1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/01(木) 22:25:22.49 ID:lJs/Yrh50
P「里奈ー、出るぞー。」

里奈「ちょりーっす、あれ?P、アタシの携帯知らない系?」

P「んー。給湯室に置いてたんじゃないか?熊のストラップ、たくさんついてたし。」

里奈「あんがとー、いってくるわ。」

P「まったく、最後の日だっていうのにしまらないな……」






ふじりなアイドル卒業編

モバ男「派遣バイトと一冬の恋」の続きというか蛇足という名の追加パッチ。
読んでなくても全く楽しめなくはないけど読んでないと消化不良が起こりうるのでお願いします。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1480598722

引用元: 里奈「おつかれとおまたせ」 


 

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/01(木) 22:38:41.40 ID:lJs/Yrh50
里奈「あったあった」

P「そういえば、前から気になってたんだけど、そのストラップ、デビュー当時から10年くらい同じのつけてるよな、思い入れのあるヤツとかなのか?」

里奈「んーーー、なんていうか、昔好きだった人にゲーセンでとってもらったんだよね~。」

P「あー、アイドルにならないかって声かけたときに『アイドル似合ってるって言ってくれた人がいる』って言ってたような」

里奈「そうそう、いや~懐かしいね~。あの頃はPももっと真面目そうだったし物腰も柔らかかったのにね~」

P「里奈はなんていうかもっと、快活っていうか活気にあふれたような」

里奈「え、アタシ老けた?知らない間に年取ってたぽよ?!」

P「いやいやお前まだまだ若いじゃん、俺なんかもう頭頂部が」

里奈「PaPみたいに?」

P「おいやめろ」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/01(木) 22:40:39.23 ID:lJs/Yrh50
PaP「ンンッッッエッグシ!!!!!!ブエッッックッシ!!!!」

拓海「うっわ!!!汚っ!!!!!ぶっ飛ばすぞ!!!!」


4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/01(木) 22:55:52.01 ID:lJs/Yrh50
藤本里奈はアイドルとして10年、アイドルとして輝かしい成績を残し今日アイドルとして引退をした。

卒業ライブも満員と大歓声に包まれて終わり、まさしく大団円と言える最後だった。

「卒業なんて何年ぶりだろうね~、まさかこんな年になって卒業すると思わなかったぽよ~」と、なんでもなさそうに言う本人の目に涙が浮かんでいたのは触れないでおいた。

ライブの最後に「これから何しようかな~悩むね~」なんていってたけどこう見ると元気そうでよかったかもしれない。


P「送っていこうか?」

里奈「あざーっす!Pのおごりでご飯!」

P「おいおい……安いとこで頼むぞ?」

里奈「あげぽよ~」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/01(木) 23:00:15.86 ID:lJs/Yrh50
P「こんなところでいいのか?家まで送ってもよかったが」

里奈「いいのいいの、この風景好きだし、ちょっと見ていたい的な?」

P「そうか……里奈、いままでお疲れ様。」

里奈「うん、Pもお疲れ様、事務所にもたまには顔見せるね?」

P「ああ、いつでも待ってるぞ。それじゃあまたいつか。」

バタン ブロロロ…


里奈「ふぅ……」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/01(木) 23:19:48.68 ID:lJs/Yrh50
ザザーン ザザーン


あ、 やっぱり来てくれたんだね。

うん、最後に「悩む」なんて言ったらもしかしたら来てくれるんじゃないかって、アタシの悩みを包んでくれる場所だから。

確証なんてなかったけどね、あはは。でもやっぱり、良いことを運んできてくれたみたい。

久しぶりだね、10年ぶりかな?

懐かしいね、10年前のあのとき、お互い若かったよね。

ううん、10年前はアタシだけガキだったしバカだった。

君はあの時から優しかったし、大人だった。

アタシ、アイドルしててよかったなって。苦しいこともあったし楽しいこともあったし。 なによりもとってもいい友達が沢山できた。

あの時の君みたいにね。

ねぇ、10年前、レースゲームしてさ、勝った方がひとつ言うことを聞くって言ったけど、アタシ何も言ってなかったじゃん?

え~?時効? でもアタシ"卒業"したばっかりだしなぁー。時効期間内的な?

うん、ひとつだけ、あの時の言葉と言えなかったその先の言葉、今もう一度言ってくれない?






うん、うん。ありがとう、とっても嬉しい。

アタシようやく君と肩を並べて歩けるようになったんじゃないかって、そう思えるようになったんだ。

ずいぶん長くかけちゃったけど、おまたせ、モバ男!