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:44:31.03 ID:QpaRdqwh0
有田「ほら、もうすぐC組に着くからね……」

有田「っていない!?」

有田「これはぬいぐるみ……変わり身の術!?」

225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:48:15.21 ID:QpaRdqwh0
~男子トイレ~

榊原「さてさて」

榊原「ふぅ…」プルルッ

ギィ…

榊原(ん…?個室に誰かいたのか)


佐藤「榊原くぅん…」

榊原「佐藤さん!?」

226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:52:20.76 ID:QpaRdqwh0
榊原「な、何してるの…ここ男子トイレだよ?」

佐藤「え~?」

榊原「え~?じゃなくって…」

佐藤「ん~?」

榊原「ちょ、ちょっと、覗きこまないでよ…//」

229: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 16:56:29.08 ID:QpaRdqwh0
佐藤「ふぁぁ//」

榊原「み、見ないでよぉ!//」

佐藤「榊原くん…おっきいね…//」

榊原「んもぉー!」


榊原「ほら、早く出よう。こんなところ誰かに見られたら大変だよ」

佐藤「うん」


榊原「じゃあね」

佐藤「……」

232: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 17:04:11.17 ID:QpaRdqwh0
先生「よーし、それじゃあ出席取るついでに自己紹介もしてくれー」

先生「まずは…赤沢泉美さん」

赤沢「はい」

赤沢「赤沢泉美です。富山の中学から来ました」

先生「続いて…えー、有田松子さん」

有田「はいっ!」

有田「私は有田松子!榊原くんの 奴隷をさせてもらっています!」

榊原「んなっ…」

ざわざわ ざわざわ

先生「おー、ちゃんと避妊はしろよ、避妊は」

有田「はい!」

榊原「いやいや」

236: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 17:14:28.71 ID:QpaRdqwh0
先生「えー、では次、榊原恒一くん」

榊原「はい」

榊原「初めまして、榊原恒一です」キラキラ

女子「「「わぁぁぁぁぁ//」」」

中尾山「ケッ」

「やだぁ// すっごいイケメン//」

「でも有田さんを 奴隷にしてるんでしょ…」ヒソヒソ

榊原「…ゴホンッ」

榊原「さっきの有田さんの事は、真っ赤な嘘です」

240: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 17:18:58.95 ID:QpaRdqwh0
先生「ところで榊原」

榊原「はい?」

先生「お前の後ろに立ってる女の子は誰だ?知り合いか?」

榊原「え?」クルッ

佐藤「ふぇ~?」

榊原「佐藤さん…!何で…」

赤沢「出たぁ……」

243: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 17:23:33.30 ID:QpaRdqwh0
榊原「佐藤さんダメじゃないか、ここにいちゃ…」

佐藤「ん~?なんで?」

榊原「あのねぇ…」

先生「何だー?あっしにはチンプンカンプンでござるぞー?」

赤沢「先生、彼女はC組の子なんです」

先生「なるほどぉ」

ガラッ

校長「ちょっといいかね」

先生「オス、校長殿」

245: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 17:26:51.87 ID:QpaRdqwh0
校長「ヒソヒソ」

先生「ふむふむ」


先生「おーし、佐藤さんもA組になった」

赤沢「は?」

榊原「どう言うことだ…?」

佐藤「ふふっ、いっしょだねぇ♪」



先生(まさかあの子が理事長の娘さんとはな…)

先生(そりゃA組に行きたいと言われれば、そうするしかあるまい…)

253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 17:49:10.71 ID:QpaRdqwh0
そんなこんなで、僕らの高校生活は幕を上げた。

そして、高校3年。

僕らは、それぞれ進路について悩んでいた。



榊原「まあ、僕は美術大に進むんだけどね」

赤沢「あら、奇遇ね。私もよ」

榊原「え?そうなの?」

256: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 17:54:31.63 ID:QpaRdqwh0
赤沢「言ってなかったっけ?私、将来は彫刻家になりたいの」

榊原「へぇ」

有田「私も美術大に行く!」

榊原「有田さんも?」

有田「ま、私は美術に興味ないけどね。榊原くんをただひたすら追いかけるだけ!」

榊原「はは…」

佐藤「私も…行く…」

榊原「佐藤さんも?」

258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 17:58:13.29 ID:QpaRdqwh0
中尾山「お、俺も赤沢さんと同じ大学に進もうかな//」

赤沢「あ、そう。好きにすれば?別にあんたの進路なんて興味ないけど」

中尾山「お、おう」

榊原「大学か…」



そんなわけで、僕らは同じ大学を受験したのである。

260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 18:01:38.01 ID:QpaRdqwh0
そして僕らは、見事に大学に受かった。


榊原「ここが美術大か…」

赤沢「私たちのキャンパスライフが始まるのね…」

有田「榊原くんのヌード書き放題か…」

佐藤「ふぇぇ…」

中尾山「赤沢さんと同じ大学だぜ!」



多々良「あれ?榊原くんに…皆?」

小椋「よー」

中尾「うおお!まさか赤沢さんと同じ大学とは!」

267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 18:09:29.56 ID:QpaRdqwh0
中尾山「ん?何だオメー」

中尾「お前こそ何もんだ!」


赤沢「バカ二人はほっといて行きましょ」

小椋「そうね」

有田「榊原くん、そこのトイレで一発やらない?」

榊原「やらないよ…」


佐藤「チッ」

268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 18:19:23.28 ID:QpaRdqwh0
そして僕らは夏休み、海外旅行を計画することになった。


榊原「どこに行きたい?紙に書いて行くよ」

赤沢「そうね…ロンドンなんてどうかしら?」

榊原「いいね」カキカキ

榊原「多々良さんは?」

多々良「私はフランスがいいかなぁ。ロンシャンに行きたいわ」

榊原「なるほど」カキカキ

榊原「佐藤さんは?」

佐藤「んー……エデンかなぁ」

榊原「小椋さんは?」

273: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 18:26:53.58 ID:QpaRdqwh0
小椋「私はイターリアに行きたいわイターリアに」

榊原「いいねイタリア。僕も行ってみたいな」カキカキ

榊原「有田さんは?」

有田「熱海」

榊原「なるほど、手軽なのも魅力的だよね。ま、海外旅行ではないけど」カキカキ

榊原「んー、どうしよっか?」

赤沢「恒一くんが決めてもらっていいわよ?」

榊原「うーん。じゃあフランスに行こっか?」

277: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 18:31:05.33 ID:QpaRdqwh0
そんなわけで、僕らはフランスへ旅行することになったわけで…。


~出発当日~

有田「ほら榊原くん、遅れちゃうよ!」

榊原「わかった」

榊原「…て言うか何で有田さん僕の家に住み着いてるのさ?」

有田「いいから早く!」

榊原「あ、そうだ、佐藤さんのアパートにも寄って行こうよ。心配だし」

279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 18:34:06.26 ID:QpaRdqwh0
ピンポーン

ガチャッ

佐藤「ふぇ~?」

榊原「佐藤さん何でまだパジャマ着てるの!もう行く時間だよ?」

佐藤「ふぁぁ…急いで支度するね」

榊原「まったく…」

有田「ハァ」

284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 18:38:52.78 ID:QpaRdqwh0
佐藤「おまたせぇ~」

榊原「……」

榊原「…佐藤さん、一応聞くけどパスポート持った?」

佐藤「ふぇぇっ?パスポートなら引き出しの奥にしまってあるよ?」

有田「」

榊原「……」

佐藤「失くしたら困るからね♪」

有田「」

榊原「……」ジトーッ

佐藤「?」

佐藤「???」



佐藤「ああっ!!」ドタドタッ

榊原「早くしてねー」

291: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 19:06:29.85 ID:QpaRdqwh0
榊原「よし、ここにいれば小椋さんたちが来るはずだよ」

有田「じゃあ待ってる間に一発やっとこっか?」

榊原「何をですか…何もやりませんよ」

有田「照れちゃってー//」

榊原「あ、来たみたいだ」


小椋「おーっす」

有田「うわぁ、ベンツだ!」

293: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 19:09:23.95 ID:QpaRdqwh0
榊原「でもさ、ベンツと言えど6人は…」

赤沢「もうすぐ多々良さんが来るわ」


ブォンブォンブォン… ブォオオオオオオオオ

榊原「ん?」

多々良「はぁーい♪」

小椋「ハーレー・ダビッドソンかよ。やるじゃねぇか」

赤沢「ベンツに4人、ハーレーに2人で行きましょう」

296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 19:14:45.52 ID:QpaRdqwh0
小椋「榊原くん、助手席に乗りなよ♪」ポンポンッ

多々良「榊原くん、私のハーレーに!」

榊原「えぇー…どうしようかな?」

小椋「いいからいいから」ドンッ

榊原「うわわっ」

バタンッ

榊原「無理矢理押し込まれた…」

多々良「チッ」

多々良「じゃあ、佐藤さんこっち乗りなよ」

佐藤「チッ」

299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 19:25:26.74 ID:QpaRdqwh0
小椋「よーし、んじゃぶっ飛ばしていくわよ♪」

榊原「く、くれぐれも安全運転でね…?」

小椋「わかってますって!」

バゥンバゥン!

榊原(うわ…マフラーいじくってるなこりゃ…)

300: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 19:26:58.43 ID:QpaRdqwh0
多々良「佐藤さん、一応つかまっててね」

佐藤「…」

多々良「それじゃ、出発♪」

佐藤「…チッ」

多々良「…え?」

302: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 19:33:10.44 ID:QpaRdqwh0
赤沢「空港についたわ」

榊原「大分時間ロスしたからね…急ごう」

佐藤「ん~?ここどこぉ?」

榊原「空港だよ佐藤さん」

小椋「ったくイライラするわねぇ」

329: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 21:47:01.76 ID:QpaRdqwh0
~機内~

佐藤「ふぁぁ//」

佐藤「榊原くん、みてみて、本当に空飛んでるよぉ!」

榊原「そうだね」

佐藤「窓開けてみよっと♪」

佐藤「んっ…ん?あれ?」

佐藤「榊原くぅん…」

榊原「ん?」

佐藤「窓、開かないよぉ……」

榊原「開くわけないじゃないか」

333: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 21:49:53.38 ID:QpaRdqwh0
赤沢「わわっ、すごい、本当に飛んでるわ!」

赤沢「ほらほら、小椋も見なさいよ!」

小椋「んー、そーだね、すごいすごい」

赤沢「わっ!雲の上飛んでる!ねーねー!」

小椋「大人しく映画見させろや…」

赤沢「ちょっと窓開けてみましょう!」

赤沢「……あ、開かない!?」

小椋「開くわけねーだろカス」

337: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 21:52:23.93 ID:QpaRdqwh0
有田「さてと…」

多々良「?」

有田「榊原くんのこと想像して●●●●しようかな」

多々良「よしなよ…こんなところで…」

有田「んああっ//」 

多々良「私もしよっかな」  

340: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 21:56:16.31 ID:QpaRdqwh0
そんなこんなで、僕らは何とかフランスへと到着したわけで…


多々良「待たせたわね、我が華の巴里よ」

赤沢「うわっ…香水臭いわね、ここ」

佐藤「ここがシャムネコドラゴンボール空港…」

榊原「シャルル・ドゴール空港だよ、佐藤さん」

有田「じゃあ記念に空港のトイレで一発やろっか榊原くん」

榊原「やらないよ」

343: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:00:59.93 ID:QpaRdqwh0
赤沢「まずどこに行こうか?」

多々良「私はロンシャン競馬場に行きたいわ」

小椋「あたしはカンヌがいいなぁ」

榊原「僕はとりあえず、エッフェル塔は押さえておきたいな」

有田「私はとりあえず、榊原くんのエッフェル塔を●●してもらいたいな」

佐藤「ピザの斜塔行きたい…」

赤沢「じゃあシャンゼリゼの通りでも散歩してみない?」

榊原「あ、それいいね」

347: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:04:48.43 ID:QpaRdqwh0
そして観光を済ませ、僕らは一路ホテルへとやって来たわけで…


榊原「僕は一人部屋の方がいいよね?」

赤沢「ダメよ」

榊原「え?何で?」

小椋「だってその分、お金かかっちゃうじゃない」

榊原「確かにユーロだと何かと高くついちゃうけど…」

赤沢「じゃあ恒一くん、私と…」

佐藤「榊原くぅん」クイクイ

赤沢(出た…)

佐藤「榊原くん、私と一緒…」

榊原「しょうがないなぁ」

350: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:08:27.94 ID:QpaRdqwh0
榊原「へぇ~フランスのテレビってこんなのやってるんだ」ピッピッ


佐藤「榊原くぅ~ん…」


榊原「はいはい、何でしょうか?」

榊原「って、何で裸なの!?//」

佐藤「シャワー浴びようとしたんだけど、水圧が弱いの…」

榊原「そ、そんなこと言われても…//」

佐藤「手で顔隠してないで、たすけてよぉ…」

353: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:11:41.40 ID:QpaRdqwh0
小椋「ホテルに入っちゃうと暇だよねぇ」

有田「そうだね」

小椋「ま、あたしはDVDプレーヤー持って来てるからいいけど」

有田「あ、じゃあこれ一緒に見ようよ」

小椋「何それ?」

有田「榊原くんの秘蔵映像集vol.24」

354: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:13:42.21 ID:QpaRdqwh0
小椋「わわわ…何これ…す、すごい//」

有田「ふっふーん。そうでしょー?」

小椋「どうやってこんな映像撮ったんだよ…?」

有田「ほら私、榊原くんの家に半同棲してるじゃない」

小椋「いつも勝手に上がりこんでるだけのくせに…」

355: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:19:13.91 ID:QpaRdqwh0
そして、僕らは夏のパリを満喫し、日本へと帰国したわけで。

楽しみのあとに待っていたのは、就職活動だったわけで…。



赤沢「恒一くん、もう就職決まった?」

榊原「それがまだ…」

有田「私の肉壷にリクルートしてみませんか?」

榊原「多々良さんはどう?」

多々良「私もまだなの…。牧場で働こうかな…とも考えてるんだけどね」

榊原「なるほど…」

360: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:24:44.98 ID:QpaRdqwh0
赤沢「そうだ!」

赤沢「皆で会社を立ち上げればいいのよ!」

榊原「事業を始めるってこと…?どんな事業?」

赤沢「アパレル関係とか」

多々良「競馬予想会社は?」

小椋「シカゴに行ってマフィアになるとか」

有田「おもちゃを作るとか!」

榊原「それ絶対子供のおもちゃじゃないよね、有田さん」

榊原「佐藤さんは何か意見ないの?」

佐藤「ん~…」

佐藤「お菓子」

364: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:30:36.32 ID:QpaRdqwh0
結局僕らは、美術大卒ともあり、デザイナー関連の事業を始めたわけで…。



赤沢「株式会社Akazawa、ここに立ち上げよ!」

小椋「ダセェ名前だなおい」

赤沢「いいじゃない、私が社長取締役なんだから」

榊原「はは…そうだね」

赤沢「多々良さんは秘書をやってもらうわね」

多々良「はい」

赤沢「恒一くんは副社長。私の右腕として期待してるわ」

榊原「うん」

佐藤「あの、私は…」

赤沢「佐藤さんは…お茶汲みね」

佐藤「ふぁぁい//」

366: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:35:00.86 ID:QpaRdqwh0
最初はどうなることやら、と思っていたこの会社も、

滑り出し好調で上手く波に乗れたわけで。

そして、今や一流企業にまで発展したわけで…。



赤沢「しかしまぁ…よく6人だけでここまで来たものよね」

榊原「感慨深いですね、社長」

赤沢「恒一くん、2人きりの時は泉美って呼んでよね//」

榊原「はい、泉美社長」

赤沢「そうじゃなくて…」

チーン

榊原「エレベーターが来ましたよ社長」

368: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:37:49.35 ID:QpaRdqwh0
小椋「おーい、佐藤、お茶」

佐藤「ふぁーい」

有田「あ、こっちにもお願い」

佐藤「ふぁーい」



小椋「…遅いわね」

有田「様子見て来たら?」

小椋「ったく…」



佐藤「zzz」

小椋「寝てるし…これで何度目だよ…」

369: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:41:17.63 ID:QpaRdqwh0
小椋「ガミガミ ガミガミ」

佐藤「ふぇぇ~、すみませーん…」

榊原「ん…?」

榊原「どうしたの?」

小椋「榊原くん、聞いてよ!またこいつ寝てたのよ!?」

榊原「まあまあ、とりあえず落ち着いて…」

有田「まだー?……あ、榊原くん」

榊原「やあ」

有田「私の聖水でも飲みますか?」

榊原「お茶でいいよ」

373: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:46:54.54 ID:QpaRdqwh0
榊原(それにしても…)

小椋「本当にアンタは毎回毎回!」ガミガミ

佐藤「ふぇぇ」



榊原(佐藤さんは変わらないな…)

榊原(中学、高校、大学…いつもこんな感じだったよな…)

榊原(そしてその度に、僕が何とかしてあげてたけど…)

榊原(この子は今後…大丈夫だろうか…)


榊原(佐藤さんには、僕がずっとついてあげなきゃな……)

377: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:51:11.95 ID:QpaRdqwh0
後日。


榊原「あ、佐藤さん」

佐藤「ん~?」

榊原「…今日、仕事終わったあと空いてる?」

佐藤「うん!」

榊原「じゃあ…その……一緒にご飯でもどうかな?2人で」

佐藤「ふぇ~?//」


僕は、佐藤を誘ったわけで。

379: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:54:36.34 ID:QpaRdqwh0
そして…。


榊原「佐藤さん」

佐藤「なにぃ?」

榊原「僕と…結婚しよう」

佐藤「ふぁぁ//」

榊原「君をほっとけないよ。…だから僕と、結婚してくれる?」

佐藤「//」コクンッコクンッ

榊原「そう。…良かった」

佐藤「えへへ//」

384: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 22:58:53.31 ID:QpaRdqwh0
僕と佐藤さんは、長い年月をかけて結ばれたわけで…。


赤沢「まさか、あなたたちが結婚するなんてね…」

多々良「幸せになってね、榊原くん」

小椋「ぐやじいよぉ…」

有田「榊原くん、寂しくなったらいつでも私の穴に飛び込んで来てねっ!」

榊原「みんな、ありがとう」

389: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 23:01:30.46 ID:QpaRdqwh0
鳴「榊原くん、おめでとう」

榊原「見崎…。それに皆も…」

勅使河原「やるじゃねえかサカキ!男を上げやがって!」

中尾「祝福はまかせろー!」

中尾山「フラワーシャワーもまかせろー!」

久保寺「実におめでたいですね。おめでとう、榊原くん。そして佐藤さん」

榊原「先生…」

佐藤「ふぇぇ」

393: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/27(火) 23:06:19.19 ID:QpaRdqwh0
そして僕と佐藤…いや、和江は、新しい第一歩を踏み出したわけで…。


榊原「和江、愛してるよ」

和江「私も//」





和江(案外、楽勝だったわね…)



おわり