左之助「おう剣心いるかい」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

剣心「ふにぃ・・・ふにぃ・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

左之助「なにやってんだ」

剣心「おおサノ、実は拙者お野菜をつくろうと思って今必死で土を耕してるんでござる」

左之助「なるほどな、でもなんでまたお野菜なんでい」

剣心「薫殿が働け働けうるさいんでござるよ」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「でもお店とかに雇ってもらうとなると他人とのコミュニケーションが面倒でござろう」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「だから拙者畑仕事を選んだんでござる」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

左之助「なるほどな」

剣心「さあ美味しいお野菜をいっぱいつくるでござるよ」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

左之助「俺も手伝うぜ」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「おお悪いでござるなサノ」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

左之助「ちょうど暇だったからよぉ」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

――翌日――

薫「剣心まだ寝てるの？」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

薫「あれ、いない」

剣心「ふにぃ・・・ふにぃ・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「剣心もう起きてたの！？」

剣心「４時起きでござるよ４時起き」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「てっきりまだ寝てるのかと」

剣心「はやく耕さないとでござるよ」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「凄いじゃない！！！！！やっぱり剣心は頑張りやさんだったのね！！！！！」

剣心「イケイ剣心the緋村に任せておけでござる」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「朝ゴムん出来てるわよ！！！！」

剣心「拙者後でいただくでござるよ」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「薫殿は弥彦と先に食べておいてくれでござる」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「わかったわ！！！！頑張ってね！！！」

剣心「ふにぃ・・・ふにぃ・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

――翌日――

剣心「ふにぃ・・・ふにぃ・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「おはよう剣心、昨日からずっと畑仕事ね」

剣心「はやく耕さないとでござるし」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「ご飯は食べないとだめよ」

剣心「そんな時間拙者にはないでござるよ・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「でも体壊しちゃうわ」

剣心「いいんでござる・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「頑張りすぎはよくないってば」

剣心「あああもう！！！！うるさいんでござるよ！！！！！！拙者今仕事中！！！！！！！」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「ご、ごめんね剣心・・・」

剣心「もういいでござるから・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「うん・・・頑張ってね」ｽﾀｽﾀ

剣心「ふにぃ・・・ふにぃ・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

――翌日――
薫「剣心おはよう」

剣心「さあ種をまいて・・・」

薫「剣心ちゃんと寝てるの・・・？」

剣心「・・・・」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

薫「ねぇ剣心」

剣心「拙者今仕事中でござる」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

薫「体に悪いわよ」

剣心「・・・・・・・」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

薫「頑張りすぎるのはよくないわ」

剣心「ふにぃ・・・ふにぃ・・・・」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

薫「剣心ってば！！！！！！」

剣心「うるせぇでござる！！！！！！！仕事中は拙者に話しかけないでくれでござる！！！！！！！！！！！！」ﾄﾞﾝｯ

薫「ごめん・・・無理しないでね・・・」ｽﾀｽﾀ

剣心「種をまいて・・・・」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

弥彦「おい剣心最近やばくねぇか」

薫「何も食べないし全く寝てないみたいなの」

左之助「なるほどな」

薫「私が働け働け言い過ぎたせいかしら・・・」

弥彦「ただひたすら畑仕事してるもんな」

薫「心配すると怒るし・・・」

左之助「せめて飯は食わせねぇとな」

薫「そうよね」

弥彦「あれじゃ間違いなく体壊すぜ」

薫「明日は無理矢理にでも食べさせたほうがよさそうね・・・」

剣心「ふにぃ・・・ふにぃ・・・」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

――翌日――
薫「剣心」

剣心「・・・・・・」

薫「はい」ｽｯ

剣心「なんでござるか・・・」

薫「ゴムすび」

剣心「いらないでござる・・・・」

薫「ダメ！！！！剣心このままじゃ死んじゃうわよ！！！！」

薫「それに何か食べないと力入んないでしょ！！！！！！」

剣心「・・・・・・・」

薫「剣心ってば！！！！！！！！！！！」

剣心「・・・・・・・」

薫「こんな畑の為に命削るつもり！？」ﾄﾝﾄﾝ

剣心「拙者畑に入るなでござる！！！！！！！！！！！！！！！！！」ﾊﾞｼｯ

薫「痛っ・・・」

剣心「お水あげないと・・・」

薫「ふにいいいいいいいいいいいい！！！！！！！！」

薫「いい加減にしてよね！！！！！！！！！！！！！」

剣心「あああああもうなんなんでござるか！！！！！！！！！！」

薫「こんな畑！！！！！！こんな畑！！！！！」ｶﾞｼｶﾞｼ

剣心「はうあ！？」

薫「働きすぎよ働きすぎ！！！！！！！！！」

剣心「やめろでござる！！！！！！！！！！！！！！！」

薫「こんにゃろ！！！！！！！！」ｶﾞｼｶﾞｼ

剣心「やめろでござる！！！！！！！！！！！！！」ｶﾞﾂﾝｯ！！！！！

薫「うっ・・・・」ﾄﾞｻｯ

剣心「ﾊｧﾊｧ・・・ﾊｧﾊｧ・・・・」

剣心「はっ！？薫殿！？」

薫「」

剣心「薫殿・・・？」ﾂﾝﾂﾝ

薫「」

剣心「あぁぁぁあぁぁ・・・・」ｶﾞｸﾌﾞﾙ

剣心「拙者なんてことを・・・・」ｶﾞｸﾌﾞﾙ

薫「」

剣心「で、でも悪いのは薫殿でござるし・・・」

剣心「働けって言ったり働くなって言ったり・・・・」

薫「」

剣心「拙者は悪くないでござる・・・・」

剣心「・・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「・・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

――翌日――

弥彦「おい剣心」

剣心「・・・・・・・」

弥彦「剣心！！！！！！！！」

剣心「な、なんでござるか」

弥彦「薫見なかったか？」

剣心「さあ」

弥彦「そっか」

弥彦「そうだよな、剣心ずっと畑にいたわけだし」

剣心「・・・・・・」

弥彦「どこ行ってんだろ」ｽﾀｽﾀ

剣心「美味しいお野菜をつくらないと・・・」

剣心「きっとうまくいくでござる・・・」

剣心「きっと」

剣心「・・・・お水あげなきゃ」

――数ヶ月後――

剣心「できたでござる！！！！！！！！！！！」

左之助「おうどうした剣心」

剣心「ついに拙者の畑に美味しそうなお野菜達が！！！！！！！」

左之助「マジかよ！！！！！」

剣心「トマトにきゅうりに！！！！！！！」

左之助「こりゃなかなか立派なお野菜だぜ」

剣心「肥料がいいでござるから」

左之助「なるほどな」

剣心「早速食べてみようでござる！！！！！！！！」

左之助「おう！！！！！！」

剣心「うむうむ」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

左之助「なるほどな」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

左之助「うめぇ！！！！！！！！！！！！」

左之助「なんだこりゃ！！！！！！うますぎるぜ！！！！！！」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「そうでござるか！！！！！！！！！！」

左之助「まるでお野菜じゃねぇみてぇだ！！！！！！！！」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「そんなにでござるか！？」

左之助「自給自足なんて言ってたら勿体ねぇぞ！！！！！！」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

左之助「こりゃ売れるぜ！！！！！！！！！！」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「そ、そうでござるかなぁ・・・」

左之助「いいやこりゃ間違いなく売れるぜ」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「確かにそれなら儲かるでござるしな」

左之助「悪いことはいわねぇ絶対売ったほうがいいぜ」

剣心「なるほど」

剣心「お野菜いらんかねお野菜」

左之助「取れたて新鮮なお野菜いらんかね」

町人A「なかなかいいつやしてるね」

剣心「緋村農園で取れた最高のお野菜でござる」

左之助「ちょっと食ってみろい」

町人A「では・・・」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「どうでござるか？」

町人A「う、うめぇ！！！！！！！！なんだこれ！！！！！！」

左之助「だろ！！！！！！！！！」

町人A「ここからここまで全部くれ！！！！！」

剣心「まいど！！！！！！」

町人B「なんだなんだ」

町人C「そんなにうまいのかこれ」

「」

剣心「いやあ大儲けでござるな！！！！！！！」

左之助「俺の言った通りだったろ？」

剣心「これで緋村農園の名も広まったし最高でござるな！！！！！」

左之助「死ぬ気で育てたかいがあったな剣心！！！！！！！」

剣心「全くでござるよ！！！！！！！」

弥彦「それより薫はどこいったんだよ」

左之助「そういや嬢ちゃん行方不明なんだっけか」

剣心「・・・・・・」

弥彦「ほんとどこいったんだ・・・」

剣心「拙者畑仕事してくるでござる」

――数日後――

剣心「なんか最近全然売れないでござるな・・・」

左之助「なんでだろうな」

剣心「飽きられてしまったんでござろうか・・・」

左之助「こんなにうめぇのにな」ﾑｼｬ

左之助「はうあ！？」

剣心「どうしたんでござるか」

左之助「まずい」

剣心「はうあ！？」

左之助「あきらかに味が落ちてるぜ」

左之助「剣心肥料とか変えたりしてねぇか？」

剣心「いやそんな・・・」

左之助「こりゃ売り物になんねぇよ」

剣心「・・・・・・」

剣心「・・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「・・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

薫「」

剣心「あった・・・・」

剣心「完全に骨になってるでござる・・・」

剣心「市販の肥料だけじゃ美味しいお野菜ができないでござる・・・」

薫「」

剣心「・・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「・・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「なんとかしないと・・・」

剣心「よく来たでござるなサノ」

左之助「おう」

剣心「やっぱり味が落ちたのは肥料を変えたせいみたいでござる」

左之助「やっぱりか」

剣心「この市販の肥料だけじゃダメみたいでござるな・・・」

左之助「前はなに使ってたんでい」

剣心「いい質問でござるな」

左之助「勿体ぶんなよ」

剣心「人でござる」

左之助「なるほどな」

左之助「人・・・・？」

剣心「人間」

左之助「な、なにいってんだ剣心？」

剣心「だから人間でござるよ人間」

左之助「悪い冗談だぜそりゃ・・・」

剣心「丁度今サノが立っている真下にまだ」

左之助「変なこと言うんじゃねぇよ剣心！！！！！！！！」

剣心「そういえば薫殿行方不明でござったよな」

左之助「おい剣心いっていい冗談と悪い冗談ってのが！！！！！」

剣心「許してくれサノ」

左之助「な、なんだよ・・・！！！！」

剣心「ふにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい！！！！！！！」　

ｶﾞﾂﾝｯ！！！！

――数ヶ月後――

剣心「収穫収穫」

弥彦「そういや最近左之助来ねぇよな」

剣心「そうでござるな」

弥彦「なにしてんだあいつ？」

剣心「サノもサノで忙しいんでござろう」

弥彦「薫も一向に見つからねぇし・・・・」

剣心「寂しいんでござるか弥彦」ｽｯ

弥彦「いや・・・・」

剣心「そのうち会えるでござるよ」

弥彦「そうだといいけど・・・」

剣心「そのうち」ｽｯ

剣心「美味しい」

剣心「お野菜いらんかねお野菜」

町人A「またあんたか味が落ちてるだろ？」

剣心「今回は美味しいでござるから」

町人A「ほんとうかい？」

剣心「騙されたと思ってほら」ｽｯ

町人A「・・・・」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「どうでござるか？」

町人A「うまい！！！！！！！これだ！！！！！！この味だ！！！！！」

剣心「そうでござろうそうでござろう！！！！！！」

町人A「みんな出てこいよ！！！！！緋村農園がまた美味しいお野菜をつくるようになったぞ！！！！」

町人達「マジかよ！！！！！！！！」

剣心「お野菜は時期によってあたりはずれがあるでござるからな」

剣心「るんるらんらるんるらんら」

弥彦「剣心ちょっと呑気すぎねぇか」

剣心「何が言いたいんでござるか」

弥彦「薫も左之助も行方不明なんだぞ！？」

弥彦「お野菜なんか作ってる場合かよ！！！！！！！」

剣心「そんなに二人に会いたいんでござるか」

弥彦「そ、そりゃ・・・・」

剣心「まだ間に合ってるんでござるが」

弥彦「なんの話だよ・・・」

剣心「そんなに会いたいんでござるか」

弥彦「あ、会いてぇよ・・・」

剣心「甘えん坊でござるな」

弥彦「う、うるせぇ！！！！！」

剣心「ついてこいでござる」

剣心「ここでござる」

弥彦「畑じゃねぇか」

剣心「満足でござるか」

弥彦「意味わかんねぇよ！！！！！！！」

剣心「はぁ・・・・しかたないでござるな」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

弥彦「なんだよ結局畑仕事しにきただけかよ」

剣心「ほら」ｸﾞｲｸﾞｲ

左之助「」

弥彦「はうあ！？」

剣心「次は薫殿でござるか」

弥彦「ちょっとまて！！！！！！！なんだこりゃ！！！！！」

剣心「薫殿に会いたくないんでござるか」

弥彦「どういうことなんだよ！！！！！！！！」

剣心「まあこれ相手じゃお喋りもできないでござるよな」

弥彦「剣心まさか・・・・」

剣心「どうしたんでござるか弥彦」

弥彦「お前・・・これ・・・・」

剣心「これからは寂しくないでござるよ弥彦」ｽﾁｬｯ

弥彦「や、やめてくれ剣心！！！！」

剣心「拙者もこんなことしたくないんでござるよ」

剣心「でも弥彦寂しそうでござったし」

弥彦「あぁぁあ・・・・」ｶﾞｸﾌﾞﾙ

剣心「それにお主は緋村農園の美味しさの秘密を知ってしまったでござるから」

剣心「じゃあな弥彦」ｶﾞﾂﾝｯ！！！！！！

弥彦「」ﾄﾞｻｯ

剣心「子供は小さいでござるからな」

剣心「そう長くはもたないでござろう」

剣心「サノもまだ肉が残ってるでござるし大丈夫でござろう」

剣心「・・・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「美味しい美味しい拙者のお野菜♪」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「拙者だけが知っている♪」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「美味しい秘密があるんだよ♪」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「あーあー輝く我らの♪」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「緋村農園～♪」

剣心「いいつやでござる」ﾌﾞﾁｯ

剣心「・・・・・」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「美味しい」

剣心「お野菜いらんかねお野菜」

剣心「美味しいお野菜」

剣心「うーむ・・・・」

剣心「どうしたんでござろうかお客が来ないでござる」

町人A「」ｽﾀｽﾀ

剣心「そこの人」

町人A「ああどうも」

剣心「なんで買ってくれないんでござるか」

町人A「いや、不味いわけじゃないんだけどさ」

町人A「マンネリ化してきたって言うか飽きたんだよね」

剣心「マンネリ化・・・・」

町人A「多分みんなそう思ってるぜ」

剣心「そうでござるか・・・」

町人A「まあ頑張りな」ｽﾀｽﾀ

剣心「・・・・・・」

剣心「恵殿」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

恵「あらどうしたの剣さん」

剣心「いやあ畑仕事してるときに足を挫いてしまって」

恵「そういえば凄いわよね緋村農園」

剣心「知ってくれてたんでござるか」

恵「もちろんよ、患者さんの間でもよく話題になってるわ」

恵「私はまだ食べたことないけどね」

剣心「なら話ははやいでござる・・・・・」

剣心「農園に来てくれればいくらでもご馳走するでござるよ・・・」

恵「いいの？」

剣心「恵殿は特別でござる」

恵「お邪魔します」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

剣心「いらっしゃいでござる」

恵「剣さんしかいないの？」

剣心「ああ見た感じでは」

恵「？」

剣心「ほら畑になってるの食べていいでござるよ」

恵「わーい」

恵「なるほど美味しいわね」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「薫殿と弥彦サノの味がするでござろう」

恵「どういうこと」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「拙者ここに恵殿の味も混ぜたいんでござるよ」

恵「どういうことなの・・・？」

剣心「こういうこと」

ｶﾞﾂﾝｯ！！！！！！

剣心「うぃーす」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

燕「いらっしゃいませ」

剣心「燕殿うぃーす」

燕「うぃーす」

剣心「妙殿いるでござるか」

燕「いますけど」

妙「どないしはったん」ｽﾀｽﾀ

剣心「拙者が農園やってるのは知ってるでござるか？」

妙「知ってるよ、美味しいらしいやない」

剣心「拙者のお野菜を赤べこで使ってくれないでござるか」

妙「でも大人気でなかなか手にはいらへんて聞いてましたんやけど・・・」

剣心「いいんでござるよ拙者と妙殿の仲でござろう」

妙「じゃあお言葉にあまえて」

剣心「後で農園まで来てくれでござる」

妙「お邪魔します」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

燕「お邪魔します」

剣心「燕殿も来たんでござるか」

燕「最近弥彦ちゃんが全く働きにこないので引っ張り出しに来たんです」

剣心「そうでござるか」

剣心「弥彦なら畑にいるでござる」

燕「そうですか」

剣心「じゃあ妙殿、畑から好きなの全部もってかえってくれて構わないでござるよ」

妙「ありがとうね」

燕「弥彦ちゃんいないんですけど」

剣心「掘り起こさないと」

燕「は？」

妙「そういえば弥彦くん最近見いひんね」

剣心「会わせてあげてもいいでござるよ」

剣心「・・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

妙「会わせてあげるって・・・」

剣心「そんなに深くないでござるから」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

燕「緋村さん頭おかしくなったんじゃないですか」

剣心「よいしょ」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

弥彦「」

妙「はうあ！？」

剣心「もう半分くらい骨でござるけど」

妙「アカン」

燕「冗談じゃなかったらヤバいですよ」

剣心「これが緋村農園クオリティの重要な肥料でござるよ」

妙「剣心はん・・・・」

燕「うわぁ・・・」

剣心「これでまた三人で仲良くお仕事できるでござるよ、よかったでござるな」

ｶﾞﾂﾝｯ！！！！　ｶﾞﾂﾝｯ！！！！！

剣心「これで肥料三人確保でござるな」

剣心「きっと一回での肥料を増やせばもっと美味しくなるはずでござる」

剣心「それにしても拙者結構有名になってたんでござるな」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「この人気を維持しないと」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「美味しいお野菜は緋村農園」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「誰にも真似できない味でござるよ・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「さてと」

剣心「美味しく実れでござるよ」

剣心「忙しい忙しい」

剣心「らっしゃいらっしゃい」

剣心「安いよ安いよ」

町人A「久々だなあんた」

剣心「おうお主でござるか、かなりパワーアップしたでござるよ」

町人A「見た目変わらねぇけど」

剣心「まあ食ってみろでござるよ」

町人A「・・・・・・」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

町人A「はうあ！？」

剣心「どうでござるか」

町人A「なんだこれ！？今までので一番うまい！！！！！！！！！」

剣心「そうでござろう！！！！！！！！！」

町人A「ここからここまで全部くれ！！！！！！！！！」

町人B「おっ緋村さんじゃん」

町人C「くださいな」

剣心「まいど！！！！！」

剣心「肥料を増やせば増やすほど美味しくなるんでござるな」

蒼紫「抜刀斎」ﾄﾝﾄﾝ

剣心「おお蒼紫ではござらんか」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

蒼紫「お前農園をやってるんだってな」

剣心「なんで知ってるんでござるか！？」

操「京都でもすごい噂になってるんだよ」

剣心「なるほど」

蒼紫「マイプリティ操がどうしても食べたいって言うからここまで来たんだ」

操「京都じゃなかなか手に入らないの」

剣心「いいでござるよ好きなだけ食べてってくれでござる」

操「わーい！！！ありがと緋村！！！」

蒼紫「悪いが蒼紫様はお野菜嫌いなんだ」

剣心「そんなこと言わずに食ってみろでござる」

蒼紫「お肉がいい」

操「凄いつやつやだね」

剣心「肥料がいいでござるから」

蒼紫「お肉はないのか」

操「美味しい！！！！！！！！」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「そうでござろうそうでござろう！！！！！！！」

操「蒼紫様食べてみなよほら」ｸﾞｲｸﾞｲ

蒼紫「いらない」

操「好き嫌いはだめよ蒼紫様！！！」ｸﾞｲｸﾞｲ

蒼紫「(´；ω；`)」

操「緋村に失礼よ！！！ほら！！！」ｸﾞｲｸﾞｲ

剣心「・・・・・」ｽﾁｬｯ

操「ほら蒼紫様ってば！！！！！」

蒼紫「(´；ω；`)」

剣心「・・・」ｽﾀｽﾀ

操「美味しいよ」

蒼紫「ほんと？」

操「うん」

蒼紫「あーん」

操「はい」ｽｯ

蒼紫「・・・・・」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

操「ね？美味しいでしょ」

蒼紫「なるh」

ｶﾞﾂﾝｯ！！！！　ｶﾞﾂﾝｯ！！！！！

剣心「二人追加っと」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「ふにぃ・・・・ふにぃ・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「緋村農園の一部となってくれでござる」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「さて・・・・」

斎藤「おい抜刀斎」ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ

剣心「斎藤・・・・」

斎藤「いないのか」ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ

剣心「・・・・・・・」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

斎藤「よお抜刀斎」

剣心「なんの用でござるか・・・」

剣心「拙者今忙しいんでござるが・・・」

斎藤「農園というやつか」

剣心「そうでござる・・・」

剣心「じゃあ拙者はこれで」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

斎藤「待て」

剣心「なんなんでござるか・・・」

斎藤「最近行方不明者が多くてな」

斎藤「それが不思議なことにお前の身内に集中しているんだ」

剣心「・・・・・・」

斎藤「なにか知らないか」

剣心「知らないでござる・・・・」

斎藤「念のためにその農園とやらを見せてもらうぞ」

剣心「な、なんででござるか！！！！！！」

斎藤「見られて困ることでもあるのか」

剣心「・・・・・・」

斎藤「ほう、なかなか立派じゃないか」

剣心「・・・・・・・」

斎藤「なるほど」

剣心「な、なんでござるか」

斎藤「お前の畑はお野菜が出来ているときでも耕すんだな」

剣心「・・・・・・」

斎藤「土を掘り返した後がある」

剣心「・・・・・・」ｽﾁｬｯ

斎藤「何がうまってるんだ」

剣心「ふにいいいいいいいいいいいいいいいいい！！！！！！」ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ

斎藤「ふっ！！！！！」ｽﾞｻﾞｯ

斎藤「自分から犯人だと認めか。惨めだな」

剣心「ふにいいいいいいいいいいいい！！！！！！」

ｻﾞｯｸ！！！！！！

剣心「うわああああああああああああ！！！！！」ﾎﾞﾄｯ

斎藤「動きが鈍いぞ、気が動転しているな」

剣心「拙者の左腕が！！！！！！！！！あああ！！！！！」

斎藤「阿呆が」

剣心「ふにいいいいいいいいいいいいいいいいいいい！！！！！！！」ｶﾞﾂﾝｯ！！！

斎藤「うっ・・・・・」

剣心「この野郎！！！！！！！！！！」ｸﾞﾁｬｯ！！！！

剣心「よくも拙者の腕を！！！！！！」ｸﾞﾁｬｯｸﾞﾁｬｯ

剣心「ふにいいいいいいいいいいいいいいいいい！！！！！！」ｸﾞﾁｬｯ！！！！！！

斎藤「」

剣心「はやく縫い合わせないと！！！！！！！！」

剣心「ああああぐはああああ！！！！！！！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

剣心「ああああ痛いでござる・・・・」

剣心「くっつかない・・・・くっつかない・・・・」ﾁｸﾁｸ

剣心「そうでござる恵殿のところに！！！！！！！！」

剣心「あっ・・・・そういえば恵殿はもう・・・・」

剣心「くそぉ・・・・くそぉ・・・・」ﾁｸﾁｸ

剣心「あああああああもうくっつかないでござる！！！！！！！！」ﾎﾟｲｯ

剣心「拙者これから片手で生きていかないといけないんでござるか！！！！！！」

剣心「うぅ・・・・・」ｼｸｼｸ

斎藤「」

剣心「取り敢えず斎藤を埋めないと・・・・」

――数ヶ月後――

剣心「今日もよく売れたでござるな」

剣心「しかしもう肥料の効果がきれかかってきてるでござる」

剣心「今からじゃすぐには用意できないでござるし・・・」

剣心「人気を維持するには休むわけにも・・・・」

剣心「そう言えばあのときちぎれた拙者の左腕・・・・」ｽｯ

剣心「いつかくっつくと思ってたんでござるが」

剣心「これを肥料にするしかないでござろう・・・」

剣心「・・・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「・・・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「お野菜いらんかねお野菜」

町人A「ひとつおくれ」

剣心「まいど」

町人A「・・・・・」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

町人A「なんか・・・肥料とか変えた？」

剣心「えっ」

町人A「・・・・・・」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「もしかして美味しくなかったんでござるか・・・・？」

町人A「すごい不思議な味がする」

町人A「なんだこれ」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

町人B「どれどれ」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

町人B「ほんとだなんだこれ」

町人C「なんだかよくわかんねぇけど美味しい」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「なるほど」

それから緋村農園の名はますます世間に広まった

町人達「売ってくれ！！！！！！！！！！！」

町人達「あの不思議なお野菜を！！！！！！！！！！」

剣心「まだ収穫時期じゃないんでござる！！！！！！！！！」

剣心「帰ってくれでござる！！！！！！！！！」

町人A「もう我慢できねぇよ！！！！！！！！！！」

町人B「はやく収穫してくれ！！！！！！！！」

剣心「そんなこと言われても困るでござるよ！！！！」

町人C「金ならいくらでもだす！！！！！！！！」

町人D「姉さん！！！！！！！！！」

剣心「まだ実ってないでござるから！！！！！！」ｸﾞｲｸﾞｲ

剣心「もう少し待てでござる！！！！！」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

町人達「うわああああああ売ってくれ！！！！！！！！」ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ

剣心「拙者の腕を肥料にしたらまさかこんなに人気が・・・」

剣心「・・・・・・」

剣心「しかし右腕も肥料にしてしまうと仕事にならないでござるし・・・」

剣心「右足・・・・」

剣心「はやく実らせないと・・・」

剣心「みんなが拙者のお野菜を待ってるでござる・・・」

剣心「ふにいいいいいいいいいいいいい！！！！！」ｸﾞｻｯ！！！

剣心「ううううううう！！！！！！！」ｻﾞｸｻﾞｸｯ！！！

剣心「あああああああああああああああああああああ！！！！！！！」ﾎﾞﾄｯ

剣心「ああああああああああ！！！！！！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

剣心「ﾊｧﾊｧ・・・ﾊｧﾊｧ・・・・」

剣心「はあぁああっあ・・・・・」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

剣心「はあああはやく・・・ﾊﾔｸｳﾒﾅｲﾄ・・・！！！！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

剣心「痛い・・・・痛いでござる！！！！！」

剣心「ﾊｧﾊｧ・・・・ﾊｧﾊｧ・・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「力が入らないでござる・・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「ﾊｱｱｧ・・・・ﾊｱｱｧｧｧｱｧ・・・」ｻﾞｯｸｻﾞｯｸ

剣心「うっぅぅぅううう・・・・・」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

剣心「美味しく育てでござるよ・・・・」

剣心「足が・・・足があああ！！！！！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

剣心「包帯・・・包帯を・・・・」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

――数ヶ月――

剣心「美味しく実ったでござるよ・・・・」ﾌﾗﾌﾗ

町人A「うわああああああああああ！！！！！！！！」ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ

町人B「全部俺のだ！！！！！！！！！！」ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ

町人C「金はここに置いとくからな！！！！！！」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「こ、こんなに！？」

町人D「美味しいよ姉さん！！！！！！！！」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

町人E「金ならいくらでも払う！！！！！！！全部俺に売ってくれ！！！！！！」

町人F「全財産の５分の３をつぎ込む！！！！！！！」

剣心「そ、そんな」

町人達「俺のだ！！！！！！！！！俺のだ！！！！！！」ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ

剣心「足を捧げたかいがあったでござる・・・・・」

剣心「こんなにお金が・・・・・」

剣心「えへへ・・・えへへえへへ」

――数ヶ月後――

剣心「お野菜いらんかねお野菜」

剣心「お野菜」

町人A「おいあんた」

剣心「なんでござるか・・・はやく買わないと売り切れちゃうでござるよ」

町人A「なんで見るたびに怪我だけになってるんだ？」

剣心「・・・・・」

町人B「俺も気になってたんだ」

町人C「ついに両足とも無くなってるじゃねぇか」

剣心「・・・・・」

町人D「姉さんの幸せを奪ったから？」

剣心「いつかこの美味しさの秘密を話さないといけなとは思ってたでござる」

町人A「秘密を！？」

剣心「実は緋村農園で使っている肥料」

剣心「それは人間でござる」

町人達「・・・・・」

剣心「人間を殺して埋めて殺して埋めて殺して埋めて」

剣心「でも身近に殺せそうな相手がいなくなってきて」

剣心「拙者の体を少しずつ使い始めたんでござる」

町人達「うぅ・・・・」

剣心「みんな拙者のお野菜大好きでござろう・・・？」

剣心「秘密を知ってもらったほうがもっとお野菜を楽しめると思ったんでござるが」

町人A「じゃあ今まで俺たちは人間のエキス育ったお野菜を・・・」

剣心「そうでござる・・・美味しかったでござろう・・・」

町人B「おええええええええええ！！！！！！」ｵｴｴｴｴｴ

剣心「・・・・・・」

剣心「どうしたんでござるかみんな・・・・」

町人C「お、俺たちになんてもん食わせやがんだ！！！！！！！！」

剣心「でも美味しいって・・・」

町人D「自害しろ！！！！！！！！！！」

剣心「なんでみんなそんな酷いこと言うんでござるか・・・・」

剣心「拙者のお野菜を好いてくれてたんじゃないんでござるか・・・・」

町人E「あんた頭おかしいよ！！！！！！」ｵｴｴｴｴｴ

剣心「待って・・・みんなどこ行くんでござるか・・・」

町人F「地獄に決まってんだろ」

剣心「まだお野菜はこんなに・・・・」

剣心「待ってくれでござるみんな！！！！！！」

剣心「待って！！！！！！！」

剣心「なにがいけなかったんでござるか！！！！！！！！」

剣心「拙者今まで頑張ってきたのに！！！！！！！！」

剣心「うぅ・・・・」ｼｸｼｸ

剣心「こんなに美味しいのに・・・・」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

剣心「美味しい・・・・」

剣心「美味しい・・・・・・・」

剣心「本当は拙者のお野菜の人気なんてなかったんじゃ・・・」

剣心「みんな拙者をからかって・・・」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

剣心「でもそんなはずない・・・」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

剣心「あんな大金・・・あんな大金・・・・」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

剣心「うぅ・・・・・」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

剣心「味だ・・・・もっと美味しければ・・・」

剣心「腕や足なんてケチケチ使ってるからでござる・・・・」

剣心「拙者はまだやれる・・・・・」

剣心「美味しいお野菜を育てないと・・・」

剣心「美味しいお野菜を・・・・」

剣心「折角人気者になったのに・・・・」

剣心「ついたでござる・・・・・」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

剣心「ﾊｧﾊｧ・・・・・ﾊｧﾊｧ・・・・・」ｽﾁｬｯ

剣心「拙者の体半分・・・・肥料に・・・」

剣心「ふにいいい！！！！！！！！！」ｸﾞｻｯ！！！！

剣心「ああああああああああああああああああああああああ！！！！！」ﾌﾞｼｬｰ

剣心「ﾊｧﾊｧ・・・・ﾊｧﾊｧ・・・ﾊｳｳｳｳｳｳｳｳｱｱｱｱｱｱ！！！！！！」ｷﾞﾁｷﾞﾁｷﾞﾁ

剣心「ﾊｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ・・・ﾊｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ！！！！！！！」ｷﾞﾁｷﾞﾁｷﾞﾁ

剣心「ああああああああああぁぁぁぁぁぁああああ！！！！！！！！」ﾌﾞﾁﾌﾞﾁﾌﾞﾁ

剣心「ｳｶﾞｱ・・・！！！！！！！」ﾌﾞﾁﾌﾞﾁﾌﾞﾁﾌﾞﾁﾌﾞﾁﾌﾞﾁ！！！

剣心「ﾊｧﾊｧ・・・」ﾄﾞｻｯ

剣心「さあ・・・埋めないと・・・・」

剣心「あれ・・・体が動かない・・・・・」

剣心「なんで・・・どこも動かない・・・・」

剣心「はやく・・・はやくしないと・・！！！！！！」

剣心「あああぁぁぁぁぁ・・・ああああぁあああ」

剣心「はやくお野菜・・・・ﾂｸﾗﾅｲﾄ・・・」

剣心「血が・・・・血が・・・」

剣心「ﾊｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ・・・ﾊｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ！！！！！」

剣心「」ｶﾞｸｯ

町人A「ここだここ！！！！！」

警察「か、観念しろ！！！！」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

警察「はうあ！？」

剣心「」

町人B「こりゃ一体・・・」

警察「死んでいる・・・」

そこにあったのはお野菜に命をかけた男の最後の姿であった
後に彼の血や肉を養分とし実ったお野菜はどこのどんなお野菜をも越すほど美しく美味しいものだったという

めでたしめでたし