1: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 21:52:24.15 ID:X00UH7Gro
安価&コンマでオリキャラを操りNARUTOの世界を生き抜いていきます

0や00は特殊判定(特に良い結果のみ)
ゾロ目(00除く)も数値に関わらず0や00よりも弱い特殊判定(良い結果のみ)
多数決で同数結果の場合更に多数決で決定

漫画を読みながらなので遅いと思いますがお許しください



※前スレ
NARUTOに異物が紛れ込みました


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1521377543

引用元: NARUTOに異物が紛れ込みました Part.2 





NARUTO-ナルト- ナルト新伝 (JUMP j BOOKS)
岸本 斉史 宮本 深礼
集英社
売り上げランキング: 637
6: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 22:38:55.48 ID:X00UH7Gro
ヒナタ「え?」

フウ「だから名前っすよ、○○○○大きい白眼の君のことっすよ?」

ヒナタ「え、あの、日向ヒナタですけど」

フウ「なるほど、ヒナタっすね! あっしのことはフウと呼んでくれていいっすよ。チョウズメの友達なんすよね? それならきっとあっし達もいい友になれると思うっす!」

ヒナタ「そうですけど、あの」

フウ「それにしても胸大きいっすね? 触ってもいいっすか?」

チョウズメ「そこまでにして? ヒナタはあんまりそういう会話は好まないから」

チョウズメがやっと首絞めから抜け出せたので、自分と同じように負けてしまっているヒナタを助けることにした

9: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 22:44:16.41 ID:X00UH7Gro
フウ「……そうだったんっすね。ごめんなさい」

フウはチョウズメを離すと、ヒナタに向き直り綺麗に頭を下げた

ヒナタ「だ、大丈夫ですから」

フウ「女としては大きい胸に憧れるもんっすからね。本当にごめんなさい」

ヒナタ「大丈夫ですよ?」

フウ「でも、やっぱり傷つけたのなら」

ヒナタ「分かりましたから」

フウ「でもしかし」

フウは既にヒナタと友になった気でいるし、だからこそその人を深く傷つけたのなら謝らなければという思いで頭を下げ続けている


ヒナタはチョウズメが取られると思った

その思いが恋なのかそれとも友達を取られるのが嫌なのか彼女自身も分からない

だがそんな相手が自分とも友達になろうとして必死になって、涙目で謝ってきているので、もうそんなことどうでも良くなった

いや良くない


15: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 22:51:27.38 ID:X00UH7Gro
雨「やべえ、日向が滝に頭下げさせてるよ」
音「見せつてるんだなあれは」
カブト「日向ヒナタの評価を書き換える必要がありそうだ」

ヒナタ「もういいですから頭を下げるのはやめてください!」

ヒナタは周りにジロジロ見られて顔を真っ赤にしながら、フウの頭を下げながらお願いをした

フウ「友ですよね?」

ヒナタ「お友達でもなんでもなりますから、もうやめて……」

フウ「やったああ! 友が二人になったっすよ!」


チョウズメ「……」

ケゴン「……」

ヨウロウ「……」

三人「……」ガシッ

チョウズメはいつの間にかフウの仲間と固く握手をしていた

その二人はフウのことを面倒に思っているが、娘や孫を見ているような感じに思えた

16: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 22:57:05.95 ID:X00UH7Gro
いの「サスケくん、おっそーい!」

ナルト「……あっ! ヒナタ! チョウズメ!」

第7班が入ってきたみたいで、入口ではサスケにいのが飛びかかり、ナルトはこちらを見つけたようで近づいてきた

チョウズメ「うっぷ」

ナルトがこちらに近づいてくるにつれて、唯ならぬ雰囲気を感じ、しかも純粋な殺意が向けられ始めた

チョウズメ「フウ、席に連れて行って、吐きそう」

フウ「まじっすか!? 友であるあっしが看病してやるっすよ!」

チョウズメ「お姫様抱っこはやめて! ヒナタはナルトをよろしく頼む、うっぷ……」

ヒナタ「え? うん!」

ナルト「……チョウズメはどうしたんだってばよ?」

ヒナタ「私もわからないかな?」

19: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 23:09:48.58 ID:X00UH7Gro
フウが部屋の前まで連れていき、端の席に座らせた

フウ「あの子なんであんな無邪気な顔をして、あんなに濃密な殺意を向けてこれるんすか?」

チョウズメはナルトとフウに挟まれる形だったので、双方の内にいるモノから圧力を感じた

チョウズメが体験したことのあるもの以上の殺気や憎悪だったので、体調が悪くなったようだ

フウ「……なになに? ねえねえ、もしかしてあの子がこの里の人柱力っすか? そうっすよね?」

フウはどうやら七尾に事情を説明されたそうだ

フウ「えっと、伝えればいいっすか」

フウは七尾の言葉をそのままチョウズメにのみ聞こえる大きさで伝言してきた


七尾(今の九尾は半身がもがれ、怒り狂っている。そして本来はこの場所は九尾のホームであり、七尾である拙者が来るべき場所ではない)

七尾(今の時代は尾獣を兵器とし、尾獣が出てきたら尾獣を出して対抗するのはが主流の戦い方である。故に我はフウに手を出したら承知しない。争う意思はないと考えを送ったら)

九尾(俺たちのところにまで来れる小僧を懐柔しておいて何を言ってやがる。殺すぞ?)

七尾(こう言われてしまってな。あとは殺意で牽制しあいよ。君は尾獣の牽制合戦に巻き込まれた形になる。済まなんだ)

七尾の伝言は終わったようでフウはいつものフウの話し方に戻った

20: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 23:13:22.32 ID:X00UH7Gro
チョウズメ「だから全身冷や汗で凄いことになってたんだね」

フウ「ねえねえ、あの九尾の子ってどんなこっすか? 友になれそうっすか? 九尾がいるから今は無理なのはわかってるっすよ」

フウはチョウズメに語りかけながら、七尾に怒られているのかペコペコしている

チョウズメ「フウの男の子バージョン?」

フウ「それなら仲良くなれそうな……仲良くなれなそうな? イマイチわかんないっす」

どうやら同族嫌悪まではいかないが、自分自身とは仲良くなれないかもしれないとフウは思っているようだ

このあとヒナタに手合図で無事であること、このまま続行することを伝えた

22: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 23:32:14.24 ID:X00UH7Gro
その頃同世代木の葉組

カブト「その『気になる奴』の君の知っている情報をなんでもいいから言ってごらん。検索してあげよう」

サスケ「砂隠れの我愛羅。それに木の葉のロック・リー、そして秋道チョウズメ」

カブト「名前までわかってるなら話は早い」

カブトはカードに各下忍の情報をまとめているようで、その情報をサスケは見せてもらえることになったようだ

サスケ「見せてくれ」

カブト「ロック・リー。年齢がひとつ上でCランク11回。経験はまずまずなようだね。班長はガイで体術はここ1年で伸びているけど、ほかはてんでダメだ。昨年の注目下忍だったけど、中忍試験は今年が初めてみたいだね」

カブト「砂の我愛羅。C8B1……下忍でBランクかすげえな。他国の忍びだからこのくらいしか分からないけど、任務は全て無傷だったらしいよ」

カブト「最後に秋道チョウズメ。今年の注目下忍の一人だね、もちろんうちはサスケくん、君もそれに入っているよ」

サスケ「どうでもいい」

カブト「はは。Dランク任務だけだけど、36回……下忍になったばかりなのに物凄いハイペースだ。班長は紅。体術は評価AかB、非常に高いってことだね。忍術は水遁と風遁を扱うらしい。忍具はほとんど使用しないみたいで、血継限界はなし。幻術も特に使用していないようだね」

サスケ「水と風か」

まだカブトが何かを話しているし、そのあとナルトが何かを叫んでいるが、サスケには聞こえない

サスケ(単純に速度と体術の腕が上回っているロック・リー。謎だが、とてもつなく危険な匂いのする我愛羅。そしてイタチと戦う前に確実に決着をつけるべき相手秋道チョウズメ……水と風というのをしれたのは僥倖だ)

24: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 23:41:53.63 ID:X00UH7Gro
ダンゾウに命じられて一時的にチョウズメの監視を仰せつかったある暗部隊長

だが、チョウズメは色々とフリーダムにやりすぎなため、部下を付けることをダンゾウに直訴

結界忍術が得意な暗部が何人か付けられた



隊長「勘弁してくれよ。建物の中の結界内ならいいけど、最初の演習の、しかもノーガードの外で氷遁を使うのはさ。君は結界を張って外から見えないように。いいかい、絶対に露見しないようにするんだ」

暗部「承知」


-----


暗部「対象は外で風と水の忍術の修練をしていますが、どうしますか?」

隊長「その組み合わせができるからって氷遁と結びつく訳じゃないから放置でいいよ。外では火遁と土遁は使わないみたいだね。下忍になりたてで4行使いってだけでも誘拐される要因だけど、2行なら大丈夫か」


-----


暗部「隊長、下忍なのにチャクラコントロールによる瞬身を使いながら、風遁と水遁を使いつつ、部分倍加の術を交えて森で鍛錬していますが」

隊長「…………下忍になりたてで秘伝忍術を使いながら2行を操って、しかもチャクラコントロールって、結界張って! あんまり近すぎるとバレちゃうからね! 彼はなんかとても聡いから! もう、少しは自覚してくれないから彼も! ああもう!」

26: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 23:49:26.09 ID:X00UH7Gro
カブトとかいうサスケと話している奴が音隠れの里の忍びから攻撃を受けた

チョウズメはやっぱり何だかんだみんなが気になるし、木の葉のメンバーは騒ぎすぎて悪目立ちしてるので、もし何かあったら加勢しようと力を込めていたら、カブトがやられただけだった

チョウズメ「……今のはなんだろう? 避けたように見えたのに」

フウ「わかんなかったっすか? お願いすれば、」

チョウズメ「フウ、お願い、教えて?」

フウ「……しょうがないっすね~。あっしは割と音に敏感なんすよ。内にいる彼のおかげなんすけどね? あれは音っす」

フウは自分で分かった風に言っているが、本当は七尾が教えてくれたことをチョウズメにドヤっただけだった

チョウズメ「音……音か。フウありがとう」

フウ「いえいえっす」

チョウズメがお礼を言い、フウが胸を張っていると

『静かにしやがれ、どぐされヤローどもが!』

試験監督が煙玉を使ってカッコつけて入場してきた

28: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 23:54:47.47 ID:X00UH7Gro
流石に試験を変えようとすると何時間もかかっちゃうので、ご勘弁



中忍試験は試験監督によって傾向が大幅に変わる

シカクなら頭脳が試され、ガイなら根性を試されるといった感じだ

そして今回は

イビキ「中忍選抜第一の試験、試験官の森乃イビキだ」

それから音隠れの里の忍びに戦闘行為を禁じていることを告げたあと、ペーパーテストのルールを説明した

31: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/18(日) 23:57:53.40 ID:X00UH7Gro
試験官「申込書を前に提出しに来て、問題と席番号を受け取るように」

チョウズメは誰の隣だった?(知り合いが隣にいないでも可)
安価下1

34: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 00:08:09.30 ID:+CTu3RWNo
あの流れなら木遁会得フラグのことだと思うので、それで行きます
序盤は木遁の役に立つ術を会得できないのでヤマトも暗部ですし……




シカマル「チョウズメが隣か、なんかあったら宜しくな」

チョウズメ「……自分で解いてよ」

チョウズメの隣にはシカマルが座るようだ

イビキ「試験時間は一時間だ。よし……始めろ!!」

こうしてまた足の引っ張り合いのようなルールの試験が始まった


学問ゾロ目

チョウズメ(うん、これ下忍レベルじゃないよね。ヒナタは緊張したりしなければ解ける問題だな……最近のヒナタなら問題ないか。シノは情報収集には積極的だけど、あんまり頭が良くなかった気がするな)

チョウズメは普通に自力で解き進めている

ヒナタ(む、難しいけど、全部解けないわけじゃないかな? うん、これとか解ける。大丈夫、落ち着いてやれば解ける。チョウズメは大丈夫だとして、シノくんはどうなんだろう?)

ヒナタはゆっくり丁寧に解ける問題を解き始めた

シノ(……ぐっ、わかりそうで分からない。なんとなくの解き方はわかる。だが、自信を持った答えに持っていくのは不可能。そして自信がない限り、そのまま解くべきではない。なぜなら、俺が足を引っ張るわけにはいかないからだ。寄壊蟲、チョウズメ、ヒナタ、サクラ、あとはあそことアソコの人の答えを見てきてくれ)

シノは自分で解きつつ、確実に正答するために寄壊蟲によるカンニングを敢行した

35: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 00:16:46.68 ID:+CTu3RWNo
シカマル(なんだよ。何だかんだ見せてくれんだな。あとはいのが誰かの答えを持ってくるだろうから、それとの比較で完璧だな)

ヒナタ「……」

ヒナタは迷っていた

隣のナルトが泣きそうな顔でラスト問題を見つめ続けているからだ

本来なら安全を取って放置が得策

だが、ヒナタにとってナルトは意味が変わったかもしれないし変わってないかもしれない。ヒナタ自身も分からないが、とりあえず特別なのだ

そして何よりアカデミーの頃から話す友人だ

そしてナルトはアカデミーの頃からの友人であるヒナタを疑うはずがない

ナルトはヒナタを信用してカンニングをさせてもらった

39: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 00:26:42.45 ID:+CTu3RWNo
イビキ「では十問目。これは絶望的なルールだ」

そうして新たなルールが説明された

もし0点がいればそのチームはその地点で永久的に中忍試験を受けられなくなる
今10問目を聞く前に出れば失格になるが永久剥奪はないという精神に来るものだった


チョウズメ(もし木の葉だけの単独中忍試験なら有り得たかもしれないかな? でも他里の忍びの中忍試験受験資格剥奪なんて出来るはずがない)

もしそんな事を勝手にして、それを押し付けたらそれこそ戦争になってしまう


だが、チョウズメのように問題が解けていてなおかつ冷静な人ばかりではない
仲間が0点を絶対に取らないという信頼できる心の強さを持っている訳では無い

40: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 00:29:12.66 ID:+CTu3RWNo
どんどん手を挙げていく中である人は手をあげようと覚悟を決めた

サクラ(そうよ。ナルトは私たちに迷惑をかけないように手をあげられないんだわ。それなら……それなら!)

ナルトはヒナタの助けを借りて0点になることは無いのだが、サクラはそんなことを知らない

サクラが見てわかるカンニングをナルトがしていたら、確実に退場しているからしょうがない所だろう

44: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 00:38:16.53 ID:+CTu3RWNo
サクラが手をあげようとしたその時

ナルト……ではなく別の人が声を上げた

フウ「待つっすよ! 本当にここで逃げていいんすか? 来年からはこの試験監督がずっとやるかもしれないっすよ?」

イビキ「なんだ? お前は受けないのか?」

フウ「冗談はやめて欲しいっす! まだ友を100人作れてないっすから、滝に帰れる訳ないっす!」

イビキ「友を作りにだと!?」

フウ「そうっすよ。まだ二人だけど、人と人が繋がればこの世に争いなんてなくなるっすよ! ここでリタイアする前にまずはあっしと友になって欲しいっす!」

場「………………」

今まで仲間を信じきれなかった者、10問目に掛けるのをやめてこの場から離ようとした者、勇気があと少し足りず手を上げようとした者

全く試験とは関係ないし、友達が100人出来るだけで平和になる? 馬鹿じゃねえのと思った奴が大半だった

だがその馬鹿のおかげでもう一度自分を見つめ直す、リセットして考え直す余裕が出来た

45: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 00:44:59.48 ID:+CTu3RWNo
イビキ「おい! 受けないやつはもういないのか!?」

イビキももう皆がメンタル的に立て直したことが雰囲気で理解出来た

イビキ「そうか、いい決意だ。下忍フウの言葉がなければその決意まで至らなかった者もいるだろうが、まあいいだろう」

イビキ「ここに残っている全員、第1試験の合格を言い渡す!」

そうして第1試験の目的

情報収集能力とここ一番で仲間に勇気を示し苦行を突破していく能力を測るものだったと語られた

イビキ「中忍選抜第一の試験は終了だ。君たちの健闘を祈ってる」

イビキは開始の時と違い、優しい眼差しで合格者たちに祝いの言葉を告げた

46: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 00:46:26.48 ID:+CTu3RWNo
イビキがそう語って数秒後

アンコ「あんた達、喜んでいる場合じゃないよ!」

窓ガラスをぶち破って、みたらしアンコ、第二の試験監督が登場した

49: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 00:56:33.15 ID:+CTu3RWNo
(

アンコは通称死の森の前まで通過した下忍たちを連れてきて、いろんな説明をした

例えば死ぬ可能性があるから同意書を書かすこと
巻物を争奪しながらサバイバルをすること
中央の塔に巻物を2種類持ってこれたら合格すること

などなど

途中ナルトがアンコに軽く傷つけられて脅され、そのアンコも下の長い受験生に威嚇されたりした事件があったが……


チョウズメ(は? なにあの人? 試験監督なのになんで試験前に一人の受験生を攻撃してるの? まず現れ方からして、第一に比べてインパクトがなくて反応が悪かったからって、なぜ当たっているの? おかしくない?)

ヒナタ「チョウズメくん?」

チョウズメ「……なんでもないよ?」

チョウズメは内心ちょっとだけキレたりしたが、説明が全て終わった

50: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 01:01:40.47 ID:+CTu3RWNo
チョウズメ「それでどうする?」

シノ「そんなの決まっている」

ヒナタ「受けよう」

チョウズメ「なら決まりだね」

三人は特に話し合うことなく、頷きあって同意書を提出しに行ったのだった


ヒナタ「……どうしたの?」

フウ「誰も友になってくれなかった……」

あの場でのリセットには多大なる貢献をしたが、友を100人作れば平和になるという考えに賛同して友達になってくれる人はおらず、一度そういう雰囲気になったら同調圧力で誰もフウの友になる人はいなかった

ナルトとかならなったかもしれないが、試験に意識が向いていてそれどころではなかった

58: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 01:32:46.92 ID:+CTu3RWNo
チョウズメ「とりあえず入口から離よう」

シノ「塔に近づきつつ方針を話し合うのはどうだろう? なぜならゴールはそこなのだから」

ヒナタ「私は背後に敵がいないか確認します」

チョウズメ「感知能力はないから正面を目視で確認するね」

シノ「スタートダッシュはきれているから罠が仕掛けられているかの異性も低いはずだ」

第十班はとりあえずスタートから離れた場所で動きを止めた

チョウズメ「まず僕達はサバイバルする必要性があるのかどうかだね」

シノが周囲に寄壊蟲を巻き終わり、ヒナタが周囲を警戒しながら、会話を開始した

シノ「事前の調査でサバイバルである事は推測できていた。なぜなら最初の演習の時の教訓を生かし、調べ尽くしたからだ」

シノはそう言うと、日持ちする携帯食料といくつもの水筒が入っている巻物を見せてきた

シノ「前回のチョウズメを見習って、俺も巻物口寄せを覚えた。動物などの口寄せに比べて、陣を描き、入れたいものを載せるだけだったから比較的楽だったな」

ヒナタ「私も同じようにして持ってきたよ」

ヒナタも同じように持ってきていた

チョウズメ「まあ僕もだよ」

三人の食料を合わせれば余裕で5日以上生き残れることがわかり、食料と水分については問題ないという判断になった

59: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 01:36:09.11 ID:+CTu3RWNo
24班くらいいるうちの半数以上は描写をされないモブ、本試験前の絞込みに出れない人達です

更に7班と8班は戦わないでしょうし抜くと8割くらいですかね? やばいヤツらをぬきにして余裕なのは

3回判定進む事にヤバイ奴の数を減らし(音も蛇もうだうだやってるので)判定していきたいと思います

60: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 01:41:36.96 ID:+CTu3RWNo
チョウズメ「少しここで話し合ったから前を先行して罠を張ってる人達がいるかもしれないから」

ヒナタ「私が一番前で前方と左右を確認するね」

チョウズメ「僕は後方のバックアタックを防ぐ」

シノ「俺は襲撃があった方に蟲を仕向けて援護する」

チョウズメ「よし、行こう」



やべえ奴らと3回遭遇しなければ道中で巻物をゲットしてゴール
1回目
コンマ下1
80~  早くね?
21~79 特に何もなし
~20  やべえ奴と遭遇

62: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 01:50:46.55 ID:+CTu3RWNo
ヒナタ「森の動植物にやられちゃってる人も多いみたいだね」

シノ「俺の寄壊蟲も食虫植物にやられる可能性があるから気が抜けない」

チョウズメ「まあまあの速度で塔に迎えてるけど、ほかの班がいないね」

シノ「森のギミックにやられた者達の巻物はヒナタが確認した限り、同じ巻物だった。運がない」

ヒナタ「まだまだこれからだよシノくん」

チョウズメ「食事を気にしなくていいし、水分も関係ないから水場の争いも必要ないけど、敵がいなかったら行こうね」



やべえ奴らと3回遭遇しなければ道中で巻物をゲットしてゴール
2回目
コンマ下1
76~  早くね?
16~75 特に何もなし
~15  やべえ奴と遭遇

67: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 01:57:19.20 ID:+CTu3RWNo
チョウズメ「……」

シノ「……」

ヒナタ「……」

ヒナタは白眼で確認して、敵が過ぎ去っていったので頷いた

チョウズメ「ふぅー。同じ巻物同士で戦いたくないもんね」

シノ「別の巻物を持っている敵が強敵だった場合を想定して、チャクラは温存しておくべきだ」

チョウズメ「さっき取り出したシナモンロールをどうぞ」

ヒナタ「ありがとう……でも私ばっかりいいの?」

シノ「ヒナタの白眼のおかげで俺もチョウズメも安心出来ている」

チョウズメ「そういうこと」


やべえ奴らと3回遭遇しなければ道中で巻物をゲットしてゴール
3回目
コンマ下1
71~  早くね?
11~70 特に何もなし
~10  10班の運命

今のところ一回も早くね?がないので、我愛羅達を追い越すには95以上が必要です
10以下で遭遇ですが、そこはまあ?

71: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 02:09:39.89 ID:+CTu3RWNo
モブA「塔の周りで罠を張って、気配を消して待ち伏せる」

モブB「俺たちが運良く最速で来れて、最高のポジションで待機できているからな」

モブC「白眼でもない限り、俺たちの居場所はわかんねえよ。勝ったな、帰ったらパインサラダ食おうぜ」

A「あれ?C、その黒いのなんだ?」

シノ「秘術・蟲玉」

C「え? む、蟲だああああああ!! や、やめ……」

Cは蟲に囲まれて一気に全身を覆い、そのまま動かなくなった

チョウズメはCが蟲玉になったのに驚いたが、チョウズメが射程外で拳を放ったことに舐めてかかったB

B「リーチすら理解してな、」

チョウズメ「部分倍加の術!」

腕が伸び切る前に腕の部分倍加が発動し、木と巨大な拳にBは潰された

A「ビイイイイイイ!」

ヒナタ「ごめんなさい、柔拳法・八卦三十二掌」

A「くそおおおお!!」

チョウズメの巨大化した腕の影からヒナタが現れ、Aの32ヶ所の点穴を突く技を放ち無力化した


72: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 02:16:04.53 ID:+CTu3RWNo
シノ「……改めて白眼使いを敵に回してなくてよかったと思っている。なぜなら罠から待ち伏せまで全てバレてしまうのだから」

ヒナタ「そ、そんなことないよ!」

チョウズメ「ヒナタのおかげでクリア出来たよ。ありがとう」

ヒナタ「……う、うん」



特に何事もなく2種類の巻物を揃え、三人は党の中に入っていくのだった

クリアタイムは?
下1
98分以上でどのくらいで着いた?

74: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 02:25:42.07 ID:+CTu3RWNo
塔の中で壁に立てかけてあるヒントに基づき、2つの巻物を開けた

カカシ「……あ、俺? えっと、180分。歴代記録が4時間だから相当早いよおめでとう。さて、まずはあそこに書いてあることについてだけど」

武だけでも智だけでもダメであり、その両方を持てばどんな任務でも安全に行えるだろうという意味の文だった

カカシ「まあそういう事だから。あっ、あと最速記録は1時間を切っていて、90分代の子達もいたね。今年は元気がいいね」

カカシは三人をちらっと見ただけで部屋から出ていった

チョウズメ「1時間を切る?」

シノ「90分も化け物ではないか? なぜならまっすぐ走っただけでも。なにか秘密があるのだろう。普通では無理だからな」

ヒナタ「二人とも、次も頑張ろう?」

チョウズメ「うん」

シノ「言われなくても善処しよう」

75: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 02:33:05.45 ID:+CTu3RWNo
第二終わってから第三が始まるまではゴールの塔から出れない(360度死の森のため)ので、第三はあの塔の中なのかな?
それなら早かったチームのための宿泊施設もあるのか



フウ「ヒナタにチョウズメ、それにサングラス」

シノ「俺はあのテンションが苦手だ。また明日会おう」

シノはどうもテンションの高すぎるフウに合わせるのが無理なようだ

チョウズメ「早いねフウ」

フウ「もちろんっすよ! 何たって一番乗りっすからね!」

ヒナタ「凄い……でもどうやって?」

フウ「それは秘密っすよー。あと4日以上この塔で生活しないといけないっすけど友がいるなら楽しいパーティーっすよね! さあさあ、行くっすよ!」

ヒナタとチョウズメはフウに引っ張られてその日は夜遅くまで語り明かすことになった

76: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 02:34:34.04 ID:+CTu3RWNo
1着はフウのチームでした
尾獣の力を借りられるくノ一
人柱力を守るために付けられた上忍の二人

まあ妥当じゃないでしょうか

77: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 02:45:33.62 ID:+CTu3RWNo
それから第二試験の制限時間が終わるまでずっとヒナタとチョウズメはフウに振り回された

性格的に断る事が出来ずずっと付き合ったヒナタ
フウには勝てないことを理解しているため抵抗をしないチョウズメ

シノはフウのいない間にちょくちょく来て話し合いをしたりしたが、基本的には二人は振り回されっぱなしだった

ただフウの性格故か疲れはすれどつまらないなどということは一切なく二人はフウとの交流を楽しんだ



アンコ「まずは第二の試験、通過おめでとう!」

アンコの掛け声で第二の試練突破及び第三の試験……の予選の話、それと伴い中忍試験が代理戦争の意味を持っていることが説明された

78: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 02:50:01.89 ID:+CTu3RWNo
ハヤテ「……ということで、今から第三試験の予選をやりますが、辞退する方はいらっしゃいますか?」

カブト「あのー、僕はやめておきます」

ナルト「え! カブトさん!?」

そのあとカブトに続き、フウの護衛二人も辞退することになった

本選に出て上忍であることがバレると国威に響くので、ちょうど良いタイミングだと思ったのだろう

79: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 03:02:27.31 ID:+CTu3RWNo
寝落ちしかけているので今日は終わりにしようと思います
ですがとりあえず次回の話を

第三試験予選は原作通りに進行することが不可能です

なぜなら滝の人柱力フウがいるので21人になってしまうからです

フウをシードにして原作通りにやっても、チョウズメはキバの席ですので、ナルトと戦うことになる

原作通り本線にナルトを出すには現在のナルトでは流石にチョウズメに勝つのが辛いです(勝てないとは言っていない)


ならいっそコンマで全く違う戦いにしてしまうのも良いかもしれないと思っています

なにかいい意見がおありでしたら書き込みのほどよろしくお願いします

84: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 13:19:54.26 ID:+CTu3RWNo
今後のストーリーでここで大規模改変してしまうと疾風伝自体全てを組み直しになる可能性があります

具体的にいうとサスケとナルトは決勝に行かないと千鳥と螺旋丸を覚えずやばい これだけは無理
シカマルは疾風伝移行時期に中忍になってもそこまでひどい矛盾はない(サスケ奪還は……)

サクラは死の森でKAKUGOを決めて、いのは原作と環境が違い、ガチ勢のチョウズメと影響されたヒナタ、それにナルトに影響されているので二人の戦いでの覚醒はなくてもいい

同じくヒナタはチョウズメナルトの影響でもうビビりではなくなり、半覚醒しているのでネジと戦う必要はそこまで無い


とか色々考えたんですけど、結局ネジ和解とか本選どうすんの?とかドスキヌタ我愛羅に殺されちゃうとか色々あるので第三試験予選はさほど変えないでいきたいと思います

ネジ和解もやろうと思えばナルトじゃなくてヒナタとかほかのキャラでも出来そうなんですが時間がかかりますしね

その代わり第三試験本選はナルトネジ以外はシャッフルするつもりです

85: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 13:38:55.99 ID:+CTu3RWNo
ハヤテが説明している間、ここから更に戦いがあるということで多少ざわついてた

その中でもとりわけ声を荒らげている人がいたのでチョウズメは目を向けた

それはサスケだった

サスケは左首を抑えて苦しそうにしていた

チョウズメ「……ヒナタ、サスケの左首のところを白眼で見てもらってもいいかな?」

ヒナタ「……見てみるね」

ヒナタもサスケの方を見ると、左首を抑えて苦しんでいるのがわかったので、ヒナタは白眼でその部分を見てみた

ヒナタ「刻印……サスケくんとは違うチャクラがサスケくんの体に広がろうとしてる?」

チョウズメ「あんまり良くないもの?」

ヒナタ「サスケくんの苦しみ方から見ても、あのチャクラは呪いに近いものかもしれないかな」

チョウズメ「……わかった。ありがとう」

ヒナタ「ううん……その、心配だよね?」

チョウズメ「まあね」

サスケは第一試験が終わったあとにはそんなものはなかった

なら死の森で何かしらにその呪いを打ち込まれたのだろう

チョウズメ(……)

友達に執着する者が友達を傷つけられたら当然怒る……だがその怒りは当事者が不明なため、自らに怒りが向いていた

87: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 13:53:21.95 ID:+CTu3RWNo
そして悪いことは連続で起こる

体調が悪そうで更に呪いに蝕まわれているサスケが予選第一戦だった

サスケ VS ヨロイ


戦いが始まってすぐにヨロイが手裏剣をいくつか投げて仕掛けてきた

サスケはその手裏剣を力任せに弾き返していた

本来のサスケはパワーよりも技術優先な戦い方をするので、本調子とは程遠いことがわかる


そのあとサスケは何だかんだ敵の攻めを撃退して攻めたが、ヨロイの特殊能力、チャクラ吸収で形勢はヨロイに傾き始めた

88: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 13:55:29.10 ID:+CTu3RWNo
チョウズメ(………………)

これはサスケが望んで出向いた戦いである

故にチョウズメがしゃしゃり出るべきではないというのは彼自身が分かっている

だが目の前でサスケが、初めての友達が痛めつけられているのを見ると怒りが湧いてくる

その怒りを沈めるのにチョウズメが意識を割いている時にナルトがサスケを鼓舞した

ナルト「だっせぇ姿見せてんじゃねえ!」

いの「サスケくん頑張って!」

サクラ「え? さ、サスケくん勝ってええ!」

フウ「どっちも頑張るっすよ! そして友に!」

チョウズメを間において、サスケと多く絡んでいた(9.9割無視されていた)いのがナルトに続いて応援をし、いのに釣られてサクラも声を出した

フウは相変わらずである


チョウズメ「……頑張ってサスケ」

サスケは自分がボコボコにされているのを応援されるのがあまり好まないとチョウズメは思っている
チョウズメは自分がボコボコにされているのをサスケには絶対に見られたくないと思っているからだ

だから小声で応援した

90: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 14:06:29.62 ID:+CTu3RWNo
応援をもらったサスケがヨロイをサスケの戦い方とは違う体術、獅子連弾で地面に蹴りつけることでサスケはヨロイに勝った

そのあとすぐにカカシがサスケをどこかへと連れていった

チョウズメ「……紅さ、先生。さっきのサスケの体術は誰の体術ですか?」

先程の体術はうちはの体術でも、木の葉の典型的な体術でも、猿飛の体術でも、日向の体術でもなかった

紅「あれは多分ガイさんの体術ね。サスケくんは第一回の試験前に彼の弟子のロック・リーと戦ったみたいよ? その一戦で動きを会得するなんて凄いセンスね」

チョウズメ「ロック・リー」


司会「第2回戦は……ザク・アブミVS油女シノ」

そんな話をしているうちに第2回戦、チョウズメのチームメイトのシノの戦いが始まろうとしていた

シノ「行ってくる」

チョウズメ「頑張ってね」

ヒナタ「ファイトだよシノくん」

シノ「ああ、行ってくる」

シノが少しだけ微笑んでいた気がした

92: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 14:22:29.12 ID:+CTu3RWNo


ハヤテ「えー、それでは、第2回戦を始めます…………では、始めてください」

シノは相手が両腕を三角巾で抑えているため、戦闘可能状態とは思えない

シノ「お前はここで戦えば再起不能になる。今すぐに棄権しろ。攻撃してからでは全てが遅い。なぜならその地点で勝敗は決しているからだ」

ザク「ふん、どうにかこっちだけは動く。てめえなんぞは、片手で充分だ!」

シノ(片手は無理して動かしているのか、それとも両腕も動くのか、それとも別の方法があるのか。ただ初手が片腕だけなら……)

ザクはその場から一気にシノに飛びつき、動かせるアピールをした左腕でシノを殴った

ザク「は?」

ザクが殴ったシノはその場で崩れ落ち、大量の蟲がそこから出現した
そして崩れたシノの一歩後ろには、もう一人のシノがいた

94: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 14:32:22.69 ID:+CTu3RWNo
シノは殴られる瞬間ある術を使っていた

シノ(蟲分身の術)

そしてその蟲で出来た分身を変わり身の術で身代わりにした

シノ「前仲間に影分身の術は体調の都合で使えないと言ったあとから、俺は影分身の術を使えるだけの調整を施そうとした」

シノは適切に寄壊蟲たちにチャクラを与えないと肉体が食われてしまう

影分身の術はチャクラを等分にしてしまうため、その調整が狂ってしまうので、分身の術は出来ても影分身の術は出来ないでいた

シノ「しかし俺のチャクラコントロールでは未だ上手くいかなかった。だが、その副産物として蟲を使った蟲分身の術の精度と速度が飛躍的にアップした」

ザク「やめろ! くそ!」

シノが話している間も、自ら突っ込んでしまった寄壊蟲の塊にザクの体をいじめられ続けていた

ザク「こんなもん!」

シノ「それを使うのは推奨しない」

ザク「吹き飛ばしてやる!」

シノ「なぜなら決着が着くからだ」

ザク「え?」

シノ「終わりだ」

ザクの体の表面だけじゃなくが腕に通している空気筒の中にも蟲は侵入していた

空気砲を使って吹き飛ばそうとしたが、蟲が栓になり、行き場を失った空気はザクの腕を吹き飛ばした

そしてシノはヒナタやチョウズメに教えてもらった正しい殴り方で呆然手しているザクの意識を刈り取った

97: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 14:47:31.25 ID:+CTu3RWNo


そのあと第3回戦は

ツルギ VS カンクロウ

ツルギはあらゆる関節をぐにゃぐにゃにしてチャクラで体を操るという訓練をした忍びだった

そしてカンクロウの体に巻き付き、首をへし折った……が

ツルギ「傀儡人形だと!?」

ツルギが巻きついていたのは傀儡人形であり、傀儡人形が地面に落としていた包帯ぐるぐる巻きのなにかの中にも本物のカンクロウがいた

カンクロウ「骨まで砕けばもっとぐにゃぐにゃになれるじゃん」

抱きついていた傀儡人形に逆に抱きつかれ、ツルギは骨の首以外をボキボキに折られて戦闘不能

ハヤテ「勝者、カンクロウ」

98: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 15:01:05.08 ID:+CTu3RWNo
第四回戦

サクラ VS いの

序盤は忍具を使ったり忍術を使ったりして忍者らしく戦っていた

しかし途中からそんなもの関係ないとばかりに殴り合い殴り合い、ひたすら殴り合いに発展した

チョウズメ(サスケがボコボコにされてた時は怒りが湧いてきたのに、いのも殴られているのに怒りがわかない?)

チョウズメはそこであることを思い出した

いのに前、親友なら風呂に入るよね? って聞いてしまった少し前

親友なら二人、友と書いてライバルと読む人はいる

そう言っていた

チョウズメ(そっか、僕で言うサスケがいのでいうサクラさんなのか。しかもサクラさんはいのに対して悪意があるわけじゃないからかもしれない)


少しずつ言葉数が減っていき、動きを減っていき、ひたすら二人は殴りあった

そして二人の拳が二人の顔面を殴り飛ばした

ハヤテ「……両者続行不能。ダブルノックアウトにより、予選第四回戦通過者なし!」

勝負は引き分けに終わった

99: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 15:02:54.59 ID:+CTu3RWNo
馬鹿正直なナルトや基本子供っぽいチョウズメの影響でいのの口での攻撃が減り、口撃合戦が減り、その結果いのの心転身の件がなくなりました

100: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 15:07:15.50 ID:+CTu3RWNo
チョウズメやヒナタもいのが心配になって、木の葉の皆と同じように駆け寄った

アスマ「治療班が必要ないくらいだから、30分もすれば目を覚ますだろう」

アスマの言葉なら信用出来ると二人は満足そうに気絶しているいのを見てから、先程までいた場所に戻った

チョウズメ(いのとサクラさんは殴り合いの気絶で勝負は終わったけど、僕とサスケは……嫌だな)

チョウズメはいつか来るであろうサスケとの殺し合いを想像して憂鬱な気分になった

101: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 15:16:35.00 ID:+CTu3RWNo
ハヤテ「第5回戦はテンテン対テマリ」

テンテンは多彩な忍具を状況によって使い分け戦う忍具使い
テマリは忍具である扇一つで戦うこちらも忍具、そして風の術使い


テンテンが様子見で放ったいくつもの、何種類もの忍具を扇の一振りの風で全てはじき返すテマリ

テンテン「なんなのよあいつ!」

テマリ「ほらほら、あんなはそんなもんなわけ?」

テンテン「まだまだ!」

テンテンは風の影響を受けにくい細く鋭い暗器や重量があり巨大な棍棒、ひたすら数を同時に射出する手裏剣など多彩な攻め方をしたが

テマリ「これで終わり!」

その全てがテマリの扇とそこから発生する風に吹き飛ばされた

テンテン「なら、近接で!」

テンテンは遠距離がダメなら近距離で攻めることにした

だが多彩な忍具を使うということはどうしても一つ一つの熟練度が下がってしまう

精神と時の部屋のようなずるをしない限り、それはしょうがないことだ

対してテマリは扇一本で戦い続けているわけで、当然扇による近接戦闘も得意である

ハヤテ「第5回戦勝者、テマリ!」

最後は打ち上げられて落下してきた勢いを利用して背中を強打され、テンテンは気絶した

102: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 15:20:34.66 ID:+CTu3RWNo
テマリがそのあと敗者であり気絶しているテンテンを投げたがそのテンテンはリーがキャッチした

そしてそのあとテマリとリーで一悶着あったが、ガイがあいだに入り

ガイ「この子は強いよ。覚悟しておいた方がいい」

とガイが砂隠れの忍びに対して宣戦布告をしていた

103: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 15:28:02.09 ID:+CTu3RWNo
第6回戦

キン・ツチ VS 奈良シカマル



シカマルはとてつもなくタルそうに階下に降りていった

いの「シカマル! 負けるんじゃないわよ!!」

チョウズメ「負けたら一生女の子のシリに敷かれる人生になるよーきっと!」

シカマル「んなわけあるか!」

いのの応援やチョウズメの鼓舞?を受けて、シカマルはしょうがないとばかりに首をポキポキならしてほんの少しはやる気を出したようだ

フウ「チョウズメは女の子のシリに敷かれたいんすか?」

チョウズメ「ふ、フウ!? 今はダメだって」

シカマルはシリに敷かれたくないから女はめんどくせえと言っている

チョウズメは現状全く勝てないフウのことが頭を通り過ぎた時、何故かその本人がチョウズメの横にたっていた

フウ「友なのに横にいちゃいけないとか酷いっすよ! ずっと待ってたのに来ないんすもん!」

紅「……チョウズメくん?」

チョウズメ「……フウ」

フウ「……そ、そうっすよね。今は良くないっす。あっしは戻らさせていただきます」

紅は物凄い笑顔でチョウズメの肩を優しく掴んだ

その紅の笑顔に怯んだのか、フウはすぐに離れたところへと移動していった

104: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 16:11:46.21 ID:+CTu3RWNo
結果から言おう

影真似の術で敵を縛って、頭を壁にぶつけて終わり

キンは鈴付き千本とそれを糸で操ったり音で誤認させたりして戦うくノ一だった

キンが初手で投げた鈴千本が壁に刺さった時点でシカマルの作戦はだいたい決まった


シカマルは鈴千本から細い糸がキンの元に続いているのが見えたが、あえて見えないフリをしてよくある常套手段を語って見せた

そのあとその糸の下を細くした影を通し、影真似して完了


シカマル(もし糸がなくても、この戦っている場所のタイルとタイルの間を通せばよかったから、まあ相性がよかったな)

シカマルは特に何事もなく勝利した

105: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 16:14:18.84 ID:+CTu3RWNo
第七回戦

うずまきナルト VS 秋道チョウジ


シカマルとの戦いが終わったあとすぐに電光掲示板にこう表示された

107: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 16:36:40.38 ID:+CTu3RWNo
チョウジ「ナルトなら余裕だね!」

シカマル「まあ、そうだな」

シカマルはイマイチ自信の無い言葉でチョウジに返事を返した

シカマルはアカデミーに入った時から頭がよかったしアカデミーのクラスの奴らのこともだいたい理解していた

奈良も名家なので木の葉の名家の子供達と顔合わせの場が何度もあった

その時にヒナタを知ったが、昔はもっとオドオドしていてとても情けなく見えていた

しかしヒナタがチョウズメと交流し始めてからとても変わったことを知っている


同じくチョウズメ……とナルトといのが話すようになってから、いのは落ち着きというものを多少は身につけた

なら、いのと同じくらいからチョウズメと関わり始めたナルトは?

シカマル(だけどチョウジに忠告しても無駄だろうな。ナルトは馬鹿で分身の術すらちゃんと出来ない奴だと思ってるだろうし)

だかシカマルは一言

シカマル「気をつけろよ」

チョウジ「大丈夫だって。アスマ先生が勝ったら焼肉を奢ってくれるって言ってくれたんだしね!」

アスマ「……言ったか俺?」

アスマは言っていない

108: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 16:40:06.69 ID:+CTu3RWNo
ナルトはサクラに背中を叩かれて応援の言葉をもらって元気いっぱいに階下への階段へと向かう

ナルト「……勝ってくるってばよ!」

チョウズメ「友達として応援してるよ」

ヒナタ「頑張ってね、ナルトくん」

ナルト「おう!」

忍者になる前からの友人二人からの嬉しい言葉をもらった

いのはチョウジとチームだから言葉を送ることは無かったけど、それでもきっと応援してくれる筈だ

ナルトは友達の言葉を胸に、戦いの場へと赴く

111: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 17:00:09.98 ID:+CTu3RWNo
ハヤテ「では…………始めてください」

第七回戦の幕が開けた

チョウジ「今すぐにリタイアした方がいいよ。僕が肉弾戦車を使ったら、簡単には止められないからね」

ナルト「ふん、やってみろってばよ。チョウジは俺を見くびりすぎだ!」

チョウジ「僕は止めたからね。どうなっても知らないよ。忍法倍加の術! そして肉弾戦車!!」

チョウジは体を丸くして、高速回転をしながらナルトに突っ込んでくる

ナルト「肉弾? あっ!」

今のナルトに肉弾戦車を止める術はないが、チョウジの肉弾という言葉であることを思い出した

ナルトは壁際まで軽く逃げて、チョウジが当たる前に

ナルト(足の裏にチャクラを溜めて一気に!)

チョウジと壁に挟み撃ちにされるギリギリで横に避けた

チョウジは肉弾戦車の勢いのまま壁に突っ込み、軽くめり込んでしまった

ナルト「影分身の術!!」

ナルトは壁にめり込んだチョウジを囲むように、大量の影分身の術を作り出した

ナルト「固い肉(チョウジ)はまな板(壁)に叩きつけたり、フォークで何度も叩いて、柔らかくするもんだってばよ!」

ナルトはチョウジが動き出す前に、影分身の術を総動員して、先程のようにチャクラ操作で一気にチョウジに近づいて殴りまくった

112: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 17:07:30.72 ID:+CTu3RWNo
肉弾戦車は勢いを付けるためにワンテンポ必要であり、殴られまくってる時に使える術ではない

そしてチョウジがこの場面から使える術は超倍加の術であるが、こんな場所で使ったらシカマルやいの、アスマなどが潰されてしまう

チョウジ(ナルトがバテるまで我慢するしかない)

ナルト「おりゃああああ!」

分身「もっと叩くってばよ!」

分身「そこ! サボんなってばよ!」

ナルトはチョウジがなにも反応しないが、それでも殴り続ける

倍加の術はとてつもなくエネルギーを使う技だ

だからこそ秋道一族はある程度体に脂肪を溜め込まないと戦っている途中にエネルギー不足になって戦えなくなる

113: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 17:13:43.04 ID:+CTu3RWNo
チョウジ(嘘だろ、僕がチョウズメじゃなくて、あのナルトなんかに!?)

チョウジはチョウズメがそこまで嫌いではない

父チョウザはチョウズメを嫌いっているが、父親がいない時は宿題を教えてくれたり、チョウジの好きなおかずを譲ってくれたりする

だがチョウジとチョウズメは双子の兄弟なのに容姿が異なる

そして太ましさも異なる

最近のチョウズメは秋道としての体型にそこまでこだわらなくなり、少し脂肪がついているかな? くらいになっている

チョウズメは部分倍加の術を瞬間的に使うだけなのでそこまでエネルギーを蓄積しておく意味がなかったからだ

そのおかげで更に差が顕著になった

116: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 17:20:48.43 ID:+CTu3RWNo
「チョウジはデブ」

チョウジはこの言葉だけなら事実だし

チョウジ「僕はポッチャりだ!」

と言い返すことが出来る……だが

「チョウズメはちょっと脂肪がついているだけなのに、なんでチョウジはそんなにデブなんだよ」

この言葉には反応出来ず、毎回チョウズメが嫌いになりそうになる

しかしチョウジは知ってしまっている

117: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 17:22:11.23 ID:+CTu3RWNo
チョウズメやチョウジが子供の頃、チョウジが倍加の術を教えてもらったと報告した時、チョウズメは初めてチョウザにお願いをした

チョウズメ「チョウジと同じく術を教えてください」

もちろん結果は教えてもらえなかった

チョウジはその様子を見ていたし、その次の日の父親がいない時、チョウズメがチョウザの部屋に入っていた

そこでチョウズメは泣きながら必死になって秘伝忍術についての巻物を読み込んでいた

チョウズメはチョウジに教えてもらったと覚えているが本当は

チョウジ「僕がチョウズメに倍加の術を教えてあげるよ」

チョウザの所から得た知識とチョウジがチョウザに教えてもらったやり方を教えたことによって、チョウズメは部分的にではあるが倍加の術を会得出来た

118: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 17:28:00.22 ID:+CTu3RWNo
チョウジはチョウズメが父親に認められたいから自分の何倍も何十倍も努力をしていることを知っている

だからこそチョウジはチョウズメを嫌いになりきれない



残っているのがあと日向の二人とナルト、音とロック・リーと我愛羅、それにチョウズメ

日向はしょうがない
砂隠れの奴は強そう
ロック・リーは強い
音も死の森でロック・リーを倒したから強い
チョウズメにはきっと叶わない

だからこそ、ナルトと当たったんだから勝てると思ったのに

チョウジはナルトの度重なる攻撃に、肉弾戦車を解除した


ナルト「肉が柔らかくなったらトドメだってばよ!」

チョウジにナルトの拳が刺さり、そのままチョウジは気絶した

チョウジ(もう少し努力して、ナルトくらいにら勝てるようになろう)


チョウジは修行にもう少しだけ、チョウズメのように必死になってみようと心に誓った

121: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 17:37:51.35 ID:+CTu3RWNo
ナルト「勝ったってばよ!」

チョウズメ「おめでとう。ちょっとチョウジのところに行ってくる」

ヒナタ「おめでとうナルトくん!」

ナルト「……あぁ!? チョウズメとチョウジってもしかして兄弟なのか!」

ヒナタ「え……?」

ナルト「見た目もちげえし、なんもかんも違うから知らなかったっばよ。でも、じゃあ兄弟を殴っちまったのか俺ってば」

ヒナタ「……チョウジくんも望んで戦ったんだから大丈夫だと思うよ? 多分」

ナルト「そうだよ! そうだよな!」

そのあとナルトはサクラに行った時と同じようによくやったと背中を叩かれるのだった

123: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 17:42:40.02 ID:+CTu3RWNo
ちょいちょいミスりますがお許しを
次回そのミスした言葉が出た時は修正しますので



チョウズメはチョウジが運ばれているタンカーに追いついた

チョウズメ「…………お疲れ様」

チョウズメは手のひらに氷遁で氷を小さく作って、軽く腫れている頬を冷やしてそのまま見送った


チョウズメがチョウジを見送ったあと、すぐに戻ると電光掲示板に第8戦の対戦組み合わせが書いてあった

日向ヒナタ VS 日向ネジ

125: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 17:46:44.31 ID:+CTu3RWNo




チョウズメはなんとか戦いの場に出る前のヒナタに会えた

ヒナタ「チョウズメくん」

チョウズメ「応援してるよ。一緒に本選に出よう」

ヒナタ「……うん。精一杯頑張ってくるね!」

ヒナタは力強く頷いて、ネジが待つ場所へと向かった

128: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 17:54:41.53 ID:+CTu3RWNo
ネジ「まさかアナタとやり合うことになるとはね……ヒナタ様」

ヒナタ「私もです、ネジ兄さん」


二人は挨拶を交わして、開始の合図を待った

ハヤテ「はじめてください」


ネジ「試合をやり合う前に一つ、ヒナタ様に忠告しておく」

ヒナタ「……」

ネジ「アナタは忍びには向いていない……棄権しろ!」

ネジがよく知っているヒナタは数年前のヒナタだ

その時点で年の差の離れたヒナタの妹ハナビにすら勝てないので、その時点からヒナタを見限っていた

ヒナタなんかを観察するよりも、ネジにはやらなければいけないことが多かった

例えば宗家秘伝の術の会得とか


ヒナタ「……嫌です、ネジ兄さん」

ネジ「なに?」

だからこそ、ここで言い返してくるとは思っていなかった

129: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 18:06:28.53 ID:+CTu3RWNo
ヒナタ「私は棄権をするのは嫌だと言ったんです」

ネジは多少はヒナタは精神的に強くなったのかもしれない

だがその程度の成長では無意味だとも思った

ネジ「わかっているのですか? 私とアナタの力の差を。最近少しは出来るようになったようですが、それでも人は決して変わることは出来ない」

ヒナタ「……そ、そんなことは無いよ。私は前の私と違うと思ってるから」

ネジ「それはあなたがそう思っているだけだ。アナタの本質は変わらない。多少あなたの性格が変わったかもしれない……ですがそれはただのまやかし。一時の揺れに過ぎない」

ヒナタ「そんなことはない!」

ネジ「いいえ。人は決して変われない。だからこそエリートや落ちこぼれなんていう言葉が生まれる。誰でも顔や頭、能力や体型などで価値を判断し、判断される」

その言葉にはヒナタは何も言えなかった

チョウズメという顔や体型で父親に嫌われている人を知ってしまっていたから

ネジ「変えようのない要素で人は差別される……例えば俺が分家で、あなたが宗家であることは決して変わらない」

ヒナタはネジの最後の変えられない要素によって、何故ずっと自分がネジに忌み嫌われていたのかを多少なりとも理解した

宗家とか分家とか分家を縛る呪印とか、そういうものとは別の要因でも怒らせていたのだ

昔の自分自身は宗家であるにも関わらず、泣き言を言って、痛いと叫んで、ただ宗家だから甘やかしてもらえた

きっとそんな自分とネジの様々なものを比較して、変えられないと思ってしまったのかもしれない

130: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 18:14:52.06 ID:+CTu3RWNo
ヒナタ「なら、私はそんな変えられないモノを変える努力をします」

ネジ「な、に?」

ヒナタ「ずっと里で迫害されていた子はそれでも笑顔で人を助けたりしながら、みんなに認められるんだって言ってる」

ヒナタはチラリとナルトを見る

ヒナタ「生まれた頃からずっと容姿が似てないからと嫌われ続けていても、それでもその人に好かれようと頑張ってる人もいる」

ヒナタは次にチョウズメを見てから一度目を閉じ、ネジを見る

ヒナタ「なら、私は宗家と分家の変えられない差をなくそうと努力をします!」

そんなこと、子供のネジもネジの父親もやった

だが結果は宗家のヒアシを助けるために分家のヒザシは死んだのだ


ネジ「……アナタなんかに、アナタなんかに語られなくはない! 俺の命を握っているアナタなんかにそんなことを言う資格はない!」

ヒナタ「なら! その資格を得られるように私は変わる」

ネジはここでヒナタを殺すのはまずいと思っていた

だがもう無理だと。自分はきっと手加減できないとネジは悟った

131: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 18:27:08.15 ID:+CTu3RWNo
ネジ「ならばアナタが俺の命を握っているように、俺の拳で死ね!」

ネジは稽古をするように、喚く子供をしつけるように戦うつもりだった

だが、ネジは初手から殺しにかかった

ネジは体を前に倒し、左腕と左足をヒナタの方に向け、右腕は後ろに伸ばしている

ヒナタにはなんとかネジのやろうとしている技のその八卦領域が見えた

ヒナタ「変えるために、本戦に仲間と出るために死ねません!」

ヒナタもネジと同じようなポーズをした

ネジ「柔拳法 八卦六十四掌」

ヒナタ「柔拳法 八卦三十二掌」

双方全く同じ突きからその技が始まった

132: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 18:35:18.58 ID:+CTu3RWNo
ネジ「八卦二掌」

ヒナタ「八卦二掌」

二人の柔拳は互いの柔拳を迎撃し、次の動きへと移行していく

ネジ「四掌」

ヒナタ「八掌」

ネジ「十六掌」

ヒナタ「三十二掌!!」

ヒナタは八卦六十四掌を知っている

ヒアシには宗家として見捨てられているが、この技は宗家秘伝の技

しかし未だ完成したことはなく、三十二ですら最近ようやくできるようになったばかりだった

ヒナタ(でも今、この瞬間のネジ兄さんにだけは負けられない!)

ヒナタは三十二の先、三十四掌目も正確に腕を動かし続けた

ネジ「六十四掌!」

ヒナタ「六十四掌!」

ヒナタは土壇場で八卦六十四掌を完成させ、ネジの攻勢の全てを防ぎきった

133: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 18:42:16.91 ID:+CTu3RWNo
ネジ「その程度でその口か」

ヒナタ「あっ」

ネジは六十四掌が終わったその流れで八卦六十四掌のスタートのポーズに戻っている

ヒナタはやっと完成した六十四掌を放ち終えて、体を完全に無防備に晒してしまっている

ネジ「もう一度だ、八卦二掌」

胸の中心と右脇腹に柔拳が刺さる

ネジ「四掌」

心臓の横から左脇腹に流れるように柔拳が刺さる

ネジ「八掌」

女だとか宗家の人間だとか関係なく柔拳が刺さる

ネジ「十六掌」

今のヒナタを止めなければ、ネジの今までの全てが無に帰す

ネジ「三十二掌」

そんな予感がしてより急所を狙って刺す

ネジ「六十四掌」

ヒナタ「……カハッ」

ヒナタは倒れた

134: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 18:49:07.73 ID:+CTu3RWNo
ネジ「……殺す」

ハヤテ「いえ、もう戦いは終了です」

ネジ「いや、トドメを刺さない限りいくらでも立ち上がってくる。そんな気がする。だからこそ、完全に殺す」

ネジの言葉に反応するようにヒナタが蠢き始めた

チョウズメは二連六十四掌が終わった時点でネジにはまだ殺意がみなぎっているのがわかった

そして今のヒナタからみんなとの本戦のために、ネジに認めてもらうために絶対に立ち上がると思った

だが分かる

ここで立ち上がればヒナタが殺されてしまう

チョウズメはその場からヒナタの元へ向かおうとして

紅「駄目よ」

チョウズメ「なんで!」

紅「大丈夫、あなたが行く必要は無いわ」

チョウズメにもその声は聞こえた

ヒナタ「こ、う……さん、しま、す」

ハヤテ「第8戦勝者、日向ネジ!」

ヒナタが声を絞り出して、自ら降参していた

135: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 18:53:59.34 ID:+CTu3RWNo
ヒナタは特に命に関わる点穴を64ヶ所穿たれた

しかもご丁寧にヒナタが声をあげられないように喉も傷つけられていた


ヒナタはまた立ちあがって、まずはネジに認めて貰わなければいけないと思い、立ち上がろうとした

だがヒナタでもわかる

きっと起き上がればネジが確実に命を狩ることに

それでもと思った時、友人の一人の言葉を思い出した

チョウズメ『父さんに今すぐ認めてもらうのはきっと無理なんだと思う。僕が父さんの考えを全く分からないんだから、理解してもらうのだってきっと無理だよね。でもアスマ先生も言ってたんだ。焦るなって。だから焦らないことにしたんだ』

ヒナタは焦る、生き急ぐのをその場でやめて、仲間や友達の元に帰る選択をした

136: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 19:08:16.82 ID:+CTu3RWNo
ネジ「所詮アナタはそんな程度だ。変えると口では言っても結果はこれだ。あなたは落ちこぼれから変わっていない! 変われなどしない!」

ネジが奮闘したヒナタに戦いが終わったあとも声を張り上げ続ける

ネジだって六十四掌の二連などやったことが無かった

でもこの存在の否定をしない限り、自分や父親を否定される……そんな風に思えた

そしたらいつの間にか八卦六十四掌の構えに綺麗に移行できていた



奮闘したヒナタをまだ言葉で攻め続ける

それでもチョウズメは何も言わずにヒナタのそばに立ち、救護班を待っている

だがナルトはそんなネジに食ってかかった

そしてネジはこう言った

ネジ「落ちこぼれに勝った程度の落ちこぼれが。貴様ら落ちこぼれは決して変われない。ヒナタ様が言っていた人間だって、結局は変えられない! 変われない!」

ナルト「……」

ネジ「なんだ? 試してみるか?」

その挑発にナルトは駆け出そうとして、服の背中を引っ張られたせいでコケた

ナルト「何すんだよチョウズメ! こいつは、こいつは、ヒナタをあんなに」

チョウズメ「ネジくん、もう帰れば? 勝ったのにそんなに喚いて、そんなにヒナタが怖かった?」

ネジはチョウズメの評価を聞いていたが、ヒナタやナルトなどの落ちこぼれとつるむ程度の存在なのかと鼻で笑ってその場をあとにした

ナルト「なんでだよ!」

チョウズメ「黙れ!」

ナルト「なっ、え……チョウズメ?」

チョウズメ「……コホン、ヒナタの傷に響くから騒ぐのはやめよう?」

ナルト「そ、そうだよな!」

ナルトはすぐに踵を返してタンカーで運ばれるヒナタの元へと駆けていった

ナルトがチョウズメに握られていた服の部分が凍りついているのには、ナルトは気が付かなかった

137: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 19:08:49.49 ID:+CTu3RWNo
夜飯作るので1時間から1時間半ほど席を開けます
そのあとは再開して明日?は1時くらいで終わる予定です

141: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 20:36:37.43 ID:+CTu3RWNo
フウ「ねえ、ヒナタはどうだったっすか?」

ヒナタと友になったフウも下に降りて駆け寄りたかったのだろう

だが他里の人間が負傷している日向に近づくのは不味いとフウ自身が判断してその場に留まっていたようだ

チョウズメ「きっと大丈夫だよ」

フウはそう言ったチョウズメの顔がいつもと違う真顔なことに気がつく

フウ「チョウズメは大丈夫っすか?」

チョウズメ「うん、大丈夫」

フウ「……」

第9戦目はロック・リーと我愛羅の戦いになった

142: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 20:46:51.80 ID:+CTu3RWNo
シノ「俺の出番が露骨に減っている。なぜならフウという少女は期間が限られているキャラだから、好感度が上がりやすくなっていたのにゾロ目で、しかも仲の良くなりやすいキャラで、しかも人柱力だったから。先程の場面も本来なら俺がやるはずだったのにだ」





ロック・リーは始めは全く我愛羅に攻撃が届いていなかった

どうやら砂が勝手に我愛羅を守るようでリーがその防御を突破出来ないでいた

しかし

ガイ「今こそ外せ! リー!」

ガイの一言によって、馬鹿みたいに重い重りをリーが投げ捨て、リー本来の速度で動けるようなった

チョウズメ(なるほど)
ナルト(なるほど)

その速度はオートガードを突破できるほどであり、圧倒したリーは我愛羅にトドメを指すために必殺技を出した

リー「表蓮華!」

リーの勝負が決まったかと思われたが、リーの表蓮華には代償があったようで、その代償による痛みに怯んだ瞬間、我愛羅は変わり身の術で逃げおおせていた

143: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 20:54:26.94 ID:+CTu3RWNo
リーは表蓮華の影響でうまく動けなかったがなんとか我愛羅のカウンターを退けた

周りはもう終わりかと思っていたが、リーは違った

自らの忍道を守り通す時のみ使用許可を得ていた八門遁甲という全てを発動したら、それの発動が終わるとともに命も終わる禁断の技

それを五門まで開けて自らを忍びにしてくれたガイに報いるため、証明するために我愛羅に挑んだ


だがしかし、あと1歩及ばず五門開いた状態ではなった裏蓮華を受け止められ、その代償とでも言うかのように

リー「ぐああああああああ!!」

左足と左腕を我愛羅の砂による押し潰し、砂縛柩によって砕かれた


そのあとガイがリーの棄権を宣言し戦いは終わった

145: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:00:47.44 ID:+CTu3RWNo
フウ「……なんか最後まで残っちゃったっすね」

チョウズメ「音の人もいるけどね」

紅は監視に徹するようでもう文句は言ってこないようだ

実際は紅は他里のくノ一とチョウズメが仲良くなったのを知っていた

シカマルがアスマ経由で教えていたし、第三予選前の第二試験中の数日間に積極的にフウが接触していたのは知っていた

紅は見た感じチョウズメが騙されている感じはしないので、警戒くらいで留めている

フウ「あっしは使わないっすけど、チョウズメは全力で来てほしいっす」

チョウズメ「……貸し借りはなし。戦うなら同じ条件で戦うよ。僕も使わない」

フウ「そうっすか。使わない本気での友との戦い……楽しみっす」

紅(……え? もしかして氷遁のこと話したの? シカマルは……もしかして里や仲間のことは話してない(自分のことは話した)なの!?)

そうして電光掲示板に表示された最後の戦いは

秋道チョウズメ VS ドン・キヌタ

と表示されていた

フウ「……もしかしてあっしまたボッチっす!?」

147: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:01:53.84 ID:+CTu3RWNo
本来ならこの戦いはサスケの時のような戦いをするはずだったのですが、ドンキヌタのRPをした感じ多分あれなので

一応コンマはありますが、まあ見てもらえれば

148: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:06:37.55 ID:+CTu3RWNo
ハヤテ「では最終戦、ドン・キヌタ VS 秋道チョウズメ、前に! 滝隠れの里のフウは不戦勝とする!」

フウ「えぇ……酷いっすよ。戦った相手との友情の握手で友になる作戦がぁ」

フウはその発表に項垂れてしまった

チョウズメ「行ってくるね」

シノ「あいつは第一前にカブトという忍びに攻撃を当てずに攻撃をした忍びだ。十分気をつけて欲しい」

チョウズメ「うん、行ってくるね」

フウ「ちょ、無視っすか?!」

チョウズメ「また、後でね」

フウ「了解っす」

チョウズメは戦いの場に足を踏み入れた

149: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:09:05.73 ID:+CTu3RWNo
ドンキヌタは割とおしゃべりで相手を揺さぶったりするタイプ


ハヤテ「始めてください」


チョウズメ「よろしくお願いします」

キヌタ「ああ……そういえば君も大変だね」

チョウズメ「何がですか?」

キヌタ「なんだっけ? 友達を100人作れば平和になれるだっけ? そんな平和馬鹿のお守りなんて」

チョウズメ「そんなことは無いですよ。彼女は可愛いですし、一緒にいると楽しいですよ。疲れますけど」

チョウズメは我慢した

150: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:11:50.34 ID:+CTu3RWNo
キヌタ「あのうるさい落ちこぼれくん(ナルト)だったかな? 彼のお守りもやってたね。秋道……ああ、あの落ちこぼれ以下のデブって君の親戚かな? 君は評判いいみたいだけど、彼は落ちこぼれだったみたいだし、そういうのが身内にいると大変だろう?」

チョウズメ「そんなことないですよ。ナルトは最近頑張って強くなってますし、覚えもいい(料理の)。それにチョウジはたしかにぽっちゃり系ですけど優しい子ですもん」

チョウズメは我慢した

151: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:13:06.62 ID:+CTu3RWNo
キヌタ(怒っているのが丸わかりだね。あと一息怒らせてから、攻撃をしようかな。秋道チョウジと同じ苗字なら、きっと同じ秘伝忍術を使うだろうし)

152: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:15:56.33 ID:+CTu3RWNo
キヌタ「あとあれだよ。日向ヒナタ」

チョウズメ「……」

キヌタ「全くもって勝負になっていないのに、あんな啖呵切って恥ずかしくないのかね? 俺なら恥ずかしくてあのまま殺してもらった方がいいだろうな」

チョウズメ「……」

153: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:18:26.03 ID:+CTu3RWNo
コンマ下1
80~  ぶっ潰す
60~79 ぶっ飛ばす
40~59 ぶん殴る
20~39 殴り飛ばす
~20  キヌタは避けた

155: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:25:46.01 ID:+CTu3RWNo
チョウズメ「よかった。サスケがいなくて」

キヌタ「なんだい? 君も彼が狙いか」

チョウズメ「写輪眼対策の体術を見られたくないからね」

キヌタ「そんなもの」

チョウズメ「死ね」

チョウズメは初めて本気でチャクラコントロールで足にチャクラを貯めて、最高速度でキヌタの目の前まで駆けた

本来なら初めての速度を制御できるわけがないが、何故かその速度を体さばきで制御できる


まだ拳が届かない距離で拳をキヌタに向けて放ち始めた

キヌタは物凄い速度で迫ってきたチョウズメに向けて、なんとか響鳴穿という人体に対して最強を自負している武器をかざした

チョウズメ「超部分倍加の術」

その拳が急激に巨大化し始め、最初の速度を保ったままキヌタにぶつかり、そのまま建物の壁ごとキヌタを殴り飛ばした

156: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:32:12.48 ID:+CTu3RWNo
超部分倍加の術とか体やばそうだな
書いてて思いましたけど

158: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:38:04.30 ID:+CTu3RWNo
ハヤテ「……救護班は急いで回収に行ってください。死の森は原生する動物も危険ですからいそいで。勝者、秋道チョウズメ。予選にて勝ち残った人は降りてきてください」

チョウズメ「すみません、行くところがあるので」

ハヤテ「待ちなさい!」

シノ「……すみません俺も用事を思い出しました」

ナルト「俺もだってばよ!」

チョウズメは戦いが終わったあと、心を一度落ち着けて、その場をあとにしようとしたが、監督官に呼び止められた

チョウズメに続いてシノとナルトも急いでヒナタの元へと行こうとした

ハヤテ「待ち」

ヒルゼン「良い。連絡事項を伝えるのみである。他に急用のあるものはいるか?」

三代目火影ヒルゼンの許可があったので、三人は急いでその場をあとにすることが出来た


フウ「こっちっすよ。あっしの仲間が教えてくれたっす」

チョウズメ「わかった、急ごう」

チョウズメはあとから聞いたのだが、七尾の力で鱗粉を作り、それをヒナタに少しだけ付着させておいたそうだ

予選が始まるまでの4日間、何故かヒナタもチョウズメの居場所を簡単に知られると思ったら、昆虫的マーキング方法で追ってきていたようだ

159: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:51:03.74 ID:+CTu3RWNo
チョウズメたちは急いで木の葉病院に向かったが、64の致命的な点穴を突かれ、更に無理やり声を出し降参したヒナタは集中治療室に運び込まれていた

医忍「君たち、当分彼女は出てこれません。君は油女シノ、うずまきナルト、秋道チョウズメ、フウ。君たちは中忍試験本戦の説明及び抽選があるから、今すぐに火影様の部屋に向かうように」

ナルト「そんなの後回しだってばよ!」

医忍「いいかい、はっきり言おう。君たちが居てもどうにもならない。彼女は自分のせいで、君たちが本戦棄権扱いになったとしったらどうなると思う?」

奥で苦しんでいるヒナタがいるのに、四人は何も出来ず、そのまま火影の部屋へと向かうのだった

160: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 21:58:07.56 ID:+CTu3RWNo
チョウズメが本戦のくじを引きます

変える気のないのはナルトとネジの戦いです
それ以外の人となら誰とでも戦えるという事にします

【22時】より下5までの多数決で決めたいと思います
チョウズメは誰と戦う?
1 我愛羅
2 サスケ
3 カンクロウ
4 シノ
5 テマリ
6 シカマル
7 フウ

175: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 22:07:15.60 ID:+CTu3RWNo
37775

7のフウに決定しました


あ、あの質問があるのですが、フウのキャラについて

フウはアニオリ中忍試験(疾風伝移行時期)では割と七尾の力を使っています
フウのキャラ把握のためだけにしか見てないのでネジと友達になったあとを知らないのですが

フウは本戦で七尾の力(腰に七尾の羽で飛行とか鱗粉とか)を使うキャラでしょうか?
里長のシブキも「滝の威厳が掛かっているから」みたいなことを言っていましたし、多分使いますよね?

177: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 22:11:13.43 ID:+CTu3RWNo
暁は現状ナルトに九尾と我愛羅に守鶴がいることは多分わかっています

ですが十尾の準備とか色々ありますし、何より組織をでかくするための下準備として暁の戦力からしたら微妙な任務を受けている時期なので尾獣には手を出さないと思います

偵察には来てるでしょうけど
イタチとか試験あと速攻できましたし

181: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 22:21:52.02 ID:+CTu3RWNo
ヒルゼン「本来ならば、あの時に抜け出したら失格とするところであった。だが、中忍試験とはリーダーとなる中忍になる素質を見極めるものである。故に仲間を思って、事務手続きを後回しにして見舞いに行ったというのは悪いことであるが、責められることではない」

ヒルゼンは怒りつつも、仲間のために必死になったことを褒めてから、中忍試験本戦の説明を始めた

予選は見えない敵、事前に調べることもできない、外に任務として出た時の戦闘に近いものだ

だが本戦は晒してしまった手を補った日、晒された手を研究し戦う
強者と戦って傷ついた人もいるだろう

そういうの治療も含めて1ヶ月の猶予が与えられた

ヒルゼン「既にあそこに残った者達はくじを引いていて、お主たちは残りだが、そこで文句を言うのはなしじゃぞ?」

ここにいる四人はその言葉に頷いて、そして同時にくじを引いた

182: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 22:26:35.05 ID:+CTu3RWNo
【中忍試験トーナメント表】

第一回戦
ナルト VS ネジ

第二回戦
我愛羅 VS サスケ

第三回戦
カンクロウ VS シノ

第四回戦
テマリ VS シカマル

第五回戦
フウ VS チョウズメ

第四回戦と第五回戦は人数の関係上、一戦多くなります(どうせ木ノ葉崩しが来るせいで一巡で終わりだけど)

183: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 22:30:31.12 ID:+CTu3RWNo
ナルト「日向ネジ、いきなりあいつとか」

シノ「……あの傀儡師か」

フウ「チョウズメ! あっし達が本戦で戦えるっすよ! やっぱり相性最高なんすね!」

チョウズメ「僕もフウと戦えるのは嬉しいよ」

チョウズメの言葉に出したことは本当だだが

チョウズメ(日向ネジは最後か)

どうしても事情はあるだろうが、友人のヒナタを傷つけた、殺そうとしたネジを意識してしまう

192: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 22:55:06.62 ID:+CTu3RWNo
あれ?そういえばこの修行期間にイタチって木の葉にいるんですかね?
ゾロ目以外では会うことすら無理でしょうけど
あと鬼鮫は無理です(月読教室はやめて)



シノ「……チョウズメ」

チョウズメ「なに?」

トーナメントが決まったあと、火影のいる部屋から出て、建物からも出た

フウ、シノ、ナルト、チョウズメでこれからどうするか話そうとしたら、シノが一歩下がって話しかけてきた

シノ「俺もヒナタが心配だ。なぜなら大事な友人でありチームメイトだからだ。だが、俺はヒナタが面会可能になっても行くことは無い」

チョウズメ「……なんで?」

シノが理由なくそんなことを言うはずがない

シノ「俺はナルトになら多分勝てる」

ナルト「なんだと!?……いや、シノはつええからな」

ナルトも流石にシノの寄壊蟲とどう戦えばいいか分からないようで、声の大きさが下がった

シノ「だが俺は他の奴には勝てる気がしない。俺はいつかチョウズメとも戦いたい。なぜならそこで対等になって初めて真の仲間になれると思うからだ」

チョウズメ「修行に集中するため?」

シノ「ああ。修行に集中するために、俺は家から出れなくなるだろう。だから先に謝っておこう。すまない」

チョウズメ「謝ることなんてないよ。ヒナタだって、自分に気を使わずに頑張れって言うだろうしね」

シノ「ああ。そうだな、きっとヒナタならそういう。そして中忍試験が終わるまでは俺たちは敵だ」

チョウズメ「うん、頑張ろ」

シノ「ああ」

チョウズメとシノは拳をぶつけ合ってから、シノはその場をあとにした

193: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:01:09.79 ID:+CTu3RWNo
ナルト「……」

ナルトは今のやり取りを見て思った

一番最初に修行に行かないといけないのは自分だと

シノのあの蟲の扱いを見た
ナルトはどう戦えばいいかわからなかった

チョウズメの最初で決着の一撃を見た
ナルトはどんなに影分身がいても潰される未来が見えた

ナルトにとってもチョウズメは初めての友だ

ナルト「チョウズメ」

チョウズメ「ナルトも行くんだね」

ナルト「おう。次会った時はチョウズメをケチョンケチョンにして、対等な友人になるってばよ。俺はチョウズメに料理とかで色々世話になってるってばよ。だから、俺が強くなったら、チョウズメに俺の強さを教えてやる!」

チョウズメ「うん、期待して待ってるよ。終わったら一楽ね?」

ナルト「おう!」

シノとのやり取りと同じように、チョウズメとナルトは拳を合わせてから、ナルトはカカシのいるであろう病院にもう一度走っていった

194: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:08:15.75 ID:+CTu3RWNo
フウ「みんな居なくなっちゃったっすね」

チョウズメ「フウがいるよ」

フウ「あはははは。そうっすね……チョウズメは特訓しなくていいの? もし私が暴走しちゃった時に止めるのは友、最初の友の役目っすよ?」

チョウズメ「それは里の人じゃないの?」

フウ「そっちの方がいいなって……あっ、重明(ちょうめい)が暴走なんてさせないって言ってるっすね」

チョウズメは最初重明って誰?と思ったが、フウに即時にレスポンスを返せるのは一人……一体?しかいない

チョウズメ「……え?尾獣って名前あるの? ううん、そりゃあるよね」

フウ「うん。尾獣は人間に基本的に失望しちゃってるから、名前を教えてくれないんだって……重明が勝手に教えたって怒ってるよ」

チョウズメ「ナルトも九尾から名前を聞けるようになったら、きっと平和に近づきそうだね」

フウ「そうっすね。きっとそうっす」

フウはチョウズメの手を強く握った

人柱力やその他の色んな人とこうやって手を繋げれば、いつかきっと平和が訪れる

フウはそう思った

201: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:20:08.05 ID:+CTu3RWNo
チョウズメはフウと再開の約束(しなくても勝手に来る)をしてから家に帰った

チョウザ「……チョウズメ、座りなさい」

するとあからさまに怒っているチョウザがいた

その席にはチョウジに母親もいて、チョウジはとても申し訳なさそうな顔をしてこちらを見ていた

チョウズメは席に座る


チョウザ「我が秋道の秘伝忍法の継承者はチョウジだけのはずだ。だが、試験官をしていた忍やチョウジから、チョウズメが超倍加の術の部分発動をしたということを聞いた」

チョウズメ「はい。使いました」

チョウズメはもうバレているのなら嘘をついてもしょうがないと正直に白状した

チョウザ「秘伝忍術はなぜ秘伝と言われるか分かるか?」

チョウズメ「適切な使役者を見極め、敵の手に落ちぬように管理するため……です」

他にも色々意味合いがあるが、チョウザの言いたい意味はこういう意味だろうとチョウズメは理解し言った

その眼差しにチョウザは一瞬目をそらしてからまたチョウズメを見た

チョウザ「お前は適切に選ばれた使役者か?」

チョウズメ「違います」

チョウジ「待って父さん、僕が教えたんだ!」

チョウザ「チョウジは黙ってなさい!」

チョウズメは初めてチョウザがチョウジに大声で怒っているのを見た

修行中はあるかも知らないが、家ではこれが初めてだろう

202: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:24:23.02 ID:+CTu3RWNo
チョウザ「もしこれが戦時中だったら殺していただろう。だが、今の木の葉でそれをするのは良くない。チョウジにとってもな」

チョウズメ「……はい」

チョウザ「我が家を出ていきなさい。秋道には倍加の術などよりも更に秘匿せねばならない術がある。チョウジ、それは教えたのか?」

チョウジ「ううん。それはまだ……あっ」

チョウザ「教えてないならば良い。出ていくのか、出ていかないのか」

チョウズメは初めてまとめに話した父親との会話がこれだった

必死に泣きそうになるのをこらえながら、チョウズメは頷いた

チョウザ「住む場所が決まったら、お前の部屋にあるものを送ってやる。だからもう出ていけ」

チョウズメ「はい」

こうしてチョウズメは秋道の家を出ていくことになった

204: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:28:55.19 ID:+CTu3RWNo
チョウズメが家を出ていくと、すぐにチョウジが出てきた

チョウジ「ごめんよチョウズメ! 秋道の術を使って本戦に行くのがわかれば、きっとチョウズメのことを認めてくれると思ったんだ!」

チョウズメ「大丈夫だよ。チョウジは悪くないもん。僕が悪いだけだから」

チョウズメはまだ泣かないように堪えながらチョウジと話す

逆にチョウジは泣きながらチョウズメと話す

チョウジ「僕がなんとか説得をするから。もしだめだったら、兵糧丸の秘密だって教えちゃうから!」

チョウズメ「……ありがとう。また今度」

チョウジ「泊まる場所が見つからなかったら、遅くなる前にいのかシカマルの家に行くんだよ!」

チョウズメ「うん!」

チョウジとチョウズメは拳を合わせてお別れをした

206: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:36:02.04 ID:+CTu3RWNo
そのあとの秋道家


チョウジは生まれて初めて本気で最高潮に怒っていた

チョウジ「父さん! なんでチョウズメは駄目なのさ!」

チョウジは怒りのまま父親の元へと向かった

チョウザ「……まあお前も納得しないだろう。仲良くするなと言っておいたのに、お前たちは仲良くしていたからな」

チョウジはチョウズメとの扱いの差を感じて、少しいい気分になってしまう自分に嫌になる

チョウザ「チョウジよりも先に取り出されたチョウズメを見て直感的に俺にも妻にも似てないと思った」

チョウジ「それだけなの!?」


208: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:38:14.97 ID:+CTu3RWNo
チョウザ「それだけなら別にいいさ。妻が連れ子だったとしてもその子を愛せる。だが、そのあと赤ん坊の見えていないであろう目で俺の目を見た」

チョウジ「目?」

チョウザ「そうだ。赤ん坊と目が合った瞬間に、俺はチョウズメに全てを見透かされているような感覚に陥った。そう思った瞬間、殺しておくべきだと思った」

チョウジ「なんで!」

チョウザ「あれは何か良くない力だと思ったからだ。大戦時にあの見透かす目をしてきた相手には何度も苦戦された」

チョウジ「……」

チョウジは大戦のそんな感覚はわからないので何も言えなかった

チョウザ「数年前にもあの目を見たことがある。平和になった木の葉でだ」

チョウジ「誰なのそれ?」

チョウザ「うちはイタチだ。うちはの大虐殺を行った忍びと同じ目をしていたと言えばチョウジも分かるはずだ」

この目とは写輪眼的な目では決してありません

211: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:40:40.59 ID:+CTu3RWNo
チョウジ「わかんないよ。僕にはそんなもの分からない!」

チョウザ「いつかきっとわかる時が来る」

チョウジ「僕は今日はシカマルの家に泊まるから」

チョウザ「ああ、行ってこい」

チョウジはもしチョウズメがシカマルの家に来たら、ポテチの最後の一枚をあげ、あげ、あげよ………………あげようと思った

213: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:42:29.60 ID:+CTu3RWNo
チョウズメ(お金はあるけど、今は一人になりたくないな)

チョウズメはチョウジが言った通り、誰かの家に泊まろうと思った

215: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:43:50.63 ID:+CTu3RWNo
チョウズメはまず思い浮かべたのは紅だった

だが紅は先程班の仕事が終わったばかりで、これから中忍試験に向けて様々な仕事を抱えている

そんな状況で今回の問題を持ち込みたくない

故に却下

216: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:45:16.01 ID:+CTu3RWNo
ヒナタ「出番!」



チョウズメ「紅さんは駄目……なら」

次に思い浮かべたのは僅差でヒナタだった

だが、ヒナタは集中治療室に居て、自分よりも辛いだろう

故に選べない

218: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:47:58.45 ID:+CTu3RWNo
チョウズメ「むー」

まず紅の前にサスケも思い浮かべていたが、今のサスケに家を追い出されたなんていったら、下手したら父チョウザを殺しかねないので駄目

チョウズメ「やっぱりここになるのか」

目の前には他里向けの高級宿があった

222: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:55:58.60 ID:+CTu3RWNo
チョウズメからの好感度 フウ>シノ
シノ「……え?」
フウの人懐っこさと人柱力補正が悪い




チョウズメは宿にフウを呼んでもらうようにお願いすると、速攻でフウは飛んできた(飛行してはいない)

フウ「どうしたんっすか? 中忍試験本戦に出られるんだから、お祝いしてもらったりしないんすか?」

チョウズメ「フヴ……いえを出ていげっで、いわれだ。フヴ」

父親に家を出るように言われ、親友のサスケには会えず、紅はこれからもっと忙しくなるのに迷惑を掛けられず、ヒナタには泣きつけず

やっと会えた心を許せる人を目の前にして、チョウズメは耐えられなくなった

フウ「はぁ!? 家を追い出されたっすか?! 女将さん。お金ははらうっすからあっしの部屋に一人追加できるっすか?」

女将「あとで帳簿に書いてくださいね」

チョウズメは紅と初めて会って泣きついた時と同じくらいの号泣をした

223: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/19(月) 23:57:23.96 ID:+CTu3RWNo
絶対に信頼出来ると確信できる何かがあったからチョウズメは話しています

その一つの設定は知ってしまうと活用出来てしまう類のものなので疾風伝までは秘匿としてます


あとチョウザが追い出したのは秘伝忍術を覚えたことがバレたから

224: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 00:05:02.36 ID:OW5dJJiAo
フウ「順番に説明してくれるのは嬉しいっすけど、担当上忍の方とヒナタに負けたのは悔しいっすね」

チョウズメ「……もう抱きしめなくていいから」

フウ「駄目っすよ。シブキがあっしが泣いた時にこうやって抱きしめてもらってた方が安心したんすから」

チョウズメ「……ありがとう」

フウ「どういたしましてっす……本来なら、あの担当上忍のでっかい○○○○やヒナタの大きい○に挟まれてたんすよね?」

チョウズメ「からかうな」

フウ「男はみんな○○○○が好きってシブキが言ってたっすから」

シブキ(言ってない)

チョウズメをフウは正面から抱きしめながら、やっと泣き止んだ友をからかって元気を出させようとしていた

228: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 00:10:45.07 ID:OW5dJJiAo
ケゴン「フウ、秋道チョウズメのことを聞いてきたぞ」

フウ「どうでした?」

ヨウロウ「まさか火影様にまで通してもらえるとは。その子は何者なんだ? 暗部をいくつか遠くから監視させるのが条件だってよ」

フウ「わかったっす」

ケゴン「本当にいいのか? 木の葉といえばあのダンゾウが暗部の根を仕切ってるんだぞ?」

フウ「いいっす」

ヨウロウ「まあいい。俺たちは暗部がもしお前に何かんしようとしたら、その子を人質にする。火影様まで通してもらえるってことはそういうことだ」

フウ「わかったっすから威嚇すんなっすよ!」


チョウズメは中忍試験本戦までの1ヶ月及び本線終了時まではフウの拠点で寝泊まりすることになった

229: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 00:19:04.20 ID:OW5dJJiAo
【暗部の隊長の話】

死の森

部下「隊長! 日向の白眼が辺りを索敵していて、これ以上近寄れないです」

隊長「大丈夫、ここは森だから僕のホームグラウンドだ」

-----

部下「隊長! 対象が秋道の家から追い出されたそうです」

隊長「はああああ!? じゃあどこに行ったの?! 日向家? 油女家? 夕日家? もしかしてうちは?」

部下「その、他里向けの宿……滝隠れの一チームがいる宿ですね」

隊長「えええええ。嘘でしよ?……本当なんだね」

-----

部下「滝との意思疎通が取れて、監視できるなら良かったですね」

隊長「いやそうだけど、僕って今うずまきナルトも」

部下「その事なんですけど」

隊長「なに?」

部下「自来也様に同行して修行をするらしく、とりあえずは対象に集中せよと」

隊長「……うちのトップと物凄く相性悪いお方じゃないか! ヒルゼン様以上にダンゾウ様の機嫌悪くなるからね?」

235: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 00:36:03.67 ID:OW5dJJiAo
チョウズメはフウに泣き……お泊まりに来た日はフウ、ケゴンとヨウロウによって本戦出場を祝われた

そのあとチョウズメはフウのおもちゃになり、風呂に入って抱き枕になって寝た

そうフウとくっついて寝た


重明「ラッキーセブン重明(ちょうめい)だ」

チョウズメ「知ってますよ?」

重明「前回は拙者は教える気がなかった故に七尾と答えた。フウが教えてしまったのなら答えるべきだと思った迄」

チョウズメはまた重明のいる精神空間に来たようだが、前回のように廊下からというわけではなかった

重明「人間とは恐怖されあれば、親子共すら野に放つ生き物だ」

チョウズメ「うん」

重明「君はまだ父親にこだわっていると見える」

チョウズメ「そりゃそう、だよ……産んでくれた父親、だ……もん」

重明「自身が無くなりかけている」

チョウズメ「父さんがなんで僕を嫌っているか、なんとなくわかったんだ」

重明「ほう」

チョウズメ「父さんは僕が何故か怖いみたい」

重明「うむ」

チョウズメはこの人間でもない頂上生物になら、人間に言えないことも口を開いていた

チョウズメ「本当はみんなの前で認めてもらうって言ってるけど、全く自信が無いんだ」

重明「理由なき恐れを抱かれているのであればそれも当然」

重明はチョウズメを頭に載せた

236: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 00:46:22.31 ID:OW5dJJiAo
重明「我ら尾獣はある一体の獣より九つに分けられた獣なのだ」

チョウズメ「そうなの?」

重明「そうだ。そして一つを九つにしただけでも、九尾と拙者は全然違う」

チョウズメ「そうだね」

重明「拙者は守鶴……一尾を好かぬ。あやつは人柱力に圧力をかけ、常に外に出る機会を伺っている。だから人ですらない物に閉じ込められたりする」

チョウズメ「やっぱり人の方がいいの?」

重明「大半は良くない。大半の人間は我らと対話をせず押し込め、我らを無理やり押し込めている代償で命を削る」

チョウズメ「フウは……聞かなくてもわかるね」

重明「ただの獣でも好き嫌いはある。人という強き欲を持っている存在ならばそれも顕著」

チョウズメ「だから諦めろってこと?」

重明「希望を持ちすぎるなと拙者は君に言いたかった。君には君を愛してくれている存在が沢山いる。一つくらい捨ててみるのもいいかもしれぬ」

チョウズメ「……重明は僕という人間がマシ? 嫌い?」

重明「嫌っておれば呼び出して助言なぞせぬ」

チョウズメ「そっか」

重明「何もかもを求めた結果、六道仙人様の忍宗は広まらず、忍術が広まったのだ。愛を選ぶというのは傲慢であるが、拙者はあの縁を捨てるべきだと思う」

チョウズメ「……考えておくね」

237: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 00:51:06.62 ID:OW5dJJiAo
この巨大なカブトムシに似た尾獣は見た目は厳ついが、チョウズメは共にいても全く苦にならない

今回も話が終わりなのか、少しずつチョウズメの目が落ちていく

重明「人間的な助言をもうひとつ出来るが、聞いていくか?」

チョウズメ「お願い」

重明「男が不安に取り憑かれた時は貪るように女を○○○ば大抵は解消できておったな」

チョウズメ「……ん? 喰らう?」

重明「○○○といえば理解出来るはず」

チョウズメ「……おやすみ」

重明「フウは既に君としているのだがな」

チョウズメ「ぶっふーーー!! ゲホッ、へ?」

重明「君が溺れた時に口を吸っていたぞ」

チョウズメ「それは人命救助!」

どんどん重明が軽くなってきた気がするので、これ以上いるとチョウズメは悪影響を及ぼすと思い、そのまま無理やり眠った

239: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 01:00:54.31 ID:OW5dJJiAo
次の日はチョウズメはフウの蹴りで目が覚めた

フウを起こして朝食などを食べて準備が終わった

ヨウロウ「今日は滝と木の葉の交渉事の続きをやってくるから、フウは暴れるなよ」

フウ「分かってるっすよ。友はゆっくり作ることにしたっすから」

ケゴン「どういう風の、いや君のおかげか、助かるよ」

チョウズメ「は、はぁ」

中忍試験は下忍が試験を受けに来ているだけではない

各里の色んな調整なども一括でやっているため、試験を受けている人以外も割と忙しいのだ

ケゴンとヨウロウが行ったあと、チョウズメも出る準備を始めた

フウ「本当は遊びたいんすけど、サングラスの子とか九尾の子と約束してたっすもんね」

チョウズメ「うん。僕も強くならないと」

フウ「ま、チョウズメはまだまだあっしに勝てないくらい弱いっすからね」

チョウズメ「重明の力を使わない実力なら?」

フウ「ひゅーひゅー」

チョウズメ「重明とはずっといるからしょうがないね。それじゃあ、行ってきます」

フウ「ちゃんと帰ってくるっすよ」

チョウズメは久々のアスマとの朝練へと向かった

242: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 01:09:04.99 ID:OW5dJJiAo
アスマ「とうとう家を出たんだってな」

チョウズメ「……出たんじゃなくて、出ざるをえなかったんです」

アスマ「でも俺の読みは当たっただろ?」

アスマは中忍になる前にチョウズメは家を出ると予想していた

チョウズメ「……」

アスマ「拗ねんなって……それで氷遁について喋ったろ」

チョウズメ「うん。僕の命をかけてもいいと思える友人だったから。あの時を何度やり直したって僕は教える」

アスマ「……はぁ。家を出ちまえって言った時も頑なに家を出ないって言ってたもんな。そいつを殺さないと殺されると言われたら?」

チョウズメ「僕もフ」

アスマ「フウ」

アスマにも紅から情報が来ているし、シカマルからも既に情報が来ていた

チョウズメ「僕もフウもどっちも助かる道を選ぶ。そのためにアスマ先生はずっと力を付けてくれてたんだもん」

アスマ「仲間を友人を守る時に無力を嘆かないように……だったか? 始めらへんに俺が言った気がするな」

チョウズメ「うん」

アスマ「わかったわかった。俺も糞坊主だったけど、チョウズメは優等生に見える糞坊主だな」

アスマが短くなったタバコを捨てる

243: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 01:15:22.21 ID:OW5dJJiAo
アスマ「それで今回もお前に力をつけるためにと思ったんだが、俺が教えることはもうあんまりねえんだ」

チョウズメ「嘘!」

アスマ「チョウズメは理解してるかわかんねえけど、お前の体術はうちはの体術だ。カカシは何度かイタチの戦っているのを見たことがあるらしいが、イタチの戦い方に似てるってよ」

チョウズメ「……なんで?」

アスマはチョウズメが嘘をついていないことがわかるが、それだと尚更わからなくなる

アスマ「んなこと知らん。チャクラコントロールについても教える意味ねえし……というか、なんで綱手の馬鹿力を使えるわけ? お前試験の時に音の男を殺す気だったろ?」

チョウズメ「うん」

チョウズメはあの時チャクラコントロールで急加速したのと一緒に、拳を綱手の怪力と同じような方法でパワーをあげて、その状態で超部分倍加の術をしていた

音の男はカンクロウにやられた木の葉の忍びよりも酷い状態で今なお手術を受けている

アスマはもしチョウズメの仲間や友達が殺されたらチョウズメがどうなるのか心配で仕方がないが、もう言っても遅い

ならそいつらを守れるくらい鍛えるしかない

244: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 01:21:33.82 ID:OW5dJJiAo
アスマ「選択肢はいくつかある。一つは新しい師匠を探す……一応朝練でできる日は見てやるぞ? 俺も。俺や紅とは別で教えてくれそうなやつはいるか?」

チョウズメ「……僕ってあんまり仲いい人いないみたいなんです」

アスマ「いないんだな。まあじじいに聞いてみるのもいいかもしれねえな。今は確かに忙しいと思うが、じじいはお前を気にしてるし、大半の仕事は部下に任せられる」

チョウズメ「火影様が見てくれるわけないと思うんだけど」

アスマ「黙って聞いてろ。あとはガイとかに聞くのもいいかもしれねえけど、今リーくんがなぁ」

チョウズメは我愛羅という砂の忍者にロック・リーは足と腕を折られたのを見ている

アスマ「まあ、じじいに聞くかじじいに頼むか……どれも無理だったら俺が教えてやるよ」

チョウズメ「はい!」

チョウズメはアスマと共に火影の部屋へと向かった

245: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 01:22:28.13 ID:OW5dJJiAo
チョウズメは団子屋の前を通った

下1
95以上またはゾロ目(00と0が特殊)

248: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 01:26:30.09 ID:OW5dJJiAo
チョウズメ「……」チラッ

アスマ「どうした?」

チョウズメ「なんでもない!」

チョウズメは前にチョウズメとサスケとイタチで座った団子屋の奥の席を見てみたが、イタチもサスケもいるわけがなかった

249: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 01:30:57.62 ID:OW5dJJiAo
アスマは建物に入る前にチョウズメに聞いてきた

アスマ「それでどうするか決めたか?」

チョウズメ「うーん……」




修行の師匠は誰?(3回まで選択可能)
下2

1 隊長

2 蛇おじさん(8割で悪意あり)
3 ヒルゼン(木の葉崩しで死ぬ可能性高いから時限)
4 自由安価(自来也、綱手が禁止。イタチはさっきの判定)

252: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 01:34:40.26 ID:OW5dJJiAo
木ノ葉崩しが起きたあとの自由行動の時だけは遭遇率が結構あります
なんかあの人たち団子屋に居たりしましたし

確実に団子好きなイタチが向かったと思いますが

255: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 01:39:44.89 ID:OW5dJJiAo
チョウズメ「火影様に教えて貰えるなら、とっても凄いと思う」

アスマ「……俺よりも全然凄くないぜ? だってじじいだし」

チョウズメ「アスマ先生よりも凄いと思うから、火影様と会う」

アスマ「なあ、お前って俺に厳しすぎない?」

チョウズメ「一番好きで心から信じられる男の大人だよ?」

アスマ(一番好きだから認めてもらいたいわけじゃないのか)

そんなふうに考えたが、アスマはなんだかんだ機嫌よくヒルゼンの元へと向かうのだった

258: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 01:50:28.96 ID:OW5dJJiAo
00はその場面で起きるであろう最良の結果にしたいので、あの戦いで起きると原作崩壊不可避



ヒルゼン「良い」

アスマ「……ん?」

チョウズメ「え?」

ヒルゼン「なんじゃ?からかいに来たのか?」

アスマ「いやいや、待ってくれ。あんたは火影だろ? そんなに簡単に弟子を取りますとか頭逝ったのか?」

ヒルゼン「失礼じゃな。如意棒で殴られたいか!」

アスマ「……すんません」

アスマとチョウズメは火影の執務室に入ったあと、火影が人払いをしてから話が始まった

アスマがチョウズメは自分だけじゃ教えきれないから教えて欲しい、弟子に取ってみては?と言った

その返答は上の反応である



ヒルゼン「儂はな感謝しておるのじゃ。ナルトとの架け橋になってくれた事、次代の日向が宗家分家について意見を交わせるようになったこと。滝隠れと懇意にしておろう? 混じりっけのない明るさが先方の歩み寄りの距離を増やしてくれた」

チョウズメ「確かにナルトには料理を教えましたけど、ヒナタは僕だけじゃないですよ?」

ヒルゼン「そんなの分かっておるわ。でも君もその要因のひとりじゃ」

ヒルゼン(そして里のために犠牲になった……現時点でも犠牲になり続けているうちはイタチを信じ続けてくれていること)

この里において、イタチの帰還を純粋な気持ちで望んでいるものは今のところいない

260: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 02:01:19.58 ID:OW5dJJiAo
ヒルゼン「儂はな、最近幸せすぎるきがするんじゃ。孫の木ノ葉丸はナルトによって、良い変化があった。アスマも最近は顔を出す回数が増えた……君の家庭環境を反面教師にしたんじゃな」

アスマ「おい!」

ヒルゼン「隠すこともなかろう。アスマはそのおかげで親と顔を合わせる回数が増えた。ナルトは儂にハンバーグを作ってくれた。今年の中忍試験も若い衆の成長が目覚しく……だからこそロック・リーくんはどうにかしてやりたいのう……綱手がいれば」

アスマ「……」

チョウズメからロック・リーの名前に続き、ヒナタの名前が出なくてよかったと心の底から息をついた

ヒルゼン「それにこんな老ぼれだが、儂は五行を操るプロフェッサーじゃ。四行に氷遁、更に秋道の秘伝を覚えておる子供を弟子にできるなんて、未だかつて無いことよ。五行の儂よりも凄いぞ?」

アスマ「使いこなせるようになればな」

ヒルゼン「風と水に偏っておるのだったな。やはり氷に関係する二つが突出しておるのだろう。そこら辺もボチボチ教えていくかのう。チョウズメ! まずはワシの仕事を手伝え!」

チョウズメ「はい!……はい?」


チョウズメが初めてのヒルゼンに教えられたのは、素早くハンコを押す方法だった

263: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 02:15:31.76 ID:OW5dJJiAo
ヒルゼン「儂は歳じゃ。戦闘中ももう数体の影分身の術を使ったらきついのう」

チョウズメ「火影様、」

ヒルゼン「弟子になったんだから、師匠と呼ばないか!」

チョウズメ「はい、師匠! あの、働いてください」

ヒルゼン「そこにあるものは全て下の者が二重確認したあとのものじゃ。その書類群は火影印が必要じゃが、火影が見る必要なないんじゃよ。大抵そういうのは信頼出来る弟子にやられるんじゃがあいにくいなかった。故にそれはヒルゼンの弟子としての初めの仕事じゃ」

チョウズメ「……これが終わるまで修行は?」

ヒルゼン「出来ぬな」

チョウズメ「影分身の術!」

チョウズメは20を遥に超えた影分身を呼び出した

ヒルゼン「……18が最高するではなかったか?」

チョウズメ「アスマ先生ですよね?教えたの。戦闘中ならその数ですけど、芋掘りしたりハンコだけならこのくらい行けますよ」

ヒルゼン「ふーむ。なら儂もやらないと押し越されるやもしれんな」

ヒルゼンは席につくと猛烈な速度でハンコを押していく

チョウズメ「見てるんですよね?」

ヒルゼン「当然じゃ!」

コンマ下1でヒルゼンよりもはやーい

269: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 02:27:36.11 ID:OW5dJJiAo
ミスでコンマレスして下さったのにやり直したはあまりやりたくないですからね
流石にイタチ遭遇コンマとか月読教室コンマならやり直しますけどほとんどイタチ



ヒルゼン「なん……じゃと!?」

チョウズメ「目がすごい疲れました」

チョウズメは意地になってヒルゼンよりも早く終わらせようとした

チョウズメは作業をしながら、ナルトの話をしていたのだが

チョウズメ「ナルトがお色気の術というのを見せてくれたんですけど、あれで引っかかる忍びいるんですかね」

という言葉にヒルゼンは止まったおかげでチョウズメの方が早く終わらせられた

チョウズメはお色気の術を覚えようか検討した


ヒルゼン「中忍以上になるとそういう書類仕事が一気に増えるから、書類仕事のやり方もどんどん教えてゆくぞ」

チョウズメ「……」

チョウズメはヒルゼンをじーと見つめた

ヒルゼン「疑っておるな。まあ疲れるからやってもらいたいのも事実じゃ。だがな、書を素早く読むというのは割と重要なことなんじゃよ。これはいつか事務をやるようになったらわかることじゃ」

ヒルゼンはそう言いながら、ある大きな巻物を広げだした

チョウズメ「なんですかそれ?」

ヒルゼン「ナルトが一度盗み出した禁術が書いてある書じゃよ」

270: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 02:33:07.16 ID:OW5dJJiAo
ヒルゼンはその巻物の一番初めての所をチョウズメに読ませた

チョウズメ「多重影分身の術? ナルトがこれを盗み出して読んだってことですよね?」

ヒルゼン「そうじゃよ。そして数時間で禁術を、分身の術を使えない童が多重影分身の術を覚えた」

チョウズメ「へえー。やっぱりナルトって覚えがいいんですね」

ヒルゼン「料理もそうなのか?」

チョウズメ「はい」

ヒルゼンと話しながら平然とチョウズメは多重影分身の術の項目を読んでいくが、途中で読むのをやめた

チョウズメ「僕読んじゃってるんですけどいいんですか?」

ヒルゼン「戦闘中に18体も出せるのであれば、ただの影分身の術よりも多重影分身の術の方が多分楽じゃろ」

チョウズメ「……なるほど」


チョウズメは書類仕事が終わったが、そのあともヒルゼンと取止めのない話を続けた

271: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 02:46:21.74 ID:OW5dJJiAo
ヒルゼンが黒い戦闘服のまま火影の執務室を出て、後ろにチョウズメを連れて歩いたためとても目立った

ヒルゼンは室内演習場にチョウズメを連れてきた

ヒルゼン「……ヤマト、出てきても良いぞ」

ヒルゼンが大声でその場所で叫ぶと、天井から一人の忍びが降りてきた

ヤマト「今は暗部として動いているんですから、テンゾウでお願いします」

ヒルゼン「それはすまなんだ。チョウズメ、こやつがヤマトと言って、お前とナルトを影から守っている忍びじゃ」

チョウズメ「あー、えっと、いつもありがとうございます! 秋道チョウズメです」

ヤマト「あーうん、知ってる」

ヒルゼン「暗部の結界が使える奴はおるじゃろ? 今からここで修行をするから張ってくれ」

ヤマト「本当に弟子にしたのですね」

ヤマトは驚きながら、手でどこかに合図をしている

ヒルゼン「儂を継いでくれるかもしれぬ素質を持っておるゆえな」

ヤマト「なるほど……張れましたね」

ヒルゼン「さて、まずはチョウズメ、おぬしの実力を儂自身が測ってやろう!」

チョウズメ「……お願いします!」

ヒルゼン「お主からかかってこい! ヤマトは審判じゃ」

ヤマト「テンゾウですってば!」


ヒルゼンとの演習
コンマ下1
80~  儂めっちゃ手加減したし
50~79 良い感じじゃ
~49  やはり水と風ばかりなのが駄目じゃな 

274: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 03:06:01.18 ID:OW5dJJiAo
ヒルゼン「それ火吹き」

チョウズメ「水遁・水弾」

ヒルゼン「ほーら雷撃」

チョウズメ「風遁・突破」

ヒルゼン「土流」

チョウズメ「くっ、氷牢の術」

濡れている地面から氷の柱がいくつも出てきて、土流からチョウズメを守る

ヒルゼン「ほー、先程の水を使って氷遁の負荷を軽減したんじゃな。ほーれ、大突破!」

チョウズメ「火遁・豪火球の術」

ヒルゼン「なるほど、うちはのよく用いる火遁も教えられておるんじゃな」

アスマにヒルゼンはチョウズメはイタチに教えてもらった記憶はないと言っていたと伝えられた

だが見る限りやはりうちはの動きが垣間見れる

ヒルゼンはイタチが幻術か封印術で何かをしたのだろうと仮定を立てた

ヒルゼン「火と土の反応が遅いのう。特に土じゃな。チョウズメは近接戦闘を好むと聞いておるし、土遁は肉体硬化系が豊富だから、もっと練度を高めよ。ほれ、速度をあげるぞ」

ヒルゼンはいつの間にか持っていた棒で隙を見てチョウズメが避けられる速さで突いてくるので、それに警戒しつつ、ヒルゼンの術を相殺し続けた



チョウズメはこの日初めて修行の途中で気絶するというのを体験した

283: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 18:22:47.92 ID:OW5dJJiAo
(本戦まで3/3)

フウ「あっしは火影様からヒナタのお見舞いに、暗部の人とヨウロウ達となら行ってもいいと言われてるっすから、先に行ってあげてくださいっす」

チョウズメ「二人よりも僕が一人で行った方がいいんだもんね」

フウ「そうっす。そのあとは火影様の仕事を手伝ったあとに修行っすよね? 今夜は七並べをやるっすから体力残しておくっすよ!」

チョウズメ「……が、頑張ります」

フウの助言でヒナタのお見舞いには一人で行けと言われたので、チョウズメはそれに従った

284: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 18:26:13.25 ID:OW5dJJiAo
受付「日向ヒナタさんは関係者以外……なるほど、同じ忍びのチームの方ですね。では○番の病室へお進み下さい」

チョウズメ「ありがとうございます」

チョウズメは手続きを済ませてから、ヒナタの病室へ向かった


コンマ
下1
90~  ToLOVEる
50~80 二人きり
20~49 ハナビがいた
~19  日向は木の葉にて最強!

286: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 18:34:49.60 ID:OW5dJJiAo
チョウズメはノックをして名乗るとヒナタの声で許可が出た

チョウズメ「久しぶり」

ヒナタ「チョウズメ、来てくれたんだ」

ヒナタは病衣を来て、ベッドから半身を出していた

チョウズメ「当たり前だよ……あと初めに言っておくね。ナルトとシノは本戦の修行に集中するから来ないって。その事を二人とも謝ってたよ」

ヒナタ「私のために修行を中断して来てもらったら、どんな顔で合えば分からなくなっちゃうかな……あれ?」

ヒナタは何かを思いついたのか、顔を真っ青にして、涙目になり始めた

287: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 18:38:34.89 ID:OW5dJJiAo
ヒナタ「ご、ごめんなさい!」

チョウズメ「……なんかヒナタは謝ることしたっけ?」

ヒナタ「だって、普段のチョウズメくんなら本戦にも出れたはずなのに」

チョウズメはその言葉で、先程本戦の修行の件で自分の名前を出てないから、ヒナタが倒れたことに動揺して……なんてことをヒナタは想像したのだろう

チョウズメ「待ってヒナタ。僕も本戦に出場したよ?」

ヒナタ「……え? でもさっき」

チョウズメ「僕の師匠はあまり見てくれる時間が無いから、合間を見て来れるんだ」

ヒナタ「そうだったんだ……よかった」

ヒナタは涙目だった顔で笑顔になったが、そのあと今度は涙を流し始めた

288: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 18:40:51.31 ID:OW5dJJiAo
ヒナタ「皆で、本戦に出ようねって約束、守れなくてごめん、なさ、い」

ヒナタは仲間との約束を、ネジの嘆きを受け止めきれず負けてしまった

ヒナタはその事をやっと認識出来たようで、涙が瞳からとめどなくこぼれ落ちていく



チョウズメはどう動く?
行動安価下1

290: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 18:54:19.88 ID:OW5dJJiAo
チョウズメは家を追い出されたあとフウに抱きしめてもらった

やめろ離せと口では言っていたが、とても安心出来たことを覚えている

今のヒナタは色々な不安に押しつぶされようとしている

ならチョウズメが取るべき行動はひとつだった

ヒナタ「ぐすっ……へぇ? あれ、チョウズメくん、あの」

チョウズメ「落ち着いて」

チョウズメはヒナタを抱きしめて、頭を優しく撫でる

ヒナタ「……うん」

チョウズメ「あれは頑張って本戦に出ようねってだけで、約束を守れなかったことを責めるのは間違ってるよ。僕やシノがヒナタに本戦に出るのを脅して強要したみたいになっちゃう」

ヒナタ「そ、そんなことはないよ! 私がみんなと出たかったから」

チョウズメ「ヒナタはあの時出せる力を最大限出てたよ。だって試験前にやっと八卦三十六掌を会得したヒナタが、ぶっつけ本番で六十四掌を成功させたんだよ? すごいよ」

ヒナタ「私よりもチョウズメくんとかナルトくんとかシノくんの方が」

ヒナタは抱きしめられたまま顔を上にあげてチョウズメを目を合わせた

ヒナタは目が真っ赤になっているが、先程までの弱い目ではなくなっている

チョウズメ「ううん。僕よりもヒナタの方が凄いよ。逃げ出さずに変えられないと思われてる事に向かっていったんだよ」

ヒナタ「チョウズメくんだって」

チョウズメ「僕は逃げたから」

ヒナタ「え?」

チョウズメ「僕ね、父さんに家を出ていけって言われて、抵抗しなかったから。逃げちゃったんだよ。諦めてはないけど」

チョウズメはずるいと分かっているが、ヒナタは謙遜で自分を卑下し続けることが多い

だからヒナタが卑下出来ないように無理やり話を持っていった

291: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 19:10:10.76 ID:OW5dJJiAo
ヒナタ「チョウズメくん、泣いてるの?」

チョウズメ「え? ううん」

チョウズメはヒナタに言われたあと確認してみたが、やはり涙は別に流していない

ヒナタ「チョウズメくんがだ、抱きしててくれてから、チョウズメくんが私をどう思ってるのか何となく伝わってきたよ? 暖かくて優しくて、それでネジ兄さんの時は怒ってくれてたよね? そのあとはチョウズメが見たことないくらい怒ってくれた」

チョウズメ「……?」

チョウズメはそんなこと話していない

ヒナタ「……もう大丈夫だよ? たっくさん元気をもらったから。私はみんなと一緒にいるために強くなるよ」

チョウズメがハテナを出している間にヒナタは自己完結したようで、笑顔をチョウズメに向けている

チョウズメ「うん」

ヒナタ「ネジ兄さんと絶対に和解する」

チョウズメ「うん」

ヒナタ「もっともっと強くなるから!」

チョウズメ「うん……さっきの泣いてるヒナタよりも、今の笑ってるヒナタの方が僕は好き」

ヒナタ「え、すす、?!」

チョウズメ「頑張ろうね」

チョウズメはそれだけいうと、抱きしめていたヒナタを解放した

294: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 20:08:04.57 ID:OW5dJJiAo
紅(チョウズメから好感度1番高い)「え?」



お見舞いの品としてシナモンロールを持ってきていた

ヒナタにそれを渡して帰ろうとしたが、一緒に食べようと誘われたためチョウズメは二人で食べた

チョウズメはヒナタが笑顔になったのをもう一度確認してから病室をあとにした



ヒルゼン「へぇ? それで終わったのか?」

チョウズメ「なんかほかにやる事ありますか?」

ヒルゼン「……いーや。その流れでそこまでって、儂の時代とは違うということかのう」

チョウズメはヒルゼンに任務完了報告書に必要事項が全て書いてあるかのを確認しながら、ヒルゼンが何をやっていたのかを聞いてきたから、そのまま答えた

ヒルゼンは大名への中忍試験本戦への招待状を筆で気合を入れながら書いていた

ヒルゼン「チョウズメは波の国の大橋の話を知っておるか?」

チョウズメ「ナルトたちが霧の抜忍と戦ったんでしたっけ?」

チョウズメはその抜忍の詳細は 知らないが、はたけカカシが苦戦した戦いであったと聞いている

ヒルゼン「その橋のう。ナルト大橋という名前になるんじゃよ」

チョウズメ「……え? ナルトってナルト?」

ヒルゼン「そうじゃよ。ナルトは認められたいと言っておったが、波の国に関しては完全に英雄扱いじゃな」

波の国は貧乏国家という認識がなされていたが、ここ数年は特に貧困に苦しめられていたらしい

七班がここ数年の貧困の原因であるガトーの悪事を世に知らしめたため、ガトーの様々な金が波の国を循環し、今では交通の要になりつつあるらしい

296: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 20:19:08.84 ID:OW5dJJiAo
この日はヒルゼンに予定がびっしりだったため、修行は行われなかったが、明日やらねばならない分の仕事をヒルゼンとチョウズメ×数十で全て終わらせてきた

チョウズメ「明日は特に気合を入れてこい! って言ってたけど、何をするんだろう?」

チョウズメは明日が楽しみで仕方がない


チョウズメ「でもその前に、明日本気を出すために今日は遊んでこいって言われてもなぁ」


安価下1
1 紅に会いにいく(中難易度判定)
4 ヒナタに会いにいく(低難易度判定?)
6 いのに会いにいく(中難易度判定)
7 チョウジに会いにいく(【高難易度】判定)
9 アスマに会いにいく(【高難易度】判定)
10 ハナビに会いにいく(中難易度判定)
11 ヒルゼンに会いにいく(低難易度判定)
12 自由安価(人物によってはコンマ判定)

13 フウに会いにいく(低難易度判定)

299: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 20:22:25.62 ID:OW5dJJiAo
ハナビが修行中の可能性(ただしこの作品ではヒナタが勇気を早く持っているため仲が良く判定補正)
下1
15以下で修行だった

301: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 20:26:04.50 ID:OW5dJJiAo
ハナビ「久しぶりの出番な気が!」

ヒアシ「集中せんか!」

ハナビ「……はい!」

次回は会いやすくなります(覚えてたら)


チョウズメ「修行している声が聞こえるから、流石にそれを中断させることは出来ないもんね。前に奢ってほしいって言ってたから連れていこうと思ったけど、また今度にしよう」


安価下1
1 紅に会いにいく(中難易度判定)
4 ヒナタに会いにいく(低難易度判定?)
6 いのに会いにいく(中難易度判定)
7 チョウジに会いにいく(【高難易度】判定)
9 アスマに会いにいく(【高難易度】判定)
11 ヒルゼンに会いにいく(低難易度判定)
12 自由安価(人物によってはコンマ判定)

13 フウに会いにいく(低難易度判定)

308: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 20:36:13.07 ID:OW5dJJiAo



フウ「あれ? どうしたんっすか? 修行はいいんすか?」

チョウズメは日向家から宿に戻る途中、フウが一人でブランコに乗っているのを発見した

チョウズメ「子供は遊ぶのも仕事だって」

フウ「なるほど、火影様もよく分かっていらっしゃるっす!」

チョウズメ「だからフウと遊ぶ」

フウ「あっしでいいんすか?! 第3試験前は逃げてたじゃないっすか!」

チョウズメ「あの時はまだフウと仲良くなったことを知られてなかったからね。今は師匠……火影様が許可を出してるから」

フウ「そういうことっすね。言ってくれればよかったんすよ?」

チョウズメ「僕は言った! 秘密にするなら木の葉の人がたくさんいるところで追いかけないでって僕は言った!」

フウ「……覚えてないっす。チョウズメを見つけたから反射でこう?」

チョウズメ「行きたいところはある?」

フウ「そうっすね」


フウは木の葉(にありそうな所ならどこでもいい)のどこに行きたい?
下2

315: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 20:48:20.61 ID:OW5dJJiAo
フウ「病院に行きたいっす」

チョウズメ「病室ってことは、ヒナタ?」

フウ「そうっす。あっしばかりチョウズメと遊ぶのはどうかと思うんすよ。それに友であるヒナタとも遊びたいっす」

チョウズメ「ヒナタも暇してるだろうしね。ならなんか遊べる道具を持って行こうか」

フウ「……椅子乗りゲームは無理っすよね? ならすごろくがいいっす!」

チョウズメ「持ってるの?」

フウ「もちろんっす!」

フウとチョウズメはすごろくやカードを取りに宿に戻った


ところでヒナタは病室で今は何してる?
下1

317: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 21:01:49.87 ID:OW5dJJiAo
チョウズメとフウは面会の手続きを済ませてヒナタの病室へと向かった

何故か受付の人にチョウズメは暖かい目で見られたが、イマイチ意味がわからなかった

フウは先程来た時は暗部や滝隠れの仲間がいたから別段暴れなかった

だがここにはなんだかんだ優しいチョウズメしかいないため、フウはスタートを切った

フウ「ヒナタの病室まで急ぐっすよ」

チョウズメ「え?」

フウ「スタート!」

チョウズメ「待っ、」

いつぞやのようにフウに腕を掴まれて、フウのダッシュに引きづられるようにしてヒナタの病室へと向かう


もちろんあとで看護師の人にめちゃくちゃ怒られた

フウ「ヒナタまた来たっすよ!」

しかもフウはノックもせずに病室のドアを開けた

ヒナタ「こうガシッてチョウズメくんに抱き締められて、す、すす、すすすすす……そういえば顔も今までで一番近かった。あわわわわ。次どんな……」

フウ「……」

チョウズメ「……」

ヒナタが掛け布団を抱きしめながら、顔を真っ赤にしてベッドの上でバタバタしていた



コンマ下1
50以下でヒナタが気がつく

コンマ下2
高ければ高いほどチョウズメの顔は赤い

321: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 21:14:33.95 ID:OW5dJJiAo
親しい異性の可愛い友人が自分の名前を呼びながら悶えている

そんな場面に12歳前後の男の子が遭遇したら、大抵は色々と勘違いしたりしてしまうだろう

今の小学生の脱あれの率は割と高いとも言われている(リアル)


チョウズメ(そんなに僕が来たのが嬉しかったんだ。来てよかった。ヒナタも元気になったし!)

だがチョウズメは未だにそこら辺の機微を理解出来ていなかった



ヒナタ「……」

ヒナタは遅ればせながら人の気配に気がついた

その気配の前に、先程来たばかりの友人の大声が聞こえた気がしたが、気配が二人いるのだ

ヒナタが知る限りフウと共にいる人は里から来た人達、暗部の連れ添い、そしてチョウズメ

ヒナタ(そんなことは無いよね。だって、チョウズメくんは火影様のところで頑張ってお仕事をしているのをさっきまで見てたもん。でもフウちゃんと二人で来る人は他には思い至らない……待って、諦めちゃだめ。今の私がやっていたことを見られたら、きっとチョウズメくんは……なんて思うんだろう? その前に、入ってきた人を確認しよう……びゃ、白眼!)

ヒナタは振り向かないで白眼で入口を確認した

そこにはチョウズメとフウがいた

322: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 21:21:03.56 ID:OW5dJJiAo
ヒナタ「……きゅぅ」

ヒナタは顔から火を噴いたように真っ赤になり、そのまま気絶した


フウ「ヒ、ヒナタ、来たっすよ?」

チョウズメ「ヒナタ、聞こえる?」

フウとチョウズメは一度部屋から出て、ノックしてから再度やり直した

チョウズメはそのままヒナタに話し掛けようとしたが、少しだけ顔の赤いフウがそれを止めて仕切り直したのだ

フウ「ヒナタ? おーい、起きてるっすか?」

チョウズメ「さっきまで元気だっ、なんで叩くの!」

フウ「もうちょっと女の子のことを考えるっすよ!」

チョウズメ「そんなの分からないよ!」

フウ「なら教えてあげるっすから、さっきのことは言っちゃダメっす」

フウは小声でチョウズメに忠告をしてから、何も見ていない体で話しかけていく

がヒナタは反応しない

チョウズメ「……あっ、もしかして前に良くなったやつかも」

フウ「良くなったっすか?」

チョウズメ「ヒナタは緊張が頂点まで達しちゃうと気絶しちゃうんだ……ほらね?」

チョウズメはヒナタの元まで歩いていき、優しく掛け布団を剥いだ

少しだけ病衣がはだけたヒナタが顔を真っ赤にしながら、目をぐるぐる回していた

323: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 21:27:00.50 ID:OW5dJJiAo
ヒナタ「……うーん、あれ? 二人とも来てくれてたの?」

ヒナタはチョウズメが優しく揺すると、すぐに目を覚ました

チョウズメ「うん、さ……今来たところだよ」

フウ「そう、今! 来たっす。ヒナタも入れて三人ですごろくをやろうと思ったんすよ!」

ヒナタは起きるとまるで覚えていないかのように普通に二人へ話しかけた

ヒナタ「チョウズメくんは火影様との修行とかお仕事はいいの?」

チョウズメ「遊ぶのも仕事なんだって、僕はまだ子供だから」

フウ「そうそう。火影様公認の遊びを始めるっすよ!」

フウが元気よく始めた

フウが選んだすごろくならきっと大変なんだろうなと思ってたチョウズメだったが、普通のすごろくだったようで、普通に楽しめた

普通に楽しめたが、一回戦が終わったところでヒナタが少し疲れたとの事だったのですぐにお暇することになった

324: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 21:28:39.87 ID:OW5dJJiAo
ヒナタ「……見られちゃった見られちゃった見られちゃった見られちゃった見られちゃった見られちゃった。でも二人は知らない風だったから、本当は見てないのかも? そ、そうだよ! 白眼で見たから、焦ってドアの向こうを見ちゃっただけだよね! そうに決まってるよ」

ヒナタは思考の整理がついたあと、また悶え始めたのだった

325: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 21:47:33.37 ID:OW5dJJiAo
フウが宿に戻る前に、ヒナタの病室から見えていたある場所に来ていた

フウ「大きいっすね!」

チョウズメ「里のどこからでも見てるからね」

フウ「里もおっきいっすね!」

チョウズメ「叫ばなくても聞こえるよ」

フウ「あっしもここに生まれれば、もっと友が出来たんすかね! 仲良くなって手を取り合えば、きっと平和に近づくと本気で思ってるんすよ! 平和を本気で願ってるっすよ! 平和馬鹿の何が悪いんすか!!」

顔岩の上は里を一望出来る観光スポットのひとつだ

二人はそこに来ていた

326: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 21:49:39.16 ID:OW5dJJiAo
チョウズメ(……)

チョウズメは木の葉の里は確かに平和だし、食べるのにも働くのにも困らない場所だ

だがチョウズメは木の葉の里があまりいい場所には思えない

うちはの事件は絶対に裏がある

そしてナルトの事だってある

チョウズメ「僕達は滝と木の葉だったから、出会えたのかもしれないって考えれば悪くないと思うよ?」

フウ「……そうっすね!」

観光スポットの顔岩の上も、中忍試験前のお祭り雰囲気の街の中に比べたら、あまり面白みがないためか、今はダメもいない

だがらこそフウはずっと溜め込んでいたことを叫んでいるのだろう

チョウズメ「……世界が平和になったら、里とか関係なく、友達と会えるのに!」

フウ「世界が平和になればもっとたくさんの友がきっとできるっすよ!」

チョウズメ「世界を平和に……」

チョウズメだって分かっている

友が100人出来ただけじゃ世界は平和にならないと

でも

チョウズメ「世界中の人と友達になれば絶対に平和になると思う!」

フウ「そ、それはなかなかにムズいっすね!」

フウが一瞬怯んだ隙にチョウズメはフウの手を取る

チョウズメ「フウならきっと出来る!」

フウ「友に言われたらやるっしかないっすよね!」

そのあとチョウズメもたわいもない不満を叫んだ

途中でヒナタに見られている気がしたので、チョウズメとフウは叫んだ

チョウズメ/フウ「早くヒナタが治りますように!」

327: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 21:56:36.17 ID:OW5dJJiAo
(本戦前2/3)

ヒルゼン「よく来た。昨日は随分と楽しんだようじゃな。観光地である顔岩の上で叫ぶとは」

チョウズメ「あはははは」

チョウズメとヒルゼンは朝早くから、木の葉にある1番大きな演習場に来ていた

ヤマト「勘弁してくださいよ。この演習場全域に結界を張るって相当大変ですよ?」

ヒルゼン「ほれ言ってやれ」

チョウズメ「ヤマトさんのおかげでいつも師匠と気兼ねなく修行が出来ています。とっても感謝してます。本当にありがとうございます!」

ヤマト「そ、そう? まあ君くらいの子なら思う存分動きたいよね。うん、頑張っちゃうよ!」

ヒルゼン(ヤマトはちょろい。そしてチョウズメのこういう言葉には打算がないから、尚のことヤマトに効くのう)

場の準備も出来たので、ヒルゼンの本格的な修行が始まった

329: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 22:14:00.44 ID:OW5dJJiAo
ヒルゼン「今回はチョウズメの本気を見るためにこの場を用意した」

チョウズメ「本気?……本気を出していいんですか!?」

チョウズメは幻術や体術(術無し)に関しては本気で訓練を積んできた

だが例えば術を使った本気の体術になると、攻撃のインパクトに合わせて部分倍加の術を使ったりするので、訓練では使えない代物だった

更に氷遁は小部屋で練習していたので、大技はまだ一度も使ったことは無い

そしてチョウズメは氷遁以外ではさほど術を知らない
猿飛一族の火遁・豪炎の術は確かに強い術だが、あれは複数人で使うことによる相乗が狙いのため単独では大技にはならない

チョウズメはアスマから火遁・灰積焼などを
紅からは魔幻・樹縛殺を教えて貰っている

火遁・灰積焼は規模のでかい爆発が可能だが、被害が出るのであまり使ったことがない
魔幻・樹縛殺は一応覚えたがチョウズメはまっすぐ行ってぶっ飛ばすのが好きなのでそこまで活用する考えがない

【月読教室
1時限目 複合技について
2時限目 チャクラコントロールや怪力
3時限目 イタチ体術や体さばき
4時限目 氷遁全般】


330: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 22:21:06.43 ID:OW5dJJiAo
ヒルゼン「いいぞ。さあ、こい!」

ヒルゼンは先程呼び出した猿魔を金剛如意に変化させて、チョウズメに攻撃するように手招きをしている

チョウズメ「本気の攻撃、本気の攻撃」

チョウズメはどちらが強いのか考えて、術だと相殺される可能性があるので、やはり殴ることにした

ヒルゼン(……もしやチョウズメの現時点での最強の攻撃は!)

ヒルゼン「待つのじゃ! もしや怪力に超部分倍加の術を行うとしたか?」

チョウズメ「はい!」

ヒルゼン「それはなしじゃ! この演習場が壊れる!」

ヒルゼンだけなら威力を受け流せるかもしれないが、建物の方はそうでもない

ヤマト「ほんとマジでやめてくださいよ! ここ壊したら僕はダンゾウ様になんて報告すれば……やばい、給料が数年天引きされるのが見える」

ヤマトが仮面を付けながら頭を大きく下げながらチョウズメにやめるように声を張り上げる

チョウズメ「分かりました」

チョウズメは仕切り直すことになった

332: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 22:28:26.33 ID:OW5dJJiAo
チョウズメは心の奥底、本来ならトラウマなどが心を抉っている部分にまで意識を落とす

チョウズメの今の強さの根底になっているこの謎のトラウマという名の記憶

日向ネジとはヒナタと鍛えたこの拳で殴り合い

だが今までのチョウズメでは、あの我愛羅という忍者にはきっと攻撃が通じないだろう

チョウズメ「今まで何千、何万とイメージトレーニングをしてきたんだ。つばめだって、狼だって、虎だって、小さい一角だって出来たんだ。フウが暴走したら止めてと言ってた。重明なら有り得ないと思うけど、尾獣にも届く攻撃を!」

コンマ下1
50以上で双龍

335: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 22:42:58.36 ID:OW5dJJiAo
チョウズメ「氷遁・双龍暴風雪!」

そのトラウマの記憶が見せる氷遁・双龍暴風雪や氷遁・黒龍暴風雪は黒い氷の龍だ

だがチョウズメは秋道の書庫でみた青い綺麗な羽の蝶の絵を見てから、あの綺麗な蒼が好きになった

記憶が見せる黒龍には怨念や殺意が混じりすぎていて、チョウズメはあまり好きではなかった

なら変えてしまおう

チョウズメは両腕を引き絞り、ヒルゼンに向けて解き放つ

腕から生えてくるように蒼き氷の龍が空を翔るにつれてどんどん大きくなっていく

ヒルゼン「なぬ!?」

ヤマト「勘弁してくださいって!」

龍はヒルゼンの元へ向かわず、チョウズメの両腕に未だ尾を付けたままチョウズメの周りを飛び回る

チョウズメはチャクラを流せば流すほど龍は巨大になるがコントロールが難しくなっていくのを感じる

しかしこの二匹の龍こそが今のチョウズメにできる最強だ

チョウズメの求めるのはフウを止めるほどの力

七尾重明を抑えられるほどの力を求める

ヒルゼン「待て! 待つのじゃ! それ以上は建物が!」

ヤマト「木遁、あっもう遅い」

チョウズメ「いけぇぇぇぇ!!」

チョウズメの思いに答え、尾獣と並べれば見劣りしてしまうが、それでも巨大な蒼き氷の二匹の龍がヒルゼンの元へと殺到した

影分身の術の分割以外では初めてこんなにもチャクラを消費してしまったチョウズメは、そのまま意識を落とした

338: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 23:02:26.13 ID:OW5dJJiAo
ヒルゼン「……」

ヤマト「火影様はあの氷の龍を相殺出来ました?」

ヒルゼン「そりゃ出来るわい」

ヒルゼン(子供になんて術を教えておるのだイタチは!)

ヒルゼンはイタチが消えたのがアカデミーにいる時だったと思い出す
その時からチョウズメはこの術を知っていたはずで、よく術を試すのを我慢したものだとヒルゼンは溜息をつきながら思った

ヤマト「そうですか。建物、壊れなくて良かったですホント」

チョウズメがヒルゼンに向けて龍を向かわせてすぐ、チョウズメは術の負荷や消費チャクラによって気絶したため、その場で術は崩壊した

だが、ヒルゼンやヤマトの目の前には巨大な長い氷が横たわっている

ヒルゼン「木遁でどうにかしてくれんかのう」

ヤマト「無理です。火遁でお願いします」

ヒルゼン「この老いぼれをこき使おうとはお主も悪よのう」

ヤマト「火影様がやってはいけないネタですからねそれ!」

そのあとヤマトとヒルゼンは氷の片付けに時間を費やした

ヤマト「もう少し彼には扱いやすい術を教えてあげてください。後始末で毎回僕達の班はてんやわんやしてましからね?」

ヒルゼン「こやつなら龍弾系をマスター出来るのではないか? 習得速度も異常じゃからな」

ヤマト「火遁・火龍炎弾を教えるのですか?」

ヒルゼン「それはおいおいかのう」

ヤマトが氷を砕いて、ヒルゼンが火遁で溶かしていった

345: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 23:15:53.34 ID:OW5dJJiAo
(本戦まで2/3)自由安価を忘れそうだった


ヒルゼンはチョウズメを起こして、自分の十八番の一つである龍弾系に関することが書いてある巻物を渡した

ヒルゼン(猿魔は渋っておるが、意思のしっかりとした口寄せの仲間がいるのといないのとでは、様々な任務で変わってくる。もう少しで猿魔も折れてくれるじゃろう)

ヒルゼンは久しぶりの弟子育成を楽しんでいた

だが事態は木の葉に良くない方向へと着実に進んでいく

ヒルゼンはある報告を聞いて、すぐさま上忍を集めた

ヒルゼン「……ということじゃ」

カカシ「え……ハヤテが?」

ヒルゼン「うむ、先程桔梗城の傍らで発見さたそうじゃ」

上忍ハヤテが亡くなったのだ

しかも犯人は不明だが、恐らく薬師カブトか大蛇丸と繋がろうとしている……下手したらもう繋がっている勢力によって殺されていた

ヒルゼン(胸騒ぎがするのう)

346: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 23:29:27.28 ID:OW5dJJiAo
チョウズメ「体がすごくだるい」

ごっそりチャクラが減ったからかチョウズメはだるそうにゆっくりと歩いている

チョウズメ「今日は宿に帰って……」

宿に帰ればフウがいる

今日はフウと遊んでいないから、きっとやる気がみなぎっているだろう
しかもこんなに疲れた体で帰ったら

フウ「ならあっしがお風呂に入れてあげるっすよ! 遠慮はいらないっす! だって、あっし達親友じゃないっすか!」

顔岩での叫び合戦のあと、フウはどこからか親友という概念を知っていた

体を全てをさらけ出して全身洗い合う仲なら親友っす! という事でランクアップしていた

フウ「うん、今帰ったらきっと僕の体が耐えられない

フウは誰かとお話をして帰ることにした


安価下1
1 紅に会いにいく(中難易度判定)
4 ヒナタに会いにいく(低難易度判定)
6 いのに会いにいく(中難易度判定)
9 アスマに会いにいく(【高難易度】判定)
10 ハナビに会いにいく(低難易度判定)
11 ヒルゼンに会いにいく(中難易度判定)
12 自由安価(人物によってはコンマ判定)

13 フウの元へ帰る(判定なし)

349: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 23:33:46.33 ID:OW5dJJiAo
ハナビが街中でヒアシに捕まる可能性
下1
5以下でパパに捕まる

354: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 23:47:41.98 ID:OW5dJJiAo
ハナビはチョウズメという自分の姉の仲間が気になっている

ハナビはその気になるという感情は


安価による多数決
下5まで
1 恋というものかもしれない
2 本気で戦って友になりたいのかもしれない

362: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/20(火) 23:55:07.23 ID:OW5dJJiAo
ハナビ「恋というものかもしれない」

ハナビはやっと自分の感情を理解出来た


ハナビは自分は父ヒアシに似て、この年にしては異常なほど落ち着いた性格であると自己認識している

趣味は? と聞かれれば「修行」と答えるくらいだ

さて話は変わるがハナビから見たヒナタはどういう存在か?

ハナビ「普通にお姉様は好き」

ハナビは姉が弱いからなんてことは思わない

自分の覚えがおかしいということすら理解しているし、自分は聡明だと思っている

だからこそ気がついてしまった

姉を超えるということは、姉が背負ったはずの責務も責任も運命も全てを背負わないといけないということに気がついてしまった

363: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 00:00:57.07 ID:K4BYexVio
ハナビはそういうしがらみを齢7歳にして気がついていたが、それならそれを背負い込んで日向を守らなければいけないと自覚する

ハナビは修行自体は嫌いではなく、むしろ好きだ

知らない動きや知らない技、色んな術を覚えて、それで自分を新たな自分へと変えてくれるから

だがハナビは壁にぶつかった

いいや壁にぶつかる前に壁を認識してしまった


あまりにも優秀故に、ハナビはこのままでは確実に壁にぶつかり、今の自分では超えられない、破れないと理解してしまったのだ

そんな時、大好きな姉がアカデミーの入学式から帰ってきて自分の元に来た

ヒナタ「私に友達が出来たよ」

あの引っ込み思案で他人が話しかけると萎縮してしまい、見られていると話せないあの姉に、入学式当日に友人ができた

364: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 00:07:27.11 ID:K4BYexVio
ハナビは初日からヒナタに友人になろうと誘った相手は男であることを理解し、心底失望した

ハナビ「お姉様はちょろいから、きっと色々なことに使う気ね」

ハナビはヒナタに信用しすぎないようにと忠告してその日は終わった


その次の日もその次の日もハナビはヒナタにチョウズメという男の子の話を聞いた

話を聞いていくうちに、チョウズメもあまり新しい人と仲良くなれない人だということに気がついた

ハナビ「同じようにオドオドしていたお姉様なら行けると思ったのね」

そう判断していたが、そのチョウズメはどんな授業のテストも完璧に終わらせているらしい

人付き合いが苦手なのに成績は体術含め優秀

ハナビ「秋道? あの秋道?」

ハナビは既に姉の代わりに里の名家の会合に付き添っている

だからこそ、秋道にはチョウジというとても大きい男の子しかいないと知っている

ハナビ「そんなに優秀ならなんで連れてこないのかしら?」

365: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 00:11:53.85 ID:K4BYexVio
ハナビは姉が少しずつ家族以外にも明るくオドオドしなくなってきていると感じていた

その変化が秋道チョウズメのおかげなのか?と気になった


大体数ヶ月経ってある事実を思い出した

ハナビ「あれ? ヒナタお姉様が好きなのってナルトっていう男の子じゃないの?」

ハナビは外に出してもらえないから、うずまきナルトには近づくなという暗黙の了解を知らなかった

だからヒナタを白眼の白目につけ込んでいじめられていた所を助けたヒーローにヒナタは惚れたと思っていた

だが、最近はちょくちょくそのナルトの名前を聞くが、大抵はチョウズメという謎の秋道の話ばかりだった

そしてある日、ヒナタはハナビの元に泣きながら駆け込んできた

366: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 00:18:13.66 ID:K4BYexVio
ハナビはその時のヒナタの話で、なぜ秋道チョウズメという成績優秀なアカデミー生が秋道として会合に来ないか知った

秋道の当主に物心がつく頃からずっと嫌われているという事を知った

なら、どうやってそんな成績を維持しているのか?

訓練をして訓練をして訓練をした

そして幸運にも上忍との繋がりができ、また訓練

ヒナタ「チョウズメくんはお父さんに認めてもらうために頑張ってきたんだって」

優秀になってもなお褒められず嫌われ、里の会合では存在すら匂わせないほどいないものとしての扱い 

ハナビはその時その本人と会ってみたいと思った

それからハナビは積極的にヒナタに話を聞いては、顔すら知らない相手を想像して行った

ハナビ「やっぱり秋道チョウジみたいな顔なのかな? でもヒナタ姉様はかっこいいって言ってたけど、かっこいいっていうのはネジ兄様みたいな事なのかな?」

ハナビの中で男としての見た目のかっこいいの最上位はネジだったので、どんどん妄想で色々足されていった

367: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 00:25:34.38 ID:K4BYexVio
ヒアシ「無闇矢鱈と里を白眼で覗いてはならない。我らの目は全てを見通す。故に他者のプライバシーを完全に無視してしまう。そのような問題を起こした同族は残念ながらいる。故に訓練以外では白眼を使わないように!」

ハナビはこう強く言われていたから白眼によって見ることをせず妄想を楽しんだ


ヒナタ「お父様が稽古に来ない時に、チョウズメくんと演習をする約束をしたの!」

ハナビは演習をする公園の場所を聞きつけて、白眼で見ることを決意した

アカデミーは火影様の執務室なども併設されているため、白眼でみてもしバレてしまったら大変なことになるから見なかった

だが、ただの公園なら大丈夫だろう


初めてチョウズメを見た時は驚いた

全く秋道の顔をしていなかったのだ

だからこそ、忌み嫌われているのだろうとハナビはわかった

そしてチョウズメの体術のレベルの高さにも驚いた

落ちこぼれ扱いされているヒナタだが、ハナビと比べてしまった場合であり、通常の日向と比べれば良い方だ

そのヒナタを圧倒しながら、笑顔で、そして柔拳を己の経験にしようとその顔は必死だった

その顔を見た時、ハナビは何かわからない感情が湧いた

ハナビ「これはきっと戦ってみたいのね。自分の壁を超えるには、日向と戦うだけではダメなのかもしれない」

最近ヒナタの腕が急激に伸びているのもきっとそういうことなのだろう

ハナビはこの日から他流派交流試合を行うようになった

368: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 00:31:46.61 ID:K4BYexVio
ヒナタ「ねえ、ハナビ。休日にチョウズメくんと遊ぶことになったのだけど、やっぱりいつも通りの格好の方がいいよね?」

ハナビ「……え? 何を言っているのお姉様! 休日に異性と会うならオシャレをするものじゃないの!? お手伝いさんすみません!」

ハナビは一瞬自分がイラッとしたが、きっと休日に遊ぶのが羨ましく思っただけだとこの時はスルーした


最近は何故かチョウズメが朝練に行く時、日向の家の前を通る

その時に白眼で眺めてしまうが、きっと好敵手を観察しているだけだろうと思っていた


ヒナタとチョウズメの休日の邪魔をしてはいけないとハナビは分かっていた

だが我慢出来ず、趣味であるはずの修行、自己鍛錬をサボって街に飛び出した

369: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 00:37:28.89 ID:K4BYexVio
初めはただ眺めているだけだった

だが、もっと近くで見てみたいと思ってしまった結果

白眼を使って追っていたはずなのに、ヒナタとチョウズメに捕まってしまった

二人は楽しそうにハナビを捕まえていた

ハナビは何となく気に食わなかった


そのあとは酷かった


ハナビ「そうですよ。上忍二人に指導を受けているアカデミー生がいると噂されていますからね。お父様が言ってました。しかもその人は火影様と密談したとか」

父ヒアシに聞いた訳ではなく、ヒナタに聞いたし、白眼で覗いていた
アカデミーの地下でやっていることは覗けなかったけど、上忍の夕日紅と何かやっているのだと思いもやもやした

火影との会談も覗いていたから知っていた

ハナビ「少しぽっちゃりしてますけど普通に動けてますし、顔もいい部類ですし、上忍が二人も師匠についてるなんて恵まれてますね」

家庭環境のことを知っていたのに、良い部分だけを言って責めた

ハナビ「え?……あー、そういう事ですか。今はいいです。お姉様が教えてあげてください。お団子美味しかったです。ご馳走様でした」

チョウズメは自分が父親に嫌われているのは恵まれていないと思ってすらいないのだと
自分が悪いから嫌われていると思っている

そういう事が観察眼に優れた白眼でわかったけど、こんな風に責めてしまった


ハナビ「……嫌われた」

370: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 00:43:01.37 ID:K4BYexVio
ハナビは次の日、初めて嘘をついて修行を休んだ

布団に逃げ込んでいたため、休日の遊び、デートから帰ってきたヒナタから話を聞いていなかった

ハナビは何故初めて会っただけの人に酷いことを言っただけでこんなにも苦しいのは分からなかった

だが、ヒナタの伝えた言葉でそんな気持ちは吹き飛んだ

ヒナタ「なんかね、この前の言葉がありがとうってチョウズメくんが言ってたよ。なんでハナビが酷い事を言ったのに嬉しそうにお礼を言うんだろうね」

ハナビ「……」

ハナビは次の日、己の前に立ちはだかっていた壁を破った

372: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 00:49:00.22 ID:K4BYexVio
ハナビはその日から暇な時はずっとチョウズメを見ていた

趣味が修行や鍛錬だったが、趣味が人間観察(特定人物)に変わり、白眼で覗き続けた


ヒナタ「やったよハナビ! チョウズメくんと同じ班になったの!」

ハナビはここら辺から羨ましいと思っていたが、それを口には出さなかった

まだどんな思いゆえに羨ましいと思ったのかわからなかったからだ

ヒナタとチョウズメとシノという3人の班の初めての演習をハナビは覗いていたが、また結界に阻まれた

白眼ならその結界すら超えられるだろうが、もしその結界を超えたら逆探知される可能性があり、見るのをやめた

だがハナビは疑問に思った

ハナビ「なんでただの優秀なアカデミー生に暗部がついて、しかも戦う時は結界で隠すんだろう?」

ハナビは新たな疑問が浮かんだ

375: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 00:54:08.01 ID:K4BYexVio
ヒナタの好感度は接してる時間とかイベントのせいで多分チョウズメに偏り始めていると思います



ハナビは影分身の術を戦いながら18体使うチョウズメを見た

非戦闘時なら数十体出せることをハナビは見た


最近はチョウズメのことばかり見ている気がするとハナビは思っていたが、自らの修行は順調に進んでいた

ヒアシ「優しさ故に強さに繋がらなかったヒナタが強くなり、修行しか興味のなかったハナビは何かを知ってか更なる高みへと一歩近づいた。これならばヒナタにも奥義の八卦を教えても良いかもしれんな」

ハナビ(私もヒナタ姉様も男の子のおかげで変わったって知ったらお父様きっと……殺しちゃう!)

ハナビはその日以降、ヒアシに絶対にバレないような工作を施すようになった

376: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:00:47.20 ID:K4BYexVio
中忍試験前に第十班が出ると知り、ハナビは更に稽古に力を入れた

ヒナタの話やずっと見ていたことから分かる通り、チョウズメは友達にとてつもない執着を見せている

その中でもヒナタはチョウズメの上位にいるだろうと分析していた

そして中忍試験は下手したら死ぬ

もしヒナタが死んだ場合、チョウズメがどうなるのか分からない

だからハナビはヒナタと共に、奥義の八卦会得に向けて、更に力を入れて切磋琢磨していった


そして中忍試験前のある日

チョウズメが日向の家の前に来た

ハナビはお手伝いさんに教えてもらった小さなオシャレとヒアシにバレない程度の可愛い服装に着替えて出ていった

そしてその会合でハナビはチョウズメとの約束を手に入れた

ハナビ「お姉様はぜんざいとシナモンロール。よく二人でお姉様の好物を食べてるって言ってたわよね? いいなぁ、早く行けるといいな」

紅という教師がチョウズメとすごく仲の良いことは分かっていたが、チョウズメの反応からしてあれは母親として見ているだろうと安心していた

そして中忍試験が残りわずかになった時ある嵐が発生した

377: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:03:57.84 ID:K4BYexVio
フウ「お風呂に入るっすよ!」

若草色の髪をした滝隠れのくノ一がチョウズメを拉致した

白眼はあらゆるものを見通すと言われているが、見るだけであり、声はわからない

だが、チョウズメが若草色の髪をしたくノ一に引きづられているのが見えたのだ

ハナビ「お姉様! なんでこんな時にいてくださらないんですか!」

チョウズメは若草色……フウにある施設に連行された

378: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:08:05.48 ID:K4BYexVio
ハナビ「……え? ちょっと、今さっきあったばかりの関係でしょ! なんで裸になってるの!?」

ハナビも流石にチョウズメが風呂に入る時などはほとんど見ていない……ほとんど見ていない

チョウズメが極度に疲れていたり、なにかに集中している時以外だと、何故か白眼で見られているのに気がついてしまうからだ

ハナビ「なんで自分では脱ごうとしてるんです! 駄目、えっ、本当にどっちも裸になっちゃった」

この時はまだ齢7歳だが、そういう知識は持ってしまうのが乙女
そういう知識がないとその行為がやってはいけない事だと分からないからこそ、早く教育されるのが乙女

7歳のハナビは目を隠しながら、白眼でチョウズメとフウの風呂の出来事を除き続ける

379: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:11:06.30 ID:K4BYexVio
チョウズメが逃げようともがいているが、フウの力には叶わず諦めてしまった

ハナビ「お父様が家にいなければ、私が柔拳で追っ払うのに!」

そうしてみていたら、チョウズメがいきなり体から力を抜いて気絶した

ハナビ「助けなきゃ!」

やはり他里のハニートラップだったのだ

ハナビは急いでその場に向かおうとしたが、足を止めた

視界に映るフウはいきなり倒れたチョウズメに泣きそうになりながら風呂から上げて、人命救助活動にとてつもなく必死になってやっていたからだ

ハナビ「キス……あれは違うわ。あれは人命救助」


ハナビはその日から謎の焦りを覚えた

380: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:17:44.85 ID:K4BYexVio
ハナビは中忍試験の日は休みにしてもらった

ヒアシもヒナタと最近切磋琢磨しあい、技の練度を上げている
二人が仲が良いのだろう、だからこそ命に危機がある中忍試験が心配なのだろうと初めてヒアシはハナビを甘やかした


そんな父親の考えなんてどうでもいいとばかりにハナビは覗き続ける

第一試験
ハナビ「これは……もっと私も勉強しないと。7歳が解けないのはしょうがないよね? でもチョウズメさんもヒナタ姉様も解けてるし……シノって人今カンニングしたけどバレてないわね」

第二試験
ハナビ「これでチョウズメさんの秘密が分かれば……あっ! 暗部にバレた!」

(隊長さんが嘆く暗部の話の時、ヒナタの白眼が発動しているから近づけないという話がありましたが、これはハナビが覗いていたから……という事に今なりました。結界かなんかに引っかかったんでしょうね)

第二試験予選

ハナビ「ヒナタお姉様! ネジ兄様も本気で相手してた。今までならきっと手加減して余裕で倒すのに、ネジ兄様にヒナタ姉様は何を言ったんだろう」

ハナビ「…………え?」

この日初めてハナビはチョウズメに対して恐怖を覚えた

ハナビはチョウズメがドンキヌタに向けた敵意や憎悪を真正面から観てしまった

381: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:21:40.15 ID:K4BYexVio
ハナビ「……怖い」

ハナビはその日からチョウズメを覗かなくなった

きっとチョウズメは大切な仲間が殺されれば、その殺した相手を地獄の底まで追いかけるだろうとハナビは思った

ハナビは恐怖に足がすくんで、ヒナタのお見舞いには少し行ったが、もしチョウズメと鉢合わせたらと思ってすぐに帰ってしまった

その日から数日はハナビは全く修行に身が乗らなかった

383: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:25:01.42 ID:K4BYexVio
私は原作を変えるのにもう恐怖を覚えていない!(やべえよやべえよ)



ハナビは数日後、いつもよりも遅い時間に起きてしまった

朝練をするには微妙に時間が足りない

その日のハナビは珍しく寝ぼけていて、ここ数年の日課になっていたチョウズメ覗きを行った

ハナビか数十秒でチョウズメの居場所を特定出来る程度には白眼ストーキングをしているため、火影の執務室から出ていくのをみた

そのままハナビは目を追った

384: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:28:31.38 ID:K4BYexVio
ハナビ「また結界だ……むう」

ハナビは最近チョウズメのあの憎悪の顔のせいでだがまともに寝れずとてつもなく頭がフラフラしていた

だからいつもはしないこともしてしまった


ハナビ「白眼で見られることを想定していない結界なんて、超えられるんですからねー」


木の葉で1番大きな演習場に遠見防止の結界を暗部が入っていたが、いつもに比べて範囲が広く、たまたまハナビの見ている方向の結界は弱まっていた

385: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:36:27.13 ID:K4BYexVio
チョウズメは何かを話していた

その顔はあの恐怖の顔ではなく、希望に満ち溢れ、それがハナビは見たかった顔だ

そして

チョウズメ「氷遁・双龍暴風雪!」

チョウズメが見た目が怖いからと水分量や光の反射などに気をつけた二匹の龍をみた

蒼い氷の龍。龍の周りの空気が急激に凍り、ダイヤモンドダストが発生している

ダイヤモンドダストとその二匹の龍はとてもハナビには美しく見えた

実際はハナビは術をあまり見たことがないのだが、そんなことをハナビはその場面で考えるわけがない

どんどん大きくなっていく龍

その龍に守られるように印を結ぶ手に力の入るチョウズメ

チョウズメが龍を解き放つと、声なき声で雄叫びをあげた龍による突撃

その突撃はすぐにチョウズメの気絶という形で砕け散るが、その氷から反射される光を浴びたチョウズメをみてハナビは呟いた


ハナビ「やっとわかった。これは恋というものかもしれない」

387: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:44:32.17 ID:K4BYexVio
気づいた。気がついてしまったハナビは早かった


姉が今はナルトとチョウズメのどちらが恋愛として好きなのか未だに迷っているのも知っている

フウという少女がチョウズメを友とは別の特別な存在として見ているのに、それを気がついていないことも知っている

チョウズメは恋愛というものを全く理解していないし、乙女心も何それ?と言った感じだが、天然タラシとかしているのも知っている

最近読み始めた恋愛小説では、ハナビがやろうとしている事をするのはヒール役、悪者役がやる事だということも知っている


ハナビはヒアシに秘密で買った可愛い着物に着替えて、オシャレを考え始めて1番初めに好きになった髪留めを付けて、家を飛び出した

ヒアシ「ハナビどこにいく! その格好はなんだ!」

ハナビ「秘密!」

ハナビはチョウズメの元へと向かった

388: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:52:25.94 ID:K4BYexVio
ハナビはなれないおしゃれな服装、それに頑張って結った髪がボサボサにならないように速度を上げすぎないように走る


白眼で見ると演習場の結界は解けていて、チョウズメは起き上がっている


ハナビは走る
例えヒナタに嫌われたとしても構わない

ヒナタはずっとそばにいて、いつでも想いを整理してから、告げることだってできた

ハナビ「それをしなかったのはヒナタ姉様!」


チョウズメは火龍弾や水龍弾などの習得難度の高い、本来なら下忍になりたての忍びに渡すものでは無い忍術が記載されている巻物を貰って喜んでいる

例え滝のくノ一フウと殺し合いになったとしても勝ってみせる

体を重ねて(意味深ではない)人命救助とはいえキスまでしたのに、特別だと思っていることに気が付かないのが悪い

ハナビはチョウズメのいる演習場前広場への曲がり角を曲がった

389: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 01:57:44.36 ID:K4BYexVio
チョウズメ「あれ? 師匠! ヤマトさん!」

いきなりヒルゼンとヤマトが本気のダッシュで街中に消えていった

チョウズメは少し前からこちらに来る気配が分かっていたが、多分知っている相手だろうとその場で足を止める

ずっと何故か彼女には見られていたから、なんとなく分かる


ハナビ「チョウズメさん!」

ハナビはむせ返るのをなんとか抑えて、チョウズメにたどり着く前に息を整えようとしたが、上手くいかなかった

チョウズメ「大丈夫?」

チョウズメが近づいてきて、水筒を差し出してきた

ハナビはその水筒をひとこと言ってから貰い、一瞬止まってからすぐにその水筒に口をつけた


ハナビが落ち着いたのを見てチョウズメが声をかけた

チョウズメ「どうしたの?」

ハナビ「……」

ハナビにはもう覚悟ができている

5歳も年の差が離れていて、きっと相手にされないだろう

手酷く振られるだろう

だが、もうハナビには思いを伝えないという考えはなかった

390: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 02:02:29.12 ID:K4BYexVio
ハナビ「私はまだ幼いですし、姉様みたいに胸も大きくないです。でも、チョウズメさんが好きです。チョウズメさんを愛しています。つ、付き合ってください!」

ハナビはもっと色々考えていた

聡明だと思っていた頭で色々考えていた

だが出たのは胸のことと、ただ感情を伝えただけだった



チョウズメの反応
コンマ下1
80~  やっと異性というものを認識する(受ける訳では無い)
20~79 親戚の子の告白的なあれ
~19  親友になりたいのか!

393: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 02:14:22.80 ID:K4BYexVio
チョウズメは年下の女の子については全然わからない

まず知り合いがめちゃくちゃ少ないチョウズメがわかるわけが無い

チョウズメはそういう時は人生の先輩の話を思い出そうとして、ある話を思い出した

アスマ「いやさ、数年前までは親戚の子のがアスマお兄ちゃんと結婚するー!って可愛く言ってた子達がよ。この前臭いから近寄らないでって言ってきてよ」

チョウズメ「そういうものなんですか?」

アスマ「ああ。親戚の小さい子たちは大人に憧れるから、年が少し離れた親戚のお兄ちゃんとかお姉ちゃんに告白するなんてよくあるんだよ。でもやっぱり臭いはねぇよな」

チョウズメ「タバコ臭と体臭は気をつけた方がいいですよアスマ先生」

アスマ「まじで!?」



チョウズメ(なるほど、多分こういうことか)

394: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 02:19:16.39 ID:K4BYexVio
チョウズメ「ハナビちゃんが僕のことを好いてくれてとっても嬉しいよ」

ハナビ「……はい」

チョウズメは不安げな瞳で見てくるハナビに近づき、目線を合わせ、頭を撫でながら言った

チョウズメ「そうだね。ハナビちゃんがアカデミーを卒業しても、僕のことを好きでいてくれたら、その時ハナビちゃんと付き合うよ」

ハナビ「……えぇ」

アスマが言っていた大人な対応をしたチョウズメだったが、ハナビはチョウズメが全く本気にしていないことがわかった


ハナビはどうする?
下1
1 勇気を振り絞る
2 そのまま頷く

398: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 02:29:50.10 ID:K4BYexVio
ハナビ「……本当ですか?」

チョウズメ「うん、本当だよ」

ハナビ「分かりました」

チョウズメが撫でている手ではない方の手をハナビは握って

ハナビ「私は本気ですからね」

チョウズメ「え?」

全く警戒してなかったチョウズメは、頭を撫でている方ではない手をハナビに引っ張られて体が前に倒れる

そして

ハナビ「んっ」

チョウズメ「ん!?」

ハナビ「……っん、本気ですからね? 数年後が楽しみ!」

ハナビはチョウズメにキスをしてから、何があったのかイマイチ分かっていないチョウズメにそれだけ告げた

恥ずかしくなってきたハナビはそのまま逃げるように家に向かって走っていった


チョウズメ「……え? 待って、おかしい。接吻って本当に好きな相手、しかも夫婦や恋人間でのみ行われることだよね?……見てないで教えてください師匠! ヤマトさん!」

先程まで完璧に隠密していたのに、流石にいきなり5つも下の子どもが12歳の子どもにキスをしたのに驚き、二人は気配が漏れてしまった

401: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 02:38:52.01 ID:K4BYexVio
チョウズメはハナビと目を合わせてキスをした時、ハナビが混じりっけのない好意によってキスをしたことが何となくわかった

だから慌ててしまう

分からないからだ

ヒルゼン「いやー、まさか日向のまだ7歳の子が唇にぶちゅーと接吻をするとはのう」

ヤマト「いやー、僕もまさか子どもの恋愛でワクワクするとは思いませんでしたよ」

チョウズメ「笑い事じゃないですよ師匠!」

チョウズメは混乱し始めた

402: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 02:54:08.78 ID:K4BYexVio
チョウズメ「僕はアスマ先生が言ってたみたいに、知り合いの年上の異性に抱く憧れからくる好意だと思ってたんですよ!」

ヒルゼン「それで?」

チョウズメ「もしハナビちゃんが本気だったとしたら僕は凄く無責任な事を言っちゃったことになるじゃないですか!」

ヤマト「まあそうなりますね」

チョウズメ「人を好きという気持ちはとっても大切ですよね? 僕はまだ恋愛の好きと、それ以外の好きの違いがわかりません」

ヒルゼン「知っておる」

チョウズメ「数年後なんて言っちゃいましたけど、本当にハナビちゃんがそれを待ち望んでいて、僕がまだその時になっても恋愛が分からなかったら、嘘になっちゃいます!」

ヤマト「あっ、そっちを気にするのか」

ヒルゼン「チョウズメは今、好きな異性はいないということか?」

ヒルゼンの言葉にチョウズメはもう一度考えてみた

チョウズメ(紅さん? 母親みたいだと思ってたけど、これが愛? ヒナタ? 守ってあげたいし一緒にいると落ち着くけどこれが愛? フウ? 多分僕を完全に受け入れてくれるのはきっとフウ、フウの事も好きだけどこれが愛?)


今のチョウズメは本調子ではない

先程人生初の大技を撃ち、身体チャクラと同じだけ精神チャクラも消費している

その状態で「もしかして僕はお父さんと同じような酷い事をしてしまったのではないか?」とチョウズメの頭の中をぐるぐる周り

チョウズメ「……」

チョウズメは気絶した

ヒルゼン「おっと。まさか恋愛のことを考えて知恵熱を出すとはの」

ヤマト「友達や親友以上の関係というのを彼はそれだけ慎重になることなんでしょうね」

ヒルゼン「うーむ、儂はなんと答えれば良いか」

チョウズメはそのままチョウズメが泊まっている宿にヤマトが送り届けた

417: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 12:40:47.61 ID:K4BYexVio
ヒルゼン「それで滝の者達はどんな方々かわかったのか?」

ヒルゼンは知恵熱で気絶したチョウズメを担いで宿へと向かう

ヤマト「はい。滝隠れの下忍ケゴンとヨウロウ。どちらも登録上は下忍ですが、事務処理から代表としての交渉、どれを取っても上忍と同等の働きをしています」

ヒルゼン「ふむ、儂も見たがやはりそうか。となると、あのフウという娘の護衛かのう」

ヤマト「いえ、その可能性は確かにありますが、彼女自身も相当な使い手のようですよ。まずチョウズメくんが力負けしてますからね」

ヒルゼン「……綱手と似た方法によって得ている怪力を凌ぐか。大方血継限界であろうな」

フウは重明の助けを得て、パワーを発揮しているが流石の二人も分からないようだ

滝隠れの下忍は他にもいたが、第3試合予選まで勝ち上がったのはフウと実質上忍ペアだけだった

ヒルゼン「なぜチョウズメが好かれているか分かるか? ヤマトによると、そのフウという娘が里に来た日から既に今のような関係になっていたと言っていたが」

ヤマト「えーとどうなんでしょう? そこまでは」

ヤマトは混浴のことを知っていたが、これはさほど関係ないだろうと当たりをつけた

ヤマトは温泉の壁の木材と同化し、監視していたが、声が聞こえるくらいの距離になると、フウから視線が来ていたのでどんなことを話していたのかまでは分からなかった

ヒルゼン「こやつは不思議な力をもっておる。簡単に人と仲良くなれる……父親以外とはな」

ヤマト「いつか騙されちゃいそうですね。フウという娘も騙している可能性はない訳では無いですし」

ヒルゼン「さよう」

ヒルゼンはこう答えたが、チョウズメならほぼ引っかからないと思っている

ヒルゼン(アスマがテストをした結果、チョウズメは相手の心をよく見透かすようじゃからな。儂が初めて話した時も何となくそんな感じを受けた)

418: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 12:52:04.88 ID:K4BYexVio
チョウズメが目を覚ますと、チョウズメはフウの抱き枕になっていた

いつもなら抵抗するなり無抵抗になるなりするが、ハナビによって色々考えさせられているチョウズメは考え込んだ

チョウズメ(フウはヒナタには僕の知る友達より少し積極的にくっついているけど、多分友達としての範疇だと思う。じゃあ友と呼ばれてた時から全てをさらけ出して、体を洗いっこして、絶対に言っちゃいけない秘密を互いに教えあったのは友達? 親友でもそこまではしないのはいのが教えてくれた)

チョウズメは気絶したあとヒルゼンかヤマトが運んでくれたのだろうと分かるが、何故フウが寝ているのかはわからない

きっと友と一緒にお昼寝でもするっす!

みたいな感じかなと思いつくが

419: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 12:54:19.00 ID:K4BYexVio
チョウズメはフウの髪を撫でる

チョウズメ(紅さんも好き。ヒナタも好き。フウも好き。ハナビちゃんは……まだわからない。だってまだ数回しか会ってないから)

でも先ほどのハナビの真剣で、それでいて可愛らしい顔はとても印象に残った

他にもいのだって好きではあるし、ハナビよりも好きだが、いのはサスケが好きなのをチョウズメは知っている


チョウズメ(なんで好きな人を一人に絞らないといけないんだろう。アスマ先生は色んなことで焦るとろくな結果にならないって言ってたけど、きっとこれは頑張って考えた方がいいことだよね?)

チョウズメはそこであることに気がつき、フウの頭を叩いた

フウ「痛いっすよ!」

チョウズメ「寝てるフリしないの!」

フウ「でもそういう時じゃないと撫でてくれないじゃないっすか!」

チョウズメ「やだよ僕だって恥ずかしいもん」

フウ「もう1回! もう一回だけお願いっす!」

チョウズメ「わかったから! 乗っからないで!」

420: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 12:58:08.02 ID:K4BYexVio
フウ「もう大丈夫なんすか?」

チョウズメ「うん。それに友を作りにいかないと」

フウ「……そうっすよね! それじゃあ頑張っていくっすよ!」

チョウズメ(頑張って考えよう)


安価下1
1 紅に会いにいく(中難易度判定)
4 ヒナタに会いにいく(低難易度判定)
6 いのに会いにいく(中難易度判定)
7 チョウジに会いにいく(【高難易度】判定)
9 アスマに会いにいく(【高難易度】判定)
11 ヒルゼンに会いにいく(低難易度判定)
12 ハナビに会いにいく(低難易度判定)
13 自由安価(人物によってはコンマ判定)

14 フウに会いにいく(低難易度判定)

424: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 13:08:26.28 ID:K4BYexVio
チョウズメは誰と会おうか考えて歩いていると、前方に紅が見えたので近づいていった

そしてちょうど仕事が終わってお酒を買い込んでいた紅に連れられて、紅の家に来た

紅「最近は放置気味でごめんなさいね」

紅はアルコール度数の低い、絶対に酔わないお酒をあおりながらチョウズメに話しかける

チョウズメ「紅先生は上忍になったばっかりで仕事を押し付けられているんですよね? しょうがないですよ」

紅「覚えないといけないから、やらされているんでしょうけど、中忍試験はとにかく大変ね。特に他国や大名なんかが絡んできちゃうから」

それに紅の班は一人は入院、一人は家での修行、そしてもう一人は火影自ら見ているため、教育をする必要が無いからなおのこと仕事が増えていた

チョウズメはやはり紅といると、ヒナタともフウとも違う安心感がある

多少お酒を飲みすぎると暴走してしまうが、それも大人の仕事が大変だから色々溜め込んでしまうものなのだろう

アスマにもそんなことを言われていたチョウズメはそう理解している

426: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 13:18:46.20 ID:K4BYexVio
紅「火影様との修行はどう?」

チョウズメ「いますぐ中忍になっても問題ないくらいの事務処理能力が身につきつつあります」

紅「あははは。そう、こき使われてるのね。でも修行もしているのでしょ?」

チョウズメ「はい! 初めは術の撃ち合いからやったんですけど、師匠はとっても早くて……」

そこからチョウズメはヒルゼンと行っている短いがとてつもなく濃い修行のことを話し始めた

影分身も併用しているため、チョウズメに蓄積する疲労は相当なものだが、チョウズメは何とかやりきっている

チョウズメ「それで氷遁・双龍暴風雪を師匠に向かって本気で撃ったんですけど」

その言葉にさすがの紅もビールを吹き出した

紅はチョウズメの知っている氷遁を全て聞いている

紅(チョウズメくんは氷遁・双龍暴風雪と氷遁・黒龍暴風雪……チョウズメくんの場合は氷遁・蒼龍暴風雪にするんだったかしら? これらをただ龍の数が一体増えただけだと思っているけど、上忍クラスの術を同時並行で放つって。しかもこの時までは一度も使ったことの無いものよ? 頭痛くなってきた)

紅は考えるのをやめた


ある判定
大きければ大きいほど強い(平時)
下1

432: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 13:23:47.28 ID:K4BYexVio
ワロタ

あと流石にここでゾロ目は勿体ないし、ゾロ目があった方が処理がめんどいけど面白いので、ゾロ目一回はあとでまた効力を発揮させます

下とは別に

本来ならチョウズメは超絶酒に強いってことになるんですけどゾロ目だし選んでもらいます
下1
1 この里の誰よりも酒に強い
2 この里の誰よりも酒に弱い(戦闘時を除く)

434: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 13:28:43.84 ID:K4BYexVio
酒なら誰にも負けない



紅はそのあともチョウズメの話を聞いた

どうやらヒルゼンは龍弾系の術、これもまた上忍クラスの技のはずなのだが、それをチョウズメに覚えるように指示したそうだ

紅(……えぇ。火影様まで自重しないでこの子に力を持たせて何がやりたいのよ。まずこの子はまだ子供だし、私なんてこんなにちっさい時からお世話をしてきたのよ? それなのに最近は子離れとでも言うのかしらね? どんどん勝手に大きくなっちゃって……はぁ)

紅はストレスを紛らわさるように、チョウズメがいる時は絶対に飲まないと決めている強いお酒を煽り始めた

435: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 13:33:52.09 ID:K4BYexVio
紅「チョウズメくん、ひっく、も下忍になったことですし? お酒をね? 飲んでみた方がいいいとも思うのよ私は」

チョウズメ「……いいんですか!?」

酒飲みの紅は大人になるまで飲んではいけないと言っていたのでチョウズメは今まで1口だって飲んだことは無い

アスマに1口くらいと何度も押し付けられたが、全て火遁で吹き飛ばしていた

アスマも紅も楽しそうに美味しそうに飲んでいるお酒

大人の象徴の一つである飲酒

そんなものに憧れて目をキラキラさせるから未だに子供っぽいと言われるのだが、当然本人は気が付かない

紅「……そうねぇ、私と飲み比べをして、勝ったら、私のできるお願いを聞いてあげるわ。無理なものは無理だけどね?」

チョウズメ「頑張ります!」

紅「無理そうなら、すぐに言うのよ?」

そうして飲み比べは始まった


飲み比べの結果
コンマ下1
2以上でチョウズメの勝ち(1とゾロ目はチョウズメの負けで00はゾロ目と同じ)

437: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 13:38:01.78 ID:K4BYexVio
紅のステータスがほとんど酒関係のせいでお酒ネタばかりになっているような?



紅はせっかくのチョウズメの初の飲酒なのだから、美味しいものをと取っておきを開けて、まずは乾杯した

紅「乾杯」

チョウズメ「乾杯!……おいし、い?」

チョウズメは慣れないアルコールの味にイマイチ頭をひねる

飲んでれば美味しくなるのかもしれないと紅の進めるお酒をどんどん飲んでいく

紅「もうやばいんじゃない?」

チョウズメ「え? 気持ち悪くもないですし、頭がフラフラすることもないですよ?」

紅「大人が負けてられないわよね!」

そして紅とチョウズメはどんどん飲み進めていった

438: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 13:42:15.67 ID:K4BYexVio
紅「もう、むり……チョウズメくんはちゅよいわね」

紅は机に突っ伏してチョウズメに負けを認めた

チョウズメ「……アスマ先生はほろ酔い気分は良いものだって言ってたけど、今の僕は酔っているのかな? 全然そんな気がしないけど」

紅は真っ赤になって、汗をたくさんかいているが、チョウズメはちょっと苦い水を沢山飲んだ程度の感覚しかない

紅「しゃあ! チョウズメくんの願いをいいなしゃい!」

チョウズメ「……お願いごとですよね? うーん、紅さんは酔っ払っている時に言ったことだしなぁ」

チョウズメの紅に対する願い
下2

442: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 13:53:11.26 ID:K4BYexVio
チョウズメ「僕の前からいなくならないでください」

紅「そんなの当然よ? 担当上忍にゃのだから」

チョウズメ「絶対ですよ? 絶対ですからね?」

紅「いなくならないわよ」

紅はチョウズメを昔のように抱きしめ……体が大きくなり、初めて時のように抱きしめられなかった

それでもチョウズメを紅は抱きしめながら、そのまま

紅「すー……」

チョウズメ「紅さん? あの、紅さん?」

きつく抱きしめられたまま紅は眠ってしまった

チョウズメも何となく無理やり剥がしたくなかったので、ベッドまで紅を抱き上げて連れていき、そのまま紅に抱きついて眠った

443: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 14:01:35.62 ID:K4BYexVio
紅はいつも通りベッドの柔らかさを感じながら目が覚めた

だが何かおかしいのだ

自分を強く抱き締めている相手がいる

紅は警戒して懐からクナイを取り出そうと、胸元に手を向かわせたが

スカッ

紅は下着姿で、下着姿のチョウズメに抱きしめられて寝ていた


紅「…………待って待って待って待って待って。流石に不味いわよ。もしかして手を出しちゃった? 連日忙しくてちょっとそっち系のストレスを発散していなかったわ。でも息子同然に可愛がっていた子に手を出した?……倍くらいの年齢差があるのに、そんな子に手を出した?」

紅はとりあえずチョウズメから無理やり抜け出した

紅「ベッドの横にチョウズメくんと私の服が…………どこまで、どこまでやってしまったのか。記憶が全くない……!」

紅はベロンベロンに酔って酒で服が汚れていたし、チョウズメも外に出た服のままベッドに入ると汚れてしまうので、チョウズメが脱がれせ自分も脱いだのだが紅はわからない

紅「うわっ、下着濡れてるし……やばい、本当に分からないわ」

当然である

ただ寝ていただけなのだから記憶が無いのは当たり前だ

445: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 14:09:47.81 ID:K4BYexVio
そのあとチョウズメが起きるまで紅は自問自答を繰り返したが、チョウズメの口からただ寝ただけという言葉によってそれから抜け出した

紅「いい? 二人きりでお酒を飲もうとサソワレタラ、本当に親しくなった異性とだけ、お酒を飲んでもいいわ。でももし違うなら絶対にダメよ?」

チョウズメ「……? わかりました?」

チョウズメは意味がわからなかったがとりあえずその事を記憶に止めておくことにした


なお白眼妹は昨夜のやり取りを……

450: ◆.5dCvMNp2o 2018/03/21(水) 14:22:26.44 ID:K4BYexVio
ハナビ「お酒で酔えば、一緒に寝れ、寝れ……」



(本戦まで0/3)イベントのみ

本戦まであと1週間を切っていた

予選から1ヶ月の間、チョウズメはずっと修行をしていたわけではなく、ちょこちょこ休みがあった

影分身で経験を18倍以上にして、ひたすらヒルゼンと修行をし続けた

ヒルゼン「わかっておると思うが、本戦での氷遁の使用は禁止とする」

チョウズメ「命の危機に瀕しない限りは……ですよね?」

ヒルゼン「さよう。儂が禁止と言っているが、それは使わなくて済むのなら使うなと言っているだけで、使わないとやばいと思った時は迷わず使って良い。儂が守ってやる」

チョウズメ「はい!」

チョウズメはヒルゼンとの修行をするまでは、風と水ばかり術を使っていて、火と土はあまり使わなかったため、水風と比べたら苦手だった

ヒルゼンは今のチョウズメの年で一本に絞るのは勿体ないと思い……まず絞るなら氷になるのだが、勿体ないと思い、とにかく全てを高水準になるように鍛えてきた


次回 NARUTOに異物が紛れ込みました Part.2 後編