14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 12:23:23.13 ID:g2sdgoi20
シリカ「あの、さっきの戦闘でもキリトさんにまた迷惑をかけてしまってごめんなさい!」

シリカ「やっぱり怒ってますよね?」

キリト「・・・」スタスタ

シリカ「・・・」

シリカ「ま、またキリトさんと一緒にいられるなんて私本当に嬉しいです!」

キリト「・・・」スタスタ

シリカ「きょ、今日はいいお天気ですねー。このままゆっくりしたい気分かも、なんちゃってえへへ」

キリト「・・・」スタスタ

シリカ「あはは・・・また無視されちゃいました。今日はあたし失敗してばっかりだからかなー」

キリト「・・・」スタスタ

シリカ「・・・」グスッ

引用元: キリト「シリカを無視したらどうなるか」 



 
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 13:22:27.34 ID:g2sdgoi20
シリカ「あ、キリトさん、ここ。今日はこの宿に泊まりましょうよ」

キリト「・・・」

シリカ「ほら、中も綺麗みたいだし、部屋も良さそう」

キリト「・・・」スッ

シリカ「(転移クリスタル・・・!)」

シリカ「ど、どこに行こうとしているんですかキリトさん!」

シリカ「だ、ダメです!そんなものしまってください!」

キリト「・・・」チッ

シリカ「!!」

シリカ「ずっと」

シリカ「ずっと一緒にいてくれるって約束してくれたじゃないですか・・・」グスッ

シリカ「どうして今日はそんなに冷たくするんですか?」

シリカ「いつもはあんなに優しくしてくれるのに・・・」ポロポロ

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 13:30:05.79 ID:g2sdgoi20
シリカ「お腹いっぱい。美味しかったですねキリトさん」

キリト「・・・」

シリカ「あ、デザート。ケーキが来ましたよキリトさん」

シリカ「ん、美味しい!そっちのはどうですかキリトさん?」

キリト「・・・」モグモグ

シリカ「・・・」

シリカ「わ、私のケーキ一口どうですか?はいキリトさん・・・あ、あーん」

キリト「・・・」

シリカ「こ・・・恋人同士でもないのに、こんなことされたら迷惑ですよね?えへへ、ごめんなさい」

キリト「・・・」スッ

シリカ「あっ!まっ待ってください!あたしもすぐ食べ終わりますからっ!」

シリカ「・・・」パクパクグスッ

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 13:36:12.77 ID:g2sdgoi20
キリト「・・・」

シリカ「ご、ごめんんさい。お部屋ひとつしか空いていなかったみたいで・・・」

シリカ「あ、でもベットは大きいみたいだし、二人でも一緒に・・・」

キリト「・・・」

シリカ「だ、ダメです!キリトさんが床でなんか寝たら!」

シリカ「こっち!こっちですキリトさん」

キリト「・・・」チッ

シリカ「!」

シリカ「・・・」グスッ

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 13:40:40.65 ID:g2sdgoi20
シリカ「狭くないですかキリトさん?」

キリト「・・・」

シリカ「あ、あたしもう少し壁のほうに寄りますね!」

キリト「・・・」

シリカ「・・・」

シリカ「・・・」

シリカ「・・・」

シリカ「や、やっぱりキリトさんの方に近づいてもいいですか?」

キリト「・・・」

シリカ「・・・何も言ってくれないならそっちに行っちゃいます」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 13:44:46.90 ID:g2sdgoi20
シリカ「えへへ、キリトさんの身体温かいです」

キリト「・・・」

シリカ「・・・」

シリカ「(あ・・・これキリトさんの匂い。えへへ)」ギュー

キリト「・・・」チッ

シリカ「ご、ごめんなさい!痛かったですか?」

キリト「・・・」

シリカ「ごめんなさい・・・」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 13:53:04.42 ID:g2sdgoi20
シリカ「あたしキリトさんに出会えて本当に良かったです」

シリカ「ピナを蘇生することができたのもキリトさんのおかげだし」

シリカ「今一緒にいられるのもすごく嬉しいし、幸せですあたし」

キリト「・・・」

シリカ「・・・」

シリカ「・・・どうして今日は口をきいてくれないんですか?」

シリカ「いつもは戦闘でミスしてもフォローしてくれて」

シリカ「その後も優しく慰めてくれたり、いっぱいお話してくれたのに・・・」

キリト「・・・」

シリカ「何か言ってくれないと、あたしわかりませんよ・・・」グスッ

シリカ「あたしに悪いところがあるのなら直しますからぁ」

シリカ「無視しないでちゃんとあたしのことを見てください・・・」ポロポロ

128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 15:50:11.99 ID:mou3gRNb0
シリカ「あ、あのキリトさん」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「こ、ここ私の寝室…」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「…ぁぅ…///」

シリカ「そ、そうだキリトさん!明日行く47層のこと、教えてくれませんか?」

キリト「…」スッ コトッ ナデナデ

シリカ「(それでも撫で続けますか…うー)これは?」

キリト「…」ポチッ ナデナデ

シリカ「(あうあう)わぁ、きれい…」

キリト「…」スッ スッ ナデナデ

シリカ「えっと、ここからその通路を通っていくんですね?(うう、気持ちいい…このまま寝ちゃいそう…)」 

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 15:58:44.20 ID:mou3gRNb0
キリト「…!」バッ ナデナデ

シリカ「キリトさん…?」

ダダダダ…

シリカ「足音…誰かが盗み聞きしてたの…?でも、何のために…」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「ふわ…明日、考えよう…かな…」スースー

キリト「…」ナデナデ


-翌朝-

シリカ「…!」バッ

シリカ「わ、わたし、昨日、キリトさんと…男の人と、一緒に…あわわ」

シリカ「そうだ、キリトさん…」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「(まだ撫でられてるぅー!)」

134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 16:05:43.55 ID:mou3gRNb0
キリト「…」ナデナデ

シリカ「あふぁ…き、キリトさん、もしかして、徹夜してたり…」

キリト「…」フルフル ナデナデ

シリカ「良かった、ちゃんとお休みできてて…」

キリト「…」スッ ナデナデ

シリカ「あ、出発するんですね。ところで…その、頭を撫でるのは、いつまで…」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「(無言ですよね…でも)」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「(やっぱり…いいなぁ、えへへ)」フニャ

137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 16:09:27.02 ID:mou3gRNb0
-47層、フラワーガーデン-

シリカ「わぁ…!」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「アインクラッドにも、こんな所があったんですね…」

キリト「…」ナデナデ

カップルA「キャッキャ」

カップルB「ウフフ」

シリカ「(あれ…?ここってひょっとして…そういう、人たちの…)」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「きっ、キリトさん!撫でるの、ちょっとここでは…」バッ

キリト「…」バッ ナデナデ

シリカ「超反応!?」

140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 16:13:52.75 ID:mou3gRNb0
シリカ「だめ、ダメなんですぅ、ここでそういう事してると、まるで…」カアア

キリト「…」ナデナデ

シリカ「ダメ…だって言ってるのに…わたしたち…」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「…ぁぅ」プシュウウ

カップルA「アラアラ」

カップルB「ウフフ」

シリカ「~~~~っ!早く!早く行きましょう!」ダッ

キリト「…」ダッ ナデナデ

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 16:21:33.84 ID:mou3gRNb0
シリカ「(うう、まだドキドキしてる…)」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「(そういえばキリトさん、妹さんが居るって言ってたけど…)」

シュルシュル

シリカ「キリトsわひゃあああっ!?」バッ

ご都合型モンスター「キシャー」

シリカ「キリトさん、助けて、見ないで助け…って居ない!?」

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 16:26:35.49 ID:mou3gRNb0
キリト「…」ブラーン ナデナデ

シリカ「(しょ、触手にぶら下がりながら撫で続けてるぅー!)うー、このぉ!」ザンッザンッ

ギャアアアアア バシャア

シリカ「…見ました?」

キリト「…」ナデ…  フルフル ナデナデ 

シリカ「そ、その間はなんですかー!うわーん!」ブンブン

キリト「…」サッ サッ ナデナデ

192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 17:51:06.82 ID:mou3gRNb0
その後も、キリトさんは私の頭をずっと撫でていました。
巨大ハエトリソウみたいなのを素早く倒す時も、どうやったのかピタッと私から離れず。
変なうねうねしたモンスターに絡みつかれながら撫でられてたときは、何か変な感じになっちゃって危なかったです。
そして無事プネウマの花を入手した、帰り道。

キリト「…」スッ ナデナデ

シリカ「え?止まれ…ってどうしたんですか?」

ロザリア「ハッ、やっぱり気付かれるか」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「ろ、ロザリア…さん?」

キリト「…」ナデナデ

ロザリア「その様子だと、無事プネウマの花を手に入れたようだねぇ…」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「…はい(き、キリトさんも何か喋ってほしい…)」

キリト「…」ナデナデ

ロザリア「じゃあ、早速それをこっちに渡してもらおうかしら」

シリカ「えっ!?そんな、どうして…あふ」

キリト「…」ナデナデ

198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 17:54:43.15 ID:mou3gRNb0
ロザリア「元々アンタに目を付けてたのにパーティから抜けちゃってさあ、
どうしたものかと思ってたらレアアイテムを探しに行くっていうじゃない。
これはチャンスだと思って、ね」

キリト「…」ナデナデ

ロザリア「おまけにお付きの男はヒョロっちい坊やだけじゃないの。
今も気が動転してひたすらアンタの頭に手ぇ乗せて震えてるだけのね」

シリカ「(違う、キリトさん、この状況でもすごく落ち着いてる…どうして?)」

ロザリア「2~3人居れば済みそうだけど…念の為、ね」パチン

賊A「…」賊B「…」賊C「…」賊D「…」賊E「…」賊F「…」ゾロゾロ

キリト「…」ナデナデ

シリカ「オレンジプレイヤー…!」

ロザリア「やっちまいなァ!」

キリト「…」ナデ…スッ

シリカ「え、キリト…さん?」

ザンッ ドッ ナデ ゴッ ズザッ ナデ ザッ ギャン ドスッ ナデ ガッ ドムッ ナデ

シリカ「(斬られ殴られながら隙を見てわたしを撫で続けてるぅー!?)た、助けなきゃ…いけないのかな…?」

203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 17:59:19.91 ID:mou3gRNb0
賊A「はぁはぁ…駄目だ姉さん!こいつ全くHPが減らねぇ!」

ロザリア「そんな馬鹿な事があるか!早く片付けな!」

シリカ「き、キリトさん…!」

キリト「…」ナデナデ

賊B「キリト…?」

賊C「黒ずくめの…」

賊D「服に…」

賊E「盾なし…」

賊F「片手剣…」

賊A「姉さん、こいつ、ビーターの…攻略組だ!」

ロザリア「な、何だって…そんな事が…」

キリト「…」ナデナデ

ロザリア「しかもよく見たら…こいつ…」

キリト「…」ナデナデ

ロザリア「ずっとあのガキの頭を撫で続けてやがった…!」

207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 18:02:01.51 ID:mou3gRNb0
キリト「…」ナデ…スッ

賊A「そいつは…」

賊B「回廊結晶…行き先は」

賊C「牢獄か…?」

賊D「こうなったらあっちのチビを人質に…」

賊E「駄目だ、オレンジの俺らは」

賊F「そんな事する前にやられちまう…詰みかよ…!」

シリカ「(な、なんだかこの人達すごく息があってる…)」

ロザリア「チッ…分かってるのかい?グリーンのあたしに手を出せばアンタもオレンジに…」

賊A「駄目だ姉さん…そいつ、ソロだ…一日二日、オレンジになるくらい…」

ロザリア「・・くっ!」ガク

キリト「…」ナデナデ

シリカ「キリトさん…」

211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 18:05:38.10 ID:mou3gRNb0
-宿屋-

シリカ「…あの、キリトさん、ありがとうございました」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「でも酷いなぁ、わたしキリトさんが攻略組だったとしても何も気にしなかったのに」

キリト「…」ナデナデ

シリカ「…その、やっぱりもう最前線に戻っちゃうんですよね?」

キリト「…」ナデ…

シリカ「もう、わたしの頭を、撫でては…」

キリト「…ずっと君の頭を撫で続けてたのは」

シリカ「(喋った!?)は、はい」

216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 18:08:40.56 ID:mou3gRNb0
キリト「君を、妹と重ねてしまったからだと思う」

シリカ「(妹さん…そういえば、わたしに似てるって)キリトさん」ギュッ

キリト「シリカ…?」

シリカ「よかったら…妹さんのこと、聞かせてくれませんか」

キリト「ああ…」

219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 18:10:33.78 ID:mou3gRNb0
キリトさんは、沈んだ様子で色々話してくれました。
妹さんって言ってたけど、実は従妹だということ。
剣道を一緒にやってたけど途中でやめてしまって、おじいさんにこっぴどく叱られたこと。
それを妹さんがかばって、それ以来中々話し辛くなってしまったこと。

キリト「考えないようにしてたけど、妹の事を心の底ではずっと後悔してたんだ。
だから、その思いが溢れて、自然とあの行動を取ってしまったんだと思う…」

キリト「ごめん…シリカ。君を、代替品みたいにしてしまって…」

シリカ「キリトさん…」

キリト「俺は…」

シリカ「キリトさん!」スッ

キリト「シリカ?」

シリカ「…キリトさんは、いい人です。わたしを、助けてくれたもん」ナデナデ

キリト「あ…」

220: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/31(火) 18:15:45.00 ID:mou3gRNb0
シリカ「…もし、また、心細くなっちゃったら、いつでも来てください。
わたしの頭ぐらいなら…いつでも貸してあげられますから」

キリト「ああ…ありがとう、シリカ」ナデナデ

シリカ「あ、でも…」

キリト「?」ナデナデ

シリカ「無言はちょっと困っちゃいます…」

キリト「はは…ごめん」ナデナデ

----

キリト「じゃあ、ピナを蘇らせてあげようか」ナデナデ

シリカ「はい!」



ピナ…いっぱい、いっぱいお話しようね。
今日の冒険の話…少し変だけど、誰よりも優しくて、格好いい、
一日だけのわたしのお兄ちゃんの話。
───わたしの、初恋のひとの話。




おわり

385: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 00:55:27.59 ID:d2KyhHjB0
猿「グワアアアア」シュワー

キリト「………」キン

シリカ「ピナ……」ポロポロ

キリト「………」ピロロン バサ

シリカ「ひっく、ひっ、こ、これは…クリスタルと本…?」

キリト「………」スタスタ

シリカ「あ、待っ……」

シリカ「……行っちゃった」

388: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 00:59:06.57 ID:d2KyhHjB0
シリカ(あたしはあの人が置いていったクリスタルで町に戻った)

シリカ「この本に書いてあることが本当なら……」

シリカ「三日以内に蘇生アイテムを手に入れればピナが生き返る!」

シリカ「よーしっ、頑張るぞ!」


キリト「………」

390: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 01:03:05.40 ID:d2KyhHjB0
シリカ「わぁ、ここが思い出の丘……夢の国みたい!」

シリカ「それに、カップルだらけ……あたしも、昨日の人と……」ポー

シリカ「じゃなくて! 早く蘇生アイテムをとりに行かなきゃ!」タッタッタ


キリト「………」

……

シリカ(それから、あたしはモンスターに襲われたりしながらもなんとか蘇生アイテムを手に入れることができた)

391: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 01:06:16.73 ID:d2KyhHjB0
シリカ(あたしを襲っていたモンスターの何体かが、いきなり消滅してたのがちょっと気になるけど……)

シリカ「ピナが守ってくれてるのかな、なーんて」

ザッ

シリカ「だ、誰!?」

キリト「………」

シリカ「あ、あなたは昨日の……その、助けていただいて、ありがとうございました!」

キリト「………」

395: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 01:15:50.07 ID:d2KyhHjB0
シリカ「それと転移クリスタルとここについての情報も。すごく助かりました」

シリカ「蘇生アイテムも、ほら! 無事に手に入れられました!」

シリカ「これでピナを生き返らせることができます。全部あなたのおかげです。本当にありがとうございました!」

シリカ「あの、ぜひお礼をさせてください!」

キリト「……」

シリカ「だめ…ですか?」

401: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 01:29:56.45 ID:d2KyhHjB0
キリト「………」

シリカ「えっと……」

キリト「………」

シリカ「あ、あはっ。いきなりこんなこと言われても迷惑ですよね!」

シリカ「ごめんなさい。……あたし、シリカっていいます」

シリカ「都合のつく日でいいんで、メッセージ飛ばしてください。どうしてもお礼がしたいので」

シリカ「…それじゃあ、あたし行きますね。さよならっ」タッ

404: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 01:36:43.82 ID:d2KyhHjB0
キリト「………」スッ

シリカ「きゃっ……! な、なんで通せんぼするんですか?」

キリト「………」

シリカ「早く町に戻ってピナを生き返らせたいんです。そこを通してください」

キリト「………」

シリカ「あの、聞いてます…?」

キリト「………」

シリカ「あっ…まさかアイテムを…いやそんなことは…この人は恩人だし、でも…」

406: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 01:44:05.68 ID:d2KyhHjB0
キリト(違う、違うんだシリカ。君のアイテムをねらっているのは俺じゃない)

キリト(この先に待ち伏せているはずのオレンジプレイヤーなんだ)

キリト(俺は奴らから君を守り、かつ奴らを牢獄に送りたいだけなんだ)

キリト(ああこの程度のことを口で説明できないコミュ障の自分が恨めしい)

キリト(どうか、どうかこの先に待ち伏せている敵に気づいてくれ!)

412: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 01:54:46.82 ID:d2KyhHjB0
シリカ「うぅ~、もういいもん! どいてくれないならここで使うもん!」ピロロン

キリト「!」

キリト(ここで使おうとしたら奴らが!)

シリカ「ピナ、生き返って!」ポン…

キリト(止めに入って!)

ピナ「ピィィィィ!」

シリカ「ピナ! ピナ、ピナ、ピナぁ……」ポロポロ

キリト(……こない?)

415: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 02:01:20.69 ID:d2KyhHjB0
シリカ「よかった……よかったよぉ」ポロポロ

ピナ「ピィィィィ」

キリト(な、なんでだ? とにかくこの子に聞いて……ダメだ、俺はコミュ障だった)

キリト(あ、そうか。メッセで聞けばいいんだ)ピロロン

シリカ「わ、メッセージが……キリト? 誰だろう」ポン

キリト「………」チョイチョイ

シリカ「あ、もしかして、キリトってあなたなんですか?」

418: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 02:07:42.08 ID:d2KyhHjB0
キリト「………」コクコク

シリカ(…こんなに近くにいるんだから普通に話せばいいのになぁ)

シリカ「えっと、『君は昨日の夜、赤毛の女性と会わなかったのか?』」

シリカ「ロザリアさんのことかな? 会ってませんけど…」

キリト(oh…あの人、レアアイテムの話を聞かなかったのか…)

420: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 02:12:55.21 ID:d2KyhHjB0
キリト(どうりで索敵しても気配がないわけだ。おかしいと思ったんだよなぁ)

キリト「………」ポンポンポン

シリカ「……『ごめんちょっと勘違いしてた』? あの、どういう」

キリト「………」スタスタ

シリカ「……行っちゃった。一体なんだったんだろう」

ピナ「ピー?」



おわり

639: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 20:52:32.43 ID:tB8nOtVr0
シリカちゃんをひたすら褒め続けて顔真っ赤にしたい

652: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 21:01:24.23 ID:bVflz5W30
>>639
キリト「でもシリカってすごい人気なんだな」

シリカ「そんなことないです…それにキリトさんの実力をみんなが知ったらきっとキリトさんの方がモテますよ…」

キリト「けど俺は自分の実力よりもシリカの可愛さを皆に教えてやりたいよ」

シリカ「っ…か、可愛いって……流石に照れちゃいますよ…えへへ…」

キリト「照れなくてもいいよ、可愛いのは本当のことだ」

シリカ「え、えっと…今日はどうかしたんですか…?キリトさん…?」

キリト「どうもしてないよ、ただシリカが可愛いから少し緊張してるだけで」

シリカ「き、緊張って……私とは居づらいんですか…?」

キリト「……少しだけな…シリカが可愛すぎてどう振舞えばいいのか分からないんだよ」

シリカ「っ!…ほ、本気にしちゃいそうなのでやめてください!キリトさん!」カァ…

663: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 21:17:15.16 ID:bVflz5W30
キリト「はぁっ!」ズバッ

キリト「シリカ!スイッチ!」

シリカ「えっ…は、はい!はぁぁっ!」


キリト「ありがとうシリカ、助かったよ…日に日に強くなっていくな」

シリカ「そんな…まだまだ全然キリトさんには追いつけませんよ…けど自分でも強くなっていってることは…」

キリト「けどあんまり無理はするなシリカ、ある程度までは俺が一緒にいるから……まだシリカは一人じゃ危なっかしい」

シリカ「っ……で、でもキリトさん…シリカだって他のプレイヤー達と比べたら結構強い方にはなりましたよ」

キリト「うん、分かってるよ…でもまだ俺が一緒に居なきゃダメだ」

シリカ「………そんなに私って…キリトさんから見たら弱く見えるんですか?確かにレベルもあんまり上がりませんけど…」

キリト「そうじゃない、違うよ…俺はただシリカの可愛い顔や体を傷つけられたくないだけなんだ…」

シリカ「っ!そ、そこまで心配してくれなくてもだ、大丈夫ですよぉ!」カァ…

672: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 21:27:49.84 ID:bVflz5W30
キリト「今日は何を食べようか、シリカが決めてくれ」

シリカ「そんな…今日一日ずっと私に付き合ってくれたキリトさんが決めてください」

キリト「俺は今日一日中可愛いシリカと居られて嬉しかったよ、それだけ十分だ」

シリカ「……やっぱり今日のキリトさんはちょっと変です」プイ…

キリト「それで、何を食べたいんだ、シリカ?」

シリカ「……何でもいいです…とにかく私は頑張ってくれたキリトさんに好きなものを食べてほしいんです……ダメですか?」

キリト「…ダメじゃないよ……でも俺はシリカに好きなものを食べてほしいんだ…この世界でも」

シリカ「………じゃあ私が選んでもいいんですか?」

キリト「ああ、決めてくれてシリカ」

シリカ「…でもどうしてそんなに私に選ばせたいんですか…?何か理由があるなら教えてください…」

キリト「理由……ただシリカが美味しそうに食べてる表情を見たかっただけなんだけど…」

シリカ「っ!い、いい加減冗談はやめてください!……私もどう反応すればいいのか分からないじゃないですか…もう…」カァ…

678: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 21:34:10.86 ID:bVflz5W30
シリカ「………」パクパク…

キリト「………」ジー…

シリカ「あ、あの…キリトさんも早く食べたほうがいいですよ…?」

キリト「いや、俺は可愛いシリカを見てるだけでいいよ」

シリカ「……そうですか…それなら好きなだけ…」パクパク…

ツンツン

シリカ「あ…あにょ…」

キリト「ん?」プニプニ

シリカ「……他の人達も見てりゅかもしれにゃいんですよ」

キリト「いいよ、シリカの可愛さを見せ付けてやれば」ツンツン

シリカ「っ!わ、私は見世物じゃにゃいんですよ!いくらにゃんでも今の酷いでしゅよ!」

キリト「そ、そうだよな……調子に乗りすぎた、ゴメン、シリカ」

シリカ「……頭を上げてください…私もキリトさん相手に生意気なこと言っちゃいましたね……ごめんなさい…」

キリト「……謝るシリカも可愛いな」

シリカ「や、やっぱり許してあげません!」カァ…

684: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 21:42:15.13 ID:bVflz5W30
キリト「ご馳走様でした」

シリカ「ごちそうさまでした…あ、今日は私が払いますよ、モンスターもいっぱい倒して稼いだので…」

キリト「いいよ、俺が払うから」

シリカ「……でも…いつまでもキリトさんにおんぶに抱っこは…」

キリト「………」

キリト「じゃあここは俺が払う代わりに、明日シリカをおんぶと抱っこしていいか?」

シリカ「っ!だ、ダメですよ!もう!私が払うのでキリトさんは先に出ていてください!」

キリト「はは…ごめんなシリカ…」

シリカ「…謝らないでくださいキリトさん……このくらいお礼させてください…今は私がキリトさんのパートナーなんですから」ニコ

キリト「ああ……それにしても…」

キリト「やっぱり笑顔のシリカが一番可愛いな…じゃあ外で待ってるよ」ガチャ…

シリカ「……ああいうこと言わなければすごくカッコいいのに…キリトさん…」カァ…

692: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 21:50:20.13 ID:bVflz5W30
宿
シリカ「…はぁ…今日は何だか調子が狂いっぱなしだったなぁ…」

ピノ「ピィ?」

シリカ「でも…いっぱい褒めてくれたな…可愛いとか…可愛いとか……はぁ…」

シリカ「……キリトさんって…ああやって女の人と接してるのかな…」

ピノ「?」

ガバッ!

ピノ「ピィ!?」

シリカ「ううん、違う…キリトさんはそんな人じゃない…」

シリカ「……でももしあれが本心で言ってるなら…」

シリカ「キ…キリトさんって……私のこと…」

コンコン

シリカ「っ!」

697: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 21:57:08.26 ID:bVflz5W30
キリト「ごめんシリカ、明日の計画を伝えに来たんだけど…入ってもいいか?」

シリカ「ま、待っててください!……今日はちゃんと服も着てる…うん、よし!…あ!お菓子も準備しないと…」

ピナ「ピィ…」


キリト「悪いな、こんな遅い時間に…」

シリカ「大丈夫です、それよりも明日の計画を…」

キリト「……このお菓子ってシリカが作ったのか?」

シリカ「あ、はい…街に売ってたレシピ本で作ってみたんです……食べてくれますか?」

キリト「ああ…」パク…

シリカ「………」ドキドキ

キリト「うん、うまい」

シリカ「!あ、ありがと」

キリト「嫁にもらいたいくらいだよ、シリカ」

シリカ「………え?」

701: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 22:04:04.39 ID:bVflz5W30
キリト「そこからダンジョン系のルートになってるから、くれぐれも明日は俺から離れないでくれ」

シリカ「えっ…あ…あの…」

キリト「…どうかしたのか?シリカ?」

シリカ「……な、何でもないです…」

キリト「……俺何か変なこと言ったか?」

シリカ「だ、大丈夫です…続けてください」

キリト「………そしてそのダンジョンの中にシリカに渡そうと思ってる防具がアイテムとしてあるからそれを目指して…」

シリカ(……嫁にもらいたい…)

シリカ(あれって…お世辞なのかな……それとも本心なのかな…)

シリカ「………」

キリト「……今日はもう戻るよ」

シリカ「っ!だ、大丈夫です!続けてください!」

キリト「いや…もう説明をし終えたんだけど…」

シリカ「あっ……ご、ごめんなさい…聞いてませんでした…」

キリト「………」

705: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 22:10:31.97 ID:bVflz5W30
キリト「シリカ、何か言いたいことがあるなら言ってくれ…俺も出来る範囲で手を貸してやりたい」

シリカ「……何でもないです…ただ少しボーってしてて…えへへ…」

キリト「……本当のことを言ってくれ、シリカ」

シリカ「………言えませんよ…」

キリト「そっか……でももし言いたくなったら言ってくれ…可愛いシリカのためなら俺は…」

シリカ「っ…そういうのが……そういうのが…困るんですよ!」

キリト「…え?」

シリカ「そうやって…変に褒めてくるから私もどう受け取ればいいのか分からなくて……本気にしていいのか…分からなくて…」

キリト「………」

シリカ「思わせぶりなこと言わないでくださいよ……勘違いしちゃうじゃないですか…」

キリト「シリカ…」

711: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 22:16:41.93 ID:bVflz5W30
シリカ「………」

キリト「………」

つんつん

シリカ「……あにょ…」

キリト「やっぱりシリカは可愛いよ…」ツンツン

シリカ「でゃ…でゃから…そういうことはもう…」

キリト「ぷにぷになほっぺた、きれいな髪のツインテール、小柄な体型、抱きしめたくなる愛らしさ……シリカは全部可愛いよ」

シリカ「………」

キリト「そして…全部好きだよ、シリカ」

シリカ「っ!い、今好きって言いましたか!?キ、キリトさん!」

キリト「ああ、俺はシリカが好きだ、こんな可愛いシリカを好きにならない方がおかしいだろ」

シリカ「そ、そういう冗談はやめてください!今は…その好きってことを…」カァ…

715: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/01(水) 22:22:50.82 ID:bVflz5W30
キリト「?好きは好きだ…それ以外にあるのか?」

シリカ「……もういいです…それで…」ギュッ

キリト「…どうしたんだシリカ?」

シリカ「抱きしめたくなるって言ったじゃないですか…だから抱きしめていいですよ…」ギュゥ

キリト「い、いいのか?俺なんかが…」

シリカ「もう…今更何言ってるんですか……早く抱きしめてください…キリトさん」ギュゥ

キリト「ああ…」ギュ…

シリカ「……ゲ、ゲームなのに何だかすごくリアルですね」

キリト「シリカって温かいな…」

シリカ「へ、変なこと言わないでくださいよぉ!……もういいです…」ギュゥ…

キリト「………」

キリト「俺の胸に顔を隠してるシリカも可愛いよ」ボソッ

シリカ「ひゃっ!み、耳元で言わないでください!……後その…」

シリカ「もう可愛いじゃなくて……もっと…もっと好きって言ってください…キリトさん…」カァ…

終わって