女提督「拾った薬のおかげで、艦娘を失うことになったった」 前編

275 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:13:30 ID:AiqcTQig

レ級「手ごたえなかったなぁー」

夕雲「…っ」

女提督「あら、全員話聞こえてた系?」

離島棲鬼「それにしても…本当に信じてくれるんですか?」

女提督「信じるよ? 他人に信じてもらうには、まず信じてもらわなきゃ」

離島棲鬼「…嬉しいです」

女提督「だから愛奴の件は―」

戦艦棲姫「すミまセン。…シンにュウシャ…カト…」

女提督「ありゃ、戻った」 




 
276 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:14:26 ID:AiqcTQig

離島棲鬼「…コウワンハ…?」

戦艦棲姫「ヤラレマシタ…タンカンデ…ノリコンデ…キテイマス…」

レ級「アタシノデバン!?」

女提督「…ねぇどんなやつ?」





戦艦棲鬼「…ブキハ、フタフリノ…カッターナイフ…」





女提督「…夕雲」

夕雲「彼と彼女ですね」 


277 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:15:17 ID:AiqcTQig
【離島内屋内】

ゴッ ゴッ コンコン ゴッ ゴッ

朧「この奥、空洞です」

眼鏡「うーん。仕掛けは…」

朧「下がってください」スラッ

ザンッ! スパッ ガラガラガラ…

眼鏡「強引ですね。朧さん」テクテク

朧「切ったほうが早いと、判断しました」スッ カチン

眼鏡「正しいけど、仕掛けを解くわくわくっていうのもいいよね」テクテク

朧「分かりません」テクテク 

278 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:16:24 ID:AiqcTQig

眼鏡「朧、立体機動装置の調子はどう?」

朧「良好です。これなら司令官を守れます」

眼鏡「洞窟みたいだね」

朧「はい」

眼鏡「…居たね」

朧「…はい」

女提督「やっぱり眼鏡くんか」

夕雲「二本のカッターナイフ。そんな兵装は一人しか知りませんからね」

眼鏡「本当に君たちは敵なんですか?」

女提督「…まぁ、さっき約束しちゃったし…っていうか、今私はどういう扱いなの?」

朧「裏切り者で指名手配です。懸賞金も出ています」

夕雲「…誘拐されただけなんですけどね」 

279 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:17:25 ID:AiqcTQig

眼鏡「けど、今は違うんですよね?」

女提督「口約束だけどね。大事な秘密を叩くことになった」

眼鏡「…知っているんですね。上が深海棲艦を作っていることを」

夕雲「艦娘を技術資源として外交手段として利用していることも」

女提督「お偉いさんがお互いの戦力をイーブンになるように艦娘を深海棲艦にする計画があることもね」

眼鏡「知りすぎてますね…なら指名手配も納得できます」

女提督「別にどうでもいいのよ? 艦娘を利用しようと、国を豊かにしようとも」

女提督「私の願いはこの女の子と一緒に居たいだけ」

女提督「それを取り上げるなら…ゴネルよ? ってだけ」 

280 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:17:56 ID:AiqcTQig

眼鏡「貴方らしいですね…少し安心しました」

女提督「眼鏡くんもこっちこない?」

眼鏡「いえ、現状のまま、この国の平和が保たれるのなら、私は道化のままで居ましょう」

女提督「…心は痛むの?」

眼鏡「というか、実は私は艦娘開発局の改造及び改装主任でして、裏切れない立場にあるんですよ」

朧「私の立体機動装置一式は試験運用のため」

眼鏡「…というか、趣味ですけどね」

朧「え…?」

女提督「DDHの改装も可能になったって本当?」

眼鏡「さあ…どうでしょうか」

夕雲「そんな大物が言うには、あの鬼さんの言うことは事実なんですね」 

281 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:18:32 ID:AiqcTQig

女提督「…裏切りたいの?」

眼鏡「はい」

女提督「そんなに立場が大事?」

眼鏡「私は孤児でして、拾ってくれた人が軍人だったんです」

眼鏡「そこから軍に育てられたと言っても過言ではなく―」

眼鏡「私が裏切れば、育ててくれた何十人という人と私の艦娘に迷惑がかかります」

女提督「なるほどね…」

眼鏡「誤解して欲しくないのは私は育ててくれた善良な軍人のために戦い―」

眼鏡「上層部の腐ったゴミどものためにこの身をささげてはおりません」

女提督「口悪くなった?」

眼鏡「脂ぎったクズと会議が続くとどうしても…」 

282 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:19:09 ID:AiqcTQig

女提督「…おっけー。やっぱ眼鏡くんはいい子だね」

女提督「お土産は持ってきてくれるし、信念はあるし」

眼鏡「一応、聞いておきますが投降の意思は?」

女提督「あるなら、夕雲に武器を持たせてないよ?」

眼鏡「…そういえば今回、野暮用で内部を調査したら面白いことが判明しました」

眼鏡「各艦娘の建造システムに載せる前の試作艦娘」

女提督「…それが?」

眼鏡「量産する前に作られたコスト度外視のオーバーパワーの艦娘のことですが…」

眼鏡「悪用を恐れて処分されたはずが…何名か記録が改竄されていた模様です」

女提督「…生きているってこと?」

眼鏡「いえ、予想では…とある計画の実験台になったと考えられます」

夕雲「……」 

283 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:19:45 ID:AiqcTQig

眼鏡「もしも戦うことがあれば、ご注意を、とのことでした」

女提督「必要ないんじゃない? 貴方達がここで私を倒すんだから」

眼鏡「あはは、それもそうですね…朧、構えてください」

朧「はい」スラッ

眼鏡「前回より私の朧は強くなってますよ。知っている限りでは最強の朧です」

夕雲「ふふっ…前以上には楽しめるってことですか?」

朧「大丈夫、私はここにいる誰にも負けない…絶対に」

女提督「負けるよ? 私の秘書艦は最強の夕雲だから」

朧「負けない…私は、強いから」スラッ

眼鏡「…朧。勝ちますよ!」

朧「駆逐艦朧、出る!!!」バシュンッ

カンッ キュルキュル ギュン

朧「はぁあああっっっっ!!!」ギュン

女提督「…夕雲」 

284 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:20:38 ID:AiqcTQig

夕雲「…これほど、虚しい戦いは初めてです」

ザンッ

朧「くっ…」バシュンッ キュキュキュル

夕雲「……勝てないと…分かっているのに…戦うんですか?」

朧「私は負けない!」

眼鏡「その通り! 負けはしませんっ!」

夕雲「……本当に、強い艦娘ですね」

女提督「手加減はなしよ。完膚なきまで叩きのめしなさい!」

夕雲「…駆逐艦夕雲、本気で行くわ!」ガシャン

朧「沈みなさいっ!!」ブンッ 

285 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/07/30(水) 19:21:16 ID:AiqcTQig

【離島の外】

能代「…」


能代「…作戦時刻…」


能代「…」

能代「…両名とも帰投せず」

パキン

能代「…自己の保護ロックの破壊を確認」

能代「…」

能代「…よって…自分の所属する提督の死亡を認識…」

能代「…」

能代「……っ」

to be continued ? 

286 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:16:50 ID:WsGVlGXQ

【男提督の母港・司令室】

隼鷹「手がかりすら…見つからないなんてね」

飛鷹「ごめんなさい」

吹雪「飛鷹さんが謝ることじゃないですよ」

男提督「…なに。ひょっこりと顔出すさ」

吹雪「はい、あの人なら意外と呆気なく出てきそうですね」

飛鷹「どんな人、それ…」




「あーっはっはっはっはっはっ。はっ↑は↓はーっ↑!」




男提督「ん? このテンプルにかちんとくる笑い声は…」 

287 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:18:44 ID:WsGVlGXQ


女提督「どぅも、女提督どぇす。この元ネタ分かる人はボキとお友達ぃー!」


男提督「誰も日曜の黄昏時にラジオなんてき…い……て………」

女提督「くえー」

男提督「…」

吹雪「…」

飛鷹「ちょっと…写真ある?」

隼鷹「ん?」

女提督「くえっ?」 

288 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:20:24 ID:WsGVlGXQ

男提督「…」チラッ

吹雪「…」チラッ

飛鷹「あ」

隼鷹「本人だねぇ」





吹雪「いたぁあああああああっっっ!!!!???」

男提督「どこから湧いてきたぁあああああぁぁっっっっっ!!!!!????」ガタッ

女提督「ふぇ? なに? ん? お?」

バタンッ!

金剛「hey! テートクゥッ! 紅茶が飲みたいねえええええっっっ!!!!」 

289 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:22:33 ID:WsGVlGXQ

【男提督の母港・食堂前】

秋雲「と…遠かった…」ゼェゼェ

巻雲「も、もう…無理ゲー…だ、し…」

矢矧「方角が…間違ってなくて…よか、ったわね…」

蒼龍「ふぅ…何とかここまで全員無事で…」テクテク

飛龍「…一人…息も絶え絶えだけどね」テクテク

明石「あぁ…川の向こうにクレーン畑が見えます…」シワシワ

三日月「もうすぐですから踏ん張ってください」ズルズル

菊月「…重い…」ズルズル 

290 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:24:36 ID:WsGVlGXQ

五月雨「燃料ちょっとだけですけど持ってきましたっ」スッ

明石「もう…ゴールしても、いい…ですよね…」

鳥海「明石さん、こちらを向いて―」

摩耶「貸せっ! 飲め、おらぁっ!!」ガボッ

明石「もがgggggg―!!!!」

三日月「疲労で霧島姐さんみたいになってますね」

五月雨「だ、大丈夫なんですか…?」

秋雲「なに、気にすることはない。川´_ゝ`)」

巻雲「無責任なこと言わないで下さい。秋雲のばかぁ!」 

291 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:25:43 ID:WsGVlGXQ

明石「げふ…」

菊月「無事か…?」

明石「はい…何とか…自力で歩けるようには…なりました。ありがとうございます」

五月雨「えーと…コチラが食堂ですっ」

五月雨「うんしょっと…」

ガラガラガラガラ



赤城「ほうひょうひゃん。おひゃわりおねがいひます」スッ

加賀「…」スッ

鳳翔「ちょっと待っててくださいね」

巻雲「あのテーブルだけ天井に皿が届きそうです」

秋雲「どう載せたの、あれ」 

292 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:26:40 ID:WsGVlGXQ





「いやー、うちの提督に勝るとも劣らない味付け」

巻雲・秋雲「!!!」

「いける、いけるよー♪」パクパクッ

秋雲「…な……」







巻雲「長波さぁあんっ!!!!」ガバッ





293 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:27:28 ID:WsGVlGXQ

長波「おうっ!?」

ドシーン

長波「いったいなー、もう…」

巻雲「長波さぁんっ。しんぴゃいしばしたよぉっ」ポロポロ

秋雲「…本当に長波?」

長波「あたし以外に何に見えるんだよ」

木曾「なんだ、知り合いだったか」

長波「知り合いっつーか。現所属?」

秋雲「誰…?」 

294 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:28:37 ID:WsGVlGXQ

天龍「俺の名は―」

龍田「天龍ちゃんに話かけてるわけじゃないのよー?」

木曾「木曾だ。遠征帰り、運良く、こいつが浮かんでいる所を保護したんだ」

まるゆ「まるゆがみつけましたっ!」シュバ

長波「あたしとしたことが流されたみたいでさ」

秋雲「ほー…よく浮いてたねー」

まるゆ「まるゆが見つけた時は空のドラム缶が繋がってて浮きの代わりになってました」

巻雲「!」

天龍「アレは驚いたな。ドラム缶と服をリボン一本で繋いであったからな」モグモグ

龍田「そうねー。いつ千切れてもおかしくなかったわねー」 

295 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:30:00 ID:WsGVlGXQ

長波「…そんなことした覚えないんだけどな。頭のリボンは取れてなかったし」

巻雲「……もしかしたら…」

グゥゥゥゥ…

巻雲「う…////」

秋雲「お、でっかい腹の音だねー」

巻雲「秋雲のばかぁっ!!!」

長波「……」 

296 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:30:37 ID:WsGVlGXQ

【男提督の母港・司令室】

女提督「ふざけないでよ! 何でこんなに写りが悪い写真なのよ!!!」

男提督「指名手配のビラにキレてどうする」

夕雲「そうですよね。実物はこんなにお美しいのに…」

女提督「きゃーっ! 夕雲ちゃん~!」ギュー

吹雪「…いいなぁ…」ボソッ

男提督「…で、何したんだ? お前は」

女提督「聞かないほうがいいわよ?」

男提督「補給資材の請求するぞ」

女提督「あ~。それはありがとね」

男提督「…素直に礼を言うな。寒気がする」ブルブル 

297 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:31:07 ID:WsGVlGXQ

女提督「まぁでも、直ぐに出て行くよ。補給代はツケでお願い!」

男提督「ダメだ。説明しろ。どうせ面倒ごとだろうが、腹はくくってる」

離島棲鬼「…」

女提督「や・め・た・ほ・う・が・い・い・よ?」

男提督「もしもお前が俺の立場なら?」

女提督「聞く」

男提督「聞くまで?」

女提督「帰らない」

男提督「そういうこと」 

298 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:31:54 ID:WsGVlGXQ

女提督「資材チャラにしてくれる?」

男提督「…吹雪」

吹雪「えーと…各資材二万は使用してます」

男提督「いいだろう。帳消しにしてやる」

吹雪「え!?」

夕雲「中々気前がよい方ですね」

女提督「…わかった。耳穴かっぽじって聞きなさい」

―事情説明―

男提督「聞かなきゃ良かった…」ガクッ

女提督「いったっしょ? あたし、いったっしょ!?」 

299 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:33:17 ID:WsGVlGXQ

男提督「これが事実ならな、そりゃ追い掛け回されるわ」

女提督「…兎に角そういうことだから」

男提督「そういうことじゃねーよ。これで俺も共犯者じゃねーか」

夕雲「そちらが話せって言ったんですよ?」

女提督「そーだそーだ」

男提督「…本気か?」

女提督「私のハーレムを阻むものは誰であろうとぶち破るだけよ♪」

男提督「あっそ…」



女提督「…もしかして君も私の体目当て?」




300 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:35:15 ID:WsGVlGXQ

夕雲「」ガシャン
吹雪「」ガチャン

男提督「お前の首なんて欲しくねぇよ。だから二人とも砲口を俺に向けるな。というか吹雪は俺の秘書艦じゃないんですか?」

夕雲「…提督に手を出したら、容赦しませんよ?」

吹雪「そうですよ」ゴリッ

男提督「当たってる。秘書艦、当たってるから」

女提督「そんなところだから…行くね」スッ

男提督「ゆっくりしていけよ」

女提督「無理ね。反乱や革命は電撃性が大事なのよ。童貞君が修理してくれた残りの艦娘も説得しなきゃいけないし」

吹雪「でも、顔色悪いですよ。少し休んだほうがいいと思います」

女提督「大丈夫よ…体は丈夫だ―きゃっ!?」フラッ

男提督「おっと…」ガシッ 

301 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:36:03 ID:WsGVlGXQ

女提督「ど…ど…」

女提督「どこさわってんのよーっ!!」ドンッ

ガッシャーン

夕雲「」ガシャン
吹雪「」ガチャン

男提督「肩です。無罪です」

夕雲「触ったことが問題なんですよ?」グリグリ

女提督「汚されたァ…」グスッ

吹雪「し、司令官…?」ガリガリ

男提督「痛いです。吹雪さん、痛いです」 

302 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:36:43 ID:WsGVlGXQ

女提督「…男提督。ちょっと港出てくる」

男提督「食堂使え。あそこなら全員入れるし、まだ補給が済んでないやつもいるだろ」

女提督「…ありがと」

男提督「ひっ!?」ゾクッ

夕雲「」ガシャン バァン

ベチーン

離島棲鬼「…アナタ…」

吹雪「?」

離島棲鬼「…ワタシタチト…オナジ…?」

吹雪「え? そんなことないですよ?」

離島棲鬼「…ソウ…」

男提督「…」ヒリヒリ 

303 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:39:41 ID:WsGVlGXQ
【男提督の母港・食堂】

霧島「反対です」

女提督「え」

飛龍「ま、そうなるね」

女提督「えぇ…」

カチャン

金剛「うーん、この紅茶ネー」

比叡「司令、さっすがですねー。茶葉切らしたときはどうしようかと…」

女提督「軽く10日分は身に着けてたろ」 

304 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:41:24 ID:WsGVlGXQ

霧島「…冷静に考えてください」

女提督「でも私らが道化ってことは事実よ?」

霧島「それは信じましょう」

飛龍「けど、深海棲艦と協力するのは抵抗があるね」

離島棲鬼「…ソウデショウネ…」

女提督「私はないよ?」

三日月「司令官が異常なんですよ」

女提督「でもさ、皆あの時何も言わなかったじゃーん」

鳥海「それは提督の身を案じたからです」

摩耶「下手なこと言って何かされたら嫌だろ」

女提督「へぇ~…摩耶ちゃん、へぇ~…」ニヤニヤ

摩耶「…おまえ、ウザイ」 

305 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:42:19 ID:WsGVlGXQ

Z1「で、でもさ、このままじゃ戦いは終わらないってことだよね、うん」

Z3「どうするの?」

霧島「…いいんじゃないですか? このままで」

女提督「えーでもー…」

霧島「…大本営を敵にまわすのは無謀すぎます」

菊月「…もう敵視されてるけどな」

加古「それじゃまたあの艦娘もどきが追撃してくるの?」

古鷹「今回は引いてくれましたけど…」

蒼龍「逃げ回る?」

明石「そ、そうなると私邪魔ですよねー…あはは…」

レ級「ダカラ、ツブソウッテバー」 

306 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:43:09 ID:WsGVlGXQ

巻雲「えーと…どういうことですか?」

秋雲「居場所がないのよ。図にするとこんな感じ」

巻雲「秋雲には聞いてません!」

秋雲「…」

長波「分かりやすくてあたしは好きだぞ」ポン

秋雲「やだ…涙がでちゃう…」

夕雲「…このまま潰されるのを待つか」

女提督「本格的にお尋ね者として大本営を打倒するか…」






由良「皆、何を悩んでるの?」 

307 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:43:59 ID:WsGVlGXQ

女提督「…由良ちゃんはどっち?」

由良「私はこの子たちと一緒に大本営を倒したほうがいいと思いますよ?」

女提督「どうして?」

由良「え? だって痛いもん」

霧島「……はい?」

由良「砲撃とか当たったら痛いじゃないですか。戦いが終わるならそういうことも無くなるでしょ?」

霧島「そりゃ…まあ、そうですけど…」

由良「ね? なら、あと少しだけ我慢して戦うべきだと思う」

霧島「…こいつらが裏切る可能性もある」

レ級「…ケンカウッテルノ?」

戦艦棲姫「ヤメナサイ…」 

308 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:44:34 ID:WsGVlGXQ

由良「そのときはそのときだと思うよ?」

由良「ほら…提督さんだって私たちを置いて逃げることだって出来たじゃないですか」

由良「なら、この子たちが、裏切らない可能性もあるでしょ?」

霧島「………」

由良「それに戦いが終われば提督さんとずっと一緒だよ?」



由良「私は提督さんと、皆と一緒にいたいな」








由良「…私、変なこと言っちゃった?」 

309 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:45:09 ID:WsGVlGXQ

女提督「夕雲、はんがちぃ」ポロポロ

夕雲「どうぞ」

由良「?」

菊月「…そうだな。私は気が変わった」

三日月「私も由良さんの意見に賛成します」

加古「zzz」

古鷹「あと少しだけ…戦いが終われば加古を危険に晒すこともなくなる…」

飛龍「やれやれ…ま、こうなるだろうとは思ったけど」

蒼龍「うわー、飛龍ずるーい」

矢矧「そういう考え、嫌いじゃないわ」

Z1「そうだね、うん、ボクも提督のために戦うよ」

Z3「レーベが戦うなら、私も」

明石「私、戦いは苦手ですけど、自分で出来ることで応援します!」 


310 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:45:43 ID:WsGVlGXQ

巻雲「なにがなんだか分かりませんが、司令官様! 巻雲、お役に立ちますよ!」

秋雲「いいよぉ。提督と一緒なら楽しそうな未来が描けそうだし」

長波「…終わらせてやらないと、沈んだやつらが可哀相だな」

霧島「…」

榛名「霧島…?」

霧島「…分かりましたよ…もう、私悪者みたいじゃないですか…」

霧島「こういうときは…誰か一人ぐらい対抗意見出さないといけないじゃないですか」

女提督「艦隊の脳筋さん。慣れないことはしない方がいいよ」

離島棲鬼「…キマリマシタカ…?」

夕雲「勘違いしないでくださいね。私達は貴方達を信用してません」

夕雲「変な行動を見たら容赦なくしとめますからね」 

311 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:46:42 ID:WsGVlGXQ

レ級「ブー」

離島棲鬼「…ソレデカマイマセン…」

夕雲「提督、よろしいですか?」

女提督「お前ら…二言は無いな」

摩耶「今更なんだよ、気持ち悪いな」

鳥海「あなたが私の提督だから…皆の命預けるんですよ」

女提督「やめて…また泣きそ…」

夕雲「…どうぞ」スッ

女提督「…ありがと」チーン

女提督「んあー…よし…」

女提督「……」

女提督「続いて作戦会議、始めるわよ」 

312 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:47:32 ID:WsGVlGXQ
【男提督の母港・司令室】

吹雪「…艦娘は国の作った技術資源という外交手段の一つ」

男提督「…ま、将来的に現代兵装が使えれば立派な兵器だからな」

男提督「ドックも港も必要ない。どこからでも襲撃できる海防兵器」

吹雪「私は…」

男提督「…」

吹雪「…何でもありません」

男提督「あっそ…」

コンコン

女提督「入るよ」ガチャ

男提督「入ってから言うな」

女提督「決まった。やっぱ大本営を叩き潰す」 

313 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:48:09 ID:WsGVlGXQ

男提督「…本気か?」

女提督「超マジ!」

夕雲「提督は頑固ですから」

女提督「本当は今すぐにでも行きたいんだけど…」

吹雪「だけど?」

夕雲「流石に疲労が抜けきっていませんから」

女提督「一晩、迷惑をかけるから、よろしく」

男提督「何を今更、最初からそのつもりだ」

女提督「ありがとう、貧乏童貞」

男提督「どういたしまして、ブルジョワバージン」 

314 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:48:45 ID:WsGVlGXQ

女提督「…そういや、叢雲ちゃん元気?」

吹雪「はい、元気ですよ」

男提督「気になるなら自分で探しに行け」

夕雲「私も会いたいです…提督の初めての艦娘というのを」

女提督「…撃っちゃダメよ?」

夕雲「…善処します」

男提督「あと、これ」ピンッ

夕雲「部屋割りですか?」

男提督「俺も艦娘を抱えてるから一人一部屋の用意は出来ない」 

315 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:49:59 ID:WsGVlGXQ

女提督「ま、やさC私は我慢してあげよう」

夕雲「さすがです。提督」

男提督「…あと、できればでいいんだが、時間を見て夕食の準備をしてくれ」

女提督「め・い・れ・い?」

男提督「お願いだ」

女提督「…気が向いたらね」

吹雪「司令官! 私、叢雲ちゃんと同室なんですか!?」 

316 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:50:41 ID:WsGVlGXQ

【改装室前廊下】

女提督「叢雲ちゃんはどこかな~」

…に…るんですか?

女提督「お? なにやら面白そうな予感」ピトッ

夕雲「盗み聞きなんて、高尚な趣味ですね」ピトッ

ギィ…




漣「不知火ちゃんは完璧なんですよね」つ肉球手袋

不知火「はい、落ち度はありません」キリッ

漣「なら問題ないですよ」つ猫耳

不知火「…」

漣「ギャップ萌えでイチコロですって♪」つ猫の尻尾

不知火「…分かりました」

漣「よっしゃきたぁっ!!!」グッ 

317 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:51:29 ID:WsGVlGXQ

カポッ

不知火「…ん」キュッ

不知火「…いきます」




女提督「」ゴクッ

夕雲「…? 誰か来る?」

スタッ バタンッ

女提督「おわっと…!」

青葉「何々~♪ なんのはな…―」




不知火「許してニャン♪」 

318 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:52:06 ID:WsGVlGXQ

女提督「」

夕雲「」

青葉「」パシャ

漣「」

不知火「…」

夕雲「」

女提督「」チラッ

青葉「」●REC

漣「ktkr」

不知火「…」カポッ

青葉「青葉み―」

不知火「○すっ…!!」ダッ 

319 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:52:42 ID:WsGVlGXQ

青葉「」ダッ

シュッ シュッ

扶桑「はぁ…砲塔が大きいと手入れも疲れるわね…」テクテク

山城「姉様、CRE5-5-6の残り―」テクテク

ドゴォォンッ!!!

扶桑「きゃーっ!」

山城「ねえさ―」

不知火「邪魔…!」ゲシッ

ガッシャーンッ!!!
<フコウダワ…

夕雲「…いい動きですね」 

320 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:53:21 ID:WsGVlGXQ

漣「メシウマ」ツヤツヤ

女提督「禿同」ツヤツヤ

漣「また髪の話してる…(´・ω・`)」

女提督「ねぇねぇ、叢雲ちゃん見なかった?」

漣「ツンクモちゃん? 見てませんね」

女提督「むぅ…ま、いいや。ばいばーい」






漣「あれが叢雲ちゃんの最初のご主人様…」

漣「乱暴する人には見えなかったのですよ?」 

321 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:54:02 ID:WsGVlGXQ
【防波堤】

菊月「…」スチャ

バァン

天龍「いだっ!?」ベチーン

バチャンッ

天龍「ふっ…俺をここまで―」

龍田「天龍ちゃーん。もう8連敗よー」

三日月「もっと無駄な動きが無くなれば強くなると思いますよ」

女提督「演習?」ヌッ

菊月「…本当はそちらの御方と手合わせしたいがな」

龍田「あらー。私ー?」

天龍「まてよ! 俺が一度も勝ってねえじゃねえか!」 

322 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:54:37 ID:WsGVlGXQ

龍田「そうね…あなたを交えたペア戦ならどうかしら~?」

三日月「私ですか? いいですよ」

女提督「三日月ちゃんと菊月ちゃんのコンビは強いぞー」

龍田「それは楽しみだわー」

天龍「ま、俺一人でも十分だけどな」

女提督「…ところで叢雲ちゃん知らない?」

龍田「さぁ? 見てないわねー」

女提督「サンキュー」

龍田「それじゃ…早速、全力で行くわねー♪」

天龍「龍田っ! 援護しろよ!」 

323 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:55:21 ID:WsGVlGXQ

バチバチッ





龍田「天の風琴が奏で流れ落ちるその旋律、凄惨にして蒼古なる雷」





天龍「ちょっ、まて。それ俺も―」

龍田「ブルーティッシュボルト~♪」






324 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:55:52 ID:WsGVlGXQ
【入渠ドック】

ジジジジジジジジジジ

最上「これをこうして使うのか…へぇー!」

明石「ふぅ…こんな感じでどうでしょうか」

三隈「素敵ですわ。割れたタイルが新品のようです」

加古「加古スペシャルをくらいやがれっ!」シャシャシャシャシャッ

古鷹「加古、こっち任せていい? 私、脱衣所の方を掃除してくるから」

加古「いいよー」

三隈「簡単に床を掃くだけでよろしいですよ」

古鷹「はい、分かりました」

明石「ここをこうしてですね…」

最上「なるほどー…」

カラカラカラ ピシャン 

325 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:56:53 ID:WsGVlGXQ

古鷹「……」

古鷹「…」キョロキョロ

古鷹「…加古の下着…!」タラー

古鷹「」ゴシゴシ

古鷹(落ち着きなさい古鷹。それがどうしたっていうのよ。着替えなんていつも見ているじゃない。さっきだって裸の加古と会話したのよ。こんな布切れ一枚に惑わされてどうするの?)ブンブン

古鷹(でも…心なしか湿ってる)

古鷹(いやいやいや、ここ脱衣所だよ? 湿度高いから湿ることなんてよくあることだよ。うん。仮に本当に湿っていたとしてどうするの? 迷わず顔をうずめるね。絶対に嗅げない領域のにおいがそこにあるなら、肺一杯に吸い込んで…)

古鷹(何を考えているんだ私は。加古のだよ。もしもこんなことがばれたら絶対に嫌われる。ああ、でも秘宝がすぐ目の前にある。次のチャンスはいつになるだろうか。もしかしたら永劫現れないかもしれない。コレがラストチャンス…。でも何か大事なものが音を立てて崩れそうな気もしなくもない)

古鷹(バレたら…いや…)





古鷹(バレなきゃいい…!)ピコンッ




326 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:57:48 ID:WsGVlGXQ

古鷹「」キョロキョロ

古鷹(…一秒だけ…一瞬だけ…今なら…!)

古鷹「ふぅー…」

古鷹「っ」ガバッ

女提督「…」

夕雲「…」

古鷹「すぅーっ…」

女提督「じーっ…」

夕雲「…」

古鷹「…?」チラッ

古鷹「」 

327 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:58:33 ID:WsGVlGXQ

夕雲「…提督? 次はどうするべきですかね?」

女提督「…吸ったら、吐いたらいいんじゃないかな」

古鷹「げぇほっ!!!??? うぇほっげほっ/////!!!???」

女提督「まぁ…そうだね。そういう愛情表現もあるらしいよね」

古鷹「て、て、提督! 違うんです! えっとあのその―!!!」

女提督「大丈夫。理解できるよ! 私もレズだから」ガシッ

古鷹「ちがうんですっ!! 誤解してままますよ!!!???」

女提督「理解してる! パンツ片手に今にも泣きそうな古鷹の気持ちは全部っ!」ビシッ

古鷹「違うんですってばぁああああっっっ!!!!」ガクッ

女提督(すげー面白い)

古鷹「うぅ…違うんですよ…だって裸の加古を見て…生殺しで…」ダンッダンッ 

328 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:59:23 ID:WsGVlGXQ

カラカラカラカラ

三隈「あら、女提督さん? 何かございましたか?」

女提督「あれですよ。あ・れ」

三隈「ああ、あれですか。私もよくモガミンのものを使用したりしますわ」

女提督「え…?」

三隈「…冗談ですわ♪」

夕雲「間がありましたよ?」 

329 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 07:59:58 ID:WsGVlGXQ

【工廠】

夕張「あの設計図を完成させたの?」カタカタ

霧島「はい、試作型ですけど…」カタカタ

夕張「データはある?」

鳥海「ないですけど…覚えている分は書き出しましょうか?」

夕張「お願いします」

長波「おーい、霧島姐さん。いつまで横になってればいいんだ?」

霧島「もう動いていいわ」カチャカチャ ターンッ

女提督「何してるのかしら。貴方達は」

鳥海「あ、提督。お疲れ様です」

霧島「技術交換、といったところでしょうか」

夕張「凄いですね。彼女の緻密且つ高速な計算は」

鳥海「いえいえ、設計図の発想力と実現する高い技術力はそちらの方が上ですよ」 

330 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:00:34 ID:WsGVlGXQ

秋雲「なんか…いつもより生き生きしてるね。二人とも」

巻雲「類は種を呼ぶってことですかね」

秋雲「…それわざとなの? 渾身のボケなの?」

巻雲「なっ! 巻雲は秋雲と違って常に真面目ですっ!」

秋雲「それはそれで問題な種類だ」

長波「…で、アタシの髪の毛から何がわかるんだ?」

霧島「…どうやら、長波にも薬が投薬されてましたね」

女提督「あ、そうなの?」 

331 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:02:15 ID:WsGVlGXQ

長波「薬? なにそれ」

巻雲「えっと…艦娘を深海棲艦にする薬のことです」

夕雲「ざっくりと説明すればそうですね」

長波「…あたし、薬を飲んだ覚えも、あんな奴らになったことも無いぞ」

霧島「そこが不自然なんですよね」

霧島「あれから調べたところ試薬には細胞を改竄する作用があり、強制的に体を深海棲艦にさせるようです」

霧島「しかし、長波の場合、大部分が髪の毛に成分がいきわたってますね」

長波「…髪の毛がピンクになった理由か?」

女提督「でも今は、元の綺麗な二色ね。はむはむ」

巻雲「いいなぁ…、司令官様! 巻雲の髪の毛も美味しいですよ! ほらっ!」

霧島「まったく分かりません。固体特有の症状なのか、それとも規則性があるのか…」

霧島「実験自体が危険なのでこれ以上は無理ですね」

霧島「すみません、司令…何かお役立ちできれば良かったんですが」 

332 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:02:56 ID:WsGVlGXQ

巻雲「お役立ち…?」

秋雲「いちいち反応しないのー」ムニー

女提督「いいのいいの。姐さんのその気持ちで十分よ」

霧島「…そろそろその姐さんと呼ぶのはなんとかしてください」

夕張「そうよね、あだ名っていやよね…」

ガラガラガラ

叢雲「メロンさん。倉庫のパソコン持ってきてあげたわ」ゴトッ

夕張「メロンっていうなぁああああああああっっっ!!!!」ガタッ

秋雲「あ…(察し)」 

333 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:04:35 ID:WsGVlGXQ

夕張「あれ? 埃かぶってなかった?」

叢雲「吹いておいてあげたわ」

夕張「ありがと、叢雲ちゃん」

叢雲「べ、別に…埃が手につくのが嫌だっただけよ…」

夕張「うんうん、そういうことにしておきましょうねー」

叢雲「くっ…あ?」

女提督「お久しぶり、叢雲」

叢雲「…何よ」

女提督「…ちょっときなさい。鳥海、手伝いなさいっ!」グイッ

叢雲「え? あ、ちょっと何!?」

鳥海「夕張さん。建造機器借ります」

夕張「はい、構いませんよ。霧島さんと積もる話があるし」 

334 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:05:14 ID:WsGVlGXQ




<イャアアアアアアア




長波「…かわいそうに」

夕雲「さて、巻雲さん、一緒に久しぶりに夜戦の講義でもしましょうか?」

巻雲「え!? 夕雲姉さんいいんですか!?」ダキッ

長波「いいのか…? 提督のこと」

夕雲「…暫く、お時間が必要みたいでしょうからね」

巻雲「でも…標的が無いと訓練できませんよー?」

夕雲「そこに居るじゃないですか? 活きのいい標的が」

秋雲「イ…イラスト描きたーいっ!」ダッ

巻雲「追撃戦ですね、夕雲姉さんっ!」

長波「…かわいそうに」 

335 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:05:53 ID:WsGVlGXQ
【男提督の母港・展望台】

女提督「…また会ったわね、叢雲」

叢雲「また会ったじゃないわよ!!! 会うなり何なのっ!? 何この艤装は!?」

女提督「赤くて、似合ってるわよ。火力も桁違いだし」

叢雲「そんなこと聞いてるんじゃないわよ!」ダンッ

女提督「貴様…塗りたくないのか?」

叢雲「当然よっ!!!!」

女提督「可愛い」

叢雲「は、はぁっ////!?」

叢雲「こここ、このタイミングでなんなのよ!? あんたはいつも…」

叢雲「…まあいいわ。そういう人だもんね。頭痛くするだけ無駄なタイプの…」

女提督「あ、この前間違ってお酒飲んで吹雪ちゃんに[検閲されました]しちゃったって?」 

336 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:06:26 ID:WsGVlGXQ

叢雲「な、な、何でアンタそのこ―!!!////////」

女提督「会食終わり、男提督から聞きました。メシウマ」

叢雲「あの司令官…!」

女提督「吹雪ちゃんのこと好きぃ?」

叢雲「そうじゃないわよ! 吹雪は…ただの仲間よ…」

女提督「部屋割り吹雪と同じらしいわよ?」

叢雲「それ本当っ!?」キラキラ

叢雲「あ…////」カァー

女提督「きゃー。恋する乙女の目だったわー!」

叢雲「う、うるさいいわね! 酸素魚雷喰らわせるわよっ!!!」ガチャン 

337 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:06:58 ID:WsGVlGXQ

女提督「でも、やだわー。ちょっと身体の関係になったからって相手を好きになるって叢雲ちゃん軽い女なのねぇ」

叢雲「…そうじゃないわよ」

叢雲「私がここに来て、瀕死のところを介抱してくれて、そのときに…」ハッ

女提督「へぇ~…」ニヤニヤ

叢雲「~~~~~~~~っ///////!!!!!」

女提督「いいよいいよ。続けて」

叢雲「ぜったい言わないわ!!!!」

女提督「やべ、楽しい」

叢雲「…もしかして、からかうために私を探してたわけ?」

女提督「うん」

叢雲「この………!!!」

女提督「いやー。面白い面白い、腹がよじれそうだわ」 

338 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:07:28 ID:WsGVlGXQ

叢雲「…あんた、どこに行くつもり?」

女提督「…え?」

叢雲「いつもと態度が少し違う。深くは聞かないけど…必ず帰ってくるんでしょうね」

女提督「当たり前でしょ」

ポフッ

女提督「叢雲ちゃんの元提督さんよ? 優秀な艦娘は優秀な提督の元にいるものよ」ナデナデ

叢雲「…べ、別に心配してるわけじゃないわ…」

女提督「うん。心配無用。死んだら叢雲ちゃんをからかうことできなくなるじゃないの」

叢雲「…ふん」

女提督「今うれしいって思った?」

叢雲「思ってないわよ! まったく…」

叢雲「私、もう行くわ…この艤装じゃ落ち着かない」 

339 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:08:06 ID:WsGVlGXQ

女提督「似合ってるのにぃ」

叢雲「この艤装じゃ吹雪から貰った酸素魚雷が…」

女提督「へぇ…」ニヤニヤ

叢雲「あああああああもうっ!!! 沈みなさいよっ!!!!」ガシャン

女提督「完全に自沈だと思うけども」 

340 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:09:06 ID:WsGVlGXQ
【夕刻・男提督の母港・食堂】

一同「いただきまーす」





赤城「」ガツガツガツガツガツ

加賀「」モグモグ

蒼龍「わ、私たちも食べるほうだと思っていたけど…」

飛龍「上には上がいるんだね…」

カチンッ

赤城「おかわりいただけるだろうか?」サッ

加賀「同じく」サッ

鳳翔「はい、少々お待ちくださいね」 

341 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:09:58 ID:WsGVlGXQ




天龍「くそ…一回も勝てなかった…」

木曾「まぁ、気を落とすな」

龍田「落ち込む天龍ちゃんも可愛い~」

まるゆ「もぐもぐ~」

三日月「身体動かした後のご飯はいいですよね」

菊月「…同感だ」 

342 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:10:36 ID:WsGVlGXQ

暁「ふ、二人とも…もう少し仲良くしようね、ね?」

電「所詮は昔のことなのです」

響「仲良くする必要はない」モグモグ

Z3「そう、別に仲が悪いわけでもないから」

Z1「ま、マックスもそんな意地張らないほうがいいよ、うん」

Z3「張ってない。はい、レーベ、あーん」

響「あむ…」

Z3「」

響「これは中々…そちらの提督も料理の腕は立つみたいだね」モグモグ 

343 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:11:08 ID:WsGVlGXQ

Z3「赤軍風情が…私がレーベのために切り分けた料理を…」ダンッ

響「そうだったのか、目の前に出されたから自分に向けられたものだと思ったよ」モグモグ

Z3「作物が」

響「動物園」

Z3「…砲雷撃戦、用意」ガシャン

響「さて…やりますか」ガチャン

パシンッパシンッ

雷「もう、ご飯の時はしずかにしなさい!」 

344 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:12:59 ID:WsGVlGXQ



隼鷹「かんぱーいっ!」

足柄「さぁ! 飲むわよ!」

飛鷹「枝豆追加おねがいしまーす」

由良「美味しいですね、このお酒」

隼鷹「だろー?」

衣笠「…普通に馴染んでる」

加古「あたしゃぁね、真面目にたたきゃってるんでしゅよ!」

古鷹「加古!? 私たちまだお酒は―」

加古「らいじょうぶじらいじょうぶ。ほら、古鷹もぐいっとぉ…」 

345 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:13:47 ID:WsGVlGXQ

足柄「いっぷぁいぐらい、らいじょうぶよ―」

ベゴォン

那智「夾叉か…」シュゥ…

足柄「」シャー…

那智「貴様らはちょっと目を離すと…」

古鷹「…ぷはーっ」

飛鷹「お、いい飲みっぷり♪」

隼鷹「ぱーっといこうぜ、ぱーっとな!」

那智「…次は直撃させる」ガチャン 

346 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:14:20 ID:WsGVlGXQ



五月雨「あれ? 青葉さんは?」

漣「おそらく不知火ちゃんとランデブーしてると思われます」

明石「染みた大根おいしいですねぇ…」

矢矧「ここの母港では隠しナイフが必需品なの?」

最上「いやぁまぁ、不知火ちゃんだけだよ。はい、三隈。あーん」

三隈「もうモガミンったら…近い…近いですわ…」

三隈「あつっ!?」

漣「おいそこ、おでんで遊んじゃだめですよー」

三隈「あらやだ、飛行甲板が…」

三隈「くまり―♪」クルリン

漣「言わせねぇよ!?」ガシッ 

347 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:14:59 ID:WsGVlGXQ

【司令室】

吹雪「…」

男提督「…」

『許してニャン♪』

吹雪「」ブッ

男提督「…流石だな」スッ

青葉「恐縮です!」

男提督「…次も頼むぞ」

コンコン

女提督「夕食の時間だ、おらぁっ!!!」バタンッ!

パリーン 

348 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:15:31 ID:WsGVlGXQ

吹雪「あ、女提督さんですか…」

女提督「あれ、窓割れてたっけぇ?」

男提督「気にするな。夕食か? 助かるよ」

女提督「この私が作った…―」

吹雪「し、司令官! これすっごくおいしいですよっ!?」モグモグ

男提督「こいつ、料理は上手だからな…」モグモグ

女提督「ふふん。良家のお嬢さんがメシマズでどうするの?」

吹雪「あ…なるひょど」モグモグ

女提督「もーらい♪」

男提督「おい…ワイン入ってるけど大丈夫か?」

女提督「多分アルコール飛んでるっしょー」 

349 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:16:26 ID:WsGVlGXQ
女提督「あ、飲み物持って来てないや」モグモグ

吹雪「あ、私、持ってきますね」

女提督「オレンジジュース!!!」

男提督「酒。隼鷹に言えば、わかるはずだ」

吹雪「はい、それでは行って来ますね」

ガチャ バタン

男提督「叢雲には会えたか?」

女提督「うん、体調は大丈夫そう。試作型叢雲の電探にもかなり慣れてるみたいね」

男提督「…あのxxxx性能に慣れさせるまで何日かかったか…」

女提督「吹雪ちゃんが頑張ってくれたみたいね、心身ともに」 

350 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:17:00 ID:WsGVlGXQ
男提督「…連れて行く気か?」

女提督「うんにゃ、絶賛恋愛中なら全力応援するべきでしょ」

男提督「自分も同類だからか?」

女提督「レズで何が悪い。ああん?」

男提督「…いいや…」

女提督「…」

男提督「…ほんと、料理は上手なのにな」モグモグ

女提督「私がウィッグつけてること気にならない?」

男提督「なるけど、言いたくないなら言わなくていい」

女提督「…こういうことナんダケド」カポッ 

351 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:17:38 ID:WsGVlGXQ

男提督「…」

女提督「…」

男提督「…あっそ」

女提督「オドろカナいのね」カポッ


男提督「海域調査したら変な艦娘を拾って母港を襲撃されて」


男提督「とある艦娘に既成事実を作られかけたりして」


男提督「家出した艦娘が帰ってきたと思ったら、艦娘ほとんど奪われかけるし」


男提督「それで戻ってこない艦娘を助けるために、先輩の母港襲撃して、っていう」


男提督「結構、ハードな日々があったからな」 

352 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:18:09 ID:WsGVlGXQ

女提督「…そうだったね」

男提督「ご馳走様」

女提督「私、いい嫁になると思う?」

男提督「レズじゃなきゃ、求婚してるよ」

女提督「そんなに…レズが気持ち悪いの?」

男提督「そうじゃない。好きでもないやつと愛し合うフリなんて苦しいだろ」

男提督「お前が好きになれるのが女なら、俺は男だから諦めるってだけ」

女提督「…ていやっ」ドンッ

ドサッ

女提督「…んふふ~」ガバッ

男提督「嘘だろ…あれだけのアルコールで酔うのか…?」 

353 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:19:37 ID:WsGVlGXQ

女提督「ちゃんと目を見ていいなさい」グイッ

男提督「お前…待て、顔ちか―」

グラッ

女提督「おわっ!?」

ドンガラガッシャーン

男提督「いたた…大丈夫か?」

女提督「きゅー…」

男提督「…」

ガチャ

吹雪「すみません、司令官、少し隼鷹さんに―」

吹雪「からま…れて…」

男提督「あ…」


吹雪「し……司令官?」



354 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:20:22 ID:WsGVlGXQ



吹雪「…わたし……添い寝だって…まだなのに……?」



男提督「違うんです。吹雪さん、これは事故ですよ?」

吹雪「………」ニコッ

男提督「ふ、吹雪さん?」







吹雪「酸素魚雷一斉発射よっ!!」バシュッ

男提督「おい、待て待て待て、それ実弾d―」 

355 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:21:09 ID:WsGVlGXQ
【食堂】

衣笠「…おいしい」

金剛「それは良かったデース」

鳳翔「私、紅茶は初めてですが、いいものですね」

那智「うん、悪くないな」

比叡「お姉さまの紅茶は世界一ですからねー」

那智「さて、そろそろ眠るとするか」

足柄「…てぃとくぅ…先っぽだけでもぉ…zzz」

那智「まったく…川内、隼鷹と飛鷹を頼む」ガシッ

川内「はーい」ガシッ

古鷹「…かぁこぉ~…むにゃ…」

加古「おお…いつもこうしてるのか古鷹は…よっと…」 

356 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:21:53 ID:WsGVlGXQ

那智「それでは失礼する」

榛名「おやすみなさい」

ガラガラ

叢雲「やっと…元に戻った…」

夕張「鳳翔さん、何か残って…赤城さんたちが綺麗にしちゃいましたよね」

鳳翔「そうですね。お茶漬けなんてどうでしょう」

秋雲「お、いいねぇ」

巻雲「巻雲、少しお腹空きましたぁ~」

夕雲「…?」ピクッ

長波「…上?」 

357 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:22:35 ID:WsGVlGXQ

ガコン スタッ

不知火「ちっ…ここにも居ない」

長波「どっから出てきた」

不知火「衣笠さん。青葉さんは?」

衣笠「さあ? どしたの? 逃げられた?」

不知火「はい、もし会ったら○しておいてください」

霧島「金剛姉さん、一杯いただけますか」

榛名「榛名のでよろしいなら、どうぞ」

霧島「ありがとうございます…」 

358 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:23:06 ID:WsGVlGXQ

叢雲「鳳翔さん、空き缶捨てておきますね」

巻雲「巻雲も手伝います!」

秋雲「こういうのどこがおいしいのかね」ガチャガチャ

夕雲「提督もお酒は呑みませんしね」ガチャガチャ

不知火「…本当に美味しいんですかね」ジーッ

叢雲「―!!!!」

不知火「」グビッ

叢雲「あー、ちょっと、急用思い出したから、私いくわね」ダッ

長波「なんだ?」

ガシッ

長波「ん?」 

359 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:24:01 ID:WsGVlGXQ

不知火「…」トローン

長波「えーと…」

不知火「不知火です」

長波「そ、そう。どうしたんだ?」

不知火「長波さんって…可愛いですね」

秋雲・巻雲「!?」

長波「えーと…どうしたのかな? あれ、嫌な予感しかしない?」



不知火「キスしましょうか」



長波「はぁっ!?」 

360 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:24:44 ID:WsGVlGXQ

不知火「可愛いですから」グイッ

長波「ちょっとまて! あのさ、目が笑ってないんだけど、え? すっごい怖いですよ!!??」ググググッ

不知火「待ちません。ちゅーしましょう」グイッ

長波「ちょっ…力、強い! 巻雲、秋雲、夕雲手伝…―」クルッ

シーン

長波「見捨てたな!!! あいつら!! 覚えてろよっ! ぜってぇ、覚えてるからなぁあああっ」ググググッ

不知火「…大丈夫です」スッ

長波「ま、待って、あ、ああああ、あのさ」

不知火「優しくしますから」グイッ

チュー

鳳翔「あらあら~」

青葉「あ、青葉、見ちゃいました////」●REC 

361 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:25:19 ID:WsGVlGXQ
【深夜】

男提督「くかーっ…」

吹雪「zzz…えへへ…酸素魚雷積んでますぅってぇ…zzz」ギュッ

如月「zzz…伊19…いいですねそれ…zzz」ギュッ

ギィ

女提督「…」

夕雲「提督。参りましょう」

女提督「うん、分かった」

バタンッ

男提督「…」 

362 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:25:55 ID:WsGVlGXQ

【廊下】

女提督「どうだった? 久しぶりに妹と一緒に居て」

夕雲「巻雲さんがとても嬉しそうでした」

夕雲「今度は提督と一緒に金剛さんのお茶会でもどうかと」

女提督「…直に毎日出来る日が来るさ」

夕雲「お別れの言葉はいいましたか?」

女提督「なんで? また会うのにお別れはひどいでしょ?」

夕雲「…そうですね♪」 

363 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:26:32 ID:WsGVlGXQ

【港】

バッ

女提督「みんな、おはよう」

由良「提督さん。おはようございます」

金剛「おはようごじゃいマース!」

長波「…はじめて……私のはじめてが…」

加古「古鷹? 顔、赤いけど大丈夫?」

古鷹「あ、はははははい。だ、大丈夫っだだよ」

摩耶「全員、そろってるぜ」

霧島「提督、進路上に大艦隊が迫っているとの情報がありました」

鳥海「数は500前後。旗艦と思しき先日の航空巡洋艦2隻を確認」 

364 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:27:02 ID:WsGVlGXQ

女提督「ふん、叩き潰してやるよ」

夕雲「迂回はしないんですか?」

女提督「避ければ、ここが戦場になるでしょ。これ以上迷惑はかけられない」

レ級「イイネ! コウゲキコウゲキ!!」

摩耶「ま、そうこなくっちゃな」

女提督「それとも、あんたたちあんなのに、負けるの?」

Z3「私たちを誰だと思ってるの?」

Z1「提督の艦娘だよ、うん」

菊月「…さぁ、共に行こう」

三日月「エスコートならお任せください」 

365 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:28:15 ID:WsGVlGXQ

女提督「…」

夕雲「…提督、出撃のご指示をお願いします」


女提督「…これから私は国を敵に回す」


女提督「それでも、君らが命を懸けて戦いに赴くことがなくなるなら、戦犯でも売国奴でも構わない」


女提督「命を懸けるのはこれで最後だ」





女提督「全艦第一船速!! 私たちの暁の水平線に勝利を刻みなさい!!!」





366 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:29:53 ID:WsGVlGXQ

【男提督の母港・近海】

トネ級「我輩たちは兵器だ」

トネ級「我々が国のために役に立つならこの身を賭して戦う気持ちである」

トネ級「我輩の行動は間違っていると感じたことは無い」

トネ級「だが…時々、あやつらが羨ましいと思ってしまうのはなぜじゃろうか」

チクマ級「…姉さん、偵察機が砲撃を確認しました」

トネ級「…うぬ、参ろうか」





トネ級「答えは…あやつらが教えてくれるかの…」





to be continued ? 

367 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/04(月) 08:31:36 ID:WsGVlGXQ
小ネタ

・響とZ3の会話

赤軍
共産主義の軍隊のこと。資本主義は白軍。それ以外は緑軍と呼ばれる。

作物
「ソ連の兵は畑から採れるのか」というソ連が行った人海戦術の比喩から。

動物園
第二次世界大戦のドイツの兵器に動物の名前が多いため。
一部の例として
戦車にはティーガー。パンター。マウス。特殊兵器ミドガルドシュランゲ。
艦船にはシャカル級大型駆逐艦が存在し、同型艦全てが動物の名前である。
また熊も関連性が高く、ベルリンの熊はベルリンベアというシンボルになっている。 

368 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:01:31 ID:1fHikcnA
【海上】

男提督「はい…女提督は西に200キロの位置にいます…」

男提督「三隻だけですか? ……あいつの艦娘は化け物ですよ…あと二隻は…」

男提督「はい…失礼します…」

ピッ

男提督「現代艦五隻が相手だ、気張れ」

夕張「完成した長距離支援砲台の試し撃ちには持って来いね」

夕張「バストライナー部隊、照準合わせっ!」

五月雨「は、はいっ!」

雷『メロンちゃんがバストっていうと違和感あるわね』

電『どっちかといえばチェストなのです』

夕張「…的になりたいのかしら?」ガチャン 

369 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:03:07 ID:1fHikcnA

男提督「戦闘機が来たら頼むぞ」

暁『アカツキ(オオワシ装備)の出番ね。見てなさい!』

扶桑「…提督、こんなことをしてよろしいのでしょうか…?」

男提督「ま、これで国に楯突く反逆者となるな」

山城「不幸だわ…」

青葉「提督、青葉、空母みたいな護衛艦見ちゃいました!」

吹雪「叢雲ちゃん」

叢雲「分かってるわよ。あいつらをGPSから消せばいいのね」

隼鷹「しくじんなよ~」 

370 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:03:44 ID:1fHikcnA

叢雲「私を誰だと思ってるの?」

叢雲「…この範囲だとせいぜい10分が限度よ」

木曾「十分だ。接収してやるよ」

まるゆ「隊長! 作戦ラインに到達しましたー!」

男提督「よし、全艦、作戦開始! あいつらを大本営に戻すなよっ!」 

371 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:05:05 ID:1fHikcnA

【大本営近海】

由良「皆、そろそろ、試薬のワクチン飲んでね」

霧島「おかしいですね…私のデータでは防衛部隊と接触するはずですが…」

離島棲鬼「…キョウリョクシャガ…イマスカラ…」







「戦闘機のコクピットが全部壊されてる!」

「おい、防衛システムはどうなっているんだ!」

「あいつら、西にいるんじゃないのかっ! 話が違うぞっ!」

大鳳「…」





372 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:05:45 ID:1fHikcnA


女提督「てんにふーたつぅのひーはてーらず、しーのぐはなんぞふんふふふふーん」

女提督「たーいしょうくーだる、とーきまーさにぃ、この一戦とつーきすーすむー」

女提督「しーっぷうーばんりーふーんふーんふふーん。めーざすはそーこーく、だーいほんえーい」

夕雲「提督、どこから乗り込みましょうか?」

レ級「ショウメントッパッ!」

女提督「いえすっ!」

明石「ほ、本気なのかなー…?」

矢矧「嫌いじゃないわ」

夕雲「それじゃ、皆さんガラスぶち破りますよ!」

秋雲「雁首そろえて…」

加古「ごめんくださーいっ!」

ガッシャーン 

373 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:06:31 ID:1fHikcnA

古鷹「加古、怪我無い?」

金剛「Yeah , サイッコウネー」

ザッ

「そこまでだ。抵抗はやめて、投降しろっ!」

戦艦棲姫「…カンゲイサレテルワネ」

飛龍「やれやれ…」

バァン

女提督「道を開けろ。さもなくば一生童貞の呪いかけるわよ」

離島棲鬼「…ソレ、コウカテキ…ナノ…?」

霧島(数が少ない…? 出払ってる?)

三日月「ここで退いてくれるわけも、ないですけどね」 

374 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:07:11 ID:1fHikcnA

菊月「…艦隊、全力出撃する!」バァン

長波「さぁ、いくぜっ! おーっ!」バァンバァン



明石「…あれ? 由良さん…どこ行きました?」



榛名「はい! 榛名は―」

蒼龍「いや、榛名さんに聞いてないから」 

375 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:08:16 ID:1fHikcnA

【配電室】

ギィッ

由良「提督さん?」

由良「あれ…さっきまで、皆と一緒だった、よね…?」

由良「提督さーん」テクテク

由良「…もしかして私、迷っちゃったのかな…?」テクテク

ビンッ

由良「きゃっ」

ブチッ ビターンッ

由良「いたたた…何か引っかかったかな…?」

ギュゥゥン…

由良「…あれ?」 

376 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:08:54 ID:1fHikcnA

【実験室】

ガチンッ

「ほぉーぅ。鍵が開いたじゃん♪」

「私たちの出番ってことでしょうか」

「出撃? …面倒…ま、いいけど」

「連装砲ちゃん、一緒に行くよ♪」 

377 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:09:32 ID:1fHikcnA
【屋内】

加古「ふんぬぅ…!!!!」ギリギリギリ

古鷹「加古、無理だって」

加古「ん!? きたきたきたきたぁぁああ!!!」グググッ ガコンッ

菊月「…開いた」バァンバァン

加古「へっへーん! 古鷹、見ててくれた!?」

離島棲鬼「…ココニ…アルハズ…」

ヒュゥゥゥゥ…

菊月「…空洞?」

三日月「エレベーター、ですかね?」

古鷹「…加古…」

加古「あはははは…」

飛龍「そりゃ、素手じゃ開きにくいよね」 

378 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:10:50 ID:1fHikcnA

蒼龍「この先まだあるんだ…」

レ級「ウーン…チズダト、ココナンダケドネー」

鳥海「漏洩を恐れて細部は形に残さない、ということも考えられますね」

摩耶「行くんだろ、提督」

女提督「そうなんだけど…」

矢矧「由良さんね」

女提督「仕方ない…長波、秋雲、巻雲、探して来い」

巻雲「分かりました、司令官さま!」

秋雲「ええー…」

夕雲「早く地図を写さないと、撃ちますよ?」ガチャン 

379 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:11:26 ID:1fHikcnA

秋雲「はい、出来た。ほら、ほらっ!」

夕雲「ちっ」

秋雲「聞きたくない音聞いちゃったよ…」

女提督「さっさと見つけて、さっさと追いつきなさいよねっ!」

長波「はいはい、それじゃ行ってくるぜ」ダッ

秋雲「巻雲、置いてくぞー」ダッ

巻雲「ま、待ってくださいよー!」テトテト


夕雲「それでは私達は下に行きましょう」 

380 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:12:28 ID:1fHikcnA

霧島「…」

金剛「どーしたデース?」

霧島「…おかしいと思いませんか、ここまで一度も艦娘と戦闘していません」

霧島「おかげでここまで順調ですけど…」

比叡「もしかすると、既にここに居た艦娘は全部、深海棲艦になってたりして…」

霧島「…」

比叡「なーんて、あるわけ…あれ? どうしました?」

金剛「…」

霧島「杞憂であれば…いいんですけどね…」 

381 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:13:16 ID:1fHikcnA

【長波部隊】

ヒュン

長波「ちっ…このっ!」バァン

シマカゼ級「アナタッテ、オソイノネェ!」ヒュン ブンッ

バギッ

長波「このやろっ…!!」ミシッ

巻雲「長波さん!」

秋雲「巻雲! 前見ろって!」

シグレ級「ソコダ…!」バァン

巻雲「はうぅ!?」ドゴォン

秋雲「あー…今度はアタシかな…?」

アヤナミ級「ハイ♪」バァン 

382 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:14:03 ID:1fHikcnA

秋雲「へへんだ! あたしは巻雲とは違うんだよ!」ヒョイ バァン

シマカゼ級「レンソウホウ、チャン! イッケェッ!!」

秋雲「うわっ…それあり…!?」

ドゴォン

秋雲「くぅっ…!」

シマカゼ級「エヘヘー。ヨクヤッタネー」ナデナデ

長波「卑怯だろ…主砲が自立してるなんて一人多いようなもんだろ」

秋雲「そうだよねぇ」ボロッ

巻雲「秋雲! さっきのはどういう―!」グイッ

長波「今そんなことすんな!」

「し、深海棲艦!?」 

383 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:14:44 ID:1fHikcnA

シマカゼ級「ンンー?」

アヤナミ級「アア…イッパンジンデスカ…」

「なんでこんなところに…!」

シマカゼ級「ウルサーイッ!!!」バァン

バスッ

「ぐぁ…」

バタッ

巻雲「な、何を…」

シグレ級「ボクタチノソンザイハゴクヒ」

アヤナミ級「ヒミツヲマモルナラ、ナニヲシテモ、イインデスヨ」

シマカゼ級「ダカラ~、ハヤクシズンデネ♪」

秋雲「これは…生かしちゃいけないタイプってやつ?」 

384 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:15:23 ID:1fHikcnA

長波「あの一番早いの、何とかならないか…」

秋雲「うーん。やってみようか?」

巻雲「早くしてください、秋雲のばかぁ!」

秋雲「…巻雲。昨日の夕雲から教えてもらったこと覚えてる?」

巻雲「秋雲よりちゃんと覚えてますし、ちゃんと実戦できます!」

秋雲「それはそれは…頼もしいね」

長波「お前、何するつもりだ…」

秋雲「まぁ…見てなよ!」チャキ バァンバァンバァン

パリィンパリィンパリィン

シグレ級「ショウメイヲウツ…?」

アヤナミ級「メクラマシノツモリデスカ?」 

385 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:15:56 ID:1fHikcnA

巻雲「もう…これじゃ何にも見えないじゃ―!」

長波「ばかっ! やめろ! 秋雲!!」




秋雲「見えないなら、照らしてしまえ、探照灯。ってね!」ガコンッ ピカーッ




シマカゼ級「キャアッ!?」

長波(足が…止まった…!)

秋雲「さ、さっさとやってくれよ、巻雲さん?」

巻雲「そんな簡単にいうならあきぐ―」

秋雲「あ~あ、ここまでお膳立てしたのに巻雲は役に立たないねー」

巻雲「な…や、役に立ちますっ!」ガシャン 

386 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:16:32 ID:1fHikcnA

シマカゼ級「ッ…!」ダッ

秋雲「おっと…逃がさないよー!」クイッ

シマカゼ級「モウ…シツコイナァ!」

ゴッ

シマカゼ級「ウワァアっっ!!!???」

ドサッ

シマカゼ級「ウゥー…レンソウホウチャン…ナンデソコニ…」

巻雲「逃がしませんっ!」ガバッ

ドスッ

シマカゼ級「ク…アアアァッッ!!!」バタバタ

巻雲「観念してください! このまま雷撃処分します!」ガチャン

シマカゼ級(アノヒカリサエ…ナケレバ…)

巻雲「ど真ん中命中させます!!!」バシュッ 

387 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:17:04 ID:1fHikcnA

巻雲「ふぅ…どうですか、秋雲! 巻雲は―」

長波「秋雲っ!」

夕雲『…さて巻雲さん。今日も夜戦についての勉強ですが、探照灯はご存知ですね』



秋雲「…ぁ…」



巻雲『はい! 暗いところを照らすものです! あと秋雲がやたら点けたくなります!』



シグレ級「イイマトダネ…!」バァン



夕雲『その通り。探照灯を使用すると敵艦を目視で確認、捕捉しやすくなります』



バスッ…ポタポタッ 

388 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:17:35 ID:1fHikcnA



夕雲『探照灯を使用した場合のデメリットは知っていますか?』



巻雲「…!!!」



巻雲『はい! 使用した艦は自分の居場所を知らせることになり―』



アヤナミ級「コレデ…シズンデクダサイ」ゴリッ





巻雲『敵艦から真っ先に狙われます!』






389 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:18:27 ID:1fHikcnA

アヤナミ級「サヨナラ」バァン

ボスッ…ビチャッ

巻雲「秋雲っ!!!!!!」

ガッ

秋雲「ま…ぁだ…勝手に…ころ…なってぇ…」クイッ ピカッ

アヤナミ級「キャッ!?」

秋雲「み…つけた…! 長波!」

アヤナミ級「…!」

長波「気を抜いてると…背中、がら空きだっ!」バシュッ

ズゴォオオオオオオオンン 

390 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:19:20 ID:1fHikcnA

シグレ級「シズンデ…! ハヤク…!」バァンバァン

バゴォン ボゴォン

秋雲「…ぐぅっ! …はっ…!! そこにぃ…いたのね…!!」クイッ ピカッ

シグレ級「!」

巻雲「あき―」

秋雲「来るな巻雲!」

巻雲「っ!」ピタッ



秋雲「まぁだおわって…な…い、でしょうがぁ!」



巻雲「っ…」ダッ

シグレ級「っ!」チャキ

秋雲「さ、せない…!」クイッ ピカッ

シグレ級(ウ…メ、ガ…!) 

391 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:19:53 ID:1fHikcnA

ガシッ

シグレ級「!」

巻雲「…一瞬で終わりますから、我慢してください!」バシュッ




ドゴォオオオオオンン



巻雲「…はぁ…はぁ…」




392 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:21:02 ID:1fHikcnA






…パリーン





長波「秋雲!」

巻雲「秋雲っ!!」

秋雲「や、っぱ…敵のど真ん中で探照灯は…だめ、だったみたい…」

巻雲「あのタイミングで探照灯点けるなんて、秋雲の馬鹿ぁっ!」

秋雲「あ~あ…最後まで…き、らわ、れたまんまなのね…」

巻雲「最後なんかじゃないです! まだ似顔絵描いてもらってません!」

秋雲「…そうだ、った、ね。…ごめん」

巻雲「…な、なんですかごめんって。それじゃほんとに―!」 

393 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:21:47 ID:1fHikcnA

ピトッ

巻雲「!」

秋雲「…ぶっさいくな、泣き顔……」

巻雲「…あぎぐもぉ…そんな…いや…ぁ…」

秋雲「…スケブが…あった…ら……か、き………ぁ……」

フッ

巻雲「あき―っ!」



ドサッ



巻雲「…」 

394 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:22:29 ID:1fHikcnA

長波「……」

巻雲「…ばかぁ…」

長波「…本当にばかは…死ぬまで…直らないんだな…」

巻雲「…秋雲のb―」

バァン

長波「!」

巻雲「…」

バスッ

長波「―――!!!」


巻雲「……え…?」




395 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:23:01 ID:1fHikcnA






ポタ…ポタッ…






巻雲「……巻雲…撃たれて…しまいま…した……?」フラッ





ドサッ 

396 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:23:58 ID:1fHikcnA

長波「ま―!」

バァンバァン

長波「っ!」ヒュンヒュン



アヤナミ級「ヤリマシタァ♪」



長波「っ!」

アヤナミ級「…マダ、ヒトリダケ、デスケド」

長波「生きていたのか…!」

アヤナミ級「ハイ♪ ゴウチンカクニン、シッカリシタホウガイイデスヨ?」ムクッ

長波「…化け物か…!」

アヤナミ級「ドウグナンテ、イラナイ」

アヤナミ級「ホンモノノヤセン、シマショウ?」 

397 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:24:28 ID:1fHikcnA

【部屋】

ガチャッ

飛龍「ここも違う…」

蒼龍「一度、提督に連絡する?」

飛龍「…そうしよっか…彩雲、お願いね」

蒼龍「うーん…それにしても地下も広いね」

飛龍「疲れた?」

蒼龍「ううん。でも、おかしいね…上は蟻の這い出る隙も無いぐらい人がいたのに…」

蒼龍「不気味なぐらい静かだね」

ヴーーン

蒼龍「敵艦載機!?」

飛龍「攻撃隊、発艦始め!」ビュンビュン

ガガガガガガバゴォン ドォン 

398 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:25:03 ID:1fHikcnA



「なーんだ、正規空母は正規空母でも弱いほうのコンビなんだー」スタッ

「だめよ、ズイカ級。彼女たちだって少ない艦載機をやりくりしてるんだから」スタッ



ズイカ級「でも、ショウカ級姉。そんなの脆弱だって謳っているようなものでしょ?」

ショウカ級「それでも、当時は二航戦(笑)として名前を馳せてたのよ」

飛龍「…」

ズイカ級「あーあ…一航戦とやれるって聞いてきたのになぁ」

ショウカ級「まぁ、仮にハズレでも正規空母には変わりないのよ?」

蒼龍「…」 

399 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:26:31 ID:1fHikcnA

ズイカ級「正規空母? 片方にいたっては軽空母もどきじゃん(笑)」

ショウカ級「こ、これでも、一航戦とともに緒戦を共にしたのよwww」プルプル

ズイカ級「ただの金魚のふんみたいにほいほいとついていったに過ぎないのよ」

ズイカ級「それに黄色と緑って…何なの、マヨネーズと青海苔?」





飛龍「うるせぇぇえええええっ!!!!」
蒼龍「だまれぇええええええええっ!!」





ズイカ級「あ、まだそこに居たの? いいわよ、向こう行って」シッシッ

ショウカ級「そんな戦果にもならないからってあからさまな嫌な態度は止めたほういいわよ」 

400 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:28:08 ID:1fHikcnA

蒼龍「…戦果にもならない…っ?」

飛龍「…こっちが黙ってれば、好き勝手言うじゃん…」

ズイカ級「だって…一航戦でも五航戦じゃない正規空母なんて…ねぇ?」クスッ

ショウカ級「wwww」

蒼龍「…飛龍、私、口だけは大物のツインテールを狙う」スチャッ

飛龍「分かった。友永隊、あの陰湿白髪野郎を焦がすわよ」スチャッ

ズイカ級「へぇー…やろうっていうの?」

ショウカ級「油断はだめよ。窮鼠猫を噛むっていうから、ね」

蒼龍「全艦載機! 発艦!」ヴュンヴュン

ズイカ級「私には…幸運の女神と最強の零戦使いがイるんダカラッ!」ヴュンヴュン

飛龍「絶対に…!!!」

蒼龍「ぶっ潰す!!!」 

401 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:28:46 ID:1fHikcnA

【ホール】

霧島「なるほど…下で深海棲艦の生産、及び、深海棲艦化を行っていたと…」

金剛「上に艦娘が居なかったのは…全部、深海棲艦化させていたからデスネー?」

「そういうこと」

「物分りが早くて助かりますわ」

スズヤ級「本当はもっといっぱい居たんだけどねー」

クマノ級「あんまりにも弱くて、殺してしまいましたわ」

比叡「ひえーっ」

榛名「…え? はい、榛名は大丈夫ですっ!」 

402 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:29:17 ID:1fHikcnA

クマノ級「一部の劣等種のおかげで、作戦が失敗したらたまりませんもの」

金剛「劣等種ネェ?」

霧島「私のデータでは完全に敗北フラグと認識されました」

スズヤ級「好きに言えばいいじゃん」

クマノ級「へし折るのも私は大好きでしてよ?」クイッ

バガァアアアアン!!!!

榛名「何!?」

金剛「壁が…!」

護衛要塞s「awefgoptmoitisfd!!!!!!!」

スズヤ級「さてさて…ぶっ壊しチャイまショう!」

クマノ級「便利ですのね、この力…」 

403 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:30:13 ID:1fHikcnA

霧島「数が…多いっ!」ドォンドォン

<ヒエーッ!

霧島「金剛姉さんっ! 榛名姉さんっ! 受け取ってくださいっ!」シュッ

金剛「Catch したネー! Fire!」ドォン

榛名「霧島…これはっ!?」

霧島「司令の、友人からのお土産らしいですっ! 食べると艦娘の錬度を一時的に引き上げる…!」

榛名「はい、榛名は察しましたっ!」

比叡「霧島っ! わ、私には…っ!」

霧島「三個しか渡されませんでした」

比叡「…」 

404 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:30:53 ID:1fHikcnA

護衛要塞s「szbndfwertrtghnikbvnhrtyh!!!!!!」

金剛「どうでもいいけど早速、使わせてもらうネ!」ガリッ

金剛「っ…!?」ドクン

護衛要塞s「guhjiozxcgvbjnmsdftgyhjklzxcgvbhn!!!!!!」バシュッ

比叡「お姉さまっ! 危ないっ!」

バゴォオオオオオオン

クマノ級「あら、あんな雑魚にやれてしまいますの?」

スズヤ級「ちょっとがっか―」

…ピーッ

スズヤ級「り?」

ドゴゴゴゴゴゴゴォン!!!! 

405 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:31:26 ID:1fHikcnA

金剛「ふっ…他愛の無い…」チッ

クマノ級「あら、無傷ですの?」

金剛「当然だ。貴様らに艦娘との格の違いを教えてやる」

比叡「お、お姉さま…?」

ドゴゴゴゴゴゴゴォン

榛名「タグ添付…分類…」チッ

スズヤ級「いいね、そうこなクっちャ―!」ドォン

クマノ級「つまりマセんワ」ドォン

パキン パリン

金剛「なにっ!?」

霧島「何!? 私のクラインフィールドが破られたっ!?」

クマノ級「ヒトヒネリデ、ダマラセテアゲマスワ♪」

スズヤ級「ウリャーッ!」ドォン 

406 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:32:03 ID:1fHikcnA

【屋内プール・大型】

バシュッ バゴォン

摩耶「やだやだー! 摩耶のこといじめちゃヤダー!」

摩耶「おい、これどうにかなんねぇのか!」

鳥海「お疲れ様です(笑)」

摩耶「お前何か仕込んだな、このや―うわっと、今のは危なかったなー」パキン

摩耶「くそがっ!////」

ヤヨイ級「…アノしーるど、ジャマ…」

モチヅキ級「アー…メンドクセェ…」ガチャン

ズガガガガガガガ

摩耶「ややうやううぉややだやだ、摩耶のこと虐めちゃやヤダー!」パキキキキキキキンッ

ムツキ級「オモシローイ」 

407 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:32:47 ID:1fHikcnA

摩耶「お前ら…」

ムツキ級「キャーッ」

ヤヨイ級「ムキズ…」

モチヅキ級「…フゥン…チョット、ヤルキワイテキタ…!」ガコン ガチャン

鳥海(弾薬、速度ともに艦娘が扱えるものじゃない…幾ら擬似C.フィールドとはいえ破られそうですね)

摩耶「ピアノ弾くよりもかんたーん♪ いっぱい撃っちゃおーっと♪」ドォンドォン

鳥海「摩耶、弾けるんですか?」

モチヅキ級「ヨッ…」バシュッ

摩耶「弾けるわけねぇだろ!」ガチャン バシュッ

ドゴォオオオオオオン

モチヅキ級「ソウサイ…!?」

摩耶「…でぇえええええええいっ!!!」ドォン

モチヅキ級「…!」 

408 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:33:25 ID:1fHikcnA

モチヅキ級「…!」

ヤヨイ級「モチヅキ…ドイテ…!」

ドンッ

モチヅキ級「ヤヨ―」

バゴォオオオオオオン

モチヅキ級「ヤヨイ…!」

ムツキ級「ニャッ!?」




ヤヨイ級「ッ…アレ…シンデナイ…?」




鳥海「摩耶、殺しては話が聞けなくなります」 

409 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:34:11 ID:1fHikcnA

ヤヨイ級「…ホウダンヲ…ネラッタ…」

ムツキ級「ヤヨイヲタスケテクテタノ?」

鳥海「これ以上は貴方達の負けです。情報提供してくれれば、殺しはしません」

ムツキ級「ムゥ…ナメラレテルニャリ~」

ヤヨイ級「オコッテナンカナイヨ…オコッテナンカ…」

摩耶「別にあたしらは取って食おうってわけじゃないんだ」

モチヅキ級「ワタシハ、イイケド…ドウスンノ…?」

ヤヨイ級「…イイケド…ベツニ…」

鳥海「ありがとうございます…こちらもそろそろ時間ですから♪」

ズシャァ

摩耶「な…なんだこれ…体重い…」

鳥海「超過駆動のツケですね。計算ではそろそろでしたよ」

摩耶「お前…」 

410 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:34:45 ID:1fHikcnA

ムツキ級「ナニヲキキタイノ? コノムツキガコタエテヤルニャシ♪」

鳥海「…誰に薬を打たれたか覚えていますか?」

モチヅキ級「…アア…ソレ…」

ムツキ級「モチロン、オボエテイルノデス!」

鳥海「教えてください。その人を問い詰めればみんなを治す方法があるかもしれません」

モチヅキ級「…メンド…」





ヤヨイ級「…離島棲鬼…デス…」





411 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:35:15 ID:1fHikcnA

【ダクト】

Z1「な、なんでボクたちはダクトを通ってるのかな、うん」

菊月「…潜入任務の基本だ」

三日月「ダクトは何かしらの部屋に繋がっていています。物音さえ立てなければ偵察にもうってつけです」

菊月「…ダンボールも携帯食品もFA-MASも無限バンダナも用意してる」

Z1「そ、そうなんだね。初めて知ったよ、うん…」

Z3(レーベのお尻…レーベのお尻…)ハァハァ

菊月「…終着点か。降りるぞ」

ガッガッ ガコンッ

スタッ

Z1「うわっ!?////」

三日月「は、裸の女の子…!?///////」

ゴポォッ 

412 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:37:11 ID:1fHikcnA

Z3「…水槽…培養している?」

菊月「…これは、艦娘か」

Z1「艦娘っ!?」

菊月「…これ、艤装だな」

Z1「あ…うん、本当だ…」

三日月「これは…神風…こちらは、戦艦三笠…ですかね?」

Z1「…リシュリュー…に、グラフツェッペリン…だね、うん…」

Z3「これは…何? …氷…?」



「氷山空母、ハボクック」



菊月「…誰だ」チャキ 

413 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:38:05 ID:1fHikcnA

大鳳「ここの責任者をしています」

菊月「…いろいろ聞きたいが、答えてくれるか?」

大鳳「答えられる範囲であれば答えます」

菊月「…ここは、何だ?」

大鳳「艦娘の試作型を製造する工場、といえば、分かりますか?」

菊月「…深海棲艦を生み出す素があるのは本当か?」

大鳳「素、というより、存在定義に近いものなら存在します」

三日月「存在定義?」

Z1「それを壊せば、深海棲艦がいなくなる?」

大鳳「…おそらくは。この部屋にはありませんけどね」

菊月「…なぜそこまで話してくれるんだ?」

大鳳「…離島棲鬼の指示です」 

414 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:39:15 ID:1fHikcnA

Z3「君が…協力者?」

大鳳「はい」

三日月「案内お願いできますか?」

大鳳「…それは、出来ません」ピッ

ガラガラ ガシャン

Z3「閉じ込められた…」

菊月「…どういうことだ」

大鳳「皆さんを巻き込んでしまって申し訳ありません」

三日月「…巻き込む?」

大鳳「もう十分です。大人しく深海棲艦になってください」ガチャン

Z3「まったく事情が読めないけど…」

三日月「戦意を削いでから、事情を聞きましょう」 

415 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:39:50 ID:1fHikcnA

Z1「装甲空母か…うん、ちょっと嫌だけど…大丈夫」

菊月「…全艦、戦闘準備」

大鳳「……」 

416 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:40:28 ID:1fHikcnA

【深部】

女提督「うん、分かった…戻っていいよ」

ヴュン

夕雲「他の艦は全て外れたみたいですね…」

女提督「建物の作り方からみると、あとはこの先だけかな?」

離島棲鬼「…タブン…コノサキ…」

夕雲「一本道、何かがこの先に居たら回避は難しそうですね」

離島棲鬼「…テイトク…サキニイッテクダサイ…」

女提督「ん~?」

離島棲鬼「…ココデ…オッテヲクイトメマス…」

夕雲「確かにここを守れば誰も先にはいけませんけど…」

離島棲鬼「…シンパイ…イラナイ…」

女提督「それじゃ頼んだわよ、さっさと壊して戻ってくるから」 

417 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:41:07 ID:1fHikcnA

離島棲鬼「…オマチシマス…」

夕雲「…」

タッタッタッタッタ

離島棲鬼「…」

離島棲鬼「…フフ…」

タッタッタッタッタ

レ級「レレレノレー! オルスバンデスカー!」ヒョコ

離島棲鬼「…キタ…」

レ級「レレレ? ナンデ? アタシウザイー?」

古鷹「提督は?」

戦艦棲姫「…オク…?」

離島棲鬼「…ソウ…ススンダケド…」 

418 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:41:38 ID:1fHikcnA

離島棲鬼「…イヤナオミヤゲ…モッテキマシタネ…」ガチャンッ

古鷹「お土産?」

離島棲鬼「」ドォン

バゴォオオオオオオン

駆逐イ級「グォオォォォォ……」プスプス

加古「つけられた!?」

戦艦棲姫「メンドウネ…」ドォンドォン

ズゴォオオオン ドゴォオオオオン

古鷹「も、もう、私達いらないかもね…」

「ぅわぁああああああっっっ!?」

古鷹「人っ!?」

レ級「ココニモイタンダー」 

419 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:42:14 ID:1fHikcnA

加古「行くよ! 古鷹っ!」ダッ

古鷹「うん!」

離島棲鬼「…ナニヲ…スルツモリ…?」

古鷹「何って、深海棲艦に襲われているなら助けなきゃ…」

離島棲鬼「…ドウシテ…?」

古鷹「どうしてって…」

加古「そういうもんだろうがっ!」ドォン

離島棲鬼「…」

バゴォオオン

加古「よし、一丁あがり♪」 

420 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:43:04 ID:1fHikcnA

「あ…ありがとうございますっ!」






離島棲鬼「…ニンゲンハ…―」ガチャン

離島棲鬼「…シネバイイノデス…」ドォン





ドゴォン

「ぐわぁあああああっっっ!」

加古「お前…っ!」 

421 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:43:56 ID:1fHikcnA

離島棲鬼「…オツトメ…ゴクロウサマデシタ…」

加古「何言って…」

ピトッ

加古「…る…」

レ級「ウルサーイ」ガチャン




ドォン




加古「…がっ…はっ…!」

ビチャッ 

422 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:44:27 ID:1fHikcnA

古鷹「か―!!!!」

戦艦棲姫「…」ガチャンッ

ドォン

古鷹「っ!?」

ドサッ ドサッ

離島棲鬼「…フタリトモ…オクヘ…」

レ級「フッフフーン♪ アタシヒトリデジュウブンダケド?」

戦艦棲姫「ヨウジンニ、コシタコトハナイ」

離島棲鬼「…オンナテイトクヲ…コロシテキナサイ…」

レ級「オッケー!」ダッ

タッタッタッタ…

古鷹「か……こ…」

加古「…ふる……た…か…」

離島棲鬼「…」ガチャン 

423 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:45:03 ID:1fHikcnA

離島棲鬼「…」ガチャン




ドォン ドォン




グシャッ ビチャッ




離島棲鬼「…」

スタッ

「…見つけた…やっと…!」

離島棲鬼「…ダレ…デスカ…?」 

424 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:46:00 ID:1fHikcnA

??「…こうして会うのは初めてになるわね」

??「私は阿賀野型軽巡洋艦二番艦、能代―」

離島棲鬼「…アガノ…?」

能代「あなたが殺した姉妹艦よ」 

425 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:47:23 ID:1fHikcnA

【エレベーター前】

明石「皆さん! 早く海上に逃げてください!」

重巡リ級「グルゥウウアアアアッッッ!!!」

明石「当たって!」ドォン

バゴォオオン

重巡リ級「グゥゥゥゥ…」

明石「ふぅ…良かった、当たった…」

明石「昇ってきて正解でしたね。深海棲艦も昇ってきてました…」

駆逐ロ級「ガァアアアアアッッッ!!!」

明石「くっ…こっちにも…!」ドォンドォン

ドゴォオン バゴォオオオオオン

明石「うぅ…私だけじゃ…」 

426 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:48:17 ID:1fHikcnA

重巡リ級「…グルァアアアッッッ!!!」

明石「しまった…まだ…!」




ムツキ級「テェーイッ!」バァン



重巡リ級「グゥッ!?」ドゴォン

ヤヨイ級「ホウライゲキセン…イイ?」バシュッ

モチヅキ級「アーメンドクセェ…マ、イイケドッ!」バシュッ

ドゴォオオオオオオオン

ムツキ級「ニャハハー! ムツキヲホメテモヨイゾー!」

モチヅキ級「シトメタノハ、アタシラ…マ、イイケド…」 

427 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:49:28 ID:1fHikcnA

明石「し、深海棲艦!?」

鳥海「大丈夫ですよ。彼女たちは協力してくれています」

明石「鳥海さんに…摩耶さん…」

摩耶「あたしら、まんまと嵌められたみたいだな」

明石「うぇ…?」

鳥海「離島棲鬼の目的は人間の排除」

鳥海「そのためにこのエレベータの扉を開けさせ、地下にいる深海棲艦を地上に放つことが必要だったみたいです」

明石「でもなんで、その深海棲艦と一緒に?」

ヤヨイ級「…ジカンカセギハ、オワッタカラ、ジユウニコウドウスル…」

摩耶「だとよ。こいつらは時間稼ぎが主な目的だと」

鳥海「さてと…明石さんもう少し時間稼いでいただけますか?」

鳥海「管制室にアクセスしてここを閉鎖させます」 

428 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:50:20 ID:1fHikcnA

摩耶「あの離島棲鬼を逃がさねぇぞ」

明石「で、出来るんですか?」

鳥海「私の計算力を舐めないで下さい」メガネクイッ

鳥海「プラグイン! トランスミッション!」カチャ ピーッ

ヤヨイ級「…テキ、キマシタ…」

摩耶「怖いなら、あたしの後ろに隠れてなっ!」

モチヅキ級「ウン、ヨロシク」サッ

摩耶「おい」



鳥海「多数の艦娘がここに集合している…」ピッ ピッ


鳥海「まさか…」 

429 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:50:57 ID:1fHikcnA

【艦娘群】

「大本営に進軍する全ての艦娘に告げる」

「軍部が深海棲艦を所有し、私たちを戦わせている」

「敵は大本営だ。指名手配されている女提督は気づき、反旗を翻した」

「皆、静かな海でs―」

ヒュン ドゴォオオン

伊勢「日向!」

日向「…当ててくるな」ボロ

伊勢「多分、私たちを反逆者と見なしたね」

日向「あの眼鏡…全然、効果が無いじゃないか」

伊勢「多分、お偉い様は関係者全員封殺するつもりなんだね…」

日向「討伐命令を受けた彼らも直に、な」 

430 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:51:29 ID:1fHikcnA

伊勢「止まってくれないなら制圧するしかないね」

日向「最初からそうすればよかったんだ」カチッ

パキン パァアアアン

伊勢「これが…提督の置き土産…ちょっと、格好いいかも…」

日向「…やっと私が時代に追いついたか」

伊勢「よし…“ひゅうが”行くよ!」

日向「DDHの真の力、思い知れ!」 

431 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:52:04 ID:1fHikcnA

【眼鏡提督の母港・執務室】

能代―離島棲鬼…―

眼鏡―艦娘の深海棲艦化計画第一被検体であり、脱走した深海棲艦―

能代―……―

眼鏡―彼女の目的は僕ら軍部の壊滅、そのために君らを深海棲艦として取り込もうとした犯人―

能代―自分の体を変えられた恨みでしょうか?―

眼鏡―…それはね―

ガチャッ

朧―司令官、大本営から極秘電文です―

眼鏡―裏切り者、ですか…―

能代―…提督…!―

眼鏡―来ますか? 能代さん―

眼鏡―貴方の提督をこれから討ちに行きますが― 

432 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:53:47 ID:1fHikcnA

【深部】

能代「…薬作ったの貴方らしいね」

能代「丁寧に軍の命令より自分の命令が上位に来るように仕向けさせて」

離島棲鬼「…ワタシハ…ナニモ…シテナイ…デスヨ…?」

能代「そう? ここにレ級が出入りしていたことも、幹部を脅して私達に薬を送らせたことも貴方だって知っているわよ」

離島棲鬼「…ソウ…ヨクシラベタワネ…」

能代「貴方さえ居なければ…酒匂も…阿賀野姉も…!」

離島棲鬼「…ウッタノハ…オンナテイトクヨ…?」

能代「そうね…。貴方を殺したら一発ぶん殴るわよ!」ガチャン

離島棲鬼「…アナタノソウビジャ…ワタシハ…」

能代「っ!」ドォン 

433 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:54:35 ID:1fHikcnA

バゴォン

離島棲鬼「…」パラパラ

能代「どうかしら? DDHの火力は」

離島棲鬼「…イイデショウ…」スッ ポタッ

護衛要塞s「」ヌッ

離島棲鬼「…アソビマショウ…」

護衛要塞s「wdergbnkoleyubnmlpplpcswdef!!!!!」

能代「…砲雷撃戦、始めます…!」

離島棲鬼「…カワイイ…カワイイ…オニンギョウサン…」クスッ 

434 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:55:15 ID:1fHikcnA

【最深部】

バァン ドゴォオオン

夕雲「…びくともしませんね」

女提督「うぅ……」

夕雲「提督、大丈夫ですか?」

女提督「ちっとばかし気分悪い…」

夕雲「お座りになってください。私が何とか扉開けますから」

女提督「面目ない」ストッ

夕雲「…取っ手も無ければ、操作パネルのようなものもない…」ペタッ ペタッ

夕雲「センサーにしてもカメラのようなものはあたりに見当たらないですね」

女提督「隠しカメラなら分からない場所にあるかもよ?」

夕雲「それもそうなんですけど…」 

435 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:55:45 ID:1fHikcnA

夕雲「…?」クルッ

女提督「夕雲ちゃ~ん?」

夕雲「…提督、伏せてください」チャキッ

女提督「はいぃ?」

夕雲「」バァン

…ゴォオオオオオンンッッッ!!!!

女提督「あばばばばばばばばばば!?」

夕雲「…」

レ級「アレレレノレー? ソウサツシタノー? スゴーイ」

夕雲「…なんのつもりですか? レ級」

レ級「離島棲鬼チャンガ、コワシテイイッテ、イッタカラー」

女提督「…最初から深海棲艦の動力源を壊すつもりはなかったの?」

レ級「モチロン!」 

436 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:56:16 ID:1fHikcnA

レ級「コンナタノシイカラダ、テバナシタクナイヨネ♪」

女提督「…信じてたのになぁ」

夕雲「いやですよね。信じるものは救われないなんて」

女提督「私は夕雲ちゃんがいるだけで救われてるよー!」

夕雲「ありがとうございます♪」

レ級「ドーデモイイケド…コウゲキシテイイ?」

女提督「…今ならまだ許しちゃうかもよ?」

レ級「ソレダト、タタカエナイジャーン」

女提督「オッケー…夕雲、倒していいよ」

夕雲「分かりました」

レ級「コンドハ、モウチョット、タノシマセテネー!」

夕雲「あんまり余裕見せてると死にますよ?」 

437 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:56:53 ID:1fHikcnA

【深部】

能代「ぐっ…!」ドォンドォン

護衛要塞A「dcfgvbhujikolphujiko!?」バゴォン

護衛要塞B「edrftgyhuzxdcfgvboijykmhngv!!!!!」ガパッ

能代「この…気持ち悪いっ!」ブンッ

グシャッ ドゴォオオオン

離島棲鬼「…フフッ…」スッ

能代「!」

ガシッ ベギィッ

離島棲鬼「…ブキガツヨクテモ…ベースガオナジデハ…ネ…」

能代「…ぐ…ぁ……!」

離島棲鬼「…クビ…シメラレルト…クルシイ…?」

ミシミシ 

438 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:57:49 ID:1fHikcnA

能代「か…っ…!」

離島棲鬼「…コレ…ワカル…カシラ…?」チャプッ

能代「…!」



離島棲鬼「…シマイガスキナラ…オナジニシテ…アゲナイトネ…」



キュポン

能代「が…ぁっ……!」

離島棲鬼「…コレデ…アナタモ…ワタシノ…」

ヒュン パリン

離島棲鬼「…エ?」 

439 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 19:58:55 ID:1fHikcnA

ドォン

離島棲鬼「…」パッ

能代「が…はぁ…はぁ…」ドサッ

ドォンドォン

離島棲鬼「…」ガシッ グイッ

護衛要塞C「zxbazsrbyhaawaecfgl!!!!!!?????」バスッ バスッ

「ひどいわね。自分の部下を盾にするなんて」

能代「!」

離島棲鬼「…」ポイッ

ドォン ビチャッ 

440 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:00:05 ID:1fHikcnA





矢矧「私の姉に妙なことしないでくれるかしら」





能代「…」

矢矧「また会ったけど、敵同士にはならなかったみたいね」

離島棲鬼「…ワタシハ…ミカタ…デスヨ…?」

矢矧「あの行動を見たら、そうは思えないわ」

離島棲鬼「…」

菊月「…言い訳はしなくていい」

三日月「あなたの目的は判明してます」 

441 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:00:43 ID:1fHikcnA

大鳳「…」

離島棲鬼「…ソウ…ハナシタノネ…」

Z3「目的は破壊ではなく保護」

Z1「それがある限り、深海棲艦は無くならないからね、うん…」

離島棲鬼「…ソノサキハ…アナタタチトオナジネガイ…ナノヨ…?」 

442 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:43:39 ID:1fHikcnA

【深部・通路】

由良「深海棲艦の支配?」

戦艦棲姫「ヒトハゼンブミニクイ…ナラ、スベテヲ、ワタシタチガシハイスル」

由良「多分…あなたたちは悪い大人に出会っただけ…」

由良「人間の中には、私の提督さんみたいなひともいるんだよ?」

戦艦棲姫「…」

由良「ね?」

戦艦棲姫「…モトモト、ワカッテモラエルトハオモッテナイ…」ガチャン

ドォン ドゴォオオオオオオオン

戦艦棲姫「……」

戦艦棲姫「…レ級、ボウソウシテナイト―」

由良「痛っ…」

戦艦棲姫「…ナニ?」 

443 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:44:13 ID:1fHikcnA

由良「いたたた…」

戦艦棲姫「コノ…!」ドォンドォオン

ズゴォオオン ドゴォオオオン

由良「痛いってば…」

戦艦棲姫「ムキズ…ドウシテ…!」ドォンドォンドォン

戦艦棲姫「ゼンブ、アタッテルハズ…ナノニ!」ドォンドォン

ドゴォン ズゴォオオン ドゴォオオオオン

戦艦棲姫「ハァ…ハァ…」




由良「だから痛いって…」





444 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:45:10 ID:1fHikcnA

戦艦棲姫「…!」

由良「…私、痛いのは嫌なんだけど…」

戦艦棲姫「…バケモノ…!」

由良「死ぬのは…もっと嫌だから、ね?」カツカツ

戦艦棲姫「クルナァッ! バケモノッ!」ドォンドォン

ズゴォオン ドゴォン




由良「…砲雷撃戦、開始します」プスプス




445 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:45:45 ID:1fHikcnA

【最深部】

レ級「ソォイッ! ソォイッ! ソォオオオオイッ!」 ドォン ドォン ドドドドドォン

ヒュン ヒュン

夕雲「ふふっ…雑ですよ?」バァンバァン

レ級「ニャハハ♪ ムダムダァーッ!」パキンパキンッ

女提督「…以前より硬くなった?」

レ級「おーるらいっ!」

夕雲「厄介ですね…」バァンバァン

レ級「オットォッ?」ヒョイ

女提督(避けた…!)

夕雲「…目や口は当てて欲しくないみたいですね?」バァンバァン

レ級「モォ! ヤメテヨー♪」ヒョイッ ドォン 

446 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:46:36 ID:1fHikcnA

ズゴォン

夕雲「っ…」ヒョイッ

レ級「ニッヒヒー」ヌッ

女提督「至近距離…!?」

夕雲「いつの間に…!」

レ級「ぱーんちぃ♪」シュッ

バシンッ

夕雲(…拳も、重い…!)ビリビリ

レ級「アハッ♪ モウイッパツゥ♪」シュッ

夕雲「でも…」

スカッ グイッ

レ級「オウッ!?」

夕雲「…そんなに近づくと避けられませんよね♪」ピトッ 

447 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:47:08 ID:1fHikcnA



バァン ヒュンッ



夕雲「…!」



レ級「エ? ナンダッテ?」ガシッ



ブンッ

バガァァァアアアン

夕雲「く…ぁ…っ!?」

女提督「夕雲っ!」

レ級「エー? ソレダケェ? モノタリナーイ」ゲシッ

夕雲「く…ぅぐ…!」

レ級「ナーンカ、キタイハズレカナァ」スッ

バギッ 

448 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:47:48 ID:1fHikcnA

夕雲「…っ!」

レ級「ダイジョーブ、チャーントコワシテアゲルヨ?」

レ級「マズハ、アシカラネ♪」グリッ

夕雲「く…ぁあっ…!」

レ級「イタイ? イタイ? ソレハヨカッタァ♪」グリグリ

夕雲「ぅ…あ…ふぅ…!」

レ級「キャハ♪ …オレチャエ」ググググ

夕雲「ぁ…ああああああああああああっっっ!!!!」




ゴッ 

449 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:48:37 ID:1fHikcnA


夕雲「!」

ヒュン ゴガァアアアン

女提督「ハァ…ハァ……」

夕雲「提督…ありがとうございます…」

女提督「…ァ…グ…!」




夕雲「…提督…?」




女提督「グルァアアアアアアアアアアアッッ!!!!」ブンッ






夕雲「…!」タッ 

450 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:49:40 ID:1fHikcnA




夕雲「…!」タッ

スカッ バガァアアン

夕雲「…提督…」

女提督「ァアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!」

夕雲「提督! 気を確かにっ!」ガシッ

女提督「ガァアアアアッッッ!!!」ブンッ

バァアアアアアン

夕雲「ぐ…ぅっ…」





女提督―もしも私がああなったらどうする?―




451 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:50:20 ID:1fHikcnA






夕雲「……」ガシャンッ







―私が殺します―






夕雲「…っ」




バァン 

452 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:50:51 ID:1fHikcnA

【生産場】

金剛「大きいネー」

比叡「次々と深海棲艦が生産されてますねー」

霧島「今、機械を止めてみます」ピッ ピッ

金剛「ここで食い止めれば提督の役に立つネ!」

榛名「提督の後を追わせるわけには行きません!」

比叡「気合い、入れて、行きます!」

霧島「…ロックをかけていますか…なら…」ピッ ピッ

ギュィィィィィイイン

金剛「Hey, 姐さん! 次々作り出してどうするデース!?」

霧島「見ていてください。私のデータが正しければ…」

ピッ バゴォオオオオオオオン

榛名「機械が壊れた…」

霧島「ふふっ…計算通り」 

453 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:51:28 ID:1fHikcnA

比叡「でも…」

「グルァアアアアアッッ!!!」
「ガァアアアアアア!!!」
「グゥウウウウウッッッ!!!!」

金剛「お、多いネー…」ドォン

霧島「幾らザコとはいえ…時間がかかりそうですね…」ドォンドォン

榛名「先ほどのお土産ここで使うべきだったでしょうか…」ドォンドォン

比叡「……」

金剛「比叡、How are you ?」

比叡「…どうして…私だけ…」

榛名「きゃっ!?」

戦艦リ級「…」ドォン 

454 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:52:23 ID:1fHikcnA

霧島「比叡姉さん!」

比叡「…どうして私だけ…」チッ

バギィイイン

金剛「あれは…!」

霧島「…C.フィールド…!」






比叡「…イベントに呼ばれなかったんでしょうか…」ギュィィィン





ピーッ ドゴゴゴゴゴゴォオン

比叡「まあいいでしょう」

榛名「ヒエ―」

比叡「この鬱憤、貴方達で晴らさせてもらいます」 

455 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:52:57 ID:1fHikcnA

霧島「」
榛名「」
金剛「Who ?」

蒼龍「あ、もしかして必要なかった??」ザッ

榛名「蒼龍さん…飛龍さん…」

霧島「いえ…数が多ければその分早く終わりますから」

蒼龍「なら手伝うね」

飛龍「ほら、さっさと働きなさい」ジャラ

ズイカ級「くっ…なんで私が…」

飛龍「やれやれ…」ブンッ

ズイカ級「あ”あ”あ”あ”あ”あ”っ!!!!」ベチィン

ショウカ級「ひっ…」

飛龍「多聞丸のシゴキはこんなものじゃないですよ?」ニコッ

金剛「」
榛名「」 

456 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:53:27 ID:1fHikcnA

霧島「と、とにかく…早く終わらせて司令に追いつきましょう!」

飛龍「よし! 攻撃隊、発艦!」

蒼龍「そうね、大物を狙っていきましょう!」

ショウカ級「さぁ…いくワヨ…」

ズイカ級「アウトレンジデ、キメタイワネ!」

榛名「榛名、全力で参ります!」

金剛「全砲門ファイァアアアアアアッッ!!!」 

457 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:54:22 ID:1fHikcnA

【最深部】

バァン

バスッ

女提督「グゥッ―」

夕雲「あ…」

女提督「グゥアアアアアアアアアッッ!?!?」

夕雲「あ…ああ…」

女提督「アァアアアアアアアアッッッ!!!」

夕雲「提督…!」

レ級「イタイナァ! ニンゲンノ、クセニッ!」ガチャンッ

夕雲「!」

ドォン

バゴォン

夕雲「く……ぁ……」

女提督「アアアア……あ…ァ…」 

458 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:54:54 ID:1fHikcnA




ビチャッ





女提督「……ユウ…ぐ…も…?」




バタッ



レ級「ア~ア…コワレチャッタァ♪」 

459 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:55:45 ID:1fHikcnA

夕雲「…ぅ…!」

女提督「夕雲っ!」

夕雲「あ…ぁ…かふっ…」

ポタッ…ポタッ…

女提督「ゆうぐもぉっ!!!」

夕雲「よ…かった…もとに…」

女提督(やだ…このままじゃ…やだぁ…!)






霧島―若干、高速修復剤と同じ効果がありますね―






女提督「!」 

460 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:56:35 ID:1fHikcnA

夕雲「…く…やし…ぃ…」



グイッ


夕雲「―っ!!!!」






女提督「むぐ…んぐっ…」






女提督「…ぷはっ…はぁはぁ…」

夕雲「…て、いとく…」 

461 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:57:30 ID:1fHikcnA


女提督「駄目だよ…ゆうぐもぉ…私…嫌だよ…!」ギュッ


夕雲「ぅ…」


女提督「勝って…夕雲…私の…艦娘でしょ…? 私の秘書艦でしょ…」ギュッ


夕雲「…」トクンッ


女提督「負けちゃ嫌だよ…! また耳掻きしてほしいし…ご飯作るから…」


女提督「ゆうぐもぉ…まだ、私―」



ピトッ


女提督「…ゆう…ぐも…」

夕雲「提督…」

夕雲「…満たされ、ました♪」 

462 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:58:38 ID:1fHikcnA

夕雲「そう…で、すね…最強の提督の、秘書艦が…こ、こで負けるわけにはいけませんね」スタッ

レ級「ネェー。マダナニカアルノォー?」

夕雲「…は、い…お待たせしましたね…」

レ級「ヘェー…ヒダリウデ、ウゴカナイヨー?」

夕雲「…いいハンデ、ですよ」

レ級「カチーン」

夕雲「提督…先ほどの接吻…私初めてでしたよ…?」

女提督「…あ…うん、…ご、ごめ―」





夕雲「帰ったら…続き、期待してますからね?」





女提督「…あ…」 

463 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 20:59:16 ID:1fHikcnA

レ級「ケッコウ、イウジャン…アハッ♪」

夕雲「主力、オブ、主力…夕雲型ネームシップの底力、見せてあげるわ」ダッ

レ級「ミセテミセテー!」ドォンドォン

ヒュン ヒュン

レ級「!」

夕雲「そんなの当たりませんよ?」バァン

レ級「アハッ♪ キカナイヨォ?」パキンッ

夕雲「…では、これはどうですかっ…!」ブンッ

レ級「ッ!」

バギッ!

女提督(速い…!)

夕雲(兵装の装甲も硬い…!) 

464 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:00:10 ID:1fHikcnA

レ級「キクワケ、ナイッショー!」ブンッ

夕雲「おっと…」タンッ

スカッ スタッ

夕雲「ぐっ…」ズキッ

レ級「トマッタラ、ダメダヨ♪」ガチャンッ

夕雲「ふふっ…」

レ級「?」



夕雲「それは…お互い様ですよ…?」ガチャンッ




カランッ コロンッ

レ級(バクライ…?) 

465 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:01:01 ID:1fHikcnA

夕雲「ふふっ…」バァンバァンバァン

レ級「ナニカンガエルカ…シラナイケド!」ドォン

バゴォン

夕雲「ぐ…ぁ…っ!」

パァン バァンッズゴォンッゴォンッドォンッ

レ級「クゥッ…ツチケムリガ…!」





―カタンッ



レ級「ソコッ!」ドォン

パリンッ

レ級(タンショウトウ!?) 

466 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:02:24 ID:1fHikcnA




夕雲「…面白いように引っかかるわねー」スッ



レ級(ウシロ…!?)


ガッ ガコンッ


夕雲「砲身の中を撃っても無傷ですかね?」

レ級「ヒダリウデ…ナクナルヨ?」

夕雲「試して、みま…しょうか…?」



レ級「…マジ?」





夕雲「…大マジです♪」 

467 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:02:58 ID:1fHikcnA



バァン ドゴォオオオオオオオオン




レ級「グゥッ!!!」

ボタッ ボタッ

夕雲「はぁ…はぁ…」

レ級「…アハッ! アハハハハハッ!!! イタイイタイイタイイタァァァァイッ!」ヴュンヴュン

夕雲(艦載機…!)ガチャンッ ズガガガガガ

レ級「イタァイヨォ! イタクイタクテェ…キモチイイイネェ!!!」クイッ

女提督「夕雲! そいつらは特攻機よ!」

夕雲「っ!」

バゴォン ズゴォン ゴォオオン

レ級「モウダメ…キモチヨスギテ…ガマンデキナイッ…♪」ダッ 

468 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:04:16 ID:1fHikcnA

夕雲「……!」

ガシッ

レ級「ブッコワシチャウネ! オモイッキリィ!」ガチャンッ

夕雲「!」

ドォオン ズゴオオオオンン ドゴォオオオン ボォオオン

夕雲「ぁ…ぅ…!」

レ級「ホラッホラッホラホラッ!!!」

夕雲「ぁあああああっっっ!!!!」

女提督「夕雲…」

レ級「イタイヨネェ♪ モット、イイカオ―」

ゴスッ

レ級「~~~~~~~ッ!!!」パッ

夕雲「頭突き…ってするほうも…い、たい…ですね…!」ズキズキ 

469 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:04:48 ID:1fHikcnA

レ級「コノォッ!」ブンッ

スカッ

レ級「…!」

夕雲「うち、の…高速戦艦、のほうが…いいパンチ…しま、すよ…!」シュッ

ドスッ

レ級「ッ…!」

夕雲「…ゆ、だん…大敵で、すよ…」ピトッ

バァン ドゴォォオオン

レ級「ガハッ…!」

女提督「当たった…」

レ級「ゥゥ…ァアアアアッッッ!!!」ドォン

ドゴォンッ

レ級「ア…ハッ♪」 

470 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:05:40 ID:1fHikcnA

ザッ

レ級「!」

夕雲「…なに、が…面白いんですか?」ガチャンッ

バァン ドゴォンッ

レ級「ァ…クゥ…!」

夕雲「…まだ…まだっ!」シュッ

ドスッ バガァアアン

夕雲「ふぅ…ふぅ………っ!」

ガコン

レ級「…ガァ…アグ…ッ!?」 

471 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:06:17 ID:1fHikcnA





夕雲「ふふっ…口の中で、魚雷…管、爆発した、らぁ、ど…うなるんですかね?」





レ級「ア…アハハハハハハッ!!!」



夕雲「…ふぅ…ふぅ…」



レ級「ヒンヒャウノォ…♪ ワハヒ…ヤットヒネルノォ?」ポロポロ

夕雲「…は…い…。眠って、ください…ね…」ガチャンッ

レ級「アハ…ハハハ…♪」 

472 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:07:02 ID:1fHikcnA



バシュッ



ドゴォオオオオオオオオオン






女提督「っ!」

ビチャッ



夕雲「ふぅ…はぁ…ふぅ…はぁ…ぁ…」



ドサッ 

473 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:07:59 ID:1fHikcnA


女提督「夕雲っ!」ダッ

ガシッ

女提督「ゆう…ぐもぉ…」

夕雲「だい、じょ…うぶですよ…見た目ほどダメージ受けてませんし…死には…しません…」

女提督「…ちょっと我慢してね」シュル

ギュッ

夕雲「っ―!」

女提督「…よ、よし…血が止まった…」

夕雲「てい、と…く……ありがとう…ございます…」

女提督「…一度、も…戻って…明石さんに…」

夕雲「いえ……先…進みましょう…」

女提督「でも…」 

474 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:08:46 ID:1fHikcnA

夕雲「見て、く…ださい…」

女提督「あれ…? 開いてる…」

夕雲「次…いつ開くか…分からない、ですよ…?」

女提督「……」

夕雲「……」

女提督「…背負うから我慢してね」

夕雲「私の血が…」

女提督「汚くない。むしろウエルカム」グイッ

夕雲「っ!」

ポタッポタッ

女提督「よし…いくよ…」

夕雲「はい…提督…」 

475 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:09:20 ID:1fHikcnA

【追憶】

「提督! 新たな艦娘を発見しました!」

「…」

「大丈夫ですか?」

「…はい…大丈夫です…」

「一緒に来ませんか? 私たちの母港に」

「…分かりました…あの…」

「私の名前は大鳳です。あなたは?」

「私は―」




476 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:09:56 ID:1fHikcnA





??「…深海棲艦化計画…?」

大鳳「沈んだ艦娘を深海棲艦にして…また戦わせるつもりですか…」

??「…いえ…提督が…謝ることはありません…」

大鳳「私達が戦い、国のためになるなら、それでもいいでしょう…」

??「…私達は…提督についていきます…」 

477 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:10:28 ID:1fHikcnA



??「…ン…」

大鳳「気分はどうですか?」

??「…ヨクハナイ…ケド…イシキハ…ハッキリシテイル…」

大鳳「良かった…」

??「…ジッケンセイコウ…」

大鳳「でも、どうして自分から薬の実験台になるって言ったの?」

??「…テイトクガ…スキダカラ…」

大鳳「えっ!?」

??「…ライバル…ニナルカモネ…」クスッ





478 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:11:16 ID:1fHikcnA





大鳳「提督、お帰りな…」

??「…ドウシタノ…? ソンナニ…アワテテ…」

大鳳「深海棲艦の薬ですか? まだ作っていませんけど…」

??「…イキタカンムスニ…シヨウスル…!?」

大鳳「そんな話が―あの人ですね…」

??「…ニゲル…? ワカリマシタ…ニヅクリシテオキマス…」

ピンポーン

大鳳「お客さん…でしょうか? あ、すみません、お願いします」

バァン

??「…テイトク…?」

大鳳「提督!」 


479 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:12:02 ID:1fHikcnA

バタンッ

??「…ア…アア…!」

大鳳「提督! しっかりして下さい! 提督!」

??「…ユルサナイ…! ゼッタイニ……ッ!!」ドォン






480 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:12:45 ID:1fHikcnA




大鳳「だから彼女は正当防衛です!」

大鳳「彼女は元は艦娘で深海棲艦化の薬を…!」

大鳳「全部…貴方の仕業なんですね…幹部…」

大鳳「薬の作りたくて、私の提督を利用して! 彼女を人質に私に薬を作らせようとして、提督を殺して…!!」

大鳳「…わかりました…薬…作ります…」

大鳳「ただし、彼女を私の助手として…解放させてください…」






481 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:13:24 ID:1fHikcnA





??「…離島棲鬼…」

離島棲鬼「…イマノワタシニハ…フサワシイナマエネ…」

戦艦棲姫「…港湾棲姫ガヤラレタソウデス…」

離島棲鬼「…ワカリマシタ…」

レ級「ウニャー…ヒマヒマヒマァッ!」

戦艦棲姫「テカゲンデキナイデショ、シサクガタナンダカラ…」

レ級「ダッテェ…タタカイタイ…」

離島棲鬼「…ワタシニツイテキテクレテ…アリガトウゴザイマス…」 

482 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:13:59 ID:1fHikcnA

女提督「たのもーっ!」

女提督「酒匂を返しなさい! 離島棲鬼ちゃん!」

離島棲鬼「…ココマデクルトハ…イイデショウ…」

離島棲鬼(コノテイトクノチカラガ…テニハイレバ…)








483 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:14:36 ID:1fHikcnA

【深部】

ガチャンッ

能代「…はぁ…はぁ…」

離島棲鬼「…」プスプスッ

能代「これで…!」ガチャンッ

大鳳「待ってっ!」



離島棲鬼「…クヤシカッタ…ダケカモ…シレナイ…」



能代「…」ピタッ


離島棲鬼「…セカイヲナオス…トイウ…セイギガ…ホシカッタダケ、カモ…シレナイ…」


離島棲鬼「…タイセツナヒトヲ……ウシナッタ…」


離島棲鬼「…ソレガ…タダ、クヤシカッタ…」 

484 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:15:12 ID:1fHikcnA

菊月「…復讐か…」

能代「殺されたからまた殺す…」

離島棲鬼「…ソレハ…アナタガ…ヨクシッテル……?」

能代「…」

離島棲鬼「…カンジョウハ…リセイヲ…オサエラレナイ…」

矢矧「…」

離島棲鬼「……アイシタブン…ニクンデシマウ…デショ?」

能代「…」スッ

矢矧「能代姉さん…」

能代「私は…あなたとは違う…!」

離島棲鬼「…カタキヲ…トラナイノ…?」 

485 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:15:59 ID:1fHikcnA

能代「っ!」ギリッ


ドォン

離島棲鬼「ゥッ…!」バスッ

矢矧「能代!」

能代「簡単に殺しはしない…」

能代「罵ってっ! 痛めつけてっ! 気が済むまでっ! 何度も何度も気が済むまでっ!」

離島棲鬼「…イイデショウ…ソレナラ…」ガチャンッ

Z3「!」

Z1「待っ―」



離島棲鬼「…先に眠らせて頂きます…」ピトッ



ドォン ビチャッ 

486 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:16:38 ID:1fHikcnA

【最深部】

ピチャンッ

女提督「地底湖?」

夕雲「色々…浮いてい…ま、すね…」

カツンッ

女提督「…手帳?」

パラパラ

女提督「…」

夕雲「人の…血…」

女提督「日記だ…」

夕雲「…戦いたくない…開戦派がなぜ戦わない…多くは、上層部の批判ですね…」ピラッ

女提督「…っ」

夕雲「…この人…上官の命令で…人を殺してますね…」バリッ 

487 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:17:13 ID:1fHikcnA

女提督「…しかも赤ん坊…五月蝿いと…いう、理由で……」

夕雲「…」ピクッ

女提督「…他に…人骨にお守り…欠けた勲章…全部…」

夕雲「提督、降ろしてください…誰か、居ます…」

ピチャンッ

女提督「…誰?」

??「…」

夕雲「長月…さん?」

長月「…それガ深海棲艦を動かス源です」

女提督「…長月は…あの時…」

夕雲「様子が…おかしい、ですね…」

長月「でも、艦娘が…どうなるか分かりマセん」 

488 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:18:12 ID:1fHikcnA

夕雲「…」

長月「艦娘ト…深海棲艦は…おナじ本質を持っている…」

長月「戦イハ…どちらモ…望んでいない」

女提督「…はっきり言ってくれるかしら?」




五月雨「それを失えば…艦娘も消エる…かもしれない」




夕雲「艦娘が…消える…」

女提督「あなたは…いいの?」

長月「…海ノソこ…でも、安心して眠れなイのなら…英霊の元へユきたい…」

女提督「そう…分かった」

長月「どうするか…は…任セます…」

長月「…コノ身体は…既に…」フラッ 

489 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:19:27 ID:1fHikcnA

女提督「…」パサッ

長月「…」

女提督「長月…」

夕雲「…」

女提督「…夕雲…」






夕雲「…壊しましょう」







490 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:20:33 ID:1fHikcnA

女提督「いいの?」

夕雲「そのために…こ、こまで来ましたから」

女提督「うん…分かった…」

夕雲「…」

女提督「うぅ…」グスッ

夕雲「もう…そんな可愛い顔…しないで…く、ださい…」ナデナデ

女提督「ゆうぐもぉ…」

夕雲「あ…そうだ…こ、れ…なくしちゃ…いけませんから…」

女提督「耳掻き…?」

夕雲「持って、て…ください…ね…提督がく、れた物で…すから…消えないはずです…」

女提督「…待ってるからね…」ギュッ 

491 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:21:24 ID:1fHikcnA

夕雲「…はい」

女提督「…夕雲…お願いね…」

夕雲「…」

女提督「夕雲…」

ポタッポタッ




夕雲「…嫌ですよ…わた、しだって、提督と離れるなんて…嫌ですよ…」



女提督「…夕雲」

夕雲「分かっていました…いつか…こんな…別れる日が来るって…」

夕雲「でも……いざとなると…嫌です…」ポロポロ

女提督「………」

夕雲「ごめん、なさい…甘えるのは提督なのに…」 

492 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:22:09 ID:1fHikcnA

女提督「いいよ…夕雲…今は…これからも甘えていいんだからね…」

夕雲「…て、いとく……」ゴシゴシ




夕雲「あの…抱きしめてくれますか…?」




女提督「もぉー、可愛いなぁ!」ダキッ


夕雲「…離さないで下さいね」


女提督「…うん」


夕雲「…標的、前方浮遊物…」ガチャン


女提督「…」 

493 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:23:09 ID:1fHikcnA

夕雲「…誤差修正…装填完了…」カチッ


女提督「…」ギュッ


夕雲「砲撃…開始…!」


バァン






ピチャン…







ゴォオオオオオオオオオン





494 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:23:45 ID:1fHikcnA

【白い砂浜】

「…静か、ですね」

「…とりあえず家を作りましょう。日向や伊勢が来るでしょうし」

「分かり、ました」

「どうせなら鎮守府並の大きさを作りましょうか」

「司令官…作れるの?」

「時間は無限にありますからね。この眼鏡にかけて、全力を尽くしましょう」

「私も、手伝います」



「…あなたはどうしますか。猫吊るしさん」



ニャー 

495 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:24:24 ID:1fHikcnA

「はんっ。世話にナってやンよ」

「そうですか。それではまず材料を…」

グゥゥゥゥゥ…


「…まずは、ご飯を食べに行きましょうか、朧」


「実は…少し、お腹が空きました…」 

496 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:25:13 ID:1fHikcnA

【母港】

「続いてのニュースです。先日、深海棲艦を消滅させたとして艦娘の抹消をした政府の対応に各国から批判の声が相次いでいます。
以前より問題となっていた深海棲艦ですが、先日、政府がその根源を消滅させました。同時に世界各国に存在する艦娘を政府が抹消した行動が問題となっています。
諸外国は『誤情報だった場合、人民に危険が及んでいた』『そのような対応は聞いていない。税率の緩和は技術提供ありきであり、わが国に賠償すべきだ』などの声が相次ぎ…」

女提督「あははははっ!!! おもしろーいっ!」

男提督「…」カキカキ

女提督「賠償ってwww…お前ら、そんな技術提供も条件つけてなかっただろwww…」

女提督「どうせある程度技術吸ったら、戦争しかける気持ちだったんだろwwww」

女提督「あー、めっちゃおもろいっすわー」

男提督「うるせぇよっ! お前は俺のジャマしに来たのか!」

女提督「さー! いえっさー!」ビシッ

男提督「…」 

497 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:25:49 ID:1fHikcnA

女提督「荷造りおわったー?」

男提督「…終わった」

女提督「よぉし。表で待ってるからねー」

男提督「おい、待て。それ脱げ」

女提督「えっ!? 脱げってそんな////」

男提督「さっさとしろ、レズが」



ボッ メラメラ…



女「おーよく燃えるねー」 

498 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:26:22 ID:1fHikcnA


女「おーよく燃えるねー」

男「よっと…これでよし…」バタンッ

女「…」

男「…終わったんだな」

女「残ったのは犯罪者という輝かしい功績ね」

男「国民から見たら、売国奴同然だからな」

女「いいじゃんいいじゃん。売国奴サイコー!」

男「そう考えると…この国は平和なのかもしれないな」

…ゥー…

女「にゃ!? サツの気配が!」

男「さっさと乗れ、置いていくぞ」

女「ほーい」 

499 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:27:05 ID:1fHikcnA

バタンッ

男「さて…どこに行きましょうか」

女「逃げよう! 逃げれるところまで! 永遠に!」

男「…了解」

ガコン ブゥウウウウン

女「…結局、全部、あの薬のせいで全部失っちゃったな」

男「…そうだな」

女「はぁ…空はあんなに青いのに…運転手は冴えない童貞野郎とは…」

男「黙れ。不幸なのはこっちだ」






女「…本当に空はあんなに青いのに…ね…」 

500 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/08(金) 21:27:45 ID:1fHikcnA








ポタッ











終わり 


502 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:11:03 ID:AVrhzydE

朧「ダメです。こんな終わり方…許しません」スラッ

ザンッ

朧「…猫吊るしさんお願いします」

猫吊るし「まったく…人使い荒イねぇ…」

ニャーッ






―通信エラーが発生しました。再読み込みをお願いします―






503 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:11:56 ID:AVrhzydE

【アパート】

ピンポーン

男「はいはーい…」

ピピピピンポーン

男「…」

男「…寝よ」

女「おい、出ろよ」ゲシッ

男「どっから入ってきた」

女「まったくぅ…かわいい隣人さんが夕食のおすそわけ―」

男「なんだ、この異臭。科学テロか?」

女「カレーだよ♪」

男「インコ心理教にでも入信して来い」 

504 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:12:44 ID:AVrhzydE

女「さてとそんな冗談は置いといて」ゴトッ

男「置くな。持って帰れ」

女「じゃーん!」

男「物件? 一軒家?」

女「そうそう、ポストに入ってたの。こんな陳腐なアパートに住むよりはいいでしょ」

男「…これゼロが三つほど多くないですか?」

女「え? これだけでかくてその値段は優良物件よ?」

男「いや、俺買えねーよ、ブルジョワレズ」

女「買うのは私、一緒に住まない? ってこと」

男「…マジか?」

女「今なら使用人付きらしいし、それに今日公開してるみたいだし…」 

505 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:14:20 ID:AVrhzydE

男「なんだこれ、夕食のお試し付き?」

女「そうそう、会食の時こそ、家の本質が見えるらしいよ」

男「…二名で予約済み?」

女「もちのろん。行くわよ、貧乏人」

男「…5分待て」

女「三十秒で準備しな」 

506 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:15:18 ID:AVrhzydE

【道路】

女「そのうち“ジングウ”さんも呼びたいねー」テクテク

男「買うつもりなら下見の意味無いだろ」テクテク

女「あの人があること無いこと言ってくれて私達は無罪放免、こうして平和な毎日を―」

男「おい。さっきもこの道通ったぞ」

女「…」ピタッ

男「お前に地図を持たせたのが間違いだった」

女「え、えー…」

男「さて…ここはどこだ…?」

女「うーん…あ。あのローブを着た少女に聞こうー」タッタッタ

男「…なんかすごく荷物持ってるな」 

507 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:16:20 ID:AVrhzydE

ローブ「くそ…こんなざま…覚えてろよ…」

女「すみませーん」

ローブ「ん? な―うわぁっ!!!???」

女「ん?」

ローブ「あ…い、いや、ちょっと知り合いに似てたから…」

女「ほう、それはそれは美少女だろうね」

ローブ「…で、何の用―な、何の御用ですか?」

女「えっとね。ここに行くにはどうすればいいの?」

ローブ「そう、だな…ここを、ま、真っ直ぐ行って四つ目を右折すればだ、大丈夫…」

女「サンキュー。ね、荷物重そうだね、お姉さんが手伝おうか?」

ローブ「だ、大丈夫! 一人で運搬できるからっ!」ダッ

女「あ…。ありがとねー」ブンブン 

508 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:17:22 ID:AVrhzydE

女「どっかで見た服だなー…」

男「場所、分かったか?」

女「Yes! Let's come on !」




【屋敷】

男「でけぇ…」

女「どこか…鎮守府の建物に似てる?」

男「…気のせいだろ」 

509 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:19:08 ID:AVrhzydE

女「さ、入るよー」

ギィ…






「お帰りなさいませ、ご主人様!」






バタンッ

男「…見た?」

女「居たね」

男「俺が知ってる奴が給仕服姿で」

女「その後ろには私の知ってる顔もちらほらと…」 

510 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:20:46 ID:AVrhzydE

男「何? 白昼夢なのこれ?」

女「夢ならどうする?」

男「醒めて欲しくないかもしれない…」

女「…私も…」

男「…現実なら?」

女「私、即現金でこの家、買う」

ギィッ

「お帰りなさいませ、ご主人様!」

男「…」

「給仕服に、何か問題でも?」

男「…ノリノリだな、不知火」

漣「この服、全部私が用意したんですよ」

不知火「不知火も手伝いました。落ち度は無いはずです」 

511 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:23:16 ID:AVrhzydE

「くそ…なんで俺も…」

「あら~天龍ちゃんも似合ってるわよ~」

男「龍田は…違和感無いな」

龍田「ありがと~」

天龍「…このヒラヒラ、落ちつかねぇ…」

不知火「似合ってます。天龍ちゃん」プッ

天龍「てめぇ…表出ろ…!」





女「…あ」

「司令官」

「…また、会えたな」 

512 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:24:28 ID:AVrhzydE



女「三日月…菊月ぃいいいい~~~~!!!」ガバッ



三日月「あ、もう、どこ触ってるんですか!」

菊月「…久し振り」

女「あ~、もうぷにぷに~」スリスリ



「…レーベ、羨ましそうね」

「え!? そんなことないよ、うん…」

Z3「ふーん…そうなんだ…ふーん…」ツーン

Z1「マ、マックス…怒ってる?」 

513 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:26:34 ID:AVrhzydE

「なんだ…ちゃんとここに来れたのね」

男「…叢雲…心配だったのか?」

叢雲「べ、別に、心配してないわよ!?」

女「まぁ…でも、さっき迷ったときは危なかった…」

ローブ「ほんと…さっきはばれるかと思ったよ…」

女「あ、さっきの…」

ローブ「あたしだよ、あたし…」ファサッ

長波「長波サマだよ。提督。っていうか…自分のローブぐらい覚えていろよ」

女「あ~…どっかで見たと思ったら…」 

514 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:29:04 ID:AVrhzydE

「提督、お待ちしておりました」

鳳翔「夕食の準備は出来ていますよ」

如月「わ、私をたべても―////」

男「くわねーよ。あほ」ペシッ

如月「いやん♪」

鳳翔「それでは、ご案内させていただきますね」 

515 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:30:42 ID:AVrhzydE

【回廊】



男「この建物、どうしたんですか?」

鳳翔「この人から土地と資材を頂きました」スッ

男「なんだ…?」

女「“ヒムカイ”さん?」

男「資材と土地があるからって…お金は?」

鳳翔「彼女たちが入れば必要ありませんでした」チラッ

女「?」 

516 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:31:34 ID:AVrhzydE


明石「まさか、私の兵装で家を建てる日が来るとは…」

鳥海「お疲れ様です」

霧島「データ以上の屋敷になりましたね」

夕張「高角砲どこに作ればいいと思う?」

摩耶「必要ねぇよ。お前、何と戦うつもりだ」



女「つ、つつつ…つく…」

男「そんな簡単に家って作れるのか」

ザッ

鳳翔「あら…」 

517 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:32:11 ID:AVrhzydE


能代「…」



女「久しぶり、能代、矢矧」

矢矧「…元気そうで良かったわ」

能代「…」カツカツカツカツ



ベチィイイイイン



能代「…」

女「気が済んだ?」

能代「いいえ…これから毎日、徐々に晴らしていきたいと思います」

女「…分かった。受けてたつわよ?」

能代「食堂はこちらです。どうぞ」 

518 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:34:12 ID:AVrhzydE


【食堂】

赤城「はふっ…はむ…」ズルズル

加賀「(皿の高さが)頭に来ました」カチャン

蒼龍「あ、お先に頂いています」

飛龍「やれやれ…」

男「…」

女「中々の育ち盛りがいるようで」

男「お前のとこも中々だけどな」

最上「あ、本当に提督だ」

三隈「お久しぶりですわ」

男「久しぶり」

最上「はい、これ料理だよ」ゴトッ

女「カレーだー」

三隈「誰が作ったかは…分かりますわよね?」 

519 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:37:07 ID:AVrhzydE

男「…カレーなんてお前ら全員―」

女「あ、榛名でしょ」

榛名「はい! 榛名です!」バゴンッ

男「っ!?」ガタッ

榛名「おかしいですね。金剛姉さんから聞いたらこれでイチコロだって」

男「テーブルから飛び出してきたら心臓がコロっといくわ」

女「ベースは榛名が作ったけど…金剛も手伝った?」モグモグ

金剛「Yes ! その通りデスッ!」バコンッ

男「もう…なんだよ…」

女「とっても美味しいネー!」 

520 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:39:17 ID:AVrhzydE

金剛「Wow ! 作った甲斐があったネー」

男「…ぐふっ……これは…」カタン

女「おい、まずいなんていわせねえぞ」

比叡「あ、司令! 私のカレー食べてくれました?」

女「なん…だと…」

男「…がは…」

バタッ

まるゆ「もぐらじゃないもん! まるゆだもん! …あれ?」バコンッ

木曾「タイミング違うぞ。もぐらー」 

521 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:39:47 ID:AVrhzydE

【門】

ザーッ

「…いいんですか?」

「…会うにはまだ早いです…」

「意地張っちゃってねー?」

「を!」

「…行きましょう…長居は無用です…」

バシャッパシャッ




響「ん?」

暁「どうしたの?」

雷「何かしらこれ…」

電「鳳翔さーん! “よーぐると”なるものが置いてあったのですー!」トテトテ 

522 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:42:34 ID:AVrhzydE

【食堂】

男「ん…」

五月雨「ん…/////」グイッ

男「おい、何しようとしてんだ」ガシッ

那智「ん、気がついたか」

五月雨「え? あ、あ、し、しし司令官!!??/////」

隼鷹「惜っしいなぁ~」

青葉「ああ…スクープが…」

男「お前ら…」

飛鷹「こういうときは人工呼吸じゃないの? って言ったら五月雨ちゃんが率先してね~」

五月雨「は、はいっ! 人工呼吸ですからななな、何にも意味はなくて―////」

足柄「やっぱり、そんな小娘じゃなくて私の方がいいんですね! さ、ここに名前と判子をください!」ダンッ

男「…不幸だ」

山城「…ちょっと、そういう使い方やめてください」

扶桑「山城…少し嬉しそうね」 

523 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:45:04 ID:AVrhzydE


女「ねぇ、由良ちゃん」

由良「なに?」

女「これで…全員なの?」

由良「…うん。今、ここにいるのはこれで全員」

女「分かった…そんな我儘言っちゃダメだよね」

由良「…」

女「…ふう、さ、そろそろ帰るかな…引越しも必要みたいだし」

由良「ここ、来てくれるの?」

女「もちろんよ。また一緒にすごそうね」

由良「やったぁ!」

女「帰る…おい、何羨ましい展開してんだよ、童貞」 

524 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:48:17 ID:AVrhzydE

【アパート】

男「ありがとう、ここまででいい」

川内「夜は物騒だからね」

男「あと、戻ったら青葉に焼き増しを頼むよ、衣笠」

衣笠「まっかせなさい♪」

スタッ タッ

女「…どうする? 一緒に住む?」

男「めんどくせー…また引越しかよー」

女「満更でも無い癖にー」

男「…お前はいいのか? 異性と住むことになるんだぞ」

女「大丈夫、今度は私が君を匿う番なだけ」

男「あっそ…」ガチャッ カチャッ 

525 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:50:29 ID:AVrhzydE

ギィ

男「…おやすみ」

女「さっさと寝ろや!」

バタン

男「ふぅ……疲れた…」


男「荷造りは……明日でいいか…」







「…しれい、かん……」





男「!」 

526 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:51:30 ID:AVrhzydE


ドタドタッ



バタンッ



男「……」




シーン



男「…あほか…もう…寝よう…」



ゴソッ



グニッ 

527 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:52:02 ID:AVrhzydE

男「…っ!」

バッ




モゾモゾ





男「……」


バサッ





「むにゃ…えへへー…酸素魚雷積んでますってぇ…zzz」 

528 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:54:31 ID:AVrhzydE




男「………」


男「…人の布団で…」


男「…ま、いっか」

バサッ




ギュッ




529 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:56:18 ID:AVrhzydE

【隣室】

バタンッ

女「……全員…か…」

女「…」

女「ゆうぐも…」

ガチャ






「あ…提督、もういらしたんですか」





女「…」




530 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:58:08 ID:AVrhzydE


「既に荷造り済ませて置きましたよ」


女「あ…」





「お風呂の準備は出来ています。冷めないうちにどうぞ…」




女「あ……あう、あ…」


「それとですね…私がいないからと言って洗濯物とか―」



女「ゆううぐもぉおおおおおおおおおっっ!!!!」ガバッ


ドスンッ 

531 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 21:59:22 ID:AVrhzydE


女「うぅ…ゆうぐもぉ…」

夕雲「なんですかなんですか? 私に会えなくて寂しかったんですか?」

女「ざびしかったよぉ!」

夕雲「…私も寂しかったですよ」

女「うぅ、ホンモノだぁ…」グスッ

夕雲「あ、耳掻き…持っていてくれたんですね」

女「うん」

夕雲「実はこれ発信機になっていて、これを辿ってここまで来たんですよ?」

女「…怖い…ちょっとそれ怖い…」

夕雲「では提督、久しぶりに耳掻きしましょうか?」ピトッ

女「あ…」



夕雲「その後は、一緒にお風呂に入りましょう…ね?」 

532 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 22:01:03 ID:AVrhzydE

【ベランダ】

秋雲「探したのはあたしらなんだけどねー」

巻雲「いいじゃないですか、司令官様も夕雲姉さんも嬉しそうですよ!」

秋雲「あたしも風呂入りたーい。標識書き換えて、提督を迷わせて…ああ、疲れたわー…」

巻雲「ぐだぐだ言わないで下さい秋雲のばかっ!」

長月「あんまり騒ぐと気づかれるぞ」

伊19「我慢できないのね…」ウズウズ

伊19「伊19も提督と同じ布団に入るのねー!」ダッ

酒匂「酒匂も混ざってくるー!」ダッ

阿賀野「お姉ちゃんもー!」ダッ

長月「人の話を聞けないのか…まったく…誰に似たんだか」 

533 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 22:01:36 ID:AVrhzydE

加古「ふわぁ…眠い…」

古鷹「あ、あの加古っ!」

加古「ん?」

古鷹「…あのさ…提督と夕雲みたいな、お、女の子の恋人って…ど、どう思う////」

古鷹「いや、あのっ! …別にふ、深い意味とかは無くて…!」

コツン

古鷹「か、加古っ?」

加古「くかー…ぐかー…」zzz

古鷹「…はぁ…」 

534 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 22:02:08 ID:AVrhzydE


「いい度胸ですね。私と提督の聖域に踏み込むなんて」

「酒匂だって司令のこと大好きだもん!」

「お姉ちゃんだって負けないもん!」

「やめて! 私のために争わないで!」

「うるせぇぞ、女ぁ!」ドンッ

「し、司令官!? いつ帰ってきたんですか!?」

「伊19のこと放っておいた提督にお仕置きするのー!!」




日向「…楽しそうだな」

伊勢「羨ましい? “ヒムカイ”さん」

日向「“ジングウ”ほどではないがな」

猫吊るし「…帰ルよ」

日向「了解…」

伊勢「私たちの分まで…幸せになってほしいね」 

535 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 22:03:18 ID:AVrhzydE


女「ん?」

ニャー

男「…猫?」

夕雲「提督、下がってください」
吹雪「司令官、避けてください!」

男「げふっ!?」
女「あうっ!?」

男「…ああもう! 吹雪! 伊19を黙らせろ!」

女「きゃー! 夕雲ちゃんのかっこいいとこみてみたーい!」

吹雪「わかりました!」
夕雲「分かりました」




536 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/08/10(日) 22:04:14 ID:AVrhzydE





吹雪「私がやっつけちゃうんだから!」





夕雲「ふふっ…本気でいくわ!」





ドンガラガッシャーン




終わり