エイリーク「あの……兄上……」

エフラム「なんだ？」

エイリーク「いつもと様子が違うようなのですが……」

エフラム「俺がか？ 俺はいつもこうだが……」

エイリーク「違いますよ！！？」

エフラム「？？ どういうことだ？ もしやエイリーク……異世界に召喚された影響で記憶が……」

エイリーク「私の方に原因があるんですか！？」

エイリーク「私が知ってる兄上は……そんなに私の名前を連呼していませんでした」

エフラム「俺の知ってるエイリークは……基本は俺にツンツンしているがたまにデレていたぞ」

エイリーク「……」

エフラム「……」

エフラム「エイリーク……この写真の男は分かるか？」

エイリーク「……ゼトです」

エフラム「そうだな……じゃあこっちは？」

エイリーク「ヒーニアス王子……」

エフラム「こいつは？」

エイリーク「ヴァルター……です」

エフラム「……俺達四人がいつもお前を取り合ってたのは覚えてるか？」

エイリーク「！！！？」

エフラム「俺とお前は結婚してるのを覚えてるか？」

エイリーク「！！！！？？？」

エフラム「やはり記憶が……」

エイリーク「ほ、本当に……？ 私はこの世界に来て本当に記憶喪失になったのですか？」

エイリーク「本当に私は……兄上と結婚したのですか？」

エフラム「ああ」

アルフォンス「……それは違うよ」

エフラム・エイリーク「！！！」

アルフォンス「エイリーク王女……今目の前にいるエフラム王子は……あなたの知ってるエフラム王子じゃないんだ」

エイリーク「！」

エフラム「どういうことだ！？ じゃあ俺の目の前にいるエイリークは……俺の知ってるエイリークじゃないのか！？」

アルフォンス「ああ、そういうことになる」

エイリーク「……詳しく説明してもらえますか？」

アルフォンス「……今ここにいるエフラム王子、このエフラム王子は……」

エイリーク「兄上は……」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423396757/

アルフォンス「この世界線のエフラム王子なんだ」

エイリーク「！！？」

エイリーク「な……なんですかこの兄上は！！？ それにこのゼトとヒーニアス王子も……私の知ってる二人じゃありません！！」

エイリーク「……ヴァルターは変わらないですが」

エフラム「変わらないのか……」

アルフォンス「……二人とも、信じてくれるかい？」

エイリーク「はい」

エフラム「くっ……まさか俺の目の前にいるエイリークがエイリークじゃないとは……」

アルフォンス「そこでエフラム王子、あなたには元の世界に戻ってもらう」

エフラム「何！？」

アルフォンス「本来あなたは召喚されるはずじゃなかったんだ……僕が召喚の仕方を誤ってしまったのが原因であなたを召喚してしまった」

エイリーク「本来召喚されるのは……私の知ってる兄上だったのですか？」

アルフォンス「ああ、それにエフラム王子……あなたは英雄ではない」

エフラム「なっ！！？」

アルフォンス「よってこの世界にいるのは相応しくないんだ」

シャロン「そうです！！ あなたなんか英雄じゃなくて変態です！！」

アンナ「変態は特務機関にはいらないわ！！」

ヴェロニカ「帰って……」

ヴィオール「貴族的に変態だね」

エフラム「分かった！！ 帰る！！ いや、帰りたい！！ 早く帰らせてくれ！！」

アルフォンス「ああ、じゃあこの扉を開けて」

エフラム「お邪魔した」

エイリーク「異世界線の兄上……お元気で」

バタン！！

エフラム「ここは……？」

エイリーク「兄上！！ どこに行ってたんですか！！ 探したんですよ！！！」

エフラム「！！ エイリーク……俺は……帰ってきたのか？」

エイリーク「良かった……兄上が無事で本当に良かった……」ギュウ

エフラム「……すまなかったな、心配をかけた」

ゼト「なっ……エフラム様、帰って来たのですか！？」

ヒーニアス「そのままいなくなれば私がエイリークの妻になっていたものの……」

ヴァルター「ククク……それは私だぞ？」

エフラム「悪いが俺がいる限りエイリークは誰にも渡さん」

エイリーク「兄上……///」

ゼト「所でエフラム様は誰になると思いますか？」

エフラム「？ なんの話だ」

ヒーニアス「私達がヒーローズに参戦した時のCVだ」

ゼト「私は速水奨さん、ヒーニアス王子は森川智之さんという結論がでまして……」

ヴァルター「ククク……私は当然置鮎龍太郎だよな？」

エフラム「どうしたらそういう結論になるんだ……全員CVなしだろう」

ゼト・ヒーニアス・ヴァルター「トライアングルアタック！！！」

エフラム「ぐああああああああ！！！」

エイリーク「……」

エイリーク（やられている兄上も……かっこいい……）

アスク王国

エフラム（まさかヴェロニカにシスコンの演技をするよう脅迫されるとは……）

エイリーク「兄上！！ ここにいたんですね！！」

エイリーク（この兄上こそが……私の知ってる兄上……）

エフラム「……やはり俺とエイリークに勝る兄妹愛などあるわけが……」

エイリーク「！！？」

終わり