凛「・・・」

卯月「・・・」

未央「（な、なにこのどんよりとした空気・・・よし、ここは私が明るくしないと！）」

未央「よーし、ここは未央ちゃんのスペシャルトークで場を盛り上げよう！今日、バスに乗ろうとしたら、ガキンチョが割り込んできて・・」

凛「テレビでも見ようか」ﾋﾟｯ

未央「割り込まれた話に割り込む？しぶりんよ」

卯月「・・そうですね」

未央「オーケー、今日のしまむーはそういう感じだね」

未央「（それにしても、今日のしまむーは粘るなぁ・・いつもはすぐ耐えきれずに笑っちゃうか、『未央ちゃん、ごめんなさい～』なのに・・）」

卯月「あ・・・っ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

未央「（え、泣いてる！？新しいパターン！？あ、テレビを見て泣いたのかな？どれどれ・・）」

アナウンサー「先日、アイドルの本田未央さんが交通事故で亡くなった事件に関して、関係者に動揺が広がっており・・・」

未央「・・・・・・・・えっ？」

未央「・・な、なにこれ？オイオイ、ドッキリにしちゃ手が込んでるなぁ～！」

凛「・・・」

卯月「・・・」ｸﾞｽｸﾞｽ

未央「しぶりん？しまむー・・？」

凛「・・・未央」

未央「わっ！？な、なんだよしぶり～ん！この番組、何なの！？誰が作ったの？」

凛「・・・戻ってきてよ」

未央「（・・・え？まさか・・いやいや、そんなわけ・・）」

ｶﾞﾁｬ
みく「おはようにゃ」

李衣菜「おはよー」

未央「！」

未央「みくにゃん！りーな！しぶりんとしまむーが・・」

みく「わっ、卯月チャン泣いて・・あっ、そっか・・」

李衣菜「未央ちゃん・・やっぱり、テレビも騒いでるね」

未央「・・・！」ﾀﾞｯ

ﾀｯﾀｯﾀｯ

未央「嘘だよ・・嘘・・演技だよ・・！でも、演技にしては・・っ」

武内Ｐ「・・・」ｽﾀｽﾀ

未央「（！　向こう側から歩いてくるのは・・プロデューサー！流石にプロデューサーなら・・・！）」

未央「（でも・・また、ダメだったら・・本当に・・恐い・・でも・・っ！」

未央「ッ・・プロデューサー！！！」

武内Ｐ「！？　ど、どうしましたか？本田さん」

未央「・・！わかる！？私のことが分かるの！？」

武内Ｐ「え？え、ええ・・分かりますよ」

未央「フルネーム！フルネームで！」

武内Ｐ「・・本田、未央さんです。大事な担当アイドルですから、忘れるはずがありません」

未央「・・・・・」ﾍﾅﾍﾅ

武内Ｐ「ほ、本田さん！？」

未央「よ、よかったぁ・・」

未央「かくかくしかじかで、そういうことなんだよ～」

武内Ｐ「なるほど・・少し、やりすぎかもしれませんね」

未央「少しじゃないよ！本当に、死ぬかと思ったんだから！」

武内Ｐ「・・まさしく、その通りですね」

未央「え？ああ、うん・・」

未央「とにかく、みんなのいる部屋に行こう！名演技に終止符を打たないとね！」

未央「そろそろ着くね！それにしても、プロデューサーに気付いてもらえた時は安心したよ～」

武内Ｐ「安心・・ですか」

未央「そう！よし、着いた！って、ドアが閉まってる・・作戦会議かな？盗み聞きしてやる！」

武内Ｐ「（盗み聞きする、という宣言が聞こえてしまうのでは・・）」

武内Ｐ「・・安心と言えば、本田さん」

未央「ん？何？（あ、さっきのアナウンサーの声が聞こえる・・本当に、だれが作ったんだろう？）」

武内Ｐ「私も、先程本田さんに話しかけられた時に、安心しました」

未央「え？何で？（また私の話をしてる・・今度は何だろう？かかってこい！）」

武内Ｐ「実は、本田さんに会う前にも、城ヶ崎さんや諸星さんに会ったのですが、挨拶をしても反応が無くて・・

　　　　聞こえていなかったことは無いと思うので、私が皆さんを怒らせるような事をしてしまったのではないかと
　　　　
　　　　考えていたのです。なので、本田さんに声をかけられて、しかも喜んでいたようなので、安心しました」

未央「へぇ～、そうなんだ、私と一緒・・・・・」

アナウンサー「また、本田さんが乗っていた車を運転していた男性も死亡が確認されました。男性は本田さんのプロデューサーと見られ・・」

未央「・・・」

武内Ｐ「確かに、一緒と言えば一緒ですね。なかなか無いことだと思いますが」

未央「・・・そうだね。一緒だよ、プロデューサー」

終わり

未央ちゃんは演技が上手いので、こういう感じの演技も出来そうだと思います