2: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)06:38:04 ID:lum
唯「やっほー美嘉ちゃん、あそぼー☆」

美嘉「あ、唯。なに?暇なの?」

唯「んーまぁそんなとこかなー」

美嘉「ん、まぁいいケドね。っても何するの?」

唯「それは今から決めるの!何しよっか?」

美嘉「いや何するかくらいは先に決めておいてよ…そうだ、事務所にテーブルゲームが何個かあったっけ。オセロやる?」

唯「えー…オセロやるならゆい買い物行きたいなぁ」

美嘉「言うと思った、買い物行くならそれでもいいけどね。でもせっかく出かけるならもっと人数多い方がいいけど暇そうな子他にいないかなー」

唯「莉嘉ちゃんは?」

美嘉「莉嘉は今日仕事なんだよねー」

唯「そっかー、残念だなー」

美嘉「あ、一人来れそうって」

唯「マジ?誰誰?」

美嘉「ちょうど事務所前にいるって」

ガチャ

加蓮「やっほー唯、美嘉。遊びに来たんだけど二人しかいないの?」

美嘉「そ、だから三人でどっか行かない?」

加蓮「んー、まぁいいけど。事務所空にして大丈夫?鍵あるの?」

唯「だいじょーぶ!ゆいプロデューサーちゃんから受け取ってるし☆」

加蓮「よし、なら行こっか。実はお腹空いてるんだよねー」

美嘉「あ、そういやお昼だもんね。じゃあまずはご飯行こ★」

引用元: 加蓮「惚れた弱みってやつ?」 



3: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)06:39:10 ID:lum
唯「美嘉ちゃん何食べるー?」

美嘉「んー、スパゲッティの気分だけど何にしよっかなー」

加蓮「あたしはギガ盛りポテトで」

唯「加蓮ちゃんいつ頃からポテトキャラになったん?」

加蓮「なにポテトキャラって、ポテト美味しいじゃん!」

唯「確かに美味しいけどさー、なんかいっつも食べてるじゃん?飽きないのかなって」

加蓮「ん、そういえば確かに飽きないなぁ、何でだろ?」

美嘉「よし、海鮮パスタにしよっと。店員さん呼ぶねー」

ピンポーン

4: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)06:40:21 ID:lum
美嘉「ハァ~…」

唯「どったの美嘉ちゃん、めっちゃローテンションじゃん」

美嘉「今宿題あるの思い出した…サイアク…」

加蓮「別にいーじゃんやんなくても、あたし達もう働いてるし」

唯「確かにね!ゆいたちアイドルだし☆」

美嘉「なに言ってんの、それとこれとは別でしょ」

加蓮「最悪アイドルも引退、就職も厳しいってなったらプロデューサーのお嫁さんになるしかなくなるけどさ、その可能性ってかなり低くない?」

美嘉「………!」

唯「そーだねー、アイドルだったから女優とか普通の歌手とか色々できるだろーし」

加蓮「そうそう、だから宿題のひとつふたつでそんな大きく変わんないよ」

美嘉「確かに…よっし!今日は思いっきり遊んじゃおっか★」

加蓮「そうそう、今日は遊ぼ」

美嘉(もしどうにもならなくなったら…プロデューサーに責任、とってもらえばいいんだもんね…でもそれはしょうがないし!ね!)

5: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)06:47:33 ID:lum

唯「さて、ゆいたちはカラオケに来たわけだけどここで提案がありまーす☆」

美嘉「ん、何?」

唯「みんな自分の歌を歌って、一番点数の低かった人は一番点数の高かった人の言う事を聞くの!」

加蓮「へー、面白そう。王様ゲームみたい」

唯「そう!歌姫ゲームだよ!」

美嘉「アタシもオッケー、やるからには負けないよ★」

唯「よっしゃー!それじゃあゆいからね!ミュージックスタート☆」

6: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)06:53:35 ID:lum
加蓮「最終結果としては…」

美嘉「アタシが一番で唯ちゃんが最下位だね」

唯「ノーカンノーカーン!この機械壊れてるもん!」

加蓮「言い訳は見苦しいよ唯。諦めて美嘉の言う事を聞いちゃいなよ」

唯「う~…こんなはずじゃ…」

美嘉「じゃ、唯に命令ね。加蓮に全力で告って★」

加蓮「え?美嘉ちょっと待って?」

唯「…しょーがないなー、命令だもんねー☆」

加蓮「美嘉待って?なんであたしを巻き込んだの?」

美嘉「ハイ、3、2、1、ゴー!」

加蓮「ねぇまって」

唯「あ、加蓮ちゃん…来てくれたんだ…」

加蓮「ウソこれもう始まってるの?」

唯「え、えっと…こんな事言うの…オカシイと思うんだけど…あのね…」

加蓮「ちょっやめて!頬を染めてもじもじしながら言わないで!」

唯「加蓮ちゃん…!」ずいっ

加蓮「ああもうほんとやめて!顔近いから!」

唯「ゆ、ゆい…加蓮ちゃんのコト…あの…」

加蓮「妙にしおらしいのがリアルだから!もっとプロデューサーに絡むみたいにテンション高めにして!そして離れて!」

唯「加蓮ちゃんのコト…好きなの!」

加蓮「」

唯「ゆいと付き合って…くれませんか?」うるうる

加蓮「……グフッ!」ドサッ

美嘉「加蓮!?」

唯「加蓮ちゃんが倒れた!」

7: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)06:55:19 ID:lum
加蓮「もーめっちゃ顔近いし目うるうるさせて不安そうな顔するしでもう何なの?」

美嘉「正直アタシも唯がそこまでやると思ってなかったからちょいビビったな…」

唯「でっしょー!?これはゆい女優もいけちゃうかな~☆」

加蓮「うん、正直いけると思うよ、今のホントにプロデューサーに言ったら一発OKしちゃいそうなレベルだったもん」

唯「ホント…?OK貰えるかな…?」

美嘉「ちょ、今のでプロデューサーに告るの!?」

唯「何言ってんの美嘉ちゃーん!そんなワケ無いじゃん!」

美嘉「だ、だよね…」ホッ

8: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)06:58:04 ID:lum
加蓮「さて、そろそろ帰ろっか」

美嘉「だねー、なんだかんだかなり遊んじゃったし」

唯「でも楽しかったー!またみんなで行こっ☆」

加蓮「うん、オフが合ったらまた誘ってよ」

美嘉「じゃ、アタシ莉嘉迎えにいくからここで。じゃーねー★」

加蓮「じゃーね」

唯「ばいびー☆」

加蓮「じゃ、あたしもここで…」

唯「あ、待って!」

加蓮「ん、どしたの?」

唯「えっと…あのね…?」

加蓮「?」

唯「さっきの…嘘じゃないって言ったら、さ…加蓮ちゃん、どーする…?」

加蓮「…え?」

唯「だ、だから…さっきのカラオケの…」

加蓮「え、あの告白!?」

唯「………」コクッ

加蓮「え、えーっと…つまり…?」

唯「ゆいが、加蓮ちゃんの事好きって言ったら…どうする?」

加蓮「………」ポカーン

唯「…や、やっぱりオカシーよね!何でもない!忘れて!」

加蓮「え、あ、ちょっと待っ…」

唯「ばいばい!今日は楽しかったよ!またね!」タッタッタッ

加蓮「……どうしよ」

9: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)06:59:53 ID:lum
奈緒「あー折角事務所来たけど暇だなぁ…」

凛「じゃあオセロでもやる?」

奈緒「いや何でだよ…もっと色々やれることあるだろ」

凛「…しりとりとか?」

奈緒「違うって!そんなのわざわざ事務所来てまでやることじゃないだろ!」

凛「しりとりをバカにしてるの?私そういうの良くないと思うな」

奈緒「なんで怒るんだよ!この状況でしりとりやる方が時間の無駄だろ!」

凛「はぁ…話にならないね奈緒は。ねぇ、加蓮も何か言ってやってよ」

奈緒「この流れでしりとりはおかしいよな!?どう思う加蓮!」

加蓮「…え?ごめん聞いてなかった」

奈緒「ほら!加蓮もくだらなさ過ぎて聞いてないだろ!あたしが正しい!」

凛「いや、加蓮は議論するまでもなくしりとりすべきって意味で言ったんだよ」

奈緒「どうしてそこまでポジティブに考えられるんだよ!あたしは凛がわかんねーよ!」

10: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)07:03:03 ID:lum
加蓮「はぁ…」

加蓮(ダメだ、昨日の事ばっか考えちゃって他の事に身が入らないや)

加蓮(あの時、あたしはなんて答えれば良かったんだろ)

加蓮(頭の中ぐちゃぐちゃになっちゃってるなぁ…昔はこんな事全然無かったのに)

美嘉「やっほー、加蓮」

加蓮「あ、美嘉」

美嘉「どしたの?最近妙にボーッとしてるじゃん」

加蓮「別に」

美嘉「…実は、さ。見てたんだ」

加蓮「っ!?」

美嘉「まぁ何話してたのかまでは分かんないけどさ…」

加蓮「…唯に告白されちゃった」

美嘉「え?」

加蓮「カラオケでのアレ、嘘じゃないって。そりゃあんだけ雰囲気も出るよね、唯からすれば正真正銘本気の告白だもん」

美嘉「…なるほどね、唯がやけに落ち込んでるのはそういう事だったんだ」

加蓮「落ち込んでる…?」

美嘉「何言っても上の空でずーっと暗い表情してるの」

美嘉「失恋してたんだ、どうりで暗いワケだ」

加蓮「あーあ、あたしどうすればいいんだろ」

美嘉「アタシに聞いても分かんないよ、知ってるでしょ?アタシが意外と奥手なの」

11: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)07:05:32 ID:lum
加蓮「あ」

唯「っ!」クルッ

加蓮「待って!」

唯「…なに?」

加蓮「あのさ、どうしてあたしの事好きなの?」

唯「………」

加蓮「嫌なら言わなくていいよ」

唯「…分かんない」

加蓮「え?」

唯「分かんない…いつから好きなのかとか、どこが好きなのかとか、何にも分かんない……」

加蓮「そっか」

唯「ごめん…ゆいの事、嫌いになったでしょ?」

加蓮「うん、嫌い」

唯「っ! そう、だよね…」

加蓮「うん、そんなにネガティブで暗い唯は嫌い」

唯「…?」

加蓮「だってらしくないじゃん。いつもみたいにテンション高くて自信満々な唯はどこ行ったの?」

唯「………」

加蓮「あたしは唯の事好きだよ、それが異性としてなのかはあたしにはわかんないけどさ。でも少なくとも今の唯は嫌い」

唯「…これから」

唯「これからゆいのコト、好きになったりする?」

加蓮「もちろん。唯がいつものようにあたしと遊んでくれればいつかは異性として好きになる日も来るよ、きっと」

唯「そっか…」

加蓮「だからさ、また昨日みたいに遊ぼうよ。今度は二人きりでさ」

唯「…うん!」

12: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)07:07:03 ID:lum
加蓮「…でね、奈緒ったら沈黙に耐えきれなくて『しりとりでもするか』って!」

唯「ウケるー!奈緒ちゃんしりとりに頼っちゃってんじゃーん!」

奈緒「本人の前でするかそういう話をさぁ!」

凛「まぁまぁ落ち着きなよ奈緒、奈緒がしりとりに屈したのは事実なわけだし」

奈緒「違うって!あれは何かの間違いだ!」

凛「何が間違いなの?」

奈緒「そ、それは…だな…」

美嘉「それは?」

奈緒「…何でもいいだろもぉーっ!!」

唯「あははー!開き直った!」

加蓮「あ、そうだ唯」

唯「んー?なーに加蓮ちゃ…」



加蓮「大好き」



美嘉「…おーっとアタシ莉嘉と遊びに行くんだったー(棒」そそくさ

凛「そういえば私、今日は花屋の手伝いだったー(棒」そそくさ

奈緒「あ、おい待て!あたしを置いてくなぁー!」

13: 名無しさん@おーぷん 2017/07/26(水)07:08:54 ID:lum
加蓮「…みんな気使いすぎ」

唯「いーじゃん☆これで二人きりだよ」

加蓮「…だね」

加蓮(別に好きになってから付き合うだけが恋じゃないんだ)

加蓮(付き合ってから好きになる恋もあるんだ)

加蓮(…ただ困ったことに、この恋のしかたは後から好きになった方がより相手を大事に思ってしまうみたい)

加蓮(もう唯を裏切れないなー…ってか唯に裏切られても許しちゃうかも)

唯「? どしたの加蓮ちゃん?」

加蓮「何でもないよ、ただ唯が可愛いなって思っただけ」

唯「ホント?」

加蓮「もちろん」

唯「…そっか、嬉しいな☆」

加蓮(ありがと、唯。本当に大好きだよ)


おしまい