3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:02:04.49 ID:fYMcLntn0
――事務所――


P「なんか腹減ったな……」

春香「え? いまなんと!?」

P「いや、だから腹が減ったなって」

春香「じゃあ食べに行きますか!?」

春香「プロデューサーさんのおごりで!」

P「……」

引用元: P「雪歩が焼肉屋でユッケ食べて食中毒に当たった?」 



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4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:03:44.09 ID:fYMcLntn0
P「な、なんで俺がおごらなきゃいけないんだよ……」

春香「え?」

P「いや、だから何で俺が――」

春香「え?」

P「だか――」

春香「え?」

P「……」

P「もう一回やったらマジで殴るからな?」

春香「じょ、冗談ですよ! 冗談!」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:05:40.74 ID:fYMcLntn0
春香「そんな怒らないでくださいよ、プロデューサーさん」

P「いや、自分がやられてみろよ……」

P「かなり腹たつから」

春香「えへへ……」

P「……」

春香「わかりました!」

P「……あ?」

春香「お詫びに今日は私が奢りますよ!」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:07:03.77 ID:fYMcLntn0
春香「なんでもいいですよ!」

春香「私、稼いでるんで!」

P「……思いっきり言ったな」

春香「まあ、プロデューサーさんも大体わかってますよね?」

P「俺の給料は殆ど変わってないのに……」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:08:34.51 ID:fYMcLntn0
春香「何が良いですか?」

春香「焼肉、お寿司、高級中華、イタリアン、フレンチ」

春香「なんでも奢っちゃいますよ!」

P「んー」

P「じゃあ――」

真「焼肉!」

P「……?」

真「ボクは焼肉がいいです!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:10:24.99 ID:fYMcLntn0
春香「え……」

真「雪歩も焼肉が良いよね?」

雪歩「う、うん……」

真「いやあ、春香が奢ってくれるなんて……」

真「ボクたち良いところにきたね!」

春香「……」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:13:16.41 ID:fYMcLntn0
春香「ちょ、ちょっと待って!」

真「……?」

春香「なんで私が真達に奢らなくちゃいけないの!?」

真「だって春香が自分で――」

春香「プロデューサーさんと行くから!」

真「……?」

春香「二人きりで行けると思うから奢るって言ったの!」

真「なにそれ」

真「ずるいずるい!」

春香「やかましい! お邪魔虫!」

真「なんだとー!?」

雪歩(真ちゃん、お願いだから空気読んで……)

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:15:24.68 ID:fYMcLntn0
真「プロデューサー!」

P「あ?」

真「春香はプロデューサーと二人っきりがいいみたいですよ!」

春香「な……」////

真「ボクたちは邪魔だって!」

真「ひどくないですか!?」

P「え、あー、まー、そのー」

雪歩(……田中角栄?)

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:18:23.03 ID:fYMcLntn0
P「みんな仲良くしろよ……」

春香「奢る筋合いはないもん!」

真「あ、じゃあ、奢らなくていいや」

春香「は……?」

真「割り勘でいいよ」

春香「……?」

真「割り勘で四人で行こう!」

春香「ぐ……」

真「ね? 春香」ニヤニヤ

春香(プロデューサーさんがいなければ……)

春香(殴ってやるのに……)グヌヌ

雪歩「あわわ……」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:21:03.81 ID:fYMcLntn0
――焼肉店――


P「さて、食うか」

真「普通の店ですね」

P「当たり前だろ」

P「高校生が○々苑なんて贅沢すぎる」

雪歩「……」パラパラ

春香(服に臭いがついちゃうよ……)

春香(なんだかんだでお洒落な店に行こうと思ったのに……)

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:22:22.83 ID:fYMcLntn0
P「じゃあ、適当になんか頼むか」

P「なにがいい?」

真「>>23

春香「>>24

雪歩「>>25

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:26:55.15 ID:fYMcLntn0
真「ウミガメのスープを!」

春香「フォアグラ!」

雪歩「……」

真「どうしたの? 雪歩?」

雪歩「別に……」

真「……?」

雪歩「ハチノスを」

P「なんかマニアックな注文だな」

P「普通カルビとかロースとか……」

P「……まあ、いいけどな」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:30:15.21 ID:fYMcLntn0
――しばらくして


P「お、ハチノスがきたぞ」

真「雪歩のだね」

雪歩「……」

P「なんか本当に蜂の巣みたいだな」

雪歩「はい」

雪歩「ハチノスは牛の第二胃の俗称です」

雪歩「焼きすぎると固くなってしまうので」

雪歩「炙る程度の感覚で食べてください」

P「へえ、勉強になるな」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:32:56.77 ID:fYMcLntn0
P「お、今度はフォアグラがきたみたいだな」

春香(フォアグラ……)

春香(本当はもっとお洒落なレストランで……)

春香(プロデューサーさんと食べたかったな……)

春香(ナイフとフォークを使って……)

女性「……」ツカツカ

P「……?」

春香「……?」

女性「ちょっとよろしいですか?」

P「は、はあ……」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:34:53.94 ID:fYMcLntn0
女性「動物はあなたのご飯ではないんですよ?」

P「え……?」

女性「フォアグラがどんなに残酷な食材かあなた方はご存知?」

春香「え、ええと……」

真「うわっ、頭のおかしい人だよ、雪歩」コソッ

雪歩「真ちゃん! お願いだから静かにしてて!」アワワ…

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:38:26.92 ID:fYMcLntn0
P「いや、まあ、私達は提供されているものを買っているだけで……」

女性「そういう考えだから動物達が殺されてしまうんです!」

P「う……」

女性「世界中全ての人が動物を食べることをやめれば!」

女性「誰も動物を食用に飼おうとはしないはずです!」

女性「需要があるから動物達は殺されているんです!」

女性「動物達はあなた方の――」

P(うわあ……)

春香「……」

真(――の割にはこの人太ってるんだよな)

雪歩(ハチノスが焦げちゃうううううう)

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:40:40.34 ID:fYMcLntn0
P「やっといなくなったか……」

春香「焼肉店にいる時点でお察しですよね」

真「ああいう――――はマジで勘弁して欲しいね」

雪歩「真ちゃん!?」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:42:17.25 ID:fYMcLntn0
P「お、今度はウミガメのスープか」

真「お! 待ってました!」

春香「ウミガメのスープなんて食べたことないよ」

雪歩「私も……」

雪歩「真ちゃんは食べたことあるの?」

真「うん……」

真「前に一度だけね」

雪歩「……」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:44:57.12 ID:fYMcLntn0
真「……」ズズズッ

真「……」

真「……店員さん」

店員「は、はい」

真「これはウミガメのスープで間違いない?」

店員「ええ、そうですね」

真「偽装してたりしない?」

店員「失礼な! それは間違いなくウミガメのスープです!」

真「そう……」

真「わかったよ」ガタッ

店員「……?」

真「ありがとう」タタタッ

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:46:51.92 ID:fYMcLntn0
――――
――――――


P「その日のうちに――」

雪歩「真ちゃんは自ら命を絶ちました……」

春香「彼女に一体何があったのでしょう……」

P「彼女の死の真相をあなたは解くことが出来るでしょうか」

P「あなたの奮闘、楽しみにしています」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:48:17.87 ID:fYMcLntn0
P「さて、次はなにを頼もうか」

春香「>>49

雪歩「>>50

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:50:32.26 ID:fYMcLntn0
春香「カルビがいいです!」

P「お! いいな!」

雪歩「私はユッケをお願いします」

P「店員さーん!」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:52:01.76 ID:fYMcLntn0
P「カルビうめえ!」

春香「やっぱり焼肉はカルビですよ! カルビ!」

雪歩「ユッケ……」

雪歩「すみません、店員さん」

店員「は?」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:54:32.78 ID:fYMcLntn0
雪歩「なんですか? これは?」

店員「そちらはご注文の桜肉のユッケです」

雪歩「私が頼んだのは牛肉のユッケなんですけど」

店員「え、えーとですね……」

店員「牛肉のユッケは規制がありまして……」

店員「提供できないんですよ……」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:56:42.18 ID:fYMcLntn0
雪歩「そんなことは聞いてないです」

雪歩「私が言っているのは――」

雪歩「牛肉のユッケをこのテーブルにもってこい」

雪歩「ただそれだけです」

店員「で、ですから――」

雪歩「口から◯を垂れている暇があったら――」

雪歩「さっさと持ってきてください」

店員「……」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 01:59:03.31 ID:fYMcLntn0
――――
――――――


店員「――というわけでして……」

店長「……」

店長「萩原の人間か……」

店員「……?」

店長「しょうがない、適当にやって出すか」

店員「え……」

店員「まずくないスか?」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:01:47.19 ID:fYMcLntn0
店長「大丈夫だよ」

店長「第一、ユッケなんて全国で山ほど食われてたんだぞ?」

店長「他の食材よりちょっと危険ってだけで――」

店長「九割九分安全なんだよ」

店員「は、はあ……?」

店長「よっしゃ! これでいいだろ」サッ

店員「……」

店員「ホントにいいんスか?」

店長「ああ、かまわねえよ」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:03:27.97 ID:fYMcLntn0
店員「お待たせしました」コトッ

雪歩「遅いです」

雪歩「ユッケ一つにいつまでかかってるんですか?」

店員「……」

店員「……すんません」

P「……」

春香「……」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:05:24.90 ID:fYMcLntn0
雪歩「……」モグモグ

雪歩(正直、全然美味しくないです……)

雪歩(まあ、お店のランクからすればこんなもんなのかな?)

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:08:02.74 ID:fYMcLntn0
――――
――――――


店員「ありがとございやしたー」

P「ふう、食った食った」

春香「この後どうしますか?」

P「まあ、時間的にも解散で良いだろ」

春香「ええ!? そんなあ……」

P「だって、電車なくなるぞ、春香」

春香「えー、まあそうなったらそうなったでー」////

P「却下」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:10:17.21 ID:fYMcLntn0
春香「じゃあ、カラオケ!」

春香「カラオケ行きましょう!」

P「……んー」

春香「一時間だけ!」

春香「一時間だけですから!」

P「一時間……」

春香「だって、今日お喋りできなかったじゃないですか」

P「カラオケでお喋りは出来ないだろ……」

春香「――と思いますよね?」

P「……」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:12:46.06 ID:fYMcLntn0
――カラオケ店――


P「へえ、結構洒落てるな」

春香「そうなんですよ!」

春香「A○Bの○っちゃんとか――」

春香「俳優の佐○健とかも使ってるんですよ!」

P「へー」

真「じゃ、さっそくボクが一曲!」ピピッ

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:15:50.74 ID:fYMcLntn0
真「とーどかないメーッセージ♪」

雪歩「キャー! 真ちゃーん!」シャンシャン!

P「……」グビッ

春香「ささっ、もう一杯」トクトク

P「んー……」ゴクゴク

P「……ぷはっ!」////

春香「良い飲みっぷりですね!」

春香「さ、どうぞどうぞ!」トクトクトク

P「……////」ポケー

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:18:44.14 ID:fYMcLntn0
――――
――――――


真「ほら! 春香も歌いなよ!」

真「ボクばっかり歌ってて――」

春香「……」////

真「も、もしかして飲んでる?」

春香「……ふあ?」

真「ちょ! プロデューサー!?」

P「」グデー

真「」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:21:22.67 ID:fYMcLntn0
真「なんでプロデューサーが潰れて……」コツン

真「……?」

真「酒瓶……」

真「こんな短時間で?」

真「……いや、そもそもいま何時なんだ?」

真「……」バッ

真「い、一時間なんてとっくに過ぎて……」

真「春香!? 勝手に延長したでしょ!?」

春香「うへ~」////

真「あー! もう!」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:24:09.99 ID:fYMcLntn0
真「雪歩! もうとっくに時間――」

雪歩「……」

真「……雪歩?」

雪歩「……ん」モゾ…

真「雪歩、どうしたの?」

真「体調悪いの?」

雪歩「……」…コク

真「え!? 本当に!?」

真「大丈夫!?」

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:25:34.39 ID:fYMcLntn0
雪歩「ちょ、ちょっと……」

雪歩「よくないかも……」ブルブル

真「ちょ、体も震えてるし……」

真「寒いの?」

雪歩「す、少し……」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:34:27.23 ID:fYMcLntn0
真「ちょ、ちょっと待ってて!」

真「いま毛布借りて――」

雪歩「うべ……」ビチャビチャ

真「あ……」

雪歩「う……」

雪歩「うぐ……」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:38:04.89 ID:fYMcLntn0
真「て、店員さん呼んでくるね……」

真「少し待っててね!」タタタッ

――――――
――――

雪歩「う、うう……」ブルブル

雪歩「う……」

雪歩「うええええええ」ビチャビチャ

雪歩「はあ、はあ……」

P「……ZZZ」

春香「ふへへ……」グー…

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:40:33.15 ID:fYMcLntn0
――――
――――――


真「ここです……」ガチャ

店員「はい」

店員「う……」

雪歩「ふーっ、ふーっ……」

店員「ちょっと僕だけじゃ無理だな」ボソッ

店員「もう何人か連れてきますね」

真「すみません、お願いします」

店員「……」タタタッ

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:43:30.87 ID:fYMcLntn0
真「雪歩、大丈夫?」サスサス

雪歩「だ、だいじょ――うぷっ」

真「あ……」ゴソ

真「ハンカチ、使って」サッ

雪歩「だ、大丈夫だから」

真「大丈夫じゃないよ」フキフキ

雪歩「は、ハンカチ汚れちゃ――」

真「ハンカチなんて汚れるのが当たり前だよ」フキフキ

雪歩「……」

雪歩「……ごめんね、真ちゃん」

真「平気だよ、雪歩」

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:45:42.83 ID:fYMcLntn0
真「トイレまで歩ける?」

雪歩「う、うん……」ヨロッ

真「僕に掴まって良いから」ガシッ

雪歩「で、でも私――」

雪歩「服も汚れてるし……」

真「いいから」グイッ

雪歩「真ちゃん……」ジワッ

真「もう、泣いちゃダメだよ、雪歩」

雪歩「……うん」グスッ

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:48:25.74 ID:fYMcLntn0
――――
――――――

店員「あ……」

真「あ……」

雪歩「……」

真「彼女、トイレに連れて行きます」

真「すみませんが、お願いします」

店員「はい、わかりました」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:54:21.11 ID:fYMcLntn0
真「さ、行こう雪歩」グイッ

雪歩「う、うん……」フラ…

真「大丈夫――、じゃないよね……」

雪歩「ん……」ピタッ

真「雪歩……?」

雪歩「あ……、う……」プルプル

真「どうしたの? 気持ち悪い?」

雪歩「ん……」ジワッ

雪歩「や……」

真「雪歩!? 大丈夫!?」

雪歩「真ちゃ――」 

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 02:57:20.03 ID:fYMcLntn0
…ビチビチビチッ

雪歩「……」

真「……」

雪歩「あ……」

真「……」

雪歩「あああああ!!」

真「な、泣かないで、雪歩」

雪歩「あああああああ!!!」

真「と、とりあえず、トイレに行こう?」

真「ね?」

雪歩「うわあああああああ!!」ヨロ…

真「……」ガシッ

真「……」ヨタヨタ

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 03:02:04.80 ID:fYMcLntn0
――トイレ――


真(個室で良かった……)

真(高い店だけあって、広いし……)

真「雪歩、とりあえず出せるだけ出しちゃって」サスサス

雪歩「う、うん……」

雪歩「う、うげ……っ」…ピチャピチャ

真「ビニール袋貰ってきたから……」

真「下着は捨てちゃうよ?」

雪歩「……」…コクリ

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 03:05:32.66 ID:fYMcLntn0
真(後は……)

真(トイレットペーパーとウェットティッシュで――)

真「……」フキフキ

雪歩「うぐ……」

真「靴下も捨てようね」

雪歩「うん……」

102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 03:07:23.14 ID:fYMcLntn0
真「じゃ、ちょっとボク出るね?」

雪歩「え……」

真「廊下、拭いてこないと」

雪歩「あ……」

雪歩「……ごめんね、真ちゃん」ジワッ

真「大丈夫だよ、雪歩」

真「こういう時はお互い様なんだから」


…ガチャ

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 03:09:22.27 ID:fYMcLntn0
真「あ……」

店員「……」フキフキ

真「す、すみません!」

店員「……」

真「ボ、ボクがやります!」

店員「いや、いっす」

真「で、でも……」

店員「仕事なんで」

真「……」

店員「……」ゴシゴシ

真「……」ペコリ


…ガチャ

109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 03:15:38.95 ID:fYMcLntn0
――――
――――――


男「お嬢さん……」

男「服、お持ちしました」

雪歩「すみません……」

男「車、待たしてあります」

雪歩「はい……」トボトボ

真「……」

男「菊地さん……」

真「は、はい!」

男「この度はとんだところを……」

真「い、いえ……」

男「今回のことでどうかお嬢さんと――」

真「だ、大丈夫ですから」

男「……ありがとうございます」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 03:20:24.87 ID:fYMcLntn0
男「支払いのことは当然ですがこちらで始末つけるので……」

男「菊地さんはこのままお帰りになって結構です」

男「車、待たしてあるんで」

菊地「へ、平気です」

男「そう言わずに……」

菊地「大丈夫ですから」

菊地「あと二人、なんとかしなくちゃいけないのがいるので……」

男「……」

男「何かお手伝いできることは?」

菊地「いえ、十分してもらいましたから」

菊地「ありがとうございました」

男「いえ、礼を言うのはこちらのほうです」

男「ありがとうございました」スッ

114: >>112眠くて全く気づかなかったわ…… 2014/02/08(土) 03:24:09.46 ID:fYMcLntn0
――――
――――――

――翌日

――事務所――


P「全ッ然覚えてない……」

春香「同じく……」

真「まったく!」

真「ボクが二人を背負ってタクシーに乗せたんですからね!?」

P「痛い出費だ……」

真「寒空の下で凍死するよりマシでしょう?」

春香「あー、頭痛い……」ズキズキ

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/08(土) 03:28:05.22 ID:fYMcLntn0
春香「雪歩だけ先に帰っちゃうなんて……」

真「二人がいつまでたっても起きないからだよ!」

真「雪歩は門限があったんだから!」

P「いや、面目ない……」

P「雪歩は風邪引いたらしいし……」

P「親御さんにも申し訳ないよ……」

P「……反省します」

春香「同じく……」

真「はあ……」

真「事務所のみんなには自制心が足りないよ……」


                            おわり