1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 20:48:46.36 ID:g5zxWJBDo
静香「何言ってるのよ翼……」

翼「だからぁ! 未来が歌詞通りになっちゃったんだってば~!」

静香「いや、言ってる意味が全然わからないんだけど。
   未来って、765プロ劇場の未来でいいのよね? 春日未来のことよね?」

翼「そう、その未来! その未来が歌詞通りになっちゃったんだって!」

静香「だからどういう……順を追って説明しなさいよ」

翼「えっとね、今みんな、劇場の公演に向けてレッスンしてるでしょ?
 それで、『乙女ストーム!』のみんなで集まってレッスンしてた時――」


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引用元: 静香「え? 未来が歌詞通りになった?」 



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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 20:50:42.87 ID:g5zxWJBDo



翼「おはようございまーす♪」

未来「あっ、やっと来た! もー、遅いよ翼ー!」

翼「えー? まだレッスン時間の5分前でしょ?」

未来「あれっ? 本当だ。でも私、すごく長い間待ってたような……気のせいかなぁ?」

瑞希「いえ、春日さん。気のせいではありません」

百合子「そうそう。だって未来、1時間以上前から待ってたでしょ?」

杏奈「私と、百合子さんが……来た時には……もう、来てた……。
   私たち……1時間前に、来た、のに……」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 20:52:32.28 ID:g5zxWJBDo
翼「え~っ、そうなの! なんかやる気満々って感じ! すごいね、未来! 」

未来「でへへ~。だって私、今回の公演すっごく楽しみにしてるんだ~。
   765プロみんなが出る公演だし、
   それにこうやって久しぶりに乙女ストームのみんなで集まれるのも、
   最初に聞いた時からずーっと楽しみだったの!」

百合子「! 未来、私たちのこと、そんなに……。
   えへへ、なんかそう言われると嬉しくなっちゃうね」

杏奈「ん……杏奈も、嬉しい……。公演、頑張ろう……ね」

瑞希「感動しました。春日さんの情熱が、私の心にも火を灯したようです……メラメラ。
   よーし、目一杯がんばるぞ、瑞希……!」

翼「なんだか私も、ちょっとやる気出てきちゃったかも……。
 うん、じゃあ早速レッスン始めちゃおー!」

一同「おー!」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 20:53:09.89 ID:g5zxWJBDo
しばらく後

翼「ふ~……。『Growing Storm』、久しぶりだったけどみんな結構覚えてたね。
 これならレッスンもいい感じにイケそう!」

杏奈「うん……ちょっと、安心……」

瑞希「それに、少し懐かしい気持ちになりました。
  私たちがそうですから、お客さんも、きっと」

百合子「そうですよね!
    『乙女ストーム!』が好きだって言ってくれたファンの人達、喜んでくれるといいなぁ」

翼「絶対喜んでくれるよー! 大盛り上がり間違いナシ! ね、未来?」

未来「うん! すっごく、すっごく盛り上がるよ!」パタパタ

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 20:54:04.25 ID:g5zxWJBDo
翼「? 未来、何してるの?」

未来「え? 何って……」パタパタ

百合子「私たちのこと、仰いでくれてるの? ありがとう!
    それにしてもうちわを持ってきてるなんて、準備がいいね!」

未来「あ、うん……? でも私、うちわなんて持って来てたっけ……」パタパタ

瑞希「……これが本当の、『未来の風』……なんちゃって」

杏奈「えっ。瑞希さん、今の……」

翼「! もしかして、『Growing Storm』の歌詞とかけたんですか? あははっ、おもしろーい!」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 20:54:59.28 ID:g5zxWJBDo
未来「わーっ、さすが瑞希さんですね。私、全然気付かなかったです!」パタパタ

瑞希「そんなに素直に褒められると……ちょっと、恥ずかしいぞ。
   そろそろ、レッスンの続きを始めましょう」

百合子「あっ、そうですね! えっと、じゃあ次はどうしましょう?
    もう一回『Growing Storm』やりますか?」

翼「はいはーい! だったら私、『乙女ストーム!』パートの流れを確認したいでーす!
 私、今日は途中で美希先輩のとこ行かなきゃいけないし、それまでにやっときたいなーって」

瑞希「なるほど……。流れというと、ソロ曲の順番などでしょうか」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 20:56:26.79 ID:g5zxWJBDo
翼「そうそう! できれば歌もちゃんと歌って、はじめから終わりまで!
 ソロ曲ならみんな、すぐに歌えますよね?」

杏奈「ん……杏奈も、賛成……。杏奈の歌……聞いてもらって……。
  色々、確認……して欲しい……から……」

百合子「そっか……。確かに一度やってみた方が、
    練習が必要なところもわかりやすいかも。うん、やってみよう!」

未来「えーっと、ソロ曲の最初って誰からだっけ?」パタパタ

瑞希「最初は私です。では……早速、行きます。
   聴いてください。『…In The Name Of。…LOVE?』」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 20:57:32.45 ID:g5zxWJBDo



百合子「――『恋愛小説(ラブストーリー)は今日もフィクションのままで』~♪」

杏奈「百合子さん……上手、だった……」

百合子「えへへっ。ありがとう、杏奈ちゃん!」

翼「よーし、次は私だね! 行っくよー!」

未来「うーん、みんなすごいなー。
   なんだかみんなの歌聞いてると、楽しくなってきちゃうかも!」パタパタ

翼「『走れ!キラメキ掴んで カラダ前のめりに』~!」

未来「わ、翼かっこいい~! やっぱりすごいなぁ~」パタパタ

翼「『ドラマティックな未来へ 昨日までと同じじゃない』~♪」

未来「……!」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:03:50.13 ID:g5zxWJBDo



翼「――ん~、気持ち良かった~。思い切り歌ったらスッキリしますね!
 じゃあ次は未来よろしく~! ちゃんと見ててあげるからね!」

未来「うん! よーし、頑張るぞー!」

瑞希「あの、伊吹さん……。水を差すようで申し訳ないのですが、時間はいいんでしょうか?
   そろそろ星井さん達のグループの打ち合わせに行く時間だったような気がします」

未来「え……?」

翼「あれっ、本当だ。もうそんな時間……。う~ん、ごめんね未来!
 私もう美希先輩のところに行かなきゃ」

未来「あ、うん……じゃあ、しょうがないね!」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:04:33.27 ID:g5zxWJBDo
瑞希「では伊吹さん。打ち合わせ、頑張ってください」

翼「はーい、がんばりまーす♪ それじゃ、またね未来!」

未来「うん! 行ってらっしゃ……」ポロ…

翼「え?」

瑞希「! 春日さん……?」

百合子「な、泣いてるの? どうしたの、未来!」

杏奈「ど、どこか、痛い……? 大丈、夫……?」

未来「! これは、違っ……風でゴミ、入っただけだから、大丈夫……」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:06:09.98 ID:g5zxWJBDo
翼「えっと……もしかして私のせい……だったりする?
 私が未来の歌の前に他のところに行こうとしたから……?」

未来「ちがッ……違うよ! だって翼、『美希先輩とまた歌えるんだ』って嬉しそうだったから、
  私も本当に、嬉しかったし。
  夢、叶えて欲しくて……だって私、友達だから……」

翼「そ……そうだったの? でもちょっと大げさじゃ……」

瑞希「……伊吹さん。星井さんのところへは、私が連絡をしておきます。
  ですから、少し春日さんとお話をした方がいいと思います」

翼「え?」

百合子「そうだね……。ロビーかどこかで、ゆっくり座って……」

杏奈「うん……行って、きて」

翼「あ、うん……」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:09:09.03 ID:g5zxWJBDo
レッスンスタジオ外

未来「ご、ごめんね翼。でも私、本当に大丈夫、大丈夫だから……」

翼「大丈夫だったら普通泣かないと思うけど……。
 やっぱり、私が美希先輩たちのとこに行っちゃうのが、関係あるの?
 もしそうだったらちゃんと言って欲しいんだけど……」

未来「……行かないで欲しかった……」

翼「え?」

未来「『マリオネットは眠らない』、大事な夢って知ってるのに、
  私、本当は……それよりも『乙女ストーム!』でレッスンしたかった。ごめん……」

翼「いや、別に夢ってほどじゃ……」

未来「だって、だって私、分かんないよ。ねえ翼……なんで?
  打ち合わせって今行かなきゃいけないの?」

翼「それは、まぁ……約束したし……」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:11:09.91 ID:g5zxWJBDo
未来「翼なら絶対にまた行けるよ! 言ってたよね? 時間はたくさんあるって!」

翼(言ったっけ……?)

未来「だから今は、今は行かないでって、私、私……」

翼「時間……時間はあるけど、遅刻したらジュリアーノに怒られちゃうし……」

未来「そんなの分かんない、どういうこと?」

翼「そのまんまの意味だけど……」

未来「そんな……言ってくれたら、もっと私……何か……」

翼「な、何か? 何かって何……?」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:12:00.76 ID:g5zxWJBDo
翼「え、えーっと、ごめんね未来。なんかちょっと私だけじゃ色々無理っぽいから、
 プロデューサーさん呼んでくるね。それに私そろそろ打ち合わせに……」

 ガシッ

未来「嘘つき」

翼「え?」

未来「翼、まだ本当のこと言ってない。
  そんなに……泣きそうな顔で、思ってないこと言わないで」

翼「泣きそうっていうか、困ってる顔だけど……」

翼(ど、どうしよう。本当に変だ。未来が変になっちゃった……。
 助けてプロデューサーさん……!)

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:13:23.92 ID:g5zxWJBDo
一方その頃

百合子「未来と翼、大丈夫かな……」

瑞希「心配ありません。あの二人なら、きっとすぐに元通りになります」

杏奈「うん……。杏奈たちは、今できることを、しなきゃ……」

百合子「ん……そうだね。じゃあ、レッスンの続きでもする?
    あ、でも二人が戻ってくるまでは『乙女ストーム!』で歌う曲以外じゃないと駄目だよね」

杏奈「じゃあ……全員で歌う、全体曲……。練習、しよう……?」

瑞希「そうですね。では順番に、『Brand New Theater』から行きましょう」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:14:05.27 ID:g5zxWJBDo



未来「――ほんとうは! 本当は誰よりいちばんビーフステーキが好きなくせに!」

翼「好きだけど……確かに好きだけど……」

未来「言ってよ怖がり! 翼の本当の気持ちはなに!?」

翼(言っていいの? 全然意味わかんないから手離して欲しいって……)

翼「……って、うわあ!?」

未来「えっ!?」キラキラ

翼「な、なに!? 急に……急に未来の体が光りだした!」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:14:54.93 ID:g5zxWJBDo
未来「わあああっ! なにこれ! 何が起きてるの翼ぁー!」キラキラ

翼「あっ、なんか元の未来に戻ってる!
 いや戻ってない! ものすごく光ってる! なんで!?」

 <きっと未来は輝くよ虹の光で~♪

翼「はっ! レッスンスタジオから聞こえるこの歌は……も、もしかして!」

未来「わぁ~ん! 全然止まらないよぉ~! 助けて翼ぁ~!」キラキラ

翼「ちょっ、離して未来! 落ち着いて!」

未来「やだやだぁ置いていかないで~!」キラキラ

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:15:44.62 ID:g5zxWJBDo
翼「ど、どうしよう、取り敢えず一回未来を落ち着かせてから……」

 <~♪

翼「! 曲が変わった! これは……『Dreaming!』」

 <Dreaming! 新しい未来がうまれる この感情は可能性~♪

未来「うぐっ!? な、なに、何か、体が……」

翼「も、もしかして……!」

 ポンッ

新しい未来「でへへ~生まれちゃいました~」

翼&未来「わあああああああ!?」

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:16:21.11 ID:g5zxWJBDo
未来「どどどどうなってるの翼! これは夢!? 夢だよね!?」

翼「ゆ、夢じゃないよ! 分かんないけど多分、『Dreaming!』が原因なんだよ!」

未来「ドリーム!? じゃあやっぱり夢だよね! 良かった!」

翼「違うってば! そうじゃなくて……」

 <Dreaming! これからの未来も咲かすよ 泣いて笑ったステージへ~♪

翼「え……そ、そんな、まさか……!」ダッ

未来「あっ!? 待ってよ翼どこ行くの! 置いていかないで~!」

新しい未来「? 行ってらっしゃ~い」

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:17:02.62 ID:g5zxWJBDo
ステージ

翼「はあ、はあ、はあ……や、やっぱり!」

未来「ど、どうしたの翼、いきなり走り出して……って、何これ!?」

咲いた未来たち「「「でへへ~咲いちゃいました~」」」

未来「す、ステージに私が咲いてる……」

翼「しかもこんなにたくさん……」

未来「ど、どうしたらいいの!? 私がこんなにたくさん居たら大変だよ~!」

翼「そ、そんなの私だって……」

 <~♪

21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:18:09.26 ID:g5zxWJBDo
翼「! この曲は……」

 <さあ今を輝け!! YES⇒幾つもの思い出達♪

未来「M@STERPIECE……外の、広場から……?」

翼「他のユニットの子達が練習してるんだ……あっ! そうだ、もしかしたら!」

未来「えっ? ど、どうしたの翼! 今度は何が……」

 <さあ今を翔ばたけ!! YES☆たったひとつだけの未来♪

翼「……! や、やっぱり! 未来、ステージを見て!」

未来「え……あ、あれっ!? 咲いた私がみんな消えてる!」

翼「良かったぁ……。きっと、さっき生まれた新しい未来も消えてるはずだよ!」

未来「そ、そうなの? でも翼、本当にこれ、どういうこと?
  なんで私が光ったり、増えたりしたの……?」

翼「も、もう多分間違いないよ! これはきっと――」

22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:21:09.89 ID:g5zxWJBDo



静香「はいはい、そこまでね」

翼「え!? なんで!?」

静香「黙って聞いてれば、何バカなことばっかり言ってるのよ。
  そんなことよりもうすぐレッスンの時間でしょ。準備するわよ。
  私たち三人も一曲歌うんだから、しっかり気持ちを入れていかなきゃ」

翼「あーっ! 静香ちゃん、私の話信じてないでしょ! 本当のことなのに!」

静香「そんなの信じるわけないでしょ……。
  それより、未来はどこに行ったの? もしかして遅刻?」

翼「だからぁ! 未来は……」

 <うぅ、酷いよ静香ちゃん……

静香「え?」

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:21:39.73 ID:g5zxWJBDo
静香「未来……の声よね、今の。でもどこから……」

 <ここだよぉ……ぐすっ……

静香「え……ど、どこ? ちょっと未来、隠れてるの?
  ふざけてないで出てきなさいよ!」

 <目の前だよ……静香ちゃんのすぐ目の前……

静香「は……? め、目の前って、でも、何も……きゃあっ!?
   い、今、何かに触って……!」

 <ほらね、居たでしょ……?

静香「嘘……じゃ、じゃあまさか、本当にそこに居るの!?」

 <居るよ……本当に、居るよ……

24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:22:37.59 ID:g5zxWJBDo
静香「ちょ……ちょっと翼! どういうこと!? 説明して!
  未来が歌詞通りになるって、それでなんで透明人間になってるのよ!」

翼「説明しようとしたら静香ちゃんに止められたんだもん……」

静香「うっ……。ご、ごめんなさい、それは謝るわ! だから説明して!」

翼「えっとね、増えた未来が元通りになったのは良かったんだけど……。
 それに安心してたらね、また違う歌が聞こえてきたの」

静香「違う歌……」

翼「うん……『GO MY WAY!!』が」

静香「……あっ……」

25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:30:13.56 ID:g5zxWJBDo
翼「それで未来は、誰にも見えなくなっちゃったの……」

静香「そんな……! じゃあこれからどうするの!? なんとか元に戻せないの!?」

翼「私も頑張って、元に戻せるような歌詞を探してみたんだけど、全然思い浮かばなくて……」

 <ぐすっ……これじゃ私、もうアイドルなんて……

静香「っ……そ、そうよ、こんな時こそ、プロデューサーの手を借りないと!
  普段は頼りないけど、でも、きっとプロデューサーなら……!」

 <無理だよ、いくらプロデューサーさんでも、こればっかりは……。

静香「え……」

 <私、静香ちゃんが羨ましい……。
 <だって静香ちゃんは、きっといつかすごいアイドルになるもん。
 <私は普通の透明人間になって、そんな静香ちゃんをテレビ越しに見るんだよ……。

26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:31:13.75 ID:g5zxWJBDo
静香「い……嫌よ、未来。そんなこと言わないで!
  私は、未来とまだ、一緒にアイドルを続けたいもの!」

翼「静香ちゃん……」

 <……ありがとう、静香ちゃん。そう言って貰えるだけでも、私……

静香「諦めないで! きっと何か方法があるはず!
  本当に歌詞の通りになるんだったら、きっと何かいい歌詞が……!」

静香(そうよ、きっとあるはず!
   翼は見つからなかったって言ってたけど、でも、きっと……!
   思い出すの! 絶対にあるわ! 未来を元に戻せる歌が、絶対に……)

静香「っ……!」

27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:31:45.52 ID:g5zxWJBDo
翼「静香ちゃん……? どうしたの、急にキョロキョロして……」

静香「あった……! 翼、これ!」

翼「えっ? これって……時計? 時計がどうかしたの?」

静香「私が今から歌を歌うわ! だから、その歌詞に合わせて、その時計を進めて!!」

翼「時計を、って……。あっ!? そっか、思い出した……!
 わかったよ、静香ちゃん! やってみよう!」

 <……静香ちゃん、翼? 何を……

静香「未来……本当にこれであなたが元に戻るのか、わからないわ。
   でも、私は歌うわ。思い切り、気持ちを込めて……私の歌を!!」

28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:34:37.16 ID:g5zxWJBDo
静香「――『時間を止められたなら…なんて思っていたんだ
   このまま、ずっとここにいたくて』……」

 <え? この歌って……

静香「『鼓動の一つ一つが零れ落ちていくみたい
   閉じ込められた砂の様に』――」

翼(今だ……!)

静香「『だけど時計を進めなければ
   出会えない未来があったの
   だから私は歌を歌うわ、夢…叶うまで』……!」

 <っ! あ、あれっ? 体が……!

29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:35:13.90 ID:g5zxWJBDo
未来「……あ、あ……!」

静香&翼「未来……!」

未来「し、静香ちゃん、翼ぁあああああ!」

翼「や、やったぁ! 元通りだよ、未来! ちゃんと元通りだよ!」

静香「やった……時計を進めたら、また未来に会えた……!」

未来「うん、うん……! 私、もう、もうダメかと思ったよぉ……!
  でもっ……うえええええええん!!」

静香「ぐすっ……もう、未来ったら子供みたいに泣いて……。でも、本当に良かった……」

未来「これでまたみんなでアイドル、続けられるね……!
   ありがとう、静香ちゃん、翼……!」

30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/04(土) 21:37:25.54 ID:g5zxWJBDo
翼「それにしても、良かったよね! 静香ちゃんが、あの歌……。
  『SING MY SONG』を思い出してくれて!」

静香「ええ。『THE IDOLM@STER MILLION LIVE! M@STER SPARKLE 03』に
   収録されてる、『SING MY SONG』……思い出せて良かったわ」

未来「10月25日に発売されたばっかりだから、私も翼も思い出せなかったんだ……。
   でへへ、ちゃんと発売日に買ったのになぁ」

翼「私、実は忙しくて買えてなくて……。ねぇ未来、今度貸して! ダメぇ?」

静香「翼ったら。ちゃんと自分で買いなさいよ。
   2000円(税抜き)でそんなに高くないから、私たちみたいな中学生でも買えるわ」

翼「えへへっ、冗談だよ。未来を救った『SING MY SONG』が入ってるCDだもん。
  『THE IDOLM@STER MILLION LIVE! M@STER SPARKLE 03』\2000(税抜き)、
  ちゃんと自分で買いま~す♪
  あっ、でもでも、買いに行くのは付き合って欲しいなぁ。ダメぇ?」

静香「ふふっ……しょうがないわね。じゃあ、三人で行きましょうか」

未来「うん! そうと決まれば早速行こー!」



 HAPPY END!