1: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 11:14:40.40 ID:RGh6rWkU0
唯「う~ん……」

唯「このギターほしい……」

澪「いやそれ千万円だぞ諦めろ」

唯「でも……」

唯はどうしも欲しかった

唯(一気に稼げるバイトあったりしないかなあ……?)

引用元: 唯「五億年ボタン!」 


 

 
4: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 11:18:49.75 ID:RGh6rWkU0
次の日

澪「まだ言ってたのか」

律「 交とかに走るなよ?」

唯「わかってるよお」

唯「…ムギちゃんなにか知らない~?」

紬「無いことはないけど、あまりおすすめしないわよ?」

5: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 11:21:58.00 ID:RGh6rWkU0


紬「これはね、五億年ボタンっていうのよ」

唯「押すとどうなるの?」

紬「100万円が出てくるわ」

律「んなアホな……」ポチッ

ガコン

律「は……?」

澪「え……?」

唯「ほんとだった……!」

6: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 11:25:27.26 ID:RGh6rWkU0
律「どういう仕組みなんだ?これ」

紬「りっちゃん、あなたはさっきまで5億年過ごしたの」

律「」

澪「いや、もっと詳しく」

紬「このボタンを押すと、とある世界で5億年過ごすことになるの」

7: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 11:30:16.00 ID:RGh6rWkU0
律「いや、過ごしてないぞ私は?」

紬「かえってくるときにその世界の記憶が消えかるのよ」

澪「どんな世界なんだ?」

紬「さあ……ただ、何もないずっと広がった空間で死ぬことも気を失うことも出来ないと言われているわ」

唯澪律「」




9: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 11:33:01.21 ID:RGh6rWkU0
澪「そんな空間に律は……」

律「いや、案外なにもなかったぞ?ほら」ポチッ

澪「あっ!バカっ!」

ガコン

律「な?」

澪「……」

11: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 11:37:33.03 ID:RGh6rWkU0
唯「10回押せばいっせんまんえんだねっ!?」

紬「押すの?唯ちゃん…?」

唯「想像してみたらちょっと怖いけど…これでギターが買えるんでしょ?」

唯「それにゴロゴロし放題だし」

紬「わ、わかったわ……どうぞ唯ちゃん」

澪「や……やめとけっ!!絶対後悔するぞっ!!」


14: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 11:41:06.16 ID:RGh6rWkU0
唯「りっちゃんも帰ってきたし大丈夫だよお~」

律「大したことなかったぜ?ほんとに過ごしたかどうかも怪しいもんだ」

唯「ほらりっちゃんも言ってるしさあ」

澪「でもっ!……でもっ…」

唯「一回試しに押してみるよ~それっ!」ポチッ

澪「あっy…

18: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 11:43:24.13 ID:RGh6rWkU0
バシュンッ!!


__________________


唯「…………」

唯「……ここは?」

唯「五億年世界……?」


~五億年スタート~

36: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 12:00:12.87 ID:RGh6rWkU0
唯「ほんとにきちゃったんだ……」

…………

唯「なにもすることないなあ」

唯「寝よ……」


45: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 12:05:38.14 ID:RGh6rWkU0
唯「……」

唯「寝付けない」

呟く唯にはある種の恐怖が芽生えていた

~数分後経過~

唯(ドッキリだよね……?)

~数十分後経過~

唯(夢だよ……)

唯(だいたいそんな話があるわけないじゃん……)

唯(ほっぺたつねっても痛くないし)

唯(あの機械のどこに100万円がはいってたんだっていう話だよね……)

~数時間経過~

唯「ういぃ……帰りたいよお……」グス

49: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 12:08:07.07 ID:RGh6rWkU0
唯「ぜんっぜん覚めないっ!!この夢っ!!」

唯「いやあああああああああああああああ!!」

唯「……」

唯「お願い……覚めてよお……」ポロ

……

唯「何日立ったかな……」

52: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 12:11:57.48 ID:RGh6rWkU0
唯「何週間たったかな……」



唯「何ヵ月経ったかな……」



唯「何年経ったかな……」

しかし実際には3日も経っていない

意識しているときは時間の流れが遅く感じるものだ

58: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 12:19:03.13 ID:RGh6rWkU0
唯「りっちゃんはこれを2回も……」

唯「せめて何年経ったか知りたい……」

唯「澪ちゃん、りっちゃん、ムギちゃん……」

唯「どこまで続いてるのかなこの空間……」

唯「なんで押しちゃったんだろ……」

一週間近く経ちながらも、まだ唯は冷静さを取り戻せないでいた

唯「ムギちゃんがボタンを持ってこなければ……」

むしろ

唯「ダメっムギちゃんは悪くない、悪いのは私っ」

「ムギちゃんは悪くないムギちゃんは悪くないムギちゃんは悪くないムギちゃんは……ムギちゃんは……ムギは……ムギは……」

「琴吹紬は……琴吹紬は……」

 
67: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 12:38:04.23 ID:RGh6rWkU0
~数十年後~

唯は

脳以外を動かさなくなっていた

唯「今ごろタイムマシンできてるかな……」

唯「ここに来て数ヶ月だったら押すときの私を止めてたかな……」

唯「今となってはどうでもいいか」

68: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 12:43:18.25 ID:RGh6rWkU0
~百年経過~

唯「このフレーズいいかも」

唯「名曲がどんどんわいてくるよ」

唯「早く買って弾きたいなあ」

唯「発表すればこんなことしなくても」

唯「大金持ちになれたのに」

あと499999900年。がんばれ唯。

69: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 12:46:25.01 ID:RGh6rWkU0
~1000年経過~

すでに人間の精神をはるかに超越した唯は頭の中で作曲し続けていた

あと何年かなんてここ数百年は考えていない

71: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 12:51:34.13 ID:RGh6rWkU0
あるとき唯は思った

唯「私ってもしかして神様?」

唯「そんなわけないか」

唯「神様ってなんだったんだろう」

唯「ちょっと真剣に考えてみようかな」

~作曲をやめた10万1129年目のこと~

73: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 12:56:38.61 ID:RGh6rWkU0
~考えること一万年~

唯「頭の中だけじゃ入りきらないかな」

唯「ふんすっ」グッ

歯を抜き

唯は果てしなく続く床に書き始めた

74: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 13:03:20.70 ID:RGh6rWkU0
ひとつのことをすれば凄いところまでいく

天性の才能を持った唯は

わずか一年で宇宙の起源を把握し

わずか十年で空間の本質と調和し

わずか百年で時間の概念を理解し

わずか千年で神に等しい状態となっていた

76: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 13:05:51.29 ID:RGh6rWkU0
全てを理解した唯はまた作曲に打ち込む



一時間に数億単位で曲が生まれる




77: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 13:08:15.03 ID:RGh6rWkU0
唯「ここにいられるのもあと一時間」

唯「記憶がなくなる前に」

唯「私の全てを詰めた曲を体に刻み込もう」


80: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 13:12:36.24 ID:RGh6rWkU0
そして、

唯「これで彫り終わった……」

同時に5億年が終了する

唯「なに……?この感覚……」

唯「そうか、気を失うってやつだった……」

唯「短かったな……」

光が唯を包み込み

バシュウ!

83: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 13:17:56.78 ID:RGh6rWkU0
唯「うおっ!?100万円だあ~♪」

澪「唯まで……」

律「澪もやってみろよー」

澪「ぜ、絶対嫌だからな!!」

唯「あと9回だねー?それっ」ポチポチポチッ

律「あっズルいっ!私もやるぞー」ポチッ

紬(いつ終わりにしましょう…)

90: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 13:27:13.72 ID:RGh6rWkU0
5億年スタート×9

……

……

……

……

バシュウ!

91: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 13:27:45.73 ID:RGh6rWkU0
唯「これでお金が足りるよ~」

律「良かったなっ!そうだっこの金でみんなで海外に行こうぜーっ!!」

唯「いいね!いいね!」

澪「ほ……本物なのか?その金……」

紬「あら?唯ちゃん、右手の指にアザがあるわよ?」

唯「あれー?ほんとだ……」

澪「なんだ?これ?五線譜?よくみりゃ音階あるし……」

律「よく見たら唯の両手全ての指についてやんの」

唯「うええ!?このボタンのせいかなー?」

唯「不思議なこともあるもんだなあ……」

95: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/06/24(日) 13:32:05.21 ID:RGh6rWkU0
後に、中野梓を加えた放課後ティータイムは世界的アーティストとなった

その人類が到底考え付かない曲、詩に人々はただ魅了されるばかりであった

あのときの唯「やりすぎはよくないしね」

「これくらいのクオリティで問題ないよね」