1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:01:51.26 ID:hzyEfSEt0.net
阿笠「確かに……うっかり中に入ってしまい」

阿笠「そのままスイッチが押されてしまったら大変なことになるのう」

コナン「怖いこと言うなよ……」

阿笠「まあ、これなら今度行われる夏祭りで行う」

阿笠「スーパーサイズフルーツミックスジュースという企画には十分な発明じゃろう」

コナン「そうだな……ミキサー自体がデカけりゃ目立つし、きっと企画は成功するぜ」

阿笠「そうじゃ、せっかくじゃから一足早く少年探偵団のみんなにも見せてあげるとするかのう」

引用元: 阿笠「巨大なミキサーを作ってみたぞ」コナン「人間も入れそうだな」 



13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:05:41.13 ID:hzyEfSEt0.net
阿笠「よーし、もうみんなは電話で呼び終わったぞ。しばらくすれば来るじゃろう」

灰原「あら、完成したのね、例のミキサー」

阿笠「おお、哀君。そうなんじゃよ。ついさっき完成したばかりじゃ」

灰原「ついさっきって……ミキサーが回ってる音とか聞こえなかったけど、ちゃんと試運転したの?」

阿笠「……そういえばしとらんのう」

コナン「おい」

阿笠「す、すまん。一応みんなが集まる前に急いで試運転しよう」

灰原「じゃあ一応ちゃんとフルーツを入れて回した方がいいわ。実際にフルーツを入れた場合どうなるかって確かめないといけないでしょ?」

阿笠「そうじゃな……じゃあ台所にあるフルーツを全部放り込んでくれ」

阿笠「それだけじゃ少ないじゃろうから、ワシは倉庫にあるフルーツを持ってくる」

コナン「ったく……灰原、手伝ってくれ」

灰原「わかったわ」

17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:09:50.49 ID:hzyEfSEt0.net
コナン「ふーっ、結構な重労働だな」

灰原「そうね……ミキサーが大きいから、ハシゴとか使って高い所まで登らないとフルーツを入れられない……」

灰原「特にこんな子供の体じゃ、ね」

コナン「こりゃあ夏祭りのときには専用の階段か……もしくは自動でフルーツを放り込む機械も作らなくちゃならねーな……」

 ピンポーン

灰原「はーい、今出まーす」

 ガチャ

光彦「こんにちは、灰原さん!」

灰原「あら円谷君、随分早いのね」

光彦「ええ、実は知り合いがトラックでたくさんフルーツを僕の家にプレゼントしてくれたところだったので」

光彦「その知り合いの人にそのままトラックでここまで乗せてもらいました」

光彦「もちろん、プレゼントのフルーツも、せっかくなので一緒に持って来ましたよ!」

コナン「おお、こりゃありがてえ!」

19: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:12:33.05 ID:hzyEfSEt0.net
光彦「うわぁ、巨大なミキサーとは聞いていましたが、ホントに随分大きいですね……」

コナン「ああ……おかげでフルーツを入れるのも一苦労だぜ」

光彦「なるほど、あのハシゴに上ってフルーツを入れてたんですね、これは確かに大変そうです……」

灰原「もう台所のフルーツは全部入れ終わった所だけどね……」

コナン「でも博士の奴、倉庫に行ったっきり帰ってこねーな……」

灰原「もしかして、フルーツを運ぼうとして腰でもやっちゃったのかしら?」

コナン「しゃーねーな、ちょっと様子を見に行くか……」

灰原「私も行くわ」

光彦「じゃあ僕も……」

灰原「いいわよ、一応円谷君はお客さんなわけだし、ゆっくりしてて」

光彦「は、はあ……」

24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:15:22.20 ID:hzyEfSEt0.net
光彦「うーん、一人ぼっちというのも寂しいです」

光彦「それに、僕だけ何も手伝わないというのはやっぱり何か気になります」

光彦「きっと倉庫から持ってくると言っていたフルーツも入れるんですから」

光彦「そのフルーツをミキサーに入れるのを手伝えばいいんでしょうが……」

光彦「どうせならこの暇な時間を利用して何か……」

光彦「そうです! せっかく持って来た貰い物のフルーツがあるんですから」

光彦「それをミキサーに入れておきましょう!」

光彦「そうすれば博士や灰原さんやコナン君が持って来たフルーツを入れる労力を」

光彦「少しでも軽減することができます!」

29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:17:04.26 ID:hzyEfSEt0.net
光彦「じゃあこのスイカを……よいしょっと」

光彦「うーん、結構重いですね」

光彦「でも頑張って……えっさ、ほいさ……」

光彦「よし、なんとかハシゴで一番上まで来れました」

光彦「あっ、でも……流石にスイカといえど皮ごと入れるのはマズいでしょうか……」

 グラ

光彦「うわっ!?」

 ドシッ

光彦「」

39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:19:42.00 ID:hzyEfSEt0.net
コナン「ったく、博士、いい加減自分がいい歳だって気付けよ」

灰原「まさか本当に腰をやっていたとはね……」

阿笠「す、すまんのう……」

コナン「光彦ー、待たせたなー……あれ?」

灰原「円谷君、どこ行っちゃったのかしら」

阿笠「ん? 光彦君はもう来ておったのか?」

コナン「ああ、貰い物のフルーツも一緒に持って来てくれたんだ」

阿笠「フルーツの箱は見えるが……光彦君自身の姿は見えんのう……」

灰原「トイレにでも言ってるのかしら?」

50: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:24:09.69 ID:hzyEfSEt0.net
光彦(う……)

光彦(ど、どうやらうっかり落ちてしまったようです)

光彦(しかも落ちた衝撃でフルーツが崩れ)

光彦(体が山のようなフルーツで固定される形になり、身動きが取れません)

光彦(おまけに口の中に大きなリンゴがぶち込まれてしまい、声が出せません)

光彦(噛み砕こうにも、このリンゴ、どうも硬くて……)

光彦(ど、どうしましょう……このままミキサーのスイッチを押されてしまったら……)

光彦「……」ゾワッ

光彦(い、いえ、大丈夫です! フルーツを入れようとハシゴに上り、ミキサーの中を覗き込めば)

光彦(微妙に見えてる僕の存在に気付くはずです!)

59: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:27:42.10 ID:hzyEfSEt0.net
コナン「なあ博士、このフルーツもミキサーに放り込むんだろうけどよ」

コナン「ちょっとこのハシゴで上まで登るのはちょっとキツい気がするんだが……」

阿笠「ん? ああ、しまった、言っておらんかったのう」

阿笠「実はこのスイッチを押すとな……」ポチ

 ウィーン

阿笠「ほれ、このように箱付きのアームが動くから」

阿笠「この箱の中にフルーツを入れ、アームを操作してミキサーの中にフルーツを入れるんじゃ」

コナン「んだよ、そんな機能があるなら早く言えよ!」

阿笠「す、すまん……本当にすまん」

灰原「ま、これでわざわざハシゴを使う手間が省けたのは嬉しいわ」

阿笠「ああ、あんなハシゴじゃうっかりミキサーの中に落ちてしまうかもしれんしのう」

コナン「だから怖いこと言うなよ……」

72: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:31:35.95 ID:hzyEfSEt0.net
光彦(な、何ですかあのアームは!)

光彦(先端に箱状の物が付いて……ま、まさか……)

 ウィーン バラバラ

光彦(箱の中からフルーツがどんどんミキサーの中に……!)

光彦(やはりあれはフルーツをミキサーに放り込む機械……!)

光彦(こ、これじゃあ誰もハシゴを使って登らない! 誰もミキサーの中を覗き込まない!)

光彦「……」ゾワッ

光彦(だ、誰か! 誰か気付いてください!)

 ウィーン バラバラ

光彦(博士! コナン君! 灰原さん!)

 ウィーン バラバラ

光彦(誰か!)

 ウィーン バラバラ

 ウィーン バラバラ

 ウィーン バラバラ

82: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:34:28.25 ID:hzyEfSEt0.net
阿笠「まあこんなもんじゃろう」

 ピンポーン

灰原「はーい」

 ガチャ

元太「うおーい、博士ー!」

歩美「巨大ミキサーができたっていうからターボで走って来たよー!」

阿笠「うーむ、試運転前にみんな来てしまったか……」

コナン「まあ来ちまったもんは仕方ねえだろ」

歩美「うわぁー、ホントにおっきなミキサーだね!」

元太「うなぎ何匹入る大きさなんだ?」

阿笠「ハハハ……流石にうなぎを入れる想定はしとらんのう……」

灰原「そりゃフルーツジュース用のミキサーだものね。フルーツ以外のものが入るなんてまずありえないわ」

87: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:38:22.95 ID:hzyEfSEt0.net
元太「ん? 光彦の奴、まだ来てねえのか?」

灰原「いえ、あなたたちよりも早く来て、多分トイレに……」

コナン「いや、今見てきたけどトイレにはいなかったぜ」

灰原「あら……じゃあどこに行っちゃったのかしら」

歩美「何か用事思い出して帰っちゃったのかなぁ?」

コナン「靴は残ってるからそれはねーよ……家の中にいることは間違いねーんだが……」

阿笠「まあ、どこかに行ったとしても、そのうち戻ってくるじゃろう」

阿笠「とりあえずジュースを作ろうじゃないか」

93: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:40:48.60 ID:hzyEfSEt0.net
阿笠「ではミキサーの蓋を閉じ……」

 ウィーン カポ

阿笠「このスイッチを押してミックス開始じゃ」

阿笠「よーし行くぞー」

阿笠「ミックス5秒前!」

元太「4!」

歩美「3!」

灰原「2……」

コナン「1」

阿笠「ゼロぉぉぉぉぉおおおおお!!!」

 ポチッ




 ギュィィィィイィィイイイイィィイイィイイイイイイイイィィイイイイイ!!!!!!!!!

光彦「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

全員「!?」

97: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:42:35.17 ID:hzyEfSEt0.net
歩美「い、いやああああああああああああああああああ!!」

元太「光彦がミキサーの中に!?」

灰原「は、博士! すぐにミキサーを止めて!」

阿笠「わ、わかった!」

コナン「待て!」

灰原「何!?」






コナン「このままの方が面白いだろ!!!!!!!!!!」

歩美「確かに!!!!!!!!!!!」

106: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:44:21.22 ID:hzyEfSEt0.net
 ギュィイィィイイイイイイイイイイイ!!!

光彦「!! !!!!!」

 ギュゥォォォァァァァアアアアアア!!

光彦「ッ……ッ!」

 ギュゥゥゥゥゥィィィイイイ!!!!

光彦「ッ……!」

 ギュィィィィィァァァァアアアアォォオオオオオオオオオオオ

光彦「……」

 ギュゥゥゥゥゥゥウウウ

光彦「」

113: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:47:19.01 ID:hzyEfSEt0.net
コナン「おっ、良い感じにミックス完了したみてーだな」

阿笠「うむ、どうやら機能としてはバッチリのようじゃ」

灰原「なんてったって人間も粉々に砕いてジュース状にしちゃうんだものね、恐ろしく強力なミキサーよ」

歩美「これなら夏祭りの企画も大成功間違いないね!!」

元太「なあ、それより早くジュース飲んでみようぜ!」

コナン「いや俺はいいわ」

灰原「私も遠慮しとく」

阿笠「ワシも」

歩美「いらない」ペッ

元太「そうか。じゃあ俺が全部飲んで処分しとくぜ」

120: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:49:13.91 ID:hzyEfSEt0.net
元太「ゴクゴクゴクプハーッ!!」

コナン「お味は?」

元太「マズい!!!!!!!!!」

コナン「だろうな」

歩美「光彦くんだものね」

元太「でも残すのは勿体ねえから全部飲んでおくとするぜ」ゴクゴク

阿笠「元太くんは偉いのう」

129: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/07/03(木) 16:52:13.89 ID:hzyEfSEt0.net
元太「ゲフーッ、フルーツの味に光彦の肉の味が混ざって最悪のジュースだったぜ!」

阿笠「うむ、味が残ってしまわんようしっかり洗浄しておかねばな」

歩美「いっそミキサーの容器部分と刃の部分変えない? 光彦君を砕いたモノが付いてたなんて歩美嫌だよ」

阿笠「そうじゃな……その方がいいかもしれんな」

阿笠「では容器部分と刃を改めて作らねば……」

阿笠「やれやれ、夏祭りは近いというのに大仕事ができてしまったのう」

コナン「まったく光彦のせいで大迷惑だな」

 おわり