京太郎「よう、咲……聞いたか？　染谷先輩のこと」

咲「うん、死んじゃったって……」

京太郎「理由も聞いたか？」

咲「人気が無いからだって……」

京太郎「そうか……咲……」

咲「何？」

京太郎「お前、大丈夫か？」

咲「ムッ！　それ、どういう意味かな？」

和「そうですよ、真っ先に死ぬのは須賀くんに決まってます！」

京太郎「ひでぇな……俺、結構人気あるんだぜ？」

優希「犬が人気あるなんて聞いたことないじぇ！」

久「まぁまぁ……　
PURURURURURU……

久「ん？　美穂子からね……やっほー、どうしたの？」

美穂子「上埜さん！　大丈夫でしたか！？」

久「……もしかして、風越でも誰か死んだ！？」

美穂子「ドムと文堂さんが……」

華菜「華菜ちゃん、人気あるから死なないしっ！」

未春「華菜ちゃん……そんなこと言っちゃ……可哀想だよ……」

華菜「みはるんは人気ないから気を付けるんだしっ！」

未春「ぐすっ……」

美穂子「そういえばコーチ、今日は遅いわねぇ……」

華菜「ししし……」


久「なるほどね、心配してかけてくれたってわけね」

美穂子『ええ、人気がないと死ぬって聞いて、いてもたってもいられなくって……』

久（苗字のことといい、相変わらず配慮がないわねぇ……これじゃ友達もできないわ……）

久「ありがとう、でも私は今のところ大丈夫よ」

美穂子『よかった……何かあったら電話をかけてくださいね』

久「ええ……」

ｶﾞﾁｬ……

咲「聞きました……風越はもう２人……いや、コーチも入れたら３人……」

和「咲さんは安心してください。主人公補正というものがありますから！」

優希「咲ちゃん、ずるだじぇ！」

久「ん……そういえば……」

ピ・ポ・パ……

ﾄｩﾙﾙﾙﾙﾙﾙ……

久「やっぱり……」

咲「誰にかけたんですか？」

久「知り合いよ……でも死んだみたいね……」

咲「そうですか……」

久「仕方ないわ……でも他の高校も気になるわねぇ」

ピ・ポ・パ……

ﾄｩﾙﾙﾙﾙﾙﾙ……

久「あ、龍門渕さん？」

透華「竹井さん？　すみませんが、今電話をしている場合じゃありませんの！　またかけ直して貰えるかしら？」

久「……誰か亡くなったの？」

透華「どうしてそれを！？」

久「こっちでも部員が、ね……」

透華「そうでしたの……」

久「誰が亡くなったの？」

透華「歩が……今朝……冷たくなっていて……グスッ」

久「そうでしたか……お気の毒です……」

透華「ごめんなさい、今日はこれで失礼しますね」

久「ええ、元気だしてね」

ガチャ

久「ねえ、歩って知ってる人いる？」

咲「え、知りません……京ちゃん知ってる？」

京太郎「あれじゃないか？　ハギヨシさんにタコスの作り方習った時にいたメイド」

優希「それは京太郎しか行ってないじぇ」

和「龍門渕の控えの選手でしょう」

久「ああ……そんなのもいたわねぇ……」

久（良いキャラしてたけど、知名度が低すぎたら駄目なのね……）

和「てっきり沢村さんが死ぬかと思っていたのですが……」

咲「沢村さんって、誰だっけ？」

和「ほら、ワカメ先輩と戦った……」

優希「覚えてないじぇ！」

咲「だよね……」

久（知名度って重要よね……）

ピ・ポ・パ……

ﾄｩﾙﾙﾙﾙﾙﾙ……

ゆみ「む、久か」

久「やっほー、そっちは変わりない？」

ゆみ「……どいういう意味かは知らないが、何もないぞ」

久「…………本当に？　津山さんは？」

ゆみ「睦月か？　今は部室にいるが……呼んでこようか？」

久「無事ならいいの。じゃね～～」

ゆみ「？　ああ」

ガチャ

優希「あの人、まだ生きてるなんて意外だじぇ！」

和「ええ、なぜでしょうか？」

京太郎「それなら俺がしってるぜ！　この画像を見てくれ」

咲「……！　何この麻雀牌の数々……！」

久「なるほど…………虹裏での人気も入るのね」

和「鶴賀学園……なかなかやりますね」

優希「でも首の皮一枚って感じだじぇ！」

PURURURURURU……

久「あら、龍門渕さんからね……」

ガチャ

久「どうしたの？」

透華「あ……グス……」

久「！？　ひょっとして、また誰か……」

透華「グスッ……そう……ですわ……」

久「一体誰が？」

透華「…………」

透華「……純……ですわ……」

久「！？　ありがとう、よく教えてくれたわね」

透華「そちらは……大丈夫……ですの？」

久「ええ、大丈夫よ……」

ガチャ

久「みんなの予想は外れたわね」

和「何故でしょうか？」

京太郎「別に不思議じゃないだろ？」

咲「どういうこと？」

京太郎「あの中で一番魅力がないのって、井上だったじゃん」

優希「そんなことないじぇ！　タコス食べられた時は死んで欲しかったけど、逆転できたので恨みはないじぇ！」

咲「そうだよね……井上さん、格好良かったし……」

久「なるほど、ね……」

優希「何がだじぇ？」

久「なんでもないわ」

久（女の思う人気と男の思う人気は違うってことね……）

久「しかし、今までの経緯を踏まえると、和は安泰ね」

和「何故でしょうか？」

久「これよ」

ドサッ！

和「これはっ！！」

咲「うわぁ……」ﾄﾞﾝﾋﾞｷ

優希「和ちゃんの◯◯◯な本だじぇ！」

京太郎「ええっ！！？」

久「ん？　どうしたの？　須賀君？」

京太郎「！？　いや、なんでもないです……」

和「もお！　部長！　なんですか、これ、渡してください！」

久「はいはい、煮るなり焼くなり好きにどうぞ」

和「もうっ！　咲さん！」

咲「うん、わかったよ」

ボゥ……

京太郎「」(´Д⊂ｸﾞｽﾝ

久「ということで、和はしぶとそうね」

PURURURURURU……

久「あら、また電話……美穂子からね」

ガチャ

美穂子『あ、上埜さん！　大丈夫でしたか？」

久「……何かあったの？」

美穂子『吉留さんが……』

久「死んだ？」

美穂子『はい……』

久「そう、ありがとう。また誰か死んだら教えてね」

美穂子『え？　はい……』

ガチャ

久「風越の吉留さん、死んだって」

優希「誰だじぇ？」

咲「さぁ……和ちゃん、知ってる？」

和「風越の……次鋒じゃなかったでしょうか？」

美穂子「はぁ……」

華菜「キャップ、どうしたんだし？　みはるんが死んで悲しんでる？」

美穂子「上埜さんとあんまり話せなくて……」

華菜「そっか……だし！　また誰か死ねば電話すればいいし！」

美穂子「ええ、そうね……」

美穂子（華菜、いつ死ぬんだろう……）


久「それにしてもどこも死んできたわねぇ」

咲「寂しくなりますね……」

和「……まだ、誰も死んでないところがありますよ」

優希「あったっけ？」

久「鶴賀学園ね……」

ピ・ポ・パ……

ﾄｩﾙﾙﾙﾙﾙﾙ……

久「……変ね、誰も出ないわ…………」

咲「あそこは極端に人気のない人がいなかったけど、その逆も……」

和「平均して低かったですからね」

久「まさかいきなりとは思わなかったわね……」

優希「でも次に死ぬのは誰なんだじぇ？」

久「そうねぇ……そろそろわからなくなったわねぇ」

和「どうしますか？」

久「では、>>100までで長野で生き残っている人だけで人気投票をして見ましょう」

咲「なるほど……単純明快ですね」

優希「一抜けだじぇ！」

和「早いですね」

咲「みんな良かったね」

久「でも少なくてヒヤヒヤしたわ」

京太郎「みんなよかったなぁ」

一同「あっはっはっは……」


一方、龍門渕……

衣「智紀、起きろ。一緒にゲームをしよう」

透華「衣……」

衣「ほら、衣は一緒に遊べるようにネットゲームも練習したぞ」

一「衣…………智紀は…………もう…………」

衣「…………智紀まで衣を置いていってしまうのか…………」

透華「衣…………うっ」


PLULULULULU…………

久「あら、電話ね……もしもし？」

咲「誰かな？」

和「池田じゃないでしょうか？」

優希「それはあるじぇ！　うざくて嫌われてるじぇ！」

京太郎「順当にいけばそうだな」

久「みんなわかったわよ！」

和「誰が死んだんですか？」

優希「早く教えるんだじぇ！！」

久「智紀って人よ」

咲「…………どこの高校の人ですか？」

久「龍門渕よ」

和「苗字を教えて下さい」

久「ちょっと待ってて……ええ、苗字を教えて…………え？　沢村？　沢村智紀だそうよ！」

咲「えーと…………誰かな？」

京太郎「ほら、前にタコスを教えてもらいに行った時に会った、眼鏡のメイドさんじゃん」

優希「だからそこに行ったのは京太郎だけだじぇ！」

咲「正直……死んだって言われても…………ねぇ？」

和「ええ、実感が湧きません」

久（知名度って大切よねぇ……）

優希「刺激が足りないじぇ！！」

久「確かにそうね…………。もっと死ぬかと思ってたけど」

和「正直、拍子抜けですよね……」

PLULULULU

京太郎「あ、部室の方に電話がかかってますよ」

久「あら、もしもし……え？　ゆみ？」

ゆみ『すまない久、実は先ほど睦月が亡くなってな…………』

久「え…………ひょっとして、その睦月さん意外は…………」

ゆみ『え？　全員いるが……』

久「…………そうだったの……それで、どうしたの？」

ゆみ『先ほど留守電に気づいてな、かけてくれたのに気付かなくてすまなかった』

久「ううん、いいのよ。それじゃ、またね」

ゆみ『ああ……』

久「ってことよ……」

優希「ええ～～～～！！？」

和「一体なんですか！？　鶴賀が４人も生き残ってるなんてオカルトありえません！」

咲「う～ん……正直、ヌルいっていうか……」

京太郎「何か味気ねーよなぁ……」

久（みんな、もう２人が死んだくらいじゃ刺激が足りなくなってきたようね……）

久「じゃあこうしましょうよ、先に１０人の名前が出た人以外は全員死亡でいいんじゃない？」

優希「さすが部長だじぇ！　最近のＶＩＰＰＥＲはぬるま湯に浸かりすぎてるじぇ！！」

和「確かにそれくらいの刺激は必要ですね」

咲「わかりました。今度は京ちゃんには負けないよ！」

京太郎「へへ、咲が俺に勝てるかよ！」



長野限定、先に１０名前が上がったキャラは全国へ進出

久「決まったわね……」

和「ええ……」

咲「優希ちゃん……」

優希「え……そんな……なんで犬が生き残って……私が…………」

京太郎「やっぱ性的な魅力がなぁ……」

優希「やだじぇ……死にたくない……死にたくないんだじぇ…………」

ｶﾞｸ

久「どうなった？」

和「死んだようです」

久「脈をとって！」

咲「ありません」

久「そう、残念ね……」

プルルルル……

ガチャ

久「はい、え？」

照「来たか、咲」

咲「来たよ！」

照「…………咲の高校からは３人が生き残ったようだけど」

咲「うん……白糸台は？」

照「４人だ」

咲「さすが、だね」

照「ああ、一人は残念だったが、仕方がない」

咲「白糸台にも足を引っ張る人がいるんだね」

照「異分子はどこにでもいる」

咲「でも、これで少数精鋭だから侮れなくなったよ」

照「せいぜい頑張ることだ」

咲「負けないよ」


咲（私たちは全国へ歩を進めた）

咲（一回戦の相手は全滅していたから、二回戦からとなる）

咲（二回戦の相手も何人か死んでいるようだけど、私たちは負けない！）

池田「何もの思いに耽ってるしっ！　さっさとこないと置いていくし」

咲「待ってくださいよぉ！」

咲（池田さん、福地さんが死んでから塞ぎがちだったけど、元気になってよかった）

咲（部長が喜んでたのは、池田さんには話さないほうが良いんだろうな……）

ゆみ「久、荷物はこれで全部か？」

久「ありがとう、蒲原さんも車、ありがとうね」

智美「ワハハ――同じ長野の仲間じゃないか」

咲（蒲原智美さん、いとこの、どんな人か知らないけど、死んじゃったらしい……）

咲（でも、ここに来てちょっと元気がでたようだ）

咲（それに……）

衣「智美！　早くしないと置いてくぞ！」

智美「ワハハー！　待て――！！」

衣「キャ――！！」

咲（新しい友だちもできたみたい。その衣も、いとこの透華さんが亡くなって、悲しんでたっけ……）

ハギヨシ「ええ……衣様に元気が戻って安心致しました……」

咲（この、心を読む人は衣ちゃんの執事さんだ。今回は生き残って衣ちゃんのお世話を続けるらしい）

モモ「◯◯◯◯おばけさん、こっちは持ったっすよ」

和「待ってください！　それに◯◯◯◯おばけじゃありません！」

咲（なんと、鶴賀学園からは３人が生き残ってるらしい）

咲（正直、鶴賀ごときが一人でも生き残ってるのが不思議で仕方ないけど……）

咲（そして……）

京太郎「咲――遅れてるぞ――！！」

咲「待ってよ！　京ちゃ――ん！！」

咲（京ちゃんは今回も生き残った）

咲（本当、ゴキブリみたいな生命力だなぁ……）

京太郎「何を考えてたんだ？　咲」

咲「んーん、なんでもないよ」

咲（私たちの戦いは、これからだ！！）


カン！！