1: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:28:31.05 ID:nO83m3cA0

前作
エミリーモザイク 【きんモザ×ミリマス】


前作を見てない人向けの簡単な解説

エミリー スチュアート 13歳 イギリス出身の金髪英国少女 日本文化に憧れ横文字を一切使わない独特な話し方をする
アリスとはイギリス時代の親友
ちなみに正座は練習中

アリス・カータレット 17歳 イギリス出身の金髪英国少女 日本文化と忍が大好きで、忍の居る日本までやってきた
エミリーとはイギリス時代の親友
ちなみに身長は139cm

大宮忍 金髪キチ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1498915710

引用元: アリス「アイドルデビュー!」【きんモザ×ミリマス】 



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2: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:29:07.81 ID:nO83m3cA0
忍「♪~」ガションガションガション

アリス「むぅ~……」

忍「はぁ~……」

アリス「ちょっとシノ!」

忍「どうしたんですか? アリス」

アリス「どうしたのじゃないよ! 毎日毎日ゲームばっかり!」

忍「ああ、このゲームですか? これはエミリー達の居る765プロのアイドル達を題材にした『アイドルマスターミリオンライブ!シアターデイズ』という基本プレイ無料のiOS/Android専用アプリで」

アリス「知ってるよ! しかも何でそんな説明口調なの!」

3: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:30:20.30 ID:nO83m3cA0
忍「特に私が好きな機能はこの『ソロライブ』機能ですね、好きなアイドルをじっくり眺めていられます、あぁ~…… エミリー……」

忍「さらにBrandNewTheaterのソロライブでは選んだアイドルのソロ歌唱が聞けるんです」

忍「スマホ用ゲームとは思えないほどの美麗なグラフィックで揺れるエミリーの金髪……」

忍「まだエミリーはNとRしか出てないのですが、これからSRやSSRのエミリーが出るのも楽しみですし、エミリーの所属しているユニットのエターナルハーモニーの曲、そしてエミリーの3つ目のソロ曲も……」

アリス「もういいよ! エミリーの話は!」

4: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:30:53.31 ID:nO83m3cA0
忍「なんと…… アリスはエミリーのことが嫌いなのですか……」

アリス「違うよ! いつもいつもシノがエミリーの話ばっかりするから!」

忍「? たまに美希ちゃんの話もしていますが……」

アリス「そうじゃないよ! いい? ゲームは1日1時間までだからね! それ以上やると健康に悪いんだよ!?」

忍「でも…… 穂乃花ちゃんは『ルミルミルミルミルミルミルミルミ』と呟きながら徹夜でミリシタをやっているそうですし……」

アリス「あ、うん……」

忍「ちなみにカレンはデレステを天井まで回しているらしいです」

アリス「知らないよ! なんでシノはみんなのソシャゲ事情にそんな詳しいの!?」

5: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:31:28.69 ID:nO83m3cA0
忍「とにかく、今はエミリーのファン数を増やすので忙しいので」

アリス「うぅ~ もうシノなんて知らないから!」

忍「アリス? お出掛けですか? 暗くならない内に帰ってくるんですよ~」

アリス「シノのバカー!」

勇「て言うか私のタブレット永遠占拠するのやめてくれる?」

6: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:32:09.69 ID:nO83m3cA0
アリス「とぼとぼ」

アリス「ああ言って飛び出してきちゃったけどどうしよう……」

アリス「シノってのめり込んだら聞かないタイプだし、今のシノに『ゲーム辞めて』って言っても聞かなそうだしなぁ……」

アリス「うーん……」

アリス「そうだ! シノがゲームを辞めないならいっそ……」

7: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:33:12.66 ID:nO83m3cA0
765プロ劇場


エミリー「♪~」

紬「楽しそうですね、エミリーさん」

エミリー「はい! 感謝企画も順調ですし、この前の公演でも沢山のごヒイキ様方に喜んでもらえました!」

紬「感謝企画……」

エミリー「これからもこの日本で、立派な大和撫子になるため精進していきます! なのでこれからもご教授お願いします、紬さん」

紬「いいえ…… 私が教えることなんて……」

8: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:33:53.41 ID:nO83m3cA0
アリス「エミリー!」

エミリー「あら、アリス? アリスではないですか!」

紬「えっと…… お知り合いですか?」

エミリー「はい、親友のアリスです」

アリス「あ、えと…… 」

エミリー「そうでした、アリスは紬さんとは初対面でしたね」

紬「は、はじめまして、白石紬です」

アリス「は、はじめまして…… アリス・カータレットです……」

紬「……」(人見知り)

アリス「……」(人見知り)

9: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:34:40.96 ID:nO83m3cA0
エミリー「アリスはどうしてここへ?」

アリス「そうだ! 私アイドルになりに来たの!」

エミリー「アリスも大和撫子に?」

アリス「あのね、最近シノがミリシタばかりやってて私に構ってくれなくて……」

エミリー「忍さんが!?」

アリス「だから私考えたの! いっそ私がアイドルになってミリシタに出ればいいんだって!」

エミリー「なるほど!」

紬「……」

10: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:35:22.93 ID:nO83m3cA0
紬(もしかしてこの子はバ…… いえ、見たところ小学生のようですし、まぁこの年頃なら……)

アリス「で、どうしたらアイドルになれるの?」

エミリー「うーん、仕掛け人様に掛け合ってみたら良いのではないでしょうか」

アリス「シカケニンサマ?」

紬「プロデューサーなら確かあちらに……」

11: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:35:48.94 ID:nO83m3cA0
P「呼んだか?」

エミリー「丁度よろしいところに! あちらが仕掛け人様です」

アリス「あ、あの、はじめまして! 私アリス・カータレットと申します! アイドルになりに来ました!」

P「アイドルに……」

紬「アリスさん、今行っている39プロジェクトは39人であるからこそのプロジェクトで、これ以上の追加メンバーは……」

P「うん、可愛い 採用」

紬「えっ?」

12: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:36:32.90 ID:nO83m3cA0
紬「プロデューサー、39プロジェクトは」

P「まぁアリスは39プロジェクトとは別枠採用ってことで、アイドルが沢山居るにこしたことはないだろ?」

紬「今52人で手一杯なのに誰がアリスさんの面倒を見るのですか?」

P「あ、考えてなかった」

紬「バカなのですか?」

エミリー「おめでとうございます、アリス」

アリス「やったー! これでミリシタに出られるよー!」

紬「アイドルとはいったい……」

13: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:37:04.36 ID:nO83m3cA0
紬(そして、アリスさんのアイドルデビューに向けてのレッスンが始まりました)

アリス「はぁー…… はぁー……」

まつり「ほ? もう息切れなのです?」

アリス(アイドルってこんなハードなの……)

可憐「が、頑張ってアリスちゃん……」

アリス「うん、これもミリシタに出るため……」

紬「バ…… いいえ、小学生ですし……」

14: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:37:35.30 ID:nO83m3cA0
琴葉「アイドルになるためには何かしらの戦闘技術を身に付けなくちゃダメよ」

アリス「え?」

琴葉「ほら、撮影で秘境へ冒険に行かされたり、悪の組織と戦う必要が出てきたりするでしょ?」

アリス「無いよ!」

まつり「あるのです」

エミリー「アリス、真の大和撫子になるためには修練は必須ですよ」

アリス「レッスンてダンスとか歌じゃないの!? 何でエミリーは弓矢持ってるの!?」

紬「バカなのですか? 戦闘技術はアイドルに必須なのに……」

15: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:38:18.12 ID:nO83m3cA0
紬(そして、アリスさんの公演デビューが決まりました)

アリス「いよいよ私の初舞台……!」

綾「応援に行くからね、アリス」

陽子「頑張ってなー」

アリス「うん! ありがとう二人とも!」

アリス「あれ? シノとカレンとホノカは?」

綾「忍はずっと家に引き込もってゲームしてて…… テストも近いのに何やってるのかしら」

陽子「カレンもゲームだって」

16: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:39:21.84 ID:nO83m3cA0
アリス「えー……」

可憐「穂乃花ちゃんも同じくゲームみたいです…… 私たちのゲームやってくれるのは嬉しいけど……」

アリス「もうみんな揃いも揃ってゲームばっかり!」

紬(アリスさんのお友だちもバ…… いえ小学生ですからゲームにのめり込みやすい時期なんでしょう)

紬(それにしても、綾さんと陽子さんはアリスさんの同級生なのでしょうか? それにしては子どもらしくない、私と同年代くらいに思えますが……)

17: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:39:56.26 ID:nO83m3cA0
公演当日


琴葉「今日はアリスちゃんのデビュー公演の日、緊張してる?」

アリス「がたがたがた……」

まつり「わかりやすく緊張しているのです」

可憐「だ、大丈夫ですよアリスさん! あんなに練習したじゃないですか、だからきっと上手くいきますよ…… 多分」

アリス「ア、アリガト……」

可憐「あぁ…… なんだか私まで……」

琴葉「もうー!」

紬「……」

18: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:40:23.90 ID:nO83m3cA0
紬(確かにアリスさんは見た目は可愛らしいです、しかし果たしてそれだけでアイドルというものは務まるのでしょうか)

紬(アイドルになる動機があまりにも不純過ぎます、確かに765プロには小学生も居ますが彼女たちだってアイドルというものをもっと真剣に……)

エミリー「アリス」

アリス「ナ、ナニ……」

エミリー「さっきカレンから連絡が来ました、忍さんちゃんと来てくれているみたいです」

アリス「シノが……?」

エミリー「アリスの晴れ姿、忍さんに見せてあげましょう!」

アリス「…… うん!」

19: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:41:10.42 ID:nO83m3cA0
紬「……」

紬(顔つきが変わりました…… 芯の通った、強い瞳)

紬(たった一人だけのために歌う、不純な動機に思えます ですがアリスさんはレッスンの時もとても純粋な顔で歌っていました……)

紬「アリスさん、頑張りましょう!」

アリス「うん! よろしくね、ツムギ!」

20: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:41:47.17 ID:nO83m3cA0
アリス(うぅ…… でもやっぱり緊張する~…… 次は私の歌う番だし……)

忍「アリスー!」

アリス(あ…… シノ! 来てくれたんだ!)

忍「アリス! アリス! アリス!」

綾「ちょっとアリス! 恥ずかしいからやめて!」

カレン「これが俗に言う『ヤッカイ』デース」

陽子「がんばれーアリスー!」

アリス「そうだ…… シノが見ててくれてるんだ…… しっかりしないと!」

アリス「それでは聞いてください、『Jumping!!』」

21: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:42:22.91 ID:nO83m3cA0
ライブ終了後


琴葉「お疲れさま! みんな良かったよ!」

アリス「はぁ…… ちょっと失敗しちゃった……」

琴葉「ううん、初めてだもん 失敗だって経験だよ?」

可憐「わ、私なんてアリスさんより先輩なのにしっかり出来てなくて……」

紬「……」

紬「そう言えば…… 気になっていたのですがどうして可憐さんはアリスさんに敬語を使っているのですか?」

可憐「え…… それは……」

まつり「アリスちゃんは17歳、紬ちゃんと同い年なのです、よ?」

紬「えっ!?」

アリス「え? ツムギは何歳だと思ってたの…… ?」

紬「いえ、あの…… エミリーさんより年下だと……」

アリス「もおー! ツムギのバカー!」

22: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:44:26.45 ID:nO83m3cA0
紬(その後、アリスさんはどんどん経験を積み、アイドルとして着実にステップアップしていきました)

綾「すっかりアリスもアイドルね」

陽子「最近学校に来ない日も出てきたし…… 少し寂しいな……」

カレン「学校を休めるならわたしもアイドルになりたいデース!」

久世橋「九、条、さ、ん?」

カレン「い……今のは言葉のアヤヤデース……」

綾「『あや』よ!」

忍「…… どうしてでしょう」

綾「忍?」

忍「最近は家で一人で居ることも多くて…… ミリシタでエミリーを眺めていてもどうしてか楽しく無いんです……」

陽子「…… そっか」

綾「忍も寂しいのね」

陽子「今度アリスと会ったらちゃんとそう言うんだぞ」

23: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:45:28.14 ID:nO83m3cA0
紬(そしてついにアリスさんがミリシタに実装される日が来たのです)

アリス「ただいま…… 今日も疲れたよ……」

アリス「ううん、でもこれできっとシノも喜んでくれるはず!」


アリス「シノー!」

忍「アリス!」

アリス「私…… やったよ! ついにミリシタに!」

忍「はい! 見てくださいこれ、踊ってるアリスですよ!」

アリス「わ…… ほんとに私が踊ってる!」

忍「アリス…… 私気付いたんです」

アリス「え?」

忍「色々な金髪があってもやはりアリスの金髪は特別だと」

アリス「シノ……」

忍「やはり私にはアリスしか居ません! 最近アリスを放ってしまってごめんなさい!」

アリス「シノー!」

忍「アリスー!」

24: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:46:11.16 ID:nO83m3cA0
紬(こうして一件落着かと思われたのですが……)

アリス「ちょっとシノ!」

忍「♪~」ガションガションガション

アリス「もう! またゲームばっかり!」

忍「聞いてください! ミリシタで踊るアリスの金髪が!」

アリス「本物が目の前に居るよー!」


紬「忍さんはバカなのですか?」



おわり

25: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:46:41.38 ID:nO83m3cA0
おまけ


穂乃花「ふ、ふふふ…… 歌って踊る金髪がこんなに……」

穂乃花「エミリーちゃんに美希ちゃん、翼ちゃん、可憐ちゃん、のり子さん……」

穂乃花「金髪に金髪に金髪に金髪に金髪…… SRは金……」

穂乃花「ふふふふふ……」

穂乃花「きん、ぱつ、きん、ぱつ」FullCombo

26: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:48:07.94 ID:nO83m3cA0
おまけⅡ


琴葉「あ、あああ…… あの勇さんと一緒に撮影……」

勇「落ち着いて、琴葉ちゃん」

琴葉「は、はははい……」

勇「ほら、美希ちゃんみたいに軽く一眠りしてみたら」

美希「あふぅ……」

琴葉「む、むむむ無理です! あぁ…… 緊張して…… 少し吐きそう……」

勇「だ、大丈夫……?」

27: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:49:16.14 ID:nO83m3cA0
おまけⅢ


紬「……」

エミリー「…… どうしました? 紬さん」

紬「いえ、アリスさんを見ていて思うことがありまして……」

エミリー「?」

紬「アリスさんは忍さんをとても慕っていて、忍さんだけのために歌うと言ってアイドルになりました」

紬「…… 聞けばアリスさんは忍さんを追いかけて日本にまで来たそうです」

紬「何がそこまでアリスさんを駆り立てるのでしょうか……」

エミリー「……」

紬「好きな人の側に居たい、それはわかります」

紬「ですがイギリスと日本はあまりにも離れています……」

エミリー「……」

28: ◆KakafR9KkQ 2017/07/01(土) 22:50:08.67 ID:nO83m3cA0
紬「エミリーさんもです、故郷から離れること 怖くありませんでしたか?」

紬「私は…… 自分の生まれた地から離れるのが不安でした、地元から離れたら自分自身が無くなってしまうんじゃないか、と」

エミリー「不安、ですか……」

エミリー「確かに、時々訳もなく寂しくなる時はあります 夜眠る時何故か涙が流れるんです」

エミリー「でも…… そんな時……」

紬「え、エミリーさん!?」

エミリー「こうして人肌に触れると安心出来るんです」

紬「それなら私じゃなくても……」

エミリー「いいえ、紬さんだから安心出来るんです アリスにとっての忍さんと同じように……」

エミリー「こんな姿、はしたないでしょうか?」


おわり