430: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:03:29.35 ID:dNYLl5sO0
フレア団幹部「ソイツはポケモンではない。したっぱどもの話では資金用のカセキ回収のジャマをした、緑色のトレーナーだ」

アケビ「ふーん。ずいぶん変わった肌と服装をしてるのね」

ピッコロ「キサマら、一体何の目的で発電所を占拠したんだ?」

アケビ「話す必要はないわ。どうせ、アンタ達はココで始末されるんだから」

フレア団幹部「そういうことだ。帰還次いでに二人ともまとめて始末してやろう」

ピッコロ「ふん、次いでに始末されてたまるか」

セレナ「ピッコロさん!」

ピッコロ「俺はこの妙な格好をした女の方を相手する!お前はそっちのハゲ頭を相手にしろ!」

セレナ「わかったわ!」


ピッコロ「カロス地方?」 前編

431: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:04:36.10 ID:dNYLl5sO0
フレア団幹部「ハ、ハゲ!?」カチン

セレナ「だって、ホントのことでしょ!?パチンコ玉みたいな頭してるくせに!」

フレア団幹部「俺の自慢の頭をけなしやがって~!!ズルズキン、ドクロッグ!このガキを始末しろ!」バッ

セレナ「マフォクシー、サンダース、頼んだわ!」バッ

ポンッ

マフォクシー「マフォ!」

サンダース「ダース!」

432: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:05:55.76 ID:dNYLl5sO0
アケビ「何で、幹部じゃなくて科学者の方の私を相手に選んだワケ?」

ピッコロ「あのハゲ頭よりもお前の方が実力が上だと思ってな。地位だけで実力が決まるワケではない」

アケビ「へえー、肌は緑だけどなかなか面白いトレーナーね。じゃあ、私の実力を見せてあげようかしら?」

ピッコロ「ふん、だったら早く見せることだな、出ろ!カメール!!」バッ

ポンッ

カメール「ほいさ」

アケビ「それじゃあ、グラエナ頼んだわよ」バッ

433: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:06:50.90 ID:dNYLl5sO0
セレナ「サンダース、10万ボルト!」

サンダース「ダース!!」バリバリ

ズルズキン「ンギャ!!」バチバチ

セレナ「やった!」

フレア団幹部「こ、この俺がこんなガキに負けるなんて…」

セレナ「(ピッコロさんの方は…?)」

434: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:10:21.58 ID:dNYLl5sO0
ピッコロ「かわらわりだ!」

カメール「ほいさっ」

グラエナ「グェ…!」ドゴッ

パタッ

アケビ「グラエナ、もどりなさい!」

ピッコロ「お前達の企みはこれまでだ。このまま警察に引き渡してもらおう」

アケビ「予想以上に大したトレーナーだわ。あの子もアンタも」

アケビ「けどね、残念だけどアタシ達はまだここで捕まるわけにはいかないの」スッ

ピッコロ「!?」

435: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:11:54.78 ID:dNYLl5sO0
ピッコロ「いかん!セレナ、目を閉じろっ!!」

セレナ「え?きゃあっ!!」サッ

アケビ「バイバイ!」ボムッ 

カッ

ピッコロ「うぐ!(閃光弾か!?)」

セレナ「な、何!?」

436: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:13:08.05 ID:dNYLl5sO0
ピッコロ「(チッ、太陽拳みたいなマネをしやがって…)」

ピッコロ「(ヤツらの気がどんどん離れていってる…くそっ、なかなか素早いヤツらだ)」

セレナ「ピ、ピッコロさんそろそろ手をどかしてもらっていい?」

ピッコロ「おっと、すまん」サッ

セレナ「あの二人は…逃げられちゃったの?」

ピッコロ「今から、追って行っても仕方あるまい。俺達の目的はあくまで発電所の復旧だからな」

セレナ「でも、あいつら何のために発電所の電気を盗んでいったのかしら…」

437: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:14:16.75 ID:dNYLl5sO0
「やや!」

ピッコロ「ん?」

仮面の男「フレア団の連中がいないぞ!?」

仮面の女「あら、あなた達」

キョロキョロ

仮面の女「あたくし達よりも早く、ここにいた得体の知れない連中を追い払ってくれたの?」

仮面の女「そうね。カロスを守る人が多いことはいいことですものね」

ピッコロ「……デクシオ、ジーナ、お前たちその格好は何だ?」

謎の人1号「それは誰ですかな?我々はあるお方から頼まれた正義の使者、その名も『謎の人1号』!!!」ババン

謎の人2号「同じく『謎の人2号』!!!」ババン

439: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:17:32.32 ID:dNYLl5sO0
ピッコロ「………」

セレナ「………」

謎の人1号「あなたたちのおかげでミアレシティの停電はおさまりました。これで13番道路からミアレへ行くことが出来ますよ」

謎の人2号「では、あたくしたち謎の人はこれで、さようならを言われる前にあたくしから言いたいの」

謎の人2号「オ・ルヴォワール!!」

タッタッタッタッ

ピッコロ「………あいつら、一体何をしに来たんだ?」

セレナ「謎の人……一体何者なのかしら?」

ピッコロ「え?」

440: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:20:29.87 ID:dNYLl5sO0
13番道路

セレナ「良かったね、発電所の人達も無事解放出来て」

ピッコロ「俺を見て気絶してたヤツもいたがな……」

セレナ「まあ、それはね…でも、これでフレア団の悪事が公になったわけだし、みんなフレア団の存在に気づいてもらえるわ」

ピッコロ「だといいがな…」

ピッコロ「!」ピタッ

セレナ「どうしたの?急に立ち止まって……」

441: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:21:42.11 ID:dNYLl5sO0
大男「………」

セレナ「お、大きい…」

ピッコロ「(なんだ、あの大男は…?)」

大男「ポケモン…花のポケモン……」

大男「永遠の命を与えられた花のポケモン…」

ピッコロ「お、おい…」

大男「………」スタスタ

セレナ「今の人…ピッコロさんの倍以上の身長があったね……」

ピッコロ「(あの大男から感じる渦巻くような気はなんだ…?)」


442: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/04(水) 23:25:18.55 ID:dNYLl5sO0
セレナ「あの人もトレーナーなのかしら…」

ピッコロ「………」

セレナ「あ、あれ見て!」

ピッコロ「あれは…塔か?」

セレナ「プリズムタワーだわ!」

セレナ「ねえ!停電も復旧したってことは、もしかしたらプリズムタワーの点灯も見れるかもしれないわ。行ってみましょうよ!」

ピッコロ「あ、ああ…」

ピッコロ「(あの大男……一体何者なんだ?)」

453: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/08(日) 01:10:42.66 ID:OfW6KvW/0
現在のピッコロの手持ち

・ブリガロン♂ 性格:のうてんき 特性:ぼうだん/ふゆう

わざ:葉円斬/フラッシュ/とびげり/ソーラービーム

・サーナイト♀ 性格:おとなしい 特性:テレパシー/ふゆう

わざ:サイコショック/?????/めいそう/ませんこう

・カメール♂ 性格:スケベ 特性:げきりゅう

わざ:まもる/アクアジェット/はどうだん/かわらわり

・ヤンチャム♂ 性格:やんちゃ 特性:かませいぬ/ふゆう

わざ:?????/すてゼリフ/れんぞくパンチ/はどうだん

・タマゴ

12番道路で子ども達から貰ったタマゴ。そろそろかえりそう…?

454: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:12:17.20 ID:OfW6KvW/0
ミアレシティ

サナ「セレナー!ピッコロさーん!」

セレナ「サナ!」

ピッコロ「お前も来てたのか」

サナ「うん!ピッコロさんの大きな後ろ姿を見かけたから、すごい走っちゃった!」

サナ「あのね!ミアレの停電復旧したんだって!カロス発電所の電気を奪ってた悪ーい人たちを誰かが懲らしめたんだって!」

サナ「そんなすごい人って一体誰なんだろ?」

セレナ「さあ、誰かしら……ね?」

ピッコロ「………」

サナ「どうしたの?そんな難しい顔して…」

ピッコロ「元からだ。気にするな」

455: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:13:12.72 ID:OfW6KvW/0
サナ「でね、聞いて聞いて!今からタワーに明かりが灯るみたいなの!セレナ達も一緒に行こうよ!ミアレの名物なんだよ!」

セレナ「私達もちょうど行こうと思ったのよ。いいでしょ?ピッコロさん」

ピッコロ「俺はどちらでも構わん」

サナ「わー♪決まりね!ほら、まっすぐ行けばプリズムタワーだから!ピッコロさんも早く早く!」グイ

ピッコロ「お、おい…」

456: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:14:41.33 ID:OfW6KvW/0
ミアレシティ メディオプラザ プリズムタワー前

サナ「グッドタイミング!今から点灯するみたいね♪」

セレナ「あの人ってもしかして…」

サナ「あっ、シトロンさんだ!ミアレシティのジムリーダーだよ!発明も得意でいろんなマシンを作ってるんだよ!」

ピッコロ「ほう…」

サナ「ほら、あの二人ね、サナの友達なんだよ!」

セレナ「二人で何をしてるのかしら?」

457: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:15:52.06 ID:OfW6KvW/0
女の子「ねえお兄ちゃん、まだなの?」

シトロン「うん、ここの点灯回路の具合を確かめないとね…」カチャカチャ

デデンネ「デデンネ♪」タッタッタッ

女の子「あっ、デデンネ!どこ行くの!?」

ピッコロ「な、なんだこのネズミは…」

デデンネ「デデンネ?」

女の子「デデンネ、待って!」

ピッコロ「デ…デンデ…?」

458: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:18:18.53 ID:OfW6KvW/0
女の子「あっ、サナちゃん!」

サナ「ユリーカちゃん!久しぶりだね♪」

ユリーカ「その二人はもしかしてチャレンジャーさん?あー!うしろの大きな人!」

ピッコロ「俺か…?」

ユリーカ「緑のピッコロさんでしょ!?最近、カロスの間ではちょっとした有名人になってるんだよ!」

ピッコロ「そ、そうなのか…(ビオラのヤツ、周りに言いふらしおって…)」

459: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:19:01.94 ID:OfW6KvW/0
シトロン「よーし!準備オーケイ!!今こそサイエンスの未来が切り開くときっ!!」

シトロン「プリズムタワー点灯マシン!パワーオン!!!」カチッ

ピカッ ピカッ ピカッ

ユリーカ「ワー!」

ピッコロ「(塔に光が灯してる…)」

セレナ「キレイ…」

サナ「こんな気持ちのときって、ウットリって言うんだよね?」

サナ「セレナ達との思い出、また出来ちゃった♪」

460: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:20:19.42 ID:OfW6KvW/0
シトロン「フンフン、なるほど。さすが僕の発明品!プリズムタワー点灯マシンはバッチリだったようですね!」

ユリーカ「はいはい、お兄ちゃん、チャレンジャーさんを待たせてるんだからね」

ユリーカ「こちらのプリズムタワーがミアレのポケモンジムになりまーす♪」

シトロン「あ、緑のピッコロさんも来てくれたのですね?最近、ビオラさんやコルニさんからアナタのこと色々と話を聞いてますよ」

シトロン「僕はプリズムタワーのてっぺんで待ってますから、みなさんの挑戦待ってます。それでは」

サナ「すごいよね、シトロンさんのマシン。サナもパズルを解いてくれるマシンをもらったけどもったいなくて使ってないの」

セレナ「ピッコロさん、サナと一緒にミアレシティ内を歩き回りたいと思うの」

ピッコロ「そうか。ならば俺が先にシトロンというヤツに挑戦してみるか」

サナ「わ~久しぶりにセレナと一緒に歩けるね!ピッコロさん、ガンバってねー♪」

ピッコロ「ふっ、お前らも迷子になるなよ」

461: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:23:19.22 ID:OfW6KvW/0
プリズムタワー ミアレジム

ピッコロ「目がチカチカする場所だな…」

ユリーカ「あっ!さっきの緑のおじさん!さっそく挑戦に来たんだね!」

デデンネ「デデンネ♪」

ユリーカ「改めて紹介するね!あたしはユリーカ!ジムリーダー、シトロンの妹でーす!」

ユリーカ「では、そのまま真っ直ぐ進んで、白いパネルに乗ってください」

ユリーカ「そうするとあたしがクイズを出すから答えてね!」

ピッコロ「ク、クイズ…?」

ユリーカ「うん!このミアレジムはね、クイズ形式になってて正解を選ばないと先に進めないの」

ユリーカ「正解だと思う番号のトレーナーに話しかけてバトルしてね!」

ピッコロ「わ、わかった…」

ユリーカ「じゃあ、問題!」デデン

この後、ピッコロは結局ジム内のトレーナー全員と相手をするハメになった…

462: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:24:51.95 ID:OfW6KvW/0
ミアレジム 最上階

ピッコロ「(やっと着いたか…まさか各階のトレーナー全員を相手にすることになるとはな…)」

ユリーカ「ピッコロさん!やっと辿り着いたね!」

デデンネ「デデンデ!」

シトロン「あっ!改めてよろしくお願いします!僕は――」

ユリーカ「こちらがミアレシティのジムリーダー、シトロン!」

ユリーカ「いーい?ミアレシティのジムリーダーだから、それなりに…ううん!かなり強いのよ?」

シトロン「ユリーカってば…戦うのは僕の自慢のポケモン達だよ?」

ユリーカ「はーい!それじゃあ二人ともすごい勝負を見せてね!」

シトロン「ではピッコロさん、お互いにベストを尽くしましょう」

463: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:25:33.05 ID:OfW6KvW/0
シトロン「まずはレアコイル、出番です!」バッ

ポンッ

レアコイル「~~~」

ピッコロ「(はがねタイプのポケモンか…ならばこちらは)」

ピッコロ「ゆけっ、ヤンチャム!」バッ

ポンッ

ヤンチャム「(ここらでお遊びは終わりってとこを見せてやるぜ!)」

464: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:28:05.44 ID:OfW6KvW/0
シトロン「なるほど、かくとうタイプと来ましたか…しかし、僕のレアコイルはスピードに自信があります!」

シトロン「レアコイル、10万ボルト!」

レアコイル「~!」バチバチ

ピッコロ「ヤンチャム、よけろ!」

ヤンチャム「ハッ!」サッ

ユリーカ「すごい、よけた!」

ピッコロ「お前の新技を見せてやれ!」

ヤンチャム「(とっておきの技を見せてやるぜ…)」ボッ

シトロン「ヤ、ヤンチャムの手から気弾が…!?」


ゆうどうきだん

タイプ:かくとう 分類:物理 威力:90 命中:100 

ピッコロの下で修行をしたヤンチャムが編み出したオリジナル技。
早い話、繰○弾

465: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:28:51.03 ID:OfW6KvW/0
ピッコロ「でんきタイプには【せいでんき】を持ってると聞いたからな、ならば直接触れん攻撃が有効ということだ」

シトロン「知ってましたか…」

ピッコロ「やれ!」

ヤンチャム「ばっ!!!」ズキューン

レアコイル「!!!」ギュン

ヤンチャム「はっ!」ばばっ シュン シュン

ヤンチャム「とーっ!!!!!」

レアコイル「!」サッ ドン

シトロン「こんなとっておきがあったとは……今のはお見事でした」

ピッコロ「褒めるのが少しばかり早いんじゃないか?」

466: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:29:37.15 ID:OfW6KvW/0
ヤンチャム「せいっ」クンッ

ドガ

ユリーカ「じ、地面からでてきた!!」

レアコイル「!!!」カッ

ズドーン

シトロン「レアコイル!」

ピッコロ「よし、上出来だ」

ピッコロ「(だが、なんだ?この胸騒ぎは……)」

467: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:30:21.14 ID:OfW6KvW/0
レアコイル「」プスプス

シトロン「やはり、そう来ましたか…」

ピッコロ「(妙だ…既に倒れているのに何故ヤツは自分のポケモンを元に戻さないんだ…?)」

ヤンチャム「(お前たちが思っているほどこのポケモンは強くなかったようなだな)」

ヤンチャム「(残りの二体もこの俺一人で片付けてやるぜ…)」

ピッコロ「まさか……!?ヤンチャム!」

ヤンチャム「(え?)」

468: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:31:17.43 ID:OfW6KvW/0

ガバッ

ヤンチャム「(何!?)」

レアコイル「」ニヤッ

ピッコロ「い、いかん!」

ヤンチャム「!!!!」

カッ

ドォーン

ユリーカ「きゃあ!」

469: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:32:47.96 ID:OfW6KvW/0
ヤンチャム「」プスプス

ブリガロン「(ヤンチャムー!!!)」

サーナイト「(そ、そんな…)」

ピッコロ「なんてヤツだ…自爆しやがった……」

シトロン「油断したようですね。レアコイルの特性【がんじょう】があることまではご存知なかったみたいですね」

ピッコロ「自分のポケモンを自爆させるとはな…思ったよりもえげつないことをしやがる」

シトロン「あの素早いヤンチャムです。このままマトモに戦えば勝てなかったでしょう。だからこそ相手の意表をつく攻撃が必要だったのです」

シトロン「しかし…相討ちとはいえ、レアコイルがやられたのは手痛いです」

シトロン「次は負けませんよ!エモンガ、出番です!」バッ

470: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:36:38.79 ID:OfW6KvW/0
エモンガ「エモ!(おい!きたないからかたづけておけよ、そのボロクズを!)」

ピッコロ「そういえば前にもこんなことがあったな…だが次はこうはいかんぞ!」

ピッコロ「サーナイト、出ろっ!」バッ

サーナイト「サーナ!」

ピッコロ「全力でいかせてもらうぞ!!」カッ

サーナイトのサーナイトナイトとピッコロのメガリングが反応した!

ゾワッ

メガサーナイト「ハー!!!!!」ズウゥゥゥン

シュウウウウ…

サーナイトはメガサーナイトにメガシンカした!

471: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:38:13.03 ID:OfW6KvW/0
シトロン「(ピッコロさんの中でも、実力一と言われているサーナイト…ならばこの技を使うしかありません!)」

シトロン「エモンガ、メロメロ!」

エモンガ「エモエモ~」ポワポワ

メガサーナイト「………」ポッ

ピッコロ「何をしてるんだ?あのポケモンは…」

エモンガ「(今からお前は俺の言うことを聞くんだ。黙って俺の攻撃を喰らうんだぞ)」

メガサーナイト「(わかりました…ご主人様)」

ピッコロ「何をしてるサーナイト!?早く攻撃をしろ!!」

シトロン「よし!そのまま10万ボルトです!!」

エモンガ「(いい子だ…たっぷり可愛がってやるぜ)」バチバチ

472: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:38:58.98 ID:OfW6KvW/0
メガサーナイト「(なんちゃって!!)」ニヤ

エモンガ「(!?)」

メガサーナイト「(誰がアンタみたいなピカチュウもどきに心奪われるものですか!)」バッ

メガサーナイト「(ませんこう!!)」ズアッ

エモンガ「(そんなバカなー!!!)」カッ

ドーン

シトロン「メロメロを破るなんて…」

メガサーナイト「(私の心を奪えるのはピッコロ様だけ…他の♂ポケモンの誘惑なんて効かないわ……)」

ピッコロ「(思いっきり聞こえてるぞ…)」

473: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:39:55.39 ID:OfW6KvW/0
シトロン「もどって、エモンガ!」

シトロン「(やはり噂通りの強さ…これはどんな手を使ってでも戦うしかありません)」

シトロン「エレザード、頼みましたよ!」バッ

ポンッ

エレザード「ザード!!」

シトロン「こちらから仕掛けます!エレザード、そうでん!」

エレザード「ザード!」ビビッ

メガサーナイト「?」

ピッコロ「(何だ…今のヤツ、何をしたんだ?)」

474: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:41:13.20 ID:OfW6KvW/0
メガサーナイト「(何をしたのか知らないけど、すぐに楽にしてあげるわ…)」

メガサーナイト「(ずあっ!!!!!)」

ドグォッ

パラパラ…

メガサーナイト「!?」

エレザード「(くだらん技だな…ただホコリをまきあげるだけか…)」

メガサーナイト「(そ、そんな…)」

475: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:44:42.04 ID:OfW6KvW/0
ピッコロ「何故だ…直撃を喰らったはずだぞ?」

シトロン「エレザードのそうでんは相手のタイプわざをでんきタイプに変えてしまうのです」

ピッコロ「なんだと…?」

シトロン「そして僕のエレザードの特性にはとくこうを上げる効果があります。それを組み合わせれば強力な技になります…」

エレザード「(今度はオレがキサマにプレゼントをしてやる!)」グオオ…

シトロン「はかいこうせんです!」

エレザード「(くたばれ!!)」ズォア

メガサーナイト「!」

ドッゴーン

エレザード「(ハハハハ!!メガシンカした割には楽勝な相手だったぜ!)」

476: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:45:49.98 ID:OfW6KvW/0
ピッコロ「今度は油断したのはそっちのようだな」

シトロン「え?」

シュン

エレザード「!?」

メガサーナイト「ずあっ!!!」ズンッ

エレザード「(な……なんでやねん……)」ピクピク

バタッ


テレポートアタック

タイプ:ノーマル 分類:物理 威力:90 命中:100 

テレポートを応用して相手の距離まで近づき一撃を与える技
必ず先制攻撃ができる

477: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:46:22.28 ID:OfW6KvW/0
シトロン「エレザード、もどって!!」

シトロン「テ、テレポートを攻撃に応用するなんて…」

ピッコロ「こちらもマトモにぶつかれば、勝てないと思ってな…お前のマネをさせてもらったよ」

シトロン「……参りました。僕の完敗です」

ユリーカ「あーあ…お兄ちゃん、負けちゃったじゃん…」

デデンネ「デデーンネ…」

シトロン「ユリーカ、負けたことは恥じゃないよ。強いトレーナーから僕らは学べばいいんだから」

ピッコロ「ふっ、そういうことだ」

タマゴ「」ピク

478: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:47:58.38 ID:OfW6KvW/0
ピッコロ「ん?」

ユリーカ「あれ、今タマゴが動いたよ?」

テロテロ!テントンテントンテントテントン  パキ パキパキ

シトロン「こ、これは生まれますよ!!」

ユリーカ「わー!あたし、ポケモンがタマゴから孵るところ見るのはじめてー!!」

デデンネ「デデンネー!」

ピッコロ「(そういえば、俺もタマゴから生まれたっけ……)」

479: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:49:11.86 ID:OfW6KvW/0
パキパキ パー

ヌメラ「ヌメ」

ユリーカ「カワイイーー♪」

ピッコロ「な、なんだコイツは…?」

シトロン「ヌメラですね。カロス地方に生息するドラゴンタイプのポケモンですよ」

ピッコロ「コイツが、ドラゴン…?」

シトロン「ええ、いいポケモンを手に入れましたね、ピッコロさん。最後までしっかりと育てればきっとピッコロさんの役に立ってくれますよ」

480: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:49:53.96 ID:OfW6KvW/0
ピッコロ「そ、そうなのか…」

ピッコロ「(見た目はあれだが、たしかにコイツの潜在能力は高いものを感じる)」

ピッコロ「(それに何となく親近感を感じるような見た目でもあるからな…)」

ヌメラ「ヌメー♪」スリスリ

ユリーカ「あはは!この子、ピッコロさんをお母さんだと思ってるー!!」

メガサーナイト「む」


・ヌメラ♂ 性格:さみしがり 特性:ぬめぬめ

たいあたり/あわ/カウンター

481: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:51:18.51 ID:OfW6KvW/0
シトロン「さあ!勝利の記念にボルテージバッジとわざマシン24『10万ボルト』を受け取ってください!」

ピッコロはシトロンからボルテージバッジとわざマシン24をもらった!

ピッコロ「シトロン…お前はたしか発明家だったな?」

シトロン「え?ええ…そうですけど、それがどうかしたんですか?」

ピッコロ「難しい話になるが、タイムマシンとか…空間を転移出来るようなマシンを発明出来るか?」

シトロン「タ、タイムマシン!?」

ユリーカ「ああ、知ってる!あたしが見てるアニメに出てるヤツでしょ!?」

シトロン「タイムマシンに、空間を……転移出来るマシンですか?しかし、どうしてそんなことを聞くのですか?」

ピッコロ「他のジムリーダーにはまだ話していないんだが……まあお前達なら大丈夫か」

ピッコロはシトロン達に今までの経緯を話した…

482: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:53:27.58 ID:OfW6KvW/0
ユリーカ「ええー!?ピッコロさんって、違う世界から来た人なのー!?」

ピッコロ「ば、バカ!!」

シトロン「ユリーカ!声が大きいよ!!」

ユリーカ「ご、ゴメン…」

シトロン「まさかそんな摩訶不思議なことがあるなんて…(どおりでみんなとちょっと違うなーって思ったら…)」

ピッコロ「にわかには信じがたいことかもしれんが、実際に起きたことなんだ」

シトロン「いえ、アナタがウソや冗談を言うような方ではありません」

ユリーカ「うん、ピッコロさんの見た目を見れば…イテッ」ポカ

シトロン「それに、『パルキア』という異空間を移動できるポケモンがいるくらいです。そういった事が起きてもフシギではありません」

483: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:54:34.69 ID:OfW6KvW/0
シトロン「でも…そんなテクノロジーを超えた発明は僕一人では正直難しいです。出来るとしても相当長い年月を要しますね…」

ピッコロ「そうか…」

シトロン「すみません。発明家の僕が何にも役にたてなくて…」

ピッコロ「いや、気にしないでくれ。何かしら手掛かりを得られるだけでも充分だ」

シトロン「そういえば…ヒャッコクシティのジムリーダーのゴジカさんは占い師だと聞きます」

シトロン「彼女の占いはよく当たると評判ですので、何か情報を掴めるかもしれませんよ?」

ピッコロ「占い師か…(武天老師の姉もたしか占い師だったが…)」

484: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:56:33.09 ID:OfW6KvW/0
ピッコロ「わかった。そのヒャッコクシティに行ってみよう。話につき合ってもらえてすまんな」

シトロン「いえ、もし僕らの力が必要でしたら、いつでも呼んでください」

ユリーカ「よかったらまた遊びに来てね!新しいクイズを用意するから!」

ピッコロ「あ、ああ、そうか…」

ピッコロ「ジャマをしたな」

スタスタスタ

ユリーカ「ねえお兄ちゃん、ピッコロさんって元の世界にもどれるのかな?」

シトロン「わからない…でもピッコロさんと入れ替わったトレーナーを助けるためにああやって各地を旅してるんだ。きっと見つかるさ」

ユリーカ「うん、そうだね…」

デデンネ「デデンネ…」

485: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 01:59:31.04 ID:OfW6KvW/0
メディオプラザ プリズムタワー前

ピロロロ!ピロロロ!

ピッコロ「誰からだ?」

ブオォン

プラターヌ「やー!ピッコロ君、元気にしてたかい?」

ピッコロ「博士か」

プラターヌ「ちょっと話をしたいんだけど、フラダリカフェに来てくれるかな?」

プラターヌ「場所はわかる?プリズムタワーのすぐ近くにあるポケモンセンターのそこから見える赤いカフェがあるんだ」

プラターヌ「その近くで待ってるから、よろしくね!」

ピッコロ「……フラダリカフェ…」

486: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:01:29.78 ID:OfW6KvW/0
フラダリカフェ前

プラターヌ「ピッコロ君!こっちこっち!」

ピッコロ「博士、話とは一体なんだ?」

プラターヌ「話はカフェの中で話すよ。さあ、カフェはこっちだ」


フラダリカフェ

ピッコロ「(部屋一体が赤色とは…)」

プラターヌ「フラダリさん、連れてきましたよ」

フラダリ「これはこれは、お久しぶりですな」

ピッコロ「フラダリ…」

プラターヌ「君が手に入れたメガシンカのこと、フラダリさんと話し合ってたのさ」

フラダリ「私からもおめでとうございます。メガシンカを使えるとはあやかりたいものです」

ピッコロ「大したことはしていない」

487: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:04:09.67 ID:OfW6KvW/0
プラターヌ「そういうフラダリさんこそ、王家に連なるモノの子孫…選ばれしモノなんだよね」

フラダリ「ええ!王の弟、その血をひくようです。とはいえ、3000年前も前の話ですから怪しいものですが…」

プラターヌ「それにしても、ホロキャスターで得た利益のいくらかをトレーナーや研究所をサポートする、フラダリさんは立派だよ」

フラダリ「カロス地方の伝説の二匹のポケモンがそうだったように、人は二つに分かれる…」

フラダリ「『与える者』と『奪う者』だ…!」

ピッコロ「………」

488: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:04:59.49 ID:OfW6KvW/0
フラダリ「私は与える者になりたい。だが世の中には奪うことで自分の強さを示そうとする愚かな人間も存在する……」

フラダリ「汚らわしいっ!!!」バッ

フラダリ「大昔、カロスの王はすべてを手に入れようととんでもない兵器を造り、破壊の炎を放った、そう伝わっております」

フラダリ「今のカロスは美しい!これ以上、人やポケモンが増えなければ奪い合うような愚かなことはないでしょう」

フラダリ「とはいえ、未来はまだ決まっていない。同じ明日が来るなんて安心してはいられないのです」

フラダリ「王がしたことで褒められることといえば…最終兵器でその時代の汚れも吹き飛ばしたぐらいか……」

ピッコロ「(最終兵器だと…?)」

489: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:06:24.39 ID:OfW6KvW/0
フラダリ「話を最後まで聞いてくれてありがとう。それは君の時間を頂いたお詫びの印だよ」スッ

ピッコロはおうじゃのしるしを手に入れた!

フラダリ「では、またお会いしましょう…」

プラターヌ「なんと、熱い人だ…まさに燃え盛る炎って感じだね。血筋に対するプライドが彼を熱くさせているのかもしれない」

ピッコロ「(周りの客の何人かがヤツの演説に酔いしれてるモノもいるな…)」

プラターヌ「とはいえ、フラダリさんのいうことははあくまでも一つの考え……正しいとは限らないよ」

ピッコロ「博士、さっきフラダリが言っていたカロスの二匹の伝説のポケモンとは一体何だ?」

プラターヌ「ああ、それかい?うーん…僕も話だけで詳しいことはわからないんだよ」

プラターヌ「伝説によると『ゼルアネス』と『イベルタル』という名前で…」

プラターヌ「さっきのフラダリさんが言っていたように、命を『与える者』と『奪う者』として伝わっているポケモンなんだ」

490: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:07:29.36 ID:OfW6KvW/0
ピッコロ「命を与えると奪うとはどういうことなんだ?」

プラターヌ「そのままの意味だよ。ゼルアネスは鹿みたいなポケモンで角が七色に輝くとき永遠の命を分け与えると言われている」

プラターヌ「イベルタルは怪鳥みたいなポケモンで命が尽きるときあらゆる命を吸い尽くす存在だと言われている」

プラターヌ「僕もそこまでしかわかっていないから、もう少し詳しく調べるよ」

ピッコロ「わかった、色々と参考になった」

プラターヌ「ピッコロ君も手掛かりを探すのもいいけど、みんなとの旅を楽しんでよ!」

プラターヌ「君が元の世界に帰れるまで、この世界でしか味わえないことも色々と体験してほしいんだ」

ピッコロ「ああ、だいぶ楽しませてもらってるさ。じゃあ、俺は先を急ぐ。またな」

491: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:09:40.26 ID:OfW6KvW/0
フラダリカフェ

ピッコロ「ん……?セレナとサナの気が何かに囲まれている…」

ピッコロ「何かあったのかもしれん、行ってみるか」ギュン

大人のおねえさん「!?」

大人のおねえさん「今、人が飛んで行ってたけど……私疲れてるのかな…?」ポカン

492: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:15:06.87 ID:OfW6KvW/0
ミアレシティ 路地裏

セレナ「触らないで!」バシッ

チンピラA「おいおい、冷たいこと言うなよ?俺達、ホントに今無一文で金がねえんだよ」

セレナ「だから何度も言ってるでしょ!アンタ達に出すお金なんてないって!」

サナ「セレナ、怖い…」

チンピラB「お金持ちのトレーナーさんから、ちょっとだけ恵んでもらおうと思ってこれだけ頼んでんだよ?」

セレナ「だったら自分でお金を稼げばいいでしょ!私たちよりも体が大きいクセに働けない理由でもあるの!?」

チンピラC「おい、さっきから子どもだと思って下手に出てりゃ、調子にのんなよ?俺ら怒らすと何すっかわかんねえぞ?」

セレナ「何よ…やる気!?」

チンピラD「おっと!ポケモンを出そうなんて思わないでくれよ?俺ら丸腰の人間なんだからよ?」

チンピラE「そーそー、まさかトレーナーさんが丸腰の人間相手にポケモンを出すとかひでーマネをしたりしないよねー?」

セレナ「くっ…」

493: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:19:05.61 ID:OfW6KvW/0
「ああ、お前達の言う通りだ」

チンピラA「あ?」

チンピラB「誰だ!?」

ピッコロ「たしかに丸腰の人間相手にポケモンを出すのは関心しないな」

チンピラA「(で、でけえ…)」

チンピラB「な、なんだテメエは!?」

セレナ「ピ、ピッコロさん!」

ピッコロ「だが、大の大人数人が子ども相手に金をせびるとはずいぶんと見苦しいもんだ」

チンピラC「ギャハハハハハ!なんだコイツの格好?肌が緑にターバンって…コスプレかあ!?」

ピッコロ「お前達、この場からすぐに失せるなら見逃してやる。だが…二人に手を出そうなら容赦はせんぞ」

チンピラD「へっ、なんだあ?女の目の前だからってよお……カッコつけてんじゃねえぞ!!」バッ

494: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:19:54.32 ID:OfW6KvW/0
ビンッ

チンピラD「ブゲッ」

ガシャーン

チンピラA「!?」

チンピラB「デ、デコピン一発で!?」

ピッコロ「もう一度言う。ケガをしたくなければ今すぐ失せろ。さっきのヤツみたいになりたくはあるまい?」

チンピラA「ハア?この人数相手に言ってんのか?」

チンピラB「少し強いからって調子にのってんじゃねえぞ?緑ヤローが…」ジャラ…

チンピラE「半殺しにしちまえ!」グアッ

セレナ「ピッコロさん!!」

495: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:20:56.56 ID:OfW6KvW/0
―――――

ピッコロ「どうした、半殺しにするんじゃなかったのか?」

チンピラA「ほ……げ…」

チンピラB「ヒイヒイ」

チンピラC「い、イテエよ~」

チンピラE「あわわわ…」

サナ「す、すごい…」

セレナ「(み、見えなかった…ピッコロさんが不良相手に何をしたのか…)」

ピッコロ「おい」ジロ

チンピラE「ひっ!?な、なんでしょう?」

ピッコロ「コイツらを連れてさっさと失せろ。また同じようなことをしたなら命はないものと思え」

チンピラE「は、ハイ!!」

ダッダッダッ

496: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/08(日) 02:25:05.54 ID:OfW6KvW/0
セレナ「ピ、ピッコロさん…」

ピッコロ「セレナ、サナ、ケガはないか?」

セレナ「うん、私達は大丈夫…ピッコロさん、助けてくれてありがとう」

ピッコロ「気にするな。あの手の連中は慣れているからな」

サナ「わーん!怖かったよー!!!」ガバッ

ピッコロ「サ、サナ…」

セレナ「正直私もすごく怖かった……最近ああいったトレーナー相手にカツアゲをする連中が多いの。人間相手にポケモンで攻撃するのは禁じられてるから…」

ピッコロ「この世界は一見穏やかそうに見えるが……そういうセコい連中はこの世界にもいるものだな」

ピッコロ「とにかく、ココを離れるぞ」

セレナ「うん!」

人影「………」

508: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/09(月) 23:13:34.99 ID:/DqE7Z560
ミアレシティ 路地裏

こどもA「……」ジー

こどもB「……」ジー

ピッコロ「セレナ、ココはやけに子どもが多いが…コイツらはココに住んでいるのか?」

セレナ「さあ…ここら辺はあまり治安が良くない場所って聞くけど…かといって非行に走ってるようには見えないし」

サナ「お父さんやお母さん達、心配してるんじゃないかな…」

ピッコロ「………」

ピッコロ「おい、俺達を後ろからジロジロと見ていないで、出てきたらどうだ?」

「!」

????「フッフッフ、やはり私の目に狂いはなかったようだな」

509: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:15:19.28 ID:/DqE7Z560

スタスタスタ

謎の中年「キミの行動はさっき見せてもらったよ、ピッコロ君。女の子二人を悪漢から救ってくれたその勇気と強さ、素晴らしいの一言だよ」

ピッコロ「キサマ…何故俺の名を知っている?さっきのヤツらの仲間なら相手になるぞ」

謎の中年「まあ、落ちつきたまえ。キミのことは色々と調べさせてもらったんだ」

謎の中年「最近、カロスで謎の緑色のトレーナーの活躍が話題になっていてね」

サナ「へー、ピッコロさんってそんなに有名人だったんだ!」

ピッコロ「(そこまで、広まってるのか…)」

謎の中年「それだけじゃない。カロス発電所を占拠していた謎の集団を追い払ったのが、そこにいる少女とキミだということも知ってるよ」

サナ「えー!じゃあ、カロス発電所にいた悪い人を追い払ったのって、ピッコロさんとセレナだったの!?」

510: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:17:14.69 ID:/DqE7Z560
ハンサム「申し遅れたね。私のコ…名はハンサム、この街で探偵業を営むシブーい中年だよ」

サナ「(ハンサムって本名なのかな?)」ひそひそ

セレナ「(さあ…ハンサムって言うほどの名前には見えないし…)」ひそひそ

ピッコロ「で、その探偵が俺に一体何の用だ?」

ハンサム「ああ、オホン。さて本題に入らせてもらうと…」

ハンサム「ミアレシティは世界に名だたる観光の街…様々な人が暮らすだけでなく色んな人々が訪れる…そして人が集まる所はトラブルが以下云々」

セレナ「(ねえ、ピッコロさん…この人、どうしてピッコロさんの後をつけてきたのかしら?)」ひそひそ

ピッコロ「(俺が知るか。もし頭のおかしなヤツだったらさっさと逃げるぞ)」ひそひそ

511: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:19:47.36 ID:/DqE7Z560
ハンサム「何故キミの後をコソコソと追ってきたのか、それはキミを私の助手…いや、バディになってほしいのだ!」

ピッコロ「な、なんだって…?」

ハンサム「スゴ腕のトレーナーであるキミと私が組めば、ミアレの平和を守れるからだ!」

ハンサム「どうだ?ピッコロ君、私のバディに……って、あれ、ドコへ行くの?」

ピッコロ「セレナ、サナ、行くぞ」

ハンサム「ま、待ちたまえ!こうしてはるばるシンオ…いや、遠い所から来たんだ!」

ハンサム「ここ最近、ミアレで子どもの何人かが家出をし、路地裏にたむろしている事件が起きている!」

セレナ「子どもが路地裏に…?」

ハンサム「ミアレの平和の為にもキミの力が必要なのだ!一週間分の報酬だってはずむから!」

セレナ「(一週間分…)」

512: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:22:13.64 ID:/DqE7Z560
ピッコロ「他を当たれ。俺はお前の探偵業の手伝いをするほどヒマではない」

セレナ「ちょっと待って、ピッコロさん」

ピッコロ「?」

セレナ「ハンサムさん、彼はそんじょそこらのトレーナーと違って多くの悪事を阻止した正義のトレーナーとして名を馳せているんです」

ピッコロ「………」

セレナ「もしバディを願いたいのなら、ピッコロさんのマネージャーである私の許可が要るんですけど…」

ピッコロ「勝手にマネージャーになるな!!」

ハンサム「そうか!では、彼を私のバディにしてもいいんだな!?」

セレナ「ええ、もちろんです。いいでしょ?ピッコロさん」

ピッコロ「お、おいコラ!勝手に決めるんじゃない!!」

513: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:23:17.91 ID:/DqE7Z560
ハンサム「ありがとう、ピッコロ君!たった今からキミはハンサムハウスの一員だ!そしてこのハンサムのバディだ!」

ピッコロ「恩を仇で返しやがって…」

セレナ「ゴメンね。さっきの子ども達の悲しそうな目を見てたら、何だか放っておけなくて…」

サナ「でも、ピッコロさんってハードボイルドな雰囲気があるもんね!名探偵ピッコロの誕生だね!」

ピッコロ「変な肩書きをつけるな!」

ピッコロ「まったく…ならばさっさと、そのガキどもを見つけだすぞ」

ハンサム「うむ!では早速と任務に取り掛かろう!私の経験とカンによるとサウスサイドストリートから行ける路地裏がニオうぞ!」

サナ「それってココじゃないの?」

ハンサム「む…そうだったな!よし、ではここら周辺を探そう!」

セレナ「大丈夫かな…」

514: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:24:24.42 ID:/DqE7Z560
サウスサイドストリート 路地裏

ピッコロ「ごく小さな気とやや小さな気が集まっている…どうやらココのようだな」

ハンサム「うむ!さすがはピッコロ君だ!では、その子達の様子を見に行ってくれたまえ!」

ピッコロ「何故、お前はついてこない?」

ハンサム「そ、それは…ワケがあって行けんのだ!」

ピッコロ「ふん、たかがガキ共相手に何を…行くぞ」

515: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:25:21.97 ID:/DqE7Z560
えんじ♀「きゃあーー!!オバケー!!!」ダッ

スクールガール♀「お母さーん!!!」ダッ

スクールガール♂「もうダメだあ…おしまいだあ…」ガクガク

ピッコロ「…………」

サナ「…気を落とさないでね、ピッコロさん」

えんじ♀「もこおちゃん!おねえちゃーん!たすけてー!!」

セレナ「もこお?」

516: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:26:47.62 ID:/DqE7Z560
もこお「ふんにゃあ!!」バッ

サナ「ニャスパーだ!カワイイー!!」

セレナ「私達のことを通せんぼしてるみたいだけど…」

ハンサム「ふむ、人を威嚇するとは穏やかではないな…ひょっとしてココはコイツの縄張りなのか?」

ピッコロ「言葉が通じるとは思えんが…おい、お前達はココで一体何をしているんだ?」

もこお「!?」

もこお「ふ……」ブルブル

もこお「ふんにゃあーーーーっ!!!」ダッ

ハンサム「君の顔を見た途端に逃げ出したね…」

ピッコロ「……ふん」

517: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:28:01.07 ID:/DqE7Z560
「もこお!どーしたの!?」

ハンサム「ムムッ!今度は誰だ!?」

少女「あ、あれ…もこおは?」

ハンサム「ああ、さっき彼の顔を見た途端に逃げてしまって…」

ピッコロ「悪かったな」

少女「そうだったんだ…もこおはね、とってもこわがりさんなの。人間…特に大人の人が怖いみたい…」

セレナ「言っておくけど…ピッコロさんこれでもまだ14歳で、私達と年は変わらないのよ?」

少女「えっ…そうなの?ゴメンなさい、体がおっきいからてっきり…」

少女「それよりも、もこおを探さなきゃ…」

518: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:29:34.77 ID:/DqE7Z560
セレナ「そうは言うけど…只でさえ広いミアレシティをどうやって探し回るの?」

ピッコロ「その必要はない。もこおというヤツの気を探れば簡単なことだ」

少女「え…"気"って?」

ハンサム「まあ、そのつまりだな、彼は超能力を使うんだ!もこおの居場所がわかるスゴーい能力を持っているんだよ!」

ピッコロ「どうやらココから北の方にいるようだ、捕まえに行くぞ」

少女「スゴい…」

セレナ「私も行くわ」

サナ「サナも!」

ハンサム「頼んだぞ!我がバディよ!!」

519: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:30:35.62 ID:/DqE7Z560
別の路地裏のどこか

サナ「あっ、アレ!」

もこお「ふにゃあ~」ブルブル

ピッコロ「よし、捕まえるぞ」

セレナ「待って、ピッコロさんが行ったらまたあの子が怖がって逃げ出すわ。ピッコロさんはココで待ってて」

ピッコロ「わ、わかった…」

520: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:31:37.19 ID:/DqE7Z560
しばらくして―――

セレナ「お待たせ」

もこお「ふんにゃにゃー♪」

ピッコロ「よく捕まえることが出来たな」

セレナ「フフ、だって私の手持ちにはニャオニクスがいるのよ?この子の扱い方ぐらい心得てるわ」

ピッコロ「そうだったな…」

サナ「早くハンサムさんの所へもどろう♪」

521: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:32:35.05 ID:/DqE7Z560
ピッコロ「待たせたな。連れてきたぞ」

もこお「ふにゃにゃにゃあー!」

少女「あ、もこお!」

少女「もう!ドコに行ってたの?知らない所に行っちゃダメだよ!」

もこお「ふんにゃあ!」

少女「緑のお兄ちゃん、もこおを連れ戻してくれてありがとう!」

ピッコロ「礼を言うなら、セレナに言ってくれ。コイツがいなければ連れ戻すことなど到底出来なかったからな」

セレナ「エヘヘ」

522: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:33:25.00 ID:/DqE7Z560
ハンサム「うむ!さすがは私が見込んだバディだ!」

ハンサム「……さあ少女よ、これで問題ないだろう?路地裏生活を卒業し、私の助手としてハンサムハウスで暮らさないか?」

ピッコロ「(路地裏生活…?)」

セレナ「え、助手って…」

少女「うん!いいよ!もこおも一緒だしね!それに探偵さんが何をするのか知りたくなっちゃった!」

ハンサム「ハハハ!!探偵はハードでボイルドだぞー!ワハハハハ!!!」

サナ「(ねえねえ、ハンサムさんって…)」ひそひそ

セレナ「(やっぱりロリコンなのかしら?)」ひそひそ

ピッコロ「……よくわからん…」

523: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:34:45.62 ID:/DqE7Z560
ハンサムハウス

少女「わー!路地裏よりあったかそー!いい所だね、もこお!」

もこお「ふにゃにゃ?」

ハンサム「キミは今日から私の助手だ!つまりココはキミの家なのだから自由に使ってくれたまえ!」

サナ「ねえ、そういえばまだあなたの名前聞いてなかったけど、何て名前なの?」

マチエール「あたしはマチエールだよ」

ハンサム「マチエールか!ふむ…実にいい名前だ!」

サナ「よろしくね!マチエール♪」

ピッコロ「………」

キャッキャッ ウフフ

524: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:36:25.17 ID:/DqE7Z560
ハンサム「うんうん、子どもはやはり遊んでいる姿が一番だな」

ピッコロ「ハンサム…お前に一つ聞きたいことがある」

ハンサム「ん?どうしたのかね?」

ピッコロ「あのマチエールというムスメ…さっきお前が路地裏生活とか言ってたが、あのムスメは一体何者なのだ?」

ハンサム「そうか…キミ達にはまだ言っていなかったな。あの子はな、親も兄弟もいなければ住む家もない……つまり浮浪児なんだ」

ピッコロ「ふろうじ?」

ハンサム「そう、彼女は小さい時からもこおと一緒であの路地裏にずっと暮らしていたんだ。だからわざわざアソコで、近所の子どもたちと遊んでいた…」

ピッコロ「そんなことが…」

525: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:37:51.98 ID:/DqE7Z560
ハンサム「フフフ、勢いで招いたのはいいが、二人を喰わてやるほどの探偵の仕事はないんだがな…」

ピッコロ「お前!まさか、後先を考えずにあの二人を引き取ったのか!?」

ハンサム「しー!声がデカい!!」

ピッコロ「呆れたヤツだ…一時の同情心で、ムスメ一人とポケモン一匹を住ませてやるとはな…」

ハンサム「わかってはいるさ。だがな、あの子の純心な目を見るとな、放っておいてやれなかったんだ…」

ピッコロ「ふん、お互い似た者同士か」

ハンサム「え?」

526: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:39:21.96 ID:/DqE7Z560
ハンサム「…とにかくピッコロ君、キミはよくやってくれたよ。これで子ども達もあの薄暗い路地裏に寄り付かなくなる。やはりキミをバディにして正解だったな」

ピッコロ「ソイツはセレナのヤツが決めたことだ。俺自身はお前のバディになった覚えはない」

ハンサム「どちらでもいいさ。もしまた何か依頼が来たら、キミの所へホログラムメールを送る。気が向いたらまた来てくれたまえ」

ピッコロ「俺のことよりもまずはあのムスメとポケモンの食いブチを探してやることだな」

ハンサム「そうだな…」

ピッコロ「(純心な目、か…)」

527: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:40:37.43 ID:/DqE7Z560
マチエール「また遊び来てねー!」

もこお「ふにゃー!」

サナ「バイバーイ!」

セレナ「よかったね、ピッコロさん。これでしばらくはお金に困りそうにないわね」

ピッコロ「とてもそうには思えんがな」

セレナ「?」

528: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:42:31.81 ID:/DqE7Z560
数日後

バサバサ

ポッポ「ポッポー」

マチエール「あ、ポッポだー!」

マチエール「あれ?お手紙だ…」

ハンサム「ほう、私に依頼の手紙かな?送り主は…"匿名希望"?」

マチエール「中身はなんだろ?」ガサガサ

マチエール「これって…お金だ!」

ハンサム「何だって!?一体誰からだ…?どうしてこんな大金を…」

ハンサム「(まさか…!)」

マチエール「どうしたの?」

529: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/09(月) 23:43:43.64 ID:/DqE7Z560
ハンサム「いや、何でもない。きっと親切な人が我々にガンバってもらうようにお金を送ってくれたんだよ」

マチエール「わー!良かったねーもこお!」

もこお「ふにゃにゃー!」

ハンサム「(これだけのお金があれば…この子達の食費も勉強代も少しの間は賄える…)」

ハンサム「(ありがとう、ピッコロ君…)」



ピッコロ「ふん」

539: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/12(木) 22:55:28.82 ID:6mIN6a/J0
ミアレシティ カフェ・カンコドール

サナ「ピッコロさーん!早く、ミアレガレット食べに行こうよー!」グイグイ

ピッコロ「お前達だけで行け。俺はココにいる」

セレナ「もう、頑固なんだから…サナ、行こう」

ピッコロ「(まったく呑気な連中だ、こんなことしてる場合じゃないというのに)」

ピッコロ「(…この世界に来てから、既に一ヶ月は過ぎたか……悟飯達は元気にしているだろうか)」

540: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 22:57:34.43 ID:6mIN6a/J0
「おーい!ピッコロー!!」

ピッコロ「ん?」

ビオラ「元気にしてた?あんたが女の子二人を連れてデートだなんていいんじゃない、いいんじゃないの!?」

ピッコロ「大きなお世話だ。大体お前こそココで何をしに来た?」

ビオラ「私はミアレの出版社にいる姉に会いに来たのよ」

ピッコロ「あね?お前に姉がいたのか」

ビオラ「何よ!失礼ね~私に姉妹がいたっていいでしょ?」

541: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 22:58:35.59 ID:6mIN6a/J0
セレナ「ピッコロさん、おいしいみずを買ってきたわよ…あれ、ビオラさん!?」

サナ「どうしてここに?」

ビオラ「今日はお休みよ。セレナちゃんもサナちゃんも元気そうね。どう?トレーナー生活は順調?」

セレナ「はい。色んなトレーナーとバトルをしたり、仲間達と色んな所へ歩き回ったり、充実した毎日を送ってます」

ビオラ「フフ、その調子よ。色んな人との出会いや体験を通じて成長するのがチャンピオンへの一歩だからね」

542: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:00:15.70 ID:6mIN6a/J0
ビオラ「ピッコロもチャンピオンを目指さないの?あんたの常識はずれの強さならチャンピオンに行けても全然フシギじゃないと思うんだけど…」

ピッコロ「興味ないな」

ビオラ「やっぱりね…あんたらしいわ。ねえ、よかったら私の姉さんに会ってみない?」

セレナ「え、パンジーさんもココに住んでいるんですか?」

ビオラ「そ、ウチの姉さん、ジャーナリストで出版社に勤めてるからピッコロを記事に取り上げたら面白いんじゃない?って思うの」

ピッコロ「それが目的か…」

ビオラ「冗談よ!大体、そんなことしなくたってあんた充分に有名だもの!」

サナ「よかったね、ピッコロさん!」

ピッコロ「素直に喜べん…」

543: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:01:55.65 ID:6mIN6a/J0
ピッコロ「……お前の姉、ジャーナリストと言ってたな?ならば、その姉の所へ案内してくれないか」

ビオラ「あら、どうしたの?ピッコロがそんな積極的に…」

セレナ「まさか…ピッコロさん、パンジーさんに興味が…」

サナ「ピッコロさんもやっぱり大人の女性の方が…」

ピッコロ「わけのわからんことを抜かすなっ!!!」

ビオラ「フフ、あんたってホント面白いわね。いいわ、一緒に行きましょ!」

544: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:03:04.58 ID:6mIN6a/J0
ミアレシティ ミアレ出版

ビオラ「ハーイ♪姉さん、写真を届けに来たわよー」

パンジー「あら、ビオラ。お客さんを連れてきたの?」

セレナ「こんにちわ、パンジーさん」

サナ「お邪魔しまーす!」

パンジー「まあ、セレナちゃんにサナちゃんじゃない!…ところで、うしろにいるポケモンみたいなのは……?」

パンジー「あーっ!あなたはたしか…!」

ピッコロ「お前はハクダンジム前にいた…」

パンジー「肌が緑色だからおかしいと思ったけど…最近ウワサになっているトレーナーってあなただったのね!?」

545: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:07:07.07 ID:6mIN6a/J0
パンジー「でも、ビックリしたわ…博士から聞いたけど、あなたが別の世界からやってきたトレーナーだなんてね…」

ピッコロ「まさか…その事も記事に書いているのか?」

パンジー「書いてないわ。大体、別世界から来た。なんて書いたってバカにされるだけだもの」

ピッコロ「そうか」

セレナ「あれ…じゃあピッコロさん、パンジーさんから『がくしゅうそうち』を貰っていないの?」

ピッコロ「何だそれは…?」

パンジー「あ!そうだったわね。本当ならカルムって子に渡すはずだったんだけど、あなたがその子を元の所へ戻すのならあなたに譲るわ」

セレナ「これがあれば、控えにいるポケモンも経験を積むことが出来るの。だから一部のトレーナーしか持つことが出来ないくらい貴重なものなの」

546: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:08:50.73 ID:6mIN6a/J0
ピッコロ「悪いが…俺には必要ない」

セレナ「でも…これがあればピッコロさんのポケモンが育つの早くなるのよ?」

ピッコロ「そんなものに頼らなくとも、俺のポケモンはしっかり成長している」

パンジー「そう。あなたがそう言うなら、渡す必要はないわね」

ビオラ「ホント。それを渡しちゃったらピッコロのポケモンが更にバケモノになっちゃうもの」

ピッコロ「どういう意味だ」

547: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:09:57.10 ID:6mIN6a/J0
ピロロロ!ピロロロ!

セレナ「ホロキャスターだわ。誰かしら?」

ブオォン

トロバ「お久しぶりです」

サナ「あ!トロバ!」

トロバ「これから、みんなで14番道路で集まろうと思っています」

トロバ「僕は14番道路の公園で待っていますので、みなさんをお待ちしております」

ピッコロ「(トロバか、アイツもトレーナーとしてだいぶ腕を上げたのだろうか…)」

サナ「みんなと久しぶりに集まれるね!14番道路へ早く行こうよ!」

パンジー「お友達かしら?14番道路だったらココからプリズムタワーへ向かって、そこを北へ歩けば14番道路に行けるわ」

ビオラ「迷子になったら、タクシーを利用するのも手よ。お金に余裕があったらの話だけど」

548: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:11:16.80 ID:6mIN6a/J0
ピッコロ「セレナ、サナ、お前達は先に行ってくれ。後からお前達の方へ行く」

サナ「どうしたの、ピッコロさん?やっぱりパンジーさんが…」

ピッコロ「違う。少し二人に話があるだけだ。そんなに時間はかからん」

セレナ「わかったわ。パンジーさん、ビオラさん、おジャマしました。サナ、行きましょう」

サナ「う、うん…」

パンジー「また遊びいらっしゃいね」

ビオラ「今度、美味しいスイーツを食べながら話しましょ♪」

549: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:12:09.84 ID:6mIN6a/J0
スタスタ…

パンジー「それで、話って?」

ビオラ「言っておくけど…私も姉さんも独身だからって、変なことをしちゃダメよ?」

ピッコロ「ビオラ、パンジー…お前たち姉妹に頼みたいことがある」

ビオラ「え?」

パンジー「何かしら?」

550: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:14:19.69 ID:6mIN6a/J0
ノースストリート 14番道路前

サナ「遅いな…ピッコロさん」

セレナ「あ、来たわ」

ピッコロ「待たせたな」

サナ「ピッコロさん、何やってたの?」

ピッコロ「気にするな。それよりも早く14番道路へ向かうぞ」

セレナ「ねえ、ピッコロさんに話したいことがあるの。14番道路に着いたら話しましょう」

ピッコロ「…?わかった…」

551: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:15:43.46 ID:6mIN6a/J0
14番道路 公園

ティエルノ「おーい、こっちこっち!!」

セレナ「トロバ、ティエルノ、元気にしてた?」

トロバ「ええ、皆さんもお元気そうですね」

サナ「ねえねえ!昨日ね、こんなことがあったんだよ!」


久しぶりの仲間達の集合で子ども達とピッコロは色んな会話をした
バトルをしたり、自分が出会ったポケモンや捕まえたポケモンの話をしたり、自分の周りで起きた出来事を話したりと
そんな仲間達との楽しい会話をしている内に時間はあっという間に過ぎていった

552: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:18:15.89 ID:6mIN6a/J0
トロバ「おや、もうこんな時間になってしまいましたね」

ティエルノ「すっかり暗くなっちゃったな…」

サナ「ねえ!今からみんなで14番道路名物、怖い家に行こうよ!」

ティエルノ「え~、今から行くの?」

サナ「だって、怖い家なんだから暗い夜に行った方が楽しいじゃない!ね、セレナ!?」

セレナ「………」

サナ「どうしたのセレナ?そんな難しい顔をして…」

553: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:19:23.37 ID:6mIN6a/J0
セレナ「ピッコロさん、さっきのことなんだけど…」

ピッコロ「なんだ?言ってみろ」

セレナ「私、ピッコロさんから武術を学びたいの」

ピッコロ「そうか。たしかにお前ほどのトレーナーなら…」

ピッコロ「ナニ?」

554: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:22:59.26 ID:6mIN6a/J0
ピッコロ「今…なんて言った?」

セレナ「ピッコロさんから武術を学びたいの」

サナ「え?」

トロバ「セレナさん…?」

ティエルノ「ど、どうしたちゃったの?」

ピッコロ「セレナ…お前、気はたしかか?熱があるのか?」スッ

セレナ「違うわよ!本気で言ってるのよ!!」

555: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:24:14.70 ID:6mIN6a/J0
ピッコロ「しかし……何故、急にそんなことを?」

セレナ「昨日、私とサナがミアレの路地裏で不良に絡まれたでしょ?」

セレナ「その時、私は自分の力の無さを思い知った…」

ピッコロ「それでもお前は数人の不良相手に動じずにサナを守った…それだけでもお前の行動は立派だ」

セレナ「でも、あの時は怖くて何も出来なかったのよ!?ポケモンも出せない状況がどれだけ怖かったか、わかる!?」

ピッコロ「………」

セレナ「あの時ピッコロさんが助けに来なかったら、私達どうなってたかわからなかった…」

トロバ「たしかに、トレーナーが生身の人間相手にポケモンをけしかけるのは禁じられていますけど…」

556: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:26:33.73 ID:6mIN6a/J0
セレナ「私はピッコロさんにトレーナーとしての基礎を教えた…」

セレナ「だったら今度は私がピッコロさんから強さを学びたい!」

セレナ「ポケモンなしでも自分の身やサナ達を守れるくらいになりたいの!!!」

ピッコロ「(コイツの心と目…たしかに決意に満ちている)」

ピッコロ「(とりあえずヤツには武闘家として"最低限"のことを教えればいいか…)」

ピッコロ「……いいだろう。お前に武術を教えよう」

ピッコロ「言っておくが…俺の修行は辛くて厳しいぞ?少しでも音を上げようものなら、すぐにやめる。お前には本来、ポケモンマスターへの道があるからな」

セレナ「うん、わかったわ!私、ガンバる!!」

ピッコロ「(ハンサムのヤツが言っていた純真な目…ああゆう目を言うのだろうか…)」

557: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:27:14.51 ID:6mIN6a/J0
ピッコロ「その前に準備をすることがある」

ピッコロ「全員出ろ」バババッ

ブリガロン「ガロ!」

サーナイト「サーナ!」

カメックス「ほいさ」

ヤンチャム「おうっ!」

ヌメラ「ヌメ」

558: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:28:20.30 ID:6mIN6a/J0
ピッコロ「セレナ、お前もポケモンを全部出せ」

セレナ「え?わ、わかった」

セレナ「みんな、出てきて!」

ポンッ ポンッ ポンッ

ピッコロ「いいかお前達、これから俺はセレナと一緒に修行をすることになった」

ピッコロ「そこでお前達は仲間内で、もしくはセレナのポケモン達と共に修行をするんだ」

ピッコロ「お前達がどこでどう修行をするかは任せる。修行が終わったら、またココへ戻るようにお前達に伝える」

559: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:29:33.43 ID:6mIN6a/J0
サーナイト「(そうですか…)」

カメックス「(サナちゃん、あいつ何て言ってるんじゃ?)」

サーナイト「(今、みんなに伝えます)」ゴニョゴニョ

ブリガロン「(え?)」

ヤンチャム「(マジで?)」

カメックス「(あいつ…一人で女の子を独り占めするつもりじゃなかろうな?)」

ヌメラ「ヌメ」

560: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:32:28.23 ID:6mIN6a/J0
サーナイト「(わかりました。ピッコロ様、貴方の言いつけ通りみんなを修行につかせます)」

ピッコロ「(頼んだぞ)」

サーナイト「(ピッコロ様もお気をつけて…みんな行きましょう)」

マフォクシー「(ふっ、お前らオレ達の足を引っ張るようなことをするなよ?)」

ヤンチャム「(その言葉そっくりリボンでもつけて返してやるぜ)」

カメックス「(ワシはあそこにいる女トレーナー達と修行したいんじゃが…)」

サンダース「(オレもちょっとここら辺を散歩したいんだけど…)」

アブソル「(あんた達も一緒に修行するんだよ)」

561: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:33:22.13 ID:6mIN6a/J0
ゾロゾロ

セレナ「みんな、行っちゃった…」

サナ「大丈夫なの?あれじゃあ、野生化しちゃうよ?」

ピッコロ「心配するな。ヤツらは簡単に捕まるほどヤワな連中ではない」

ピッコロ「よし、まずはその服装をなんとかしよう。その格好で修行など、以ての外だからな」

セレナ「え、でも私、胴着なんて…」

ピッコロ「そこを動くな」

セレナ「?」

562: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:34:26.70 ID:6mIN6a/J0
ビビッ

トロバ「セレナさんの服が!?」

セレナ「こ、この服は…?って、私の服はどうしたの!?」

ピッコロ「心配するな。今は術で変えてるだけだ。終わったら元にもどしてやる」

ピッコロ「修行をする以上は、その格好でガマンをしろ。髪もしっかり結んでおけ。いいな?」

セレナ「……わかったわ」

サナ「セ、セレナがピッコロさんと同じ格好になっちゃった…」

トロバ「それよりも今のどういうトリックを使ったんですか?セレナさんの服を一瞬で変えるなんて…」

ティエルノ「ピッコロさんって本当は魔法使いなんじゃ…?」

563: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:36:27.77 ID:6mIN6a/J0
ピッコロ「お前達はどうする?セレナと修行をするか?」

サナ「う~ん……サナも一緒にやりたいけど、やっぱりあたしはこの子達と一緒に思い出を作りたいの…」

トロバ「僕は図鑑集めがありますから、遠慮しておきます」

ティエルノ「自分も新しい踊りを探したいから、やめとくよ」

ピッコロ「ああ、そうしろ。お前達は自分のやりたいことを専念すればいい」

サナ「セレナ…辛かったら辞めたっていいんだからね?」

セレナ「大丈夫、絶対強くなって、みんなを驚かせるから」

ティエルノ「うん、楽しみにしてるよ!ピッコロさんもセレナんを殺したりしないでよ?」

トロバ「縁起でもないことを言わないでください…」

564: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:37:47.96 ID:6mIN6a/J0
サナ「ガンバってねー!!!」

ピッコロ「では、早速と修行に取り掛かるぞ」

セレナ「え、だってもうこんなに暗いのに…?」

ピッコロ「バカを言うな。修行をするのに時間など関係あるものか」

ピッコロ「いいか!これからは食事と睡眠以外はこの俺との修行だ。覚悟しておけっ!!」

セレナ「そ、そんな…」

ピッコロ「キサマが望んだことだろ?ならば、今すぐに辞めても俺は構わんぞ?」

セレナ「……わかったわ。やりましょう」

ピッコロ「よし、まずはココは人がいる。人がいない所へ移るぞ」

セレナ「人がいないって…ドコに?」

ピッコロ「海神の穴だ」

565: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:38:27.52 ID:6mIN6a/J0
海神の穴

ピッコロ「ココだ」スタッ

セレナ「お願いだから、次飛ぶときはなるべく高速で飛ばないで…」ヘタッ

セレナ「それで、最初は一体何をやればいいの?」

ピッコロ「そうだな。まずは……」


セレナ「………」

セレナ「ねえ……ホントにココでジッとしてるだけなの…?」

ピッコロ「動くんじゃない。お前はまず精神を鍛えねばいかん」

セレナ「ハア…」

566: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:39:10.99 ID:6mIN6a/J0
数日後――

セレナ「ヤーッ!!」ダッ

スカッ

ピッコロ「うしろだ」

セレナ「キャアっ!」

ピッコロ「馬鹿者!相手の動きをよく見てから攻撃しろ!」

セレナ「そんな!早すぎて、見えないわ!」

ピッコロ「見るんじゃない、感じるんだ」

セレナ「感じるって……そんなこと出来るわけないわ…」

ピッコロ「だったら強くなれ。誰よりも強くなるつもりでな」

セレナ「………」

567: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:39:54.24 ID:6mIN6a/J0
1週間後――

セレナ「ハーッ!!!」

バッ ガガガッ ガッ

ピッコロ「(だいぶマシになってきたな。ならば…)」

ピッコロ「ダ!」ズアッ

セレナ「!!」ドンッ

ブアッ ドサッ

セレナ「………」

ピッコロ「しまった!やりすぎたか!?」

568: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:41:00.11 ID:6mIN6a/J0
ニヤ

セレナ「えいっ!」シュッ

ピッコロ「バカめ」パシッ

セレナ「え!?」

ピッコロ「いい作戦だったが、気がうまくコントロール出来ていないようだな。それでは警戒してくださいと言ってるようなものだ」

セレナ「くっ!」

ピッコロ「休んでいるヒマはないぞ!さっさとかかってこいっ!!!」

569: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:42:07.10 ID:6mIN6a/J0
夜――

セレナ「いたた…」

ピッコロ「ふっ、ずいぶんと可愛らしい顔が台無しじゃないか」

セレナ「ねえ、ピッコロさんの仲間って一体どんな人なの?ピッコロさんよりも強い人はいるの?」

ピッコロ「…そうだ。一時期はそいつらを超えてた時期もあったが、先天的な戦闘センスを持つそいつらはすぐに俺を軽く声った」

ピッコロ「その中には俺の弟子でお前と同じぐらいの子どもがいる…」

セレナ「へえ…じゃあ、その子ピッコロさんに鍛えてもらったんだ?」

セレナ「どんな子なんだろ…ピッコロさんの弟子だからきっと優しい子なんだろうな…」

ピッコロ「くだらんこと言ってないで、さっさと寝てしまえっ!明日はこんなやさしいシゴキではないぞ!」

セレナ「は、ハーイ!」ササッ

ピッコロ「ふん」

570: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:42:47.50 ID:6mIN6a/J0
セレナ「スースー」

ピッコロ「(こうしてコイツと修行をしていると思い出す。悟飯と修行してた頃を…)」

ピッコロ「(最初はただの泣き虫なガキが、今や悟空を超えた戦士になっている…)」

ピッコロ「(コイツも…住む世界が同じであればトレーナーではなく一人の戦士として仲間になれたかもしれないな…)」

ピッコロ「(俺としたことが、何をバカなことを…明日に備えて休むか)」



セレナはピッコロの下で血の滲むような過酷な修行を続けていた
ポケモン達も、互いに伸ばし合いながら修行に励んでいた
それぞれの思いを胸に秘めながら…

571: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:43:53.13 ID:6mIN6a/J0
マフォクシー「(ご主人様、ガンバってるな…)」

ブリガロン「(ねえ、俺達いつまで修行してればいいんだろう?)」

サーナイト「(ピッコロ様を侮辱する者は私が許さない…!)」ギリッ

アブソル「(生意気だよ、お前…)」キッ

サンダース「(なんか睨み合ってるな…あの二人。なあ、あの亀ジイさんはどうした?)」

ニャオニクス「(むこうで女トレーナーをセクハラしに行った)」

ヌメイル「(よし、修行を続けるぞ)」

ヤンチャム「(なんかいつの間に進化してるしコイツ)」

572: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:45:44.16 ID:6mIN6a/J0
そうこうしていくうちに、数週間が過ぎていった――


セレナ「やあ!」

ドゴッ

セレナ「見てピッコロさん!!私、岩を砕けるようになったわ!!」

ピッコロ「(気のコントロールが出来てきたようだな…)」

ピッコロ「よし、これで例え大の男が数人がかりでかかってきても、軽く倒せるだろう」

セレナ「ホント!?」

ピッコロ「だが、あくまでも護身の為だということを忘れるなよ。むこうから襲ってこない限り、みだりに相手に攻撃を仕掛けるな」

セレナ「うん、わかった!」

573: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:47:45.62 ID:6mIN6a/J0
ピッコロ「では、次は俺の気を探ってみろ」

セレナ「コレが……ピッコロさんの気?すごく、大きいわ…」

ピッコロ「どうだ、他に何かわかるか?」

セレナ「…色んなポケモンやトレーナーの気が感じるわ」

ピッコロ「それで、相手のポケモンがどれほどの強さかわかるだろう、強いポケモンやトレーナーと戦いたい時に活用するといい」

574: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:48:26.81 ID:6mIN6a/J0
セレナ「あ、なんだか知ってるような気を感じるわ」

ピッコロ「サナ達だろう。人間によってはそれぞれ特徴的な気がある。覚えておくといい」

セレナ「ねえピッコロさん、前にピッコロさんが空を飛んでいたあの術…どうやったら出来るの?」

ピッコロ「あれは俺の世界にいる俺と同じ種族でしか使えん術だ。お前達人間には習得出来ん」

セレナ「そっか…」

ピッコロ「(この世界の人間に武空術や気功波を教えたら、たちまちカロス内が大騒ぎになってしまうからな…)」

576: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/12(木) 23:50:58.00 ID:6mIN6a/J0
ビビッ

セレナ「あ、私の服が戻ってきた…」

ピッコロ「これで、お前に教えてやることはなくなった。後はいつもどおりトレーナーに専念するといい」

セレナ「うん!ねえピッコロさん」

ピッコロ「なんだ?」

セレナ「ありがとう。この数週間、辛いこともいっぱいあったけど、ピッコロさんと修行出来て本当に良かったわ」ニコッ

ピッコロ「ふっ、キズやコブだらけの顔での笑顔はえらく滑稽だな」

セレナ「な…!?もう!ピッコロさんったら!!」

虫?「………」ブブブブブブ



――?

?????「フム…あれが緑のトレーナー、ピッコロ…なるほど、たしかに凄まじい力の持ち主だナ…」

?????「ヤツのデータを得れば、予想以上の成果を得られるかもしれん…」

598: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/15(日) 19:28:30.96 ID:MPMvPfvB0
クノエシティ

トロバ「本当に来るんですかね?二人とも…」

サナ「絶対来るよ!だって、ピッコロさんがクノエシティに来いって言ってるんだから!」

ティエルノ「でも、いきなりピッコロさんの声が耳に来てビックリしたよ。一体どんな魔法を使ったんだろう…」

「お前達、相変わず元気そうだな」

トロバ「えっ」

サナ「ピッコロさん!セレナはどうしたの!?」

ピッコロ「安心しろ、俺の後ろにいる。セレナ、みんなに顔を見せてやれ」

セレナ「みんな……ただいま」

三人「セレナ!!!」

599: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:30:23.64 ID:MPMvPfvB0
サナ「全然連絡が来ないから、ずっと心配してたんだよー!!」

トロバ「本当に、セレナさんなのですか?何だかすごい見違えましたよ」

セレナ「そうかな…?たしかにこんなキズだらけの顔じゃね…」

ティエルノ「そうじゃないよ。セレナ、何だか顔も体つきも変わったような気がするんだよ!」

セレナ「あまり…ジロジロ見ないでほしいな…」

サナ「セレナ…手足が包帯だらけだね…」

ピッコロ「すまんな。ある程度、治療はしてやったがキズまでは消すことが出来なかった…」

セレナ「ううん、いいの。キズなんて何日か経てば消えるから」

ピッコロ「(せめて、俺にもデンデのような治癒できる能力があればな…)」

600: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:32:23.23 ID:MPMvPfvB0
トロバ「(あの…ピッコロさんと修行して死にかけたりしませんでした?)」ひそひそ

ティエルノ「(やっぱり、ピッコロさんに殴られまくったの?)」ひそひそ

セレナ「うん…何度か倒れそうになったことはあったけど、でもピッコロさん、ああ見えて結構優しいところがあるのよ」

ティエルノ「へぇ…」

トロバ「優しい…ですか」

ピッコロ「………」

サナ「ねえピッコロさん、さっきからむこうを見てるけど…どうしたの?」

ピッコロ「サナ、あそこには何があるんだ?」

サナ「あそこ?えーと、たしかモンスターボールの工場だと思うよ」

ピッコロ「工場?」

サナ「そ!あそこで工場の人達が、毎日モンスターボールを作ってるんだよ!」

601: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:33:20.91 ID:MPMvPfvB0
サナ「ねえ!セレナが戻ってきたんだから、記念に近くのカフェでご飯を食べようよ!」

ティエルノ「ワオ、賛成!行こう行こう!!」

トロバ「セレナさん、行きましょう。ツラい修行から帰ってきたのですから、美味しいものをいっぱい食べた方がいいですよ」

セレナ「うん、そうだね。修行中は好きなものを食べれなかったからね…」

サナ「あれ、ピッコロさんは?」

トロバ「あそこにいます」

オカルトマニアA「ステキな衣装ですね…」

オカルトマニアB「あの……よければわたくし達とお茶をしませんか?」

ピッコロ「むこうへ行け」

ティエルノ「なんか暗そうなお姉さん達にモテモテだよ」

セレナ「………」

602: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:35:44.19 ID:MPMvPfvB0
クノエシティ カフェ

ガツガツ ムシャムシャ バクバク モグモグ

ティエルノ「………」ぽか~ん

トロバ「…セレナさんがあんなに食べるなんて…」 

サナ「セ、セレナ、もうちょっと落ち着いて食べなよ…」

セレナ「ら、らって、ほんらおいひいものひゃべたのひさひふりなんらもん」

ピッコロ「…ちゃんと噛めよ」

セレナ「ングッ!?ゲホッ!ゲホッ!」

サナ「あ、ほら!お水!」

セレナ「あ、ありがと…」ゴクゴク

603: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:37:51.89 ID:MPMvPfvB0
ピッコロ「(セレナ、食べてる途中で聞いてくれ)」

セレナ「(え?)」

ピッコロ「(工場の方から何か感じないか?)」

セレナ「(ええ、妙な気がたくさん感じるわ)」

ピッコロ「(このキナ臭い気…カロス発電所と同じものを感じる…)」

セレナ「(じゃあ、まさか…)」

ピッコロ「(ありうる。モンスターボールの製造工場だからな、ヤツらが何かを利用としてることは間違いない)」

トロバ「みなさん、よければこれからボール工場へ見学に行きませんか?ボールがどんな風に作られてるのかわかりますよ」

サナ「わー!面白そー!」

ティエルノ「こうやってみんなで集まるのも久しぶりだからね、行こう!行こう!」

604: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:39:45.22 ID:MPMvPfvB0
ボール工場 入口前

警備員?「すみません、今は入れませんのでどうぞお引き取りください」

サナ「えー?」

トロバ「困りましたね…中に入れてもらえないなんて」

ティエルノ「でも変な警備員さんだね、赤いサングラスかけて警備だなんて」

セレナ「ピッコロさん」

ピッコロ「ああ、やはりな」

ピッコロ「サナ、トロバ、ティエルノ、お前達に頼みたいことがある」

トロバ「な、何でしょう?」

605: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:40:27.85 ID:MPMvPfvB0
警備員?「こちらゲート、異常ありません」

ドンドン ガンガン

警備員?「ん?」

サナ「えい!えい!」ドンドン

ティエルノ「コイツめ!」ガンガン

警備員?「お前達!そこで何をやってる!?」

トロバ「ひゃー!!」ダッ

ティエルノ「逃げろーっ!!」ダッ

警備員?「待てっ!!!」ダッ

ダッダッダッ

セレナ「うまくいったね」

ピッコロ「ああ、今のうちに中へ入るぞ」

ピッコロ「(サナ達、すまん)」

606: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:42:07.66 ID:MPMvPfvB0
ボール工場

フレア団したっぱA「て、てめえらは!!」

ピッコロ「やはり、キサマらか」

セレナ「フレア団はいつからボール工場でアルバイトを始めたの?」

フレア団したっぱB「まったく、外の連中見張りも出来ないのかしら…」

フレア団したっぱB「まあ、いいわ今ココで始末すればいいだけのことなんだから」

フレア団したっぱA「ああ、そうだな」

セレナ「ピッコロさん、ココは私に任せて」

ピッコロ「セレナ…?」

607: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:43:31.69 ID:MPMvPfvB0
セレナ「大丈夫。私もポケモンも修行で鍛えられてるんだから、ピッコロさんの心配はさせないわ」

ピッコロ「…そうか、頼んだぞ」

フレア団したっぱA「あ、待ちやがれ!!」

フレア団したっぱB「いいのよ、他の連中に任せればいいわ。それにしても…2対1で勝負を挑むわけ?」

セレナ「アンタ達なんて、何人来たって同じよ。たったの5秒でカタをつけてやるわ」

フレア団したっぱB「ガキが、なめるんじゃないよ!グラエナ、出ろ!」

608: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:44:48.73 ID:MPMvPfvB0
ピッコロ「おい、お前ら」

フレア団したっぱC「こ、コイツはあの緑野郎!?」

ピッコロ「ボール工場を占拠して今度は何をするつもりだ?」

フレア団したっぱC「バカが!そんなこと喋るかよ!」

フレア団したっぱD「おーい!みんな来てくれーっ!!!」

「なんだなんだ?」 「あっ、あの緑男!!」 「またコイツか!」ゾロゾロ

ピッコロ「フン、ザコが数で押しにきたか…」

ピッコロ「全員まとめてかかってこい!!」

フレア団したっぱC「ヤツは一人だ!一気にかかれ!!」

609: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:47:44.96 ID:MPMvPfvB0
グラエナ「」バタッ

フレア団したっぱB「グ、グラエナ!」

セレナ「マフォクシー、マジカルフレイム!!」

マフォクシー「マフォ!!」ボワッ

マルノーム「ノムッ!」ボオッ

フレア団したっぱA「は、早え…」

フレア団したっぱB「マルマインだってあそこまで早くはないわよ…」

セレナ「マフォクシー、お疲れ様!」

セレナ「(ピッコロさんのポケモンとの修行の成果がここまで、表れるなんて…)」

610: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:48:52.59 ID:MPMvPfvB0
フレア団したっぱA「ま、参った…」

セレナ「工場の人達はどこにやったの?」

フレア団したっぱB「わかった言うわ、それは…」ニヤッ

スルスルスル

ハブネーク「シャアーッ!!!」グワッ

セレナ「!?」

フレア団したっぱB「ハブネーク、その小娘をしめつけてやれっ!!」

612: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:50:43.00 ID:MPMvPfvB0
キッ

セレナ「ハァッ!!!!!」グオッ

バッ 

ハブネーク「!?」

バキィッ

ハブネーク「」ピクピク

バタッ

フレア団したっぱB「う、ウソでしょ…?ポケモンを蹴り倒すなんて…?」

フレア団したっぱA「(な、なんだ?今、あのガキからオーラみたいなのが…)」

セレナ「生身の人間相手にポケモンをけしかけるなんて……本当にサイテーなヤツらね」

フレア団したっぱB「ひ、ヒイィっ!!!」

フレア団したっぱA「ば、バケモノだー!!」

ダッダッダッ

613: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:51:59.39 ID:MPMvPfvB0
セレナ「………」

セレナ「(すごい…人間の私がポケモンを倒すなんて…)」

セレナ「そういえば…!」ダッ

ハブネーク「」キュウ

セレナ「(良かった…まだ生きてる)」

セレナ「(でも、これを人間相手にやったら……今度はうまく調節しないと)」

セレナ「先を急がなきゃ!」ダッ

614: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:53:59.27 ID:MPMvPfvB0
ブリガロン「ハーーーーッ!!!」

ラッタ「ラタッ!?」

ズルズキン「ぐへっ!?」

バルジーナ「ギャアっ!!」

スカタンク「ギッ!」

ドサッ バタッ ドサッ

ピッコロ「ふん、弱すぎる」

フレア団したっぱC「あわわ…」

フレア団したっぱD「き、気合だけでポケモンを弾き飛ばしやがった…!」

615: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:54:38.78 ID:MPMvPfvB0
ピッコロ「どうした、もう終わりか?」

フレア団したっぱE「に、逃げるんだ…勝てるワケがない!」ガクガク

フレア団したっぱC「覚えてやがれ~!!!」ダッ

ドタドタドタ

ピッコロ「ふん、逃げ足だけは達者だな」

ピッコロ「作業員達の気は……あそこか」

616: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:55:17.09 ID:MPMvPfvB0
ボール工場 控え室

ガチャ

作業員A「だ、誰だ?」

ピッコロ「お前達がこの工場の作業員か?」

作業員B「アンタは?」

作業員C「オラ知ってるぞ!コイツ前に発電所の人達を救ったっていう緑色のトレーナーっちゅうヤツだ!」

作業員D「す、スゲエ!ホントに緑色だべさ!!」

ピッコロ「……ココの長はどこにいる?」

研究員A「工場長でしたら、おそらく工場長室にいると思いますわ」

研究員B「おかしな格好をした、女たちに連れられて行っちゃったけど、大丈夫かな…」

617: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:55:55.28 ID:MPMvPfvB0
ガチャ

セレナ「ピッコロさん!」

ピッコロ「セレナか、一瞬だけお前の気が大きくなったが…何かあったのか?」

セレナ「ちょっとね…それよりもしたっぱ達よりも大きな気が奥の方に感じるの」

ピッコロ「どうやら、工場長はそこにいるようだな。行くぞ」

セレナ「うん」

作業員A「さっきの女の子もあの緑色のトレーナーの仲間なのか…?」

研究員A「まるで美女と野獣ね」

618: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 19:56:54.33 ID:MPMvPfvB0
ボール工場 工場長室

フレア団幹部♀「あんたさ…フレア団のために働きなさいよ?そうすれば一々アタシ達がボールを運ばなくて済むもの」

コレア「それともお金を払ってフレア団のメンバーになるとか…500万円ぐらい楽勝でしょ?」

工場長「キミ達は何を考えているんだ!?モンスターボール独占など私が許さんぞ!」

バラ「いいじゃない、こんなオッサン放っておけば?アタシらの目的はモンスターボールの回収なんだから」

フレア団幹部♀「それもそうね、他の人が使えないように爆破しましょう」

工場長「あ、悪魔め…!」

「泥棒に飽き足らず、次は爆弾テロか?」

619: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:00:59.12 ID:MPMvPfvB0
工場長「き、キミは…?」

ピッコロ「相変わらず妙な衣装を着やがって…そこの二人も発電所にいたヤツの仲間か?」

フレア団幹部♀「あらあら、侵入者じゃない。したっぱ達は何をやってたの?」

工場長「侵入者はお前達だろっ!そこの二人、気をつけてくれ!コイツらはフレア団とかいう悪党だ!」

バラ「へ~、コイツがアケビが言ってた緑のトレーナー?肌が緑だけど結構いい男じゃない」

コレア「アンタ、マジで言ってるの?肌が緑なのよ?まあ、そんなことはどうだっていいけどさ」

フレア団幹部♀「ちょうどいいわ。せっかくだし、二人揃って私達が可愛がってやるわ」

バラ「可愛がるといっても頭をよしよしと撫でたり、高い高いとかをするんじゃないのよ。痛めつけてやるという意味よ」

フレア団幹部♀「そんなこと説明しなくていい!」

620: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:01:38.42 ID:MPMvPfvB0
フレア団幹部♀「ヘルガー、やっておしまい!」バッ

バラ「レパルダス、可愛がってやりなさい!」バッ

コレア「痛めつけてやりな、ライボルト!」バッ

セレナ「2対3か…トリプルバトルになるけど、大丈夫?」

ピッコロ「笑わせるな。今までそういったバトルもやってきただろう」

セレナ「それもそうね。じゃあ、修行の成果をあいつらに見せてやりましょう!」スッ

ピッコロ「(ふっ、昔、悟空の兄と戦った時もこうして戦ってたな…)」スッ

ピッコロ「お前の出番だっ!ヌメイル!」バッ

セレナ「ニャオニクス、頼んだわ!」バッ

621: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:04:04.34 ID:MPMvPfvB0
ヘルガー「ガルルルル…」

ヌメイル「………」

フレア団幹部♀「ふん、ずいぶんと弱そうなポケモンね。ヘルガー!あのポケモンをかみくだいてやりなさい!!」

ヘルガー「ガァーッ!!!」グワッ

ガブッ

ヘルガー「!?」ヌメッ

ヌメイル「(うるさい)」バシッ

ヘルガー「キャイン」

フレア団幹部♀「へ?」

コレア「弾き飛ばしちゃった…」

バラ「もうやられたの?だらしないわねぇ…フレア団の恥じゃない」

622: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:04:46.09 ID:MPMvPfvB0
フレア団幹部♀「う、うるさいわね!アンタらも見てないでさっさとやりなさいよ!!」

バラ「あーあ、誰かさんのせいで勝つ確率が減っちゃったわ」

コレア「まあ、アタシらで何とかするか…」

バラ「レパルダス、きりさく!」

コレア「ライボルト、かみなりのキバ!」

レパルダス「シャー!」バッ

ライボルト「グアッ!」バッ

623: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:05:55.50 ID:MPMvPfvB0
セレナ「リフレクター!」

ニャオニクス「ニャ!」ブオン

ガキンッ

コレア「チッ、防がれたか」

ピッコロ「10万ボルトだ!」

ヌメイル「メイル!」バリバリ

セレナ「ピッコロさん、ダメ!!」

ピッコロ「なに!?」

624: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:07:13.12 ID:MPMvPfvB0
ライボルト「グオーン!」バチバチ

ピッコロ「電撃がヤツの方へ向かった!?」

セレナ「ライボルトは電気タイプを吸収する特性、【ひらいしん】を持ってるの。特にダブルバトルみたいな複数のバトルだと、対象がそのポケモンだけに集中するようになるの」

ピッコロ「チッ、迂闊だったぜ」

コレア「ありがとね♪おかげでアタシのライボルトちゃんが元気100倍になったわ」

コレア「だから、お礼に100倍返しにしてやるわ!10万ボルト!!」

ライボルト「グアー!!」バチバチ

ピッコロ「まずい!」

625: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:09:03.30 ID:MPMvPfvB0
ヌメイル「」シャッ

レパルダス「!?」

バラ「残像!?まもるを使ったのか!!」

ヌメイル「(あれをやるぞ)」

ニャオニクス「(オッケー)」

セレナ「(ピッコロさん、そろそろ決めようか?)」

ピッコロ「(ああ、だが建物を全壊せん程度に加減しろよ)」

ピッコロ「ヌメイル、りゅうのはどう!」

セレナ「ニャオニクス、シャドーボール!」

ヌメイル・ニャオニクス「波ーーーーーーッ!!!」ズアッ

レパルダス・ライボルト「!!!!!」

ドゴォーン

所長「あわわ…部屋の壁が……」

626: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:12:35.35 ID:MPMvPfvB0
レパルダス・ライボルト「」プスプス

コレア「ヤダー!アタシ達ってサイッテー!!」

バラ「やっぱり確率はあくまで確率か…」

フレア団幹部♀「ぐぬぬ…」

ピッコロ「お前達のボスに伝えておけ。今度また同じようなことをするのなら、組織はないと思え、とな」

フレア団幹部♀「ああもう、わかったわよ!モンスターボールもスーパーボールもハイパーボールも奪ったし、引き上げます!」

コレア「あーあ、何だかエラいヤツに目をつけられたわね…」

バラ「じゃあね、緑のお兄さん」

ダッダッダッ

セレナ「逃がしてよかったの?」

ピッコロ「ヤツらを捕らえたところで、解決するわけではない。それに、またどこかで連中が動き出すだろ

627: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:14:33.46 ID:MPMvPfvB0
工場長「いやいやいや!本当に、本当に助かったよ!」

工場長「君たちは若いのに素晴らしいトレーナーだ!よーし、お礼をあげよう!」

工場長「『マスターボール』と『でかいきんのたま』、どちらか好きな方を選んでくれたまえ!」

ピッコロ「セレナ、お前が好きな方を選べ」

セレナ「え、いいの?じゃあ…」

セレナ「………」

セレナ「これにします!」

628: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:16:53.29 ID:MPMvPfvB0
工場長「ほう、マスターボールか!お礼のお礼だ!せっかくだから私のでかいきんのたまもあげよう!」

セレナ「あ、ありがとうございます」

工場長「もちろんキミにも!」

ピッコロ「(別に選ぶ必要なかったんじゃないか?)」

ピッコロはマスターボールとでかいきんのたまを手に入れた!

工場長「キミ達ならこのマスターボールを正しく使えるだろう!あんなフレア団の連中とは違ってね」

工場長「言っておくが、でかいきんのたまの使い方は私は知らないよ」

工場長「それにしても、フレア団め…ボールを奪って、何を企んでいるのだ?」

ピッコロ「(ボールを奪ったということは、ポケモンを集めるのが目的なのだろう…)」

ピッコロ「(そしてその前には発電所の電気も奪おうとしていた)」

ピッコロ「(ポケモンに電気…ヤツらの目的は一体何だ?)」

629: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:21:04.53 ID:MPMvPfvB0
クノエシティ

サナ「セレナー!ピッコロさーん!」

セレナ「みんな!無事だったのね」

サナ「うん、でもヒドいよ!ピッコロさんったら、アタシ達を囮にするなんてさ!」

ティエルノ「ホントだよ!何とか警備の人から逃げ切れたからよかったけど、あのまま捕まってたら大変だったよ!」

トロバ「下手をしたら、僕達が警察に連れて行かれるところでしたよ!」

ピッコロ「す、すまん」

ピロロロ!ピロロロ!

ピッコロ「ホロキャスターだ。誰からだ?」

630: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:23:39.24 ID:MPMvPfvB0
ブオォン

女アナウンサー「臨時ニュースをお伝えします」

サナ「あー!パキラさんだー!」

ピッコロ「知り合いか?」

セレナ「違うわ。パキラさんはカロス内で有名なアナウンサーなのよ」

パキラ「先ほど、クノエシティの近くのボール工場から何者かに襲撃される事件が発生しましたが、無事解決したとのことです」

パキラ「なお、モンスターボールの販売には影響はないとのことです」

ティエルノ「すげ~、もうニュースになってるんだー、僕らの活躍がニュースになるなんて、何だか照れくさいね」

トロバ「まあ、流石に僕らのことは報道されてないみたいですけど…」

631: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/15(日) 20:24:14.12 ID:MPMvPfvB0
パキラ「以上、臨時ニュースをお伝えしました」

ピッコロ「…………」

サナ「ハァ、パキラさんってホントに綺麗だなー…サナもパキラさんみたいな綺麗な大人の女性になりたいなー」

セレナ「大丈夫、きっとなれるわよ。ね、ピッコロさん?」

ピッコロ「ああ、そうだな……」

セレナ「…?」

643: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:04:54.06 ID:4SCdC/bE0
現在のピッコロの手持ち

・ブリガロン♂ 性格:のうてんき 特性:ぼうだん/ふゆう

わざ:葉円斬/フラッシュ/とびげり/ソーラービーム

・サーナイト♀ 性格:おとなしい 特性:テレパシー/ふゆう

わざ:??????/テレポートアタック/めいそう/ませんこう

・カメール♂ 性格:スケベ 特性:げきりゅう

わざ:まもる/アクアジェット/はどうだん/かわらわり

・ヤンチャム♂ 性格:やんちゃ 特性:かませいぬ/ふゆう

わざ:ゆうどうきだん/すてゼリフ/れんぞくパンチ/はどうだん

・ヌメイル♂ 性格:さみしがり 特性:ぬめぬめ/ふゆう

わざ:りゅうのはどう/カウンター/?????/?????

・フリーザー 性格:なまいき 特性:プレッシャー/?

わざ:れいとうビーム/ぼうふう/ミストボール/

644: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:06:47.23 ID:4SCdC/bE0
クノエシティ クノエジム

ポンッ

カメックス「ニヒヒ!このジムはええ!女の子ばかりじゃ!」

ピッコロ「勝手に出るな」

ピッコロ「それにしても…このジム内の内装はよくわからんな…一体どういう趣味と仕掛けをしてるんだ?」

「あんさんがピッコロさんどすか?」

ピッコロ「そうだ…あんたが、ジムリーダーだな?」

645: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:07:45.02 ID:4SCdC/bE0
ペコッ

マーシュ「ええ、あんさんのウワサはよう聞いとりますよ。ホンマに肌が緑どすな~」

ピッコロ「(何だ、この女の格好は…?)」

ピッコロ「(しかも…こんなベトンベトンと喋る女がジムリーダーなのか…?)」

マーシュ「ここに来たことはようわかっております。ほな、早速はじめましょ」

マーシュ「うちのポケモンたちはふんわりはんなり強いんよ」

ピッコロ「(フェアリータイプか…どんな攻撃を繰り出すのか…)」

646: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:09:50.87 ID:4SCdC/bE0
マーシュ「頼んますね、バリヤード」バッ

ポンッ

バリヤード「バリバリ」

ピッコロ「出ろ!ブリガロン!!」バッ

ポンッ

ブリガロン「ガロ!!」

マーシュ「こっちから行かせてもらいまっせ。バリヤード、トリックルーム」

バリヤード「パッパラッパー!!」

フッ

ブリガロン「!?」

ピッコロ「(なんだ?辺りの部屋が変な背景に…)」

647: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:10:36.90 ID:4SCdC/bE0
ピッコロ「これ以上、変なマネをさせるな!ブリガロン、葉円斬だ!」

ブウゥゥン

ハリボーグ「(葉円斬!)」ギャンッ

ギャルルルル

バリヤード「ボエッ」ザンッ

ドサッ

マーシュ「あれまー、いきなりやらてもうたか…バリヤード、もどんなさい」

マーシュ「ほな、クチート行ってらっしゃい」バッ

ポンッ

クチート「クチー」

648: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:11:36.42 ID:4SCdC/bE0
ブリガロン「!」ドキッ

クチート「!」ドキッ

ブリガロン「(か、可愛い…)」

クチート「(あんれまーよく見るといい男だべ…)」ポッ

ピッコロ「ど、どうしたんだ?」

マーシュ「メロメロどすな」

ピッコロ「メロメロ?(シトロンのヤツも同じような技を使っていたが…)」

マーシュ「ようは、あんさんのブリガロンがウチのクチートに惚れてもうたんやな」

ピッコロ「…恋愛、というヤツか?よくわからない…」

マーシュ「あーら、以外にウブな方どすな…って、そんなアホなこと言うとる場合やないけ!」

649: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:13:45.63 ID:4SCdC/bE0
マーシュ「クチート、じゃれついてやんなされ!」

クチート「(もう離さないだっ!!!)」ガシッ

ブリガロン「~~~~~~~~ッ!!!!!」

クチート「」スリスリ

ピッコロ「何をしてる!反撃をするんだ!!」

マーシュ「ムダや、メロメロにかかったら簡単に反撃出来ん」

ブリガロン「おっ、おっ…!」

ピッコロ「(…効果はバツグンか)」

650: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:14:50.92 ID:4SCdC/bE0
ブリガロン「」バタッ

クチート「(あ、あれ、どうしただか?)」グイグイ

ピッコロ「(心なしか、どこか幸せそうな顔をしてやがる…)」

ピッコロ「もどれ、ブリガロン!」

クチート「(あ、ブリガロさ!)」

ピッコロ「(見かけに反して手強いヤツだ…これは一気に攻めなければ危険だな)」スッ

ピッコロ「出ろ、サーナイト!!」バッ

ポンッ

サーナイト「サーナ!!」

651: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:15:59.07 ID:4SCdC/bE0
マーシュ「あれまー、サーナイトやないかー前から欲しかったんやー」

ピッコロ「ノンキなことを言ってる場合かっ!テレポートアタックだ!!!」

サーナイト「」ピシュン

バッ

クチート「!!」

クチート「(あんれー!来ねーでけれー!!)」ガブッ

サーナイト「!?」

マーシュ「ふいうちどすえ」

652: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:16:40.35 ID:4SCdC/bE0
マーシュ「クチート、ラスターカノンでいきましょか」

クチート「(おっかねーよー!!!)」ビッ

サーナイト「(い!?)」

ドゴーン

サーナイト「(つ、強い…)」プスプス

バタッ

ピッコロ「もどれ、サーナイト!」

ピッコロ「(な、なんてヤツだ…俺の手持ちを二体も倒すとは…)」

ピッコロ「(はがねタイプに対抗出来るポケモン…コイツしかいない!)」

653: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:17:34.71 ID:4SCdC/bE0
ピッコロ「ヤンチャム、出ろっ!!」バッ

ポンッ

ヤンチャム「ハイヤーッ!!」

マーシュ「もう一度ラスターカノンや」

クチート「(一難去ってまた一難だべー!!)」ビッ

ヤンチャム「(おわっ!!)」ササッ

ピッコロ「ヤンチャム!アームハンマーだ!!」

654: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:18:08.23 ID:4SCdC/bE0
ヤンチャム「(このガキっ!)」バッ

クチート「!!」ばこっ

パタッ

クチート「」キュウ

ヤンチャム「(ケッ、おっそろしいガキだ)」

マーシュ「あんれー急所に当たってもうたか…クチート、ご苦労さん」

ピッコロ「(何とか倒したか…手強いヤツだった。しかし、次はどんなヤツが来るのか…)」

655: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:19:01.97 ID:4SCdC/bE0
マーシュ「あんさんの出番どすえ、ニンフィア!」バッ

ポンッ

ニンフィア「フィーア♪」

ピッコロ「(セレナのポケモンに似たヤツがいたが…あれもイーブイの進化系か?)」

ヤンチャム「(へっ、弱そうなヤツだ…残りも俺がカタをつけてやるぜっ!!)」

ピッコロ「油断をするな!かくとうタイプやあくタイプ以外の技を使え!!!」

ヤンチャム「(ならば、さきどりしてやるぜっ!!!)」ダッ

マーシュ「マジカルシャインや」

ニンフィア「フィア!」カッ

656: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:20:35.75 ID:4SCdC/bE0
ヤンチャム「」プスプス

ピッコロ「(バカな…スピードはコイツのが上のはずなのに…)」

ピッコロ「(まさか…最初のヘンテコなポケモンが仕掛けた魔法に…!?」

マーシュ「バリヤードが仕掛けた技を知らなかったようどすな」

マーシュ「バリヤードのトリックルームはポケモンのすばやさをあべこべにして、遅いポケモンでも先制出来るようになるんや」

ピッコロ「(なるほど、あのクチートっていうポケモンも妙に素早い動きをするかと思えば…)」

657: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:21:06.29 ID:4SCdC/bE0
フッ

ピッコロ「消えた…?」

マーシュ「おやまー、もうトリックルームが解けてもうたか…」

ピッコロ「(残りはカメックスとヌメイル…だがヌメイルはドラゴンタイプだ……いくらコイツが強くても相手がフェアリーでは分が悪い)」

ピッコロ「お前の出番だ、カメックス!!!」バッ

ポンッ

カメックス「ほいさ」

658: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:22:10.55 ID:4SCdC/bE0
マーシュ「カントーの御三家と来ましたか…それでもウチのニンフィアは負けまへんで」

ピッコロ「ところで…何故、俺がサーナイトの時にメガシンカさせなかったか、わかるか?」

マーシュ「?」

ピッコロ「あと一体…そう、あと一体俺の手持ちにはメガシンカが出来るポケモンがいる」

マーシュ「…まさか!」

ピッコロ「光栄に思うがいい!コイツの変身を見せるのはお前が最初だっ!!!」カッ

659: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:22:46.08 ID:4SCdC/bE0
カメックスのカメックスナイトとピッコロのメガリングが反応した!

ゾワッ

カメックス「ホーッ!!!!!」ズウゥゥゥン

シュウウウウ…

カメックスはメガカメックスにメガシンカした!

メガカメックス「(なんだか、若返ったような気分だわい)」

マーシュ「(これがメガシンカ…!カメックスの体があんな隆々と!)」

660: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:23:12.93 ID:4SCdC/bE0
ピッコロ「さあ、はじめようか!!!」

マーシュ「こうなれば先手必勝や!ムーンフォース!!!」

ニンフィア「フィアー!!!!!」ズアッ

メガカメックス「(お、お月様!?)」

カッ

ドォーン

マーシュ「(やった!)」

661: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:24:13.35 ID:4SCdC/bE0
ピッコロ「どうやら、それがお前の本気のようだな…」

メガカメックス「(あたた…もう少し年寄りをいたわらんかい…)」

マーシュ「そ、そんな、ニンフィアのムーンフォースを…?」

ピッコロ「今度はこちらの番だ!はどうだんっ!!」

ずごごごごごごご

メガカメックス「波ーーーーーーーっ!!!!!」ボッ

ニンフィア「!!!!!」カッ

ドガーン

662: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:25:06.06 ID:4SCdC/bE0
マーシュ「ニンフィア!!!」

ニンフィア「フィ、フィア…」

バタッ

マーシュ「ニンフィア、ご苦労さん」

マーシュ「さすが、ピッコロはん。ウチのポケモンが本気になっても勝てん相手やな…」

ムニュ

マーシュ「!?」

メガカメックス「(パフパフパフ♪)」

マーシュ「キャー!!!何しとんねん!!」

ピッコロ「またコイツは!!!」

663: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:25:45.37 ID:4SCdC/bE0
メガカメックス「」プスプス

ピッコロ「すまん…コイツはこういうポケモンでな…あとでキツく叱る」

マーシュ「気にしなさんといて…(目から何か出てきたような…)」

マーシュ「それにしても、ホンマおみごとの戦いでしたわ」

マーシュ「ほな、これフェアリーバッジとわざマシン99『マジカルシャイン』や」

ピッコロはマーシュからフェアリーバッジとわざマシン99をもらった!

マーシュ「ああ、ホンマきれいなバッジ…」

ピッコロ「…手を離してもらっていいか?」

マーシュ「ああ、かんにん。つい見とれてしもうた…」

664: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:26:19.23 ID:4SCdC/bE0
マーシュ「そういえば、ピッコロはんは伝説のポケモンを捜してなさるそうやな」

ピッコロ「あ、ああ、一応な。何か知っていることはあるか?」

マーシュ「そやな…ウチの故郷、ジョウト地方には二羽の伝説のポケモンがおってな…」

ピッコロ「どんなヤツだ?」

マーシュ「『ホウオウ』と『ルギア』っちゅうポケモンや」

マーシュ「ホウオウは心正しきトレーナーの前に現れ、その姿を見たモノは永遠の幸せが訪れるという伝説があるんや」

マーシュ「ルギアの方は海の神と呼ばれていて、強すぎる力を持ってるせいで、海底の奥深くで眠っているといわれている伝説のポケモンや」

ピッコロ「(永遠の幸せ、か。そんなモノが本当に存在するものだろうか…)」

665: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/18(水) 23:34:21.05 ID:4SCdC/bE0
ピッコロ「そうか…そのジョウトという地方の伝説のポケモンは他にあるのか?」

マーシュ「『スイクン』『ライコウ』『エンテイ』というホウオウによって生み出されたポケモンがおりますわ」

マーシュ「その三匹はそれぞれ、どんな汚れた水も清める、雷を自由自在に呼び起こす、全てを焼き尽くす唯……という能力を持っている伝説のポケモンどすえ」

マーシュ「あとは…ウチが知ってる情報はこれ以上や。かんにんしてな」

ピッコロ「いや、充分に参考になった。ジャマをしたな」

マーシュ「そうそう、ボール工場を悪い人達から救ってくれてホンマおおきにな」

ピッコロ「知っていたのか…」

マーシュ「工場長さんから聞いたんや。緑の人と女の子が工場を救ってくれたってな」

ピッコロ「そうだったのか…」

マーシュ「また、遊びに来てな。ほな、さいなら」ペコッ

ブリガロン「(クチートちゃん…)」

クチート「(ブリガロさ…)」

683: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:40:04.27 ID:hTbexYtF0
15番道路

ピッコロ「よし、今日の修行はここまでにするか…」

ツアー客♂「おい、見ろよあのターバンマント!!もしかして緑のトレーナー、ピッコロじゃないのか!?」

ツアー客♀「あ、ホントだー!!写真撮っちゃおー!」パシャパシャ

ピッコロ「な、なんだ、お前らは!?」

ツアー客おばさん「あれまあ!!ホント肌が緑じゃない、やーねー!!!」

バックパッカー「スゲー!サインもらっていいっスか!?」

ワイワイ ワラワラ

684: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:40:52.26 ID:hTbexYtF0
ピッコロ「こ、コラ!離れろ、お前ら!!」

ホープトレーナー♀「キャー!喋ったーっ!!!カワイイー!」

ポケモンレンジャー♂「なあ!前、ネットの動画で不良どもから女の子を助けてたけど、あれやっぱりキミなのかい!?」

ピッコロ「(うっ、あれも撮られてたのか…!)」

バトルガール「あ、あの!私を弟子にしてくれませんか!?」

カラテおう「是非、アナタの格闘術を伝授させてくださいッス!!!」

ピッコロ「(ダメだ、飛んでは目立つ…!こうなったら…)」

685: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:41:54.11 ID:hTbexYtF0
ピッコロ「あっ!あそこに大女優のカルネが!!!」

バックパッカー「何!カルネ!?」

ホープトレーナー♀「えー!どこどこー!?」キョロキョロ

ワイワイ ガヤガヤ

ピッコロ「(今だっ!!!)」ダッ

686: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:47:02.53 ID:hTbexYtF0
16番道路 荒れ果てホテルの近く

ピッコロ「ふう…なんとかうまく逃れたか…」

ピッコロ「ん、この気は…」

セレナ「ハッ!!!」シュバッ

バッドガイ「オー!スゲー!!!」パチパチパチ やんや やんや

セレナ「そしてこれが…360°(スリーシックスティ)!!!!!」ババッ

スタッ

ワーワー!!! ヒューヒュー!

ピッコロ「(うっ、この音は…)」

687: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:48:45.46 ID:hTbexYtF0
セレナ「あ、ピッコロさん!」ピタッ

ピッコロ「うう…」

セレナ「ピ、ピッコロさん…どうしたの?顔色が悪いよ」

ピッコロ「いや…大丈夫だ。ところでセレナ、お前ココで何をしてるんだ?」

セレナ「ココの人達、ローラースケートが好きみたいで、ローラースケートのテクニックを披露してたの。」

セレナ「みんな、紹介するわ。この人があの有名な緑のトレーナー、ピッコロさんよ」

バッドガイA「オー!アイツが発電所やボール工場を悪党から救ったっていう、あのピッコロか!?」

バッドガール「マジで!?スゲー緑色じゃん!」

バッドガイB「大魔王様って呼ばせてくだせー!」

ピッコロ「な、なんなんだ、今日は…」

688: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:49:37.27 ID:hTbexYtF0
セレナ「ウフフ、ピッコロさんったら、すっかり有名人になっちゃったわね」

ピッコロ「こっちはいい迷惑だ」

セレナ「いいじゃない。カロスでは名声を得られれば、場所によっては値段を半額にさせてくれたり、タダにしてくれる所もあるのよ?」

ピッコロ「生憎、俺は金のことなど興味はない。必要最低限のものさえ揃えれば問題はない」

セレナ「ピッコロさんって欲がないのね~」

セレナ「ところで…ピッコロさん、私を見て何か変わったと思わない?」

ピッコロ「変わったところ?そうだな……お前もだいぶ戦士の目になってきた。前のような生意気なだけの小娘じゃなくなった」

セレナ「え…じゃあ、他は?」

689: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:52:00.87 ID:hTbexYtF0
ピッコロ「どうやら、キズは治ってきたようだな。ずいぶんと深いキズだから消えないんじゃないかと思ってたが…人間の治癒力も満更ではないな」

セレナ「髪型とか…服装とか…何か変わったとは思わない?」

ピッコロ「…?髪が少し短くなっているが…誰かに切られたのか?」

キッ 

バチンッ!

セレナ「もう!ピッコロさんの朴念仁!!!!」

スタスタスタ

ピッコロ「な、なんだ…アイツ?」

カメックス「(まったくピッコロのヤツ、乙女心をまったく理解出来んとはな)」

サーナイト「(あなたの場合はスケベ心でしょう)」

ブリガロン「(クチートちゃん…)」

690: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:55:32.29 ID:hTbexYtF0
フウジョタウン

ピッコロ「(雪か…そういえば、雪なんて、長いこと見てなかったな…)」

「(ピッコロ…ピッコロ…)」

ピッコロ「!?」

ミルク売りの女「あ、あの…モーモーミルク…」

ピッコロ「誰だ?」ジロッ

ミルク売りの女「ヒッ!!!」

ピッコロ「俺に何の用だ?」

ミルク売りの女「あの、その…モー…モーミルク、いかがですか?旅のお供にへと…」

ピッコロ「いらん、ジャマになるだけだ」

691: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:56:37.10 ID:hTbexYtF0
ミルク売りの女「そ、そう言わずに…!1ダースお安くしときますから…」

ピッコロ「くどい。他のヤツをあたれ」

ミルク売りの女「わ、わかりました…失礼しました…」トボトボ

ミルク売りの女「(うう…これを売らないと、またお父さんに叱られる…)」

ピッコロ「………」

ピッコロ「気が変わった。そいつを3ダースくらいよこせ」

ミルク売りの女「え!そんなに!?」

ピッコロ「きずぐすりの代わりにはなるだろう。料金はこれでいいか?」

ミルク売りの女「は、はい!ありがとうございますっ!!」パァ

692: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:57:14.09 ID:hTbexYtF0
ピッコロ「(チッ、神と融合してから俺もずいぶんと甘くなっちまったな…)」

「ピッコロくーん!」

ピッコロ「その声は…」

プラターヌ「やぁ!旅の方は順調かな?」

デクシオ「ピッコロさん、お久しぶりですね!」

ピッコロ「デクシオ、発電所のヤツはやはりお前か?」

デクシオ「な、何のことですか?」

プラターヌ「ああ…ゴホン、ところでフラダリさんが話していたポケモンのこと、覚えているかい?」

693: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:58:10.23 ID:hTbexYtF0
ピッコロ「ゼルアネスとイベルタルのことか?」

プラターヌ「その通り!さすがピッコロ君だね!」

プラターヌ「文献によるとだね、かのポケモンを見たモノはあまりのパワーに圧倒され、こう伝えるのみだった」

プラターヌ「まるで"X"と"Y"という文字のようなポケモン……と」

ピッコロ「XとY……」

プラターヌ「ゼルアネスはエネルギーを操れるポケモンで、生命エネルギーを与え、他のポケモンや植物に活力をみなぎらせる」

プラターヌ「イベルタルはエネルギーを吸い取ってしまうポケモンで、1000年とも言われる寿命が尽きると周りの魂を奪うってさ」

694: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 00:59:42.38 ID:hTbexYtF0
デクシオ「それほどのすごいポケモンが今はどこにいるのでしょうか?」

プラターヌ「カロスの伝説ポケモンは活動エネルギーがなくなると人知れず眠るらしくて、居場所のヒントもわかってないね」

プラターヌ「先ほどの文献も1000年ほど昔のものだしね」

デクシオ「ピッコロさんやセレナさん達が見つけたらすごいですよね」

デクシオ「僕も伝説のポケモンのこと調べてみようかな…何かわかればお報せしますね」

プラターヌ「ハハハ!キミらが見つけたら痛快だね!!」

プラターヌ「ピッコロ君、手掛かりはまだ見つからないけど…旅を通していけばきっと何かヒントを掴めるかもしれないんだ」

プラターヌ「ヒャッコクシティにはジムリーダーであり、スゴ腕の占い師がいると聞く。その人にも聞いてみるといいんじゃないかな?」

ピッコロ「ミアレのジムリーダーにも同じことを聞いた。俺もそこへ向かうつもりだ」

プラターヌ「いつ戻れるかわからないけど、僕はキミを応援してるよ。カルム君を連れ戻すためにもガンバらなくちゃね」

プラターヌ「それまではこの世界の旅を楽しんでね!それじゃあ!」

デクシオ「ピッコロさん、またお会いしましょう」

695: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:00:46.97 ID:hTbexYtF0
ピッコロ「(気(エネルギー)をみなぎらせるポケモンと奪うポケモンか…)」

「ピッコロさーん!」

ピッコロ「トロバか、どうした?」

トロバ「ハァハァ…あの、博士…もう行っちゃいましたか?」

ピッコロ「残念だったな。ついさっき、あっちの方へ行ってしまった」

トロバ「そうですか、博士に直接図鑑の進行状況を見せたかったのですが…」

696: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:02:31.29 ID:hTbexYtF0
トロバ「僕はこれからフウジョタウンの北にある、フロストケイブへ行って、新しいポケモンを探しに行きます」

ピッコロ「トロバ、何故お前はそれほどまでに図鑑の完成にこだわる?」

トロバ「僕、いつか博士みたいな偉大なポケモンの研究者になりたいんです。そのためにも色んなポケモンを図鑑に登録して」

ピッコロ「そうか」フッ

トロバ「そ、そんなにおかしいですか?」

ピッコロ「いや、そうじゃない。俺の知っている人間にもポケモンじゃないが偉い学者になろうと勉学に励んでるヤツがいてな…そいつを思い出したのさ」

トロバ「へえ、その人も目標を持ってガンバっていらっしゃるんですね…」

697: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:04:01.28 ID:hTbexYtF0
「(ピッコロ…フロストケイブに…)」

ピッコロ「(またか…一体誰だ?この声は…)」

トロバ「どうしましたか?」

ピッコロ「トロバ、俺もそのフロストケイブに行こう」

トロバ「ピッコロさんもですか?そうですね…二人で行った方が何かと安全ですしね」

698: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:04:32.84 ID:hTbexYtF0
フロストケイブ

やまおとこ「キミ達、この先の洞窟へ向かうつもりかい?」

トロバ「ええ…何かあるのですか?」

やまおとこ「ああ、なんかおかしな格好をした連中が向こうの洞窟に入っていったんだ。気をつけたほうがいいよ」

ピッコロ「そいつはどんな格好をしていた?」

やまおとこ「う~ん、よく見えなかったけど、なんか赤いスーツみたいなのを着ていたな」

ピッコロ「(まさか…)」

やまおとこ「ところで、キミいい体をしているね。これからボクと食事でも…」

ピッコロ「丁重にお断りする」

699: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:06:45.31 ID:hTbexYtF0
フロストケイブ 洞窟前

トロバ「ピッコロさん…あそこに誰か立ってますよ?」

ガングロ「………」

ピッコロ「何だアイツは…どこかで見たことあるような見た目をしているが…」

ガングロ「(ピッコロ、待っていた、あなたを)」

ピッコロ「お前は…?」

ルージュラ「(ワタシ、ルージュラ。フロストケイブの守護者)」

ピッコロ「(何故、俺と話せる?さっきの声はお前か?)」

ルージュラ「(そう。エスパータイプ、テレパシーを持ってるモノ同士で話せる。ピッコロも超能力、持ってるから話せる)」

ピッコロ「(なるほど、だからサーナイトは俺と話すことが出来たワケか)」

700: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:08:15.19 ID:hTbexYtF0
ルージュラ「(今、フロストケイブ、悪いヤツらに狙われている)」

ピッコロ「悪いヤツらだと…?」

トロバ「え、誰かと話してるんですか?」

ルージュラ「(赤い服に赤いメガネをかけた集団。ユキノオー様を狙いにやって来た)」

ピッコロ「(赤い服に赤いメガネ…やはりアイツらか!)」

ルージュラ「(ユキノオー様、ここフロストケイブのぬし。そして一番の実力の持ち主)」

ルージュラ「(でも赤い服を着た連中のポケモン、ほのおタイプやあくタイプのポケモンがいっぱい。こおりのポケモン、分が悪い)」

701: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:10:55.44 ID:hTbexYtF0
ルージュラ「(ユキノオー様、前から予言していた。ユキノオー様に危機が訪れる時、緑の肌をしたトレーナーがユキノオー様を救いに来ると)」

ピッコロ「(それが…俺だと言うのか?しかし、どうして俺の名を…?)」

ルージュラ「(前からピッコロのウワサは町の方や旅のトレーナーから聞いていた。緑色のトレーナーの活躍のことを)」

ルージュラ「(ルージュラ、ユキノオー様から命受けて、ココで待ってた)」

トロバ「ピッコロさん…さっきからあのルージュラと話してるそうですが…何を話してるのですか?」

ピッコロ「実はな…かくがくしかじか」

702: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:14:38.16 ID:hTbexYtF0
トロバ「フレア団がフロストケイブのぬしを捕まえようとしてるのですか!?」

ピッコロ「ヤツらが何を企んでるかは知らんが、そのポケモンを捕まえて何かをしようとしてることはたしかだ。トロバ、一緒にいては危険だ。お前はヤツらを追い出すまで大人しくしていろ」

トロバ「い、いいえ…そんな悪い人達をセレナさんやピッコロさんだって戦ってるのに、僕だけ黙って見ているワケにはいきません」

ピッコロ「……わかった、好きにするがいい。だが、無茶はするなよ」

ピッコロ「(ルージュラといったな?コイツも一緒に連れて行くぞ)」

ルージュラ「(味方は一人でも多い方がいい。一緒に戦ってくれるなら大歓迎)」

ルージュラ「(二人を案内する、ついて来て)」

ピッコロ「行くぞ」

トロバ「はい!」

703: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:15:39.00 ID:hTbexYtF0
フロストケイブ 洞窟内

ルージュラ「(こっちこっち)」

トロバ「うう、寒い……ちゃんと着込んでおけばよかったです。ピッコロさんは寒くないんですか?」ガチガチ

ピッコロ「ああ、まったくな」

グレイシア「グレー!!」タッタッタッ

ピッコロ「(コイツは?)」

ルージュラ「(この子はグレイシア。ルージュラと同じこおりポケモンの戦士)」

グレイシア「グレー!グレーシア!!」

ルージュラ「(うん、うん、そうか)」

ピッコロ「(何て言っているんだ?)」

ルージュラ「(ユキノオー様、赤い服を着た悪いヤツらに追い詰められてる、早く行かないとユキノオー様、危ない)」

704: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:17:13.82 ID:hTbexYtF0
グレイシア「グレッ!」ピョンピョン

ルージュラ「(ついてこいと言っている。行こう)」

トロバ「ま、待ってください…ウワッ!?」ツルッ

ガシッ

ピッコロ「気をつけろ、足場が悪いぞ」

トロバ「ど、どうも」

705: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:18:16.73 ID:hTbexYtF0
トロバ「ピッコロさん、すごい冷気ですね…何か感じません?」

ピッコロ「ああ、しかも誰かの気がどんどん下がっているな…」

ルージュラ「(大変、それユキノオー様、きっと悪いヤツらにどんどん弱らされている…)」

トロバ「なんですって!?」

ルージュラ「(急ごう、グレイシア、ユキノオー様の所で待ってる)」


グレイシア「グレ!グレーシア!!」

トロバ「グレイシアがいましたよ!」

ルージュラ「(着いた。ココがユキノオー様の住んでるほこら、早く行こう)」

706: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:18:48.72 ID:hTbexYtF0
フロストケイブ ユキノオーの間

フレア団したっぱA「モミジ様、ユキノオーの捕獲準備完了しました」

モミジ「おう、よしよし。フフフ、それにしてもエネルギーに満ちた、いいユキノオーね」

モミジ「ストレスを与えるたびに特性【ゆきふらし】を強めてくれる…さ、早いとこ捕まえましょ」サッ

ユキノオー「ゆきゅ…」

トロバ「ひ、ひどい…あんなキズだらけに…」

ルージュラ「(ユ、ユキノオー様…)」

グレイシア「グレ~!!!」

トロバ「は、早く止めに行きましょう!!」

ピッコロ「待て、トロバ」

ピッコロ「」キッ

モミジ「キャアっ!!!」ボンッ

707: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:20:27.30 ID:hTbexYtF0
フレア団したっぱA「ボ、ボールが爆発した!?」

モミジ「な、何?何が起きたの!?」

トロバ「モンスターボール強盗!ココで何をしてるんですかっ!?」

フレア団したっぱA「な、何このガキ?」

ピッコロ「相変わらず、懲りずにセコいマネしかしてないようだな」

モミジ「う…やっぱりアンタも来たのね」

ピッコロ「お次はポケモン誘拐と来たか…今度は何をする気だ?」

708: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:23:52.23 ID:hTbexYtF0
モミジ「何って、ポケモンを捕まえるためよ!そのためにモンスターボールを集めたのよ」

モミジ「特にこのユキノオー…強くてエネルギーを秘めてるわ」

トロバ「エネルギー?」

モミジ「あのね、ボウヤ。お金もポケモンもエネルギーもたくさん持っている人が勝つの」

モミジ「持っていない人はただ何もせずに欲しい欲しいと言ってるだけなの」

トロバ「どうして、フレア団はポケモンやエネルギー…それにお金を集めているのですか?言い換えればどうして独占したがるんですか?」

モミジ「もちろん、アタシ達フレア団が生き残るため。だってどうでもいい人を助ける必要ないでしょ?」

ピッコロ「トロバ、コイツらに何を言ってもムダだ」

モミジ「そっちの緑男の方がものわかりがいいみたいね。質問好きって嫌いじゃないけどいつまでも相手出来ないのよね」

709: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:25:24.25 ID:hTbexYtF0
トロバ「ピッコロさん…フレア団だけ生き残るって、この人達ムチャクチャです…」

モミジ「質問はいいかしら?アンタ達、コイツらを始末しちゃって」

フレア団したっぱA・B「らじゃー!!!」

トロバ「く、来る…!」

ピッコロ「おそれることはない。俺たちは旅を出始めてから比べものにならないくらい強くなった」

トロバ「は、はい!」

710: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:28:34.18 ID:hTbexYtF0
フレア団したっぱA・B「フレーフレーフレアー!」

フレア団したっぱA・B「これがフレア団のマーク!その名も"フレアポージング"!!!」シュタッ

ピッコロ「チッ、二人揃って変なポーズを取りやがって…!」

フレア団したっぱA・B「いけっ!ゴルバット!!」

ゴルバットA・B「ゴルバッ!!」

ピッコロ「!?」

トロバ「同じポケモン!?」

711: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:29:28.65 ID:hTbexYtF0
フレア団したっぱA・B「フフフ、二人も同じポケモンなんで驚いた?」

フレア団したっぱA・B「アタシ達ふたごちゃん!」

フレア団したっぱA・B「何も言葉にしなくても、お互いの考えてることがわかるの!」

トロバ「き、気をつけてくださいピッコロさん!この二人サイキッカーです!」

ピッコロ「ふたごにはいい思い出がないんでな…さっさとケリをつけるぞ!出ろ、サーナイト!!」バッ

トロバ「ライチュウ、頼みました!」バッ

712: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:30:03.43 ID:hTbexYtF0
ポンッ

ブリガロン「ガロ!!」

ライチュウ「ライラーイ!!」

フレア団したっぱA・B「ゴルバット、かげぶんしんよ!」

ゴルバットA・B「ケケケ」シャッ シャッ シャッ

トロバ「は、早くて見えない…!ライチュウ、10万ボルト!!」

ライチュウ「ラーイ!!!」バチバチ

シュッ

フレア団したっぱA「バカめ、それは残像よ!」

フレア団したっぱB「エアカッター!」

713: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:31:18.93 ID:hTbexYtF0
ゴルバットA・B「ゴルバ!!」バババッ

ライチュウ「ライ!」ズバッ

ブリガロン「ガロッ!!」ズバッ

フレア団したっぱA「アハハハ!アタシ達の動きについて来れそうにないみたいね?」

フレア団したっぱB「ならこのまま、まとめて始末してあげるわ!」

ピッコロ「(バカめ…俺のポケモンがその程度の動きで捉えられない相手だと思うか)」

ピッコロ「トロバ、俺がヤツらの動きを止める。その間にお前のライチュウでしとめろ」

トロバ「わ、わかりました」

714: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:32:57.51 ID:hTbexYtF0
フレア団したっぱA・B「ゴルバット、もう一度かげぶんしんよ!」

シャッ シャッ シャッ

ピッコロ「(ブリガロン、見えるな?あそこにフラッシュを使え)」

ブリガロン「ガロ」コクッ

ピッコロ「トロバ!目を閉じろ!!!」

トロバ「え?あ、はい!」

ルージュラ「(グレイシア、目閉じる)」サッ

ブリガロン「(フラッシュ!!!!!)」カッ

715: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:33:43.95 ID:hTbexYtF0
ゴルバットA・B「!!!」

ゴルバットA・B「ギャーギャー!」ジタバタ

フレア団したっぱA「な、何なの!あの光!?」

フレア団したっぱB「フラッシュって相手の命中率を下げる技じゃないの!?」

ピッコロ「今だ!」

トロバ「はい!ライチュウ、もう一度10万ボルト!!!」

ライチュウ「ラ~イ!!」バチバチバチ

716: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:35:58.81 ID:hTbexYtF0
ゴルバットA「ギャース!!!」バリバリバリ

ゴルバットB「ギッ!」シャッ

トロバ「一体逃がした!」

ピッコロ「ブリガロン!!」

バッ

ゴルバットB「!!!」

バキィッ

フレア団したっぱB「は、早い!」

ドゴーン

ゴルバットB「」ピクピク

717: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:37:06.51 ID:hTbexYtF0
フレア団したっぱA・B「う、ウソ…」

ピッコロ「どうやら、後はお前一人のようだな…」

モミジ「そうそう、アンタに言い忘れてたことがあるんだけど…」

ピッコロ「伏兵がいるんだろ?」

モミジ「ちょ、何でそれを…?」

ピッコロ「うしろの方から、キサマらと同じ気がわんさかいやがるからな。考えることなどお見通しだ」

モミジ「ふん、わかったところでどうにかなるもんじゃないわ。全員出てきなさい!」

ゾロゾロゾロ

トロバ「まだこんなにいたなんて…」

718: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:37:42.46 ID:hTbexYtF0
フレア団したっぱC「ヘッヘッヘ…緑野郎め、あの時の借りを返してやるぜ」

フレア団したっぱD「いけっ、クイタラン!!」バッ

フレア団したっぱE「グラエナ!噛み殺してやれっ!!!」

グラエナ「ガアーっ!!!」グアッ

ピッコロ「トロバ、そっちへ行ったぞ!!早く応戦しろ!!!」

トロバ「!」

バキッ

719: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:38:23.94 ID:hTbexYtF0
グラエナ「アガッ」ドサッ

フレア団したっぱE「な、なんだあ!?」

トロバ「ル、ルージュラさん!」

ルージュラ「(ルージュラ、戦士、一緒に戦う)」

グレイシア「グレー!!!」

ピッコロ「(トロバを援護してやってくれ。俺はこのゴーグル女と戦う)」

ルージュラ「(ラジャー)」

720: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:41:34.13 ID:hTbexYtF0


フレア団したっぱC「ドクロッグ!あのガングロにどくづきだ!!!」

ドクロッグ「ケエ!!!」バッ

パシッ パシッ パシッ

フレア団したっぱC「(全部受け止めてる!?)」

ピシュン

ドクロッグ「ゲ?」キョロキョロ

ルージュラ「(こっち)」

ルージュラ「(れいとうパンチ)」

バキッ

ドクロッグ「グエ!」

フレア団したっぱC「な、何だあのルージュラ、めっちゃ強えぞ!?」

721: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:42:58.42 ID:hTbexYtF0
フレア団したっぱD「クイタラン!あのこおりポケモンを焼き殺してやれ!!」

クイタラン「タラン!!」

キッ

グレイシア「グーレー!!!」ゴオオオオオオ

クイタラン「」カチコチ

フレア団したっぱD「あわわわわ…」

トロバ「す、すごい…」

ピッコロ「(あのこおりポケモンども…なかなか出来るな)」

722: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:44:35.73 ID:hTbexYtF0
モミジ「…アンタもすごいエネルギーを秘めてるわね」

ピッコロ「残念だが…俺はポケモンではない。捕まえようなど思わんことだな」

モミジ「あのユキノオーよりはもっと良いエネルギーが取れそうなのにね…なら力づくでも捕まえてやるわ!」サッ

ピッコロ「やれるもんならやってみやがれ」スッ

モミジ「ヘルガー!出てきなさい!」バッ

ピッコロ「お前の出番だ!ヌメイル!」バッ

723: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:48:04.88 ID:hTbexYtF0

ポンッ

ヘルガー「グルルル…」

モミジ「ヘルガー、そいつに直接攻撃は不利だ!あくのはどうを使いなさい!」

ヘルガー「バッ!」

グアアッ

ヌメイル「!!」

ピッコロ「(爆発波の類か…)」

ピッコロ「なるほど、少しは調べているようだな」

モミジ「当たり前よ。アタシはこれでも科学者なんですからね、ポケモンのことをロクに知らないで科学者なんて論外だわ」

ピッコロ「ふん、その道に踏み外さなければいい科学者になれたもの…」

724: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:50:02.14 ID:hTbexYtF0
ピッコロ「ヌメイル!りゅうのいぶきだ!」

カパッ

ヌメイル「」グアアッ

モミジ「な!ヘルガー、よけるのよ!!」

ヘルガー「ガルッ」シャッ

モミジ「パワーはあるようだけど、スピードはまるでないようね。よけろと言ってるようなものだわ」

725: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:51:28.87 ID:hTbexYtF0
ピッコロ「バカめ、うしろをよく見るんだな」

モミジ「え」

モミジ「ま、まさか!?」クルッ

ヘルガー「!?」

ギュオオオオオ

モミジ「も、戻ってきてる!?ヘルガー、よけて…」

ヘルガー「」カッ

ドゴーン

726: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:52:16.46 ID:hTbexYtF0
モミジ「………」ポカーン

ヘルガー「」プスプス

モミジ「アンタのポケモン…何をすれば、そんな風に育つの?」

ピッコロ「残念だったな。俺のポケモンは普通のポケモンと違った育て方をしてるんでな…」

モミジ「強い、強すぎる!アンタそのものがイレギュラーだわ!!」

ピッコロ「このまま黙って引くのなら、見逃してやろう。さっさと失せるがいい」

モミジ「くっ、アンタ…きっと後悔するわよっ!!」

スタスタスタ

トロバ「か、勝ったんですか?僕達…」

ルージュラ「(ピッコロ、アナタ達のおかげでフロストケイブに平和が戻った。ありがとう)」

727: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:53:29.66 ID:hTbexYtF0

ルージュラ「(でもユキノオー様、さっきの連中にだいぶ痛めつけられてだいぶ弱ってる。困った…)」

ユキノオー「ゆきゅ…」

ピッコロ「…そこを動くな」

トロバ「な、何をするのですか?」

ボウッ

ユキノオー「!」

グレイシア「グレ!?」

ルージュラ「(ユキノオー様が元気になった…一体何をした?)」

ピッコロ「気を少し分けてやった。キズは治らんが、体の方はこれで大丈夫だろう」

728: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:55:07.64 ID:hTbexYtF0
ピッコロ「(しかし、このユキノオー…実力一とは言われているが、すごい高齢じゃないか…)」

ピッコロ「(まるで最長老様のようだ…)」

ルージュラ「(ユキノオー様、既に数百年近くは生きているポケモン。昔はもっと強かった)」

ルージュラ「(でも、今はもうトシ。フレア団、とっても数が多くてユキノオー様だけではかなわなかった)」

ユキノオー「ゆひょお!」

ピッコロ「(何て言ってるんだ?)」

ルージュラ「(ユキノオー様、二人にとても感謝している。お礼に何か渡したいと思ってる)」

729: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:55:58.82 ID:hTbexYtF0
ピッコロ「(そんなものは必要ない。俺はたまたまこの近くに通りすがってただけに過ぎんのだからな)」

ルージュラ「(ユキノオー様、アナタが別の世界に来たことを知っている)」

ピッコロ「!?」

ピッコロ「(何故、それを…?)」

ルージュラ「(ユキノオー様、何でも知ってる。アナタの心の中を覗くことだって出来る)」

ピッコロ「(驚いたな…なら話は早い、俺が元の世界に戻れる方法も何か知ってるのか?)」

ルージュラ「(待って、今ユキノオー様にそれを話す)」

ひそひそ

730: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:57:44.65 ID:hTbexYtF0
ユキノオー「ゆきゅ」フルフル

ルージュラ「(残念だけど…そこまではわからない。裏側の世界に住んでるポケモンがいることは知ってるけど、ポケモンじゃないモノははじめて)」

ピッコロ「やはりダメか…」

トロバ「?」

ユキノオー「ゆひょお」

ルージュラ「(でも、ピッコロがいた世界ではピッコロもかつて宇宙人だったと聞く、ポケモンにもそれと同じのを知ってる)」

ピッコロ「(宇宙人なのに、ポケモンだと…?)」

731: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:58:39.89 ID:hTbexYtF0
ルージュラ「(『デオキシス』というポケモン、いつかはわからないが宇宙のウィルスが何かをきっかけに突然変異を起こした)」

ルージュラ「(デオキシスだけじゃない、ポケモンの中にも、宇宙から来たとウワサされているポケモンもいる)」

ルージュラ「(もしかしたら、ピッコロも、遠い遠い宇宙のどこかから来たかもしれない)」

ピッコロ「(たしかに俺もそう考えた…しかし、俺が知っている人間の気を感知することが出来ない。だとするとここは別の次元なのか、あるいは…)」

ルージュラ「(ユキノオー様、知ってること、これで全部。もう話せることはない)」

ピッコロ「(少しでも情報を得られれば、それだけで充分だ)」

ルージュラ「(ユキノオー様もルージュラ達もみんな応援する。ガンバって)」

トロバ「ピッコロさん、一体何を話してたんですか?」

ピッコロ「ぬしが俺達に礼を言っただけだ。町の方へ戻るぞ」

732: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 01:59:45.39 ID:hTbexYtF0
ルージュラ「………」

グレイシア「(ユキノオー様、この世界が滅ぶかもしれないことをピッコロ達に伝えないで、よかったのですか?)」

ユキノオー「(…今そのことを彼らに言わなくとも、いずれフレア団なるモノ達がこの世界を滅ぼす事実をカロス中に伝わるだろう…)」

グレイシア「(でも、それでは遅すぎるのでは…?)」

ユキノオー「(ワシが見た未来がたしかなら…あの異世界の戦士や一緒にいる子ども達がこの世界を救う。それを信じるしかあるまい…)」

ルージュラ「(ルージュラ、しんぱい…)」

ユキノオー「(頼みましたよ…若き勇者たちよ…)」

733: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 02:01:13.92 ID:hTbexYtF0
フウジョタウン

ピッコロ「(エネルギーを集めるということは、発電所のヤツが言ってた"アレ"を動かす為に必要なモノなのだろう…)」

ピッコロ「(フレア団め…連中は本当に自分達以外の存在を消すつもりなのか?)」

トロバ「ピッコロさん…」

ピッコロ「?」

トロバ「ピッコロさんはフレア団と戦うの怖くないんですか?」

ピッコロ「どうした?いきなり…」

トロバ「僕は怖くて、イヤです…いつ仕返しされんじゃないかと思うと…」

ピッコロ「トロバ、本来お前にはポケモン図鑑のデータを集める目標があったはずだったのに、巻き込んでしまったすまなかったな」

734: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 02:02:02.72 ID:hTbexYtF0
トロバ「いえ、いいんです。戦ったからユキノオー達を守れたんですよね」

トロバ「僕はひかえめでいいんですが、それだけではダメですね…」

トロバ「ピッコロさん…僕、ピッコロさんと一緒に戦えて大切なことを学べました。ありがとうございます」

トロバ「僕はしばらく、またあそこで新しいポケモンを探してきます、それでは」

ピッコロ「………」

ピロロロ!ピロロロ!

ピッコロ「この着信は…?」

ブオォン

735: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/23(月) 02:03:03.00 ID:hTbexYtF0
ハンサム「久しぶりだね、ピッコロ君!」

ピッコロ「ハンサムめ…ロクに依頼が来てないから、廃業でもしたのかと思ったぞ」

ハンサム「今、ちょっと依頼が来てね…もしよければバディであるキミにも手伝ったほしいんだ!」

ハンサム「ハンサムハウスでキミを待ってるぞ!」

ピッコロ「(本当ならヒャッコクシティに向かわねばならんのだが…)」

ピッコロ「(まあいい、久しぶりにミアレに寄り道でもするか)」

747: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:32:42.49 ID:YT5HCYVy0
ミアレシティ ハンサムハウス

ピッコロ「ここだな」

ピッコロ「ハンサム、来たぞ。依頼とは一体…」

観光客(おばさん)「!?」

ピッコロ「誰だ?お前…」

Ah~~~~~~~~~~!!!!!

ピッコロ「な、なんて悲鳴だっ!!!」

748: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:34:51.09 ID:YT5HCYVy0
観光客(おばさん)「(だ、誰よ!アンタ!!一体誰のポケモンなのよっ!?)」ブンブン

ピッコロ「落ち着け、物を投げるんじゃない!ブッ」バシッ

ピッコロ「くそっ、写真立てをぶつけやがって………」

「ただいまー」

「ふんにゃにゃにゃー」

マチエール「どうしたの?すごい音がしたけど……あ、ピッコロさん、いらっしゃい!」

もこお「ふにゃ」

ピッコロ「マチエール、ハンサムは一体どこへ行った?」

マチエール「ううん、知らない。それに、このおばさんは?」

749: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:36:42.09 ID:YT5HCYVy0
観光客(おばさん)「(まあ!今、私のことをおばさんと言ったわね!?なんて失礼な!汚い格好だから、汚い言葉を使うのね!)」

観光客(おばさん)「(この子はきっとあのハンサムとかいう使えない探偵の娘ね!おまけにこんな緑色のバケモノを飼ってるなんてどういう趣味してるのかしら!)」

ピッコロ「さっきから何を喋ってるんだ?コイツは…」

マチエール「(…ちょっとおばさん!)」

ピッコロ「!」

マチエール「(アタシのことなら何を言っても構わない、でもハンサムおじさんとピッコロさんの悪口を言うのは許さない!)」

マチエール「(アタシはあの人の子供じゃないけど、覚えておいて。あなたはハンサムおじさんとピッコロさんにとっても失礼なことを言ったわ!)」

750: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:38:22.70 ID:YT5HCYVy0
ピッコロ「驚いたな…コイツの言葉がわかるのか?」

マチエール「うん、多少はね」

マチエール「この街のストリートではね、いくつもの言葉が聞こえるの。だからこのストリートで育ったアタシは自然と言葉を覚えたの」

ピッコロ「ほう……」

観光客(おばさん)「(あなた…私の言葉がわかるの?ああ、よかった少なくとも私の言葉が分かる人がいるのね)」

観光客(おばさん)「(さっきは失礼なことを言ってゴメンなさい…私、パニックに陥ってたの)」

観光客(おばさん)「(私のポケモンは、私にとって世界の何よりも大切な存在なの!)」

観光客(おばさん)「(そのポケモンがいなくては…私、耐えられない……)」

751: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:39:40.54 ID:YT5HCYVy0
もこお「ふにゃ」

ピッコロ「(どうした、もこお……?なるほど、どうやらこの女はポケモンを盗まれて混乱しているのか…)」

マチエール「(う~ん…他に何かある?盗まれた場所とかは?)」

観光客(おばさん)「(この街の駅よ!)」

観光客(おばさん)「(ガラの悪い連中が私に近づいてきた瞬間、カバンを盗まれたの!)」

観光客(おばさん)「(私の大事なポケモンが入ったモンスターボールもその中に入ってるの!)」

ピッコロ「(ミアレステーションにいるゴロツキどもに盗まれたわけか…)」

マチエール「ガラの悪い連中、駅……すると犯人は…」

ピッコロ「知り合いか?」

マチエール「え?うん、ちょっとね…」

752: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:40:51.87 ID:YT5HCYVy0
「ただいま戻ったぞー!」

ピッコロ「ハンサム、依頼人をほっぽり出して何をやってた?」

ハンサム「おー!ピッコロ君、久しぶりだね!いやなに、ティーを切らしていてね。レディがお気に召すようなティーを探すのに手間取ってしまったよ!」

ピッコロ「呆れたヤツだ…」

ハンサム「マチエールともこおも帰ってきたのだな。二人ともこちらのお客様にごあいさつは済ませたのかな?」

もこお「ふんにゃにゃ~!」スタスタ

ハンサム「お、どうした、もこお!?私が帰ってきてそんなに嬉しいのか?ようやく懐いてくれたのかな?ハハハ!」

753: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:43:47.16 ID:YT5HCYVy0
マチエール「ねえ、ハンサムのおじさん…このおばさんねポケモンを取られて困ってるの…」

ハンサム「な、なんだと!ティーではなかったのか!?いやいやいや、そんなことより一大事ではないか!直ちに出動せねば!!!」

マチエール「盗んだ人達…多分、ミアレギャングの子たちだと思う…あの子たちとっても乱暴だから行ったらきっとケンカになっちゃうよ」

ハンサム「ミアレギャングだと…」

マチエール「そうだよ。だからほっとこ……それにね、このおばさん、さっきハンサムおじさんとピッコロさんを侮辱したイヤな人なの」

マチエール「そんな人のことなんかほっとけばいいよ…」

ピッコロ「マチエール、お前…」

観光客(おばさん)「(そんな!お願いです、どうか助けてください!!)」

754: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:45:55.54 ID:YT5HCYVy0
ハンサム「それは違うっ!!!!!」

マチエール「おじさん?」ビクッ

ハンサム「そこに困っている人がいれば助ける!そこに困っているポケモンがいれば助ける!それがハンサムのポリシーだっ!!!」

ハンサム「このレディが私を罵ったとしてもそれは変わらん!ここで待っていなさい!!私がミアレステーションに行ってくる!!!」ダッ

マチエール「あ、おじさん!!」

ピッコロ「あのバカ、無茶をしやがって…」

マチエール「ピッコロさん、ハンサムおじさんを助けて…」

マチエール「アタシ、おじさんに聞いたんだ…おじさんはね、ポケモンを持っていないの。ずっと一緒にいたポケモンがお仕事の時に死んじゃって…」

ピッコロ「(……なるほど、だからあの時アイツはガキどもの所へ行けずに…)」

755: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:47:39.12 ID:YT5HCYVy0
マチエール「おじさん、自分のポケモンを持っていないのに、ミアレギャングのとこへ行ったら、絶対いじめられちゃう…」

マチエール「お願い!ピッコロさん!ハンサムおじさんを助けてあげて!!」

ピッコロ「……ミアレステーションはたしかこの近くだったな?安心しろ、ヤツを死なせるようなマネはさせん」

マチエール「ありがとう…ピッコロさん」

ピッコロ「コイツらのことを考えずに突っ込んでいきやがって…ヤツの気が何かに囲まれているようだな」

観光客(おばさん)「(どうかお願いします!私の大切なポケモンを助けてください!)」ペコペコ

ピッコロ「マチエール、その女を頼んだぞ」

マチエール「うん!ピッコロさん、気をつけて…」

もこお「ふにゃあ」

756: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:49:32.84 ID:YT5HCYVy0

ミアレステーション ホーム

ピッコロ「ココが『駅』だな……ん?」

ざわざわ

バッドガイ(以下マルモル)「ようようよう!オッサンよぉ!俺らにケンカ売るとはマジ頭空っぽなんじゃねえのか!?」

ハンサム「待ちたまえ、キミ達!私はキミ達とケンカをしに来たワケではない!盗んだ人のポケモンを返して欲しいだけなんだ!」

マルモル「だからケンカ売ってんだろ!盗んだモノを返しなさいと言われてわざわざ返すバカがどこにいやがるっ!?」

バッドガール(以下ゲンマ)「…なあオッサンさ、ハンサムって言うんだろ?ウチらミアレギャングはアンタのことがいけ好かないんだよ!」

ゲンマ「アンタんとこで暮らしてからマチエールさん、全然ウチらとツルんでくれなくなったしさ!」

ハンサム「なんだと…」

757: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:51:27.54 ID:YT5HCYVy0
マルモル「ああ!そうよ!だからよ、アンタをおびき出すためにワザと盗んだんだよっ!!」

マルモル「おぅ、オッサン!オレらとポケモン勝負をしろよ!アンタが勝てば盗んだポケモン返してやるからよお!」

マルモル「でもよ、アンタが負けたらマチエールと関わるのやめてもらうぜっ!」

ハンサム「…それは出来ない」

バッドガール(以下エブル)「ちょっと、マジビビってんの!?ダセーっ!!それともアンタいい年してポケモン一匹も持ってないとか?」

ハンサム「…そうだ」

エブル「ヒャハハハハ!マジうける!!さっさと、あっち行きな!」ゲラゲラ

ハンサム「(くっ、話し合いにならん…ココは出直すしか……)」

ピッコロ「その勝負、俺が引き受けよう」

758: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:55:29.98 ID:YT5HCYVy0
マルモル「あ?なんだテメエ?」

ハンサム「ピッコロ君!ハハハ…情けない姿を見られたようだな…彼らの言うように、このハンサム…ポケモンを持っていないのだよ」

ピッコロ「事情はマチエールから聞いてる…それよりも早くコイツらからポケモンを取り戻すぞ」

マルモル「な、なんだこの野郎!!このオッサンのポケモンか!?」

エブル「あ、アタシこいつ知ってる!前に南の連中をボコった緑男だ!!」

マルモル「ナニ~?おい、緑野郎!テメエがこのオッサンの代わりにバトルをするつもりか!?」

ピッコロ「そういうことだ。勝ったら約束通り盗んだポケモンを返してもらおう」

マルモル「ようようよう!舐めんなよ!!オレらに勝てると思ってんのか!?」

ピッコロ「ゴチャゴチャ言ってないで、まとめてかかってこい?それとも怖気づいたか?」

ゲンマ「あんだとー!!!」

マルモル「ざけやがって!いいか、オレらにはなあ!マチエールがマジ必要なんだよっ!!!」

759: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:56:52.45 ID:YT5HCYVy0
ゲンマ「バルジーナ!!」バッ

エブル「ゴロンダ!!」バッ

マルモル「クリムガン!やっちまえ!!」バッ

ポンッ

クリムガン「ギャオーーーーム!!!」

ピッコロ「サーナイト、ヤンチャム、カメックス出ろっ!!」バババッ

ポンッ ポンッ ポンッ

サーナイト「(私はドラゴンの方を相手にします)」

ヤンチャム「(俺はあの俺が進化したヤツと戦うぜ)」

カメックス「(じゃあ、ワシはあのハゲ鳥にするかの)」

760: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:58:20.59 ID:YT5HCYVy0
バルジーナ「(ダハハ!こんなヨボヨボジジイに一体何が出来るってんだ!?)」

カメックス「(あの手のギャルはどうもケバくて苦手じゃのう…)」

ゲンマ「バルジーナ、あくのはどうだっ!!」

バルジーナ「(よそ見してんじゃねえぞジジイ!吹っ飛びやがれ!)」バッ

ドゴーン

バルジーナ「(ヘッ)」

761: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 22:59:11.77 ID:YT5HCYVy0
カメックス「(上だよん)」

バルジーナ「!!!」

カメックス「(かわらわりをプレゼントしちゃおうかの)」

バキッ

バルジーナ「グエッ」

ドサッ

カメックス「(あ、すまん…ちょっと手加減したつもりなんじゃが…)」

ゲンマ「何、あのカメックス…なんであんな高さまで跳べるの…?」

762: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:01:18.35 ID:YT5HCYVy0
ズン

ヤンチャム「(ヒャ~これが俺の進化後の姿なのか…)」

ゴロンダ「(なんだ~?オレ様の進化前じゃねえか?こんなマメチビに勝っても嬉しくもなんともないわっ!!)」

ヤンチャム「(どうでもいいけどさ、そっちからかかってきてもいいぜ?)」

ゴロンダ「(生意気なクチきくじゃねえか……にぎり潰してやろうかっ!!!)」グアッ

ガシッ

ヤンチャム「ハッ!!!」

ゴロンダ「(わわっ!!!)」グアッ

ビッターン

ヤンチャム「(あんな風になるんだったら、今の方がマシだな)」

エブル「あんなチビがゴロンダを投げたの…?」

763: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:03:22.44 ID:YT5HCYVy0
バキッ

ガシャーン

マルモル「な、なんなんだよ…あの緑野郎のポケモンの動きはよお……」

クリムガン「(くそっ、このやろうめ~…)」

サーナイト「(あきらめなさい。アナタと私では実力の差が違いすぎる)」

クリムガン「(なんだと~?フェアリーだか何だか知らねえが、このクリムガン様を舐めるなよ)」

マルモル「こうなりゃクリムガン、かえんほうしゃだ!!」

カパッ

クリムガン「(受けてみやがれっ!!!)」ゴアッ

ボオオオ

764: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:04:11.70 ID:YT5HCYVy0
マルモル「やったぜ!」

クリムガン「(ガハハハ!いくらフェアリーでもこれで丸焼けだー!!)」

サーナイト「(こっちよ)」ピシュン

クリムガン「!」

ズンッ

クリムガン「アヘ……」

ドサッ

マルモル「ク、クリムガン!もどれっ!!」

765: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:05:29.07 ID:YT5HCYVy0
ゲンマ「マジかよ…」

ピッコロ「約束だ、返してもらうぞ」

マルモル「畜生、こうなったら…」

マチエール「もう、やめなよ」

ハンサム「マチエール!」

マチエール「だからね、もうこんなことやめてって、盗んだボール返してあげてよ」

マルモル「う、うっせえ!!お前がミアレギャング活動に来ねーのが悪いんじゃねえかよっ!」

マルモル「チームのヘッドのお前がいなくて、オレたちだけ集まったてよお、寂しくて虚しいんだよっ!!」

マルモル「こんなオッサンどもとツルみやがってオレたちを見捨てるつもりか!?」

766: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:08:21.06 ID:YT5HCYVy0
マチエール「もお…だから勝手にギャングの仲間にしないでくれる?」

マチエール「ヘッドと言われてもアタシ困るし、あんまりしつこいと…また怒っちゃうかも、だよ?」

ピッコロ「!」

ビクッ

マルモル「いっ、イヤイヤイヤイヤ…わかったよ!ヘッドにならなくてもいいよ!!」

マルモル「ただ、お前とツルめなくて寂しかったのはマジだったんだよ!!盗んだボールだって返すから勘弁してくれよ!!」

ピッコロ「マチエール、許してやれ…コイツらはワルには違いないが、根は悪人ではない。そうでなければ律儀にポケモン勝負を挑んだりしない」

マチエール「うん、わかった。ピッコロさんがそう言うなら許してあげるよ。けどボールを盗んだおばさんとハンサムのおじさんにゴメンなさいって謝って!!」

マルモル「ウス!失礼なクチ聞いてどうもすんませんでしたーっ!!!」ガバッ

ピッコロ「(やはり…ただのムスメではないようだ…)」

767: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:11:27.90 ID:YT5HCYVy0
ハンサム「う、うむ…ボールも返すなら大目に見よう。これで一見落着だな……そうだキミ達!」

マルモル「?」

ハンサム「キミ達はマチエールと仲良くしたいと思ってるんだな?」

マルモル「えっ、そりゃもちろん…」

ハンサム「私はキミ達のような悪事を働く連中は決して許すことは出来ん…ましてトレーナーのパートナーであるポケモンを盗む最低の行為もな…」

ハンサム「だが、私は信じている……いや、知っているんだ」

ハンサム「どんな人間もポケモンのように進化することが出来ると、だから…」

ピッコロ「(どんな人間もか…俺やベジータもかつては…)」

ハンサム「キミ達が二度と悪事を働かないと約束するなら、いつでもハンサムハウスに来たまえ。マチエールの友人として大歓迎しよう!!」

マチエール「ハンサムおじさん…」

マルモル「ハンサムのおっさん…」

ハンサム「では、帰ろうか!我らがハンサムハウスへ!!」

768: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:15:14.89 ID:YT5HCYVy0
ハンサムハウス

マチエール「ハンサムおじさん、さっきはゴメンなさい…あのおばさんがおじさんやピッコロさんの悪口言ったのが許せなくて…」

ハンサム「わかってくれればいいんだ」

ハンサム「それにしてもマチエール!お前がギャングのメンバーなんて蓮っ葉な少女だったとはな!」

マチエール「もー!おじさんったら!アタシ、ギャングじゃないよ!!」

マチエール「前に、ちょっとあの子達とケンカになったことがあって、終わったら急にヘッドになってくれ!って言われただけなの…」

ピッコロ「(どうりでコイツだけ、他のガキどもよりも気がデカいと思えば…)」

マルモル「可愛いなりしてるくせにマジ強いんですぜ?マチエールは…ハンサムのおじきにピッコロのアニキ!」

ピッコロ「あ、アニキ…?」

769: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:17:03.19 ID:YT5HCYVy0
ハンサム「おお!ギャングの少年!遊びに来たのか!…しかし一体何だ?そのおじきってのは…」

マルモル「んなことよりもおじきやアニキに聞いて欲しいことがあるんスよ!!」

マルモル「オレ達、ミアレギャングのメンバーはたった今から進化します!!」

マルモル「つまんねえ悪さなんかやめてバイトを探すことにしました!なんで、これからもマチエールとダチ公でいさせてください!!」

ハンサム「おお、そうか!それはメガシンカのごとく素晴らしい決断だ!」

ハンサム「そうだ!人間たるもの労働に汗してなんぼ!働かざるして食うべからず!働ける若者は働かねばいかん!!」

ピッコロ「ふっ、あの二人にも聞かせてやりたいな」

マチエール「え?」

ピッコロ「こっちの話だ」

770: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:20:20.00 ID:YT5HCYVy0
マルモル「んじゃ、そういうことで!またな!マチエール!!」

マチエール「…ねえ、ハンサムおじさん」

ハンサム「ん?どうした、マチエール?」

マチエール「働ける若者は働かないとダメなんでしょ?でもアタシなんにもしてない…」

マチエール「前におじさんはアタシを助手だって言ってくれたよね?だけど、アタシなんにもお仕事してないよ…」

マチエール「毎日、おじさんにお勉強を教えてもらってるだけで……いいの?ココにいてもいいの?」

ピッコロ「(マチエール…)」

ハンサム「心配するな、マチエール。お前はココに来てからいつも勉強しているだろう?」

ハンサム「勉強もまた、若者の大切な仕事なんだぞ!」

771: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:21:25.93 ID:YT5HCYVy0
ピッコロ「そういうことだ。お前はハンサムの立派な助手になる為に毎日勉強をしている」

ピッコロ「今のお前は、ハンサムに言われていることをしっかりとこなしているだけで充分だ」

マチエール「でも……いつもハンサムハウスにいるけど、お客さんが全然来ない…それで、おじさんのお仕事は大丈夫…?」

マチエール「さっきだっておばさんがお礼を受け取ってくださいって言うのに、貰わなかったし…」

マチエール「アタシともこおがココにいて、お金…大丈夫なの?」

ハンサム「そ、そんなことは心配するな!何よりこのハンサムには蓄えというものがある!」

ハンサム「その預金額たるやシンオウにそびえるテンガン山のごとしだ!な!ピッコロ君!?」

ピッコロ「………」

772: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:23:22.02 ID:YT5HCYVy0
ハンサム「まあ、とにかくだ!お金のことを心配するより、私の助手として活躍するためしっかり勉強だ!!」

マチエール「うん…わかった。アタシともこお、ちょっと散歩してくるね。もこお、行こ」

もこお「ふにゃあ」

テクテクテク

ハンサム「気をつけるんだぞー!」

ピッコロ「ハンサム…あんなこと言ってるが、お前……」

ハンサム「何も言うな。ピッコロ君、キミにはお金のことで何度も世話になってる」

ハンサム「だが、キミはトレーナーだ。これ以上トレーナーであるキミにお金のことで迷惑をかけたくないのだ」

ピッコロ「相変わらず不器用なヤツだ。それでお前はおろか、マチエールまで再び路頭に迷うハメになったらどうするつもりだ?」

773: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:28:16.00 ID:YT5HCYVy0
ハンサム「それは……」

ピッコロ「俺は最低限の金を持っていればいい。このデカいきんのたまで生活費の足しにしてやれ」

ハンサム「ピッコロ君…」

ピッコロ「勘違いするな。お前らが全員飢え死にでもされたら、こちらはたまったもんじゃないからな」

ピッコロ「はやく次の依頼を探して、アイツを安心させてやるんだな」

ハンサム「ああ。ピッコロ君、今日は依頼を手伝ってくれて本当にありがとう」

ハンサム「キミも立派なトレーナーになって私を安心させてくれたまえよ!」

ピッコロ「ふん、またな」

774: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:31:21.88 ID:YT5HCYVy0
ミアレシティ ポケモンセンター

テンテンテレレーン♪

ジョーイ「おまちどおさま!お預かりしたポケモンはみんな元気になりましたよ!」

ピッコロ「ああ、スマンな」

エリートトレーナー♂「なあ、聞いてくれ!昨日さ、12番道路辺りで歩いていったらさ、フリーザーと出会ったんだよ!」

ピッコロ「(フリーザ!?)」

775: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:33:05.09 ID:YT5HCYVy0
エリートトレーナー♀「でも、フリーザーってカントー地方のポケモンでしょ?あなたの見間違いじゃないの?」

ピッコロ「(どういうことだ…?フリーザがどうしてこの世界に…!?)」

エリートトレーナー♂「いや、マジだよ!逃しちゃったけど、あの見た目、美しさ、絶対に間違えるもんか!ちゃんと――」

ピッコロ「おい、お前!」

エリートトレーナー♂「え?」

ピッコロ「そのフリーザはどこに行ったか知ってるか!?」

エリートトレーナー♀「み、緑色…!まさかあの緑のトレーナー!?」

776: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:35:52.47 ID:YT5HCYVy0
エリートトレーナー♂「た、たしかなことはわかんないですけど、海神の穴の方へ飛んでいったと思いますよ…」

ピッコロ「そうか…わかった。情報、感謝する」

エリートトレーナー♂「は、ハア…」

エリートトレーナー♀「ねえ、あの緑の人も伝説のポケモンを集めてるのかしら?」

エリートトレーナー♂「さあ…しかしあの皮膚の色、病気なのかな?」

ピッコロ「(フリーザのヤツはたしかトランクスが倒したはずだ……いや、何かが原因で俺と同じこの世界に来たとしか…)」

ピッコロ「(ヤツの邪悪な気は感じないが…海神の穴の方にデカい気を感じる。行って、確かめるしかない!)」

777: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:38:00.34 ID:YT5HCYVy0
海神の穴

ピッコロ「ココか、まさかセレナと修行していた場所にいるとはな…」

ピッコロ「出てこい!フリーザ!!!」

鳥?「?」

ピッコロ「な、なんだこの鳥は…」

ピッコロ「図鑑で確認してみるか」スチャ

図鑑「『フリーザー』、れいとうポケモン。うんたらかんたら…」

ピッコロ「………」

ピッコロ「(考えてもみれば、この世界の人間がフリーザのことなんて知るわけがないか…)」

ピッコロ「(俺も長旅でだいぶ頭をやられてしまったようだな)」

778: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:38:54.04 ID:YT5HCYVy0
フリーザー「(なんですか?あの緑色は…はじめて見るポケモンですね…)」

ピッコロ「だが、せっかく見つけた伝説のポケモンだ。捕まえて戦力にする価値は大いにあるだろう」

フリーザー「(ワタシを捕まえるですって?ほっほっほ…まさかこのワタシに挑もうとする愚か者がいるとは…)」

ピッコロ「こおりタイプのポケモンか…俺の手持ちにはコイツに有利なタイプがいないが…」

ピッコロ「だが、それで勝敗が決まるわけではない!ヌメルゴン、お前の進化した姿を見せてやれ!!」バッ

ポンッ

ヌメルゴン「グオー!!!」

779: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:39:52.89 ID:YT5HCYVy0
フリーザー「(ほう!これはすごい!種族値600!)」

フリーザー「(なるほど、これまでのポケモンとはまるで違うようですね。驚きました…素晴らしい能力値です)」

フリーザー「(…参考までにこれからあなたが戦おうとしているワタシの種族値数を教えておきましょう)」

フリーザー「私の種族値数は―」ピッコロ「ヌメルゴン、アイアンテールを使え!」

ヌメルゴン「ハァ!!」バッ

フリーザー「!!!」

バキッ

ギューン バシャーン

780: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:41:00.79 ID:YT5HCYVy0
ピッコロ「やったか?いや…あの程度で倒れるようなポケモンではないはずだ…」

バシャッ

フリーザー「……」

ピッコロ「不意打ちを喰らわしたからな…相当アタマに来てやがる」

フリーザー「(いいでしょう…!!そこまで死にたいのなら相手になってやるぞ!!!)」

フリーザー「ひゃあっ!!」ビッ

ドンッ

ヌメルゴン「!!」

ピッコロ「今のは…れいとうビームか!?」

ヌメルゴン「(は、はやい!!)」

781: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:42:38.61 ID:YT5HCYVy0
フリーザー「(ほう、ワタシのビームを喰らって耐えるとは、やはりタダのドラゴンタイプではないようですね)」

フリーザー「(ワタシの部下に欲しいくらいですよ。でも、ワタシにはかなわない)」

ヌメルゴン「(バケモノめ…)」

フリーザー「(そうだ!ワタシはこのれいとうビームだけで戦ってあげましょう。少しぐらいは楽しめるかもしれませんよ?)」

ヌメルゴン「(ほ、ほざけーーーーーっ!!!!)」バッ

ヌメルゴン「ハァ!!!」ズアッ

ヒョイッ

フリーザー「(やはり、600ではこの程度ですか…)」

782: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:43:09.48 ID:YT5HCYVy0
フリーザー「(ひゃあっ!!)」ビッ

ヌメルゴン「!!」ドンッ

ヌメルゴン「ハァ…ハァ…」

フリーザー「(いいかげんに降参したらどうです?これだけの差を見せてもまだやるつもりですか?)」

ピッコロ「(名前はそっくりだが…さすが伝説のポケモンの一体だけに強い…!)」

ヌメルゴン「ずあっ!!!」カパッ

ドゥン

783: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:43:52.05 ID:YT5HCYVy0
ヌメルゴン「グッ!!」ガクッ

ブスブス…

フリーザー「(今のはちょっと効きましたよ…ワタシにホコリをつけただけでも、褒めてあげましょう)」

フリーザー「(では、トドメをさしてあげましょうか)」スッ

ピッコロ「(このままではヌメルゴンがやられる…サーナイトかカメックスに変えるか…)」

フリーザー「(フフフ、今度は死ぬかもね)」

784: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:46:43.77 ID:YT5HCYVy0
ビリッ

フリーザー「(な、なんだ…?体が急に痺れて…!?)」

ヌメルゴン「(どうやら…オレのいぶきが効いたようだな…)」

フリーザー「(キサマ…一体何をしたんだ?)」

ヌメルゴン「(オレのりゅうのいぶきには相手をマヒにさせる効果がある。幸いなことに、今その効果が出てきたようだな)」

フリーザー「(な、なんだと…!?)」ビリビリ

ピッコロ「(ポケモンを弱らせ、状態異常にすれば、更に捕まえやすくなる…そうだったな、セレナ)」

ピッコロ「よくやった、ヌメルゴン。ボロボロになりながらもよく弱らせてくれた」

ピッコロ「(さっきの戦いでずいぶんとダメージを受けているようだな……よし!)」スッ

785: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:47:57.43 ID:YT5HCYVy0
フリーザー「(ぐぐっ…マヒになったからって、勝ったと思うなよ!この場でトドメをさしてやる!!)」

ピッコロ「フリーザー!このダークボールはキサマの特等席だ!!!」ブンッ

フリーザー「!!!!!」

フリーザー「(し、しまった!!!)」

ポフンッ

ドサッ

786: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:49:16.60 ID:YT5HCYVy0
フリーザー「(こ、こんなモノ……!!!)」

ボフッ

フリーザー「(こ、ここ……こんな…モノ!!)」

ボフッ

フリーザー「こんな………っ!!!」

ボフッ

フリーザー「(チ、チクショオオオオォォォ!!!!)」

カチッ

787: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/26(木) 23:51:41.01 ID:YT5HCYVy0
やったー!フリーザーをゲットしたぞ!

ピッコロ「なんとかゲットしたか…」

ピッコロ「これで、俺の手持ちは6体…すべて揃ったな」

ピロロロ!ピロロロ!

ピッコロ「ん?」

ブオォン

セレナ「ピッコロさん」

ピッコロ「セレナか…」

セレナ「今度はヒャッコクシティのジム前でバトルしましょう。私はそこで待ってるわ」

セレナ「修行の成果、ピッコロさんに見せてあげるから」

フッ

ピッコロ「…ヒャッコクシティへ向かうとするか」

ギュン

808: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:05:51.21 ID:C4pi0aFV0
ヒャッコクシティ

老人「アイタタタ…」

「ジイさん、大丈夫か」

老人「いやあ、スマンのう。足を滑らしてしまって……年を取ると、歩くのでさえ不便でな」

「その体で歩くのは辛かろう。俺が家の方へ連れてってやる」

老人「おお、それは助かるわい…ありがとうな、緑の方」

ピッコロ「ふん」

809: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:06:49.48 ID:C4pi0aFV0
老人の家

ピッコロ「ココがジイさんの家だな?」

老人「ああ、本当に助かったよ…」

ピッコロ「家族はどこだ?どこかに出かけているのか?」

老人「いや…ワシには家族がいなくてな…妻も先立たれた今、独り身なのじゃ」

ピッコロ「ポケモンはいないのか?」

老人「昔は飼ってたが、そのポケモンも死んでな…生憎この体では、ポケモンを捕まえることさえもままならん」

810: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:10:11.58 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「……そうか、気の毒にな」

ポンッ

ヤンチャム「チャム!」

ピッコロ「ヤンチャム?どうした?」

サーナイト「(ピッコロ様、ヤンチャムさんがこの老人と一緒にいると言っています)」

ピッコロ「なんだって…?」

老人「おや、このポケモンはアンタのポケモンじゃないのかね?」

811: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:10:53.36 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「(しかし…いきなりどうしたんだ?何故お前がこのジイさんと?)」

サーナイト「(私が彼の言葉を通じて話します)」

サーナイト「(あんなジイさんを一人にさせちゃ危ない!だからオレがこのジイさんのボディーガードになってやるぜ!)」

サーナイト「(それに…情けないがこれからの戦い、この中でオレが一番役に立ちそうにないからな)」

ピッコロ「ヤンチャム…」

ピッコロ「(わかった…少しの間、そのジイさんを守ってやれ)」

812: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:13:31.55 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「ジイさん、そのヤンチャム、少しの間でよければ貸してやろう」

老人「え、いいのかね…?」

老人「…親切してくれただけでなく、こんないいポケモンまでくれて……キミは本当に優しいトレーナーなのだな…」

ピッコロ「お前にやるとまでとは言っていない。少しの間、貸してやるだけだからな」

老人「ああ、少しの間でいいんじゃ。これで、寂しい思いをせんで済むだろうからな…」

ピッコロ「ヤンチャム…ジイさんをよろしく頼むぞ」

ヤンチャム「(ああ!任せてくれ!)」

老人「アンタのポケモンは大事にするよ。時々でもいいから顔を出しておくれ」

ピッコロ「ふん、覚えておこう」

814: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:17:09.75 ID:C4pi0aFV0
ヤンチャム「(頑張ってくれよ…みんな)」

サーナイト「(ヤンチャムさん…)」

フリーザー「(まあ、妥当な判断でしょう。この中では彼が一番弱いんですからね)」

ブリガロン「(フリーザー!)」

カメックス「(よさんか!ブリガロン!!)」

ヌメルゴン「(フリーザー、俺達の仲間の愚弄は許さんぞ)」

フリーザー「(ふん)」

ピッコロ「(ボールの中のポケモン共が騒がしいな…少しの間とはいえ、やはりアイツと別れるのはツラいのかもな…)」

815: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:18:13.23 ID:C4pi0aFV0
ヒャッコクシティ ジム前

ピッコロ「セレナが言っていた、ジムはココか…」

セレナ「待ってたわ、ピッコロさん」

ピッコロ「セレナ…ジムの方はもう制覇したのか?」

セレナ「ええ、この通り。ピッコロさんほどの相手じゃなかったけどね…」

セレナ「やっぱり強くなるには、一番強いトレーナーと戦うのが一番だわ」

セレナ「だから…今度こそピッコロさんに勝たせてもらうわ!」

ピッコロ「ふっ、面白い…だがココは人が多い。場所を変えてもらう」

816: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:19:42.57 ID:C4pi0aFV0
18番道路のどこか

ピッコロ「着いたぞ」

セレナ「相変わらず、飛ばすんだから…ピッコロさんは」

ピッコロ「ふっ、そういうお前もあれだけのスピードで飛ばしたのにずいぶんとケロッとしてるじゃないか」

セレナ「え?あ、そういえば…」

ピッコロ「よし、始めるぞ」

ピッコロ「ヌメルゴン、出ろ!」バッ

セレナ「あなたの出番よ、ガブリアス!!」バッ

ポンッ

817: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:20:55.21 ID:C4pi0aFV0
ガブリアス「ギャース!!!」

ヌメルゴン「グオーン!!」

ピッコロ「ほう…ソイツはドラゴンタイプか?」

セレナ「ええ、でもただのドラゴンタイプと思わないでね。私のガブリアスは沢山の修行を積んでるんだから」

ピッコロ「ふっ、それは俺も同じだ…ヌメルゴン!はかいこうせんだ!!!」

ヌメルゴン「波ーーーっ!!!!!」ズアッ

ドゴーン

ヌメルゴン「(やったか…?)」

818: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:22:13.47 ID:C4pi0aFV0
ガブリアス「グルルル…」モワモワ

ヌメルゴン「!」

ピッコロ「ヤツの気が上がってきてる…!」

セレナ「私だって自分だけを鍛えたわけじゃないわ。ポケモンにだって気をコントロール出来るようにいっぱい修行したのよ」

セレナ「その為にも…ピッコロさんと修行したんだから」

ピッコロ「なるほどな。これでお互い本気でぶつかり合えるわけだ」

セレナ「そういうこと。さあ、始めましょう!!」

819: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:26:16.88 ID:C4pi0aFV0
セレナ「ガブリアス!げきりん!!」

ガブリアス「ギャース!!!」バッ

ヌメルゴン「!!」

ピッコロ「(あの巨体で、なんて速さだ!)」

バキッ ドガッ

ヌメルゴン「(な、何という速く、重い一撃だ…!!)」

ガブリアス「ガーーッ!!!」

ガンッ

ヌメルゴン「(無念…)」

バタン

820: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:27:10.94 ID:C4pi0aFV0
セレナ「(すごいわ、ガブリアス…ピッコロさんのポケモンを一撃で…)」

ピッコロ「もどれ、ヌメルゴン!」

ピッコロ「(俺のドラゴンポケモンを倒すとは…アイツめ、相当腕を上げたようだな)」

ピッコロ「ブリガロン!出ろ!!」

ブリガロン「(ガロ!!!)」

ガブリアス「グアア!!!」ドンドンドン

ブリガロン「(げげっ!?なんだあのデカいの!?)」

ピッコロ「ブリガロン!何をするのかわかってるな?」

ブリガロン「(よし!)」コクッ

821: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:28:38.97 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「(セレナ、目を閉じろ!!)」

セレナ「え?」

ブリガロン「(フラッシュ!!!!!)」カッ

ガブリアス「ガァ!?」

セレナ「うっ!まぶし…」

ガブリアス「グアーーーーー!!!」ドスドス

セレナ「(これがフラッシュ…!?命中率を下げる技じゃなかったの…?)」

822: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:29:19.01 ID:C4pi0aFV0
セレナ「ガブリアス、落ち着いて!気を感じ取れば捉えられない相手ではないわ!!」

ピッコロ「もう遅い」

セレナ「!?」

セレナ「(ブリガロンが何かを構えてる…!!)」

ブリガロン「(へへ、これだけ気合が溜まりゃ充分か…)」

ガブリアス「グアーーー!!!」ドスドス

ピッコロ「気づかれたぞ!今だ!!」

ブリガロン「(きあいだまだ!!!)」バッ

823: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:30:05.08 ID:C4pi0aFV0
ビューーーーン

ガブリアス「!?」カッ

ドグォーン

セレナ「ガブリアス!!」

ガブリアス「グルル…」プスプスプス

バタン

セレナ「もどって!ガブリアス!!」

セレナ「(やっぱりピッコロさんと戦ってよかった…。だって、こんなにワクワク出来るんだから!)」

824: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:31:51.51 ID:C4pi0aFV0
セレナ「出番よ!マフォクシー!」バッ

ポンッ

マフォクシー「マフォ!!」

セレナ「ピッコロさん…私もピッコロさんみたいにポケモンに独自の技を編み出せるように色々研究をしたの」

ピッコロ「ほう、ソイツは楽しみだな…お前がどういう技を考えたのか見せてもらいたいもんだな」

セレナ「言われなくても見せてあげるわ」

セレナ「マフォクシー!ぶんれつ!!」

マフォクシー「マフォ!マフォ!」グッ グッ

ピッコロ「(増えた!)」

セレナ「かげぶんしんを応用して分身に実体を持たせて、その分身にも攻撃を出来るようにしたの」


ぶんれつ

タイプ:エスパー 分類:変化

かげぶんしんの応用で、実体を持った自分の分身を増やす。
かいひりつとめいちゅうが上がるが、こうげきとぼうぎょが下がる

825: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:33:03.68 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「(驚いたな…アイツがここまで成長するとは…)」

セレナ「驚くのはまだ早いわ。私のマフォクシーは気功波を撃つことだって出来るんだから」

セレナ「マフォクシー、四方向からのかえんだまよ!」

マフォクシー「「「「マフォ!!」」」」ズオアッ

ブリガロン「………」

セレナ「(どうしたの…あのブリガロン、どうしてよけようともしないの?)」

826: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:34:30.87 ID:C4pi0aFV0
ブリガロン「かあ!!!!」

ボッ

マフォクシー「「「「マフォ!?」」」」

セレナ「き、気合でかき消した!?」

ピッコロ「ブリガロンの特性には【ぼうだん】というのがあってな…

ピッコロ「(コイツには気弾の類は通用しないんだ。大小に関係なくな)」

セレナ「そんな特性があるなんて…」

ピッコロ「(もっとも、かえんほうしゃを出されていたら完全にアウトだったがな…)」

ピッコロ「今度はこちらの番だ。インファイト!」

827: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:35:03.37 ID:C4pi0aFV0
ブリガロン「はあああああ……!!」ゴゴゴゴゴ

マフォクシー「「「「(ヤツの気がどんどん上がってきてる…!?)」」」」

ブリガロン「(……本体、見つけた!)」ニヤッ

マフォクシー「(ま、待て!どうするするつもりだ!?)」

ブリガロン「(よーい)」

ブリガロン「(ドン!!!!!)」バッ

マフォクシー「!?」

828: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:35:39.40 ID:C4pi0aFV0
ブリガロン「ずあっ!!!」

バキッ 

ブリガロン「でででででい!!!」

ズバババ

マフォクシー「ガハッ…」

ブリガロン「ぐおおお!!!!」

ズン

マフォクシー「か…か…!」グラッ

ズザッ

セレナ「マフォクシーもどって!!」

ピッコロ「(ブリガロンのヤツは格闘センスはあるんだが…イヤな記憶を思い出させやがって…)」

829: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:37:32.59 ID:C4pi0aFV0
セレナ「(二体もやられるなんて…でも、まだまだ!)」

セレナ「ニャオニクス!出て!」バッ

ポンッ

ニャオニクス「ニャオ!」

ピッコロ「(マフォクシーと同じエスパータイプか…)」

ピッコロ「(こちらもさっきの戦いで手の内を見せてしまったからな…間違っても前みたいにシャドーボールは撃ってこないだろうが…)」

830: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:38:51.52 ID:C4pi0aFV0
ニャオニクス「」シューン

ブリガロン「(な、なんだ?アイツも舞空術が使えたのか?)」

ブリガロン「(くそ!特訓の時、あんなことしなかったクセに!)」シューン

ニャオニクス「………」

ブリガロン「(相変わらず表情の読み取れないヤツだな…)」

ニャオニクス「(マフォさんの仇、とってやる)」ピッ

ブリガロン「(なんだ?)」

831: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:39:59.50 ID:C4pi0aFV0
ニャオニクス「(シグナルビーム!!)」どどん!

ブリガロン「(ふん、なんだ気功波じゃないか。こんな物…)」

ピッコロ「よけろ!ブリガロン!!」

ブリガロン「!?」

サッ

ドゴーン

ブリガロン「(な、なんて威力だ…!)」

ピッコロ「(あのバカめ…どんな技かも見切れんのか!)」

832: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:41:40.54 ID:C4pi0aFV0
ニャオニクス「(こっちだよ)」ピシュン

ブリガロン「(い!?)」

ニャオニクス「(シグナルビーム!!)」どどん!

ブリガロン「!!」ビッ

ドゴーン

ブリガロン「(ちくしょお…せっかく絶好調だったのにぃ…)」プスプス

パタッ

ピッコロ「(ヤツは舞空術や瞬間移動が出来るのか…)」

ピッコロ「もどれ!ブリガロン!!」

セレナ「(これで二体目…!まだ三体もいるなんて…)」

セレナ「(ふふふ、でもこういう時が一番ワクワクするのよね!)」

ピッコロ「(ふっ、ポケモンバトルでここまで楽しめるとはな…悟空のヤツらには教えたくないものだ」

833: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:43:44.04 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「(お互いに三体か…どうやらコイツを出す時が来たようだな)」

ピッコロ「出ろ!フリーザー!!」バッ

ポンッ

フリーザー「(ふぅ、やっと私の出番が来ましたね)」

セレナ「フリーザー!?どうしてピッコロさんがフリーザーを…?」

ピッコロ「ふっ、偶然というヤツでな…以前、お前と修行していた場所にタマタマいたのさ」

セレナ「……伝説のポケモンだからといって、あのフリーザーだからといって無敵なわけじゃないわ!

セレナ「ニャオニクス、サイコキネシス!!」

834: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:45:51.82 ID:C4pi0aFV0
ニャオニクス「ニャオ!」ピッ

フリーザー「(はて……一体何をしたのですか?)」

ニャオニクス「(超能力が効かない…!?)」

セレナ「ニャオニクスのサイコキネシスが効かないなんて…」

ピッコロ「なるほど…伊達に伝説のポケモンと呼ばれているわけじゃないようだな」

ピッコロ「ぼうふうだ!」

グッ

ニャオニクス「?」

835: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:49:18.47 ID:C4pi0aFV0
フリーザー「ばっ!!!」ゴオァッ

ゴオオオオオオオ

セレナ「きゃあ!」

ピッコロ「(凄まじい風だ…こっちが吹き飛ばされるぞ…)」

ニャオニクス「ニャ、ニャアー!!!」ブワッ

ビッターン

ニャオニクス「」パタッ

セレナ「ニャノニクス、もどって!!」

フリーザー「(おやおや、そよ風を起こしただけなのに…か弱い小猫さんですね)」

セレナ「(強い…!これが、伝説のポケモンの力…)」

セレナ「(でも、相手が伝説のポケモンだからって簡単に負けるもんですか!)」

セレナ「サンダース!頼んだわ!」バッ

ポンッ

サンダース「ダース!!」

836: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:50:17.83 ID:C4pi0aFV0
フリーザー「(ほう、でんきタイプですか…)」

サンダース「(なんだい、ひこうタイプじゃないか。いくら伝説だからって、オレの電撃喰らったらイチコロじゃないのか?)」

フリーザー「(大した自信のようですね。しかしこの私に相性なんてものはムダですよ)」

サンダース「(ふん、ならその大口叩けなくしてやるぜ!!!)」シャッ

セレナ「かくらんして、10万ボルトよ!」

サンダース「ダース!」

シャッ シャッ シャッ

フリーザー「(なるほど。なかなかの素早さですね…)」

サンダース「(俺のスピードについて来れるかよ!!!)」ギュンッ

837: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:51:22.77 ID:C4pi0aFV0
サンダース「!?」

フリーザー「(これはこれはお久しぶり)」

セレナ「(ど、どうして!?スピードはサンダースの上なのに…)」

ピッコロ「あのガキどもがくれたアイテムが役に立ったか」

セレナ「そ、それは…せんせいのツメ!?」

フリーザー「(ほっほっほ、あの緑男め、こんないいものをくれるなんて、満更ついて来たのは間違いではありませんでしたね)」

サンダース「(ふ、ふざけやが…)」

フリーザー「ひゃっ!!」ビッ

サンダース「!!」ドンッ

838: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:52:17.06 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「な!アイツ…俺の命令を聞かずに!」

セレナ「えっ」

フリーザー「(ひゃひゃひゃひゃひゃ!!!)」ビビビビッ

サンダース「(うげっ!がはっ!)」ドンドンドン

セレナ「サ、サンダース!!」

ピッコロ「フリーザー!もういい!!それ以上攻撃するな!!!」

フリーザー「(ふん、これからという時にあれこれ指図をしないでもらいたいですね)」ビビビッ

ピッコロ「フリーザー!!俺の言うことが聞けんのか!!!」

ピタッ

フリーザー「(わ、わかりましたよ…私も少々やりすぎたようですしね…)」

839: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:55:35.18 ID:C4pi0aFV0
サンダース「……」パタッ

セレナ「サンダース、もどって!!」

セレナ「(とうとう手持ちが一体に…こうなったら……)」

ピッコロ「すまないセレナ…捕まえたばかりとはいえ、まだロクに手懐けてもいないポケモンを出してしまったから…」

セレナ「気にしないでピッコロさん、さ、気を取り直してバトルを続けましょう」

840: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:57:00.95 ID:C4pi0aFV0
セレナ「…私もピッコロさんに謝らなければならないことがあるの」

ピッコロ「なんのことだ?」

セレナ「これよ」スッ

ピッコロ「それは…メガリング!?」

セレナ「コルニさんがね、私の為に用意してくれたの。メガシンカにはメガシンカでぶつかってやれと」

セレナ「メガリングのこと黙ってて、ゴメンなさい。本当だったらピッコロさんに事前に伝えたほうが良かったろうけど…」

ピッコロ「(アイツめ、味なマネしやがって…)」

841: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:57:50.93 ID:C4pi0aFV0
セレナ「でも相手が伝説のポケモンなら、これを使わない手はないわね…」

ピッコロ「それをどう使うかはお前次第だ。好きにするといい」

セレナ「それじゃあ、お言葉に甘えていただくわ!」スチャ

セレナ「アブソル、あなたに力を!」カッ

セレナのアブソルナイトとセレナのメガリングが反応した!

ゾワッ

メガアブソル「クオオオオ!!!!!」ズウゥゥゥン

シュウウウウ…

アブソルはメガアブソルにメガシンカした!

842: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 14:59:53.35 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「(アブソルのパワーと気が大幅に上がっている…)」

セレナ「アブソル!あなたの力を見せてあげて!」

フリーザー「(ホッホッホ、何やら妙な変身をしたようですが…そんなコケおどしで私は倒せませんよ)」

メガアブソル「(ハッタリかどうかは今、見せてやるよ)」シャッ

ズドドドド ガガガガッ ズダダダダ

フリーザー「(コイツ…さっきのヤツらと実力が違う!)」

ピッコロ「(まずい…パワーはセレナのポケモンの方が圧倒的に優位だ…)」

843: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 15:00:52.88 ID:C4pi0aFV0
フリーザー「(す、少しはやるようですね…この私をここまで本気にさせるなんて…)」

メガアブソル「(アタシはてんで本気を出しちゃいないよ?)」

フリーザー「(本気を出してないだと?よくもまあそんな寝言を……)」

フリーザー「(いちいちカンにさわる野郎だぁーーーーー!!!!)」バッ

サッ

フリーザー「(は、速っ!?)」

セレナ「ふいうちよ!」

メガアブソル「クアッ!!」

ズンッ

フリーザー「ゴエッ…」

844: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 15:01:21.36 ID:C4pi0aFV0
フリーザー「(ウグググ…)」

メガアブソル「(どうした、もう終わりかい?)」

ピッコロ「フリーザー!ヤツに直接攻撃はするな!!特殊攻撃で迎え撃て!」

フリーザー「(後悔しやがれっ!!!)」ビッ

セレナ「みきりよ!」

サッ

メガアブソル「(遅いね)」

フリーザー「(な、何!?)」

845: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 15:02:33.36 ID:C4pi0aFV0
セレナ「ダメおしよ!」

メガアブソル「(そーら)」

バキッ

ピッコロ「急所を喰らった!」

フリーザー「(おおっ!うおおお…!!!)」

ピッコロ「(あのフリーザーが押されている…!)」

フリーザー「(うぐぐぐぐ…ち、チクショオオオ!!)」

メガアブソル「(もう終わりかい?あっけないねえ…)」

フリーザー「(このフリーザー様が…こんな、こんなポケモンごときに…っ!!)」バタッ

ピッコロ「もどれ!フリーザー!」

セレナ「(これで三体目…)」

ピッコロ「やはり……メガシンカにはメガシンカでぶつけるしかないようだな」

846: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 15:04:47.63 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「(カメックスかサーナイトか…あくタイプのアブソルならば…)」

ピッコロ「お前の出番だ!サーナイト!!」バッ

ポンッ

サーナイト「サーナ!」

ピッコロ「ケリをつけてもらうぞ!」カッ

サーナイトのサーナイトナイトとピッコロのメガリングが反応した!

ゾワッ

メガサーナイト「ハー!!!!!」ズウゥゥゥン

シュウウウウ…

サーナイトはメガサーナイトにメガシンカした!

847: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 15:05:28.76 ID:C4pi0aFV0
メガサーナイト「………」シュオンシュオン

セレナ「(すごい…サーナイトの気がどんどん上がってきてる…)」

メガサーナイト「(まさか…アナタまでメガシンカが出来るなんて…)」

メガアブソル「(パワーアップしたのは自分だけとは思わない方がいいよ)」

メガサーナイト「(メガシンカしたアナタがどこまで強いか見せてくれませんか?)」スッ

メガアブソル「(上等だよ)」スッ

シュバッ シュバッ

ババババ ガッ ガガガッ

848: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 15:06:47.42 ID:C4pi0aFV0
ドゴン ドゴン ドゴン

ピッコロ「(…気のぶつかり合いで地面が揺れてやがる)」

ピッコロ「(まったく、ポケモンという生き物はサイヤ人のように戦闘センスに恵まれてやがるぜ…)」

セレナ「(早い…!目で追えるのがやっとだわ!)」

セレナ「(これが、メガシンカの力…)」

メガアブソル「(ふっ、やるじゃないか)」

メガサーナイト「(アナタこそ…なら、お互いこれで決着をつけましょう)」クイッ

メガアブソル「(そうこなくっちゃ)」スッ

849: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 15:08:36.24 ID:C4pi0aFV0
メガアブソル「クオオオオオ……」

メガサーナイト「ハアアアアア……」

ズゴゴゴゴゴゴ

セレナ「(二体の気が溜まってきてる…アブソル、まさかあれを使う気なの!?)」

ピッコロ「(ココにいる野生のポケモン達の気がなくなっている…どうやら避難が終わったようだな…)」

ピッコロ「(サーナイト…あの技を使うということはこれで終わらせるつもりか!)」

メガアブソル「(ギガインパクト!!!!!)」ズオッ

メガサーナイト「(ばくりきまは!!!!!)」ズオッ

ドオォォォン

セレナ「きゃああああ!!!」

ピッコロ「くっ!!」

ばくりきまは

タイプ:あく 分類:特殊 威力:150 命中:90 

魔族系統威力最強の技。先代大魔王が使っていた技であり、
全身に気を溜め、強力なエネルギー波を放つ。消耗が激しいため、次のターンでは反動で動けなくなる
(っていうかギガインパクトとほとんどおんなじ)

850: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 15:10:33.96 ID:C4pi0aFV0
パラパラ… モクモク

ピッコロ「治まったか…」

セレナ「(片方の気が消えてる…この気はまさか…!)」

メガサーナイト「ハァ、ハァ…」

メガアブソル「………」

ピッコロ「サーナイト…」

セレナ「アブソル…?」

851: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 15:12:26.76 ID:C4pi0aFV0
メガアブソル「……ガハッ」

バタッ

セレナ「アブソル、お疲れ様…」

ピッコロ「勝ったか…」

メガサーナイト「(危なかった…)」

メガサーナイト「(もし、アブソルがニャオニクスみたいにテレポートを使えてたら、当てることが出来なかったかもしれない…)」

852: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 15:16:13.46 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「よくやった、サーナイト。もどっていいぞ」

セレナ「また、負けちゃった…」

ピッコロ「いい勝負だったぞ、セレナ。正直お前がここまで強くなったのには驚きだ」

セレナ「ありがとう…でもまだまだピッコロさんには及ばないわね」

ピッコロ「まだどっちが強いか決まったわけじゃない。俺に勝ちたいなら更に修行を積むんだな」

セレナ「うん。ピッコロさんはこれからゴジカさんに挑むんでしょ?だったら回復してあげるわ」

ピッコロ「あ、ああ。スマンな」

セレナ「絶対に勝ってね?ピッコロさんが他の相手にやられるなんて私、イヤだから」

ダッ

ピッコロ「(よし、ヒャッコクシティへもどるか)」

856: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:23:10.30 ID:C4pi0aFV0
ヒャッコクジム

ピッコロ「周りが宇宙になってるが…一体どういう構図なんだ…?」

占い師「来ましたね…緑のトレーナー、ピッコロ様」ふわっ

ピッコロ「(コイツ…舞空術が使えるのか…!?)」

ピッコロ「お前がシトロンが言っていた占い師、ゴジカか?」

ゴジカ「はい…ピッコロ様、貴方が来るのお待ちしてましたわ」

ピッコロ「なら、話が早い。俺がココに来た目的だって知ってるはずだ」

ゴジカ「ええ、しかし…タダで教えるわけにはいきません」

ピッコロ「わかっている…バトルで勝たなければ教えてはもらえそうにないな」

ゴジカ「異世界に来た貴方がどれほどの実力なのか…私に見せてください」

857: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:23:49.63 ID:C4pi0aFV0

ゴジカ「ヤドキング、出番ですよ」バッ
ポンッ

ヤドキング「ヤド」

ピッコロ「ブリガロン、出ろ!」バッ

ポンッ

ブリガロン「ガロ!」

ピッコロ「葉円斬だ!」

ブウゥゥン

ハリボーグ「(葉円斬!)」ギャンッ

ギャルルルル

858: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:24:24.49 ID:C4pi0aFV0
ゴジカ「(はっぱカッターとは違う…一体どういう技なのですか…?)」

ゴジカ「よけなさい、ヤドキング!」

ヤドキング「ヤ、ヤド!」さっ

ゴジカ「あの技は危険です!かなしばり!!」

ヤドキング「キエーーーーーーーッ!!!!」

ブリガロン「!?」ビキッ

ブリガロン「(どうしたんだ?葉円斬が使えない…?)」

ピッコロ「(技を封印されたか…かくとう技しかないが、仕方あるまい!)」

ピッコロ「ブリガロン!別の技を使え!」

859: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:26:18.72 ID:C4pi0aFV0
ブリガロン「(クソッタレ!こうなりゃインファイトだ!!)」

ブリガロン「でででででい!!!」バキッ ズバババ ズン

ヤドキング「グギギ…」

ピッコロ「(あと一発食らわせば、いくらエスパータイプといえども…)」

ゴジカ「ヤドキング、オボンのみを食べなさい」

ヤドキング「ヤド」パリポリ

ピッコロ「(きのみか…体力を回復されたか)」

ゴジカ「ヤドキング……アレをやりなさい」

ヤドキング「ヤド」コクッ

860: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:27:15.46 ID:C4pi0aFV0
ゴジカ「ピッコロ様…鼻を塞ぐことをお勧めします」

ピッコロ「?」

ヤドキング「オゴゴゴ…」

ゴジカ「ヤドキング、ゲップです!」

ヤドキング「ブハア!!!」ゴゲェ

モワァ

ブリガロン「!?!?!?」

ピッコロ「うっ…」

861: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:28:27.07 ID:C4pi0aFV0
ブリガロン「(く、くっせーーー!!!)」

ブリガロン「(ヤバい…アタマが、クラクラする…)」

ブリガロン「(ま、参った…)」

バタッ ヒクヒク

ゴジカ「効果はバツグンのようですね…ゲホッ」

ピッコロ「なんてニオいなんだ…まったく」

ピッコロ「もどれ!ブリガロン!」

862: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:29:11.81 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「(くそっ、まだニオイが続いてやがる…)」

ピッコロ「(鼻がなさそうなヤツを選ぶしかないか…)」

ピッコロ「ヌメルゴン、出ろ!」バッ

ヌメルゴン「グオー!」

ゴジカ「(ドラゴンタイプ…厄介なのが来ましたわね…)」

ピッコロ「10万ボルトを使え!!」

ヌメルゴン「」バチバチ

ヤドキング「ギエエエエエエーーーー!!」バリバリ

863: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:31:44.86 ID:C4pi0aFV0
ヤドキング「」プスプス

ゴジカ「もどりなさい、ヤドキング」

ゴジカ「ニャオニクス、行きなさい!」

ニャオニクス♂「ニャオ」

ピッコロ「(セレナのヤツと同じポケモンのようだが…色が違うな)」

ゴジカ「ニャオニクス!ミストフィールドを使いなさい!」

ニャオニクス♂「ニャオ!」バッ

ヌメルゴン「!」

ピッコロ「なんだ…周りが霧のように…?」

ピッコロ「何かあるかわからん、気をつけろ!りゅうのはどうだ!!」

ヌメルゴン「ずあっ!!!」ドゥン

864: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:32:19.42 ID:C4pi0aFV0
ゴジカ「やはり、そう来ましたね…」

ピッコロ「!?」

モワモワ

ニャオニクス♂「ニヤリ」

ヌメルゴン「(バ、バカな…!?)」

ニャオニクス♂「(もうおしまい?じゃあ、私から行くわよ!)」

ゴジカ「シャドーボール!!!」

ニャオニクス♂「(これでも喰らいなさい!!)」ズアッ

865: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:33:37.34 ID:C4pi0aFV0
ヌメルゴン「ハァ、ハァ…」

ニャオニクス♂「(オホホ、苦しい?今、楽にしてあげるわ…)」

ピッコロ「もどれ、ヌメルゴン!」

ニャオニクス♂「(あら)」

ピッコロ「(あの霧は何かがある…ドラゴンタイプの攻撃が通用しなかったことに何か関係があるようだな…)」

ピッコロ「サーナイト、出ろ!」

866: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:34:25.51 ID:C4pi0aFV0
サーナイト「サーナ!!」

ニャオニクス♂「!?」

ニャオニクス♂「(メ、メスは寄らないでちょうだい!気持ち悪いわね!)」

サーナイト「(う…このポケモン…オカマ?)」

ニャオニクス♂「(言ってはならないことを言ったわね…私を怒らせたら――)」

ピッコロ「テレポートアタック!!」

ピシュン ズンッ

867: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:35:59.66 ID:C4pi0aFV0
サーナイト「(で、怒らせたら…何ですって?)」

ニャオニクス♂「ホゲ…」

バタッ

ゴジカ「ニャオニクス、もどりなさい!」

ゴジカ「先ほど戦った少女もそうでしたが…貴方も想像以上の強さですね…」

ピッコロ「当たり前だ。こちらも情報が欲しくて必死だからな」

ゴジカ「…どうやら切り札を使わねばならない時が来たようですね」

ゴジカ「(本当はニャオニクスが私の切り札だったのですが…この時の為にとっておいて良かったわ)」

868: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:36:42.77 ID:C4pi0aFV0
ゴジカ「フーディン!出なさい!」バッ

ポンッ

フーディン「フーディン!!」

ピッコロ「(コイツがヤツの切り札…なるほどたしかに強さは本物のようだな)」

ピッコロ「ならば、一気に攻めるぞ!」カッ

サーナイトのサーナイトナイトとピッコロのメガリングが反応した!

ゾワッ

メガサーナイト「ハー!!!!!」ズウゥゥゥン

シュウウウウ…

サーナイトはメガサーナイトにメガシンカした!

869: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:37:46.10 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「相手がエスパータイプなら、お前が有利だ!ませんこうを使え!!」

メガサーナイト「(ませんこう!!!)」サッ

メガサーナイト「ハッ!!!」ズオ

フーディン「!?」カッ

ドゴーン

フーディン「ハァ!ハァ!」

ピッコロ「(バリアーを張ったか…)」

ピッコロ「サーナイトのませんこうを喰らってよく耐えた、というところだが…どうやら満身創痍のようだな」

ゴジカ「いいえ…喜ぶのはまだ早いですよ」

ピッコロ「?」

870: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:39:37.25 ID:C4pi0aFV0
フーディン「(ククククク…)」

メガサーナイト「(何が、おかしいの?)」

フーディン「(嬉しいぞ…これほどの強さを持った相手と出会えるとはな……)」

メガサーナイト「(何を言ってるの?)」

フーディン「(気に入ったぞ、その体)」ニヤリ

メガサーナイト「(!?)」

ゴジカ「(これを出すときが来たようですね…フーディンが使えるように日夜修行に励んだ、あの幻の技…)」

ゴジカ「ハートスワップ!!!」

メガサーナイト「(う、動けない!)」

ピッコロ「何をする気だ!?」

フーディン「チェーーーーンジ!!!!!」

871: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:41:17.50 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「一体、何をしたんだ?」

ゴジカ「あの二体の会話を聞いていればわかるはずですわ」

ピッコロ「!?」

フーディン(メガサーナイト)「(こ、これは…私の体じゃない!?)」

メガサーナイト(フーディン)「(クックック、交換させてもらったぜ…俺よりも強く素晴らしい体をな!)」

フーディン(メガサーナイト)「(あなた…私に一体何をしたの!?)」

メガサーナイト(フーディン)「(ハートスワップ……それは相手の能力と心を入れ替える、幻の技だ!)」

フーディン(メガサーナイト)「(能力と心を入れ替えるですって…?)」

ピッコロ「なんということだ…」

872: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:43:04.72 ID:C4pi0aFV0
メガサーナイト(フーディン)「(なーに、心配するな。戦いが終わったらちゃんと元の体に戻してやるさ)」

メガサーナイト(フーディン)「(それまではお前の体で好き放題暴れさせてもらうぜ!!)」バッ

メガサーナイト(フーディン)「(テレポートアタックだ!)」ピシュン

フーディン(メガサーナイト)「!」

メガサーナイト(フーディン)「(ハハハ!トドメだ!!)」

873: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:44:38.57 ID:C4pi0aFV0
パシッ

メガサーナイト(フーディン)「(なに!?)」

フーディン(メガサーナイト)「(どうしたの?ずいぶんとスローな攻撃ね)」

ピッコロ「ゴジカ…どうやらキサマは大きな誤算を生んでしまったようだな」

ゴジカ「え?」

メガサーナイト(フーディン)「ハッ!トァー!」

シュッ サッ

フーディン(メガサーナイト)「(足下がお留守よ)」

バキッ

874: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:47:52.50 ID:C4pi0aFV0
メガサーナイト(フーディン)「ど、どういうことだ!?パワーはこちらが上のはずなのにこちらが押されているだと…?」

フーディン(メガサーナイト)「(アナタにはわからないわ…ピッコロ様のポケモン達が他のトレーナー達とは違う戦い方をしているということを)」

フーディン(メガサーナイト)「(特に…気の扱い方を知らないアナタには、私の体をコントロールすることなんて出来るはずがないわ)」

メガサーナイト(フーディン)「(き、キ…!?)」

フーディン(メガサーナイト)「(それに…アナタはエスパータイプでしょ?慣れない近接技を使っても無意味よ)」

メガサーナイト(フーディン)「(く、おのれ…!)」

875: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:48:51.33 ID:C4pi0aFV0
メガサーナイト(フーディン)「(気だか木だか知らんが、そんなものを使わなくとも今の俺は最強の体を持ってるのだ!)」

メガサーナイト(フーディン)「(キサマの技…使わせてもらうぞ!!!)」スッ

メガサーナイト(フーディン)「(ませんこうーー!!!)」バッ

シ~ン

メガサーナイト(フーディン)「(な、なぜ撃てんのだ?)」

フーディン(メガサーナイト)「(それじゃあ今度はアナタの技を使わせてもらうわ)」スッ

メガサーナイト(フーディン)「!!」

フーディン(メガサーナイト)「(はかいこうせん!!!)」ズアッ

メガサーナイト(フーディン)「ま……」カッ

ドゴーン

876: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:49:38.81 ID:C4pi0aFV0
ゴジカ「そ、そんな…」

ピッコロ「そういうことだ。慣れない体を扱うものではないな」

メガサーナイト(フーディン)「(この俺が…まさか、自分の体にやられるとは……)」プスプス

フーディン(メガサーナイト)「(そんなつまらない技に頼らなくとも、アナタの実力は充分に備わっているのに…)

フーディン(メガサーナイト)「(さあ、早く元の体に戻しなさい。お互い、この体で一生生活するのはイヤでしょう?)

メガサーナイト(フーディン)「(は、はい)」

877: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:50:49.75 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「……元にもどったのか?」

ゴジカ「ええ、間違いなく」

ゴジカ「やはり…どんなに強い体を手にしても、それを扱いこなさなければ意味がないのですね…」

ゴジカ「それでは、サイキックバッジとわざマシン04『めいそう』を貴方にお渡しします」

ピッコロはゴジカからサイキックバッジとわざマシン04をもらった!

ピッコロ「さて、約束だ。これからの占いを願おうか」

ゴジカ「ええ、わかりました。ではこちらへ来てください」

878: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:53:21.00 ID:C4pi0aFV0
ゴジカ「……」

ピッコロ「何かわかったか?」

ゴジカ「……近い未来、どうやら貴方はピンク色をした生物と出会うようです」

ピッコロ「ピンクの…生物…?」

ゴジカ「ええ、しかしそのピンクの生物がどんなものなかはわかりません。少なくとも貴方の人生に大きく関わるものとなるでしょう」

ピッコロ「…そいつは伝説のポケモンか何かか?」

ゴジカ「残念ながら、そこまではわかりません…あくまでこれからアナタに起きる運命を表すものですので…」

ピッコロ「……まあいい、何かが起こることはたしかなようだな」

ゴジカ「あまり役に立てるものではなくてすみません。私がアナタに予言出来る未来はこれしかわからなくて…」

ピッコロ「世界は広い…焦らずに情報を探し集めればいいだけのことだ」

ピッコロ「ジャマしたな」

879: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:55:33.12 ID:C4pi0aFV0
???「いや、しかしあれだな…大したヤツだよ。まさか今日のうちに二人もスゲえヤツと出会うなんてな」

???「これからアイツらと戦うと思うとワクワクするぜ」

ゴジカ「ずいぶんと呑気なのですね…これから世界が危機にさらされているとも知らずに…」

???「せ、世界の危機だって!?」

ゴジカ「ええ、近いうちに…いえ、もしかしたらすぐに…カロスだけでなく世界が滅ぶかもしれないという未来が出てきたのです」

???「お、おい、そりゃあヤバいんじゃないか?」

ゴジカ「けど、大丈夫です…きっとあの二人が世界を救ってくれるかもしれないのです」

???「え…どういうことだい、そりゃあ…あの二人が世界を救うだって?」

ゴジカ「なんとなくそういう予感がするのです。数年前、世界の危機を救ってくれた若きトレーナー達のように」

???「あの緑のあんちゃんとお嬢ちゃんが、ねえ…」

880: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:56:33.10 ID:C4pi0aFV0
ヒャッコクジム前

「ピッコロさん!」

ピッコロ「セレナ…?」

セレナ「ピッコロさんもゴジカさんに勝ったようね」

ピッコロ「お前、次のジムへ向かわないでいいのか?」

セレナ「それよりもまたバトルしましょう。私ね、これから毎日ピッコロさんに修行というか、勝負を挑もうと思うの」

セレナ「ピッコロさんのポケモンを回復させてあげるから、いいでしょ?」

ピッコロ「まったく、困ったヤツだ…」

ピロロロ!ピロロロ!

ピッコロ「待て、どうやら誰かからホログラムメールが来てるようだ」

セレナ「あれ…私のもだ」ピロロロ!ピロロロ!

881: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:57:55.79 ID:C4pi0aFV0
ブオォン

ピッコロ「フラダリ!?」

フラダリ「こんにちは、ホロキャスターを持つポケモントレーナー達よ…」

セレナ「フラダリさん、一体どうしたのかしら?」

フラダリ「私はフラダリ、このホロキャスターの開発者であり、そしてフレア団のトップであるモノです」

セレナ「フラダリさんが…フレア団の!?」

フラダリ「そして、今このホログラムメールを開いてるトレーナー達に心して聞いてほしいことがあります」

フラダリ「これよりフレア団は最終兵器を復活させ、我々以外の異物を消し去り、美しい世界を取り戻す」

ピッコロ「(最終兵器だと…?)」

882: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 20:59:05.18 ID:C4pi0aFV0
ざわざわ ざわざわ

トレーナーA「おいおい、何だこりゃ?」

トレーナーB「何ワケのわかんねえことを言ってんだ?このオッサン」

ピッコロ「(周りのトレーナー達も騒ぎ出してるな…)」

フラダリ「何も生み出さない輩が明日を食いつぶしていく…」

フラダリ「このままでは世界は醜い争いで覆われてしまうでしょう」

フラダリ「繰り返します!フレア団は最終兵器を使い、世界を一掃します!!!」

フラダリ「フレア団以外のみなさん……残念ですが、さようなら」

フッ

883: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 21:01:08.79 ID:C4pi0aFV0
セレナ「……フラダリさん……何を言ってるの?」

ピッコロ「………」

トレーナーC「ねえ…フレア団って何を言ってるの?この人…」

トレーナーD「世界を一掃するって、マジで言ってんのかよ…?」

ざわざわ ざわざわ

セレナ「周りの人達もみんな騒ぎ出してる…」

セレナ「ピッコロさん!フレア団のアジトを探しましょう!」

セレナ「けど、フラダリさんがいそうなのって…」

884: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 21:02:28.74 ID:C4pi0aFV0
ポコペンポコペンダーレガツツイター ポコペンポコペンダーレガツツイター

ピッコロ「来たか…」

セレナ「ピッコロさん、その携帯は?」

ピッコロ「なに、知り合いに貰った物だ。今来てるのはおそらくはその知り合いからだろう」

ピッ

パンジー「ピッコロ!さっきのホロキャスター聞いた!?」

ピッコロ「パンジーか。お前も聞いたようだな」

セレナ「パンジーさん!?」

パンジー「ええ、それと連中の居場所を掴んだわ」

パンジー「私は今、ミアレシティのメディオプラザ近くのポケモンセンターにいるから、そこで待っているわ」

ツーツーツー

885: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 21:06:17.75 ID:C4pi0aFV0
セレナ「ピッコロさん…」

ピッコロ「セレナ、俺はこれからフレア団の本拠地を叩きに行く」

ピッコロ「おそらく生きて帰れる保証はない。お前はもしもの為にパンジーと一緒にいろ」

セレナ「水臭いわ、ピッコロさん。私だって発電所や工場でピッコロさんと何度も修羅場をくぐり抜けてきたのよ?」

セレナ「それに…ライバルのピッコロさんを一人にすることなんて出来ないわ」

ピッコロ「……だろうな。では、パンジーが待っているポケモンセンターへ向かう。そこで準備を整えるぞ」

セレナ「わかったわ。でもその前に…」スチャ

セレナ「チルタリス!出て!」バッ

ポンッ

セレナ「チルタリス!ミアレシティのメディオプラザの方へ向かって!」

チルタリス「チル」

886: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 21:08:46.42 ID:C4pi0aFV0
ピッコロ「ソイツは俺の速さについて来れるのか?」

セレナ「バカにしないで、私のポケモンだってピッコロさんのスピードに負けないんだから」

ピッコロ「ふっ、頼もしいな。では行くぞ!」

ギュン ギュン

グァオオオオッ

ピッコロ「(世界を一掃するだと?フラダリめ……世界を破壊してどうするつもりだ…?)」

887: ◆KIbZJA6Fic 2013/12/31(火) 21:09:38.28 ID:C4pi0aFV0
おまけ 現在のセレナの手持ち

・マフォクシー♂ 性格:れいせい 特性:もうか

わざ:マジカルフレイム/オーバーヒート/めいそう/ぶんれつ

・ニャオニクス♀ 性格:うっかりや 特性:すりぬけ

わざ:シャドーボール/サイコキネシス/シグナルビーム/でんじは

・アブソル♀   性格:いじっぱり 特性:きょううん

わざ:ふいうち/みきり/ダメおし/ギガインパクト

・サンダース♂  性格:むじゃき 特性:はやあし

わざ:こうそくいどう/10万ボルト/はかいこうせん/バトンタッチ

・ガブリアス♂ 性格:ゆうかん 特性:さめはだ

わざ:げきりん/かみくだく/ドラゴンクロー/じしん