2: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:14:47.08 ID:QhB83XKb0
マシュ「はい?」

ぐだ男「いや……なんか仲良くしてる人はいるみたいなんだけどね。ちょっと私生活が見えてこないのが心配で」

マシュ「プライベートなことですしいいんじゃないでしょうか」

ぐだ男「みんなと馴染めてなかったらフォローにまわりたいしね。マシュからそれとなく聞けないかな?」

マシュ「私より先輩の方が適役かと」

ぐだ男「そうかなぁ?」

マシュ「メルトさん、先輩に懐いてるじゃないですか。私は今回は手伝いません」

ぐだ男「……なんか怒ってる?」

マシュ「怒ってません!」

引用元: ぐだ男「メルトの交友関係がよくわからない」 


 
3: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:15:19.79 ID:QhB83XKb0
ぐだ男「追い出された……んー、直接は聞きづらいし後をつけてみるか」

ーーーーーー

メルト「♪~~~♪~」

ぐだ男(見つけた……! スキップなんかしてすごい上機嫌そうだな)

ぐだ男(しかしその靴で廊下をスキップはやめて貰いたいな……)

メルト「ん……」キョロキョロ

ぐだ男(あぶねっ! 見つかっては……ないな)

メルト「邪魔するわ」

ぐだ男(あそこ、誰の部屋だ?)

ぐだ男(なんか話し声はするけど……複数?)

ぐだ男(近づくか……)

4: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:16:46.53 ID:QhB83XKb0
メディア「誰!」ガタン!

ぐだ男「えっと……こんにちは」

メディア「あら、こんなところで何をしているのかしら?」

メルト「どうかしたの? 先生? ……なんであなたがいるのよ……」

ぐだ男「や、やあ……」

メルト「返事によっては……」

黒ひげ「おー! マスター! やっと来てくれたんですな! これには拙者も感激ですぞwww ささ、中へ」

メディア「ちょっ、何を勝手に」

黒ひげ「あー、拙者が呼んでおいたのでござるよ。マスターにも理解してもらった方が良いでしょ」

メルト「はぁ? 良いわけないでしょ」

黒ひげ「まあまあ、正式に話が進めば良い道具も使える! 良い素材も良いモデルも!」

メルト「うっ……わからなくは……無いわね」

メディア「……まあ良いわ。入りなさい」

5: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:17:51.40 ID:QhB83XKb0
ぐだ男(助かったよ。黒ひげ)

黒ひげ(なぁに、仲間同士でござろう。気にしないで良いでござる)

黒ひげ(代わりに今度少しお願いが……)

ぐだ男(フィギュアに予算は出さないよ?)

黒ひげ(えっ……そんなぁ……)

メルト「何こそこそ話してるのよ」

黒ひげ「なんでも無いでござるよ! さあマスター! ここが拙者たちの工房でござるよ!」

ぐだ男(サーヴァント……それもメディアの工房……! どんな魔術が……)

ぐだ男「……フィギュアじゃねーか!!!」

メディア「当然じゃない。黒ひげ、何を説明したの?」

黒ひげ「いやー、見せたいものがあるとしか……」

メルト「はぁ、やっぱりこの男はダメだわ」

黒ひげ「あー! もうちょっと汚らわしいものを見る感じで!」

メルト「先生がいなけりゃ帰るんだけど……」

6: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:18:29.42 ID:QhB83XKb0
ぐだ男「そうだ、それ。その先生って何?」

メルト「っ…………」

黒ひげ「メディア氏のことでござるな。フィギュアの先生でござる」

メルト「余計なことを……!」

黒ひげ「許してくだちい! 説明しないわけにはいかんでしょ!」

メルト「このっ!!」

メディア「はいはい、そこまで。ガレキが壊れたらどうするの」

メルト「……仕方ないわね……」

ぐだ男(あのメルトが素直に……!?)

7: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:24:25.52 ID:QhB83XKb0
黒ひげ「メルト氏はメディア氏と拙者にフィギュアのことを教えて貰ってるわけですな」

ぐだ男「へー。メルトもフィギュアとか好きだったんだ」

メルト「当然よ。完成された形とほれぼれするようなポージング何より美しさを無機物が持つ……なんでも無いわ」

メディア「でもこの子手先が不器用でしょう? それで教えて貰いに来たのよねぇ」

黒ひげ「最近は……こんな感じですな」ドンッ

ぐだ男「うぉ、デカイな」

メルト「悪い? 細かいのは苦手なのよ」

メディア「これでも小さくなった方よ」

メルト「初めはみんな下手でしょう! アーチャーに代わりに作らせても良いんだけど……」

8: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:24:53.15 ID:QhB83XKb0
黒ひげ「せっかくなら自分で、と。なんていじらしいんでしょ! 涙が出そうでござるな!」

ぐだ男「黒ひげ、その辺にしておかないと……」

黒ひげ「おかないと?」

ぐだ男「メルトが棚の方に脚を構えてるよ」

黒ひげ「ノォーーー!!! マイエンジェルがーーー!!!」

メディア「暴れないでちょうだい!」

メルト「そうよ。ちょっと脅しただけでしょう」

黒ひげ「やっちゃいけねえことがあるでしょ……!!!」

ぐだ男「諦めなよ」

黒ひげ「くそぉ……くそぉ……」

9: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:25:23.35 ID:QhB83XKb0
メディア「で、こっちが私の。こっちが黒ひげの」

ぐだ男「うわ、これアルトリア? そっくりだね」

ぐだ男「こっちは……なんか……ドレイク?」

黒ひげ「ち、違いますぅー! 拙者の内側に眠る理想の海賊ですぅー! BBAとは違いますぅー!」

メルト「あなた、自分の理想がドレイクだって言ってることに気がついてる?」

黒ひげ「そ、そんなことねーしぃー? ちょっとかっこいいけどそれだけだしー?」

ぐだ男「はいはい……それにしても……よくこんなの作れるなぁ」

10: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:26:21.91 ID:QhB83XKb0
メディア「あら? やってみる?」

ぐだ男「良いの?」

メディア「もちろん。仲間が増えるのは嬉しいもの」

黒ひげ「そうでござるな。メディア氏も最近行き詰まってたところでござったし良い機会では?」

メルト「ん、良いんじゃない」

ぐだ男「じゃあ、ちょっとだけ」

メディア「んー、じゃあプラモデルとガレキ、どっちが良いかしらねぇ……」

黒ひげ「プラモデルの方が無難では?」

メルト「ガレキの方が可愛いわよ?」

メディア「んー、専門はガレキだけど……初心者ならプラモデルの方ね」

11: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:27:18.22 ID:QhB83XKb0
ぐだ男「あ、プラモデルなら少し作ったことがあるよ」

メルト「あら、意外ね」

ぐだ男「ここに来る前にね。ロボットのものを」

黒ひげ「あー、PG? MG? HG?」

ぐだ男「えっと……?」

メディア「種類よ。大まかに言えばパーツの量と組み立ての難しさで別れるものね」

メルト「ロボットの内側も組み立てたかしら? それともガワだけ?」

ぐだ男「外側だけだと思うな」

メディア「ならHGかしらね」

黒ひげ「少し進んでMGでも作るでござるか!」

12: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:27:52.75 ID:QhB83XKb0
ぐだ男「MGってどんなの?」

メルト「こんなのね」カパッ

ぐだ男「わっ……多いなぁ」

メディア「ま、一から作るんでなければそこまで大変でも無いわよ。最近は既製品の出来も良いから」

黒ひげ「そーそー。最初は説明書通りにやってれば問題ナシ!」

ぐだ男「そんなもんなんだ……よし、やってみよ!」

黒ひげ「頑張るでござるよ!」

13: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:28:18.90 ID:QhB83XKb0
メディア「素組みかしらね?」

メルト「じゃない?」

メディア「それなら後で色々教えてあげましょう。ちょっとペンと接着剤とナイフ、400と800のヤスリ準備しておいてくださる?」

メルト「はいはい……」

メディア「基本はそんなものでいいでしょうけど……」

メルト「黒ひげがいるのが不安ね……」

14: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:28:46.62 ID:QhB83XKb0
黒ひげ「まずは説明書を開いて1ページずつ丁寧に作っていきますぞ!」

ぐだ男「パーツ、先に切り離して準備とかは?」

黒ひげ「どれがどれだなわからなくなるので絶対にNGでござるな」

ぐだ男「了解。それじゃあ作っていくかー」

ーーーーーー

ぐだ男「右腕は……出来たかな?」

黒ひげ「うむ。手際も良いしなかなかですな!」

ぐだ男「おっ! それなら左腕も早速……」

メルト「待ちなさい。その前に腕の仕上げの説明をしておくわよ」

15: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:29:53.50 ID:QhB83XKb0
ぐだ男「仕上げ? って言ってももう完成したけど……」

メディア「それは説明書の分だけでしょう? これを見なさい」

ぐだ男「同じようなパーツだけど……継ぎ目が無くない?」

黒ひげ「ほらここ。よーく見るでござる」

ぐだ男「あっ、薄っすらとあるね。どうやったの?」

メルト「上から接着剤をつけてヤスリがけするのよ」

メディア「そうすれば不自然な継ぎ目が埋まって分かりづらくなるわ」

ぐだ男「へー。そんなことまでするのか」

黒ひげ「このくらいは初歩の初歩ですな。もっと上を目指しましょう!」

ぐだ男「ああ!」

16: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:30:32.28 ID:QhB83XKb0
ぐだ男「む……ここうまく削れないな……」シャッシャッ

黒ひげ「マスター、削りづらいところは先にナイフで切っておくと良いですぞ」

ぐだ男「でも目立っちゃうんじゃないか?」

黒ひげ「目立つくらいが良いんでござるよ。ロボットなら角ばっててナンボ!」

ぐだ男「それもそうか!」

黒ひげ「そうそう! 丸いのは邪道ですぞ!」

ぐだ男「え、棺桶は?」

黒ひげ「……セーフ!」

17: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:32:13.44 ID:QhB83XKb0
ぐだ男「出来たー!」

メルト「ん、確かにヤスリ掛けは良い感じね」

ぐだ男「おっ! メルトのお墨付きかー。自信つくなー」

メルト「はいはい。いいから次やる」

メディア「その前に! 筆入れしちゃいましょう」

ぐだ男「筆入れ?」

メディア「凹んでるところとかを黒く塗って影をつけるのよ。メリハリが出るわよ」

ぐだ男「うまく塗れるかな……」

メルト「はみ出すくらいなら大丈夫よ。水溶性だから後でティッシュで拭きなさい」

ぐだ男「じゃあ大胆にやっちゃおうか」

18: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:33:33.59 ID:QhB83XKb0
ぐだ男「こんなもん……かな?」

メディア「あら、良いじゃない。その調子で全部組み立てていきなさいな」

ぐだ男「はい! よーしやるぞー」

メディア「私とメルトは少し別の作業しているから何かあったら黒ひげに聞きなさい」

ーーーーーー

メルト「黒ひげなんかに任せて大丈夫なの?」

メディア「言動はともかく情熱は一流よ」

メルト「先生がそう言うなら良いけど……」

19: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:34:03.97 ID:QhB83XKb0
黒ひげ「これは独創性と想像力の成果。創り上げたプラモは人柄を表すのです」

黒ひげ「その上で、これは素晴らしい出来ですな!」

ぐだ男「やった! ありがとう! 早速二人に見せに行こう!」

黒ひげ「もちろんでござる! 拙者は撮影用のジオラマを用意しておきますな」

ぐだ男「撮影も出来るのか! それは楽しみだな……!」

黒ひげ「自分のプラモに臨場感を持たせるのは良いですぞぉ! 最っ高!」

ぐだ男「おう! 任せたよ!」

20: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:34:33.79 ID:QhB83XKb0
メルト「へー、なかなかじゃない。今度私のフィギュアも作らせてあげるわ」

ぐだ男「それパシリじゃないか」

メディア「作ってみてどうだったかしら?」

ぐだ男「自分の手で物が出来上がっていくのは楽しかったな。プラモ以外もやってみたいかも」

メルトメディア「!!!」

メルト「そ、そう……それならまた明日来なさいね」ソワソワ

メディア「興味あるなら他にも教える……わよ?」ソワソワ

ぐだ男「本当!? 楽しみだなぁ」

21: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:35:13.89 ID:QhB83XKb0
黒ひげ「さ、ここにプラモを置いて撮影ですな」

ぐだ男「砂とか石とか……それっぽいね」

メディア「こういうのも作れるようになるわよ」

ぐだ男「これ……汚れとか傷とかつけたりしてるの?」

黒ひげ「そうそメルト「そう! ディティールの部分で戦闘の爪痕を表現してるの!」

黒ひげ「あのー、拙者のセリフ取らないで貰えます?」

メディア「割と簡単だからすぐに教えてあげるわね」

22: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:36:00.75 ID:QhB83XKb0
黒ひげ「ほい、現像した写真とプラモ。大切にすると良いでござるよ」

メディア「あ、それならこのナイフとかも持って行って良いわよ」

ぐだ男「え? 良いの?」

メディア「経験者は初心者に親切にするものよ」

ぐだ男「そうか。ありがとう」

メルト「それじゃ、片付けはやっておくから」

ぐだ男「いや、そのくらいは手伝わせてよ」

メルト「薬品とかの分別までできる?」

ぐだ男「うっ……」

メルト「だから気にせず帰りなさい。その……また明日ね?」

ぐだ男「ああ、また明日」

23: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:36:34.79 ID:QhB83XKb0
ぐだ男「いやー、今日は楽しかったな……マイルームに飾っておくか」

マシュ「先輩、それは?」

ぐだ男「メルトと黒ひげとメディアと一緒に作ってみたんだ! いろいろ教えてくれるってさ」

マシュ「うう……先輩が楽しんでるなら私は……!」


ーーーーーー

ダヴィンチ「藤丸クン。マシュが私もプラモになるって言って飛び出して行ったけど何か知ってるかい?」

ぐだ男「いや……ちょっとよくわかんないかな……」

24: ◆eF6RWyN1IM 2017/05/17(水) 00:38:31.89 ID:QhB83XKb0
終わりです
ガチャ負けました
黒ひげは絶対にMS少女作ってる

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