はやり「あの子はオークションで買ったんだけど、競り合ってた相手が折れなくてさ☆」

はやり「私も意地になっちゃって、700万くらいまで競り合っちゃった☆」

菫「なな――！？」

照「ひゃく――！？」



ミニ玄「ｵﾈｰﾁｬﾝ、ｵﾈｰﾁｬﾝ」ﾓﾐﾓﾐ

ミニ宥「ｸﾛﾁｬｰ、ﾒｯ」



菫（宥は9800円だったんだけどなー……）

はやり「けど、私なんかより全然菫ちゃんの方が凄いよ☆」

菫「私の方がですか？」

はやり「ミニ玄は確かに希少で高いけど、飼育は結構簡単なんだ☆」

はやり「対照的にミニ宥は安いけど飼育はとっても難しい☆」

はやり「ミニ宥を飼い続けられる人は尊敬するよ☆」

菫「い、いえ、そんなこと///」ﾃﾚﾃﾚ

照「けど、確かに菫は凄い。短期間でこれだけミニ宥に懐かれるんだから」

はやり「愛情を注いでる証拠だね☆　ミニ宥を室内で飼う場合、温度を真夏くらいに上げなきゃいけなんだよね☆」

菫「そうですね。私の宥の場合、通常よりももっと温かい方が好みみたいで、部屋の気温は常に32度くらいにしてますよ」

照「32度！？　あれ、菫ってミニ宥と一緒の部屋で暮らしてるんだよね！？」

菫「ああ、そうだが？」

照「……熱中症には気を付けてね」

菫「安心しろ。部屋に居るときは常に下着二枚だ」

照「ごぶふぁ！？」ｺﾞﾎｺﾞﾎ

はやり「本当に愛してるんだねぇ☆　はやり感動した☆」

はやり「そうだ☆　ケータイの電話番号交換しようよ☆」

菫「瑞原さんと！？」

はやり「うん☆　うちのミニ玄も、姉品種のミニ宥と会えた方が嬉しいと思うし☆」

菫「あわわわ……！」

ミニ淡「ｽﾐﾚｰ」

照「呼んでないよ、淡」

はやり「赤外線☆　赤外線☆」

菫「は、はい！　ちょっと待って下さい！」ｱﾀﾌﾀ

はやり「それじゃ、今日はもう帰るよ☆」

はやり「私は結構忙しいから、あまり家に入れないけど、遊びに来れる日があったらどんどんかけてね☆」

はやり「出来るだけ予定を開けるようにするから☆」

はやり「じゃーねー☆」

ミニ玄「ｵﾏｶｾｱﾚ！　ｵﾏｶｾｱﾚ！」ﾊﾞｲﾊﾞｲ

ミニ宥「ｱｯﾀｶｰｲ」ﾏﾀﾈ

菫「まさかアイドルの家に遊びにいけるようになるなんて……」

照「ちょっと菫が羨ましいよ」




ミニ咲「ｶﾝ！　ﾓｲｯｺｶﾝ！」

ミニ淡「ﾀﾞﾌﾞﾘｰ！　ｶﾝ！」

ミニ衣「ｳｿﾞｰﾑｿﾞｰ！　ﾊｲﾃｰ！」

ミニ恭子「ﾒｹﾞﾙﾜ……」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

　――菫の家

菫「いやぁ、今日は良い日だったなぁ、宥」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ミニ宥「ｽﾐﾚﾁｬ、ｽﾐﾚﾁｬ」ﾇｸﾇｸ

テレビ『今日の特集は、最近話題のミニ雀士についてです』

菫「おお、なんてタイムリーな。ミニ宥のことも特集されてるといいが」

ミニ宥「ﾁｮｯﾄｱｯﾀｶｰｲ」


『特集その一1。ミニ雀士の生態』

　ミニ雀士とは平均身長15センチの小さな生き物です。

　小型ミニ雀士は成長しても最大が7センチに満たない品種を指し。

　中型ミニ雀士は成長しても最大が15センチに満たない品種を指し。

　大型ミニ雀士は最大の大きさの規定が定まっていない品種を指します。

　小型ミニ雀士の代表としてはミニ衣などが代表的です。

　中型ミニ雀士は幅広く品種が居るのが特徴ですね。

　大型ミニ雀士はなんといってもミニ雀士中最大規模の大きさのミニ豊音が有名でしょう。

　ミニ豊音の大きさは育て方次第では50センチ以上にまで成長しますから。

　彼女たちミニ雀士はとても我々人間と似た姿をしていますが、その生態は人間とはまるで異なります。

　本日は様々なミニ雀士の生態を覗いて見ましょう。



　一番目は『ミニ穏乃』。

　ペットの中では育成が難しいと言われるミニ雀士ですが。

　もっとも初心者に向いていると言われているのがこの品種です。

ミニ穏乃「ﾗｰﾒﾝ！　ﾗｰﾒﾝ！」

　この品種は、おとなしそうな見た目とは裏腹にとても活発的で逞しいです。

　放し飼いをしていてもすくすくと成長してくれます。

ミニ穏乃「ｱｿﾌﾞﾝﾀﾞ！　ｱｿﾌﾞﾝﾀﾞ！」

　寧ろ室内が狭い場合にはストレスを貯めてしまうことが多いので注意が必要です。

　週に二、三回は外で元気に遊ばしてあげましょう。

　好物はラーメン。とても大食漢なのであげ過ぎは禁物。下手をすれば我々人間のノーマルサイズのラーメンでも食べきることがあります。

　性格は優しく思いやりがあり、愛情を接すればすぐに仲良くなれる為、日本中のペットショップで大人気。

　ほとんどの店が仕入れているといっても過言ではないでしょう。

ミニ穏乃「ｱｷﾗﾒﾗﾚﾙﾜｹｶﾞﾅｲ！」

　二番目は『ミニ白望』です。
　ただ、愛好家の中ではミニ白望と呼ぶよりミニシロと呼ばれることが多いので、今回はミニシロと呼ばせてもらいましょう。

ミニシロ『……ﾀﾞﾙ』

　ミニシロはとてもおとなしい――というより、だるがってほとんど動きません。

　ナマケモノ並に動きません。ただし、自らが怠ける為に必要な労力は惜しまず、怠けるためなら活発的に動きます。

　しかしながら、餌と清潔を保つ世話さえすれば基本的に飼育に必要な全行程はクリアです。

　その為、このミニ雀士も初心者にはうってつけといえるでしょう。ペットショップでも中々の人気のようです。

シロ『ﾀﾞﾙ』

　ミニ炬燵などを与えておけば、幸せそうに眠る為、愛好家などの評価では寝てる時こそ観察チャンスといわれています。

　好き嫌いはほとんどなく、基本的にどんな食べ物でも食べるのもまた育成の容易さを表しているでしょう。

　三番目はミニシロと同じ地域から生まれた品種、『ミニ豊音』です。

ミニ豊音『ﾁｮｰｳﾚｼｲﾖｰ！』ｷｬｯｷｬ

　ミニ雀士中最大の大きさのミニ豊音はとても好奇心旺盛。

　珍しいものや騒がしいことが大好き。ですがこの品種はとても寂しがりやです。

　その為、よく構ってあげることを心がけましょう。

　構ってやればやるほどミニ豊音はあなたに懐いてくれます。

ミニ豊音「ﾎﾞｯﾁｼﾞｬﾅｲﾖｰ」

　ただし、大型品種は本当に大きくなることを意識して飼育しましょう。

　好物は蕎麦のようですが、ミニシロと同じでなんでも食べるようです。

　続いては『ミニ宥』です。


菫「おおっ！　宥が来た！」

ミニ宥「ﾝー」ﾇｸﾇｸ　

　ミニ宥の飼育はプロでも至難と言われるほどに難しいです。

　熱帯並の温度を好み、寒いとすぐに弱って死んでしまうほどの脆弱さは細心の注意が必要不可欠。

　性格は臆病でミニシロ並に怠けることが多く、多少のことでも怯えて炬燵や温かい場所に引きこもってしまいます。

ミニ宥「ｱｯﾀｶｸﾅｲ……」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

　ミニ宥の姉妹品種であるミニ玄を一緒に飼えれば、ミニ玄が積極的にミニ宥の世話をしようとしますので一緒に買いたいところです、が。

　ミニ玄は非常に貴重な希少種の為、とても値段が高く一般市民には手が届かないことが多いでしょう。

　さらにミニ玄を一緒に飼えたとしてもミニ玄はミニ宥が好む環境では長く生活することが出来ない為。

　結局ミニ宥とミニ玄を同時に飼育する場合は2つの生活空間を作ってあげる必要があります。


菫「うむむ。ミニ玄を飼ったとしてもはこの部屋では飼えないのか……」

ミニ宥「ｽﾐﾚﾁｬｰ……」ｼｮﾎﾞﾝ

菫「……気にするな、お前が悪いわけじゃない」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

　停電などの非常時には毛布で包み人肌で出来るだけ高く温める、焚き火を起こすなどの処置が出来る容易をしましょう。

　好物はみかん。スジを綺麗に向いてあげると喜ぶでしょう。

　彼女の飼育を考えるのならば、常に見守り一緒に生活することを覚悟する必要があります。

　他にもまだまだ多くのミニ雀士は居ますが、次のコーナーに参りたいと思います。


『特集その2。ミニ雀士の基本飼育』

　ミニ雀士はいくつかの場合を覗いて狭い場所に入れると総じてストレスを感じてしまいます。

　ハムスターなどのようにゲージや籠の中で飼えるだろというのは非常に間違えた考えです。

　室内で飼う場合には一室を与えるくらいの気持ちで生活空間を作ってあげましょう。　

　停電などの非常時には毛布で包み人肌で出来るだけ温める、焚き火を起こす。

　石油ストーブを用意するなどの処置が出来るよう準備をしましょう。

　好物はみかん。スジを綺麗に向いてあげると喜ぶでしょう。

　彼女の飼育を考えるのならば、常に見守り一緒に生活することを覚悟する必要があります。

　他にもまだまだ多くのミニ雀士は居ますが、次のコーナーに参りたいと思います。


『特集その2。ミニ雀士の基本飼育』

　ミニ雀士はいくつかの場合を覗いて狭い場所に入れると総じてストレスを感じてしまいます。

　ハムスターなどのようにゲージや籠の中で飼えるだろというのは非常に間違えた考え。

　室内で飼う場合には一室を与えるくらいの気持ちで生活空間を作ってあげましょう。　

　ミニ雀士はご飯を食べるので当然新陳代謝を行います。

　しかし、彼女達にも羞恥心があるのでトイレなどは四方を囲った個室がいいです。

　ペットショップなどでミニ雀士用の小さなトイレなどといった用品は安価で売っていますのでそれを用意しましょう。

　基本的には人間と似たようなことが多く、子供の世話をするような感覚で接することを心がけるといいですね。



　次は彼女たちの繁殖についてです。



菫「」ｶﾞﾀｯ

ミニ宥「」ﾋﾞｸｯ

　彼女たちは女性同士でも交配が可能な生き物です。

　番で飼育していると我々人間のように恋を抱き愛を覚えることがあります。

　その場合には違う場所に隔離してあげるか密室の空間を作ってあげましょう。

　恋人同士のミニ雀士達に繁殖期が訪れると、ひと目を忍び交配を繰り返します。

　注意事項としては、興味本位で彼女たちの致す行為を覗いてはいけません。

　彼女たちにもムードや萎えるといった感情が当然ありますから。

　静かに遠くで優しく見守りましょう。



菫「なるほどな」ｶｷｶｷﾒﾓﾒﾓ

ミニ宥「」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

　そうした行為が数日続くと、彼女たちは小さな卵を産みます。

　その卵こそ彼女たちの子供です。

　ミニ雀士たちがその卵を温め続けると、数日で元気な赤ちゃんミニ雀士が還ります。

　そのミニ雀士がどの品種なのかは生まれるまでわかりません。

　雑種のこともあれば、片親とほぼ同じ品種で生まれることもあります。

　そしてその時に本当に僅かな可能性で生まれるのが、通称『希少種』と呼ばれるミニ雀士です。

　希少種に流れる血は、親の持つDNAの深い深い太古の因子、原種の血。

　希少種には不思議な力が生まれた時から備わっており、彼女たちの打つ麻雀はもはや上記を逸したものが多く、とても人気です。

　その為に希少種は非常に価値が高く高値で売買されています。

　中には違法な手段で希少種の売買に手を染める犯罪者も存在し、業界では深刻な問題として話題になっているそうです。

　そうした行為が数日続くと、彼女たちは小さな卵を産みます。

　その卵こそ彼女たちの子供です。

　ミニ雀士たちがその卵を温め続けると、数日で元気な赤ちゃんミニ雀士が還ります。

　そのミニ雀士がどの品種なのかは生まれるまでわかりません。

　雑種のこともあれば、片親とほぼ同じ品種で生まれることもあります。

　そしてその時に本当に僅かな可能性で生まれるのが、通称『希少種』や『純血種』と呼ばれるミニ雀士です。

　希少種に流れる血は、親の持つDNAの深い深い太古の因子、原種の血。

　希少種には不思議な力が生まれた時から備わっており、彼女たちの打つ麻雀はもはや常軌を逸したものが多く、世界中でとても人気です。

　その為に希少種は非常に価値が高く高値で売買されています。

　中には違法な手段で希少種の売買に手を染める犯罪者も存在し、業界では深刻な問題として命題になっているそうです。

　それでは続きまして――。

ミニ宥「……」ｺｸｯ、ｺｸｯ

菫「ん？　眠いのか宥。おお、もうこんな時間じゃないか」

菫「そろそろ寝ようか」

ミニ宥「ﾌﾐｭ……」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

菫「ふふっ、希少種だの純血種だの、そんなものは関係ない」

菫「私はミニ宥がいいんだ。ミニ玄やミニ穏乃よりも誰よりも」

ミニ宥「……ｽｰ、ｽｰ」

菫「……おやすみ宥、また明日」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

菫「宥を飼い始めてから、今日でちょうど2ヶ月」

菫「大分仲良くなれたと自負しているが、私の知識はまだまだ甘い」

菫「もっと宥のことを暖かくしてやるには、もっとミニ雀士のことを学ぶ必要があるな」

菫「それに、そろそろ宥の恋人なども探してあげるべきか……」

菫「……そういえば、照がいってたな」


照『ミニ雀士のことをもっとよく知りたいなら、長野にいくといい』

照『そこには1つ牧場のように大きな施設がある。それを経営、というか維持しているのは原村和というんだけど』

照『彼女はミニ雀士業界でも有数の名ブリーダーと言われているんだ』

照『私も咲のことでよく彼女に相談に乗って貰ったよ』

照『まぁ、ちょっと――というか物凄く変わった子なんだけど、今度一緒に行ってみる？』


菫「ふむ、長野の――原村和か」

　――長野

和「ﾍｯｸｼｭﾝ！　んー、誰か噂でもしているのでしょうか？」

咲「ﾉﾄﾞｶﾁｬ！　ﾉﾄﾞｶﾁｬ！」

和「はいはい、なんでしょうか咲さん？」ﾆｺ

咲2「ｶﾝ！　ﾓｲｯｺ！　ｶﾝ！」

咲8「ｾﾞﾝﾌﾞｺﾞｯﾀｵｽ！」

咲16「ﾘﾝｼｬﾝｶｲﾎｰ！」

咲34「ｻﾝｶﾝﾂ！」

咲152「ﾉﾄﾞｶﾁｬ、ﾀﾞｲｽｷ！」

和「……ミニ咲さん達に囲まれて、私は本当に幸せものですね」ﾆｺ

　――長野

和「ﾍｯｸｼｭﾝ！　んー、誰か噂でもしているのでしょうか？」

ミニ咲「ﾉﾄﾞｶﾁｬ！　ﾉﾄﾞｶﾁｬ！」

和「はいはい、なんでしょうか咲さん？」ﾆｺ

ミニ咲2「ｶﾝ！　ﾓｲｯｺ！　ｶﾝ！」

ミニ咲8「ｾﾞﾝﾌﾞｺﾞｯﾀｵｽ！」

ミニ咲16「ﾘﾝｼｬﾝｶｲﾎｰ！」

ミニ咲34「ｻﾝｶﾝﾂ！」

ミニ咲152「ﾉﾄﾞｶﾁｬ、ﾀﾞｲｽｷ！」

和「……ミニ咲さん達に囲まれて、私は本当に幸せものですね」ﾆｺ