1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 22:48:47.00 ID:2O7NT8fp0
―モノクマ劇場―

モノクマ「このSSはまだ割と平和だった頃の希望ヶ峰学園を舞台にしているよ。コロシアイ学園生活なんてものは暗黒空間に飲み込んでおいたぜ」

モノクマ「ところで、罰ゲーム告白ってあるよね?実はボクも昔それでクラスの嫌われ者に告白するハメになったんだよ」

モノクマ「やつはボクの告白に対してOKしてきたけどね。すぐに罰ゲームだってバラしてやったけどね。うおんうおん泣いて気持ち悪くて余計に嫌われ者キャラになったけどね」

モノクマ「で、それから時は流れて今度はボクが便所サンダルを履いたとある超高校級の才能を持つイケメンに告白されたんだけど…断っちゃった」

モノクマ「だって、罰ゲーム告白かも知れないんだよ?OKしたらあの時の嫌われ者みたいに笑いものになるだけかも知れないじゃないか。人を呪わば穴二つって言うしね」

モノクマ「そしてボクは気づいたのさ。これから先ボクは誰の告白に対しても真摯に受け止めることはできないって」

モノクマ「人の信頼を裏切る行為を遊び半分でする人は、他人を信じる気持ちをなくしてしまうのです」

引用元: 苗木「クラスの女子全員に告白した結果」 



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2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 22:50:56.32 ID:2O7NT8fp0
葉隠「暇だからみんなでババ抜きするべ」

苗木「ババ抜き?面白そうだね」

桑田「ババ抜きか。ただ勝負するだけじゃ詰まらないから、何か罰ゲーム用意しようぜ」

大和田「上等だコラ!男は黙って一本勝負!負けたら即罰ゲームだ!」

石丸「学校でゲームをするのは言語道断だが…兄弟が言うのなら仕方ない。それに賛成だ!」

十神「下らん。どうして俺が凡人の遊びに付き合わなければならない」

山田「十神白夜殿。まさか勝つ自信がないのでは?」

十神「なにぃ?」

桑田「いいよ別に。こんなやつ放っておいてオレたちだけでもやろうぜ」

葉隠「そうだべ。女子はこの場にいないから男子だけでやるべ」

大和田「おう。男同士の対決ってわけだな。あ、ってことは参加しないやつは男じゃねえな」

十神「キサマら!!……いいだろう。この十神白夜をゲームに参加させたことを後悔させてやる!」

山田「煽り耐性ゼロですな」ボソッ

十神「何か言ったか?」

山田「いえ、なにも」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 22:52:41.75 ID:2O7NT8fp0
苗木(こうして、ババ抜きをすることになったんだけど……)

桑田「よっしゃー!あがったー!」

十神「チッ二位あがりか。まあいいだろう。どうせただの遊びに過ぎん」

山田「負け惜しみ乙。頂点取れなくて残念だったでござるなwwwwコポォwwwwでは、引きますぞ……おぉ!あがりしましたぞ」

石丸「うーむ……みんな順当にあがって…あ、僕もあがりだ」

葉隠「俺の占いだとここであがれるはず……よし、きた!」

大和田「よっし!あがった!っぶねー!危うく最下位になるところだったぜ」

苗木「負けた……」

山田「【悲報】苗木誠殿ババ抜きで敗北。罰ゲーム決定」

十神「ツキのない超高校級の幸運とかただの凡人だな」

苗木「ね、ねえ。本当に罰ゲームするの?」

大和田「苗木よぉ。男に二言はないはずだぜ」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 22:54:18.29 ID:2O7NT8fp0
桑田「ここは一位になったオレが罰ゲームを決めるってことでいいな?……そうだな。定番の罰ゲーム告白ってのはどうだ?」

苗木「ば、罰ゲーム告白って……ちょっと待ってよ!」

桑田「よし、クラスの女子全員に告白してこい」

苗木「全員って…できるわけがない」

桑田「ちなみに、告白をOKした女子にはゲーム終了つまり、全員に告白し終えるまでネタ晴らしは禁止な!」

苗木「何そのルール!?」

桑田「だって、その方が面白いし。大丈夫断られればその場でネタ晴らしできるって。へーきへーき大丈夫だって」

苗木「確かに…ボクがフラれて済むならそれでいいかもいいや。こういう目に合うのはもう慣れてるし」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 22:56:56.11 ID:2O7NT8fp0
苗木(半ば強引に罰ゲームの内容が決定されてしまった……ここで待っていれば告白する相手を連れてきてくれるって話だけど…)

舞園「苗木君?」

苗木「ま、舞園さん!?」

舞園「何驚いているんですか?私に話があるって聞いてきたんですけど」

苗木(い、いきなり舞園さんか…舞園さんは超高校級のアイドルとして入学したから、在学中に男子と付き合ってアイドルの格を落とすことはできないはず。フラれることはほぼ確定だからある意味気楽かな)

苗木「舞園さん…実はボクずっと前から……」

舞園「ありがとうございます!私も同じ気持ちです!」

苗木「ボクまだ何も言ってないよ!!」

舞園「エスパーですから」

苗木「いや、エスパーだとしてもね、そういうことはボクの口から言わないといけないことだから分かってても黙って聞いててよ」

舞園「はい。では、お願いします」

苗木(調子狂うな…あ、あれ?さっき舞園さんの返事は……)

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 22:58:22.69 ID:2O7NT8fp0
舞園「もう!何考え込んでいるんですか!あんまり待たせないでください!」

苗木「あ、うん。ボクは舞園さんのことが好きだったんだよ!(迫真)」

舞園「アイドルとしてまだやりたいことが沢山あるから恋愛はずっと我慢しようって思ってたのに」

苗木「なんかごめん」

舞園「苗木君はズルいです。苗木君に告白されたら断れる訳ないじゃないですか」

苗木「いや、本当にごめん。言い訳かも知れないけど悪気はなかったんだ」

舞園「さっきから何謝っているんですか?今日の苗木君なんか変です」

苗木「あ、もうこんな時間。そろそろ行かないと。じゃ、じゃあこの話はまた後でじっくりしよう」スタコラサッサ

舞園「あ、苗木君待って下さい……行っちゃった」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:01:41.46 ID:2O7NT8fp0
桑田「よし。苗木死のうか。とりあえず、金属バットで殴る刑で」

苗木「桑田クンが言い出したことなのに凄い理不尽!!」

石丸「コラ!苗木くん!高校生が交際するなんて不健全ではないか!」

大和田「オメーは罰ゲームの意図理解してなかったのかよ!」

石丸「ぼくは告白って言うもんだから、てっきり誰にも言えない秘密を打ち明けるものだと思ってたんだ!」

葉隠「救いようのない鈍感だべ」

山田「鈍感というより俗っぽさがなさすぎて世捨て人の領域ですぞ。今流行りの仙人系男子?」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:03:44.58 ID:2O7NT8fp0
苗木「ねえ。もうこれで終里でいいんじゃないかな?」

桑田「いいや。OKを貰ったとしても全員告白するまで続行するのが筋ってもんだろ!後8人残ってるぞ!」

苗木「そんな困るよ。それじゃボクがただの浮気者じゃないか」

十神「浮気者?どういうことだ?一夫多妻制が普通じゃないのか?十神家では代々当主が世界中の女に次期党首候補を生ませるのが慣例になっているはずだが」

苗木「十神クンの家とボクらを一緒にしないでよ…」

山田「もうハーレムルートでいいんじゃないかな?(適当)」

大和田「おい、そろそろ次の女子が来る時間じゃねえか?」

桑田「そうだな。よし、苗木行ってこい!」

苗木「はぁ……」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:06:23.33 ID:2O7NT8fp0
不二咲「あのぅ……苗木君?話ってなぁに?」

苗木(よりによって不二咲さんだよ……不二咲さんは女子の中で純粋な方だし、騙すのは気が引けるなあ…)

不二咲「なんで黙ってるの……もしかして苗木君怒ってる?ご、ごめんなさい」

苗木「違うよ。不二咲さんに対して全然怒ってないよ!怒りたいのはあのアポだよ!」

不二咲「なんかよくわからないけど、よかったぁ。苗木君は怒ってないんだね」

苗木「あのさぁ…」

不二咲「ん?」

苗木「ボクは不二咲さんのことが好きなんだよ」

不二咲「…………?……工工エエエエエェェ(´д`)ェェエエエエエ工工」

苗木「そんなに驚かなくても…」

不二咲「ほ、本気なの?」

苗木「そうだよ」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:09:46.15 ID:2O7NT8fp0
不二咲「あわわわわ…ご、ごめんなさい。苗木君と付き合うなんて出来ないよ……だって……」

苗木「ああ、そうなんだ。急に呼び出してごめんね。それじゃあボクはいくね」

不二咲「軽っ!……じゃなくて、ちょっと待ってぇ」

苗木「どうしたの?ボクと付き合えないんだったら、それでこの話は終わると思うけど」

不二咲「付き合えない理由は聞かないの?」

苗木「うーん…それって単純にボクのことが好きじゃないからだよね?もし、他に理由があったとしても多分言いにくいことだろうし、深く聞かないよ」

不二咲「そ、それじゃダメだよ!!」

苗木「えっ」

不二咲「苗木君が勇気を出して告白してくれたのに、自分だけ秘密を隠したままだなんて……そんなんじゃいつまでたっても変われないと思う」

苗木「あ、うん。へーそうなんだ(無関心)じゃあ一応理由聞くよ」

不二咲「実は……男なんだ」

苗木「ファッ!?」

不二咲「ぼくは女子の格好しているけど男なんだ!」デデドン

苗木「これマジ?」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:13:00.15 ID:2O7NT8fp0
不二咲「だ、だから…苗木君とは付き合えないんだ。ごめんねぇ」

苗木「そっか。でも性別なんて関係ないよ(どうせ罰ゲーム告白だし)」

不二咲「え…引かないの?」

苗木「引かないよ。むしろ逆に不二咲さんが男子で良かったって思ってるよ」

不二咲「あっ…(察し)」

苗木「このことは皆には内緒にしておいた方がいいよね?(後ろで聞き耳立ててる男子達にはもうバレてると思うけど)」

不二咲「そうなんだ……苗木君ってそっちの趣味が……なら大丈夫かな?」

苗木「不二咲さん?」

不二咲「やっぱり、ぼくは苗木君の告白受けるよ!」

苗木「」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:16:34.29 ID:2O7NT8fp0
苗木「どうしてこうなった……」

桑田「まあ、なんだ。ドンマイ」

十神「あ、ありえん……あいつが男だなんて、この俺が今の体型を維持できないくらいにありえん」

大和田「マジかよ…あの女…いや、あいつは男だったのか」

山田「NEGMKT殿は○○」

苗木「それは違うよ!」

葉隠「大丈夫。俺の占いだと不二咲っちは女って出ている。俺の占いは3割当たるから、不二咲っちの3割は女で構成されているべ!」

苗木「意味わかんないよ!」

石丸「だが待って欲しい!男子が女子の制服を着るのは校則違反じゃないのか!」

山田「二次元の世界では女子高に男の娘が入るのは日常茶飯事なので、許されるはずぞ」

石丸「そういうものなのか?」

山田「そういうものですぞ。石丸清多夏殿はまだまだ勉強が足りませんな」

石丸「ぐぬぬ。すまない。僕が勉強不足だったばっかりに……」

苗木「なんかもうどうでもいいや。とっとと全員に告白して早く終わらせよう(諦観)」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:25:09.19 ID:2O7NT8fp0
大神「苗木!我に何の用だ?」

苗木(大神さんは好きな人がいるはずだから、絶対に告白は成功しないはず……三股回避余裕でした)

苗木「うん。実はボクは大神さんのことが好きなんだ」

大神「なぬ!」

苗木「でも…大神さんにはケンイチロウさんがいるよね……」

大神「それはそうだが…」

苗木「だから諦めるよ……でも、気持ちだけでも伝えておきたかったんだ」

苗木(よし、完璧。ミッションコンプリート。後はネタ晴らしをすれば終われる)

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:28:25.44 ID:2O7NT8fp0
大神「苗木よ……我がお主の告白を受けないと勝手に決めておるようだが、そんなことはないぞ」

苗木「え」

大神「前にも話をしたはずだ。苗木とケンイチロウがよく似ていると……」

苗木「まさか」

大神「我のケンイチロウへの想いはもう届かぬのかも知れん。初恋はこの胸の中に思い出としてしまって、新しい恋をするというのも悪くはない」

苗木「え、ちょ、そ、それでいいの?」

大神「相手は誰でもいいというわけではない。実は苗木にケンイチロウの面影を見出した時から既に我の胸はときめいていた」

苗木(終わった)

大神「我は女であることを捨て、武術に身をおいた手前…苗木にこの気持ちを伝えると迷惑がかかってしまうのではないかと思い、ずっと言えなかった」

大神「だからこそ、我は苗木が告白してきてくれて嬉しく思うぞ!!!」

苗木「ハハ…そうなんだ……」

苗木(罰ゲーム告白だってバラしたら絶対に殺される……)ガクブル

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:34:23.11 ID:2O7NT8fp0
苗木「………………」

大和田「な、苗木…そ、そのまあ気にすんなって。その内いいことあると思うぜ…ハハハ」

十神「やめておけ。やつの精神はもう再起不能状態だ」

葉隠「な、なあ。これって下手したら俺たち全員オーガに…」

桑田「や、やめろぉ!それ以上は聞きたくない!」

大和田「元はと言えば桑田!テメーがこんな罰ゲーム提案したんだろうが!責任取れ!」

桑田「んだと!大和田だって面白がって見てたじゃねえか!止めなかった時点で同罪だ!コラ!」

石丸「キミたち!やめるんだ!言い争ったところで何も問題は解決しないぞ!」

山田「私にいい考えがある!」ピロリン

十神「いい考えだと?フン。話してみろ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:43:09.52 ID:2O7NT8fp0
苗木(山田君の作戦で本当にうまくいくのかな……失敗したときのリスクが大きすぎて正直不安だよ)

戦刃「苗木君……私に何か用?」

苗木「戦刃さん…実は困ったことがあって……」

戦刃「困ったことって何?私でよければ相談に乗る」

苗木「うん……実は今ボクは罰ゲーム告白ってのをやらされているんだ」

戦刃「……ば、罰ゲーム告白って言うと……もも、もしかして私を呼び出した理由って……」

苗木「ごめん。クラスの女子全員に告白しろって言われてたんだ…」

戦刃「そうなんだ……」

苗木「それで困っているって言うのは……ボクは戦刃さんが一番好きなのに既に他の女子にOKを貰っちゃったんだ」

戦刃「!!!!!!!」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:46:00.93 ID:2O7NT8fp0
戦刃「な、な、苗木君……?今、私が好きって……」

苗木「そうだよ」

戦刃「本当に!?嘘じゃない??嘘付いたら手榴弾1000個飲ます……」

苗木「ほ、本当だよ。だから、他の女子にOK貰って困ってるんだよ」

戦刃「誰にOK貰ったの?」

苗木「今のところ……舞園さんと不二咲ク、さんと……大神さん」

戦刃「あー……それは確かに困る……」

苗木「きっと罰ゲーム告白で嘘ついたことがバレたら大神さんに殺されちゃうよ」

戦刃「……苗木君は本当に私のことが好き?」

苗木「本当だよ!嘘じゃない!」

戦刃「わかった。大神さんが相手でも苗木君は私が守る」

苗木「ありがとう戦刃さん!」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:50:05.36 ID:2O7NT8fp0
苗木「ふぅ……これで、もしもの時の安全策は一応取れたけど、これで良かったのかな」

山田「苗木誠殿が生還する道は2つ。1つは大神さくら殿と付き合って他の女子からの怒りから守ってもらうこと。もう1つの道は戦刃むくろ殿と付き合って同様に守ってもらうこと」

葉隠「オーガと戦刃っちとどっちを選ぶかって話だべ」

苗木「やっぱり、こんな騙すようなこと良くないよ。今からでも正直に話して謝れば許してくれるかも…」

桑田「アホか!お前自分から死ににいくつもりか!!それに罰ゲームが終わるまではネタ晴らしは禁止だ」

石丸「でも今回の場合どうなるんだ?先に罰ゲームだってバラしているじゃないか!」

十神「戦刃が一番好きだって言ったのが嘘だったってことにすればいい」

苗木「それじゃ今度は戦刃さんに殺されちゃうよ!」

山田「むふふ。ドキ☆ヤンデレだらけのハーレムルート並に地雷処理が大変なことになってきましたな」

桑田「とにかく、身の安全は確保されたから次行くぞ」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:55:05.78 ID:2O7NT8fp0
セレス「苗木君?私に何の用ですか?」

苗木(セレスさんは異性の好みの基準が高そうだし、ボクなんか相手にするはずないな)

苗木「セレスさん。ボクは君のことが好きだ」

セレス「はい?今なんとおっしゃいましたか?」

苗木「え…だから……」

セレス「下賎な存在の苗木君が身の程を知らずにこのわたくしに好きと?」

苗木「えー…告白しただけでそこまで言われるの?」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/02(金) 23:58:35.62 ID:2O7NT8fp0
セレス「いいでしょう。その勇気に免じて…苗木君の告白を承諾いたしましょう」

苗木「はい?」

セレス「二度同じことは言わせないでくれますか?苗木君の告白を受けると言っているのですよ」

苗木「はあ…」

セレス「あまり嬉しくなさそうですわね」

苗木「いや…なんか意外な展開に…」

セレス「これで苗木君はCランクのナイトからBランクに昇格しましたわ」

苗木(そういえばそんな設定あったな)

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:00:10.71 ID:GqJ5k1yT0
セレス「では早速参りましょうか?」

苗木「え?どこに?」

セレス「デートですわ」

苗木「デート!?」

セレス「ええ。わたくし達希望ヶ峰学園の生徒は希望の象徴。それに相応しい名前の船が丁度今夜出航するのです」

苗木「初デートで船って…なんか嫌な予感がするけど」

セレス「さあ。一緒に希望の船エスポワールに乗りましょうか。超高校級の幸運である苗木君を乗せればわたくしにツキが回ってくると思いますし」

苗木「流石にそれは断るよ。どうしても連れていくんだったら希望厨の方の超高校級の幸運連れてってよ。船の名前を聞いたら泣いて喜ぶと思うよ」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:03:46.33 ID:GqJ5k1yT0
苗木「ふぅ…危ないギャンブルに参加させられるところだった…」

葉隠「エスポワールなら俺も乗せられかけたことがあるべ」

山田「ざわ・・・ざわ・・・」

苗木「葉隠クンも大変だね」

葉隠「そう思うならこの書類にサインしてくれ」

苗木「連帯保証人のサインじゃないか!やだよ!」

葉隠「チッ」

石丸「コラ!高校生が借金なんてしてはいけないぞ!」

葉隠「俺はハタチだから問題ねーべ!」

大和田「そういやそうだったな」

山田「20歳なんですけど。福祉…の大学?に通ってるんですけど」

桑田「っつーか今のところ全員OKしてんじゃねえか!ふざけんな!」

苗木「桑田クンが言い出したことじゃないか」

桑田「うるせえ!とっととフラれろ!このアホ!アホアホアホアホアホー!!」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:07:36.30 ID:GqJ5k1yT0
朝日奈「苗木ー!アタシになんの用?ドーナッツくれるの?それとも別のプレゼントかな?」

苗木「何でボク=プレゼントみたいな図式が成り立ってるの!?期待しても何も用意してないよ!」

朝日奈「なんだー。残念…ってことはなにか別の用事でもあるの?」

苗木「うん。朝日奈さんに告白しにきたんだ」

朝日奈「え!?」

苗木「朝日奈さん。好きだよ」

朝日奈「……………」

朝日奈「ああ!この前、苗木に頼んだ告白の練習のやつ?そうならそうって最初から言ってよもう!」

苗木「それは違うよ!ボクの気持ちは本気だよ!」

朝日奈「ウソ……」

苗木「もう一回言うよ。ボクは朝日奈さんが好きだ!」

朝日奈「あ、あはは。ゴメン。ちょっと頭が混乱してきた。ちょっと考えさせてくれないかな?」

苗木「わかった。待ってるよ」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:10:41.30 ID:GqJ5k1yT0
山田「むむ。ここに来てまさかの保留……!戦績は5勝0敗1分ってところですかね」

大和田「オイ!苗木!テメーッ!告白の練習ってどういうことだ!」

苗木「前に朝日奈さんに頼まれたことがあったんだよ。ボクを相手に見立てて告白の練習をするってのを」

山田「それなんて○○ゲ?」

大和田「その手があったか…そうすりゃ俺も告白の時に怒鳴る癖なくなるはずだ!」

桑田「告白なんて軽くやっちまえばいいんだよ」

大和田「るせえ!それができねえから苦労してんだろうが!」

苗木「そろそろフラれないかな。ネタばらしできたらどんなに気が楽か」

山田「誠死ね」

十神「つべこべ言わずにとっとと行ってこい。次の相手が来るぞ」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:14:40.02 ID:GqJ5k1yT0
江ノ島「苗木くん?こんなところに私を呼び出して何をするつもりなの?」きゃるん

苗木「告白するつもり」

江ノ島「お断りします」

江ノ島(さあ、フッてやったよ。早く苗木の絶望した顔を私に見せて。明日に絶望しろッ! 未知に絶望しろッ! 思い出に絶望しろーッ!)

苗木「よし!」

江ノ島「な…お、お前!どうしてフラれたのにそんな希望に満ちた目をしてるんだ!このオレが魅力がねえ女だって言いたいのか?ぶち殺すぞ!」

苗木「ああ。ごめん。実はさっき告白したのは…」

江ノ島「私様に恥をかかせるとは人間風情の癖にいい度胸をしているな!その勇気に免じて貴様と付き合ってやろう」

苗木「え」

江ノ島「うぷぷぷぷ。何そんな絶望した顔してるのさ。苗木クンが言い出したことじゃないか」

江ノ島「苗木君に限って……実はこの告白は罰ゲームのための冗談でしたなんて言いませんよね……誠実な苗木君に裏切られたら……私はかなしいです……」

苗木「ぐぬぬ」

江ノ島(やっぱり苗木の絶望顔はたまんなーい!素直に絶望してくれれば結構カワイイのに、普段は前向きな性格のせいで生理的に受け付けないのよね)

江ノ島「そうそう。もし私を裏切ったらスペシャルなお仕置きを用意してるから覚悟しといてね」

苗木「」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:17:20.66 ID:GqJ5k1yT0
苗木「お仕置きなんてやだ!小生やだ!」

葉隠「諦めろ苗木っち。江ノ島っちにOKされたのが運の尽きだ」

山田「超高校級の幸運とは何だったのか」

十神「江ノ島は超高校級の軍人である戦刃の妹だ。血筋的に考えれば、お仕置きも拷問レベルじゃ済まないかもな」

苗木「やめてよ!」

葉隠「今の内に苗木っちの家族に葬儀グッズを特別価格で販売しに行った方が良さそうだべ」

桑田「ありえねー。流石に発想がクズすぎんだろ」

葉隠「死んだやつをいつまでも引きずっててもしょうがないべ。それより生きている俺のおまんまの方が重要だべ」

苗木「勝手に殺さないでよ!」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:20:24.69 ID:GqJ5k1yT0
霧切「ねえ。苗木君?浮かない顔してどうしたの?」

苗木「霧切さんか…」

霧切「私を呼び出しておいて何よその態度は!苗木君の癖に生意気ね!」

苗木「ねえ。霧切さんはボクのことが好き?」

霧切「いきなり何を言い出すの?普段振り回している仕返しかしら?」

苗木「ううん。単純に気になっただけだよ」

霧切「好きよ」

苗木「」

霧切「何で固まるのかしら?」

苗木「」

霧切「それより苗木君?私に好きって言わせたからには覚悟はできているんでしょうね」

苗木(霧切さんが野獣の眼光でボクを見ている。これアカンやつや。こうなったらピンポンダッシュの要領でやるしかない)

苗木「霧切さんのこと好きだったんだよ!(迫真)」

霧切「ちょ…何で逃げながら言うのよ!待ちなさい!」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:23:30.68 ID:GqJ5k1yT0
山田「やってしまいましたな。苗木誠殿」

苗木「え?何が?」

山田「霧切響子殿に手を付けたってことは探偵特有のストーキング…もとい尾行をされる危険性があるということですぞ」

苗木「ハハハ。まさか霧切さんに限ってそんなことは…」

十神「ありえないと言い切れるのか?予測の範疇の出来事が起こるのは今に始まったことではない。貴様はこの罰ゲーム告白でここまでOKを貰うことを予測できたのか?」

苗木「ゴメンナサイ。予想GUYでした」

葉隠「きっと霧切っちのことだから、あれれー?どうして苗木君から他の女の臭いがするのかなー?ってわざとらしく言うに違いない!」

山田「新ジャンル:ヤンデレコナン」

桑田「誰が得するんだよ!そのジャンルは!」

十神「さて、まだ最後に一人残ってるな。とっとと済ましてこい」

苗木「なんで十神クンが急かすのさ……あっ…(察し)」

十神「さっさと行け。そして俺の厄払いのための犠牲になれ」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:27:18.72 ID:GqJ5k1yT0
苗木(腐川さんは十神クン一筋だからボクなんか相手にするとは思えないけどなあ)

ジェノ「お!まーくんじゃないのよお!こんなところで何してんの?ん?もしかして今晩の○○○探し?もうまーくんの○○!」

苗木「ゲェー!ジェノサイダー翔!」

ジェノ「アタシは……なんだっけ?気づいたらこの場所にいましたあああゲラゲラゲラ」

苗木(腐川さん…ここに来る途中でジェノサイダーと人格が入れ替わったんだ…あれ?それじゃあ今回ボクが告白する相手って……)

苗木(アカン)

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:29:24.95 ID:GqJ5k1yT0
苗木「あ、あのさジェノサイダー」

ジェノ「何?」

苗木「ボクがジェノサイダーのこと好きって言ったら…どうする?」

ジェノ「………ん?何今のキマシタワアアアア!!」

苗木「!?」

ジェノ「キタキタキタキタ!!萌えてキタアアアアアアアアアア!!やっべ今のまーくんすげー萌える!」

ジェノ「これは久々に萌える男子を殺す時が来たのねん!」

苗木「え…ちょ、ま…それは違うよ!」

ジェノ「必死なところも萌えるんですけどー!」

苗木「だ、誰か助けてー!」

ジェノ「大丈夫。痛いのは生きている間だけだから」ジャキーン

苗木(終わった)

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:32:46.74 ID:GqJ5k1yT0
戦刃「破ァ!」

ジェノ「っ!な、何すんだコラア!」

苗木(ジェノサイダーがマイハサミを持った瞬間に戦刃さんが颯爽と現れて蹴りで鋏を叩き落とした。超高校級の軍人は凄い。改めてそう思った)

戦刃「私の苗木君に手を出したら…殺す」

苗木「戦刃さん!助けてくれてありがとう」

戦刃「恋人助けただけだから…」

苗木(あ、もう恋人ってことにされちゃったんだ)

ジェノ「あーダメだ。むくろちん相手じゃ分が悪い。流石のアタシも萌えない女子相手に本気出せねーわ」

戦刃「早くこの場から去って」

ジェノ「はいはいわかりやしたよ。あーあシラけちゃったわー。そうだ!この埋め合わせは白夜様にしてもらおっと。待っててねえーん白夜様あああああああ」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:37:00.05 ID:GqJ5k1yT0
戦刃「怪我はない?」

苗木「うん。大丈夫だよ」

戦刃「良かった。いくら罰ゲームだからってあんまり無茶したらだめだよ」

???「罰ゲームってどういうこと?」

戦刃「この声は…」

江ノ島「もしかして、苗木が罰ゲームで私含めてクラスの女子全員に告白したっていうの?」

苗木「あ、いや…それは……ごめん!実はそうなんだ!」

江ノ島「ひどいです……ひどく傷つきました……お姉ちゃん……私もう苗木君のこと信じられません……」

戦刃「盾子ちゃん……ごめん、盾子ちゃんがそんなに傷ついているって知らなかった」

苗木(あれ?これって流れが悪い方向に向かってない?)

戦刃「いくら苗木君でも盾子ちゃんを傷つけるなんてひどい」

苗木「ちょ、ちょっと待ってよ。ボクは傷つけるつもりなんて……」

戦刃「言い訳はききたくない」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:40:46.06 ID:GqJ5k1yT0
江ノ島「ニヤニヤ」

苗木(うわあ…江ノ島さんめっちゃニヤついてるよ。絶対傷ついてる感じじゃないよ。ボクを陥れて楽しんでいる感じだよ)

苗木(それより、なんとかして戦刃さんを説得しないと命に関わる問題になるぞ。考えるんだ!この状況を打破する言い訳を!)

江ノ島(さあ、苗木言い訳の言葉を言いな。あんたがどんな言葉でその場を取り繕うとも、アタシが全部反論してやる)

苗木(くっ…あの江ノ島さんの表情!獲物をいたぶる野獣の眼光!下手な言い訳をすればたちまち反論され、戦刃さんの心証が悪くなる一方になる)

苗木(……いや、待てよ。江ノ島さんはボクが言い訳すると思っている)

苗木(つまり、どんな言い訳にも対応できるような反論を数多く用意しているってわけだ。つまり、そのカウンターを不発にさせればいい)

苗木(江ノ島さんの弁を一瞬でも鈍らせれば、戦刃さんはちょろいから説得は可能!)

戦刃「苗木君。なんで黙ってるの?……お願い何か言って」ジャキーン

江ノ島(勝ったッ!お姉ちゃんが苗木にナイフを向けた!このまま軍隊仕込みの拷問受けて果てな!)

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:45:18.18 ID:GqJ5k1yT0
苗木『――これがボクの答えだ!』カッ

苗木「わかった……理由はどうあれ江ノ島さんを傷つけたのは事実だよ。その罪はボクの命で償うよ」

戦刃「え、えええええ!!ちょっと待って!私は何も苗木君を殺そうってつもりは…」

江ノ島「な、苗木!テメー何言い出すんだ!?言い訳の一つでも言うかと思ったら…」

苗木(江ノ島さんが怯んだ!今だ!このまま一気に畳みかける!)

苗木「本当に悪かったと思っている……いくら桑田クンにやれって言われたからって…あの時!ボクは断るべきだったんだ!」

江ノ島(しまった!これが狙いか!自然な会話の流で元凶の名前を出すことによって、お姉ちゃんの敵意を桑田におっかぶせやがった!)

戦刃「なるほど…元凶は桑田君なんだ。大丈夫苗木君は悪くないよ。だから安心して」

苗木(成し遂げたぜ。)

江ノ島「チッ」

戦刃「ちょっと元凶をお仕置きしてくる」タッ

苗木(ばいばい桑田クン。キミのことは明日の朝くらいまでは忘れないよ)

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:49:50.24 ID:GqJ5k1yT0
一方その頃

朝日奈「ねえ、さくらちゃん。ちょっと相談したいことがあるんだけど」

大神「どうした?改まって。朝日奈のためなら我はいくらでも力になるぞ」

朝日奈「実は……アタシ苗木に告白されたんだ」

大神「なぬ!」

朝日奈「返事はまだ保留なんだけど…アタシどうすればいいのかな。正直言って苗木はタイプってわけじゃないんだけどー。まあ、悪い奴じゃないし、付き合ってみるのも悪くないかなーって」

大神「」

朝日奈「さくらちゃん?もしもーし」

大神「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!苗木イイイイイイイイイイイイイイ!!!」

朝日奈「ひ、ひい!どうしたのさくらちゃん!?」

大神「すまない朝日奈。我は苗木と会って話をしなければならない」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:53:43.19 ID:GqJ5k1yT0
大神「苗木イイイイイイイ!!」

苗木「お、大神さん!?」ビクッ

大神「貴様!朝日奈に告白したというのは本当か!」

苗木(あ、終わった)

大神「我のことはどうでもいい。例え、あの告白が偽りであっても怒りを抑えてでも許そう。だが、朝日奈を弄んだとなると話は別。どうなんだ!苗木!」

苗木「大神さん。一回落ち着いて話せばわかると思うから…」

大神「話せばわかる…?確かに普段の苗木は悪戯に女子を弄ぶような性格ではないな。何か理由でもあるのか?」

苗木(どうしよう…ここで返答を間違えればほぼ即死。頼みの戦刃さんも今はいない……)

大神「苗木の日頃の行いに免じて、話だけは聞いてやろう!さあ答えてみろ!苗木!」

苗木「うん。わかった。でも、今回のことはボクにとっても予想外なことが多すぎたんだ」

大神「予想外だと?この期に及んでまだそんなことを言うか!」

苗木「ちょっと待って!まず、順を追って説明するから最後まで落ち着いて聞いて」

大神「うむ……そうだな。我も少し冷静さを失っていた。苗木の話を最後まできいた上で判断しよう」

苗木(よし!言質は取った!今回の件を全て説明すればわかってもらえるはずだ!)

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 00:59:50.07 ID:GqJ5k1yT0
苗木「これが事件の全貌だよ!」

苗木「まず、ボクたちは男子だけで集まってトランプをしたんだ。罰ゲームをかけてね。そこで桑田クンが一位であがって、ボクは最下位だった」

苗木「桑田クンが提案した罰ゲームはクラスの女子全員に告白するものだったんだ」

大神「なるほど。全ては遊びだったというわけか?」

苗木「言い方は悪いけど…そうなっちゃうのかな。最初はボクも断ろうかと思ったんだ。いくらなんでも女子の気持ちを弄ぶのは良くないと思ってね」

苗木「でも、ボクがこの罰ゲームをやろうと思ったのには理由がちゃんとあるんだ……それはさっき言った予想外のことに繋がるんだけど」

大神「理由とはなんだ?」

苗木「……クラスの女子に告白してOKを貰えるとは全く思ってなかったんだ。ただ、ボクが全員にフラれて済むのだったらそれでいいと思ったんだ」

大神「なるほど。苗木にとって、OKを貰うのは予想外で女子を傷つけるつもりは全くなかったと……一見取ってつけたような言い訳にも聞こえるが…」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 01:03:50.14 ID:GqJ5k1yT0
苗木「フラれると思った根拠ならちゃんとあるよ。大神さんはケンイチロウさんっていう初恋の人がいるし」

大神「う、うむ…そうだな」

苗木「朝日奈さんはそういう話に疎そうだし、前にきいた好みのタイプもボクとは全然かすりもしなかった」

大神「…………どうやら一応話に筋は通ってるようだな。苗木にとって、このような事態が予想外だったのは仕方あるまい。むしろ苗木の真意を察せなかった我にも責任はある」

苗木「そんな大神さんは悪くないよ!悪いのは全部この罰ゲームを提案した桑田クンだよ!」ズバーン

大神「それもそうだな……よし、桑田に少し灸を据えてやらねばな」

苗木(さようなら桑田クン。キミのことは今日の夕食くらいまで忘れないよ)

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 01:08:20.33 ID:GqJ5k1yT0
不二咲「あ、あのぉ」

苗木「ん?どうしたの不二咲クン?」

不二咲「苗木君は竿と玉はあった方がいいの?」

苗木「ブフォwww急に何言い出すの!?」

不二咲「苗木君の好みに合わせて工事しようと思うんだ…とある企業との契約金のお陰で工事費用はちゃんとあるし」

苗木「工事ってなんか生々しいよ!せめてしゅじゅちゅって言ってよ!」

不二咲「うーん…やっぱり工事するにしても、僕の本当の姿は一度苗木君に見てもらいたいんだ」

苗木(アカン)

不二咲「そ、その…今夜ダメかなぁ?苗木君だったらいいよ」

苗木「あ、あの不二咲クン?落ち着いて聞いて欲しいんだ」

不二咲「お膣付いて?(難聴)やっぱり膣もあった方がいいのかな?人工物になると思うけど我慢してね」

苗木「さっきからキミは何の話をしてるの!勘違いしているようだけどボクは○○じゃない!それだけはハッキリと真実を伝えたかった」

不二咲「苗木君は○○じゃなくて○○だったんだ。難易度高いなぁ…」

苗木「」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 01:10:58.57 ID:GqJ5k1yT0
不二咲「えへへ。僕はどっちでもいいよ。苗木君が女の子も好きだったとしても」

苗木「“も”って何!!男が好きなんて一言も言った覚えないよ!」

不二咲「あのね。僕はずっと男らしい男に憧れていたんだ。その反面僕はずっと弱い自分を男らしくない自分を嫌っていた」

不二咲「でも、苗木君に会ってからは違う!苗木君の前向きなところが僕にも伝染して、今の自分を前向きに受け入れられるようになったんだ!苗木君のくれた希望が僕を前へと進めてくれたんだ!」

苗木「進んじゃいけない方向に進んでいるけどね。希望はあっても、股間の希棒は切除しようとしてるけどねってやかましいわ!」

不二咲「今度は僕の方から告白するね。苗木君。僕だけの超高校級の希望になって下さい」

苗木「お断りだあああああああ!!!」

不二咲「」

苗木「ごめん。さっきの告白は嘘。あれ罰ゲーム。犯人は11037」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 01:14:17.34 ID:GqJ5k1yT0
不二咲「そ、そうなんだ。えへへ…例え嘘だったとしても…えっぐ……苗木君に好きって言ってもらえて嬉しかったよ」

苗木(あれ?何この罪悪感)

不二咲「ご、ごめんね…迷惑だよね……ひっぐ…泣くつもりなんて全然なかったのに……笑ってさよならを言うつもりだったのに…」
苗木「それは違うよ!」

苗木「全然迷惑なんかじゃない!そ、その泣かせた原因はボクにあるんだから……えっと。まあ、不二咲クンさえ良かったら立ち直れるまで傍にいるよ」

不二咲「ほ、本当!?嬉しい…苗木君はやっぱり優しいね。えへへ」

苗木(なんだろう…今の不二咲クンが妙に可愛い気がする。このまま不二咲クンが泣き止むまで守ってあげたい。そんな気持ちになる)

109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 01:19:37.16 ID:GqJ5k1yT0
苗木「その後の話をしよう――戦刃さんと大神さんは桑田クンを殺した罪で投獄された。しばらく娑婆にでることはないだろう」

苗木「舞園さんは秘密裏で行っていた枕営業が世間に発覚して事務所をクビに。アイドルでなくなった時点で超高校級のアイドルの称号と学園の生徒である資格を剥奪された。今は何しているかは知らないけどお父さんと二人仲良く暮らしていることだろう…多分」

苗木「セレスさんはエスポワールでまさかの敗退。星を大量に獲得したのはいいが、欲をかきすぎて時間内にカードを処理できなかったらしい。今後は帝愛グループの○○○として生きていくことだろう」

苗木「朝日奈さんは何故か妊娠してた。本人曰く、勢いで産んでみたはいいが父親がわからないらしい。学園を自主退学してシングルマザーとして生きていく道を選んだ。十神クンと葉隠クンが無駄に挙動不審だったのが気になる」

苗木「腐川さんは死んだ。本人の遺言により、学校行事等の写真撮影の時は十神クンが腐川さんの遺影を持つことにした。十神クンは口では嫌がっていたけど、ちゃんと遺言通りにしてくれているから意外に優しいと思った」

苗木「霧切さんは授業をサボって事件の捜査にでかけて、補修すらまともに受けてないから留年した。学年が違くなってから話す機会は激減。ただでさえ話し相手がボクくらいしかいなかったのに、超高校級のコミュ障に拍車がかかった」

苗木「江ノ島さんは俗世に飽きたといい、山に籠って仙人として生きることになった。飽きっぽい彼女がいつまで続くかわからないけど、この突拍子のなさが彼女らしいといえば彼女らしい」

苗木「そしてボクはと言うと、結局女子と結ばれることはなかった。でも相手ならここにいる」

不二咲「ねえ。苗木君?さっきから何独り言言ってるの?」

苗木「ハハハ。なんでもないよ」

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 01:22:23.44 ID:GqJ5k1yT0
不二咲「苗木君?本当に僕でいいの?そ、その前みたいに罰ゲームとかじゃ…」

苗木「今度は違うよ。あの時、不二咲クンと一緒にいて分かったんだ。性別なんて関係ないんだ!」

不二咲「で、でも。冷静に考えるとやっぱり社会が認めてくれないかも…」

苗木「ノンケになる必要なんてない。無理に誰かに認られなくてもいい。そんな事で自分を責めたり他人を責めたり…そんで誰かに嫉妬したり…でもね…そうじゃないんだ!」

苗木「他人に認められなくても自分の○○に胸を張れる自分になればいい! だって…自分自身こそが自分の最大の応援者なんだから。そうやって自分を好きになれば…その”愛”は一生自分を応援し続けてくれるんだ!」

苗木「だから不二咲…いや、千尋!ボクと付き合って下さい!」

不二咲「はい。喜んで」

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/08/03(土) 01:24:03.76 ID:GqJ5k1yT0
苗木「クラスの女子全員に告白した結果男子と付き合うことになった」 完?





山田「クソ!要求通り書いたぞ!これでブー子を解放してくれるんだろうな!」

ジェノ「よくできましたあ!流石ひふみん!超高校級の同人作家なことだけはあるねえ!」

山田「ふう…本来ならBLは専門外なんですが、これも嫁(ブー子)のためだ。仕方あるまい!」

ジェノ「ほらよ。こんなフィギュアくれてやるよ」

山田「おおおおお!ブー子おおおおおおお!!ごめんよおおおおおお僕がジェノサイダーに出し抜かれたばっかりに」

苗木「ねえ、なにこれ」

山田「いやあ。途中までノンケ向けのハーレムルートの同人誌を書こうと思ったんですが、途中でジェノサイダーに邪魔されましてねえ!」

苗木「そういうことじゃないよ!何でみんなの名前使ってるんだよ!特になんでボクが○○になってるんだ!不二咲さんも何故か男になってるし、ああ、もう滅茶苦茶だよ!」

山田「あれ?苗木誠殿はナマモノ萌えをご存じない?」

苗木「知りたくもないよ!」

今度こそ終里