2: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:02:16.58 ID:78gd71KP0
『藤居朋と運勢①』

朋「おはよー……」

モバP「おう、おはよう」

モバP「……ずいぶん元気がないな」

朋「ここに来る前にかばん落としてひっくり返しちゃって……」

朋「はぁ……今日のあたし、ついてないわ……運勢最悪かも……」

モバP「……まあそんな日もあるさ」

モバP「元気だしな」

朋「うん……」

朋「はぁ……あー……もう、ほんとに最悪」

モバP「……今日のレッスン大丈夫か?」

朋「うん……まあ、受けてくるけど……」

朋「運勢悪いとレッスン上手にできないかもしれない……」

朋「……でも、まあ、一応がんばってはみる」

モバP「……ん、がんばれ」

引用元: 案外知らない藤居朋 


 

 
3: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:02:42.01 ID:78gd71KP0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


朋「ただいまー……」

モバP「おかえ……おぉ、さっきよりもどんよりしてるな」

朋「だって、ぜんぜんうまくいかなくって……」

朋「みんな簡単そうにこなしてくのにさ、あたしだけステップひとつこなせなくて……」

朋「はぁ……やっぱり今日最悪の日だわ」

モバP「……」

朋「……そういえば、この前のオーディションに失敗した日も占い最下位だったし……」

朋「もしかしたら、今月は何をやってもダメな、最悪な月なのかも」

朋「……ううん、きっと最悪な年なのね」

モバP「いや、さすがにそれはないだろ」

朋「……そうね、それはちょっと言い過ぎたかも」

朋「でも、今月は絶対最悪な月よ」

朋「何もない床で転ぶし、傘もないところで雨に降られるし、財布も落とすし……」

モバP「……」

モバP「……別に運勢でその日の出来事が全部が決まるってわけじゃないんだ」

モバP「運勢を変えてやる勢いで過ごしてみたらどうだ?」

朋「運勢を変えてやる勢い……」

朋「……ねぇ、いっきに運気が上昇するアイテムとか知らない?」

モバP「……いや、しらないな」

朋「そうよね……」

朋「はぁ、どうしよ……休みの日、パワースポット10個くらい巡ろうかな……」

朋「……巡れるかな?」

モバP「……」

4: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:03:52.44 ID:78gd71KP0
『藤居朋と怖がり』


朋「知ってる?」

朋「薄気味悪いところって運気が下がるって言うのよ」

朋「なんでかはわ柑奈いけど……でも下がる感じするでしょ?」

朋「たぶんだけど、見えない何かが運気を吸い取ってると思うのよ」

朋「……この前だってさ、間違えて心霊スポットに行っちゃって……」

朋「あのときは運勢も最悪だったけど、その後もっと運気が悪くなったような気がしたもん」

朋「だからね、あたしは運気の悪いところには行きたくないの」

朋「せっかく今、アイドルをして運気が上がってきてるんだから下げたくないし」

朋「……ね、わかる?」

朋「わかるわよね?」

朋「だからね、あたしあのお化け屋敷は遠慮するわ」

朋「運気が下がるのが嫌だから、遠慮する」

朋「……あれ?」

朋「ねぇ、ちょっと。あたし行きたくないんだけど、なんで背中押すの?」

朋「ねぇ、ねぇ、ねぇってば、ちょっと! ねぇってば!」

朋「ちょっ、ちょっと、ちょっと待って、ねぇ!」

朋「ほんとに! ほんとに嫌なの!」

朋「やめっ、押さないでいきたくないの!」

朋「怖いから嫌なの!」

朋「あっ」

朋「……そ、そう、怖いの、本当に怖いの! 怖いからいきたくないの!」

朋「だから……ねぇ、なんで押す力が強くなるのよ!」

朋「ねぇ、ねぇってばぁ!」

朋「ちょっと、やだ! やだーっ!」

5: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:04:37.28 ID:78gd71KP0
『藤居朋と運勢②』


朋「ただいまっ!」

モバP「おう、お帰り」

朋「ねぇ聞いて、プロデューサー!」

朋「あたし、今日レッスン上手くいったの!」

モバP「そうなのか?」

朋「うん!」

朋「トレーナーさんにまで褒められちゃって……えへへっ!」

朋「もう、ほんとにっ、やったーっ!」

モバP「はは、よかったな」

朋「うん!」

朋「今日の運勢、雑誌の占いだと普通だったから、レッスンも普通な感じかなって思ってたのに」

朋「もう、ほんとにびっくり!」

モバP「それだけ実力がついたってことだな」

朋「……へ、実力?」

モバP「ああ」

朋「……そうなのかな?」

モバP「……何を疑ってるんだ?」

朋「いや……」

モバP「……レッスンで褒められたってことは、それだけ朋の地力が上がったってことだ」

モバP「何も疑う必要なんてないだろ」

朋「そっか……」

朋「実力かぁ……えへ」

6: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:05:27.20 ID:78gd71KP0
『藤居朋とベースレッスン』


朋「はぁ……あー……疲れた」

モバP「はぁ……はぁ……そ、そうだな……久しぶりに走ったから本当に疲れた……」

朋「あはは……」

朋「……もう、急に一緒に走るって行ったときはびっくりしたわ」

モバP「最近あまり運動してなかったからさ」

モバP「レッスンの様子を見るついでに、と思ってな」

朋「様子を見るって……何の?」

モバP「走った振りしてサボってないかとか」

朋「そんなことしないわよ!」

モバP「はは、冗談だよ冗談」

朋「あんたねぇ……」

モバP「でも、驚いたな」

朋「何が?」

モバP「いや、結構スタミナあるんだなって」

朋「……そう?」

モバP「ああ」

モバP「俺なんてもうへとへとなのに……」

朋「まあ、あたしあんたと違って若いしね」

モバP「おい」

朋「ふふっ、冗談よ冗談」

モバP「……」

朋「さっきの仕返し……なんてね」

7: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:06:54.99 ID:78gd71KP0
朋「でも、あたしがいっぱい走れたのってきっとプロデューサーのおかげよ」

モバP「俺の?」

朋「うん」

朋「あたしあんたと一緒に走ってると自然と足が前に進むの」

朋「だから、いつもよりもがんばれた気がするの」

朋「いつもだったらもう少し早く休憩取ってるし」

モバP「ふーん……」

朋「……あっ、別に今日無理してるってわけじゃないわよ!」

朋「ほんとに今日はぜんぜん足が止まらなくって……」

朋「……あ、もしかしてあんたが幸運パワーくれてたとか?」

モバP「調子がよかっただけだろ」

朋「……一蹴されるとちょっと複雑な気分ね」

モバP「いや、だって幸運パワーなんてあげ方もわかんないしな……」

朋「あんたがあたしのラッキーパーソンだったらなにもしなくたってあたしに幸運パワーくれるわ」

モバP「……そういうもんなのか?」

朋「そういうもんなの!」

朋「……さて! そろそろ行きましょうか!」

モバP「ああ、そうだな」

朋「よいしょ……っと」

朋「……わわっ!」

モバP「うわっ、大丈夫か!?」ガシッ

朋「あ……うん、大丈夫」

モバP「そうか……よかった」

朋「……ふふっ」

モバP「な、なんだ?」

朋「ううん」

朋「やっぱりあんたってあたしのラッキーパーソンみたい……って、ふふっ」

8: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:07:48.66 ID:78gd71KP0
『藤居朋と決めポーズ』


朋「指先をピッ!」

海「……なんだいそれ?」

朋「あ、海ちゃん!」

朋「あのね、決めポーズ考えてたの!」

海「……決めポーズ?」

朋「うん!」

朋「あたしといえばこれ、って感じのやつ!」

海「ふーん……」

海「それが今のってわけかい?」

朋「そうそう。こうやって指先をピッ!」

朋「どうかな?」

海「んー……」

海「なんかもっと朋らしさを加えたほうがいいんじゃない?」

朋「あたしらしさ?」

海「そうそう」

海「なんか今のままじゃ朋って感じがしなくてさ」

朋「なるほどねぇ」

朋「あたしらしさかぁ……あたしらしさ……」

朋「……」

朋「ピッ、キミに向かって愛情線♪」

朋「……って感じ?」

朋「ちょっとセリフを加えてみただけだけど……どう?」

海「はは、さっきよりは朋らしいね」

朋「ほんと!?」

海「ああ。朋って感じがするよ」

朋「えへへ、ありがとっ!」

朋「じゃあ、プロデューサーにも言ってこよっと!」

9: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:08:38.90 ID:78gd71KP0
『藤居朋と運勢③』


朋「ただいまー」

モバP「おかえり」

モバP「今日のレッスンはどうだった?」

朋「んー……ちょっと失敗しちゃった」

朋「足がもつれて転んじゃって」

モバP「大丈夫か?」

朋「別に怪我したわけじゃないから大丈夫」

朋「でも……もっと努力しなきゃね」

モバP「!」

朋「……なに、驚いた顔して?」

モバP「いや……なんだ」

モバP「……今日の運勢はどうだったんだ?」

朋「?」

朋「別に普通だったけど……」

朋「……あ! そういうことね!」

朋「あたしが運のせいにしなかったからびっくりしたんでしょ!」

モバP「……まあ、そうだな」

モバP「悪い、失礼だったな」

朋「……ううん、今までのあたしだったらそういってただろうしね」

朋「でも、今日のはほんとにただのミスだったんだもん」

朋「あたしが、ちゃんとステップを覚えてたら転ぶなんてことはなかったし……」

モバP「……そうか」

モバP「じゃあ、覚えられるまでがんばらないとだな」

朋「うん」

朋「よかったら付き合ってくれる?」

モバP「もちろん」

朋「ありがと!」

朋「アイドルとしての自分を磨けばあたしの運そのものもあがるはずだし、がんばるわ!」

10: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:09:59.52 ID:78gd71KP0
『藤居朋と歌う曲』


朋「ぷっ、プロデューサー!」

朋「あたしの曲ができるかもしれないって本当!?」

モバP「おお、早い到着だな」

朋「だって、あんな連絡もらったらいても立ってもいられなくって!」

朋「で、プロデューサー! ほんとなの!?」

モバP「ああ」

朋「そっかぁ……わぁ……楽しみ……!」

モバP「で、まあどんな曲がいいか聞こうと思ってな」

朋「……決まってないの?」

モバP「ああ。朋の曲だから、朋の要望も取り入れたいしな」

朋「そっか……わぁ……」

モバP「で、どんな曲がいい?」

朋「んー……そうね……」

朋「……ラッキーな歌詞がいい!」

モバP「ラッキーな歌詞?」

朋「うん! みんなに幸せをあげられるようなラッキーな歌詞がいっぱい詰まった歌がいい!」

モバP「ん、わかった。他になにかあるか?」

朋「んー……みんなの運気も上昇するような歌がいいな」

モバP「了解」

朋「……ねぇ。あたしだいぶ抽象的なこと言ってるけど、いいの?」

モバP「もちろん」

モバP「アイドルの要望を聞いて、一番合う曲を作るのが仕事だからな」

朋「そっか……頼もしいわね」

モバP「まあ、作るのは俺じゃないが」

朋「……一気に頼もしさがなくなったわ」

モバP「ははっ」

モバP「……ほかに何か要望はあるか?」

朋「ううん、今のところはもうないわ」

モバP「わかった。じゃあ伝えとくな」

朋「うん」

朋「あたしの曲かぁ……」

朋「楽しみね……ふふっ」

11: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:11:45.49 ID:78gd71KP0
『藤居朋と運勢④』


朋「……いよいよね」

モバP「ああ」

朋「……ステージに立つなんて初めてだから」

朋「あぁ、もう、緊張するわ」

モバP「……大丈夫だ。今日までの自分を信じろ」

朋「今日までの自分……ねぇ」

朋「……」

朋「……あのね、プロデューサー。あたし過去に戻れるなら昔の自分に説教したいわ」

モバP「……説教?」

朋「うん」

朋「占いのせいにしちゃダメだって、努力しなきゃ何も始まらないんだって」

朋「占いに振り回されてたあたしに、ほんとに言ってやりたい」

モバP「……そうか」

朋「運勢が最下位の日だって、良い結果を残すことはできるし、その逆だってあるのよね」

朋「でもあたしはその運勢に縛られてさ……ちょっとだけ後悔してるの」

朋「だから言ってやりたいわ……そうしたら、今の不安だって、緊張だってもう少し治まったかもしれない……」

朋「もっとがんばってレッスンして、努力して、ここに立てたかもしれない……」

モバP「……」

朋「……なんて、今考えても仕方ないんだけどね」

朋「あの時のあたしだってあたしだし!」

朋「……よし」

朋「うん、今日までのあたしを信じるわ!」

朋「もちろん、あんたもね!」

モバP「俺も?」

朋「もちろん! あたしの実力は、あんたと一緒につけたものなんだから、当然でしょ?」

モバP「……そうか」

朋「あんたはあたしのこと信じてくれる?」

モバP「もちろん」

朋「ふふっ」

朋「……じゃあ、行ってくるわ!」

モバP「ああ、いってらっしゃい」

12: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:12:38.12 ID:78gd71KP0
『藤居朋と最初のステージ』


朋「……ごめんねプロデューサー」

朋「あたし、初めてのステージ失敗しちゃった」

モバP「……」

朋「足は震えて、冷や汗も止まらなくて……すっごいぎこちない笑顔だったと思うわ」

朋「それに、ステップも間違えちゃって……」

朋「……思えば、今日って運勢悪かったのよね」

朋「足元に注意って言われてたし……」

朋「……やっぱり」

朋「やっぱり今日の運勢が悪かったから……」

モバP「朋……」

朋「……」

朋「……なんてね!」

モバP「!」

朋「失敗したのは、運勢のせいなんかじゃないわ。単純にあたしの努力不足とスキル不足よ」

モバP「……いや、朋は努力してたよ」

朋「ふふ、そういってくれるのはうれしいわ」

朋「でも、あたしが一番わかってるの……怠けてたわけじゃないけど、あたしもっと努力

できたはずだもん」

朋「だからね、プロデューサー」

朋「あたし、もーっとがんばるからこれからもよろしくね!」

モバP「……変わったな、朋」

朋「そうね、変わったわ」

朋「あんたのおかげでね、ふふっ」

13: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:13:54.33 ID:78gd71KP0
『藤居朋と青い鳥』


聖「……」

朋「えいっ……えいっ……」

聖「あの……」

朋「えいっ……ん、どしたの?」

聖「……何をしてるんですか……?」

朋「綿を押し込んでるのよ」

聖「綿を……?」

朋「そうそう。この青い鳥人形、一応形にはなったんだけどね」

聖(青い鳥だったんだ……)

朋「でも、この綿だけがどうしても中に入らなくて……」

朋「だからこうして空いた時間にちょくちょく押し込んでるんだけど……えいっ……えいっ……」

聖「あの……もう、中身いっぱいなんじゃ……?」

朋「んー……そうなのかなー?」

朋「綿って押せば小さくなるし……まだいけないかなー……?」

朋「えいっ……えいっ……」

聖「……」

朋「……あー、どうしよ、手が痺れてきたわ」

聖「えっ」

朋「この後マイク持てるかしら……」

聖「え、ええっ……!?」

朋「でももうちょっとなのよね……後ちょっとがんばれば……えいっ、えいっ……!」

聖「朋さん、もうダメ……ダメです……っ!」グイッ

朋「いや、でももう少しで入りそうな気がするし……」

朋「たぶんしびれもすぐ治るから大丈夫!」

聖「それでもダメです……っ!」グイッグイッ

14: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:16:01.04 ID:78gd71KP0
『藤居朋と雑誌のお仕事』


雪菜「朋ちゃーん」

朋「ん、どしたの?」

雪菜「うふふっ、これなーんだ?」

朋「へ? 雑誌……」

朋「……あ、あたしのコーナーがあるやつ!」

雪菜「せいかーい♪」

雪菜「見つけちゃったから買っちゃったの」

朋「そっか……ふふ、うれしい」

雪菜「さてと……朋ちゃんのコーナー何ページ?」

朋「あ、貸して」

雪菜「はーい」

朋「えーっと……あ、あったあった」

朋「これこれ」

雪菜「ありがとー」

雪菜「えーっと……『藤居朋のラッキーコメント』……占いと朋ちゃんのコメントがついてくるコーナー……ねぇ……」

雪菜「……この占いって朋ちゃんが自分でやったの?」

朋「そうよ」

朋「……ずっとやりたかったお仕事だったからさ、はりきっちゃった」

雪菜「ふふっ、おめでとー」

朋「ありがと!」

雪菜「さてと……私の運勢は……」

雪菜「……んー、私の運勢ちょっと悪いみたいねぇ」

朋「あー……そうね」

雪菜「んー……残念……」

朋「でも大丈夫! そこのコメント読んでみて!」

雪菜「んーっと……あ、ラッキーカラーはピンクなのねぇ」

雪菜「……あ、今日の私はマニキュアがピンクだから」

朋「うん、大丈夫!」

朋「きっといいことがあるわ!」

雪菜「よかったぁ……うふふっ」

15: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:17:13.92 ID:78gd71KP0
『藤居朋と笑顔』


薫「ともさん!」

朋「あ、薫ちゃん。どしたの?」

薫「あのねあのね! 昨日のライブのともさんすーっごいキラキラした笑顔だった!」

朋「そ、そう?」

薫「うん! かおるもニコーッてなるくらい!」

朋「そっか……ありがと」

薫「どういたしまして!」

朋「……薫ちゃんは笑う門には福来たるって言葉知ってる?」

薫「笑うかどにはふくたる……」

薫「えーっと……いっぱい笑えばいいことがあるよってこと……かな?」

朋「そうそう。ふふっ、よく覚えてたわね」

薫「このまえならったんだー」

薫「だからね、かおるもいーっぱいいいことがあるようにいっつも笑ってるよ!」

朋「そうなんだ……ふふっ、偉い偉い」ナデナデ

薫「えへへー!」

朋「……ねぇ、薫ちゃん。実は笑ってるといいことが起こるのって自分だけじゃないのよ」

薫「そうなの?」

朋「うん。笑ってるとね、自分だけじゃなくて周りの運気もあげてくれるの」

16: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:17:42.23 ID:78gd71KP0
朋「ほら、思い出してみて。薫ちゃんがステージに立ってるとき」

薫「かおるがステージに立ってるとき……」

朋「お客さんはみんなどんな顔してる?」

薫「えーっと……すーっごい笑顔だよ!」

薫「みんなね! とーっても楽しそう!」

朋「ふふ、そうでしょ?」

朋「それはね、薫ちゃんがいーっぱいニコニコしてるからなの」

薫「かおるが?」

朋「うん。薫ちゃんがいっぱいニコニコだから、お客さんもいっぱい笑ってくれてるの」

朋「……こんな風に周りの運気も上げてくれるの、笑顔って」

薫「おぉー……」

朋「で、そんな楽しそうなお客さんたちを見たらあたしも……薫ちゃんも幸せになるでしょ?」

薫「うん!」

朋「そしたら、もーっと笑顔になるじゃない?」

朋「で、あたしたちが笑ったら……」

薫「みんなが笑ってくれる!」

朋「みんなが笑ったら?」

薫「かおるが……あーっ!」

薫「すごーい! ぐるぐるまわってるー!」

朋「ふふっ、そうなのよ」

朋「……ほら、こんな感じで、私も、みんなも、すーっごい幸せになれるのよ、笑顔って」

朋「ラッキースマイルって感じね……あたしはいつもそんな笑顔ができるようにがんばってるの」

薫「わぁ……ラッキースマイル……!」

朋「だから、薫ちゃんもあたしの笑顔で笑ってくれたみたいで、うれしいわ」

薫「だって本当にすてきだったから……」

薫「……かおるもできるかなー?」

朋「大丈夫、今だってできてるわよ」

朋「薫ちゃんの笑顔を見るとあたしも笑っちゃうもん」

薫「わっ! えへへー、ありがとうございまー!」

朋「ふふっ」

17: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:18:17.37 ID:78gd71KP0
『藤居朋と料理』


雫「朋ちゃーん」

朋「あ、どしたの雫ちゃん?」

雫「ちょっとお料理手伝ってもらってもいいですかー?」

朋「料理……」

朋「……何を作るの?」

雫「焼きそばですー」

朋「焼きそばかぁ……」

朋「あたし料理苦手なのよね……手先も不器用だから材料切っても変な形になるし……」

朋「焼きトウモロコシとかイカ焼きくらいなら作れると思うんだけど……」

雫「大丈夫ですよー」

雫「食材は私が切るので、朋ちゃんは炒めてくれればいいですからー」

朋「そっか……それならあたしでもできるかな……?」

雫「うふふっ、お願いしてもいいですかー?」

朋「……うん、わかった! がんばる!」

18: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:19:07.48 ID:78gd71KP0
雫「じゃあ食材ここに置いておきますねー♪」

朋「ん、ありがと!」

朋「……よし、やるわよ!」

朋「……えいっ!」

朋「……うん、やっぱ炒めるだけならいけるわね」

朋「食材を入れて……っと」

朋「~♪」

朋「……あ、そうだ、ソースもかけなきゃ」

朋「みんな泳いで疲れてるだろうし……濃い味の方がいいわよね」

朋「ちょっと多めに……あっ!」

朋「ひゃああっ!?」

雫「朋ちゃん? どうしたんですかー?」

朋「あっ、雫ちゃん!」

朋「その……ソースかけようと思ったらふたが取れちゃって……」

朋「で、全部かかっちゃった……」

雫「あらー……」

朋「……ごめんなさい」

19: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:21:40.50 ID:78gd71KP0
『藤居朋と得意料理』


朋「……やっぱあたし料理しちゃダメなのかなぁ」

雫「んー……」

雫「……それじゃあー、別のお手伝いしてもらってもいいですかー?」

朋「別の……?」

朋「でもあたし、また変な失敗しちゃうかもしれないけど……」

雫「今度はかき氷作ってもらえませんかー?」

朋「かき氷?」

雫「はいー」

雫「注文されたらシャリシャリーってしてー、シロップをかけるだけですー」

朋「……」

朋「それくらいなら……あたしでも……?」

雫「はいー。朋ちゃんならできると思いますよー」

雫「あっ、でもシロップのかけすぎには注意してくださいねー」

朋「……うん! わかった!」

朋「よーっし、今度こそ……!」

20: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:22:57.58 ID:78gd71KP0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


朋「いらっしゃいま……なんだ、プロデューサーじゃない」

モバP「おう、様子を見に来たんだ」

モバP「調子はどうだ?」

朋「絶好調よ!」

朋「得意料理も見つかったしね!」

モバP「得意料理?」

朋「そう!」

朋「料理の苦手なあたしだけど、得意料理が見つかったの!」

モバP「へぇ……なんだ?」

朋「かき氷よ!」

モバP「……かき氷?」

朋「そう!」

モバP「……それは料理なのか?」

朋「食べるものを作ってるんだから料理でしょ」

朋「プロデューサーもいる?」

モバP「……そうだな。せっかくだからもらおうか」

朋「ん、りょうかーい」

朋「お勧めはブルーハワイだけど、それでいい?」

モバP「ああ」

朋「はーいっ! じゃあちょっと待っててね!」

朋「~♪」

モバP「……」

モバP「……まあ、朋が喜んでるならいいか」

21: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:24:45.18 ID:78gd71KP0
『藤居朋と看板娘』


朋「はぁ……まったく……」

朋「……まったく、まったく!」

つかさ「どうした、朋? 随分機嫌が悪いみたいだけど」

朋「あっ、聞いてよつかさちゃん!」

朋「プロデューサーったらひどいのよ!」

朋「あたしのこと看板娘って言うの!」

つかさ「……?」

つかさ「別に悪いことじゃなくね?」

朋「胸を見て言われても?」

つかさ「前言撤回するわ」

朋「確かに、今回のメンバーだとあたしが一番小さいけどさぁ……」

朋「でも、さすがにこれはひどいわよね!」

つかさ「あいつたまにデリカシーがなくなるからな」

朋「ね、もう、ほんとに……もう!」

朋「まったく……」

朋「……」

朋「……やっぱ胸大きいほうがいいのかなぁ?」

つかさ「一概にそうとは言えないだろ」

朋「ひゃっ!?」

つかさ「ん、どうした?」

朋「いや……つかさちゃんが心読んだからびっくりしちゃって」

つかさ「いや、普通に声に出てたし」

朋「あ、ほんと?」

朋「恥ずかしい……」

つかさ「……スレンダーならスレンダーのよさってのはあるからな」

つかさ「胸の大きさなんかそこまで気にする必要はないだろ。それよりも、今の自分をどれだけよく見せるか考えたほうがいいんじゃねぇ?」

朋「わ……」

つかさ「……どした?」

朋「いや……なんかプロデューサーみたいって思って」

つかさ「まあ、マネジメントもプロデュースもよくやるからな」

朋「ふふっ。ありがとね、つかさちゃん」

朋「そうね、あたしもちょっと考えてみるわ」

つかさ「ん、がんばれ」

つかさ「……じゃ、アタシはあいつにちょっと一言いってくるわ」

朋「あ、うん、あたしの分もお願い」

つかさ「オーケー」

22: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:26:46.11 ID:78gd71KP0
『藤居朋とオリジナル占い』


朋「ねぇ、愛梨ちゃん! オリジナル占い考えたの!」

愛梨「オリジナル占いですか~?」

朋「そう! 夏で思いつくもので占い作ったんだー」

愛梨「へ~。どんなのがあるんですか~?」

朋「んーっと、砂浜占いにスイカ割り占い……あと水着占いね!」

愛梨「わっ、いっぱい作ったんですね~!」

朋「えへへっ、なんか楽しくなっちゃって!」

朋「どう? 何かで占ってあげよっか?」

愛梨「んー……すぐにスイカ割りはできないし~、砂浜もちょっと熱いし~」

愛梨「じゃあ水着占いでお願いします~」

朋「おっけー!」

朋「じゃ、やるわね」

愛梨「私はどうしてればいいですか~?」

朋「ん、じっとしてくれればいいわよ。あたしが水着見て占うだけだから」

愛梨「そうですか~」

朋「んー……」

愛梨「……えいっ♪」

朋「わっ、どしたの?」

愛梨「朋ちゃんが見やすくなるようにポーズをとってみちゃいました~」

愛梨「どうですか~?」

朋「……さすが愛梨ちゃんって感じね。すっごいかわいいわ」

愛梨「えへへっ、ありがとうございますっ♪」

朋「……」

朋「……っと、見惚れてないで占い占いっと……んー……」

朋「ん、でたわ!」

愛梨「私の運勢どうですか~?」

朋「絶好調よ! もう超ラッキーって感じ!」

愛梨「わっ、やった~!」

23: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:27:54.20 ID:78gd71KP0
『藤居朋と夏の終わり』


朋「ありがとね、プロデューサー。あたしに付き合ってくれて」

モバP「いや、いいよ」

モバP「こんな夜に朋一人を外に出すわけにもいかないしな」

朋「ね。もう少し早く撮影が終わったらよかったんだけど……」

朋「……でも、これはこれでラッキーかも」

モバP「ん、どういうことだ?」

朋「どういうことかしらね……あっ、ほら見えたわよ!」

モバP「……あの岩か?」

朋「そう! 目当てのパワースポット!」

モバP「へぇ……」

朋「なんでも人魚にまつわる伝説が残ってるそうよ」

モバP「どんなのなんだ?」

朋「んーっとね、人間と人魚が恋をするの伝説よ」

朋「……最後は二人で海のそこまで潜ってずっと一緒に幸せに暮らしたんだって」

朋「だから、この岩の前で誓った二人は永遠に結ばれるんだってさ」

モバP「へぇ……」

朋「……」

モバP「……」

朋「……あ」

朋「見て、プロデューサー。星が綺麗よ」

モバP「おお、本当だな」

モバP「ええっと……あれとあれとあれで夏の大三角だったか?」

朋「そうそう。詳しいじゃない」

モバP「そのくらいしか知らないけどな」

朋「あ、そうなんだ。じゃああれとか知ってる?」

モバP「あれ……?」

朋「ほら、あそこの赤く光ってる星があるでしょ?」

モバP「ん、ああ」

朋「あれはさそり座の心臓の星でアンタレスって言うの」

朋「だから、あそこを中心にこんな形でさそり座があるのよ」

モバP「へぇ……よく覚えてるな」

朋「ふふ、あたし星占いも好きだから星はちょっと詳しいの」

朋「ほかにもね――」

24: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:29:04.62 ID:78gd71KP0
朋「――とかね。あっ、もしかしたら南十字星も見えるかな……?」

モバP「どうだろうな」

モバP「……はは、俺ももう少し星座の勉強しなきゃな」

朋「じゃああたしが教えてあげるわ」

モバP「それは頼もしいな」

朋「ふふっ……」

モバP「……」

朋「……ねぇ、プロデューサー」

朋「さざ波の音が心地いいわね」

モバP「そうだな……」

モバP「……」

朋「……」

モバP「……そろそろ戻るか」

朋「えっ、もう?」

モバP「みんなも心配するだろ」

朋「あ、そっか……」

朋「……」

朋「……ねぇ、プロデューサー」

モバP「ん?」

朋「あたしと……」

朋「……あたしと一緒にさ」

モバP「うん」

朋「……トップアイドル目指して、がんばろうね!」

朋「これからも、ずっと……!」

モバP「……はは」

モバP「改めて約束しなくったって、そのつもりだよ」

朋「そっか……よかった」

朋(……でもね、この岩の前で約束したかったの)

朋(だって、この岩の前で誓った二人は永遠の絆で結ばれる……って言われるから)

朋(あたしもプロデューサーとずっと結ばれたかったし……なんてね、ふふっ)

朋「……よしっ!」

朋「明日からもがんばるわよ!」

モバP「明日は休みだけどな」

朋「意気消沈するようなこといわないでよ!」

モバP「ははっ」

朋「もう……」

25: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:31:54.68 ID:78gd71KP0
『藤居朋とアピールポイント』


メアリー「ンー……」

朋「……ど、どしたのメアリーちゃん。ずっとあたしを見て」

メアリー「トモって足キレイよネ」

朋「へっ?」

メアリー「スラッとしてて、肌もキレイで……羨ましいワ」

朋「わっ、ありがと」

朋「ふふっ、実はあたしも自慢なのよね、この足」

メアリー「そうなノ?」

朋「うん」

メアリー「アッ! だからいつもショートのズボンやスカートを履いてるのネ!」

朋「あ、気づいちゃった?」

メアリー「気づいちゃったワ!」

メアリー「トモってば意外と大胆なのネ」

朋「うーん……大胆とはちょっと違うと思うけど」

メアリー「そんなことはないと思うワ!」

メアリー「だって、自分のアピールポイントがわかってるカラいつも足を出してるんデショ?」

メアリー「ホラ、大胆!」

朋「……そういわれると少し恥ずかしくなってくるわ」

メアリー「ソウ? 気にすることはないと思うケド」

メアリー「羨ましい……アタシもそんな美脚が欲しいワ」

朋「ふふ、もうちょっと大人になったらきっと手に入るわよ」

メアリー「ソウネ、アタシのお姉ちゃんも美脚だしセクシーだし……」

メアリー「アタシだって大人になったらあんな風にセクシーになるんダカラ!」

メアリー「トモと違って胸もビッグになるワ!」

朋「一言余計よ!」

26: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:33:17.67 ID:78gd71KP0
『藤居朋と頼れるお姉さん』


くるみ「あっ、朋しゃん!」

朋「ん、どうしたの?」

くるみ「えっとね、今マラカスの練習してるのぉ~」

くるみ「よかったら聞いてくれる……?」

朋「うん、もちろん!」

くるみ「わっ、ありがとうござましゅっ!」

くるみ「それじゃぁ……えいっ、えいっ!」

朋「ふふっ、上手上手♪」

くるみ「えへ、えへへ~……えいっ、えいっ!」

加奈「とっ、と、朋さーん! くるみちゃーん!」

くるみ「はぇ……加奈しゃん……?」

朋「あ、加奈ちゃん……どしたの、そんなにあわてて?」

加奈「たっ、大変大変なんです! 私、メモひとつなくしちゃって……!」

加奈「どっ、どうしよう……どこかで見ませんでしたか!?」

朋「んー……あたしは見てないけど……」

くるみ「くるみもみてましぇん……ごめんなしゃいぃ……」

加奈「そうですか……どうしよう……」

くるみ「く、くるみもいっしょにさがすね……?」

朋「あたしも手伝うわ」

加奈「ありがとうございます!」

朋「最後に使ったのはどこか覚えてる?」

加奈「えっと……最後に使ったのは……どこだっけ……?」キョロキョロ

朋「……あれ?」

朋「ねぇ、加奈ちゃんそのお尻のポケットに入ってるのは?」

加奈「へっ?」

加奈「……あっ、これです!」

加奈「……あ、あはは……その……お騒がせしました」

朋「……まあ、たまにそういうことあるわよね」

くるみ「うん……くるみもたまにやっちゃうから……気にしないでぇ~」

加奈「……ありがとうございます、二人とも」

加奈「うぅ……恥ずかしいなぁ……」

朋「ふふっ」

27: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:33:57.21 ID:78gd71KP0
『藤居朋とラッキーパーソン』


朋「~♪」

モバP「……なぁ、朋」

モバP「引っ付かれると仕事やりづらいんだが」

朋「もうちょっとだけ、我慢して」

モバP「……そもそもなんで引っ付くんだ」

朋「あたしのラッキーアイテム……ううん、ラッキーパーソンがあんただからよ」

モバP「は?」

朋「あたしさ、あんたと一緒にいると何回占っても占いの結果がよくなるのよ」

朋「たぶんだけど、あんたってあたしのラッキーパーソンみたいなの」

朋「だからね、運気が悪いときくらいこうしたっていいでしょ?」

モバP「……」

モバP「……今日の運勢、悪かったのか?」

朋「……わりと」

朋「今日来るとき靴紐も切れちゃったから、信憑性高いかも」

モバP「そうか」

モバP「……わかった」

朋「!」

モバP「運気が回復するまでそばにいていいよ」

朋「えへへっ、ありがとっ、プロデューサー!」

モバP「でも邪魔はしないでくれよ?」

朋「はーいっ!」

朋「~♪」

28: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:37:48.60 ID:78gd71KP0
『藤居朋とバレンタイン』


朋「プロデューサー! 今日は何の日かしってる?」

モバP「バレンタインデーだろ?」

朋「わっ、即答……」

モバP「まあいろんなところで宣伝してるしなぁ」

朋「それもそうね……」

朋「……っと、じゃあはい! あたしからのチョコよ!」

モバP「ん、ありがとう」

朋「緑、赤、黄、白、黒の五色を全部使った超ラッキーチョコよ!」

朋「プロデューサーの運気も上昇間違いナシ!」

モバP「お、おう……そうか」

モバP「五色を使った……何味なんだ?」

朋「えっ……何味だろ?」

モバP「……味見してないのか?」

朋「……」

朋「……大丈夫!」

朋「風水的に超ラッキーチョコになってるから!」

モバP「……」

朋「それに……今日のプロデューサーのラッキーアイテムはラッキーガールがくれたチョコレートだって占いも出てるから!」

朋「だから……大丈夫!」

モバP「……そうか」

モバP「じゃあ、ありがたくもらっておくよ」

朋「えへへっ! ありがと、プロデューサー!」

29: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:39:00.56 ID:78gd71KP0
『藤居朋とホワイトデー』


モバP「朋」

朋「どしたの?」

朋「……あっ、もしかしてホワイトデーの!?」

モバP「ああ。ほら」

朋「ありがとっ!」

朋「何かしらこれ……あけてもいい?」

モバP「もちろん」

朋「やった! んしょっと……」

朋「……あぶり餅?」

モバP「ああ」

モバP「朋からは……味はともかくとして、風水的にいいチョコをもらったからな」

モバP「朋にも何かご利益があるものを返そうと思ってな」

朋「そっか……あぶり餅ってたしか疫病厄除けのご利益があるのよね」

朋「……ありがと、プロデューサー」

モバP「どういたしまして」

朋「ふふっ、あんたが選んでくれたならご利益も倍増するわ!」

朋「……そうだ!」

朋「ねぇプロデューサー、今暇?」

モバP「ん? まあ暇だな」

朋「じゃあさ、ちょっとあたしについてきてくれない?」

モバP「へ?」

30: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:41:51.19 ID:78gd71KP0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


朋「ついたっ!」

モバP「……ここに来たかったのか?」

朋「うん……というよりはあの夕日が見たかったの」

朋「ここからだと綺麗に見えるでしょ?」

モバP「そうだな」

朋「ふふっ……ね、座りましょ?」

モバP「汚れるぞ?」

朋「いまさらそんなこと気にしないわよ、ほら」

モバP「……ああ」

朋「……綺麗ね」

朋「いつかの海を思い出すわ」

モバP「……海の家での仕事の時か」

朋「うん……あそことはぜんぜん違うけど」

モバP「まあ海と川じゃなぁ」

朋「でも、あんたと二人きりなのは変わらないわ」

モバP「あの時は夜だったけどな」

朋「そうね……このまま夜までずっとここにいる?」

モバP「勘弁してくれ……」

朋「ふふ、冗談よ」

朋「……今日ね、運勢悪かったから、ちょっとだけ不安だったの」

朋「もしかしたらプロデューサーはお返しを用意してくれてないんじゃないかな……って、ちょっとだけ不安だったの」

モバP「……」

朋「……でも、こうしてお返しももらって、一緒にここにまで来てもらって……」

朋「今日は最高の一日だったわ!」

朋「ありがとね、プロデューサー」

モバP「どういたしまして」

モバP「そこまで喜んでもらって俺もうれしいよ」

朋「ふふっ」

朋「……やっぱりあんたはあたしのラッキーパーソンね」

朋「それで、あんたが隣にいれば、そこがあたしのラッキースポット!」

モバP「俺ってラッキーの塊なんだな」

朋「そうね、ほんとに……」

朋「……ねぇ、プロデューサー」

朋「これからも、あたしと一緒にがんばってくれる?」

モバP「……あの海でも約束しただろ」

モバP「もう一回誓ったほうがいいか?」

朋「……ううん、いらないわ」

モバP「だろ?」

朋「うん……」

朋「……綺麗ね」

モバP「そうだな……」

31: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:45:18.55 ID:78gd71KP0
『藤居朋と舞台』


藍子『参ったね……警備が厳重だ』

響子『そうですね……ランコちゃんたちのためにも早く潜入しなきゃなのに』

朋『どうにかしてあの警備の目を別に向ける必要があるわね』

藍子『そうだね……んー』

藍子『ちょっとでも別の方向を向いてくれたら、アタシがアイツらを眠らせるんだけど……』

響子『別の方向……』

響子『……どこか爆発させますか?』

朋『いや、今のあたしたちは爆薬持ってないし無理でしょ。キヨミちゃんもいないし……』

朋『でもそうね……別の方向に気をそらせるのは……あっ、思いついた!』

響子『しっ!』

朋『あ、ごめん……』

藍子『何か思いついたのかい?』

朋『うん。あたしが囮になるわ』

響子『えっ……大丈夫ですか?』

朋『大丈夫大丈夫。アタシすばしっこいし』

朋『それに、ちょっとでも気をそらせたらアイコちゃんがなんとかしてくれるでしょ?』

藍子『ああ、任せな』

朋『じゃあ、大丈夫。行ってくるわね』

響子『え……ちょ、ちょっと……!』

朋『警備のみなさーんっ、お疲れさまー!』

『ん、なんだ?』

朋『ふふっ、夜の警備で疲れてる皆さんを元気付けるためにアタシが踊ってあげるわ!』

朋『楽しんでみてて!』

朋『~♪』

『……なんだあいつ?』

『さあ……』

『……侵入者か?』

『こんな時間にこの屋敷に近づくくらいだからな』

『……』

朋『~♪……あれ、ちょっと。なんで矢を向けるの?』

朋『えっ、まさか撃たないわよね。あたしただの踊り子よ?』

朋『ねぇ、撃たないわ――ひゃあっ!』

響子『と、トモさん!』

藍子『大丈夫、トモの動きを見てみな』

朋『よっ、ほっ、はっ!』

響子『わぁ……踊るようによけてる……!』

朋『なんなのよ、もう! あたしは踊りに来ただけだって言うのに!』

響子『すごい……』

藍子『……よし、今のうち!』

32: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:46:39.65 ID:78gd71KP0
朋『よっ、ほっ……』

朋『ふっふ~ん♪』

『くそっ! なんで当たらないんだ!』

朋(……っとそろそろおしまいね)

朋(ええっと……このまま、踊りながら舞台袖だから……)

朋(あっちへ向かって……!)

朋『やっ、はっ……えーいっ』ダッ

朋(華麗にジャンプ!)

朋「……あっ!」

朋(やばっ、ちょっと勢いよく飛びすぎちゃ――)

モバP「――よっと」ギュッ

朋「ひゃっ!」

朋「あ、プロデューサー……」

モバP「大丈夫か?」

朋「うん……えへへ、ありがと」

朋「……よっし、じゃ戻るわ」

モバP「ああ。がんばれよ」

朋「うん!」

朋『はぁ……危なかったわぁ』

藍子『あ、お帰り。トモ』

朋『ただいま。あいつら本気であたしのこと撃って来るんだもん……怖かったわ』

響子『もう、無茶しないでください!』

朋『あはは、ごめんごめん……』

藍子『まあ、警備は全員眠らせたから結果オーライだね』

藍子『……よし。じゃあ二人とも。潜入するよ!』

朋『うん!』

響子『はいっ』

藍子(朋さん……プロデューサーさんに抱きしめてもらってた)

響子(……ちょっと羨ましいかも)

33: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:47:34.02 ID:78gd71KP0
『藤居朋とリュート』


朋「~♪」

朋「~♪……っと」

朋「どう?」

柑奈「とってもよかったです!」

柑奈「朋ちゃん、上手になりましたね!」

朋「柑奈ちゃんが一緒に練習してくれたからよ!」

朋「あたし一人だったらぜったいできなかったもん……ありがとね、柑奈ちゃん!」

柑奈「いえいえっ!」

朋「ふふっ、これで舞台でも大丈夫ね!」

柑奈「……そういえば、舞台ではどんな歌をうたうんですか?」

朋「んー……英雄の武勲とか、姫君の悲恋とか……だったかな?」

柑奈「あ、じゃあ吟遊詩人みたいな感じなんですね」

朋「そうそう」

朋「……あと実はね、それとは別にもうひとつ歌いたい歌があるの」

柑奈「そうなんですか?」

柑奈「それはプライベート……ってことですよね」

朋「うん……歌詞もメロディもまだぜんぜん考えてないんだけどね」

朋「占い好きのアイドルとプロデューサーの歌がうたいたいな……って」

柑奈「おぉ……いいですね!」

柑奈「すごいラブ&ピースを感じます!」

朋「そ、そうかな……?」

柑奈「はい!」

柑奈「出来上がったら是非私にも聞かせてくださいね!」

朋「えっ……」

柑奈「……ダメですか?」

朋「……そうね、柑奈ちゃんにはたくさんお世話になったし」

朋「ちょっと恥ずかしいけど……出来上がったら教えてあげるわ」

柑奈「やったっ、ありがとうございますっ!」

34: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:49:31.58 ID:78gd71KP0
『藤居朋とアイドルのお仕事』


朋「……」

モバP「……何見てるんだ?」

朋「あ、プロデューサー」

朋「今日の運勢、見直してたの」

朋「あはは……やっぱり占いチェックはやめられないのよね」

モバP「……そうか」

モバP「運勢はどうだったんだ?」

朋「最下位。今日は何をやってもダメな日なんだってさ」

モバP「……おぉ」

朋「……心配?」

モバP「前の朋だったらな」

朋「今のあたしは?」

モバP「まったく心配してない」

モバP「けど……なんていうか、最下位っていうのはなぁ……」

朋「いいのいいの。アイドルのお仕事してるときって占いの結果がどうでもよくなっちゃうしね」

モバP「はは、そっか」

朋「うん」

朋「運勢が悪くたってしっかり足元見て、前見て、胸張ってステージに立つ!」

朋「それが一番大事!」

モバP「ああ、そうだな」

モバP「……その通りだよ」

朋「何よ、しみじみ言っちゃって」

朋「……っと、そろそろ時間ね」

朋「いってきます、プロデューサー」

モバP「ああ。いってらっしゃい」

35: ◆6QdCQg5S.DlH 2017/04/27(木) 21:50:15.03 ID:78gd71KP0
『藤居朋とこれから』


朋「ただいまっ!」

モバP「おかえり」

朋「ね、今日のあたしはどうだった?」

モバP「輝いてたよ」

朋「そっか……ふふっ」

朋「あのね、最近あたしすっごい好調が続いてるのよ」

朋「レッスンを重ねるごとに……お仕事を重ねるごとに……どんどん好調になってくの!」

朋「あたしの実力も捨てたもんじゃないのかもね!」

モバP「……そうだな」

モバP「俺から見ても朋の成長はすさまじいからな」

朋「ふふっ、でしょでしょ!」

朋「このまま行けばトップアイドルになる日も近いわ!」

モバP「ああ」

モバP「絶対にそこまで連れていくよ」

朋「違うわ、プロデューサー」

朋「一緒に登ってくの!」

朋「だって、あんたもそこまで登ったことないでしょ?」

モバP「それを言われると弱いな……」

朋「ふふっ」

朋「だから一緒に登ってくのよ!」

朋「あたしと、あんたと、二人で一緒に、トップアイドルまで!」

朋「いつかうたった歌も、いつか見た未来も全部本当にしてみせるんだから!」





おしまい