ガチャ

恒一「おはよう」

赤沢「恒一くん！」
鳴「榊原くん」

赤沢「ほら見崎さん、さっさとあの小汚い机に座りなさいよ。ホームルーム始まっちゃうじゃない」

鳴「そうね、あなたの臭そうな膝に座るよりはあの机のほうがまだマシね」

赤沢「なんですって」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

鳴「何？私は言われた通りにしてるだけなんだけど」ﾑｶﾑｶ

恒一「またやってるのか……。どうして仲良くできないの？」

赤沢「私は仲良くしてやってもいいんだけどこの子がピーピー突っかかってくるのよ」ﾁｯ

鳴「よく言うわこの舌打ち女」

赤沢　鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

恒一「はぁ……」

三神「みんなおはよう。席について」ｶﾞﾁｬ

三神「出欠をとるわよ。藤巻さん」

藤巻「はい」

三神「多々良さん」

多々良「はい」

～中略～

三神「川堀くん」

川堀「はい」

三神「赤沢さん」

赤沢「は　鳴「赤沢さんは休みです」ﾎﾞｿ

三神「……」ﾊｧ

鳴「……」ﾆﾔ

赤沢「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

三神「……渡辺さん」

渡辺「……はい」

三神「佐藤さん」

佐藤「はい」

三神「見崎さん」

鳴「は　赤沢「見崎さんは死にました」

鳴「……」ﾑｶﾑｶ

赤沢「……」ﾆﾔﾘ

三神「……全員いるわね」

赤沢「いえ、見崎さんが欠席です」
鳴「赤沢さんが欠席ですけど」

三神「ﾊｧ……。毎日毎日、あなたたちいい加減にしてよね……。二人ともちゃんといるじゃない……」

赤沢「あっ、すみません。あまりにも見崎さんの影が薄いからいないんだと思ってました」
鳴「赤沢さんのことだから無能すぎて四度寝して休んでるんだと思ってました」

赤沢　鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

三神「……」

一時間目　体育

先生「じゃあ二人一組になって柔軟しろー」

勅使河原「おっし、望月やろうぜ」

望月「うん」

綾野「由美ー」

小椋「はいはーい」

赤沢「恒一くん！」
鳴「榊原くん！」

恒一「……」

赤沢「何？私が恒一くんと組むんだけど」ｷﾞﾛ

鳴「何言ってるの？図々しい。あなたは取り巻きのパーカー眼鏡と組んでれば？」ｷﾞﾛﾘ

赤沢「うるさいわね。友達いないからひがんでるの？」

鳴「そうね、友達いないからやっぱり私が榊原くんと組まなきゃね。ほら、しっしっ。無能はあっちいった」

恒一「……和久井くん、組もうか」

和久井「う、うん……」

……
…………
………………

赤沢「まったく……何であなたと組まなきゃいけないのよ……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

鳴「こっちのセリフね。あなたが駄々こねなければこうはならなかった」ｸﾞﾁｸﾞﾁ

赤沢「駄々？はっ！友達いないからって同情で榊原くんに組んでもらおうとしてた人には言われたくないわ」ﾈﾁﾈﾁ

鳴「あなたこそ取り巻きに組んでもらえなくて可哀想。こういう時にすり寄られないなんて人望の無さが伺えるわね」ﾈﾁﾈﾁ

赤沢「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

先生「お前らさっさと柔軟しろ…」

鳴「仕方ないわね。じゃあ赤沢さんからどうぞ。私が背中押すから」

赤沢「フン」ｽｯ

鳴「……えい」ｸﾞｷｯ

赤沢「痛ッ！？」

赤沢「……～ッ」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

鳴「うんうん、よくほぐれたみたいね」ﾆﾔﾆﾔ

赤沢「ﾁｯ……あんたの番よ。さっさと座りなさいよ」

鳴「前屈くらい一人で出来るから平気よ。ほら、つま先まで普通に手が届くから」ｽｯ

赤沢「フン！」ｸﾞｷ

鳴「いたたたたた！？ちょ、一人で平気って言ったでしょ！」

赤沢「先生は『二人で柔軟』って言ったのよ？物覚えが悪いわねー。脳味噌も左目みたいにオモチャなんじゃないの？」

鳴「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷﾋﾟｷ

先生「よーし、終わったなー。じゃあ全員でグラウンド１周なー」

水野「ほっ、ほっ」ﾀｯﾀｯﾀ

和久井「ぜぇ、ぜぇ…」ﾖﾀﾖﾀ

勅使河原「あー…だりぃ～」ﾁﾝﾀﾗ

赤沢「……」ﾀｯﾀｯﾀ　　　　　　　鳴「……」ﾃﾃﾃﾃ

赤沢「……」ﾀｯﾀｯﾀ　　　　　鳴「……」ﾃﾃﾃﾃ

赤沢「……」ﾀｯﾀｯﾀ　鳴「……」ﾃﾃﾃﾃ

赤沢「！？」ﾀｯﾀ　鳴「ケケケ……」ｹﾞｼｹﾞｼ

赤沢「ちょっと！私の靴の後ろ踏んでこないでよ！」鳴「ああ、ごめんなさい。無能がﾁﾝﾀﾗ走ってるからつい」ｹﾞｼｹﾞｼ

赤沢「……」ﾋﾟﾀｯ鳴「痛ッ！？」ﾄﾞﾝ

赤沢「あ、ごめんなさーい。緩急つけて走ろうとしたら背後霊にぶつかっちゃた」鳴「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

先生「よし、じゃあグローブはめろー。次は柔軟の時のペアで10分間キャッチボールな」

赤沢「ﾁｯ、またあんたと組まなきゃいけないのか」

鳴「グローブのはめ方わかる？無能さん」ｸｽｸｽ

赤沢「はぁ？あんたこそボール投げられるわけ？遠近感つかめないでしょこの駄目正宗」ﾌﾟｰｸｽｸｽ

鳴「じゃあ最初は軽めに投げるわよ」

赤沢「さっさとしなさいよ」

鳴「ふんっ！」ｸﾞｵｯ　ーーーーーー◎

赤沢「きゃっ！？ちょ、ちょっと、そんな速い球危ないじゃない！」ﾊﾞｼｰﾝ

鳴「ああ、ごめんなさい、遠近感つかめなくて」ﾆﾔﾆﾔ

赤沢「このドチビめ……」ｷﾞﾘｯ

赤沢「じゃあ、私はシンカー投げるから」

鳴「出来もしないくせに見栄っ張りね」ｸｽｸｽ

赤沢「フンッ！」ﾋﾞｼｭ　ーーーーーー◎

鳴「痛ッ！！」ﾎﾞｺ

鳴「ちょっ……今のシュートじゃない！変化逆でしょこの無能！」

赤沢「へえ、今のがシュートなんだ。知らなかったわぁ」ﾆﾔﾆﾔ

鳴「見え透いた嘘を……」ｷﾞﾘｯ

先生「じゃあチーム３つに分けてゲーム形式な。残った１チームから審判出せー」

鳴「よかった、無能とは別のチームね」

赤沢「眼帯お化けと別で良かったわ。足引っ張られそうだし」

………………

中尾「ピッチャーはまかせろー！」

赤沢（中尾のチームとクソチビチームの対戦か……）

勅使河原「んじゃあ残ったチームの俺が審判を…」

赤沢「いいえ、勅使河原は引っ込んでて。審判は私がやるから」

勅使河原「ん？そうか？じゃあ赤沢頼むわ」

赤沢（フフフフ……）

……
………
…………

中尾「くっそー……２アウト満塁か……」

鳴「次のバッターは私ね」

望月「見崎さーん！がんばってー！」

鳴「頑張るわ」

赤沢「とっととバッターボックス入りなさいよノロマ。どうせ打てやしないんだから」

鳴「言われなくても入るわよ無能。一生そのくっさいプロテクターつけてれば？」

水野「中尾ー！打たれんなよー！」

中尾「おお！まかせろー！……ここは絶対抑えるぞ……！」

中尾「むん！」ﾋﾞｼｭ　ーーーーーー◎
中尾（やべっ、コントロールミスった！）

赤沢「ストラーイク」

鳴「……はぁ？やっぱり無能ね。どう見てもボールじゃない」

赤沢「ストラーイク」ﾆﾔﾆﾔ

鳴「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

中尾「今度こそ！」ﾋﾞｼｭ　ーーーーーー◎
中尾（うげっ！暴投しちまった！）

赤沢「ストラーイク」ﾌﾟｰｸｽｸｽ

望月「見崎さーん！とにかくバット振らなきゃ！このままじゃ三振だよ！」

鳴「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

中尾「うりゃ！」ﾋﾞｼｭ　～～～～～◎

鳴「えい！」ﾌﾞﾝ　鳴（……っ！ボール球ね！バット止めなきゃ！）ﾋﾟﾀｯ

赤沢「ストラーイク！眼帯クソチビお化けアウト！チェンジ！！」

鳴「！？……ちゃんとバット止めたんだけど？」

赤沢「いいえ、回ってました。クソチビアウト！チェーーーンジ！」ﾆﾔﾆﾔ

鳴「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷﾋﾟｷﾋﾟｷ

……
………
……………

鳴（無能と中尾くんチームの対戦か……）

鳴「私が審判をやるわ」

綾野「そう？じゃあお願いね見崎さん」

鳴「じゃ、始めます」

鳴「プレイボール」

赤沢「あら、今度は身体も改造したの？ずいぶんゴツいわね。眼帯より似合ってるからずっと着けてなさいよ」ｸｽｸｽ

鳴「あなたのおかげでこのプロテクターが臭くて臭くて大変だわ。早くバッターボックス入ったら？わかる？無能さん。バッターボックスはここ。こ・こ！」ﾁｮﾝﾁｮﾝ

赤沢「はいはい、入ればいいんでしょ」ｻﾞｯ

中尾（うっ…！赤沢さんか…。投げにくいな……）

中尾（ここは赤沢さんが危なくないように外角へ…）

中尾「ほっ」ﾋﾞｼｭ　～～～◎　ﾍﾛﾍﾛ
中尾（っておもっくそ内角いっちまった！！）

赤沢「いたっ！」ﾎﾟｺ

赤沢「ちょっと中尾！どういうつもりよ！？」

中尾「す、すみません！わざとやったわけじゃ……」ﾋｨ

赤沢「……まぁいいわ。これで私は一塁に…」

鳴「ボ～ル」

赤沢「…！？ハァ！？デッドボールじゃないの！あなたルールわかってんの？」

鳴「自分から当たりにいってました。ボ～ル」ﾆﾔﾆﾔ

赤沢「こいつ…！」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

中尾「今度こそ！」ﾋﾞｼｭ　～～～～～◎　ﾍﾛﾍﾛ

赤沢「えい！」ﾌﾞﾝ　ﾁｯ

赤沢「あっ！もう！空振りか…！」

鳴「はい、無能アウト」

赤沢「……は？まだ１ストライクじゃない。やっぱりルール知らないんでしょ、このインドア人形女」

鳴「いいえ、ファールボールを捕球したのでアウトです。無能アウト」

赤沢「なっ……！打球上がってないじゃない！ファールチップはただのストライクでしょ！」

鳴「上がりました。私の左目にはそう見えました。無能舌打ち係アウト」ﾆﾔﾆﾔ

赤沢「……」ﾑｶﾑｶ

恒一（ぜ、全然試合にならない……）ﾊｧ

二時間目　美術

三神「今日は人物画デッサンをやります。二人一組になってお互いの顔を描きましょう」

勅使河原「よっしゃ！望月、やろうぜ！」

望月「うん」

綾野「由美ー、一緒にやろー」

小椋「いいよー」

赤沢「恒一くん！」
鳴「榊原くん」

恒一「……」

赤沢「何よ。しゃしゃり出てこないでよ。あなたはあそこのダッサい石膏でも描いてなさいよ」

鳴「つくづく無能ね。人物画と石膏デッサンじゃ別物よ。あなたの画力で榊原くんを描けるわけないんだから取り巻きのメガネでもスケッチしてれば？」

恒一「和久井くん、一緒にやろうか……」

和久井「う、うん……」

……
………
……………

赤沢「ﾁｯ……なんでこんな卑しい眼帯チビを描かなきゃいけないのよ……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

鳴「こんな下品なモデルを描かなきゃいけないなんて逆にデッサン力落ちそうね……」ｸﾞﾁｸﾞﾁ

赤沢「ちょっと、何ジロジロ見てるの？鬱陶しいんだけど」

鳴「あなたを見てたら右目までおかしくなりそうだけど、こんなふざけた物体なんて描いた事ないから想像じゃ無理なの」

赤沢「あらそう。私もあなたを描くの大変だわ。心の醜さを表現してあげなきゃいけないから初心者にはハードルが高いわねー」

鳴　赤沢「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ


三神（もう放っておこう……）

赤沢「さーあ、完成したわよ。あなたの卑しい心までちゃんと描き表してやったわ」ﾌﾌﾌ

鳴「やっぱり汚物を描くのは難しいわね。いい練習になったわ。二度と描きたくないけど」ｹｹｹ

赤沢「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ


三神(あの二人は美術の評定下げておこう……)

三時間目　英語

先生「じゃあトゥデイはフレンドとマンツーマンでイングリッシュカンバセーションのプラクティスをしてクダサーイ」

勅使河原「おーい、一緒にやろうぜ望月」

望月「うん。ていうか今日の授業こういうのばっかりだね……」

綾野「由美ー」

小椋「オッケーオッケー」

赤沢「恒一くん！」
鳴「榊原くん」

恒一「……」

赤沢「何よ。あなた英語喋れるの？どうせｱｯﾎﾟｫとかﾃﾞｨｽｲｽﾞｱﾍﾟﾝくらいしか言えないでしょ、このボンクラ眼帯女。一人で単語帳でもやってなさいよ」

鳴「あなたこそカーフィーの名前くらいしか横文字知らないんじゃないの、カフェイン中毒無能係。あのメガネとカーフィークイズでもしてればいい」

恒一「ハァイ、ワクイ。ハウドゥユドゥー？」

和久井「アイムバッド」

…
……
…………

赤沢「ﾁｯ……またこいつと……。今日は厄日ね」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

鳴「何語を使ってもあなたと会話するなんて不毛ね……」ｸﾞﾁｸﾞﾁ

先生「ヘイヘーイ、ミスアカザワ、ミスミサキ！イングリッシュプリーズ！」

赤沢「ハァ……。I hate you」

鳴「Me too」

赤沢「I don't want to see you」HAHAHA

鳴「I wanna kill you」FUFUFU

赤沢「Why don't you suicide?」KUKUKU

鳴「Your are female demon」KEKEKE

赤沢「……」WRYYYYYYYYYY
鳴「……」WRYYYYYYYYY

赤沢「bitch」

鳴「You are xxxxin' demon」

赤沢「Get out my way」

鳴「xxxx you」

赤沢「xxxx off」

鳴「Mother xxxxer」

赤沢「xxxx」

鳴「xxxx」

赤沢「xxxxxxxxxxxx!!」

鳴「xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx」

先生「Oh……」

放課後

勅使河原「ああーっもう！なんなんだよあいつら！毎日毎日喧嘩ばっかして……」ﾊｧ

綾野「うーん、二人とも別々の時はいい子なんだけどねー……」

杉浦「ちょいちょい私にもとばっちりくるからけっこう辛いんだけど……」

勅使河原「つーか何であんな喧々してんだよあいつらは」

綾野「そりゃあやっぱり、ねえ？」ﾁﾗｯ

恒一「う……ぼ、僕？」

杉浦「榊原くんを巡っていがみ合ってる。そう考えるのが妥当だろうね」

勅使河原「ンだよ、サカキが原因かよ。何とかしてくれよサカキ」

恒一「って言われても……」

杉浦「泉美はあんたの言う事なら聞くはずだから、泉美に言ってやってよ。仲良くしろって」

勅使河原「見崎もお前には懐いてるんだしさ、サカキが二人を取り持ってやれよ」

恒一「……わかったよ。やれるだけの事はやってみるよ……」

日曜日　街中

赤沢「ふふふ……まさか恒一くんから休日にお誘いがくるなんて」

赤沢「今日は楽しい１日になりそうね！」ｳｷｳｷ

鳴「あ」ﾊﾞｯﾀﾘ
赤沢「ん？」ﾊﾞｯﾀﾘ

赤沢「ちょっと。なんであなたがここにいるわけ？眼科にでも行って休日診察で嫌な顔されてなさいよ」

鳴「悪いけど私はここで人を待ってるの。あなたこそ暇なら家でコーヒーでもバカみたいに飲んで無駄にテンション上げてたらどうなの？」

恒一「あっ、二人とも早いね。お待たせ」

赤沢「恒一くん！」
鳴「榊原くん」

赤沢「ﾁｯ……ほんと図々しいわね。私はこれから恒一くんとデートなの。空気読んで消えてくれる？」

鳴「何を一人で勘違いしているの？榊原くんは私と１日行動するって話になってるんだけど」

恒一「あ、あの……僕が二人を呼んだんだ……」

赤沢「はぁ？」
鳴「は？」

恒一「いや、その……二人にはちゃんと仲良くしてほしいっていうかさ……」

赤沢「何それ意味わかんないわ」

鳴「ちゃんと説明してほしい」

恒一「だからさ、赤沢さんと見崎っていつもケンカばっかりしてるじゃん。今日は三人で遊んで親睦を深められたらなって思って誘ったんだけど……」

赤沢「見崎さん、あなた顔色が悪いわ。今日は大事をとっていつも通り家に引きこもってたほうがいいんじゃない？うん、それがいいわ。さ、早く帰って」

鳴「赤沢さん、あなた性格が悪いわね。不機嫌みたいだけど今日はアノ日なんでしょ？鉄臭さで榊原くんの鼻が曲がるから家でコーヒーガブ飲みしてたほうがいいよ」

恒一「だ、だからさぁ……そういうのをやめさせたいんだってば……」ﾊﾗﾊﾗ

赤沢「ﾁｯ……」
鳴「ﾌﾝ……」

恒一「じ、じゃあまずどこ行こうか？」

赤沢「そうね……眼帯お化けさえいなければ私はどこでも構わないけど、とりあえず……」

鳴「どこ行っても無能が足を引っ張りそうだけど、とりあえず……」

赤沢「ゲーセン」
鳴「カラオケ」

赤沢「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

恒一「え、えっと……じゃあまずゲーセン行ってそれからカラオケってことで……」ﾊﾗﾊﾗ

赤沢「ま、それでいいわ。良かったわね単眼女。恒一くんが気を遣ってカラオケも組み込んでくれて」

鳴「おめでたい無能リボンね。あなたがすぐ癇癪起こすから榊原くんが先にゲーセンって言ってくれただけなのに」

恒一「ほ、ほら！はやく行こう！まずはゲーセンね、ゲーセン！」

ゲーセン

赤沢「はい、どうぞ見崎さん。あなたのために1000円分メダル換金してきてあげたわ」ｼﾞｬﾗｼﾞｬﾗ

鳴「ありがとう」

恒一（…あれ？なんだ、実はけっこう仲良いんじゃ…）

赤沢「あなたは一人でちまちまと貧乏くさいメダルゲームでもやってればいいわ。さ、行きましょう恒一くん」ｸﾞｲｯ

鳴「えい」ｽﾞｲ

赤沢「痛っ！？ちょっと！何すんのよ！人の鼻の穴にメダル入れるなんて！！」

鳴「あ、これゲーム機じゃなかったんだ。あまりにも古臭い顔してるからレトロゲーの筐体かと思っちゃった」

赤沢「……」ﾎﾟｶｯ

鳴「痛っ！」

赤沢「あ、これパンチングマシーンじゃなかったんだ～」ﾆﾔﾆﾔ

鳴「……」ｹﾞｼ

赤沢「痛い！」

鳴「キックマシーンかと思った」

恒一「あ、ああ！もう！ほら、向こうにクレーンゲームあるからあれやろうあれ！ね！」

クレーンゲーム

赤沢「私、こう見えてクレーンゲーム得意なの。恒一くん、欲しいのがあったら言ってみなさい。取ってあげるわ」

恒一「え、そう？じゃあ……あの人形をお願いしていいかな」

赤沢「任せて。じゃ、100円入れて、と」ﾁｬﾘｰﾝ

クレーン「ｳｲｰｰｰｰﾝ」

赤沢「ここよ！」ﾎﾟﾁ

クレーン「ｳｲｰｰｰｰﾝ」

赤沢「そしてここでストップ！」ﾎﾟﾁ

クレーン「ｳｲﾝｳｲﾝｳｲﾝ」ｶﾞｼｯ

恒一「あ！すごい！一発で掴んだ！」

赤沢「ふふふ、得意って言ったでしょ？」

鳴「……」ﾄﾞﾝ！

クレーン「ﾎﾟﾛｯ」

赤沢「ちょっと！何すんのよ！」

鳴「ごめんなさい。片目が見えないからフラフラしちゃって」ﾆﾔﾆﾔ

赤沢「はぁ？さっきまで気持ち悪いくらいシャキシャキ歩いてたじゃない」ﾑｶﾑｶ

恒一「ま、まぁまぁ、赤沢さん……」

赤沢「……」

赤沢「ｳｲｰｰｰｰﾝ」

赤沢「ｳｲｰｰｰｰﾝ。ｶﾞｼｯ」ｶﾞｼｯ！

鳴「痛っ！ちょっ……何でいきなり髪掴むの」ｲﾃﾃﾃ

赤沢「ｳｲｰｰｰｰﾝｳｲｰｰｰｰﾝ」ｸﾞｲｸﾞｲ

鳴「……っ！放して！」ﾊﾞｯ

赤沢「あら残念。私のクレーンの腕も落ちたわね～。ま、こんな辛気臭い人形なんて欲しくなかったけど」

鳴「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

恒一（……ゲーセンは失敗だったな。さっさと次行った方がいいかも……）

恒一「じ、じゃあ向こうでプリクラ取ってここ出ようか……」

プリ台

赤沢「ちょっと、狭いんだからあなたは向こう行ってなさいよ。邪魔で仕方ないわ」

鳴「あなたこそ邪魔よ。せっかくの写真がケバくなっちゃう」

赤沢「はぁ？あなたが写ったら画面が暗くなるじゃない。こういうのは華やかさが大事なの。わかったら一人でジュースでも買って飲んでなさい」

鳴「その髪の毛が画面の幅取りすぎて鬱陶しい」

赤沢「あなたのそのアホ毛どうにかならないの？中３にもなって身嗜みを整える事もできないの？」ﾈﾁﾈﾁ

鳴「バカみたいに気合い入れて髪セットしてきて滑ってるよりはマシね。ナルシストは大変そう」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

恒一「ほ、ほら、もう始まるから二人とも動いちゃダメだよ……」

赤沢「ﾁｯ……」
鳴「ﾌﾝ……」

機械「ハイ、チーズ☆」ｶｼｬｯ

恒一「じゃ、僕は男だしプリクラの落書きは苦手だからさ、二人に頼んでいいかな？」

赤沢「いいわよ。私一人で十分だけど」

鳴「この無能に任せてたら誤字だらけのプリクラになりそう。私が口出ししないと」

赤沢　鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

恒一「は、ははは……。じ、じゃあ任せたから……」ｽｯ

赤沢「それじゃ、落書きしようかな」ｶｷｶｷ

『眼帯お化け』

鳴「私も書く」ｶｷｶｷ

『無能対策係』

赤沢「フフフフ、腕が鳴るわぁ」ｶｷｶｷ

『根暗チビ。帰れ』

鳴「プリクラも悪くないかな」ｶｷｶｷ

『高飛車傲慢女。失せろ』

赤沢「ふ、フフフフ……ウフフフフ」ｶｷｶｷ

『ボケ。カス』

鳴「ふふ、ふふふ……」ｶｷｶｷ

『バカ。アホ』

赤沢「あー！楽しい！プリクラの落書きって最高ね！」ｶｷｶｷ

『シネシネシネ』

鳴「ふふふふ……あはははははは！！」ｶｷｶｷ

『クタバレクタバレクタバレ』



恒一（笑い声が……。仲良くなってきたのかな？）

赤沢「お待たせ恒一くん。何か変なお化けが写り込んでたから怖かったわ～」ﾌﾌﾌ

鳴「下品な物体が背景に紛れてるけど気にしないで。はい、これ榊原くんのぶん」ｹｹｹ

恒一「あ、うん！楽しそうだったね。やっぱり女の子ってこういうの得意……」

恒一「……」

恒一「あ、あの……悪口ばっかり書いてるように見えるんだけど……」

赤沢「悪口？ただ事実をありのままに書いただけよ？」

鳴「そう。全部本当の事」

恒一「あ、あはは……」

赤沢「次はカラオケだったかしら。どっかの誰かさんのワガママのせいで」

鳴「出た。癇癪もちだから優先してもらっただけの事に気付いてない人」

恒一「ハァ……」

カラオケ

赤沢「じゃあ私から曲入れていい？」

鳴「どうぞご自由に。私は耳塞いでるけど」

恒一「わ、わぁ！赤沢さんの歌聴きたいナァー……は、ははは……」

赤沢「……」ﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

赤沢「じゃあ……一曲目、恒一くんのために歌います！キロロで『長い間』」

ﾁｬﾗﾗｰ♪

赤沢「なーがいあーいーだーまーたせてごー……」♪

鳴「……」ﾋﾟﾋﾟｯ　ﾃﾝﾎﾟup！
鳴「……」ﾋﾟﾋﾟｯ　音程down！

赤沢「ちょ、ちょっと！何すんのよ！」

鳴「ほら、早く歌ったら？」ﾋﾟﾋﾟﾋﾟ　ﾃﾝﾎﾟup！up！

ﾁｬﾗﾗｰﾝ♪

鳴「残念、終わっちゃったみたい」ｸｽｸｽ

赤沢「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

恒一「つ、次は見崎の番だね」

鳴「何歌おうかな」

赤沢「……曲名言ってくれたら私が入力してあげるわよ」ｸｸｸ

鳴「余計なお世話。無能のあなたにリモコンなんて使えるの？」

恒一「ほ、ほらほら見崎、赤沢さんがせっかくこう言ってくれてるんだから……」

鳴「……じゃあ、この曲を」

赤沢「ふんふん、わかったわ」ﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

恒一（見崎の歌かぁ。どういうの歌うのかな）

鳴「カラオケは久しぶりだけど、一生懸命歌います。マイリトルラバーで『DES……」

【マンピーのG★SPOT/サザンオールスターズ】
ﾁｬﾗﾗｰ♪

鳴「！？」

赤沢「やだ、見崎さん下品ね～。さ、頑張って歌いなさい」ﾆﾔﾆﾔ

鳴「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

鳴「あれは……マ、マンピーのG★SPOT…G★SPOT、G★SPOT……♪///」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

鳴「マロニエの味が染みる……♪」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

赤沢「あっはっは！上手じゃない見崎さん！あなた、持ち歌にしなさいよこれ」ｱﾊﾊﾊﾊ

鳴「灼熱の……恋のメロディ……♪」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

ﾁｬﾗﾗｰﾝ♪

鳴「くっ……///」

赤沢「終わったわね。いや～いいものが聴けたわぁ」ﾆﾔﾆﾔ

恒一（カラオケもダメか……）ﾊｧ～…

……
…………
………………

恒一「というわけで、次は映画に行こうと思うんだけどどうかな」

赤沢「私は構わないわよ。……どっかの邪気眼女が駄々こねないなら」

鳴「私も映画でいいよ。……どこぞの玄人気取りが映画にケチつけそうだけど」

赤沢　鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

恒一（ま、まぁ映画なら会話もないしケンカにもならないはず……）


映画館

受付「何名様ですか？」

赤沢「中学生二人とガキ一人で」
鳴「中学生二人と老人一人で」

受付「……はい？」

恒一「すみません……中学生三枚でお願いします……」

赤沢「タイタニックか。私これ観るの二回目だわ」

鳴「出たわ、『私もう観ました』アピール。じゃああなたはロビーで一人座ってチュロスでも食べてたらいい」

赤沢「これだから子供は嫌なのよ。良い映画は何回観ても良いものなの。あなたに洋画はまだ早いんじゃない？ドラえもんでも観てなさいよ、あなたもロボットみたいなものだし」ｸｸｸ

鳴「まぁ恋愛脳のあなたにはこういう映画は傑作でしょうね」ｹｹｹ

赤沢「ふうん？美術部のくせにこの映画のセットの凄さに目を光らせないなんてやっぱりフシアナね」

鳴「お金をかければいいってもんじゃないってわからないの？所詮小金持ちの審美眼なんてそんなものなのね」

赤沢　鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

恒一「ほ、ほら！もう始まるから静かにしようよ……」

上映終了

赤沢「あー、おもしろかった。あのウザい婚約者、見崎さんみたいで最後自殺してくれてスッキリしたわぁ」

鳴「見た目だけ豪華でスッカスカの巨船が真っ二つになるシーン、赤沢さんがへし折れたみたいですごく笑えた」

恒一「そ、そう……。楽しんでもらえたみたいで何よりだよ……」ｱﾊﾊ…

赤沢「次はどこ行くの？」

恒一「そろそろお腹空かない？ファミレスでも寄ろうか」

鳴「榊原くん、ファミレスはやめたほうがいいよ。どこかの美食家気取りがウダウダ言い出すから」

赤沢「私は別にファミレスでもいいけど？ちゃんとしたレストランじゃお子様ランチがなくて陰湿チビがピーピー泣いてうるさそうだし」

恒一「……じゃあ……ファミレスで……」

ファミレス

恒一「じゃ、座ろうか」

赤沢「恒一くん、上座の奥に座っていいわよ。私は下座で。眼帯お化けは床に突っ伏してなさい」

鳴「ここでも無能ぶりを発揮してくれてるわね。床に座ったら他の客の迷惑でしょ。まぁあなたは入店した時点で迷惑な存在だけど」ｽｯ

赤沢「ちょっと。何堂々と恒一くんの隣に座ってんのよ」

鳴「あなたが下座って自分から言ったんじゃない」

赤沢「やっぱり私が恒一くんの隣に座るわ。あなたは一人で上座に座りなさい。さ、どいて」

恒一「こ、ここは間をとって、見崎と赤沢さんが隣になればいいんじゃ……」

赤沢「……じゃあ見崎さん、あなた奥に座りなさいよ。お化けが他の客に見えにくいように」

鳴「あなたが奥に座ればいい。通路側だと店員さんにクレームつけそうで迷惑」

恒一「どっちでもいいじゃん、もう……」

店員「ご注文をお伺いします」

赤沢「私は若鳥のソテーとサラダで。恒一くんは？」

恒一「僕はざるそばで」

赤沢「あとこのチビには水道水でも適当に出してください」

鳴「すみません、若鳥のソテーとサラダはキャンセルで。私はポークステーキとサンドイッチとラーメンで。あとこのケバい女には塩飯でも出してください」

赤沢　鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

店員「あ、あの……」

恒一「すみません、ざるそば３つとドリンクバー３つで……」ﾊｧ

店員「かしこまりました……」

赤沢「ﾁｯ」

鳴「ﾌﾝ」

～数分後～

店員「お待たせしました。こちらざるそばとドリンクバーのグラスになります」

恒一「あ、ごめん、僕ちょっとトイレに…」ｶﾞﾀｯ

赤沢「……」

鳴「……」

赤沢「あ、ドリンクバー汲んでくるわ。あなたのぶんも汲んできてやるわよ」

鳴「どうせコーヒーだけナミナミに入れてくるんでしょ、カフェイン中毒者」

赤沢「ガキにはオレンジジュースでも汲んできてやるわ。それじゃ」ｽﾀｽﾀ

赤沢「……」ｸｸｸ

鳴「……」ｹｹｹ

赤沢（さぁーて、まずはコーラを四分の一入れて、と）ｳｲｰﾝ　ｼﾞｮﾎﾞﾎﾞ

赤沢（あとはオニオンスープとコーヒーと…あ、味噌汁もあるのね。全部混ぜちゃえ）ｺﾞﾎﾞﾎﾞ

赤沢（フフフフフ…唾も入れてあげようかしら）ﾍﾟｯﾍﾟﾍﾟｯ


鳴（さて、あの似非お嬢様のそばつゆに塩胡椒、タバスコをたっぷり入れて、と…）ﾊﾟｯﾊﾟｯ

鳴（ケチャップもあるわね。フフフフフ…）ﾆｭﾘﾘﾘ

鳴（ふふふ、さらに唾も入れてやろうっと）ﾍﾟｯﾍﾟﾍﾟｯ



赤沢「お待たせ。汲んできてやったわよ」ｸｸｸ

鳴「そう。ありがとう」ｹｹｹ

恒一「ごめんごめん、お待たせ。じゃあ食べようか」

恒一「いただきまーす」

赤沢「いただきます」

鳴「いただきます」

赤沢「……」ずるずる
鳴「……」ゴクゴク

赤沢「ブボッ！？」ﾌﾞｼｬｱｱ
鳴「ブフォッ」ﾊﾞｼｬｱｱ

恒一「うわっ！？い、いきなりどうしたの！？」

赤沢「こ、この根暗女！私のざるそばに何か入れた！！ふざけないで！何考えてるのよ！！」

鳴「この無能、私のドリンクに変なもの混ぜてきた。許せない」

恒一「……」

赤沢「恒一くん！こいつやっぱり最低よ！！今すぐ帰らせるべきだわ！！」

鳴「こんな幼稚なことしてくる人とは一緒にいたくない。さっさとお代置いて帰って」

恒一「……いい加減にしてよ」

赤沢「恒一くん！」
鳴「榊原くん」

恒一「いい加減にしてくれ！！」ﾊﾞﾝ

赤沢　鳴「！？」

恒一「僕はできれば二人には仲良くなってほしいと思ってたけど……それでもケンカするのは二人の勝手さ……」

恒一「でも食べ物で遊ぶのはよくないよ！」

恒一「僕は普段から料理をするから……そういうのは……どうしても許せないんだ……！」

赤沢　鳴「……」

恒一「……ごめん。でも二人がいがみ合う事で、僕もクラスのみんなも……食材にも迷惑がかかるんだ」

恒一「もう仲良くしろとまでは言わない。仲良くなれないなら今後はせめて相互不干渉でいてくれないか……」

赤沢「だ、だってこの子が！」
鳴「この女が！」

恒一「……」ﾊｧ…

赤沢　鳴「……」

赤沢「……わかったわ。恒一くんがそこまで言うなら……私は矛をおさめるわ」

鳴「……仕方ないわね。周りに迷惑がかかるっていうなら……」

恒一「そうか……良かった……。あの、一応聞くけど……仲良くするってことは……できないの？」

赤沢　鳴「……」

赤沢「見崎さん次第ね」
鳴「赤沢さん次第」

赤沢「見崎さんが私に突っかかってこないなら仲良くしてやってもいいけど」
鳴「赤沢さんが私にイヤミばっかり言ってこないなら親しくすることも吝かではないわ」

恒一「そう。じゃあ二人とも今後はお互いを悪く言わないってここで約束できる？」

赤沢　鳴「……」

赤沢　鳴「はい……」

恒一「良かった！じゃあ、仲直りの握手だね」

赤沢「……」ｷﾞｭｯ

鳴「……」ｷﾞｭｯ

恒一「これで二人は友達だね。なんだかんだで似たもの同士だし、実はうまくいくんじゃないかな」ﾊﾊﾊ

赤沢「……」ｷﾞｭｳ

鳴「……」ｷﾞｭｳ

恒一「そうだ、二人って互いの携帯の番号知らないでしょ？今ここで交換したら？」

赤沢「……」ｷﾞｭ

鳴「……」ｷﾞｭ

恒一「ほらほら、握手はもういいからさ」

赤沢「……」ﾐｼﾐｼ…

鳴「……」ﾒｷﾒｷ…

赤沢「ふふふ……握手はもういいんだって。離しなさいよ」ﾐｼｯ…ﾒｷﾒｷ…

鳴「あなたのほうから離したら？」ﾋﾞｷｯ…ｷﾞｼｯ…

赤沢「ふふふ、強がっちゃって。見崎さんかわいい」ﾋﾞｷｯ…ｷﾞｼｯ…

鳴「赤沢さんのそういう強がりなところ、私好きよ」ﾒｷｯ…ｺﾞｷｯ…

赤沢「もう限界なんじゃない？ほら、あなたって虚弱だから」ﾋﾞｷｯ！ｺﾞｷｷｯ！

鳴「やせ我慢が上手いわね。言っておくけど私はまだ余力を残してるのよ？」ｺﾞｷｯ！ﾐｼﾐｼｯ！

赤沢「あら、私は手加減してあげてたけど本気出してもいいの？」ｸﾞｷｷｯ！

鳴「ふうん、その割りには冷や汗がにじんでるみたいだけど？」ﾐｷﾐｷ…ﾒｷｯ！

恒一「あ、あれ…？見崎…？赤沢さん…？」

赤沢　鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ…！

赤沢「離しなさいよ」ﾍﾞｷｯ…ﾐｼｯ…

鳴「あなたから離せばいい」ｸﾞｷｷｯ…

赤沢「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

鳴「……」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

恒一「あ、あのー……？」ﾊﾗﾊﾗ

赤沢「さっさと離しなさいよ」ﾄﾞﾝ

鳴「痛っ。何するのよ」ﾄﾞﾝ

赤沢「あなたが離さないからでしょ」ﾄﾞﾝ

鳴「仕掛けてきたのはそっちでしょ」ﾄﾞﾝ

恒一「は、はいはい！今のでおあいこね！これでおしまい！」

赤沢「何よその目。何にらんでんの？」ﾎﾞｶｯ

鳴「何よ。言いがかりはやめてよ」ｹﾞｼｯ

恒一「あ、ちょ、ちょっと……」

赤沢「何蹴ってきてんの？むかつくんだけど」ﾄﾞｺﾞｯ！

鳴「痛…ｯ…。……っこの！！」ﾄﾞｺﾞｫ！

赤沢「痛っ！……はぁ！？何本気で蹴ってきてんの？やめてくんない！？」ﾎﾞｺｯ！

鳴「いッ…！この無能がッ！！！」ﾊﾞｷｯ！

赤沢「やめろって言ってるでしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！！」ｺﾞｽｯ！

鳴「ギャアギャアうるさいのよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！」ﾄﾞｺﾞｯ！

恒一「！？」

赤沢「何なのよあんた！！ほんっと超むかつくんだけど！！」ﾎﾞｶｯ

鳴「はぁ！？何いきなりキレてんの！？意味わかんない！！」ｹﾞｼｯ

恒一「ちょ、ちょっとっ！！暴力はやめ……！」

赤沢「もう怒ったわ！！！！今ここでぶっ飛ばしてやるわ、この眼帯お化け！！！！！」

鳴「返り討ちにしてやるわこの無能！！！！！！！！！！！！」

――最強のヒロインは誰か！？

赤沢「オラァ！！！」前蹴り　ﾄﾞｺﾞｯ

鳴「このクソがッ！！！！」ﾊﾝﾏｰﾌｯｸ　ｸﾞｼｬｯ

――見崎鳴
――赤沢泉美

赤沢「ざっけんなてめえ！！！！！」＜金剛＞　ｽﾞﾝ！！

鳴「この野郎！！」＜鉤突き＞＜肘打ち＞＜両手突き＞　ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ！！

赤沢「オラアアアアアアアアアアアア！！！」＜鉤突き＞＜肘打ち＞＜両手突き＞＜手刀＞＜貫手＞　ﾄﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ！！

――三神怜子
――水野沙苗
――綾野彩
――小椋由美
――望月優矢

鳴「死ね！！死ねやオラアアアアアアアアア！！！」＜　煉　　獄　＞！！

赤沢「殺してやんよクソがあああああああああああああああああ！！！」＜　煉　　獄　＞！！

――数いるヒロインがルール無しで戦った時……スポーツではなく目突き金的ありの『喧嘩』で戦った時……

恒一「あ、あわわわわ…」ｶﾞｸｶﾞｸ

――最強のヒロインは誰か！？

鳴「が…があああああああああああああああ！！！！」＜　無　極　＞

赤沢「コォォォォォ……」＜　息　吹　＞

鳴「ショォラァァァアアアアアアアアアア！！！！」＜　煉　　獄　＞！！

赤沢「かああああああああああああッ！！！！」＜　煉　　獄　＞！！

鳴「ぐほっ……」ｶﾞｸｯ

赤沢「がっは……」ｶﾞｸｯ

鳴「は、ぁ……はぁ……はぁ……」

赤沢「ぜぇ、ぜぇ……ぜぇ……」

鳴「ふ、ふふふ……中々やるじゃない……」

赤沢「あ、あなたこそ……ここまでやるなんて…フフフ…」

鳴「ふ、ふふふ…あはははは…！」ﾊｧﾊｧ

赤沢「あはははははははははっ」ｾﾞｪｾﾞｪ

恒一「……お、おお…拳を通して二人に友情が…！」

――今現在　最強の　ヒロインは　決まっていない


終われ