1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:14:38.31 ID:7sNkPrgW0
神谷道場──
左之助「よう、剣心!」
剣心「おお、左之」
剣心「今日はやけに上機嫌でござるな」
左之助「さすが、飛天御剣流の使い手。鋭い読みしてるじゃねえか」
剣心「今の左之を見れば、誰だって分かるでござるよ」
剣心「さては、なにかいいことでもあったでござるか?」
左之助「おう、聞いてくれ」
左之助「剣心、ついに“百重の極み”が完成したぜ!」
剣心「“百重の極み”!?」
左之助「よう、剣心!」
剣心「おお、左之」
剣心「今日はやけに上機嫌でござるな」
左之助「さすが、飛天御剣流の使い手。鋭い読みしてるじゃねえか」
剣心「今の左之を見れば、誰だって分かるでござるよ」
剣心「さては、なにかいいことでもあったでござるか?」
左之助「おう、聞いてくれ」
左之助「剣心、ついに“百重の極み”が完成したぜ!」
剣心「“百重の極み”!?」
引用元: ・左之助「剣心、ついに“百重の極み”が完成したぜ!」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:18:12.76 ID:7sNkPrgW0
剣心「五や十ではなく……百でござるか」
左之助「おう」
剣心「しかし、左之」
剣心「おぬしが安慈との決闘の際放った“三重の極み”──」
剣心「拙者、あれが二重の極みの最終到達点とばかり思っていたが」
剣心「これまたずいぶん進歩させたものでござるな」
左之助「まーな」
左之助「おう」
剣心「しかし、左之」
剣心「おぬしが安慈との決闘の際放った“三重の極み”──」
剣心「拙者、あれが二重の極みの最終到達点とばかり思っていたが」
剣心「これまたずいぶん進歩させたものでござるな」
左之助「まーな」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:21:23.24 ID:7sNkPrgW0
左之助「俺もせいぜい四重か五重で打ち止めになると思ったんだがよ」
左之助「一度コツが分かるとトントントーンと、な」
左之助「自分でも驚いてるぜ」
剣心「さようでござるか……」
剣心(ふとしたきっかけで、技や術が飛躍的な進歩を遂げる)
剣心(たしかに武芸の世界では、よくある話でござる)
剣心(むろん、日々の積み重ねという土台あってのことではあるが──)
剣心(それにしても、ここまで極端な例はなかなかないでござろう……)
左之助「一度コツが分かるとトントントーンと、な」
左之助「自分でも驚いてるぜ」
剣心「さようでござるか……」
剣心(ふとしたきっかけで、技や術が飛躍的な進歩を遂げる)
剣心(たしかに武芸の世界では、よくある話でござる)
剣心(むろん、日々の積み重ねという土台あってのことではあるが──)
剣心(それにしても、ここまで極端な例はなかなかないでござろう……)
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:24:21.56 ID:7sNkPrgW0
剣心「──で、今日は何をしに来たでござるか?」
左之助「決まってんだろ」
左之助「俺が編み出した百重の極みを、披露しようと思ってきたんだよ」
左之助「直に見てもらって、お前から助言も聞きたいしよ」
剣心「そういうことなら喜んで……といいたいのだが」
剣心「これから洗濯物を片付けねばならなくてな」
剣心「それからでもいいでござるか?」
左之助「……すっかり家事をこなす姿が板についてきたな、お前」
左之助「決まってんだろ」
左之助「俺が編み出した百重の極みを、披露しようと思ってきたんだよ」
左之助「直に見てもらって、お前から助言も聞きたいしよ」
剣心「そういうことなら喜んで……といいたいのだが」
剣心「これから洗濯物を片付けねばならなくてな」
剣心「それからでもいいでござるか?」
左之助「……すっかり家事をこなす姿が板についてきたな、お前」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:27:12.10 ID:7sNkPrgW0
左之助「──そうだ! こういうのは少しくらい見物人を呼んで」
左之助「ド派手にやった方が盛り上がるってもんだ!」
左之助「どうせなら、嬢ちゃんや弥彦も呼んで、パーッと披露してやらぁ!」
剣心「百重の極み披露の後、あわよくば飯や酒にありつこうという魂胆でござるな?」
左之助「うっ……さすが飛天御剣流」ギクッ
剣心「それと、もしもの時のために恵殿を呼んだ方がいいでござるな」
剣心「また右手の損傷が悪化してはまずいでござろう」
左之助「恵か……気は進まねえが、しょうがねえ」
左之助「ド派手にやった方が盛り上がるってもんだ!」
左之助「どうせなら、嬢ちゃんや弥彦も呼んで、パーッと披露してやらぁ!」
剣心「百重の極み披露の後、あわよくば飯や酒にありつこうという魂胆でござるな?」
左之助「うっ……さすが飛天御剣流」ギクッ
剣心「それと、もしもの時のために恵殿を呼んだ方がいいでござるな」
剣心「また右手の損傷が悪化してはまずいでござろう」
左之助「恵か……気は進まねえが、しょうがねえ」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:30:21.48 ID:7sNkPrgW0
道場に、剣心、薫、弥彦、恵の四人が集まった。
薫「剣心、ヒマを持て余した左之助が、新技を開発したんだって?」
弥彦「働きもせず新技開発とか、プー太郎はお気楽でいいぜ」
恵「まったく……また右手をダメにしたらどうする気なのよ」
剣心「言われ放題でござるな、左之」
左之助「うるせーよ」
左之助「ま、右手に関しては心配すんな!」
左之助「俺の計算じゃ、百重の極みは右手への負担は軽微だからよ」
恵「アンタほど、計算って言葉が似合わない人間もいないわよ……」
薫「剣心、ヒマを持て余した左之助が、新技を開発したんだって?」
弥彦「働きもせず新技開発とか、プー太郎はお気楽でいいぜ」
恵「まったく……また右手をダメにしたらどうする気なのよ」
剣心「言われ放題でござるな、左之」
左之助「うるせーよ」
左之助「ま、右手に関しては心配すんな!」
左之助「俺の計算じゃ、百重の極みは右手への負担は軽微だからよ」
恵「アンタほど、計算って言葉が似合わない人間もいないわよ……」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:33:13.42 ID:7sNkPrgW0
弥彦「とにかく、やってみせてくれよ。百重の極みってやつを」
左之助「おう」
左之助「んじゃ、さっそく──」
薫「ちょ、ちょっと待ってよ、左之助」
薫「私、二重の極みですらよく知らないのに……」
薫「ちゃんと一から説明してちょうだいよ」
恵「そうね。今のままで二重だの百重だのいわれても、凄さが分からないわ」
左之助「ああ、そういやそうだな」
左之助「おう」
左之助「んじゃ、さっそく──」
薫「ちょ、ちょっと待ってよ、左之助」
薫「私、二重の極みですらよく知らないのに……」
薫「ちゃんと一から説明してちょうだいよ」
恵「そうね。今のままで二重だの百重だのいわれても、凄さが分からないわ」
左之助「ああ、そういやそうだな」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:36:18.51 ID:7sNkPrgW0
左之助「んじゃあ、二重の極みや三重の極み──」
左之助「百重の極みがいったいどういう手順で行う技なのか、授業してから」
左之助「ド派手に披露してやらぁ」
左之助「安慈には教え広めるものじゃねえっていわれたが──」
左之助「どうせ真似できるもんじゃねぇし、大丈夫だろ」
弥彦「真似できたってやらねぇよ。俺は剣で強くなるんだからな!」
左之助「いうじゃねえか、弥彦」ニッ
左之助「百重の極みがいったいどういう手順で行う技なのか、授業してから」
左之助「ド派手に披露してやらぁ」
左之助「安慈には教え広めるものじゃねえっていわれたが──」
左之助「どうせ真似できるもんじゃねぇし、大丈夫だろ」
弥彦「真似できたってやらねぇよ。俺は剣で強くなるんだからな!」
左之助「いうじゃねえか、弥彦」ニッ
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:39:30.24 ID:7sNkPrgW0
左之助「んじゃ、授業開始だ」
左之助「まずは、二重の極みの説明からだ」
左之助「二重の極みってのは、まずこうやって拳を立てて当てて」コツッ
左之助「すぐに、拳を折って刹那の拍子で二連撃を加えることで」ゴッ
左之助「物体の抵抗を無視して拳の威力を伝えるって技だ」
薫「へぇ~、なんか思ったよりずいぶん簡単なのね」
弥彦「真似できないって……俺でもできちまいそうだぜ」
剣心「いや……この極意は言うは易し、行うは難し、の典型……」
剣心「拳で闘う才と、たゆまぬ努力が両立せねば、到底会得はできぬでござるよ」
恵「こんなムチャな技、どうりで右手だけあんなに傷むわけだわ……」
左之助「まずは、二重の極みの説明からだ」
左之助「二重の極みってのは、まずこうやって拳を立てて当てて」コツッ
左之助「すぐに、拳を折って刹那の拍子で二連撃を加えることで」ゴッ
左之助「物体の抵抗を無視して拳の威力を伝えるって技だ」
薫「へぇ~、なんか思ったよりずいぶん簡単なのね」
弥彦「真似できないって……俺でもできちまいそうだぜ」
剣心「いや……この極意は言うは易し、行うは難し、の典型……」
剣心「拳で闘う才と、たゆまぬ努力が両立せねば、到底会得はできぬでござるよ」
恵「こんなムチャな技、どうりで右手だけあんなに傷むわけだわ……」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:43:11.53 ID:7sNkPrgW0
左之助「──で、二連撃を加えた後、この五指を一気に弾く!」ピンッ
左之助「コイツが三重の極みだ」
剣心「うむ、ここまでは拙者も見た」
剣心「安慈和尚の拳をも打ち破った、死闘の中で左之が達した境地でござる」
薫「つまり、ここからが──」
弥彦「剣心すら知らない境地ってわけか……」
恵「で? 五指を弾いた後は、どうするのよ?」
左之助「この開いた掌を、ぶつける」バシッ
左之助「これで四重の極みだ」
剣心「なるほど」
左之助「コイツが三重の極みだ」
剣心「うむ、ここまでは拙者も見た」
剣心「安慈和尚の拳をも打ち破った、死闘の中で左之が達した境地でござる」
薫「つまり、ここからが──」
弥彦「剣心すら知らない境地ってわけか……」
恵「で? 五指を弾いた後は、どうするのよ?」
左之助「この開いた掌を、ぶつける」バシッ
左之助「これで四重の極みだ」
剣心「なるほど」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:46:16.82 ID:7sNkPrgW0
左之助「んじゃ、こっからは手早く説明してくぜ」
左之助「なんたって百重だからな」
左之助「次は掌を裏返して、右手の甲を当てる! これで五重の極み」ペシッ
左之助「んで、右手首を当てて六重、右前腕を当てて七重」パシッ パシッ
左之助「右肘を当てて八重! そのまま右肩をぶつけて九重!」ゴッ ドッ
左之助「んでもって──」
左之助「右鎖骨を当てて十重!」ゴッ
弥彦「ようするに、十までで右上半身全体を使うわけだな」
剣心「ふむ、理にかなっているでござる」
左之助「んじゃ、次は十一だ」
左之助「なんたって百重だからな」
左之助「次は掌を裏返して、右手の甲を当てる! これで五重の極み」ペシッ
左之助「んで、右手首を当てて六重、右前腕を当てて七重」パシッ パシッ
左之助「右肘を当てて八重! そのまま右肩をぶつけて九重!」ゴッ ドッ
左之助「んでもって──」
左之助「右鎖骨を当てて十重!」ゴッ
弥彦「ようするに、十までで右上半身全体を使うわけだな」
剣心「ふむ、理にかなっているでござる」
左之助「んじゃ、次は十一だ」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:50:12.37 ID:7sNkPrgW0
左之助「左鎖骨と左肩で、十一重、十二重」ドッ ゴッ
左之助「左肘、左前腕で十三重、十四重!」ゴッ パシッ
薫「左半身に移って、ちょうどさっきまでの順序を逆流する感じね」
左之助「左手首で十五重!」パシッ
左之助「左手の甲で、十六重」パシッ
左之助「んでもって、左手の小指、薬指、中指、人差し指の四連撃で」パパパシッ
左之助「二十重の極み!」
恵「ってことは、二十一からは左手の親指から開始ってコト?」
左之助「いや、そうはならねぇんだ」
恵「え?」
左之助「左肘、左前腕で十三重、十四重!」ゴッ パシッ
薫「左半身に移って、ちょうどさっきまでの順序を逆流する感じね」
左之助「左手首で十五重!」パシッ
左之助「左手の甲で、十六重」パシッ
左之助「んでもって、左手の小指、薬指、中指、人差し指の四連撃で」パパパシッ
左之助「二十重の極み!」
恵「ってことは、二十一からは左手の親指から開始ってコト?」
左之助「いや、そうはならねぇんだ」
恵「え?」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:53:18.75 ID:7sNkPrgW0
左之助「二十一からは頭に移る」
弥彦「なんでだよ!?」
弥彦「今まで体の部位が繋がってたのに、急に途切れちまったじゃねえか」
左之助「しょうがねえだろ、こうしなきゃ極みが続かねぇんだからよ」
左之助「俺も最初は左手の親指が二十一だと思ったんだが──」
左之助「それじゃ、どうしても二十一重にならねぇんだ」
剣心「ふむ……」
剣心「例えば人体のツボというのは、押すと思わぬところに効果をもたらすもの」
剣心「手のツボが下半身に効いたり、頭にあるツボが内臓に効いたりする」
剣心「直接位置が繋がっていなくとも、関連性があるということでござる」
剣心「二重の極みの術理も、おそらくそのようなところがあるのでござろう」
薫「あ~……たしかにそういうものなのかもね」
弥彦「なんでだよ!?」
弥彦「今まで体の部位が繋がってたのに、急に途切れちまったじゃねえか」
左之助「しょうがねえだろ、こうしなきゃ極みが続かねぇんだからよ」
左之助「俺も最初は左手の親指が二十一だと思ったんだが──」
左之助「それじゃ、どうしても二十一重にならねぇんだ」
剣心「ふむ……」
剣心「例えば人体のツボというのは、押すと思わぬところに効果をもたらすもの」
剣心「手のツボが下半身に効いたり、頭にあるツボが内臓に効いたりする」
剣心「直接位置が繋がっていなくとも、関連性があるということでござる」
剣心「二重の極みの術理も、おそらくそのようなところがあるのでござろう」
薫「あ~……たしかにそういうものなのかもね」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 01:56:12.00 ID:7sNkPrgW0
左之助「さてと、二十一から再開するぜ」
左之助「頭──つまり頭突きで二十一重」ゴンッ
左之助「額で二十二重」ゴスッ
左之助「右耳たぶで二十三重、左耳たぶで二十四重」ペタッ ペタッ
左之助「右眉毛で二十五重、左眉毛で二十六重」ペタッ ペタッ
左之助「右目で二十七重、左目で二十八重」グニュッ グニュッ
弥彦「オイオイ左之助、目まで使うのかよ」
左之助「ああ、なにしろ百重の極みだからな。全身使わなきゃならねえ」
左之助「そんでもって、右頬をぶつけて二十九重!」グニッ
左之助「左頬をぶつけて三十重だ」グニッ
剣心「これでちょうど、三重の極みの十倍になったでござるな」
左之助「そういうこった」ニッ
左之助「頭──つまり頭突きで二十一重」ゴンッ
左之助「額で二十二重」ゴスッ
左之助「右耳たぶで二十三重、左耳たぶで二十四重」ペタッ ペタッ
左之助「右眉毛で二十五重、左眉毛で二十六重」ペタッ ペタッ
左之助「右目で二十七重、左目で二十八重」グニュッ グニュッ
弥彦「オイオイ左之助、目まで使うのかよ」
左之助「ああ、なにしろ百重の極みだからな。全身使わなきゃならねえ」
左之助「そんでもって、右頬をぶつけて二十九重!」グニッ
左之助「左頬をぶつけて三十重だ」グニッ
剣心「これでちょうど、三重の極みの十倍になったでござるな」
左之助「そういうこった」ニッ
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:00:10.81 ID:7sNkPrgW0
左之助「んじゃ三十一からだが──」
左之助「まずは鼻をぶつけて三十一重、鼻の下を当てて三十二重」ガッ ゴッ
左之助「唇で三十三重」ブチュッ
左之助「口を開いて、噛みついて三十四重」ガブッ
左之助「舌で突いて、三十五重」ベロッ
左之助「顎先を当てて三十六重、顎の裏を当てて三十七重」ゴッ ガンッ
左之助「喉仏で三十八重」ムニッ
左之助「顎を下に動かして、顎と首の根元で相手を挟むことによって三十九重」スッ
左之助「それを勢いよく開くことで四十重」カパッ
薫「これで、顔面の部位のほとんどを使ったわね」
恵「次はどうするわけ?」
左之助「まずは鼻をぶつけて三十一重、鼻の下を当てて三十二重」ガッ ゴッ
左之助「唇で三十三重」ブチュッ
左之助「口を開いて、噛みついて三十四重」ガブッ
左之助「舌で突いて、三十五重」ベロッ
左之助「顎先を当てて三十六重、顎の裏を当てて三十七重」ゴッ ガンッ
左之助「喉仏で三十八重」ムニッ
左之助「顎を下に動かして、顎と首の根元で相手を挟むことによって三十九重」スッ
左之助「それを勢いよく開くことで四十重」カパッ
薫「これで、顔面の部位のほとんどを使ったわね」
恵「次はどうするわけ?」
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:03:38.18 ID:7sNkPrgW0
左之助「右○○をぶつけて、四十一重」プニッ
左之助「左○○をぶつけて、四十二重」プニッ
左之助「鳩尾をぶつけて四十三重」グンッ
左之助「へそを当てて四十四重」ピトッ
左之助「──と、ここで下半身に行くかと思いきやまだいかねえ」
左之助「ここで両腕で敵を抱きしめる」ガシッ
左之助「これで四十五重ってわけだ」
弥彦「へえ、そんな工程もあるんだな」
左之助「んでもって、この状態で五度サバ折りを決めりゃあ──」グンッ
左之助「一気に五十重に到達する!」
剣心「これで、ようやく折り返し地点でござるな」
左之助「左○○をぶつけて、四十二重」プニッ
左之助「鳩尾をぶつけて四十三重」グンッ
左之助「へそを当てて四十四重」ピトッ
左之助「──と、ここで下半身に行くかと思いきやまだいかねえ」
左之助「ここで両腕で敵を抱きしめる」ガシッ
左之助「これで四十五重ってわけだ」
弥彦「へえ、そんな工程もあるんだな」
左之助「んでもって、この状態で五度サバ折りを決めりゃあ──」グンッ
左之助「一気に五十重に到達する!」
剣心「これで、ようやく折り返し地点でござるな」
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:06:14.89 ID:7sNkPrgW0
左之助「五十一からはお待ちかね、いよいよ下半身ってわけだ」
弥彦「別に待ちかねてねーよ」
左之助「まずは股間で五十一重!」グニッ
左之助「右○○で五十二重、左○○で五十三重だ」プニプニッ
左之助「股で挟んで五十四重の極み!」ガシッ
左之助「股でこすって五十五重の極みだ!」ゴリゴリ
左之助「そしたら、右膝で蹴りをブチ込んで五十六重!」ゴッ
左之助「左膝で五十七重!」ゴッ
左之助「右スネ、左スネで五十八重、五十九重ときて──」ガッ ガッ
左之助「一度基本に戻って右拳で殴って六十重!」ガスッ
恵「まぁたしかに……一度基本に戻るのは大事かもしれないわね」
弥彦「別に待ちかねてねーよ」
左之助「まずは股間で五十一重!」グニッ
左之助「右○○で五十二重、左○○で五十三重だ」プニプニッ
左之助「股で挟んで五十四重の極み!」ガシッ
左之助「股でこすって五十五重の極みだ!」ゴリゴリ
左之助「そしたら、右膝で蹴りをブチ込んで五十六重!」ゴッ
左之助「左膝で五十七重!」ゴッ
左之助「右スネ、左スネで五十八重、五十九重ときて──」ガッ ガッ
左之助「一度基本に戻って右拳で殴って六十重!」ガスッ
恵「まぁたしかに……一度基本に戻るのは大事かもしれないわね」
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:10:17.83 ID:7sNkPrgW0
左之助「どんどんいくぜ!」
左之助「右ふくらはぎをぶつけて六十一重!」ブニッ
左之助「そのまま右カカトで蹴り飛ばして六十二重!」ガッ
左之助「さらに右足裏で踏んづけて六十三重!」ガッ
左之助「右つま先を突き刺して六十四重!」ドスッ
左之助「右足の甲で六十五重!」ゴッ
左之助「こっからは左足に移るぜ」
左之助「左足の甲、左つま先、左足裏、左カカト、左ふくらはぎで──」ガガガガガッ
左之助「六十六重、六十七重、六十八重、六十九重、七十重の極みだ!」
薫「すごいわ……!」
弥彦「やるじゃねえか、左之助!」
左之助「嬢ちゃん、弥彦、ちったぁ見直したか?」
左之助「右ふくらはぎをぶつけて六十一重!」ブニッ
左之助「そのまま右カカトで蹴り飛ばして六十二重!」ガッ
左之助「さらに右足裏で踏んづけて六十三重!」ガッ
左之助「右つま先を突き刺して六十四重!」ドスッ
左之助「右足の甲で六十五重!」ゴッ
左之助「こっからは左足に移るぜ」
左之助「左足の甲、左つま先、左足裏、左カカト、左ふくらはぎで──」ガガガガガッ
左之助「六十六重、六十七重、六十八重、六十九重、七十重の極みだ!」
薫「すごいわ……!」
弥彦「やるじゃねえか、左之助!」
左之助「嬢ちゃん、弥彦、ちったぁ見直したか?」
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:14:27.35 ID:7sNkPrgW0
左之助「七十一からは、また少しずつ上に上がっていくんだ」
左之助「まず右膝の裏で、七十一重! 左膝の裏を使って七十二重!」ドッ ガッ
剣心「ふむ……」
左之助「右太ももで七十三重、左太ももをぶつけて七十四重!」ドッ パシッ
左之助「さらに、ケツを丸ごとぶつけて七十五重の極みだ!」ドムッ
弥彦「おお……!」
左之助「んでもって、屁を五連発!」プッ プッ プッ プッ プッ
左之助「これで八十重の極み到達だ!」
左之助「まず右膝の裏で、七十一重! 左膝の裏を使って七十二重!」ドッ ガッ
剣心「ふむ……」
左之助「右太ももで七十三重、左太ももをぶつけて七十四重!」ドッ パシッ
左之助「さらに、ケツを丸ごとぶつけて七十五重の極みだ!」ドムッ
弥彦「おお……!」
左之助「んでもって、屁を五連発!」プッ プッ プッ プッ プッ
左之助「これで八十重の極み到達だ!」
118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:16:22.64 ID:7sNkPrgW0
左之助「だが、残り二十」
左之助「こっからグンと難度が跳ね上がる!」
左之助「みんな、心して聞いてくれや」
剣心「…………」
弥彦「…………」ドキドキ…
薫「…………」ゴクッ
恵「…………」ドクン…
左之助「んじゃ、いくぜ!」
左之助「こっからグンと難度が跳ね上がる!」
左之助「みんな、心して聞いてくれや」
剣心「…………」
弥彦「…………」ドキドキ…
薫「…………」ゴクッ
恵「…………」ドクン…
左之助「んじゃ、いくぜ!」
124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:19:39.23 ID:7sNkPrgW0
左之助「まず後頭部で八十一重!」ゴッ
左之助「首の後ろ──つまり延髄で八十二重!」ガッ
左之助「右肩甲骨で八十三重! 左肩甲骨で八十四重!」ゴッ ゴッ
左之助「背中全体をぶつけて八十五重の極み!」ゴッ
左之助「右脇で八十六重! 左脇で八十七重!」バシッ バシッ
左之助「ツバをふっかけて八十八重の極み!」ペッ
左之助「吐息を優しく吹きかけて八十九重の極み!」フッ
左之助「首筋に浮かんでる頸動脈をぶつけて九十重の極み!」プニッ
左之助「さああと十だ!」
左之助「首の後ろ──つまり延髄で八十二重!」ガッ
左之助「右肩甲骨で八十三重! 左肩甲骨で八十四重!」ゴッ ゴッ
左之助「背中全体をぶつけて八十五重の極み!」ゴッ
左之助「右脇で八十六重! 左脇で八十七重!」バシッ バシッ
左之助「ツバをふっかけて八十八重の極み!」ペッ
左之助「吐息を優しく吹きかけて八十九重の極み!」フッ
左之助「首筋に浮かんでる頸動脈をぶつけて九十重の極み!」プニッ
左之助「さああと十だ!」
134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:23:15.29 ID:7sNkPrgW0
左之助「九十一重の極みを叩き込むには──」
左之助「まずこうやって逆立ちする」バッ
左之助「んでもってこの格好のまま五回転!」ギュルルッ
左之助「五回転した後、すぐ立ち上がってデコピンをすりゃあ九十一重だ!」ピンッ
弥彦「逆立ちして回転する意味ってあんのか?」
左之助「もちろんあるぜ」
弥彦「どんな意味があるんだ?」
左之助「それを説明しようとすると、日が暮れちまう」
左之助「とりあえず先に進むぜ」
弥彦「野暮な質問して悪かったな、左之助」
左之助「まずこうやって逆立ちする」バッ
左之助「んでもってこの格好のまま五回転!」ギュルルッ
左之助「五回転した後、すぐ立ち上がってデコピンをすりゃあ九十一重だ!」ピンッ
弥彦「逆立ちして回転する意味ってあんのか?」
左之助「もちろんあるぜ」
弥彦「どんな意味があるんだ?」
左之助「それを説明しようとすると、日が暮れちまう」
左之助「とりあえず先に進むぜ」
弥彦「野暮な質問して悪かったな、左之助」
143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:26:55.30 ID:7sNkPrgW0
左之助「次はこうだ」
左之助「まず笑う」ニッ
左之助「笑いながら相手に近づいて──」
左之助「平手打ち──ビンタをかます! これで九十二重の極み!」パシッ
剣心「笑う必要はあるでござるか?」
左之助「もちろんあるが、説明してると日が変わっちまうんでな」
左之助「そして鼻歌をフンフンやりながら」フンフーン
左之助「右○○と左○○を、それぞれ左手と右手でつまんで」ギュッ
左之助「頭突きをすりゃあ……九十三重の極み!」ゴッ
薫「鼻歌や、○○をつまむ意味は?」
左之助「わりいな嬢ちゃん、説明すると明日の朝日が昇る時刻になっちまう」
左之助「まず笑う」ニッ
左之助「笑いながら相手に近づいて──」
左之助「平手打ち──ビンタをかます! これで九十二重の極み!」パシッ
剣心「笑う必要はあるでござるか?」
左之助「もちろんあるが、説明してると日が変わっちまうんでな」
左之助「そして鼻歌をフンフンやりながら」フンフーン
左之助「右○○と左○○を、それぞれ左手と右手でつまんで」ギュッ
左之助「頭突きをすりゃあ……九十三重の極み!」ゴッ
薫「鼻歌や、○○をつまむ意味は?」
左之助「わりいな嬢ちゃん、説明すると明日の朝日が昇る時刻になっちまう」
151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:30:22.17 ID:7sNkPrgW0
左之助「自分の全身をこすりまくると」ゴシゴシ…
左之助「汗と汚れと垢の混じった固まりが取れる」
左之助「これを、相手に投げつけると九十四重!」ポイッ
左之助「右手で箸を持つフリ、左手でどんぶりを持つフリをして」スッ…
左之助「蕎麦を食べるフリをしながら……」ズルズル…
左之助「尾てい骨を相手にブチ当てて九十五重の極み!」ゴッ
左之助「自分の鼻毛を抜いてから」ツンッ
左之助「その鼻毛を自分の頭に乗せて──」パサッ
左之助「相手を蹴る! これでようやく九十六重だ!」ガッ
恵「九十台になってから、だいぶ手順が複雑になってきたわね……」
左之助「汗と汚れと垢の混じった固まりが取れる」
左之助「これを、相手に投げつけると九十四重!」ポイッ
左之助「右手で箸を持つフリ、左手でどんぶりを持つフリをして」スッ…
左之助「蕎麦を食べるフリをしながら……」ズルズル…
左之助「尾てい骨を相手にブチ当てて九十五重の極み!」ゴッ
左之助「自分の鼻毛を抜いてから」ツンッ
左之助「その鼻毛を自分の頭に乗せて──」パサッ
左之助「相手を蹴る! これでようやく九十六重だ!」ガッ
恵「九十台になってから、だいぶ手順が複雑になってきたわね……」
156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:34:12.18 ID:7sNkPrgW0
左之助「両方の鼻の穴に人差し指を差し込んでから──」グニッ
左之助「軽く盆踊りを踊った後、左肩を絶妙な角度でぶつける!」ゴスッ
左之助「九十七重の極み!」
左之助「首を前後に激しく振りながら!」ブンブンブンブン
左之助「手足も激しく振りながら!」ブンブンブンブン
左之助「左肘で相手を小突く! これが九十八重!」コツッ
左之助「体を海老みてえに反って!」グイッ
左之助「足をガニマタに開いて、ケツを上下に振り、深呼吸をしつつ」ババババッ
左之助「右目のまぶたで敵を挟む! 九十九重の極みだ!」パチッ
恵(次が──)
薫(いよいよ──)
弥彦(百重の極み最後の──)
剣心(一撃!)
左之助「軽く盆踊りを踊った後、左肩を絶妙な角度でぶつける!」ゴスッ
左之助「九十七重の極み!」
左之助「首を前後に激しく振りながら!」ブンブンブンブン
左之助「手足も激しく振りながら!」ブンブンブンブン
左之助「左肘で相手を小突く! これが九十八重!」コツッ
左之助「体を海老みてえに反って!」グイッ
左之助「足をガニマタに開いて、ケツを上下に振り、深呼吸をしつつ」ババババッ
左之助「右目のまぶたで敵を挟む! 九十九重の極みだ!」パチッ
恵(次が──)
薫(いよいよ──)
弥彦(百重の極み最後の──)
剣心(一撃!)
165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:37:27.35 ID:7sNkPrgW0
左之助「最後はもちろんこれだ!」
左之助「俺の右手で、二重の極みを叩き込む!」ガガッ
左之助「以上、百連撃を刹那の拍子で叩き込むのが、“百重の極み”だ!」
左之助「……どうでぇ」ニッ
弥彦「…………」
弥彦「オイ、ちょっと待てよ」
弥彦「最後に二重の極みを叩き込んだら、百じゃなく百一じゃねえか?」
左之助「あっ……」
剣心「弥彦のいうとおりでござるな」
薫「そうよねえ」
恵「数も数えられないの? アンタ」
左之助「うるせえ! キリがいいから、百重の極みでいいんでえ!」
左之助「俺の右手で、二重の極みを叩き込む!」ガガッ
左之助「以上、百連撃を刹那の拍子で叩き込むのが、“百重の極み”だ!」
左之助「……どうでぇ」ニッ
弥彦「…………」
弥彦「オイ、ちょっと待てよ」
弥彦「最後に二重の極みを叩き込んだら、百じゃなく百一じゃねえか?」
左之助「あっ……」
剣心「弥彦のいうとおりでござるな」
薫「そうよねえ」
恵「数も数えられないの? アンタ」
左之助「うるせえ! キリがいいから、百重の極みでいいんでえ!」
174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:40:23.47 ID:7sNkPrgW0
左之助「とにかく、いよいよ本番だ」
左之助「さっそく百重の極みをお披露目するぜ」
薫「左之助、どこで披露するつもりよ!」
左之助「そりゃもちろん、道場(ここ)でだよ」
薫「なにに向けて、その百重の極みを放つつもり?」
左之助「そりゃもちろん、道場の床か壁で──」
薫「絶対ダメ! どうしてもやるっていうのなら、修理代払ってよね!」
左之助「ちっ……」
剣心「当然でござるよ……左之」
左之助「さっそく百重の極みをお披露目するぜ」
薫「左之助、どこで披露するつもりよ!」
左之助「そりゃもちろん、道場(ここ)でだよ」
薫「なにに向けて、その百重の極みを放つつもり?」
左之助「そりゃもちろん、道場の床か壁で──」
薫「絶対ダメ! どうしてもやるっていうのなら、修理代払ってよね!」
左之助「ちっ……」
剣心「当然でござるよ……左之」
180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:43:24.00 ID:7sNkPrgW0
庭──
薫「ここでならいいわ。地面に向けて打ってみて」
左之助「ありがとよ、嬢ちゃん」
左之助「多分、土がすげえ飛び散るから、みんな離れてろよ」
弥彦「多分ってお前、百重の極みの威力を試してねえのか?」
左之助「ああ、極意としては到達したが、打つのは今日が初めてだ」
恵「なんだか不安だわ……」
左之助「よっしゃ、行くぜ」スゥ…
剣心「みんな、念のため拙者の後ろに」
薫「うん」スッ…
薫「ここでならいいわ。地面に向けて打ってみて」
左之助「ありがとよ、嬢ちゃん」
左之助「多分、土がすげえ飛び散るから、みんな離れてろよ」
弥彦「多分ってお前、百重の極みの威力を試してねえのか?」
左之助「ああ、極意としては到達したが、打つのは今日が初めてだ」
恵「なんだか不安だわ……」
左之助「よっしゃ、行くぜ」スゥ…
剣心「みんな、念のため拙者の後ろに」
薫「うん」スッ…
183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:45:18.76 ID:7sNkPrgW0
左之助「うおおおおおおおおっ!!!」
左之助「百重の極みッ!!!」
ドッバァァァァァンッ!!!!!
剣心「左之ォッ!」
薫「左之助ッ!?」
弥彦「左之助ぇぇぇっ!」
恵「いやぁぁぁっ!」
左之助「百重の極みッ!!!」
ドッバァァァァァンッ!!!!!
剣心「左之ォッ!」
薫「左之助ッ!?」
弥彦「左之助ぇぇぇっ!」
恵「いやぁぁぁっ!」
192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:48:27.26 ID:7sNkPrgW0
左之助「オメーたち、なにバカ騒ぎしてるんでえ」
剣心「おろ?」
薫「あら?」
弥彦「すげえ音がしたから、てっきり左之助が弾け飛んじまったのかと……」
恵「私もよ……」
左之助「心配すんな。多少は衝撃がきたが、このとおり五体満足だぜ」
剣心「おろ?」
薫「あら?」
弥彦「すげえ音がしたから、てっきり左之助が弾け飛んじまったのかと……」
恵「私もよ……」
左之助「心配すんな。多少は衝撃がきたが、このとおり五体満足だぜ」
198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:51:24.28 ID:7sNkPrgW0
剣心「拙者としたことが、とんだ早とちりだったでござるか」
薫「でもすごい音がしたわりに、地面はなんともなってないわね」
薫「正直、十本刀の巨人が作ったぐらいの穴ができるのは、覚悟してたんだけど」
弥彦「百撃同士が相殺し合って、衝撃がなくなったんじゃねえか?」
恵「ありえるわね、それ」
ゴゴゴゴゴ……
剣心「おろ?」
薫「でもすごい音がしたわりに、地面はなんともなってないわね」
薫「正直、十本刀の巨人が作ったぐらいの穴ができるのは、覚悟してたんだけど」
弥彦「百撃同士が相殺し合って、衝撃がなくなったんじゃねえか?」
恵「ありえるわね、それ」
ゴゴゴゴゴ……
剣心「おろ?」
207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:54:21.62 ID:7sNkPrgW0
ゴゴゴゴゴ……
薫「なにこれ!? 地面が揺れてるわ!」
ピシピシ……
弥彦「じ、地面が割れてく……!」
ドゴォンッ! ドゴォンッ!
恵「あちこちで地面が、噴火みたいに爆発してるわ!」
剣心「これはまさか──」
左之助「百重の極みの仕業ってか……!」
薫「なにこれ!? 地面が揺れてるわ!」
ピシピシ……
弥彦「じ、地面が割れてく……!」
ドゴォンッ! ドゴォンッ!
恵「あちこちで地面が、噴火みたいに爆発してるわ!」
剣心「これはまさか──」
左之助「百重の極みの仕業ってか……!」
213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:56:32.32 ID:7sNkPrgW0
ゴゴゴゴゴ……
薫「剣心、この揺れ……すぐに収まるかしら?」
剣心「いや……拙者の読みからすると、この揺れはこの辺りだけではござらんな」
薫「どういうこと?」
剣心「なんというか……この“世界”そのものが揺れているような──」
薫「えぇっ!?」
弥彦「ホントかよ!?」
恵「そんな……」
左之助(このままじゃ、俺の百重の極みで世界が滅んじまう!)
ズガァンッ! ドォンッ!
薫「剣心、この揺れ……すぐに収まるかしら?」
剣心「いや……拙者の読みからすると、この揺れはこの辺りだけではござらんな」
薫「どういうこと?」
剣心「なんというか……この“世界”そのものが揺れているような──」
薫「えぇっ!?」
弥彦「ホントかよ!?」
恵「そんな……」
左之助(このままじゃ、俺の百重の極みで世界が滅んじまう!)
ズガァンッ! ドォンッ!
218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 02:59:47.17 ID:7sNkPrgW0
ゴゴゴゴゴ……
左之助(明治政府には頼りたくねえが、背に腹は代えられねえ!)
左之助「剣心!」
左之助「だれか維新志士時代のお仲間にでも頼んで、今すぐ船を用意してくれ!」
剣心「なぜでござるか!?」
左之助「決まってんだろ!? “極み外し”だ!」
左之助「この日本の裏側にある土地に行って、百重の極みをもう一回打って」
左之助「百重の極みを無効化するんだ!」
剣心「なるほど!」
ドバァンッ! ドゴォンッ!
左之助(明治政府には頼りたくねえが、背に腹は代えられねえ!)
左之助「剣心!」
左之助「だれか維新志士時代のお仲間にでも頼んで、今すぐ船を用意してくれ!」
剣心「なぜでござるか!?」
左之助「決まってんだろ!? “極み外し”だ!」
左之助「この日本の裏側にある土地に行って、百重の極みをもう一回打って」
左之助「百重の極みを無効化するんだ!」
剣心「なるほど!」
ドバァンッ! ドゴォンッ!
226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 03:02:35.49 ID:7sNkPrgW0
陸軍省──
ゴゴゴゴゴ……
山県「おお、緋村! この激しい揺れの中、わざわざ会いに来てくれるとは!」
山県「ところで何用かな?」
剣心「山県さん、軍艦を一隻貸して欲しいでござる!」
山県「軍艦を? なぜだ?」
剣心「早くするでござる! 間に合わなくなっても知らぬぞ!」ギンッ
山県「わ、分かった! 海軍に要請して、すぐ手配しよう!」
ズドォンッ! ドゴォンッ!
ゴゴゴゴゴ……
山県「おお、緋村! この激しい揺れの中、わざわざ会いに来てくれるとは!」
山県「ところで何用かな?」
剣心「山県さん、軍艦を一隻貸して欲しいでござる!」
山県「軍艦を? なぜだ?」
剣心「早くするでござる! 間に合わなくなっても知らぬぞ!」ギンッ
山県「わ、分かった! 海軍に要請して、すぐ手配しよう!」
ズドォンッ! ドゴォンッ!
232: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 03:06:38.61 ID:7sNkPrgW0
一週間の航海の末、剣心たちは南米にたどり着いた。
ゴゴゴゴゴ……
ドゴォンッ! ズガァンッ! ドォンッ!
剣心「百重の極みの影響で海も荒れていて、苦しい船旅でござったな」
剣心「だが、波や嵐の力を借りることで、かなり早くたどり着くことができた」
弥彦「左之助! とっとと百重の極みを打ち込んでくれよ!」
薫「ええ、揺れや爆発がどんどんひどくなってる! もうすぐ世界が滅びちゃうわ!」
恵「早くしなさい!」
左之助「おうよ、任せとけ!」
左之助「オラァァァッ!!!」
左之助「百重の極みッ!!!」
ドッバァァァァァンッ!!!!!
ゴゴゴゴゴ……
ドゴォンッ! ズガァンッ! ドォンッ!
剣心「百重の極みの影響で海も荒れていて、苦しい船旅でござったな」
剣心「だが、波や嵐の力を借りることで、かなり早くたどり着くことができた」
弥彦「左之助! とっとと百重の極みを打ち込んでくれよ!」
薫「ええ、揺れや爆発がどんどんひどくなってる! もうすぐ世界が滅びちゃうわ!」
恵「早くしなさい!」
左之助「おうよ、任せとけ!」
左之助「オラァァァッ!!!」
左之助「百重の極みッ!!!」
ドッバァァァァァンッ!!!!!
238: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/27(土) 03:10:25.12 ID:7sNkPrgW0
シ~ン……
剣心「おろ?」
弥彦「やったぜ、揺れが収まった!」
薫「よかった……」ホッ…
恵「自分の技で世界を滅ぼしかけて、自分の技で救うなんて……つくづくバカね」
左之助「かなりきわどかったが、“極み外し”がうまくいったな」
左之助「ま、百重の極みは今後なるべく使わないように──」
薫&弥彦&恵「二度と使うな!!!」
剣心「やはり、この技は二重ぐらいにしておくのが、一番でござるな」ニッ
おわり
剣心「おろ?」
弥彦「やったぜ、揺れが収まった!」
薫「よかった……」ホッ…
恵「自分の技で世界を滅ぼしかけて、自分の技で救うなんて……つくづくバカね」
左之助「かなりきわどかったが、“極み外し”がうまくいったな」
左之助「ま、百重の極みは今後なるべく使わないように──」
薫&弥彦&恵「二度と使うな!!!」
剣心「やはり、この技は二重ぐらいにしておくのが、一番でござるな」ニッ
おわり
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