1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:23:48 ID:FgZzmftk

渡し守「そうだよ」

ジャスレイ「い、いや、待ってくれ!」

ジャスレイ「そ、それって、あれか?」

ジャスレイ「死んだ奴が渡るって言う……あれなのか?」

渡し守「へえ。一応知ってるのか」

渡し守「最近はね。知らない奴も多くて説明に時間が掛かるんで助かるよ」

渡し守「そう。あんたは死んだんだ」

渡し守「文字通りミンチになってね」

ジャスレイ「」

渡し守「さ、状況が分かったのなら」

渡し守「さっさと船に乗ってくれんか?」

渡し守「後がつかえてるんだ」

引用元: ジャスレイ「さ、三途の川……?」 


 

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2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:24:48 ID:FgZzmftk

ジャスレイ「い、嫌だ!」

ジャスレイ「お、俺は乗らねぇぞ!」

渡し守「そうかい」

渡し守「じゃ、あんたは後回しだ」

渡し守「次はいつになるか分からんが、またな」

ジャスレイ「いつになるか分からんって……」

ジャスレイ「あと、ここに留まっていたらどうなるんだ?」

渡し守「先に進めないだけさ」

渡し守「この川は泳いで渡る事はできないし」

渡し守「退屈なここでのんびり過ごしていればいい」

ジャスレイ「…………」

3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:25:41 ID:FgZzmftk

渡し守「そういや……ついこの前、やる事があるかもって」

渡し守「ここに残った奴が居たっけ」

渡し守「そいつと話でもしていれば退屈はしないんじゃないかな」

ジャスレイ「そうかよ……どうでもいい」

渡し守「確か……名瀬なんちゃらって名前だった様な」

ジャスレイ「!?」

渡し守「んじゃ、またな」

     スタ スタ スタ…

ジャスレイ「…………」

4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:26:23 ID:FgZzmftk

―――――――――――

ジャスレイ「…………」

ジャスレイ「名瀬……」

名瀬「ん?」

名瀬「!」

名瀬「ジャスレイ……」

ジャスレイ「ちっ……こんな所で、またお前に出会うとはな」

名瀬「……そりゃこっちのセリフ」

名瀬「と、言いたいが、ここに居るってことは」

名瀬「お前も死んだのか。思ったより早かったな」

ジャスレイ「うるせーよ!」

ジャスレイ「てめぇの飼い犬の鉄華団が噛み付いてきやがったんだ!」

名瀬「それで返り討ちに会ったか」

ジャスレイ「ぐっ……!」

5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:27:57 ID:FgZzmftk

名瀬「あいつら……俺が何の為に……」

名瀬「…………」

名瀬「ま、あいつららしい、か……」 クスッ…

ジャスレイ「…………」

名瀬「で?」

名瀬「お前は何の為に、俺に会いに来たんだ?」

ジャスレイ「…………」

名瀬「…………」

ジャスレイ「別に……ただの暇つぶしだ」

名瀬「そうか」

ジャスレイ「…………」

6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:28:43 ID:FgZzmftk

ジャスレイ「てめぇ……なんかやる事があるとか言ってたらしいが」

ジャスレイ「それは何だ?」

名瀬「……お前からしたら、くだらねぇ事さ」

名瀬「これから先、もしかしたら……」

名瀬「俺の知り合いがここへ来るかもしんねぇ」

名瀬「生か死か、ぎりぎりの所で彷徨って、勢いでこの川を渡っちまうかもしんねぇ」

ジャスレイ「…………」

名瀬「それを止められるのなら、俺は止めたいのさ」

ジャスレイ「……鉄華団の連中か」

名瀬「まあ……そういう事だ」

ジャスレイ「…………」

ジャスレイ「どうしてだ?」

ジャスレイ「どうしてそこまで、あのガキ共に肩入れすんだよ」

7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:29:37 ID:FgZzmftk

名瀬「理由か……」

名瀬「たぶんお前に言っても理解できないだろう」

ジャスレイ「けっ、もったいぶりやがって……」

ジャスレイ「ああ、わからねぇし、分かりたくもねぇよ!」

ジャスレイ「じゃあな!」

     スタ スタ スタ

名瀬「ああ、そうそう」

ジャスレイ「ん?」

名瀬「そういや少し前にラフタが来ちまった」

ジャスレイ「!」 ビクッ

名瀬「追い返したかったが……肉体が絶望的な状態で無理だったよ」

ジャスレイ「…………」

8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:30:13 ID:FgZzmftk

名瀬「ほんと」

名瀬「世の中ってやつは、思い通りに行かねぇもんだよな……」

名瀬「ジャスレイ」 ギロッ…

ジャスレイ「…………」

     スタ スタ スタ…

名瀬「…………」

―――――――――――

渡し守「ん?」

渡し守「早く渡りたいって?」

ジャスレイ「ああ……」

渡し守「まったく……こっちは忙しいってのに」

9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:31:02 ID:FgZzmftk

ジャスレイ「いいから早くしろよ!」

ジャスレイ「こんなトコは、もう飽き飽きなんだよ!」

渡し守「分かった分かった」

渡し守「最後の我がままくらい聞いてやるさ」

ジャスレイ「ったく……」

ジャスレイ(ここに居たら名瀬の奴に何されるか、わかったもんじゃねぇからな)

ジャスレイ(早いとこズラかった方がいい)

ジャスレイ「…………」

ジャスレイ「…………」

渡し守「はい、お待たせ」

渡し守「んじゃ、行こうか」

10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:31:40 ID:FgZzmftk


―――――――――――


     ガヤ ガヤ ガヤ

獄卒「はーい、押さないでー」

獄卒「順番は守ってくださいねー」

ジャスレイ「」

ジャスレイ(いったい何人いるんだよ!?)

ジャスレイ「ったく! やってられっか!」

    ズカ ズカ ズカ!

ジャスレイ「おい! いつまで待たんだよ!」

ジャスレイ「さっさと通せ!」

獄卒「うわっぷ!?」

11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:32:26 ID:FgZzmftk

獄卒「す、すみませんけど、こっちも忙しいんです!」

獄卒「お手数をおかけしますが、もう少し待ってて下さいっ」

ジャスレイ「いーや、もう待てねーな!」

ジャスレイ「さっさと……」

     バシィッ!

ジャスレイ「ぎゃあっ!!」

ジャスレイ「な、何をしやがる……」

ジャスレイ「!!」

アミダ「騒がしいと思ったら、あんたかい。ジャスレイ」

ジャスレイ「ア、アミダ……!?」

ジャスレイ「て、てめぇ……ここで何をしてやがる!?」

12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:33:12 ID:FgZzmftk

アミダ「見ての通り仕事さ」

アミダ「鬼灯って奴に人手が足りないから、仕事を手伝って欲しいと言われてね」

ジャスレイ「」

ジャスレイ「し、仕事だと?」

アミダ「あんたみたいなクズが暴れたら、力ずくで抑えてやれってさ」

アミダ「こんな風にね!」

     ドゴォッ!

ジャスレイ「おごぉっ!!」

アミダ「列に戻りな、ジャスレイ」

アミダ「ここでは死んでも強制的に生き返らせるから、手加減しないよ」

ジャスレイ「」

アミダ「……この程度で白目むくのかい。情け無いねぇ」

アミダ「まあ、静かにしていればいいから、このままでいいか」

13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:34:08 ID:FgZzmftk

アミダ「後は任せたよ」

獄卒「すみません、助かります」

アミダ「礼には及ばないさ」

アミダ「あたしは仕事をしただけ」

アミダ(……ま、少ーし、うさを晴らしたけどね)

アミダ(…………)

アミダ(ラフタがここへ来た時から、分かっていたけど)

アミダ(あの子達……やっぱりやっちまったんだね)

アミダ(…………)

アミダ(名瀬……あんたの危惧した通りだった)

アミダ(まったく……ほんと、良くない事ばかり当てるね。あんたは)

14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:35:01 ID:FgZzmftk

―――――――――――

ジャスレイ「」

ジャスレイ「」

ジャスレイ「……ん」

ジャスレイ「…………」

ジャスレイ「……は!?」

獄卒「あ、気がつかれましたか」

獄卒「ちょうどいいタイミングでした」

ジャスレイ「…………」

ジャスレイ「ちょうど……いい?」

獄卒「閻魔大王の裁判です」

獄卒「もうすぐあなたの番ですよ」

ジャスレイ「裁判か……」

15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:35:50 ID:FgZzmftk

ジャスレイ「…………」

ジャスレイ(まあ……地獄行きなのは間違いないだろうな)

ジャスレイ(けど、ま)

ジャスレイ(おれは名瀬みたいにビビリじゃねぇ) フフン

ジャスレイ(とっとと地獄へ行って、さっさと出てやるさ)

ジャスレイ(いや、アミダの奴が仕事を頼まれていたし)

ジャスレイ(上手く行けば、俺も地獄なんて行かずに仕事を……)

閻魔大王「次ー」

獄卒「あ、はい」

獄卒「お待たせしました。どうぞ」

ジャスレイ「おう」

16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:36:54 ID:FgZzmftk

閻魔大王「えーっと……」

閻魔大王「じゃすれい・どもみこのす、か」

鬼灯「閻魔大王、どのみこるすです」

閻魔大王「ややこしいな……」

閻魔大王「面倒だからじゃすれい君でいい?」

ジャスレイ「……お、おう」

ジャスレイ(い、異様にでかいおっさんだな……)

ジャスレイ(逆らわずにいた方が良さそうだぜ)

閻魔大王「えーっと……うわっ、じゃすれい君、ずいぶん罪状が多いね」

鬼灯「久しぶりの悪党です」

閻魔大王「こりゃちょっと刑期は長くなるの、覚悟してね」

ジャスレイ「長くなるって……どんだけだよ」

17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:37:47 ID:FgZzmftk




閻魔大王「ざっと10万年くらいかなぁ……」




ジャスレイ「」

ジャスレイ「じゅ、10万年!?」

ジャスレイ「冗談じゃねぇよ!!」

鬼灯「あのですね、じゃすれい君」

鬼灯「これでもずいぶん短くなった方なんですよ?」

ジャスレイ「アホか!10万年で短いって、どんだけ長かったんだよ!?」

鬼灯「かつては億単位の時間でした」

ジャスレイ「」

18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:39:01 ID:FgZzmftk

閻魔大王「えっと……あれ何て言ったっけ?」

閻魔大王「周○徳?」

鬼灯「違いますよ。それは料理人の方です」

鬼灯「現在の記録で最長の刑期を実行してるのは」

鬼灯「毛○東ですね。多くの国民を死に至らしめましたので」

閻魔大王「あーそっか。周○平と勘違いしちゃってたな」

ジャスレイ「で……そいつの刑期は?」

鬼灯「863億8200万年です」

ジャスレイ「」

鬼灯「じゃすれい君。 君は運が良い」

鬼灯「今が人手不足でなければ、1億年くらいの刑期でしたでしょう」

ジャスレイ「」

19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:39:58 ID:FgZzmftk

閻魔大王「じゃ、次」

ジャスレイ「ま、待ってくれ!」

ジャスレイ「そ、その……地獄では、どんな刑務作業をするんだ?」

鬼灯「基本、何もしなくてもいいですよ」

ジャスレイ「へ?」

鬼灯「あなたの罪で言えば……例えば動物」

鬼灯「犬とか猿とか10数匹くらいにむちゃくちゃ噛み付かれます」

鬼灯「抵抗しても構いませんが、どうやっても大抵死にますけどね」

ジャスレイ「」

鬼灯「ご安心を」

鬼灯「死んだらすぐ生き返らせて、また同じ事を繰り返しますので」

ジャスレイ「」

20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:41:06 ID:FgZzmftk

鬼灯「あとは……まあ定番ですが」

鬼灯「獄卒に金棒で死ぬまでぶん殴られたり、切り刻まれたりとか」

鬼灯「  の へマグマ並みの熱々の液体を流し込んだりとかですかね」

ジャスレイ「」

閻魔大王「分かってもらえたかな?」

閻魔大王「じゃ、次」

ジャスレイ「ま、まってくれ!」

鬼灯「今度は何です?」

鬼灯「後がつかえていますので手短に」

ジャスレイ「お、俺を雇わないか!?」

ジャスレイ「ひ、人手不足なんだろ!?」

ジャスレイ「俺は役に立つぜ!」

21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:41:58 ID:FgZzmftk

閻魔大王「鬼灯君、どうなの?」

鬼灯「……うーん」

鬼灯「残念ですが、こちらの求人に見合った能力をお持ちで無い様なので」

ジャスレイ「なっ!?」

ジャスレイ「そ、そんな事はねぇはずだ!」

鬼灯「しかしあなたは、命令はするだけで」

鬼灯「具体的な工程作成等は人任せにしていますよね?」

ジャスレイ「そ、そりゃそうだろ」

ジャスレイ「俺はもっとでかい事や高い場所から見た所で計画しているからな」

鬼灯「そういった人材は求めていないんですよ」

鬼灯「もっと細かな仕事の出来る人が欲しいんです」

22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:42:33 ID:FgZzmftk

ジャスレイ「わ、わかった。 そういうのでもしっかりやるから」

ジャスレイ「頼む、雇ってくれ!」

鬼灯「残念ですが、やっぱり雇えませんよ」

ジャスレイ「なんでだよ!?」

鬼灯「あなたの罪状で一番重い罪は、命を弄んだ事ですが」

鬼灯「その次くらいに欺瞞……まあ平たく言うならウソつきである事なんです」

ジャスレイ「!」

鬼灯「何事も信用と言うモノは大事でして」

鬼灯「ましてやあなたの場合、長らくお世話になった人まで」

鬼灯「これといった理由も無く、ただ自分の欲の為に裏切っていますからね」

鬼灯「残念ですが」

ジャスレイ「ま、まま、待ってくれ!」

鬼灯「もういい加減、諦めてくれませんか?」

23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:43:16 ID:FgZzmftk

ジャスレイ「こ、こんな裁判、不当だ!」

ジャスレイ「情状酌量があってもいいだろう!?」

鬼灯「情状酌量ですか。一応これでも考慮しているのですが」

鬼灯「では、ご自分で、ご自分の酌量すべき点を言ってみてください」

ジャスレイ「そ、そうだな……」

ジャスレイ「!」

ジャスレイ「女だ!」

鬼灯「女?」

ジャスレイ「俺は自分の女を名瀬の奴みたいに戦場なんかへ出していない!」

ジャスレイ「いつも安全な後方で待機させて、大事にしてたぜ!」

鬼灯「ほう」

ジャスレイ「へへ、どうよ?」

24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:43:52 ID:FgZzmftk

鬼灯「では」

鬼灯「あなたのおっしゃる大事にしてた女が、あなたをどう思っているのか」

鬼灯「少し読み上げてみましょう」

ジャスレイ「へ?」

鬼灯「あいつまた女作ったのかー」

鬼灯「まあ金さえ入れてくれたら問題ないけどー」

ジャスレイ「」

鬼灯「ああ、やっとくたばったのか」

鬼灯「次、誰に乗り換えるかなー」

ジャスレイ「」

鬼灯「次は一番笑えますね」

25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:44:29 ID:FgZzmftk

鬼灯「あいつ勘違いしててヤな奴だったわー」

鬼灯「ベッドテクも全然無いし、ヘコヘコ腰振って自慢して気持ち悪かったわー」

ジャスレイ「」

鬼灯「……後は似たり寄ったりなので省略します」

ジャスレイ「…………」

鬼灯「もう質問はありませんね?」

ジャスレイ「!」

ジャスレイ「ま、待って……待ってくれ!」

鬼灯「……アミダさん、お願いします」

アミダ「あいよ」

ジャスレイ「!」

26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:45:04 ID:FgZzmftk

ジャスレイ「な、なあ、アミダ」

ジャスレイ「こ、この通り、謝るからよ……」

ジャスレイ「な、何とか、あいつらに言ってやってくれねぇか?」

アミダ「…………」

ジャスレイ「た、頼む! この通りだ!」 土下座!

アミダ「…………」

アミダ「ほら、立ちな」

アミダ「地獄があんたを待ってるよ」

ジャスレイ「い、嫌……」

     ドゴォッ!!

ジャスレイ「」 ドサッ…

閻魔大王「はい、次ー」

27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:45:39 ID:FgZzmftk


―――――――――――


獄卒食堂


ラフタ「はい、エビフライ定食お待ちー」

ラフタ「ふう……」

アミダ「ラフタ」

ラフタ「あ……あねさん」

ラフタ「お疲れ様です」

アミダ「お疲れ」

ラフタ「何か食べますか?」

アミダ「そうだね……トンカツ定食を」

ラフタ「はーい」

28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:46:25 ID:FgZzmftk


―――――――――――


アミダ「ふう。 美味しかったよ、ラフタ」

ラフタ「良かったです」

アミダ「料理の腕もMS並に上手くなったじゃない」

ラフタ「えへへ」///

アミダ「…………」

アミダ「……実はね、さっき」

アミダ「ジャスレイを地獄に送ってきた」

ラフタ「!」

ラフタ「……そう……ですか」

29: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:47:16 ID:FgZzmftk

アミダ「不安かい?」

ラフタ「!」

ラフタ「…………」

ラフタ「……両方……です」

アミダ「両方?」

ラフタ「たぶんアキヒ……鉄華団は」

ラフタ「ダーリンの言う通りの行動をした」

アミダ「…………」

ラフタ「それは、ここへ……死んでしまう可能性が高くなる道を選んだ、という事」

アミダ「……うん」

ラフタ「でもそれは……鉄華団の誰かに早く会えるかもしれない、という事でもある」

30: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:47:52 ID:FgZzmftk

アミダ「……なるほど」

アミダ「つまり、鉄華団の連中に早く死んで欲しいって事か」

ラフタ「まさかそんな!」

アミダ「分かってるよ」 クスッ

アミダ「早く会いたいけど……早死にして欲しい訳じゃない」

アミダ「そういう事なんだろ?」

ラフタ「ええ……」

アミダ「……難しい問題だね」

アミダ「でも」

    ガタタ

アミダ「ここで……添い遂げられるといいね」

ラフタ「…………」///

ラフタ「……はい」///

31: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:48:29 ID:FgZzmftk

アミダ「ごちそうさま」

アミダ「じゃ、あたしはもう行く」

アミダ「ラフタもそろそろ少し休みなよ?」

ラフタ「はい」

     スタ スタ スタ…

ラフタ「…………」

ラフタ(……アキヒロ)

ラフタ(もし……もし、さ)

ラフタ(ここへあんたが来た時……ひとり身だったら)

ラフタ(こんどこそ、言うね)

ラフタ(あたしの……本当の気持ち)

32: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/02/08(水) 04:49:25 ID:FgZzmftk








     大好きだよ……アキヒロ








     おしまい