1: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 12:23:59.12 ID:ulSzx9bro
輝子「」

ちひろ「」

モバP「えーと、てるこ、でいいんだよな、よろしくな」

輝子「あ、あの……てるこじゃなくて……」

モバP「え?」

ちひろ「これ、しょうこって読むんですよ」

モバP「え、あー、しょうこ、へー! そう読むんだ!」

モバP「すまんすまん、じゃあ改めてよろしくな、てるこ!」

輝子「」

ちひろ「いやだから」

モバP「ん? あっ」

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引用元: モバP「星……読めないな……えっと……てるこ?」 



2: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 12:30:41.58 ID:ulSzx9bro
輝子「(それ以来)」

幸子「あ、おはようございますてるこさん! 今日もボクはカワイイですよ!」

小梅「あの、てるこさん、こ、これ、キノコの化け物から出る、ホラー映画で……」

乃々「あ……お隣失礼してます……てるこさん」

美玲「おーいてるこー、クリームソーダ飲む?」

ちひろ「てるこちゃん、今日の仕事なんだけど……」

輝子「(なぜかみんなからもてること呼ばれている)」

輝子「……フ、フヒ……」

3: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 12:37:55.02 ID:ulSzx9bro
輝子「(そもそも、なぜてるこなんだろう……)」

輝子「(漢字で書くと"照"だよね……)」

輝子「(意味は似てると思うけど……)」

輝子「(分からない……)」

モバP「おーいてるこー、そろそろ出るぞー」

輝子「う、うん……フヒ」

輝子「(プロデューサーはもはや直そうともしないし……)」

5: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 12:47:09.72 ID:ulSzx9bro
ブロロロロ

輝子「……」

モバP「えーと、今日はあそこのスタジオだったな」

輝子「……プ、プロデューサー」

モバP「んー? どうしたてるこ」

輝子「……み、みんなの事、どう呼んでる……?」

モバP「ん? 呼び方の話?」

輝子「う、うん」

7: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 12:54:06.39 ID:ulSzx9bro
モバP「そうだなー」

モバP「幸子は幸子だろー」

モバP「小梅は小梅でー」

モバP「乃々は乃々とか、たまに森久保とか」

モバP「美玲は美玲だなー」

輝子「わ、私は……」

モバP「てるこ」

輝子「」

9: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 13:03:59.03 ID:ulSzx9bro
輝子「な、なんで、てるこ、なんだ……?」

モバP「なんで?」

モバP「なんでってそりゃあ……」

モバP「呼びやすいから?」

輝子「」

モバP「うん、それだけだな」

輝子「……そ、そうか……フヒ……」

モバP「……」

10: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 13:11:30.49 ID:ulSzx9bro
後日

輝子「アメアメー……フレフレー……ボッチノコー……」

ちひろ「そういえばプロデューサーさん」

モバP「なんですかちひろさん」

ちひろ「なんでてるこって呼んでるんですか?」

ちひろ「まあ私達もてるこちゃんって呼んでるんですけど……」

輝子「!……」ピク

モバP「……そうだなあ」

モバP「実はここだけの話なんですが……」

輝子「……」

輝子「(机の下にいるのに気付いてない……?)」

13: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 13:19:51.22 ID:ulSzx9bro
モバP「誰にも言わないって約束しますか?」

ちひろ「え、そんなに深い理由があるんですか?」

モバP「そんなにって、おい」

ちひろ「いや、あはは、まあ私は真面目な話に関しては口が固いので」

モバP「……そうですか、では……」

モバP「俺には妹がいるんですけどね」

ちひろ「妹さんがいるんですか、初耳です」

モバP「ええ」

モバP「それでですね、あれは7年前だったかな……」

モバP「その日は妹の中学校の修学旅行の日でですね」

モバP「豪華な事にハワイに行く予定だったんですよ」

モバP「それで、同級生みんなで飛行機に乗ったんですが」

15: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 13:27:59.36 ID:ulSzx9bro
モバP「……不運な事にその飛行機が墜落事故に遭ったんです」

ちひろ「え……」

モバP「その事故で妹は行方不明に」

モバP「今もまだ見つかっていません」

ちひろ「……」

モバP「その妹の名前がしょうこって言ってですね」

輝子「!」

モバP「あいつ、当時の妹と歳が近いじゃないですか」

モバP「だからしょうこって呼ぶとどうしても妹の事を思い出してしまうんですよ」

モバP「だからてるこって呼んでるんです」

ちひろ「……そうだったんですか……」

輝子「(……プロデューサー……)」



モバP「という作り話を前から考えていたんですがいかがでしたか!?」

ちひろ「作り話かい!」

輝子「」ズルッ

16: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 13:37:29.63 ID:ulSzx9bro
モバP「そもそも俺一人っ子だから妹なんていませんよ」

ちひろ「そういや契約書の家族欄に妹の事は書いてなかったような……」

モバP「まあ、なのでお兄ちゃんって呼ばれるのにちょっぴり憧れてるんですけどね」

ちひろ「そうなんですか、お兄ちゃん♪」

モバP「ちょっと、気色悪いですよちひろさん、何企んでるんですか」

ちひろ「……」ゲシッ

モバP「あって!? スネ蹴ることないでしょ!」

ちひろ「うっさい! 私の涙と恥を返せ!」

輝子「……」

17: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 13:42:29.44 ID:ulSzx9bro
後日

モバP「おはよう、てるこ」

輝子「お、おはよう……に、兄さん」

モバP「!?」

輝子「……フヒ」

18: ◆8c/DfyDAHuvU 2014/03/11(火) 13:49:38.22 ID:ulSzx9bro
モバP「(それ以来)」

幸子「に、兄さん! 今日のボクもカワイイと思いませんか!」

小梅「お、お兄ちゃん……今度、心霊スポットの、探索に……」

乃々「帰っていいですか……お、お兄さん」

美玲「……あ、兄貴……うがー! ひっかくっ!」

ちひろ「大人気ですねー、お兄ちゃん?」ニヤニヤ

モバP「(みんなからたまに兄さんとかお兄ちゃんとか呼ばれるようになった)」

モバP「(ちひろめ、広めやがったな!)」

輝子「……フヒ」

輝子「(親友もいいけど……兄妹もいい、かも)」


おわり


次回 ちひろ「プロデューサーさんは名前が読めない」