1: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:14:44.89 ID:UJ/byLBDO

千鶴「…」カリカリ

千鶴「?」



ぽーん


柚「ほっ」パシッ

小梅「……えい」パコ


ぽーん



千鶴「…」

千鶴「…ふふ。楽しそう…」ボソ

幸子「?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383124484

引用元: 松尾千鶴「なにか飛んでる。……楽しそう」 


 

2: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:16:15.13 ID:gTwPaMtyo

幸子「千鶴さん」

千鶴「?」

千鶴「なに、幸子ちゃん」

幸子「たしか柚さんは、いくつかラケットを持っているはずですよ?」

千鶴「ふぅん?」

幸子「はい」

千鶴「……、?」

千鶴「それがどうかしたの?」

幸子「え、」

幸子「…あ、いや……べつにどうもしませんが…」

千鶴「?そう」

千鶴「…ほら、手が止まってる。お勉強に集中しないと」

幸子「あ、はあ…」

千鶴「……」カリカリ

幸子「…」


ぽーん


千鶴「…………楽しそうだなぁ…」

幸子(手が止まってますよ)

3: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:16:55.45 ID:UJ/byLBDO


ガチャ


P「?」

P「お、勉強中か。幸子と千鶴はえらいな」

幸子「あ、プロデューサーさん。おかえりなさい」

P「ただいま」

千鶴「偉いだなんて…。勉強なんてフツウのことです。……でもほめられたのは嬉しい…ふふ…」ニヘ

幸子「勉強しているボクもカワイイですか!」

P「うん。可愛い可愛い」ナデナデ

幸子「♪」ムフー

千鶴「…//」エヘヘ…

P(素直コンビか。…いや千鶴はちょっと違うか…)ナデナデ

4: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:17:33.98 ID:gTwPaMtyo

P「うん。じゃあそんな真面目っ子たちに差し入れだ」ガサ

幸子「?」

P「中華まん。好きなのを選んで食べてくれ」

幸子「おお。ありがとうございます」

千鶴「あ、ありがとう…」


柚「差し入れと聞いて!」バッ

P「ん?真面目な子しか呼んだ記憶はないが」

柚「あれっ」

5: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:18:15.65 ID:UJ/byLBDO

柚「柚はマジメだもん。その扱いは心外だぞー」ブーブー

P「柚、真面目の意味を分かって言ってるのか?」

柚「あえっそこまで言うカナっ」



幸子「肉まんあんまん、ピザまん……千鶴さんはどれにしますか?」

千鶴「お先にどうぞ。……ピザまんがおすすめだけど」

幸子「なるほど。ではボクは肉まんにします」ガサ

千鶴「そ、そう。じゃあ私は余ったピザまんを……ふふ」ガサ

6: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:19:04.35 ID:gTwPaMtyo

柚「ま、マジメの意味くらい分かるもんっ」

柚「えーと、真面目ってのは、つまりマジメな人のことを……あ、あれ?」

P「ばーか」ペチ

柚「ふにっ」



幸子「小梅さんはどれにします?」モグ

小梅「……私は…あんまんが、い、いいな……割ると、す、少し、グロテスクな感じがして……いい…えへへ」モギュ

幸子「白と餡のコントラストがたしかに不気味です」モキュモキュ

小梅「そ、そうそう……ふふ…」

千鶴「……」モグモグ

千鶴「……」ウニョーン

7: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:19:40.57 ID:UJ/byLBDO

柚「ばかじゃないもーん!」ガー

P「うん。そうだな。ごめん、言い過ぎた。柚はべつにばかではないよな」

柚「お、おお……わ、分かってくれればべつにいいよっ。へへ!」

P「おう」

柚「ン!」ニパ



P「よし。じゃあ、まあ、不真面目なのは間違いないということで、残った肉まんは俺が食べよう」

柚「??あれ?」

8: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:20:55.12 ID:gTwPaMtyo

柚「だまされたカモ!」

P「あほー」

柚「あ、あほでもないもん!」

P「はいはい」ペチペチ

柚「ふに、ふに」

柚「も、もぉ!叩かないのっ」ガウー

P「ははは」



幸子「仲良しですね」モグモグ

小梅「う、うん。…プロデューサーさん……生き生きしてる…」モグ

千鶴「………………」モグモグ

千鶴「、いいなぁ…」ボソ

小梅「?」

千鶴「…」ハッ

千鶴「……、……」モグモグ、モグモグ

千鶴「…」ウニョー

9: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:21:39.10 ID:UJ/byLBDO

P「柚はどれがいい?」ガサ

柚「あえと、フツウの肉まんがいいかなー」

P「そっか。はい」

柚「へへーありがとっ」ペリペリ…

P「?」

柚「ぱくっ」

柚「んー、うまー♪」モグモグ

P「自分の手で食べろよ」

柚「Pサンの手まで食べるよ!」

P「勘弁してくれ」

柚「じゃあそのまま持ってておくのだー」

P「しょうがないな」

柚「へへー♪」パクー



幸子「あんまんもおいしそうですね」

小梅「は、半分こ……する?」

幸子「はい。では小梅さんも肉まんどうぞ」

小梅「あ、ありがとう……えへ」パク

千鶴「……」グルグル

10: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:22:31.08 ID:gTwPaMtyo

柚「おいしいねー♪」ペロ

P「それはなにより」

柚「むふふ。ほかの味も食べたいなー」キョロキョロ

柚「!千鶴チャン。それはえっと……ピザまん?」

千鶴「あ、はい。えっとその……ピザまん、です」グルグル

P(ピザまんのチーズがあんなに伸びてるのは初めて見たな…)

柚「手伝おっか?」

千鶴「い、いえ。それには及ばな……あう」ウニョー

柚「へへ」


ぱくっ


千鶴「…」

柚「んー♪ピザまんもおいしいかも!」

千鶴「……」

千鶴「ふふ…じゃあ、よかった……。あ…ありがと」

柚「いえいえー♪」

P「まあ横取りして食べただけだしな」ペチ

柚「ふにー」

11: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:23:57.33 ID:UJ/byLBDO

柚「伸びて困ってた千鶴チャンを助けてあげたんだよ!柚やさしい!」ペカー

P「はいはい」

千鶴「ぶきようで、その」

P(いまのは逆に器用だと思うが)

千鶴「……」

千鶴「プロデューサーも、食べますか?はい」

P「え…いや、いいよ。それを俺が食べると千鶴の分が」

千鶴「プロデューサーこそ食べてませんから。……それに私も、さっきの柚さんみたいなの、してみたいし…」

P「?」

千鶴「――って、」ハッ

千鶴「そのっ……べ、べつにいまのはっ……なんでもないですけど。な、なんですか。早く食べてください。ほら」

P「お、おう。じゃあ――」パク

P「、……おいしいです」モグモグ

千鶴「そ、そうですか。まあおいしいですよね。売り物ですから。……ふふふ」

P「……」モグモグ



柚「あんまんもおいしそう!」

小梅「た、食べますか……?」

柚「ありがとう!」ニパーパクー

小梅「い、いえ……ふふ」

12: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:24:45.41 ID:gTwPaMtyo


ズル・・



輝子「なんだかいい匂いがする……ね」フヒ

幸子「輝子さん。ええと、プロデューサーさんから差し入れの中華まんがですね」ガサ

輝子「き、キノコまんが、いい」

幸子(それはそもそも世に実在するんです?)

小梅「し、輝子ちゃん……いまの登場は、ぞ、ゾンビみたいで……よ、よかった」

輝子「…!フヒッ」

輝子「ほ、ほんと。じゃあもう一回やっちゃう」モゾ

P「こたつにもぐるのはやめなさい」ペチ

輝子「ノコッ」

13: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:25:31.82 ID:UJ/byLBDO

幸子「あとは肉まんしか残ってませんね」ガサ

千鶴「そういえば…そこのコンビニで、きのこまんって見たことあるような」

輝子「えっガチで」

幸子(興奮のあまり口調が不安定です)

P「あるなら買ってみるか。おいしそうだし」

輝子「わ、わたわた、私の分も」ハイ、ハイ

P「落ち着け。買って来るよ」

千鶴「一緒に行ってもいいですか」

P「?うん。いいよ」

千鶴「どうも。欲しいものがあるんです」

P「そっか」

千鶴「…」

千鶴「…それに」

P「?」

14: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:26:15.54 ID:gTwPaMtyo

柚「おなかもいっぱいになったし、もうひと遊びするぞー」

小梅「おー…」


ぽこぽこ


輝子「……今日もみんな…元気いっぱい……フヒ」

幸子「そうですね」ナデナデ



千鶴「…」

千鶴「……あまり勉強も手につかないし…」

P「…」

P(やっぱり千鶴は素直じゃないか)

15: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:27:00.60 ID:UJ/byLBDO







P「はい」ガサ

千鶴「え?」

P「きのこまん。食べるだろ?」

千鶴「…どうも」

千鶴「…」ジッ

P「?」

千鶴「あっ」

千鶴「いえ、これはべつに、その」

P「――…ああ。」

千鶴「」ビクッ

16: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:27:34.48 ID:gTwPaMtyo

P「そういえば、柚みたいにしてみたいって言ってたな」


ペリリ


P「はい」

千鶴「……」

P(って、よく考えたら俺も恥ずかしいな。なんだこれ)

千鶴「あ、あーん」

P「あーん」

17: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:28:11.18 ID:UJ/byLBDO


ぱく


千鶴「…」モグモグ

千鶴「おいしい、です」

P「そっか。よかった」

千鶴「……」コクン

千鶴「……」モグモグ



千鶴「うぐ!…さ、さっきの台詞は、やっぱり聞かれて……!」

P「?」

千鶴「や、な、何でもない、です、……きゅー…」

P(いまの音はなんだろう)

18: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:29:13.61 ID:gTwPaMtyo

P「…、あ…千鶴」

千鶴「?」モグモグ

P「ほっぺにあんがついてる」

千鶴「え、あ、と」

P「取ってやるよ」

千鶴「あ、あ、…すみません…」

P「いえいえ」ヒョイ

千鶴「…」ウー

千鶴「…?」

19: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:30:18.72 ID:UJ/byLBDO

千鶴「な、なんでそんなに笑っているんですか」

P「へ?」

千鶴「た、たしかに、私はダメな子ですけど……プロデューサーがいなきゃ、仕事もできない子だし…でもそんな笑うこと……」ブツブツ

P「おーい」

千鶴「?…ハッ、き、聞いた?」

P「い、いや。聞いてないよ」

千鶴「そ、そう。……ほっ…」ハフ

P「…」クス

千鶴「あ、また笑った」ムー

P「あ、いや」

20: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:31:10.41 ID:gTwPaMtyo

P「千鶴が楽しそうだったから、つられてつい、な」

千鶴「……あっ」

千鶴「…わ、私も笑って…た?」

P「うん。すごく楽しそうで、嬉しそうだったよ」

千鶴「……」ギュ

P「…?」

千鶴「そっか…私、楽しそうに、笑えるんだ……嬉しい…ふふ」ニコ

http://i.imgur.com/3LEY5VG.jpg


P「…」

P(いい笑顔だな)

21: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:31:49.16 ID:UJ/byLBDO







P「集中できない日は、思い切って気分転換にあててもいいんじゃないか?」

千鶴「え?」

P「勉強。今日は手につかないんだろ?」

千鶴「……そ、そうですね」

千鶴「プロデューサーから見ても、そうだと分かるなら……無理して続けても、あまり効率は…」ムー

P(見てもというか、言ってたからな)

千鶴「じゃあ……本でも読もうかな…」

P「うん」

22: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:32:30.82 ID:gTwPaMtyo

P「それでもいいけど」

千鶴「?」


ガチャ


柚「あっ」

P「あ?――がっ」スコーン

小梅「す、ストライク…」

幸子「おおー」パチパチ

輝子「おお…」パチパチ

千鶴「……大丈夫?」

P「」チーン

23: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:33:13.15 ID:UJ/byLBDO

柚「へへっ。Pサンごめんねー」

P「ったく…だから事務所の中ではやるなと、あれほど…」ムク


ころ


千鶴「…」ヒョイ

P「…。」

P「はい」

千鶴「?」

P「打ち返してやれ」

千鶴「え」

柚「お、こんどは千鶴チャンがお相手だねっ。よーしこーい」

千鶴「い、いやでも私、バドミントンなんてしたこと…」

P「でもやってみたら楽しいかもしれないぞ」

千鶴「……」

千鶴「楽しいかな」

P「たぶん」

千鶴「……、じゃあ…」ギュ

24: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:33:49.02 ID:gTwPaMtyo

千鶴「え、えい」パコ


ぽーん


柚「おっ上手だね!はー」パコ

小梅「あ、こ、こっちに……え、えい」パコ

千鶴「わ、またこっちに……うきゅ」パコ


ぽーん



幸子「みなさんお上手ですね」

輝子「き、キノコも飛び交う…は、白熱のラリーだね」フヒ

P「茸が飛び交うのはラリーと関係ないけどな」

25: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/30(水) 18:34:35.24 ID:UJ/byLBDO


ぽーん


P「今日も平和だ」

幸子「そうですね」

輝子「……フヒヒ」コクコク


ぽーん


柚「千鶴チャンそっち!」

千鶴「は、はい!…――きゃっ」パシッ

柚「おーっ、ないすガッツだぁ!えい」パコッ

小梅「…あわわ」ブンッ


ぽとっ・・


千鶴「……あ」

千鶴「ふふ。楽しい。なにこれ楽しい。」フフフフ…

小梅「つ、次は……負けない、です」

柚「へへっ。アタシだってゆずらないよっ。千鶴チャン、次いくよー」

千鶴「はい。いつでも大丈夫です。…ふふ、ふふふふ…」ニヘニヘ


ぽーん


P「楽しそうだな」

幸子「そうですね」



・・・・おしまい