1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 21:51:51 ID:aUadBzxo

~ ゆきやまちほーにて ~


キタキツネ「………んっ?」

かばん「キタキツネさん、どうしましたか?」

キタキツネ「……あれは…」



ドドドドドドドドド…


no title




サーバル「あれ…セルリアンじゃない!?」

かばん「こ…こっちにきてませんか…!?」

サーバル「た、戦える量じゃないよ!逃げよう!」

ギンギツネ「あのスピードじゃ走っても追い付かれるわ!」

サーバル「そんな…!どうしよ~!」

引用元: キタキツネ「ゲンムだよ」檀黎斗「ブゥンッ!!」 


2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 21:54:32 ID:aUadBzxo


ギンギツネ「……仕方ないわね…」ガサゴソ


no title




ギンギツネ「頼んだわよ!黎斗ッ!」ビュワーン!


no title

3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 21:55:05 ID:aUadBzxo



檀黎斗「檀黎斗“神”だァーッ!!」



no title




かばん「ふぇあっ!?」ビクッ!

4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 21:57:17 ID:aUadBzxo


ギンギツネ「黎斗!あなたの力を貸して!
      私たち…今たくさんのセルリアンに追われて大変なのよ!」


檀黎斗「……成る程。随分楽しそうじゃないか、ギンギツネ」


ギンギツネ「全然楽しくなんかないわよ!」



サーバル「えっ!? なになに!? この子どこから出てきたの!?」


かばん(フレンズさんとは違う…? もしかして、ヒト!?)


ラッキービースト(以下ラッキー)『………』

5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:03:18 ID:aUadBzxo

キタキツネ「黎斗お願い…ボクたちを助けて」

檀黎斗「やれやれ…神の才能が必要な時か」カシャ


no title



ピロリン♪ マイティアクションX~!


デンデンデケデケデンデンデケデケデンッ!


檀黎斗「…グレード0…変身!」ガチャ



ガッシャット!ガッチャーン! レベルアーップ!!


マイティジャンプ!マイティキック!マイティ~アクショ~ーン! X!!



ピロロロ…ピコピコ!

6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:05:46 ID:aUadBzxo

no title



サーバル「うわあぁぁっ!何これなにこれ!? 」

キタキツネ「ゲンムだよ」

かばん「げ…ゲンム?」



no title



檀黎斗「フンッ!セルリアンの分際でゲームマスターの私に楯突こうなど…!」カチッ



─STAGE SELECT!!─




シューン…

7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:06:36 ID:aUadBzxo

サーバル「あれ!? セルリアンもあの子も消えちゃったよ!」

キタキツネ「黎斗がセルリアンを連れて、ゲームエリアに移動したんだよ」

かばん「げ…げーむえりあ…?」

ギンギツネ「説明は後!私たちは今のうちに下山しましょう!」

かばん「でも…さっきの人は大丈夫なんですか?」

キタキツネ「黎斗なら大丈夫だよ。強いし」

ギンギツネ「それに、さっきの力を使えば適当なタイミングで逃げて来れるから心配いらないわ。さっ、行くわよ!」タッ


───

8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:09:23 ID:aUadBzxo

~ サーバル一行 下山 ~


サーバル「ふぇ~…一時はどうなることかと思ったよ…」

ギンギツネ「はぁー…セルリアンに用心して黎斗を一緒に連れて来といて正解だったわ」

サーバル「“だんくろとしん”だっけ? あの子って一体何なの? フレンズとは違うの?」

ギンギツネ「さぁ…私も詳しい事はよく知らないのよ。
      この機械…バグヴァイザーⅡって言うらしいんだけど、前に私とキタキツネでウチの温泉の蔵の中を掃除してたら、これが蔵の奥から出てきて…」

キタキツネ「ボクがゲーム機か何かかと思って適当に弄ってたら、突然黎斗が機械の中から出てきたんだよね…」

ギンギツネ「それが黎斗との最初の出会いだったわね」

かばん「……何だか、不思議な話ですね」


_

9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:12:00 ID:aUadBzxo

ラッキー『………』


かばん「ラッキーさんは、あの“だんくろとしん”さんについて何か知ってます?」

ラッキー『……あれは、バグスターだね』


サーバル「えっ? ばぐすたー?」

ラッキー『バグスターは、大昔にヒトのいるちほーで流行した病原菌の一種だよ。
     バグスターはヒトに感染するコンピューターウイルスで、ゲーム病っていう特異な病を発症させるんだ。
     ゲーム病は症状が進行すると、最悪の場合感染者が消滅してしまう恐ろしい病気なんだ』

かばん「消滅って、消えちゃうって事ですか…?」

サーバル「うーん…ボスの言ってること難しくてよく分かんないけど、
     そのバグスターって…もしかしてセルリアンみたいな感じの怖い子たちってことなのかな…?」

ギンギツネ「…でも、黎斗は私たちを襲ったりだとか、悪さなんてしたことないわ」

キタキツネ「黎斗は悪い奴じゃないよ。多分…
      ゲーム作ってくれるし、たまにボクの対戦相手にもなってくれるし…」

10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:15:16 ID:aUadBzxo

かばん「じゃあ、だんくろとしんさんは周りに悪さをしない、良いバグスターさんってことなのかな?」

ラッキー『バグスターの中には、ヒトに危害を加えない良性のものも居たみたいだからね。
     ダンクロトシンが良性のバグスターである可能性は高いね』

サーバル「私たちのことセルリアンから助けてくれたんだもん!良いバグスターに決まってるよ!」

かばん「そうだね、サーバルちゃん!
    ちょっと怖そうなところもあったけど…あのバグスターさん、きっといい人で…」



ハッハッハッハッ!

テッテレレ!テッテー!


no title




かばん「うわぁ!?」ビクッ!

ギンギツネ「あっ、お帰りなさい黎斗」

檀黎斗「檀黎斗“神”だッ!」

11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:18:18 ID:aUadBzxo


かばん「……よ、良かった…無事て何よりです」

サーバル「もしかしてキミ…あのセルリアン全部やっつけちゃったの!?」


檀黎斗「フッ…神である私に、不可能という文字はなァァイッ…!」


サーバル「そのカミってのはよく分かんないけど…だんくろとしんってすっごい強いんだね!」

ギンギツネ「サーバル、長いから別に黎斗で良いわよ」


檀黎斗「ギンギツネェェーッ!!ヴゥゥゥンッ!!」



───

12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:21:16 ID:aUadBzxo


~サーバル一行、温泉に到着~



キタキツネ「あっ…」トテトテトテ



ヴンッ…

マイティアクションX~!


キタキツネ「やった…動いてる」

サーバル「なにこれ!?楽しそー!」

キタキツネ「ゲームだよ」


no title

13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:22:04 ID:aUadBzxo

サーバル「げーむ…? さっきもキタキツネの話に出てきてたけど、それってゲンムとは違うの?」

キタキツネ「ゲームはこっちのピコピコして遊ぶ方。ゲンムは…」


檀黎斗「ゲンムとは私の変身する仮面ライダーの名であり、
    同時に私が社長を勤めていた幻夢コーポレーションの社名でもあるッ!」


かばん「……えーっと、つまりはどういう…?」

キタキツネ「黎斗の話は適当に流しといた方が良いよ…
      よく分からない言葉ばっか使うし、いちいち相手するのも面倒だし…」

14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:24:43 ID:aUadBzxo

檀黎斗「フン、まぁそんな事はどうでもいい。心行くまで私の作ったゲームを楽しむがイイィッ!!」

かばん「えっ!? これって黎斗さんが作ったんですか!?」

檀黎斗「ふふっ…正確に言えば手掛けたのはソフト面のみだがね。
    元からここに置いてあった筐体を利用させてもらったァ…!」

サーバル「へぇー!黎斗ってすっごいんだね!こんな楽しそうなものを作っちゃうなんて!」

キタキツネ「それに、黎斗の作るゲームはどれも面白いんだよ」

檀黎斗「当然だ!何せ神の才能を持つこの私が直々に手掛けたゲームなのだからなァ!」

15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:25:50 ID:aUadBzxo


キタキツネ「……でも、あの体感型ゲームは疲れるからあまり好きじゃない…」ボソッ

檀黎斗「フンッ……キタキツネ、それは君のぐーたらな性格があのゲームのゲーム性に合わないだけで、私の作ったゲームが悪い訳では断じてない!」


かばん「“あのゲーム?”それって一体…」


ギンギツネ「盛り上がってるところ悪いけど、キタキツネ!ゲームの前に先にお風呂!」

キタキツネ「えー!1回遊んでから~」

サーバル「1回遊んでからー!」


───

16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:27:37 ID:aUadBzxo
~ 暫くして ~


─ GAME OVER ─


キタキツネ「あー、負けちゃった…」

ギンギツネ「終わった? なら早くお風呂に…って、他の三人は?」

キタキツネ「黎斗が“とっておきのゲームがあるから君たちも遊ばないか?”って…あの二人連れて表に出てったよ」

キタキツネ「……ボクはあのゲームあんまり好きじゃないから行かなかったけど…」



~ 宿の外 ~


檀黎斗(ゲンム)「さて、サーバルちゃんにかばんちゃんと言ったね?
         今から君たちに、私が開発した素晴らしいゲームをプレイさせてあげよう!」

サーバル「ほんとに!? やったー!」

かばん「楽しみだねサーバルちゃん!」

17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:28:47 ID:aUadBzxo

檀黎斗「君たちにプレイしてもらうゲームは……そう、ガシャットを使った体感型ゲームだ!」


サーバル「たいかんがたげーむぅ…?」

かばん「さっきキタキツネさんが言ってたゲームですね。
    一体どういうゲームなんですか?」

檀黎斗「フッ…百聞は一見に如かず。先ずはゲームを起動するよ」スッ


ピロリン♪


爆走バイク!


デレレレデレレレンッ!!


no title

18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:32:34 ID:aUadBzxo

サーバル「わっ!何か黄色いのが出てきたよ!」

かばん「バスと色が似てますけど…これって乗り物ですか?
    タイヤが二つしか付いてないですね…」


no title



檀黎斗「ああ、君たちはバイクを見るのが始めてなのか。
    これはバイクという乗り物の一種でね。まぁ君たちにも伝わるように言えば、基本ひとりで乗る屋根のないバスみたいなものさ」
     
檀黎斗「爆走バイクは、プレイヤーがバイクを運転して他のプレイヤーと早さを競うレースゲームなのさ」

サーバル「早さを競うって、これに乗って競争するってこと!? 楽しそー!」


.

19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:33:50 ID:aUadBzxo

かばん(運転かぁ…ちょっと怖いかな…)


かばん「……あの~…ボクはちょっと…見てるだけでも良いですか?」

檀黎斗「……まぁ、他人のプレイを見て楽しむのもゲームの醍醐味のひとつだからね。プレイの無理強いはしないさ」

かばん「は…はい!」

かばん(良かった…最初はちょっと変わった人かと思ってたけど、黎斗さんって本当は結構優しい人で…)



檀黎斗「フゥー…!さぁサーバルゥ!神の恵みを思う存分楽しめェーッ!!」



かばん「………」

かばん(……この人、どっちが素の性格なんだろう…?)

.

20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:37:20 ID:aUadBzxo



レーザー(???)「………」


サーバル「このバイクって乗り物、目が付いてるんだね!何か動物の顔みたい!」


レーザー(貴利矢)「……そんなにまじまじと見つめられると、照れちまうぜジブン」


サーバル「うっ!うわぁー!しゃべったー!?」



.

21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:38:25 ID:aUadBzxo

貴利矢「よう。久しぶりだな、神」

檀黎斗「……九条貴利矢、まさか君が出てくるとはな…」


かばん「あの…お知り合いの方ですか?」

貴利矢「まぁ…腐れ縁ってヤツでね。
    最も、ジブンもコイツと会うのは随分と久しぶりだけどな」
   

檀黎斗「………」


貴利矢「ああ、ついでに言っとくとジブンもコイツと同じバグスターでね。
    本物のバイクはこんな風に喋ったり自分の意思で動いたりしない普通の乗り物なんで、そこんとこ間違えないようにね?」

サーバル「へぇー!じゃあキミはすっごい特別なバイクなんだね!」

貴利矢「いや~それほどでも」

.

22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:39:54 ID:aUadBzxo


檀黎斗「……九条貴利矢。プレイアブルキャラとして出てきた以上、今は君にもこのゲームに付き合ってもらうぞ」

貴利矢「へっ、ジブンはアンタの頼みを聞いてやるつもりなんてからっきし無いんだけどな。
    …まっ、この娘たちの遊びの為ってんなら、乗せられてやっても良いぜ?」

檀黎斗「……フンッ、そうと決まれば話は早い…」カチッ



─STAGE SELECT!!─


no title

23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:41:16 ID:aUadBzxo


サーバル「うわっ!? 急に違うところに来ちゃったー!」

かばん「ここ…どこですか!?」


檀黎斗「ここはレース会場…!
    君がこのじゃじゃ馬バイクを駆使し、過酷な勝負に挑戦する為のステージだァ!」


貴利矢「じゃじゃ馬いうな」



かばん「すごい…黎斗さんのゲームってこんな事も出来るんですね!」

檀黎斗「フッ…神である私に不可能などなァい…!」


.

24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:42:30 ID:aUadBzxo

───


檀黎斗「さぁサーバル!先ずはチュートリアルだ!
    早速だがそのバイクに乗るがいい!」


サーバル「うん!……って、ええっと…これってどうやって乗れば良いのかな?」

貴利矢「ああ、ジブンの背中に股がるような感じで乗ってもらえれば良いから。
    ハンドルはこの、耳の位置にある棒って言えば分かるかい?」


サーバル「ん~と、こことここかな?」ドシッ ギュッ

貴利矢「そうそう。最初はジブンがサポートしながら、運転のやり方とか色々教えてやっから」


サーバル「分かった!よーし!しゅっぱーつ!」

貴利矢「おう、しっかり掴まってな!」



ブロロロロロッ…ブウゥ~ンッ!

25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:45:10 ID:aUadBzxo


サーバル「うおー!はやーい!これすっごい早いよかばんちゃん!」

かばん「気を付けてね!サーバルちゃん!」



ブウゥンッ!! ブウゥゥ~ンッ!!



───


檀黎斗「……さて…チュートリアルはそろそろ終わりにしよう」

サーバル「あー楽しかった~!」

貴利矢「サーバルちゃんは筋がいいぜ。教えられたことすぐ覚えるんだから」

サーバル「えへへ…褒められちゃった!」


.

26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:46:24 ID:aUadBzxo

檀黎斗「さて…ここからがこのゲームの本懐…!
    サーバル…君にはこれからそのバイクを駆り、破壊妨害何でもありのレースゲームに挑戦してもらう…!」


サーバル「あっ、そっか。
     そういえばこのゲームって、他の人と競争するゲームだったね」

貴利矢「んで、その競争相手ってのは誰なんだ?」
 

檀黎斗「それは勿論…」ニヤリッ…



檀黎斗「私だァ!」ピロリン♪



シャカリキスポーツ!!


デューンッ!デレレッ!デレレッ!デッデンッ!!

27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:47:43 ID:aUadBzxo


サーバル「えっ…えぇー!」

かばん「そんな…このゲームを作った張本人の黎斗さんが、サーバルちゃんの相手だなんて…!」


貴利矢「……おいおい…アンタ、バイク相手に自転車で勝負する気かよ…」

檀黎斗「フンッ!ゲームの素人であるサーバル相手にはいいハンデだァ…!」

貴利矢「いや、ハンデ以前の問題だろ」


サーバル「よ…よーし!黎斗が相手でも負けないんだから!」

貴利矢「あっ、そんなに力まなくても大丈夫だよサーバルちゃん。十中八九勝てる勝負だから」


.

28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:52:52 ID:aUadBzxo

────


檀黎斗「さぁ…ゲームの始まりだァ…!」


no title




─ READY… ─



貴利矢「位置について」


サーバル「よーい…!」



.

29: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:53:22 ID:aUadBzxo



─ GO!! ─




サーバル「どんっ!」ブウゥゥ~ンッ!!



檀黎斗「ヴゥゥゥ~ンッ!!」キコキコキコ!!



no title



────

30: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:54:43 ID:aUadBzxo



─ GOAL!! ─
 



サーバル「わーい!私と貴利矢の勝ちー!」


檀黎斗「グゥ…!ゲームマスターである私がァ…こんなズブの素人に負けるなどとォ…ッ!!」


貴利矢「いや当然の結果だろ」



no title

31: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:57:53 ID:aUadBzxo


~ レース会場から元の場所に戻ったサーバル達 ~


サーバル「あー!楽しかったー!」

かばん「かっこよかったよ!サーバルちゃん」

サーバル「えへへ…まー私がバイクの運転出来たのは貴利矢が運転手伝ってくれたお陰だけとね~」


貴利矢「いや、ジブンは最初のチュートリアルのとき以外、サーバルちゃんの運転には手を出しちゃいないぜ」

サーバル「えっ!? 本当に!?」

貴利矢「ああ、全部君の実力だ。やっぱり筋がいいんだわサーバルちゃん」


かばん「すごいねサーバルちゃん!」

サーバル「えへへ…えっへん!」


.

32: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:58:26 ID:aUadBzxo


檀黎斗「……九条貴利矢、君はまたそんな見据えた嘘をついて…」


貴利矢「おーっと!そろそろジブンも帰る時間だ。
    じゃあな、サーバルちゃんにかばんちゃん。機会があったらまた乗ってくれよな」

サーバル「うん!また遊ぼうね貴利矢!」

かばん「ありがとうございました!
    次会う時は、ボクも恐がらずに貴利矢さんに乗れるよう頑張りますから…」

貴利矢「ハハッ、あんまり無理すんなよ」


.

33: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 22:59:41 ID:aUadBzxo


檀黎斗「………」

貴利矢「それと神!ここでまた昔みたいにしょーもない悪巧みなんて企むんじゃねぇぞ?」


檀黎斗「悪巧みとは人聞きの悪い…
    私はひとりのゲームクリエイターとして、人々に夢と冒険を与えるゲームを作り続けているだけだ」


檀黎斗「……今はゲームを作り与える対象が、人間からフレンズに移り変わったというだけのこと…
    そういった意味では、今も昔も私のやる事に何ら変わりはない」


.

34: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:00:30 ID:aUadBzxo


貴利矢「……そうかい。まぁ、もしもここの子たちに迷惑掛けるような、危ないゲームを作るような事があったら…」
    


檀黎斗「………」



貴利矢「……その時はまたジブンが出てきて止めてやるから、そのつもりでな」ガッシュー!




ブウゥゥン…

35: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:01:40 ID:aUadBzxo


サーバル「あっ!消えちゃった!」

檀黎斗(……フンッ…)


かばん「貴利矢さんか…あの人も良いバグスターさんだったね。サーバルちゃん」

サーバル「うん!私と一緒にゲームで遊んで楽しませてくれたし、全然悪い子じゃなかったよ!
     ……んー…バグスターって、本当にボスが言ってたような悪いことをする子たちなのかな?」

かばん「多分ラッキーさんが言ってたのは昔のバグスターさんたちの話で、
    今居るバグスターさんたちは、みんなヒトに危害を加えない良性のバグスターさんなんだと思うよ」

サーバル「そっかー!なら私たちもきっと、バグスターのみんなととお友達になれるね!」

かばん「うん!」



檀黎斗「………」

36: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:03:21 ID:aUadBzxo

サーバル「そうだ!ねぇ黎斗!
     次はかばんちゃんも楽しめるゲームとか出して欲しいんだけど!」

檀黎斗「…なに?」

サーバル「例えば…ほら!レースとか戦いごっことかじゃない
     あんまり危なくない遊びをするゲームとか!」

かばん「あっ、それならボクだけじゃなくて皆で一緒に楽しめるゲームが良いです」


檀黎斗「……成る程…それならこのリズムに合わせてプレイする音楽のゲーム、ドレミファビートがオススメだ!」

サーバル「音楽のゲーム!? 何それ楽しそー!」

かばん「これならボクでも出来そうだし、皆で一緒に楽しめそうだね!」

檀黎斗「フッ…そうと決まれば話は早い…!
    二人ともッ!神の恵みをありがたく受けとれェーッ!!」


no title

37: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:04:50 ID:aUadBzxo


ギンギツネ「あっ!みんなこんなところに居たのね!
      三人とも!もうお風呂の準備は出来てるんだから、ゲームはもうおしまいにしましょう!」


サーバル「えー!せっかくかばんちゃんとゲームしようと思ったのにー!」

かばん「サーバルちゃん。ボクは別に大丈夫だから先に温泉に行こ?
    せっかくギンギツネさんが準備してくれたんだし、ね?」

サーバル「うーん…そうだね。ゲームはお風呂から上がってからにしよっか!」

かばん「うん!」


.

38: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:05:49 ID:aUadBzxo


檀黎斗「ギンギツネェ!私たちの神聖なゲームの時間を邪魔するなァァァアッ!!ヴゥゥンッ!!」



ギンギツネ「つべこべ言わない!」スッ


ギュイーン!


no title



檀黎斗「ウワァー!!」



サーバル「あっ!黎斗!」


ギンギツネ「さっ、二人とも。温泉はこっちよ」



────

39: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:08:18 ID:aUadBzxo


~ 温泉 ~



カピバラ「待ってたよよよ…お湯戻してくれてありがとうねねね…」


檀黎斗(……神だァ…)ホカホカ


no title




ギンギツネ(全く…何だかんだで連れてくれば大人しく入るんだから…)



.

40: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:09:25 ID:aUadBzxo


サーバル「温泉さいこー♪」


かばん「………」


サーバル「かばんちゃん、なんで入らないの?」

かばん「えーっと…これって、服のまま入って良いんですか?」

サーバル「服って何?」

かばん「これですけど…」

サーバル「えー!それって取れるのー!? わたしのもー!?」

ギンギツネ「凄い発見だわ!」


ヌギヌギ…


かばん「えっ? あっ…その…でも人前で全部脱ぐのもなんというかぁ…」



檀黎斗「………」

41: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:12:29 ID:aUadBzxo


ギンギツネ「へぇ~…服を脱ぐとツルツルになるのねぇ」


檀黎斗「………」


no title



サーバル「すごいでしょ!かばんちゃんっていつもこうして面白いこと思い付くんだよ!」


かばん「えへへ…」


.

42: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:12:59 ID:aUadBzxo


檀黎斗「……!」ピコーン!


檀黎斗「……かばん…君のその水晶の輝きが…私の才能を刺激してくれるゥ!」ザバンッ
 

no title



サーバル「あれ?黎斗もう上がっちゃうの? 」

ギンギツネ「黎斗は新しいゲームのアイディアが浮かぶと、ああやっていても立ってもいられなくなっちゃうのよ」

キタキツネ「ああなるともう誰にも止められないよね…」

サーバル「えーっ!じゃあさっきの音楽のゲームは!?」

かばん「あはは…またの機会だね」


───

43: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:14:27 ID:aUadBzxo

~ ギンギツネ達に見送られ、温泉を後にするサーバル達 ~



サーバル「じゃあねー!」


かばん「どうもです~!」


ブロロロロ~…



ギンギツネ「ほら!黎斗も最後に見送りくらいしなさい!」グイグイッ

檀黎斗「ヴゥッ…!!私に指図するなァ!」



ギンギツネ「………」バグヴァイザーⅡスッ…


檀黎斗「わ…分かった…」


no title

44: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:16:06 ID:aUadBzxo

───


ギンギツネ「さてと、私たちも中に戻りましょうか」スタスタ


檀黎斗「……私は新しいゲームの開発に取り掛かるとしよう」

キタキツネ「へぇ…今度はどんなゲームを作るの?」

檀黎斗「フッ…それは完成してからのお楽しみだ」

キタキツネ「……ふーん…」



檀黎斗(……ガシャットを使った体感型ゲーム…
    キタキツネには不評だったが、あのサーバルとかいう外から来たフレンズの反応は上々だった…)

.

45: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:17:55 ID:aUadBzxo


檀黎斗「……フゥーッ…やはり私の才能に狂いはなかったァ!」

キタキツネ「……どうしたの急に?」


檀黎斗「キタキツネ…君が何と言おうと、私の開発したこのガシャットを使ったゲームは間違いなくフレンズの間で流行る!
    今後はもっと幅広い層にウケるように、様々な種類のガシャットを開発しなくてはならない…!」

檀黎斗「一刻も早く開発を進めなければ…!」ニヤニヤ


キタキツネ「……じゃあ、もう普通のゲームは作ってくれないの?」

檀黎斗「ああ、暫くはガシャットの開発に専念するつもりだ」


.

46: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:19:54 ID:aUadBzxo

キタキツネ「えぇー……ボク普通のゲームの方がやりたいのにぃ~…」
              
檀黎斗「フフッ…君も選り好みなんてせずに、このガシャット体感型ゲームをもう一度プレイしてみると良い。
    フレンズ随一のゲーマーである君ならば、以前プレイした時には感じることの出来なかった新たな魅力も、見つけ出すことが出来る筈…」カチャ



キタキツネ「……うーん…」


檀黎斗「………」


キタキツネ「……じゃあ、ちょっとだけ遊んでみても…」スッ


檀黎斗「………」ニヤニヤ



.

47: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:21:59 ID:aUadBzxo




ギンギツネ「黎斗!キタキツネ!」ギュイーン!



no title



檀黎斗「ウワァー!!」



キタキツネ「あっ」




ギンギツネ「あなたたち!ゲームはほどほどにしなさい!」


檀黎斗「ギンギツネェッ!!ヴゥゥーンッ!!」




~ おわり ~

48: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/12/25(月) 23:47:59 ID:aUadBzxo