1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 16:30:32.09 ID:XORoCrT60
妹「お兄ちゃん」

妹「本当は私のこと好きなんだよね?」

妹「私とずっと一緒にいたいんだよね?」

妹「昔約束してくれたもんね?」

妹「大丈夫、私わかってるからね」

妹「わかってるよお兄ちゃん」

妹「だから大丈夫」

妹「お兄ちゃんが何も言わなくても」

妹「私はちゃんと約束通り一緒にいるからね?」

引用元: 妹「お兄ちゃんは何も言わないけどわかってるんだよ?」 



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8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 16:39:03.14 ID:XORoCrT60
妹「お兄ちゃん、今日は一緒に映画を見ようよ」

妹「私前から見たいのあって借りてきたんだ」

妹「ね、いいでしょ?」

妹「こうやって肩並べて一緒に見たいと思ってたんだ」

妹「お兄ちゃん、ちょっと冷たいけどやっぱり男らしい身体だね」

妹「これ見たら一緒にお風呂入ろっか」

妹「偶にはいいでしょ?」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 16:50:46.00 ID:XORoCrT60
妹「お兄ちゃん冷え切ってるね」

妹「ちゃんと肩までつかるんだよ?」

妹「頭洗ってあげるね」ゴシゴシ

妹「こんなこと『あの女』は絶対してくれないでしょ?」

妹「でも私はお兄ちゃんの為ならなんでもしてあげるからね」

妹「はーい流しますー」

妹「私も湯船に入るね」

妹「ふふっ、二人で入るとやっぱり狭いね」

妹「昔はよく一緒に入ったよね」

妹「いつから一緒に入らなくなったかなあ」

23: >>20 ちがう 2013/01/30(水) 16:57:46.28 ID:XORoCrT60
妹「お兄ちゃん身体拭いてあげるからねー」

妹「えへへー昔と逆だね」

妹「昔はよくお兄ちゃんが頭からわしゃわしゃ~て拭いてくれたね」

妹「さあ出来た!」

妹「うう、私もさっさと着替えよっと」

妹「……小さい頃はお兄ちゃんが着替え手伝ってくれたねー」

妹「さってと! 着替え終了!」

妹「身体もあってお互い良い匂いになったし」

妹「お兄ちゃん……今日もいい?」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 17:07:09.94 ID:XORoCrT60
妹「お兄ちゃんの部屋で、ね?」

妹「よいしょよいしょ」

妹「お兄ちゃんもっと食べないとー」

妹「私でもお兄ちゃんおぶれるよー」

妹「さあ、じゃあお兄ちゃんは横になって楽にしててね?」

妹「私が……」

ピンポーン

妹「……」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 17:15:04.39 ID:ySiDjgqE0
妹「……何方ですか」

?「あの……」

妹「っ! 幼馴染さん……!」

幼馴染「妹ちゃん……兄君のこと、その……」

妹「二度とウチに近寄らないでください!」

幼馴染「で、でも……」

妹「でてってください」

幼馴染「……」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 17:17:21.88 ID:ySiDjgqE0
妹「お待たせお兄ちゃん……」

妹「変な勧誘だったから追い払ったよ」

妹「じゃあ、さっそくやるね?」

妹「大丈夫」

妹「私はいつも傍にいるからね?」

妹「私はお兄ちゃんの味方だから」

妹「私が全部お兄ちゃんのお世話するから」

妹「良いんだよ、何も言わなくても」

妹「わかってるから、お兄ちゃん」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 17:20:02.93 ID:ySiDjgqE0
─────────────────────


妹「あっ、あ────────っ!」



妹「お、おにいちゃ──────! ッッッ!!


─────────────────────


幼馴染「…………」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 17:31:25.43 ID:ySiDjgqE0
妹「ん……寝ちゃったのか」

妹「ふわぁ、お兄ちゃんおは……!?」

妹「お兄ちゃん!?」

妹「お兄ちゃんがいない!?」

妹「お兄ちゃんが自分で動けるはずないのに!」

妹「だってお兄ちゃんは……ううん、それより」

妹「一体誰が……!!」ギリ

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 17:33:29.80 ID:ySiDjgqE0
幼馴染「妹ちゃんたら」

幼馴染「兄君をかくしてたのね」

幼馴染「やっぱり私に嘘吐いてたんだ」

幼馴染「妹ちゃんのブラコンぶりもひどいね」

幼馴染「私っていう彼女がいるんだから」

幼馴染「ああ、兄君は気にしないでね?」

幼馴染「大丈夫、兄君が何も言えなくても全部わかってるから」

幼馴染「わかってるから。彼女だもん」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 17:39:11.58 ID:ySiDjgqE0
幼馴染「会いたかったよぉ兄クン」

幼馴染「私の兄クン」

幼馴染「本当に寂しかったんだからね?」

幼馴染「恋人にこんなに心配させていけない兄クン」

幼馴染「もう勝手にどこかにいったりしたらダメだよ?」

幼馴染「私達はずーっと一緒にいるの」

幼馴染「ね?」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 17:48:39.90 ID:ySiDjgqE0
幼馴染「兄クンとずっとずっと一緒」

幼馴染「テレビを見るのも一緒」

幼馴染「お食事も一緒」

幼馴染「寝るのも一緒」

幼馴染「お風呂も一緒」

幼馴染「もちろんおトイレも一緒だよ」

幼馴染「もう私達は一秒も離れちゃいけないの」

幼馴染「だって私兄クンの彼女……ううん、お嫁さんだもんね」

幼馴染「愛してるよ兄クン」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 17:58:54.73 ID:ySiDjgqE0
妹「お兄ちゃん」

妹「お兄ちゃぁん……」

妹「お兄、ちゃん……!」

妹「一体、どこのどいつが……!」ギリ

妹「私のお兄ちゃん」

妹「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん」

妹「おにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんおにいんおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃん」

妹「オニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャンオニイチャン」

妹「オにイチゃンを……返セ…………」フラリ

妹「お兄チャんは、ワタシのモの……!! 誰にも、渡さナい……!!」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 18:11:17.71 ID:VEIDQaix0
─────────────────────


幼馴染「兄く、んぅっ────────っ!」



幼馴染「ずっと! ずっと繋がって、いようねッ──────! 


─────────────────────


妹「…………」


       ' {     ,ハ
         l/` t   ,/ 
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  / /          
. |/               

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 19:59:08.56 ID:03aapWa90
妹「この……泥棒猫が」ヒュッ


ブスッ……!!


幼馴染「あぐぅっ!?」

妹「……」

幼馴染「……不法侵入は感心しないなあ妹ちゃん、げほっ」タラ……

妹「逃げ足は相変わらず速いね幼馴染さん。仕留めそこなっちゃった。それにそっちこそ私達の家に不法侵入したでしょ」

幼馴染「……ナイフなんて、物騒……だね、おばさんが知ったら、なんて言う……かな?」

妹「……あの女ならもういないよ」

幼馴染「……?」

妹「お兄ちゃんを見捨てようとした母親なんか、いらないから」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 20:02:47.86 ID:03aapWa90
幼馴染「殺した、の?」

妹「……」

幼馴染「そう」

妹「幻滅した?」

幼馴染「いいえ、よくやってくれたね妹ちゃん、これで手間が省けたよ」カチャ

妹「拳銃!? そんなものどうして……」

幼馴染「痛っ、こうなることは予想してたからね。切られちゃうのは予想外だったけど」

妹「貴方が私のお兄ちゃんに手を出すから」

幼馴染「兄君は私の旦那さんだもの」

妹「違う!」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 20:07:52.85 ID:03aapWa90
妹「何も知らないくせに!」

妹「貴方はただのストーカーでしょ!」

幼馴染「何言ってるの? 妹ちゃんこそブラコンもほどほどにしてよ」

幼馴染「あの日だって、私と兄君のデートだったのに……!」

妹「ふざけないで!  あの日は私とお兄ちゃんが前から約束していた……約束していた日だったのに!」

妹「お兄ちゃんが家を出てあの女……母親から離れて一緒に暮らそう、って言ってくれたのに……!」

幼馴染「そう……私が兄君とのデートの日って決めた日にそんな嘘話をあなたとするから」

幼馴染「嘘でも兄君はそんなこと言っちゃだめなの」

妹「この……!」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 20:10:58.69 ID:03aapWa90
ターン!

妹「あうっ!?」

幼馴染「状況わかってるの妹ちゃん」

妹「あ、あぅ……」

幼馴染「兄君は私のものなの」

幼馴染「昔から結婚しようねって約束をしてたの」

妹「それ、は……あなたのなかでだけ、でしょ……!」

幼馴染「……」

ターン!

妹「うわあああっ!!」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 20:15:32.73 ID:03aapWa90
幼馴染「兄君は優しいから、妹ちゃんの思い上がりも許してあげてるけど」

幼馴染「いつもいつも一緒にいられると流石に私も妬いちゃうわ」

妹「ぐ……お兄ちゃんは別にあなたのことなんか……!」

幼馴染「……次は頭を撃ってもいい? 妹ちゃん」

幼馴染「大丈夫、兄君の面倒は私が見るわ」




幼馴染「植物状態になっても、私の愛する兄君だもの」



ターン!

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 20:20:11.04 ID:03aapWa90
お兄ちゃんはあの日、私と一緒に買い物にでかけた。

そこに急に幼馴染さんが現れた。

お兄ちゃんは困ったような顔をした。

今日は忙しいから君に付き合えないよ、と人の良いお兄ちゃんは笑顔で言ったがあの人は聞き入れなかった。

それでころかお兄ちゃんと腕を組もうとして、私もさすがに怒った。

お兄ちゃんを引っ張り、あの人から離す。

その時だった。私のところにトラックが突っ込んできた。

お兄ちゃんは私を突き飛ばした。

一人、トラックに轢かれて……それから目を覚ましたことはない。

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 20:22:53.50 ID:03aapWa90
死んだわけではなかった。

いわゆる植物状態。

かろうじて生命活動は行っているけど、それだけだ。

全身もそうだけど脳に手痛いダメージを受けたお兄ちゃんは寝たきりを余儀なくされた。

私はお兄ちゃんの世話をがんばった。

だけど、あの女が……母親がもう兄の命を止めると言ってきた。

介護に疲れた。お金がかかる、と。





ふ    ざ     け    る   な

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 20:33:46.95 ID:03aapWa90
気付いた時には、私は母親だった者を切り刻んていた。

恐怖は無かった。

後悔も無かった。

ただ、これで邪魔者はいなくなったと思った。

私はお兄ちゃんを退院させ、家で介護することにした。

幸い、簡単な器具で自宅介護は可能だった。

あの母親はただの面倒くさがりのごうつくだったのだ。

事故相手からの慰謝料は莫大だった。

これだけあれば兄妹二人生きていくのにはもう十分だ

お父さん……お兄ちゃんの本当のお父さんはあの女……私の本当の母親と結婚してすぐに死んでいたから本当に二人きり。

血の繋がらない兄妹、これで私たちの生活は完結されるはずだったのに




私、死ぬのかな

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 20:37:42.65 ID:03aapWa90
幼馴染「っっっっっ!?」

妹「? 外した?」

兄「……アー」

幼馴染「兄君!? 気付いたの!?」

妹「お、お兄ちゃ……!」

兄「……モ……ト」

幼馴染「え?」

兄「……イ……モ……ウ……ト……」

妹「!!!!!!!!!!!!!!」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 20:47:41.07 ID:03aapWa90
幼馴染「……」

妹「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」ジワッ

兄「……いも、うと……いま……たす、け……」

幼馴染「……さない」

妹「……っ!」

幼馴染「そんなの許さない、認めない」

幼馴染「兄君は私のことだけ考えていればいいの」

幼馴染「私より妹ちゃんを気にするんて許さない」カチャ

妹「!? やめてーーーーっ!!!」



ターン!

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 21:20:46.77 ID:03aapWa90
兄「……」

妹「え……」

幼馴染「うう……撃てない、撃てないよぉ、兄君を撃てない……!」

妹「……」

幼馴染「……だから」カチャ

妹「!」

幼馴染「死んでよ、妹ちゃん……!」

妹「!」

カン

幼馴染「あ、あれ?」

カン カン カン

幼馴染「た、弾切れ!?」

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 21:21:41.70 ID:03aapWa90
幼馴染「そ、そんな……!」

妹「……お兄ちゃん」

兄「いも……と……」

幼馴染「! あ、あれは……妹ちゃんのナイフ! あれがあれば……!」サッ

幼馴染「てやあああああああ!」

妹「!?」

兄「いもうと……まも、る……」ガバッ

幼馴染・妹「!?」


ブシュゥゥゥゥ!!!!!!

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 21:22:37.01 ID:03aapWa90
幼馴染「あ、あ、あ……あああ!!!!!  兄君!?」

妹「お、お兄ちゃん!?」

兄「……いも……と……………………………」

妹「いやあああああああああああああっ!?」

幼馴染「あ、あはは……うそ……うそよ……私が兄君……こんな……」

幼馴染「あはは……そうこれは夢、だから……死のう」ブシュッ

妹「!?」

兄「……」

幼馴染「……」

妹「:;あjほjkぎうあgolh!?」

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 21:24:20.34 ID:03aapWa90
三か月後

お兄ちゃんはあれからやっぱり目を覚まさない。

一度目覚めたのだって病院は信じてくれなかった。

幼馴染さんは死んだ。自分で喉をかききっていた。

私はなんとか助かった。幸い出血もたいしたことはなく、一ヶ月で動けるようになった。

それから毎日お兄ちゃんのところに顔を出してるけど、お兄ちゃんに変化はない。

相変わらずお兄ちゃんは目を覚まさず、口も開かない。

あの女……母親は行方不明ということで落ち着いていた。

あの女についてはどうでも良かったので意外にばれないものだ……とそれしか思わなかった。

幼馴染さんについても銃を所持して発砲したと言うことで、私に罪が被ることは無かった。

ナイフでの殺傷は正当防衛になった。順序は逆だけど説明してやる義理もない。

102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/30(水) 21:24:56.67 ID:03aapWa90
妹「お兄ちゃん……」

兄「……」

妹「おかしいかもしれないけど、私、お兄ちゃんが大好きだよ」

兄「……」

妹「もし目覚めなくても、私はずっと一緒にいるからね」

兄「……」

妹「大好きだよ、お兄ちゃん……じゃあまたあとで来るね」ガラッ

兄「……」

兄「……」

兄「……」パチッ

兄「妹……」