1: ◆VA.qz1m5do 2016/12/26(月) 04:04:12.34 ID:GZynDfWdO
文香「…最近Twitterを始めたのですが、呟くとたまにリプライというものが来ます」


『@humihumi文香さん!そのコンビニのフライドチキンの肉汁は後から加工して足したものですよ!』


文香「…と、タブレット越しに満面のどや顔が見えそうなリプをいただきました、ありがとうございます」


文香「…美味しかったから大丈夫ですが…健康面が若干心配なので、鶏肉の料理も自力で作れるようになりたいですね、そうすれば安心です」ふみみっ


文香「…ふみぃ…、そうです、今日の夜食は鶏肉にしましょう…親子丼の気分です」


文香「それでは、れっつくっきんぐ♪」ふみっ♪


文香「…リアル346プロでのお料理関係の依頼、お待ちしております」


注意・今回はあまり上品な表現は含まれておりませんが、キャラは崩壊しておりますので苦手なお気をつけ下さい


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1482692652

引用元: 文香「…夜食、親子丼…です」 


 

2: ◆VA.qz1m5do 2016/12/26(月) 04:06:30.21 ID:GZynDfWdO
文香「…味ものとポイー」


文香「玉ねぎポイー」


文香「…数分蓋をして」


文香「鶏肉ポイー」


文香「…また蓋をして煮ます」


文香「…最後に軽くといた卵を流せば…」



…カタマリー


文香「…失敗ですね、玉子がカチカチです…」

3: ◆VA.qz1m5do 2016/12/26(月) 04:09:47.63 ID:GZynDfWdO
次の日の昼、大学にて


ホカホカ…


文香「…確かに学食で親子丼を食べれば済む話ですけれど、違うのです…そうじゃないのです…夜に食べたいのです」


mgmg


文香「…夜のお腹が空いた状態での欲を満たす喜び、そして背徳感、それこそが昼食にはない夜食の魅力…」


文香「…しかしこのしっかりしたお出汁の味ととろーり玉子…たまらんでしかし…」


文香「こんな感じでふわっと柔らかく仕上げたいのですけどね…」mgmg


文香「…しかしそれほど深刻な問題でもないでしょう…玉子が固まりすぎてしまった、それだけのことです」

4: ◆VA.qz1m5do 2016/12/26(月) 04:10:53.16 ID:GZynDfWdO
その日の夜

文香「…出汁が多すぎて固まりませんでした、現場からは以上です」

5: ◆VA.qz1m5do 2016/12/26(月) 04:13:42.63 ID:GZynDfWdO
次の日


文香「そろそろ失敗したくないですね…食材に申し訳が立ちませんし…」


文香「というわけで仕入れました、丼もの用のフライパンです。いつものものより小さめです」


文香「これで卵が変に広がらずに済むので幾分かやりやすくなるはずです…これは勝ちました
…これで失敗したら事務所の中庭の桜の木の下に埋めてもらって構いません…」



~中庭にて~


JCギャル「お姉ちゃーん、どうして女の人が地面に埋まってるのー?」


JKギャル「シッ!見ちゃいけません!」


文香「…」グスン

6: ◆VA.qz1m5do 2016/12/26(月) 04:16:57.86 ID:GZynDfWdO
文香(ディグダのきもちになるですよ)「…もういいです、親子丼なんて…人には不可能な代物だったのです。故に学食のおばちゃんは人工知能だったのです、ロボットだったのです…」


「文香ちゃん!!」


文香「…その声はマイエンジェル…もとい茜さん…?」


茜「文香ちゃん!ちょっといいですか!?」


文香「…どうしましたか?」


茜「はい!文香ちゃんが最近料理にハマってると聞きまして!文香ちゃんの手料理を食べてみたいなと!」


文香「…えぇ、ハマってますし埋まってますよ…
…他でもない茜さんの頼みなら…親子丼以外ならなんでもやってみます…」


茜「そうですか!それでは…カツ丼で!!!」


文香「」


…しかし…

…女には…

…やらねばならない時がある

…それが今か…!!

7: ◆VA.qz1m5do 2016/12/26(月) 04:19:19.30 ID:GZynDfWdO
同日…寮の文香の部屋にて


ドンッ!


文香「…完成しました…召し上がれ…!」


茜「わぁ!とっても美味しそうですね…!!」


文香「(…案外頑張ればカツ丼はどうにかなりましたね…これで茜さんを悲しませることは…おや…?)」


文香「…食べないのですか…?」


茜「…」


文香「…もしかして、変な虫でも…」


茜「…文香ちゃんの分は無いのですか!?」


文香「えっ…?」


茜「私、この前文香ちゃんと二人でご飯を食べに行った時、凄く幸せを感じまして!!」


茜「文香ちゃんのお部屋で、文香ちゃんと一緒に、文香ちゃんが作った料理を食べれば飛びっきり幸せだと考えたのですが!!!」


文香「…」


文香「(…頭を、ガーンと殴られたような衝撃です…)」

8: ◆VA.qz1m5do 2016/12/26(月) 04:22:59.31 ID:GZynDfWdO



文香「(…嗚呼、暫く一人夜食に浸かっていたために大事なことを忘れていたようです…)」


文香「(料理において重要なのは質も云わずもがな、ですが…一緒に美味しいものを食べる幸せ…)」


文香「(…こんなことも気付けなかった私に…美味しい料理を作れる筈なんてありませんでしたね…)」


茜「文香ちゃん!?どうしました!?」


文香「…なんでもありません。一緒に分け合いましょう…♪」


茜「…!はいっ!!」


文香「(料理は…味より心、なのですね…私はまた成長できました…親子丼も、これできっと…!)」



翌日・夜


文香「…何故か鶏肉のオムレツになりました、現場からは以上です」


終わり