1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:00:24.347 ID:RBrCwDFE0.net[1/24]
ガヴリール「お前らそのために下界に来てたのか?」 

サターニャ「ええそうよ!」 

ヴィーネ「千年に一度、魔界の王を決める戦いが人間界で行われるの」 

サターニャ「人間界に来た百人の悪魔が最後のひとりになるまで戦うルールなのよ!」 

ガヴリール「へー、大変だな。がんばれよ」 

サターニャ「がんばれよじゃないわよ!大悪魔になるためにあんたも協力しなさい!!」



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3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:03:30.973 ID:RBrCwDFE0.net[2/24]
ガヴリール「は?なんで私が」 

ラフィエル「お話は聞かせていただきました」シュッ 

サターニャ「うわあああ!?」 

ラフィエル「この赤い本がサターニャさんの本なのですね」パラパラ 

サターニャ「う…そうだけど…、まさかあんた読めるの??」 

ラフィエル「はい!読めます!」パタン 

サターニャ「えっ……うそ、まじ……?」 

ガヴリール「なんで微妙そうな顔してんだよ」


5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:06:18.548 ID:RBrCwDFE0.net[3/24]
サターニャ「だって本が読めるってことは、私のパートナーってことじゃないの……」 

ガヴリール「良かったな見つかって、喜べよ」 

サターニャ「素直に喜べない……けど、仕方ないわね!ラフィエル!あんたは私を大悪魔にすべく手伝ってもらうわよ!」 

ラフィエル「まあ嘘なんですが」 

サターニャ「はぁ!?紛らわしい嘘ついてんじゃないわよ!!………でも、そ、そう、あんたじゃないのね」 

ラフィエル「なーんで少し嬉しそうなんですか?」ニコニコ
6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:07:40.597 ID:RBrCwDFE0.net[4/24]
ガヴリール「ヴィーネの本は?」 

ヴィーネ「これよ」スッ 

ガヴリール「んじゃ貸してみ、試しに見てやるよ」 

ヴィーネ「えっ………う、うん…」 

ガヴリール「?」 

パラパラ 

ガヴリール「うーん、ごめん、私じゃ読めないみたいだな」 

ヴィーネ「………そう、残念ね」ホッ 

ガヴリール「(嬉しそうな顔してるぞ?)」
7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:08:45.191 ID:RBrCwDFE0.net[5/24]
ガヴリール「(パートナーには本が読めるらしいけど、どういう感覚なんだろうな……)」スッ 

ガヴリール「(……………)」パラパラ 

ガヴリール「うわっ……」 

サターニャ「どしたのよガヴリール嫌そうな声出して」 

ガヴリール「この本読めるんだが…」 

ラフィエル「えっ」 

ヴィーネ「それって」 

サターニャ「私の本!?」 

ガヴリール「うそだああああああ!!!!!最悪だあああ!!!!!!………あーわり、読めなかったわ、残念残念」 

サターニャ「今更誤魔化してんじゃないわよ!!!!」

9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:10:42.931 ID:RBrCwDFE0.net[6/24]
ガヴリール「何でよりによってお前の本が読めるんだよ!ヴィーネの本が読めたら……普段の恩返しに手伝う気にもなるのにな」 

サターニャ「私だって嫌よ!!なんでよりによってライバルのあんたなのよガヴリール!!」 

ガヴリール「最初に言っとくけど、私はお前の大悪魔になる手伝いなんか絶対しないからな」 

サターニャ「何でよ!!本が読めるのはあんただけなんだから手伝いなさいよ!」 

ガヴリール「何でお前のために労力使わなきゃなんないんだよ、勝手にやってろ」

11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:13:06.484 ID:RBrCwDFE0.net[7/24]
翌日 

プルルルル 
ガヴリール「はいもしもし」 

サターニャ『ガヴリール!さっそくライバルの悪魔を探しに行くわよ!数を減らさないと大悪魔への道も遠のいてしまうわ!』 

ガヴリール「うるせーアホ」ピッ 

プルルルル 
ガヴリール「なんだ?」 

サターニャ『勝手に切ってんじゃないわよ!!!』 

ガヴリール「」ピッ 

ピンポーン 
ガヴリール「ん?」

15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:15:20.106 ID:RBrCwDFE0.net[8/24]
ガチャ 
ヴィーネ「…………」 

ガヴリール「ヴィーネ、どうしたんだ?」 

ヴィーネ「あんたの部屋を掃除して、ご飯作りに………と、あと…少し頼みたいことがあって…」 

ガヴリール「うん?」 

ヴィーネ「私のこの本を燃やしてほしいの」 

ガヴリール「は?」
16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:17:29.175 ID:LR/AYf6/d.net
サターニャ「ひ?」 

ラフィエル「ふ?」 

ガヴリール「へ?」 

ヴィーネ 「ほ?」
17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:17:35.964 ID:RBrCwDFE0.net[9/24]
ガヴリール「でもこの本は……」 

ヴィーネ「そう、本が燃えたら魔界に帰る。それが王を決める戦いのルールよ。自分じゃ燃やすことはできないからガヴにやって欲しいの」 

ガヴリール「いや駄目だろ、燃やしたらヴィーネは魔界に帰っちゃう……」 

ヴィーネ「いいのよ、人間界にいたって……私達は戦いあわなきゃいけないだけだもの」 

ガヴリール「そしたら、私の世話は誰がするんだよ!?」 

ヴィーネ「………あんたねぇ」 

ガヴリール「じょ、冗談だよ。とにかく私は燃やさないからな!いいじゃん戦わなくたって。今まで通り普通に暮らせばさ」

19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:19:12.405 ID:RBrCwDFE0.net[10/24]
夜 

プルルルル 
ガヴリール「サターニャうるせえ」 

ラフィエル『ガヴちゃん?』 

ガヴリール「あっラフィだったか、ごめん」 

ラフィエル『うふふ、サターニャさんと仲が良いんですね♪』 

ガヴリール「んなわけねーだろ!で、何の用だ?お前が連絡よこすなんて珍しいな」 

ラフィエル『ええ、ガヴちゃんに相談したいことがありまして…』
20 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:22:15.641 ID:RBrCwDFE0.net[11/24]
… 

ガヴリール「ええ!?ヴィーネの本が読めたのか!?」 

ラフィエル『はい、ですが……思わず読めないと嘘をついてしまったんです』 

ガヴリール「何で………」ハッ 

―「いいのよ、人間界にいたって……私達は戦いあわなきゃいけないだけだもの」 

ラフィエル『ヴィーネさんの顔を見ていたら、読めるとは言えませんでした。私が読めないと言った時、彼女は喜んだんです』 

ガヴリール「そうか……あいつ、魔界の戦いに私たちを巻き込みたくないんだろうな…、どこまでも悪魔らしくない奴だ」
21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:24:44.058 ID:RBrCwDFE0.net[12/24]
ガヴリール「そういや今日ヴィーネがうちに来た。本を燃やしてほしいって。もちろん断ったけど……」 

ラフィエル『そうなんですね。でも、ヴィーネさんのことを考えると、燃やしてあげるのが彼女のためではないかとも思うんです』 

ガヴリール「けど、魔界に帰ったら………もう二度と会えなくなるんだぞ…」 

ラフィエル『ガヴちゃん、寂しいんですね』 

ガヴリール「な……、う、と、当然だろ。あいつには、その、世話になってるしな…」 

ラフィエル『とりあえずもう1度考えてみてください』 

ガヴリール「うん……」

25 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:29:20.201 ID:RBrCwDFE0.net[13/24]
翌日 

ガヴリール「ヴィーネ、帰ろー」 

ヴィーネ「う、うん」 

テクテク 

ヴィーネ「!」ピーン「この気配は…」 

ガヴリール「どうした?」 

ヴィーネ「ガヴ、一旦こっちの道に…」グイ 

悪魔「みつけたわ」ザッ 

ヴィーネ「悪魔……」 

ガヴリール「?悪魔……!?後ろの奴、本を持って……ってことは、こいつも王候補の!?」
26 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:30:48.871 ID:RBrCwDFE0.net[14/24]
悪魔の本の持ち主「ガロン!」 

悪魔「はあっ!」ズバアッ 

ガヴリール「うわあ!?おい、やめろ!私達は本を持ってないし、戦う気はない!」 

悪魔「本、あるみたいだけど?」 

ガヴリール「えっ…!」 

ヴィーネ「これが私の本よ、燃やしていいから、この子には手を出さないで…!」 

ガヴリール「何してんだヴィーネ!?そんなの駄目だ!逃げるぞ」スッ 

ガヴリール「(神足通!)」シュタッ
27 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:33:14.599 ID:RBrCwDFE0.net[15/24]
ガヴリール「はあはあ……よし、逃げられたか…?」キョロキョロ 

ヴィーネ「何してんのよ、ガヴ……」 

ガヴリール「それはこっちの台詞だ!何してんだよ!本を出すなんて…!!」 

ヴィーネ「せっかく燃やしてもらえる機会だったのよ!?あんたもわかったでしょ、悪魔は引かれ合う…王候補同士がぶつかりやすいようになってるの!私がガヴのそばにいるだけで…ガヴにも、危険が及ぶの……私……もう無理よ…」 

ガヴリール「ヴィーネ………」 

ガヴリール「………(くそ、なんなんだよ、この魔界の戦いってのは…)」グッ
29 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:35:50.654 ID:RBrCwDFE0.net[16/24]
テクテク 

ガヴリール「っ!誰だ!?」 

サターニャ「………」 

ガヴリール「サターニャか…」 

サターニャ「悪魔の気配がするから来てみれば……ヴィネットあんた!戦いから逃げるっていうの?」 

ヴィーネ「…………」 

ガヴリール「ヴィーネはお前と違って優しいんだよ!だから戦いたくないって言ってんだろ……!!」 

サターニャ「そんなの知ってるわ。でもこの戦いからは逃れられないのよ!」 

ヴィーネ「わかってる…」
30 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:38:44.822 ID:RBrCwDFE0.net[17/24]
サターニャ「ガヴリールの瞬間移動で逃げたところで、また気配を追われるんだから、倒すしかないのよ、魔界に帰りたくないんだったらね」 

テクテク 

ガヴリール「どこに行くんだ?」 

サターニャ「さっきの悪魔のところよ、私が倒してくるわ!あんなやつ私ひとりで十分よ」 

ガヴリール「………」 

ヴィーネ「ガヴ、行かなくていいの?サターニャの本を読めるのはガヴだけよ」 

ガヴリール「何でだよ、あいつはひとりで十分らしいぞ。ほっとけよ……」
32 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:42:23.604 ID:RBrCwDFE0.net[18/24]
翌日 

ガヴリール「サターニャが休み……?」 

ヴィーネ「電話にも出ないわ………、ま、まさか……」 

ガヴリール「……ちょっとサターニャの家行ってくる」シュタッ 

ヴィーネ「あっガヴ…!!」 


サターニャ宅 

ピンポーン 
ガヴリール「おい、サターニャ!開けろ!」バンバン 

ガヴリール「(まさかあいつ、一人で戦いに行って……本を燃やされたんじゃ……)」

34 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:45:03.674 ID:RBrCwDFE0.net[19/24]
ガチャ 
ガヴリール「ってあれ、鍵開いて……」 

サターニャ「……………」 

ガヴリール「!?おい、サターニャ大丈夫か!?(なんだこれ、すごい大怪我じゃ……)」 

サターニャ「…………、その声は、ガヴリールね?」 

ガヴリール「お前、昨日………」 

サターニャ「ふふ……そうよ……、私はあの悪魔と、一人で戦って………そして勝ったのよ…!本も家に置いとけば……燃やされ、ないし、これぞ、悪魔的戦略(デビルズタクティクス)………」 

ガヴリール「勝ったってお前、その大怪我で何言って……」 

サターニャ「ガヴリール……あんたの力なんか……借りなくても、私は、大悪魔になってみせる………」 

ガヴリール「サターニャ……」
35 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:48:36.192 ID:RBrCwDFE0.net[20/24]
ヴィーネ「ガヴ!」 

ラフィエル「ガヴちゃん!」 

ガヴリール「ヴィーネ、ラフィ…」 

ヴィーネ「はあはあ、もう勝手に行っちゃうんだから……」 

ラフィエル「それで、サターニャさんは……」 

ガヴリール「心配するな、大丈夫だよ。怪我は酷いけど…」 

サターニャ「…………」 

ヴィーネ「そんな……、ごめんサターニャ……私のために、こんな……」 

サターニャ「あんたのため……?何言ってるの、これは私が大悪魔になるためにやったのよ……」 

ガヴリール「………お前」
36 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:50:59.039 ID:RBrCwDFE0.net[21/24]
ヴィーネ「……ねえ、ガヴ…」スッ 

ガヴリール「…………(サターニャの本?)」 

ヴィーネ「持ってあげて」 

ガヴリール「…………」スッ 

サターニャ「返しなさいよ…!!」 

ガヴリール「わかった、この本は私が持つ、だからもう無茶な真似すんなよ、わかったか?」 

サターニャ「ガヴリール……」
37 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:53:20.562 ID:RBrCwDFE0.net[22/24]
翌日 

サターニャ「昨日は世話になったわね、ヴィネット!」 

ヴィーネ「元気になってよかったわ」 

ガヴリール「回復はっや!!」 

サターニャ「ふふん、驚いた?ガヴリール!悪魔は体が丈夫なのよ!」 

ガヴリール「丈夫ってレベルじゃねーだろ……」
38 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:55:23.415 ID:RBrCwDFE0.net[23/24]
サターニャ「また悪魔がこの街に来ても安心しなさい!私が倒してやるんだから!」 

ガヴリール「ちっ、めんどくせえけど付き合ってやるか……」 

サターニャ「私を大悪魔にすべくきりきり働くことねガヴリール!」 

ガヴリール「今すぐ燃やしてぇ」 

サターニャ「やめなさいよ!!!」 

ガヴリール「忘れんなよ、お前のためじゃなくてヴィーネのためだからな」 

サターニャ「ふん、それはついでよ」 

ヴィーネ「2人とも……ごめんね」 

ラフィエル「……………」
39 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/25(土) 23:58:47.380 ID:RBrCwDFE0.net[24/24]
放課後 

ガヴリール「帰るかー」 

ヴィーネ「そうね」 

サターニャ「私も一緒に帰ってあげるわ!」 

ガヴリール「なんで上から目線なんだよ」 

サターニャ「仕方ないでしょ、一緒に行動してるほうが便利なんだから…あーあ、ツイてないわ」 

ガヴリール「ほんとツイてねーよ」 

ヴィーネ「えええええええっ!!!!!!!」 

ガヴリール「!?なんだ急に」 

ヴィーネ「わ、私の本が、ないの!」 

ガヴサタ「「ええええ?!?!」」
40 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:01:59.604 ID:lHZDZXsZ0.net[1/16]
ガヴリール「いつなくなったんだよ!」 

ヴィーネ「わからないわ…今朝は持ってきたはずだし……」 

サターニャ「ってことは学校の中にあるの?」 

ガヴリール「持ち出されてたらそうとも限らない」 

ヴィーネ「ど、どうしよう…」 

ガヴリール「とにかく探そう!」 

サターニャ「ふん、本を盗むなんて悪魔の風上にも置けないわね」 

ガヴリール「(きっとこの戦いの事情を知る奴に違いない……)」 

ヴィーネ「ラフィにも伝えようと思ったんだけどいないわ…もう帰っちゃったのかも…」 

ガヴリール「どちらにせよラフィにも連絡は入れとこう」ピポパ
42 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:04:46.820 ID:lHZDZXsZ0.net[2/16]
校庭 

ガヴリール「敷地内はあらかた探したよな……」 

サターニャ「まずいわね、いつ消えてもおかしくないわよあんた」 

ヴィーネ「やめてよ!!」 

ガヴリール「待て、燃やすのが目的ならもうとっくに消えてると思う、何か別の目的があって盗ったんじゃないか?」 

サターニャ「燃やす以外に目的なんてあるのかしら?」
43 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:07:31.395 ID:lHZDZXsZ0.net[3/16]
サターニャ「あっ…!」ピクン 

ガヴリール「どした、悪魔か!?」 

ヴィーネ「そう、みたい…」ビンビン 

サターニャ「もしかしたら、ヴィネットの本を盗った奴かもしれないわ!!」 

悪魔「2つの反応があるなんて、一気に2冊燃やせそうね!」ババッ 

サターニャ「出たわね!」ザッ 

ガヴリール「お前らか?悪魔の本を盗った奴らは!」 

悪魔「本を?」 

悪魔の本の持ち主「盗った?」 

サターニャ「めちゃくちゃ心当たりなさそうな顔してるわ!!」 

ガヴリール「よくわからんが戦えばわかるか!」
44 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:10:07.673 ID:lHZDZXsZ0.net[4/16]
サターニャ「ガヴリール!大悪魔命令よ!呪文を唱えない!」 

ガヴリール「…………あっ」 

サターニャ「ん?」 

ガヴリール「やべ教室に置いてきたわあれ」 

サターニャ「お前本の持ち主クビ…」
46 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:13:08.360 ID:lHZDZXsZ0.net[5/16]
ガヴリール「すぐ取ってくるから…」 

ラフィエル「その必要はありませんよ」シュタッ 

ガヴリール「ラフィエル!?」 

ヴィーネ「どこから!?」 

サターニャ「って……!?」 

ヴィーネ「ラフィが、私の魔本を……しかも、光ってる……?」 

ラフィエル「すみませんヴィーネさん、あなたの本は私が勝手に持ち出しました。そして……実は私が、あなたの本の持ち主です」 

ヴィーネ「そんな……だってラフィ言ったじゃない、読めなかったって!!」 

ラフィエル「あれは嘘です」 

ヴィーネ「そんなっ!?」
47 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:17:22.124 ID:lHZDZXsZ0.net[6/16]
ラフィエル「嘘をついていた方があなたのためと思っていました……でも、あなたはずっと辛そうでした」 

ヴィーネ「………!」 

ラフィエル「あなたの日常を守るために、ガヴちゃんとサターニャさんが戦わなくてはいけないことが、あなたにとってとても辛い」 

ヴィーネ「そう、ね……私、ガヴやサターニャに戦わせておいて、戦いたくないなんて言って、そのくせみんなといたいって、みんなと遊びたいって、思っちゃってる……本当、ワガママだね…」 

ラフィエル「だから、私はあなたの本を手に取りました」 

ヴィーネ「!?まさか」 

ガヴリール「おいラフィ!」 

ラフィエル「ゼルク!」ピカア
48 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:21:51.614 ID:lHZDZXsZ0.net[7/16]
ヴィーネ「違うの、駄目なのラフィ!その術は……………ッ、」ドクン 

ガヴリール「な、なんだ?ヴィーネの様子が………」 

ヴィーネ「…………ッ!!!」バリィ 

ラフィエル「こ、これは……?」 

サターニャ「なっ……き、聞いたことあるわ、これは…二重人格の術!」 

悪魔「!?」 

悪魔の本の持ち主「!?」 

ヴィーネ「…………」ギロリ
49 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:27:50.559 ID:lHZDZXsZ0.net[8/16]
ガヴリール「……あれほんとにヴィーネなのか…??」 

ヴィーネ「……ッ!!!」ドシュッドシュッドシュッ 

悪魔「ぎゃあああああ!!!!!!」 

ヴィーネ「……」タッ 

ガヴリール「あっおい!どこ行くんだ!」 

ドシュッドシュッドシュッ 
キャーーーーーーッ 
ウワアーーーーーッ 

ガヴリール「何が起こってんだよ…あいつ、他人も見境なく……」 

ラフィエル「こ、こんなことになるなんて……」 

サターニャ「しょうがないでしょ、知らなかったんだから!ヴィネットがあんな術持ってるなんて!それより今はあいつを止めるのよ!」 

ガヴリール「でもどうやって」 

サターニャ「本を持ってきなさい、今あいつを止められるのは私だけよ!」
52 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:31:30.891 ID:lHZDZXsZ0.net[9/16]
シュタッ 

ガヴリール「持ってきた」 

サターニャ「ふん、その瞬間移動はなかなか便利じゃない」 

ラフィエル「すみませんガヴちゃん、まさかこんなことになるなんて…」 

ガヴリール「あんなの誰にも予想できないだろ!それよりありがとなラフィ。ヴィーネのために色々考えてたんだろ?」コオオオ
53 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:37:48.790 ID:lHZDZXsZ0.net[10/16]
ガヴリール「お前の呪文くそ恥ずかしいんだよ…………悪魔的行為(デビルズアクション)!!!」ピカア 

サターニャ「ヴィネット!目を覚ましなさい!」ビュオッ 

ガアン 

ヴィーネ「……………」ギギギ 

サターニャ「ふん、大悪魔の私に勝てると思うの?」ギギギ 

ガアン 

サターニャ「私は戦いたいから戦うのよ!あんたがそれを気にする必要なんか全くない!私は…私達はあんたと一緒にいたいのよ!だから、さっさといつものあんたに戻りなさいこの優しすぎる悪魔ー!!!」ドッッ 

ヴィーネ「………、サター、ニャ…」 

サターニャ「ふん、やっといつもの目に戻ったわね」
55 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:41:29.683 ID:lHZDZXsZ0.net[11/16]
ガヴリール「ヴィーネ!」 

ラフィエル「ヴィーネさん!」 

ヴィーネ「みんな……ごめん、私…」 

ラフィエル「いいえ、謝るのはこちらです…」 

ヴィーネ「ううん!元はといえば私が…」 

ガヴリール「ヴィーネ」 

ヴィーネ「ガヴ…」 

ガヴリール「お前、服全部破けてるぞ」 

ヴィーネ「え……きゃあーーーっなによこれ!?!?」 

サターニャ「自分で破ったんじゃない」 

ラフィエル「と、とりあえず校舎に戻りましょうか…」

57 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:45:10.301 ID:lHZDZXsZ0.net[12/16]
学校 

ヴィーネ「ただいま…」コソッ 

ガヴリール「おー、それで体の調子はどうだ?」 

ヴィーネ「特になんともないと思う…」 

ラフィエル「あまり外傷などはなさそうでした」 

ヴィーネ「それで、その……みんなに、お願いがあるの」 

ガヴリール「?」 

ヴィーネ「やっぱり私の本を燃やしてほしい」 

サターニャ「はあ!?」 

ガヴリール「…………」 

ヴィーネ「ラフィとも話して……決めたの」
58 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:48:14.011 ID:lHZDZXsZ0.net[13/16]
サターニャ「何言ってんのよ!!あんたは気にしなくていいって…」 

ヴィーネ「私もみんなと一緒にいたい、ありがとねサターニャ。でもみんなが好きだからこそ、決めなきゃって思ったの」 

サターニャ「そんな…ちょっと、ガヴリール!あんたもなんか言いなさいよ!」 

ガヴリール「……そうか」 

サターニャ「って何納得してんのよ!!」 

ヴィーネ「ありがとう、ガヴ」ギュウ 

ガヴリール「お前の目見てたら何も言えなくなっちゃったよ…」ギュウ 

ラフィエル「それでは本に火を…」スッ 

サターニャ「ああっ…!!」
59 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:53:13.654 ID:lHZDZXsZ0.net[14/16]
ガヴリール「元気でな、ヴィーネ」 

サターニャ「何なのよこれ!私は嫌よ!認めないわこんなの!」 

ヴィーネ「サターニャ、最後に1ついい?」 

サターニャ「えっ」 

ヴィーネ「この戦いに勝って、サターニャに王様になって欲しいな」 

サターニャ「はあ!?当然じゃないそんなの!生まれながらの大悪魔よ私は!!」 

ヴィーネ「ありがとう、サターニャが大悪魔になったら、きっと素敵な魔界になると思うの」 

サターニャ「わかったわ、待ってなさい!世界を漆黒の闇に染め上げる恐ろしい王になってやるわ!」 

ヴィーネ「うん、待ってるから!」

62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 00:57:49.194 ID:lHZDZXsZ0.net[15/16]
ヴィーネ「みんな、ありがとう」スゥ 

本「」メラメラ 

… 

ラフィエル「行っちゃいましたね…」 

ガヴリール「……うん」 

サターニャ「……………………」


63 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2017/03/26(日) 01:00:16.665 ID:lHZDZXsZ0.net[16/16]
サターニャ「ガヴリール……」 

ガヴリール「なんだ?」 

サターニャ「私、王様にならなきゃいけなくなったわ………」 

ガヴリール「そうか」 

サターニャ「だから………王様になるまでだけでいいから………力を貸しなさい」 

ガヴリール「…………、しゃーねーな、お前が王様になるまでだけだからな」 



おわり
 


次回 ガヴリール「千年前の悪魔?」