1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 15:46:14.94 ID:ApnhEei1O
新八「ええ、すごく流行ったゲームでアニメもやったらしいですよ」 

新八「なんだかんだで結構面白そうなんで借りて来ちゃいました」 

銀時「あのね新八くん…銀さんも悪かったよ?ろくに給料払ってないしさ」 

銀時「ここじゃ女っ気もぜーんぜんないしね」 

神楽「私がいるアルよ、私がいれば画面が華やかさで満ちあふれるネ!」 

銀時「魅力的な女の子がいない状況じゃね…まあ気持ちは分からないでもないよ?」 

神楽「だから魅力的な女ならここにいるアル!」 



銀魂―ぎんたま― 72 (ジャンプコミックス)
空知 英秋
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4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 15:54:42.98 ID:ApnhEei1O
銀時「かと言って現実を離れて架空の世界で生きるのって本当の幸せなのかなー?」 

神楽「オイ無視すんなよ、泣くぞ?」 

新八「いや別にやりたいとかそういうことを言ってるわけじゃないですって…」 

銀時「ああ…自覚症状もねーのか、さらば新八…お前は現実世界を旅立って行くんだな…」 

新八「いやだから誰もそんなこと言ってねーし!ちょっと話に出しただけでしょうが!」 

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 16:01:15.54 ID:ApnhEei1O
銀時「そういうのが危ねーんだ、誰もが最初は友達が見てたから…的なノリなんだよ」 

銀時「で…面白半分で一回足を踏み入れる、そこからはもう蟻地獄だよ?」 

銀時「ネットで動画を見る→主題歌がいい感じだから買う→下敷きとか買っちゃう」 

銀時「そして最後はバカ高いDVDに行き着いちまうんだな…いやーコエーよ」 

銀時「夜神月くんもびっくりの恐ろしい罠だよな…、うん」 

新八「いやアンタさっきから何言ってんですか」 

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 16:09:12.57 ID:ApnhEei1O
新八「じゃあいいですよ、正直そんな興味ありませんでしたし」 

銀時「誰からもらったか知らねーけど明日ちゃんと返して来いよ」 

神楽「私はそんなにいらない子アルか、もはや空気アルか」 

その夜 

銀時「便所便所っと……ん?新八の奴、机の上にゲーム置きっぱなしじゃねーか」 

銀時「流行ったっつっても…ドラクエに並ぶゲームは存在しねーだろ」 

『では…試してみますか?』 

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 16:19:45.52 ID:ApnhEei1O
銀時「……え?なに今の?意味分からない?誰か喋った?」 

『あなたも…一度この世界に入ってみてください、そして…惨劇を回避してください』 

銀時「…もう何だよ、どちら様?ラフメイカー?」 

『準備はいいですね…行きますよ』 

銀時「待って!タンマ!うん、一回落ち着こう?どこに行くって?てかあんた誰!?」 

銀時「ゲーム?ゲーム喋りだしちゃった系!?つーか何で俺!?」 

『あなたなら…きっと惨劇を止められます』 

銀時「オイィィィ!会話のキャッチボールしろよ!一球くらい投げ返せェェェェ!」 

『さあ…始まりです』 

銀時「スルーすんなァァァァ!!」 

銀時『な、何かゲームがめっちゃ光りだした…何この光!?』 

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 16:24:31.77 ID:ApnhEei1O
--- 

銀時「……」 

知恵「先生…起きてください、先生!」 

銀時「……ん?何だ夢か、変な夢見ちまった…」 

知恵「やっと起きましたか…初日から、しかも生徒と会う前から眠ってちゃダメですよ」 

銀時「……」 

銀時『あ…あんた一体誰だァァァァ!?』 

知恵「じゃあ生徒に挨拶しに行きますよ、しっかりしてくださいね」 

銀時『何生徒って!?先生?俺って今先生なの?』 

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 16:31:24.30 ID:ApnhEei1O
知恵「苦労することもあるでしょうが…分からないことはいつでも聞いてくださいね」 

銀時「……」 

知恵「…どうかしましたか?」 

銀時「あの…あなたのお名前ってまさか柳生さんとかじゃありません?」 

知恵「は…?」 

銀時「いや…違うならいいです」 

銀時『何でだァァァァ!何でこんな訳わからねぇ世界に来ちまったんだァァァァ!?』 

銀時『いや落ち着け…教師だったらやったことがある、問題はねえ…多分』 

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 16:40:05.02 ID:ApnhEei1O
圭一「魅音、新しい先生が来るって本当か?」 

魅音「うん、知恵先生をサポートするみたいな感じで…と、噂をすれば来たみたいだね」 

知恵「委員長、号令を」 

魅音「きりーつ、きょーつけ、礼!ちゃくせーき」 

知恵先生「皆さん、突然ですが今日は新しい先生を紹介します…坂田先生」 

銀時『…とりあえずはいつも通りのノリでやりゃ大丈夫だろ』 

銀時「坂田銀八です、どーぞよろしく」 

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 16:47:41.57 ID:ApnhEei1O

知恵先生「あ…あの、坂田銀時さんと伺ってるんですけれど」 

銀時「あ、俺はたまに名前変わるんです、コナン君の町で事件が起こるくらいの頻度で」 

知恵先生「それ、結構頻繁に変わるんじゃ…じゃなかった、皆さんから何か質問は?」 

魅音「何で先生は若いのに白髪なんですか、珍しいですよね?」 

銀時「いや…緑色の髪してる奴のほうが大分珍しくね?」 

魅音「う…まあ確かに」 

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 16:54:52.66 ID:ApnhEei1O
圭一「先生、何で木刀なんか腰に下げてるんですか?」 

銀時「そういうキャラだからです」 

圭一「いや…よく分からないんですけど」 

銀時「例えば…某漫画では、テニスをやってるのに骨折をしたり血が流れることがざらだ」 

銀時「なのに奴らは何一つとして騒がない、つまりはそういうことだ」 

圭一「…はい、なんとなく分かりました」 

沙都子「これはまた…よく分からない方が来ましたわね」 

梨花「みー、悪い人ではなさそうですが…」 

梨花『でもなんなの…この教師、捕らえ所がないわ…』 

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 17:05:44.37 ID:ApnhEei1O
放課後 

銀時『乗り切った…さて、まずどうやったら帰れるのか考え…』 

魅音「あ、銀時先生!せっかくだからちょっと遊んでこうよ」 

銀時「ワリーな、俺は夕方からドラマの再放送見たいから…」 

魅音「じゃあ最初だしババ抜きでもしよっか」 

銀時「ねえ聞いてる?耳聞こえてるよね?」 

圭一「まあまあ…良いじゃないですか先生、子供と触れ合うのも教師の勤めでしょ」 

銀時「しょうがねえ…ワンセグ録画で我慢するか」 

圭一「先生、この時代にワンセグとかありません」 


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 17:19:02.70 ID:ApnhEei1O
沙都子「二人ともさっきから何をおっしゃっているんですの?」 

梨花「気にしちゃだめなのですよ☆にぱー」 

梨花(それにしても新しい教師が来て私たちと関わりを持つなんて、今まで一度も…) 

銀時「俺が勝ったらテメーら全員にシュークリームを奢らせるからな」 

魅音「言うねぇ…じゃあみんな、始めるよ!」 

十分後 

レナ「えっと先生、これがスペードのエースだよね…あっがりー!」 

魅音「はーい、銀時先生の負けー!」 

銀時「……」 

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 17:33:18.73 ID:ApnhEei1O
銀時「ねえお前らさ…フェアプレーって言葉知ってる?」 

魅音「うん、知ってるよ?」 

銀時「こんな卑怯な勝ち方で新米教師虐めて楽しいのかテメーらァァァ!」 

沙都子「あらあら、敗者の言い訳は見苦しいですわねー」 

レナ「ご、ごめんなさい先生…手加減しちゃ逆に失礼かなと思って…」 

銀時「生徒に気を使われるとは…教師生活数十年、こんなに嬉しいことはねえな」 

圭一「先生、さっき自分で新米教師って言ってませんでした?」 

銀時「いや感動だね、本当に」 

圭一「無視ですか」 


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 17:39:58.39 ID:ApnhEei1O
魅音「そうそう、レナの言うとおり!あたし達は先生を思って全力を出したんですよ~」 

沙都子「まったく、生徒に気を使わせないでくださいませ」 

銀時「白々しい嘘ついてねーでテメーらもこの優しさを少しは見習え馬鹿」 

魅音「む…ずいぶん言ってくれるね……(沙都子、上手くやってよ)」 

沙都子「(分かりましたわ)…うわぁーんレナさん、銀時先生が虐めますの~!」 

銀時「だから馬鹿って言われんだ、今時そんな泣き落としにかかる奴なんざいや…」 

レナ「さ、沙都子ちゃん…か、かぁいい!」 

銀時「……あれ?」 

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 17:50:14.13 ID:ApnhEei1O
銀時「…やべえ、何か一発出そうな気がする」 

レナ「だ、だだだだ大丈夫だよっ!すぐにレナが悪い先生をやっつけてあげるからね!」 

銀時「ヤベぇよ…か、確変…激アツ…!」 

ヒュヒュッ! 

銀時「あ、あべしっ!」グサッ 

圭一「み、見えなかった…この俺が…とんでもないスピードだ」 

魅音「何か…今妙な音しなかった?」 

銀時「うごろおおォォ!腕にカッター刺さったァァ!!医者ァァァァ!!」 

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 17:59:20.49 ID:ApnhEei1O
入江診療所 

銀時「手刀が四発…それに蹴りが二発入ってた」 

銀時「加えて…何で都合よくカッターが刃剥き出しの状態で落ちてやがるんだ」 

魅音「…それあたしかもしれない、昨日カッター使ってたし」 

銀時「お前そのカッター装備してバラモス倒しにいってこい、アリアハンから」 

レナ「ご、ごめんなさい先生…つい手加減できなくて…」 

魅音「あははっ、でもあれを食らってピンピンしてる先生もなかなかだよ、自信持って!」 

銀時「何の自信を持てってんだ!言っとくが俺はMっ気なんざ全くねえからな!」 

入江「あの…治療中ですからあまり動かないでください」 

銀時「…すみません」 

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 18:11:13.83 ID:ApnhEei1O
入江「にしても大変ですね、賑やかな彼らに見つかってしまうとは」 

銀時「ええまったく…ベホマをちゃんと習得しておくべきでした、俺はザオリク派なんで」 

入江「いやよくわかりませんけど…あっ、すみません、少し待ってていただけますか?」 

入江「大した用事ではないのですが…片付けなければならないものがありまして」 

銀時「どーぞどーぞ」 

入江「…じ、じゃあおとなしくして待っててくださいね」 

銀時「……にしてもさすがは病院、見たことねえ薬ばっかだな」 

銀時「意外にこの中に麻薬なんかあったりすんじゃねーの?」 

梨花「みー、それは考え過ぎなのです」 


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 18:24:14.33 ID:ApnhEei1O
銀時「いや…奥の方にあったこのビンなんか怪しいだろ、実は俺麻薬ですよオーラ出てるし」 

圭一「何ですかその分かりやすいオーラ」 

銀時「『H173』…○○○いちなみ…○○○い千奈美…千奈美ちゃんは○○○なのか」 

レナ「は、はうぅ…そんな発想する先生のほうが○○○だよ」 

銀時「いやだってそうだろ…ってヤベッ、手がすべっ」 

ガシャーン 

銀時「あ」 



37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 18:41:21.29 ID:ApnhEei1O
銀時「ち、千奈美ちゃんがァァ!!」 

圭一「せ、先生!ちょっとコレェェ!!何やってるんですかァァァ!」 

銀時「…圭一君、先生が割ったみたいな言い方はよくないなー」 

圭一「いや無理ですよ、明らかに割ったの先生じゃないですか」 

レナ「うん、レナも正直に謝ったほうがいいと思うな……」 

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 18:50:20.68 ID:ApnhEei1O
銀時「…いいか、落ち着いて目をつぶれ、しばらくすると無の空間に一筋の光が射す」 

銀時「俺達はその光を目掛けてただ羽ばたいていけばいい…」 

圭一「現実逃避してる場合じゃないでしょ!一体何の夢見てんですか!」 

圭一「無限大な夢のあとのやるせない世の中じゃ愛しい想いも負けそうになりますよ!」 

銀時「黙れこの野郎!ぎこちない翼しか持ってない俺でもきっと飛べんだよ!」 

圭一「あんたにホーリーエンジェモンみたいな翼はないわァァァァ!」 

レナ「はうー…、二人ともちょっと楽しそうだけどレナちっとも話についていけない…」 

魅音「ついて行かなくていい、ついて行かなくて」 

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 18:59:43.81 ID:ApnhEei1O
圭一「で…結局どうするんですか、コレ結構大切な薬かもしれませんよ?」 

銀時「…圭一、お前雑巾と箒持って来い!魅音は手頃なビン、レナはマジックペンだ」 

銀時「沙都子はダッシュでポカリスエット買ってこい!金は渡すから」 

沙都子「は…はい?」 

魅音「ちょ…先生、一体何するつもり?」 

銀時「決まってんだろ…死ぬ気で誤魔化すんだよ」 


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 19:05:57.90 ID:ApnhEei1O
魅音「は、はぁ?それが教え子の前で教師のすること!?あたしは嫌だからね」 

銀時「これが成功したらテメーら全員にチョコレートパフェ奢ってやる」 

魅音「圭ちゃん!レナ!とっとと動いて!早くこれ隠すよ!」 

圭一「懐柔早ーなオイ」 

銀時「梨花、お前も動け!」 

梨花「み、みぃ…?」 

銀時「いいか…入江の動きを止めるんだ、最低五分は欲しい」 

梨花「ど、どうやって…ですか?」 

銀時「テキトーに」 

梨花「(…早いうちに真実の私を見せつけておくべきかしら)」 


45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 19:20:43.78 ID:ApnhEei1O
五分後 

銀時「こぼれた薬は拭き取った…ビンの破片は片付け、手頃なダミーのビンも見つかった」 

銀時「ダミーには『H173』って字体を似せてマジックで書いた……完璧だ」 

圭一「…先生、ビンが空になってちゃさすがにバレると思います」 

銀時「そのためのポカリに決まってんだろ?」 

魅音「…は?」 

銀時「薬なんて液体がちょっと濁ってればどれがどれかなんて分かりゃ」 

圭一「そういう問題じゃないでしょォォォ!ポカリが何の薬になるって言うんですか!!」 

銀時「ポカリ舐めんなお前、アクエリアスに押さちゃいるが水分補給に最適なんだぞ!」 


48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 19:33:52.54 ID:ApnhEei1O
銀時「……これで完璧だ、多分Lだって見抜けやしねえだろ」 

入江「どうも遅くなりました」 

銀時「いえいえ、もっとゆっくりでも良かったくらいで」 

銀時「梨花…ナイスだ」ボソッ 

梨花「みー、話をつなげるのに苦労したのですよ」ボソッ 

入江「…何かさっき割れる音がしましたけど」 

銀時「」 

銀時『な、何でバレたんだァァァ!?お前空気読めよォォォォォ!』 

圭一『まあ…当たり前だよな』 

魅音『うん、派手にガチャーンって音してたしね…』 

レナ『せ、先生…本気で誤魔化してるつもりだったのかな?かな?』 

沙都子『もう…何も言えませんわ』 

梨花『私の苦労は何だったの…』 


50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 19:44:13.06 ID:ApnhEei1O
銀時「…えっ、何か聞こえた?俺にはぜーんぜん何も聞こえなかったっすけど」 

入江「いや、瓶か何かが割れるような音が確かに」 

銀時「いや、割ってないですよ?断じて割ってませんからね?」 

入江「……あの、別に怒りませんから、何か割りました?」 

銀時「いや、だから割ってませんよ…」 

入江「でも絶対…」 

銀時「割ってねーって言ってんだろ!そんなにあんたは俺を割りたいか!」 

銀時「じゃあいいよ!割ったってことで!本当は全然割ってなんかないけどね!」 

入江「いや…日本語おかしくなってますけど」 

銀時「割った本人が割ってないって言ってんだから割ってないことでいいじゃねーか!」 

入江「……」 


53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 19:51:51.91 ID:ApnhEei1O
魅音「自分で言っちゃったよ」 

梨花「果てしない自爆なのです」 

入江「で…結局割ったんですね?」 

銀時「ええ…すみません、うちの前原が…」 

圭一「俺!?何でサラッと責任押しつけてんですか!」 

入江「あのちなみに…何を割っちゃいました?」 

銀時「千奈美ちゃんですね」 

入江「…はい?」 

沙都子「梨花…この方一度入江先生に診ていただいたほうがよろしいのでは?」 

梨花「同感ですが…馬鹿は死なないと治らないのですよ」 


57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 20:06:17.87 ID:ApnhEei1O
銀時「どーも世話になりましたー、また来るんでそん時はよろしく頼みますよー」 

入江「出来れば来ないでください」 

帰り道 

銀時「やれやれ…ひどい目にあったぜ」 

魅音「あっはは、銀時先生は面白いね!圭ちゃんと良い勝負だよ」 

圭一「…俺ってこんなにぶっ飛んでる?」 

レナ「あっ、せっかくだしみんなで宝探しに行きたいな!」 

圭一「宝探しか…ああ、いいぞ」 

銀時「宝…だと?」 

銀時『失われし財宝…まさか…こんな所にDの意志が受け継がれてたのか…』 


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 20:16:54.86 ID:ApnhEei1O
魅音「ごめん、あたしは行けないんだ!ちょっと用事があってね」 

銀時「帰んのか、宝の取り分はやんねえぞ?」 

魅音「あたしはいいよ、宝島から何を取ってきたのか後で見せてねー!」 

数分後 

銀時「……」 

レナ「何があるかな~、かぁいいのがあるといいけどなぁ!」 

銀時「ねえ前原君…銀さん一個聞きたいんだ」 

圭一「何ですか?」 

銀時「これのどこが宝探しだァァ!ゴミあさりの間違いだろォォォォ!!」 

銀時「宝島どころかまるっきり夢の島じゃねえかァァァァ!!」 

圭一「いや何を期待してたんですか…」 


63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 20:26:24.32 ID:ApnhEei1O
富竹「…あれ、圭一君じゃないか」 

圭一「富竹さん!」 

富竹「そちらの方は?」 

圭一「学校に新しく来た坂田銀時先生です」 

銀時「どーも、初めまして富岡さん」 

富竹「富竹です、いやー教え子さんは宝探しに精を出してますねー」 

銀時「宝探し?あれじゃガラクタ探しだろ、オイ!死体とか掘り当てんじゃねーぞ!」 

富竹「…嫌な事件でしたね、まだ見つかっていないんでしょう?」 

銀時「……?」 


67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 20:35:55.60 ID:ApnhEei1O
銀時『え?何が見つかってないって?死体なわけねーし…適当に話をあわせとくか』 

銀時「そ…そうそう!アレまだ見つかってないんですよねー、富田さん」 

富竹「富竹です、ええ…せめて遺体だけでも見つかればいいのですが」 

銀時「」 

銀時『え?ちょ、エエェェェェ!?マジで殺人事件だったのかァァァァァ!?』 


69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 20:43:15.22 ID:ApnhEei1O
銀時「……」 

富竹「あの…すみません、まさか知りませんでした?」 

銀時「い…いや?ししし知ってましたよ…何言ってやがるんですか」 

富竹「そうですか…それは良かった」 

銀時「はは…じゃあまた機会があったらお話しましょうか、冨樫さん」 

富竹「富竹で…いや、もう何でもいいです」 


72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 20:53:54.14 ID:ApnhEei1O
帰り道 

レナ「かぁいいお人形さん~、お持ち帰りぃ~!」 

圭一「掘り出すのに苦労したよ…本当に」 

銀時「じゃあなテメーら、気をつけて帰れよ!」 

レナ「うん、また明日ね!」 

圭一「先生こそフラフラして事故にあわないようにしてくださいよ」 

銀時「……」 

銀時『殺人事件ねえ…そんなモンがあったようには思えねーな』 

銀時『面倒くせーが元の世界に戻るためだ、やるしかねえ…少し調べてみるか』 

銀時『てか、いい加減夢じゃねーなコレ…ミッキー、出て来るなら今のうちだぞ?』 


74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 21:00:34.13 ID:ApnhEei1O
興宮 

銀時「調べるってもな…何を調べりゃいいんだ、オイ」 

銀時「腹も減ったし…何か食うかな」 

エンジェルモート 

銀時「こ…この店のメニュー半端ねぇ、ここ天国?甘党の甘党による甘党のための天国?」 

詩音「ご注文はおきまりですか?」 

銀時「このスーパーデラックス苺チョコパフェってヤツを一つ……」 

詩音「それを頼むなんてお客さん、見る目ありますねー」 

銀時「……何やってんの、お前?」 

詩音「?」 

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 21:09:59.30 ID:ApnhEei1O
銀時「いや『?』じゃなくて、お前用事があったってアルバイトだったのか?」 

詩音「え…あ、ああ!お姉と間違えてるんですね」 

銀時「お姉……あれ、お前妹?」 

詩音「初めまして、園崎詩音です」 

銀時「へー、ふたごのいもうとなんだー、ふーん」 

詩音「何ですかその棒読み、信じてませんね?」 

銀時「いいよ、もうどっちでも…それよか早くパフェよこせ」 

詩音「はいはい、ただいまお持ちいたします」 


79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 21:17:49.39 ID:ApnhEei1O
詩音「お待たせいたしました、ご注文の品です」 

銀時「どーも…何でお前も座るんだ」 

詩音「良いじゃないですか、お客さんも今はいないし暇なんですよ」 

詩音「…この辺じゃ見ない顔ですけど、あなた一体誰なんですか?」 

銀時「雛見沢の学校に来た新任教師…らしい」 

詩音「らしいって…はっきりしない人ですね、それに名前くらい教えてくださいよ」 

銀時「坂田銀時だ、いいか、『銀』だからな?ゴールドじゃねーぞ?」 

詩音「銀時さんは…鬼隠しって知ってますか?」 

銀時「…鬼隠し?あ、面倒だから銀時さんじゃなくて銀さんでいいわ」 


83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 21:41:38.79 ID:ApnhEei1O
--- 

詩音「と言う訳なんです、だから今年も何か起こるんじゃないかって…」 

銀時「………」 

詩音「…銀さん?」 

銀時「いやいやいやいや…そんなのねえ、ある訳ないでしょう的な?みたいな?」 

詩音「…え?」 

銀時「そのー何?オヤシロ様?いないいないそんなの!」 

詩音「銀さん…ひょっとして、そういうの怖いんですか?」 

銀時「怖い?え、何が?意味が分からない、何か怖いことなんてあったっけ?」 

詩音「……」 

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 21:51:14.42 ID:ApnhEei1O
銀時「で…さっき言ってた綿流し、そいつは何時あるんだ?」 

詩音「今日からちょうど一週間後ですね」 

銀時「一週間か……」 

銀時『時間があるのかねーのか微妙だなオイ、鬼隠しって…マジで幽霊じゃねーよな』 

詩音「…何かするんですか?」 

銀時「…俺ァ面倒事は嫌いでね、しかも危険だってんなら首は突っ込みたかねーよ」 

銀時「ただ…止めなきゃなんないんだろ、この流れで行くと」 

銀時『多分止めなきゃ元の世界に帰れねーし…でも幽霊こえーし…』 

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 22:07:46.48 ID:ApnhEei1O
詩音「と、止めるって…鬼隠しをですか?」 

銀時「俺だってやりたかねーが、人が死ぬかもしれねーのに黙って見てんのもな」 

詩音「…なら私も」 

銀時「止めとけって…まだ何か起こるとは決まってねーんだ」 

詩音「お願い!悟史くんのためにも……」 

銀時『悟史くん…?つかヤバい、今更ながら金がねえことに気がついた!』 

銀時『どうしよう、これ結構ヤバ……あ、そうだ』 

銀時「…じゃー分かった、何かあったら連絡する」 

詩音「…銀さん、その…ありがとう」 

銀時「代わりにこのパフェ、奢りにしてくれ」 

詩音「へ?…ま、まあそれくらいなら…」 

銀時『ヤバい…俺、なんつー天才なんだ』 

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 22:19:13.38 ID:ApnhEei1O
帰り道 
銀時「さーて、とりあえずはさっさと帰らねーと……帰らねーと?」 

銀時『帰るって……家どこにあんのォォォ!?ヤバいよ、野宿?下手したら野宿?』 

銀時「やべーよコレ、元の世界に戻る以前の問題だよ?何か手は……あ」 

魅音宅-玄関前 

銀時「あのォーもしもしィー!園崎魅音さんのお宅はこちらですかァー?」 

魅音「…はいはーい、何か用事で…って先生、どったの?」 

銀時「はい、突撃!隣の晩ご飯、今日は園崎さんのお宅にお邪魔することになりまーす」 

魅音「取材はお断りしてるので…失礼しまー…」 

銀時「待ってェェェ!嘘、冗談!これジョーク!ヨネスケティックジョーク!」 

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 22:28:43.57 ID:ApnhEei1O
魅音「あっはは、分かってるって!で、本当のところはなんなのさ?」 

銀時『さて、いきなり泊めてくれとは言えねーしな…』 

銀時「…晩飯、食わせてくれないか」 

魅音「…は?」 

魅音宅-屋内 

魅音「今ご飯作ってくるからちょっと待っててね」 

銀時「お、お前が作るのか?」 

魅音「そうだけど…何で?」 

銀時『……大丈夫かオイ、ダークマターとか出て来ねーだろうな』 


96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 22:38:19.99 ID:ApnhEei1O
魅音「はい、時間なかったから簡単なものだけど遠慮しないでよ」 

銀時「ふ、普通だ…普通の料理だ……」 

魅音「な、何が?」 

銀時「ダークマターじゃ…真っ黒焦げな暗黒物質じゃなかった…何だ、この感動…」 

魅音「ちょ…先生、どうかしたの?」 

銀時「銀さん誤解してたよ…君はあのゴリラ女と違ってた、すごくまともだったよ…」 

魅音「………?」 

--- 

志村妙「!……今どこかで私を馬鹿にしたヤツがいる」 


98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 22:47:32.91 ID:ApnhEei1O
銀時『…って、俺さっきデラックスパフェ食ったばっかだった』 

銀時『宿借りるのに飯おごってもらってどうすんの!?』 

魅音「食べ終わったら…あー、もう遅いねぇ…じゃあ今日は空き部屋に泊ま…」 

銀時「そんな!泊めていただくなんて…でも確かにもう真っ暗だなー」 

銀時「この村は来たばっかりで道とかよく分からないからこれはちょっと帰れないなー」 

魅音「…だから泊まっていっていいってば」 

銀時『寝床の確保は出来た…計画通り』 

101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 22:59:29.43 ID:ApnhEei1O
銀時「ところで聞くが…お前って弟いたりする?」 

銀時『新八みてーな弟がいたら一発ぶん殴ってやらなきゃ気が済まねえ…』 

銀時『こんな面倒くせーことになってんのも元はと言えばあのダメガネのせいだ』 

魅音「い、いや…おじさんに弟はいないかな」 

銀時「ああ、妹がいるんだったか?」 

銀時『そういう設定になってんだろ?』 

魅音「う…うん」 

銀時「…?」 

銀時『何だ、今の間は…』 

102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 23:05:39.26 ID:ApnhEei1O
銀時「まあいいや…ついでだ、何かこの辺の道も知りたいから明日案内してくれよ」 

魅音「そだね、明日は休みだし…いいよ!部活メンバー総出でバックアップするから!」 

銀時「そーかい、そりゃどーも」 

夜 

魅音「じゃあこの部屋、使っていいからゆっくり休んでよ」 

銀時「ありがとよ、んじゃ遠慮なく寝かせてもらうぜ」 

--- 

銀時「くっそ…一つも眠れやしねえ」 

銀時『大体な、俺にゃこういう謎解き的なのは似合わねーよ?』 

銀時『それこそ大泉洋と堀北真希の二人にやらせりゃいいじゃねーかよ!』 


105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 23:13:16.23 ID:ApnhEei1O
魅音「……」スタスタ 

銀時「…ん?アイツこんな時間にどこ行くんだ、便所か?」 

銀時「ついでだ、俺も行っとくか…トイレの場所わかんねーし」 

--- 

銀時『…あれ、トイレじゃねーのかよ』 

魅音「……で……した」 

銀時『…誰と話してんだ?』 

魅音「ええ…詩音から何か聞いたかもしれませんが…深い情報は知らないかと…」 

婆「そうかい…まぁ、荒立てないに越したことはない…ただ一応目は光らせときな」 

魅音「はい…」 

魅音『銀さん、悪い人じゃないんだけどな…婆っちゃが言うなら仕方ないね…』 

銀時「……」 

銀時『こ、これは…聞いちゃいけねえモンを聞いちまったんじゃねーかァァァァ!?』 

107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 23:18:14.62 ID:ApnhEei1O
翌日 

魅音「…とまあ、そういうわけでみんなに集まってもらったわけさ」 

沙都子「要は…銀時先生の道案内を手伝えばいいのですわね?」 

レナ「はぅ~、お弁当いっぱい持ってきたからお昼は心配ないからね!」 

圭一「おっ、さすがはレナだな!先生ラッキーだな、レナの手料理は最高ですよ」 

梨花「それでは…しゅっぱつしんこーなのです☆」 

銀時「きゅうりのぬか漬けー」 


109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 23:27:16.08 ID:ApnhEei1O
昼 

魅音「よし、そろそろお昼にしようか」 

梨花「ここはボクの庭なのですよ、景色も良くてお気に入りなのです」 

銀時「…こいつが危うくダムに沈められちまうとこだったのか」 

魅音「!」 

レナ「せ、先生…知ってたの?」 

銀時「いや……だってファミレスで魅音が教え」 

詩音「私が教えたんですよ」 

魅音「し、詩音!」 

レナ「詩ぃちゃん!いつの間に?」 

銀時「」 

112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 23:35:07.13 ID:ApnhEei1O
魅音「や、やっぱり喋っちゃったんだね…」 

詩音「…銀さんはこれからここで暮らしていくんですよ、いずれは分かることです」 

魅音「それはそうだけどさ…」 

沙都子「詩音さん…にーにーのこともお話に…?」 

詩音「安心して沙都子、余計なことは話していないから」 

圭一「せ、先生……昨日詩音と何かあったんですか?」 

銀時「もしもし?…ええ、大発見です…はい、影分身を出来る人間をですね…」 

圭一「だから何やってんですかあんたァァァァ!」 

114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 23:45:18.84 ID:ApnhEei1O
魅音「で…結局、どうなったのさ」 

銀時「この村の経緯と鬼隠しとか…まあ聞いたのはその辺だな」 

レナ「ご、ごめんなさい先生…隠してたわけじゃないんだけど」 

圭一「本当!悪気があった訳じゃないんだ!」 

銀時「いやいいよ、別に大したことじゃねーし」 

魅音「綿流しのお祭りも近いから…不安になっちゃうと思ってね」 

銀時「いや…願ったり叶ったりだ、向こうから来てくれるんならな」 

銀時『その犯人を一発ぶっ叩いて警察に突き出しゃゲームクリアだし』 

銀時『そしたらエンディングでローラ姫抱えるグラフィックが流れて終わるだろ』 

118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/23(水) 23:53:36.82 ID:ApnhEei1O
魅音「願ったりって…銀さんまさか捕まえる気なの?警察だって捕まえられないのに…」 

銀時「向こうから来たらな、ま…オヤシロ様なんざいねーんだ、人間相手ならいけるだろ」 

レナ「いるよ」 

銀時「何が?」 

レナ「いる…オヤシロ様はいるんだよ?先生…」 

銀時「やーねー、レナちゃんたら…オヤシロ様ってのはね、お伽話的な」 

レナ「いるんだよ…オヤシロ様はいる…オヤシロ様は」 

銀時「だから迷信だって…ほら、」 

レナ「オヤシロ様はね…村を裏切った人間を許さない…ずっと後を付いて来るの…ずっと」 

銀時「……」 



120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 00:01:10.56 ID:Mpck3jHfO
銀時「……で、ですよねー!オヤシロ様いますよねー!前原君、信じないとダメでしょ」 

圭一「いや、何で俺に振るんですか!」 

レナ「圭一君も信じるよね…?オヤシロ様」 

圭一「お、おう!もちろんさ…」 

銀時『え、何あの子!?二重人格?二重人格なの?千年パズル組み立てちゃった?』 

魅音『レナはオヤシロ様の話になるとね…いつもこんな感じでさ』 

銀時『つーか何だよ!オヤシロ様よりあっちの方が百倍怖いだろォォォォ!』 


124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 00:11:29.20 ID:Mpck3jHfO
詩音「とにかく…私は銀さんに協力します、犯人は絶対に捕まえますから」 

魅音「詩音……うん、分かってるよ」 

圭一「そうだよな…楽しい祭りを邪魔されたらたまったもんじゃねえ!」 

梨花「……」 

梨花『何なの…この世界、鬼隠しを解決するほうに部活メンバーの意識が…?』 

羽入『…こんなことは初めてなのです』 

梨花『全てのきっかけはこの男、坂田銀時…一体何者なのかしら』 


127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 00:21:20.74 ID:Mpck3jHfO
夕方 

魅音「じゃあ今日はこんな感じでいいかな!銀さんも雛見沢の土地勘、ちゃんと掴めた?」 

銀時「まー…程々には」 

銀時『むしろ二重人格のインパクトが強すぎてね…色々吹き飛んだわ、頭から』 

魅音「それとさ…みんなに提案があるんだけどどうかな?」 

レナ「何?魅ぃちゃん」 

魅音「銀さんを…本格的に部活メンバーに入れないかな?名誉顧問みたいな感じでさ」 

レナ「うん、レナは賛成!」 

圭一「俺も」 

沙都子「私も異議はございませんわ、トラップの標的が増えるのは大歓迎ですわ」 

梨花「僕も賛成なのですよ」 

詩音「フフ…決まりですね、銀さん」 

銀時「…もう何でもいいわ、テメーらの好きにしてくれ」 

128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 00:29:52.65 ID:Mpck3jHfO
魅音「じゃあ…みんな、今年は鬼隠しなんて絶対に起こさないようにするよ!」 

一同「オー!」 

銀時『仲間が増えたのはいいけどよ…こんな和気藹々とした感じで大丈夫なのか?』 

梨花「ところで先生、少しお話があるのです…来てはもらえませんか」 

銀時「ん?ああ、魅音!先帰っててくれ」 

魅音「え…ていうか、先生!今日もウチに来るつもりだったの!?」 



199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 13:26:07.22 ID:Mpck3jHfO

詩音「あら、銀さんはお姉の所に泊まったんですか?じゃあ私もお邪魔しちゃおうかなー」 

魅音「え、うええェェェェッ!?詩音!あんたも来るの!?」 

詩音「冗談ですってば、お姉ったら可愛い♪」 

レナ「焦ってる魅ぃちゃんかぁいいよ!」 

銀時「オイ…本当に俺のパーティ、アレでいいのか…?」 

銀時『ドラクエでいうクリフト、ブライ、トルネコでパーティ組んじゃった?』 

206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 14:54:04.57 ID:Mpck3jHfO
数分後 

銀時「…で、話ってのは何なんだ?」 

梨花「…銀時はオヤシロ様を信じますか?」 

銀時「その話しか…どっちかと言えば信じちゃいねーよ」 

銀時『そんなもんいたらこえーし…でもレナもこえーしな…』 

梨花「では鬼隠しは…」 

銀時「神様じゃねーなら人がやってるんだろうよ…ただな」 

梨花「ただ…?」 

銀時「その鬼隠しってやつ、変な感じがしてよ」 

梨花「変…ですか?」 

207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 15:02:01.29 ID:Mpck3jHfO
銀時「殺しってのは…殺す対象が消えることで特定の人間に利益が出るもんだ」 

銀時「そいつは昔から変わっちゃいない…まあルールみてーなもんだ」 

梨花「……」 

銀時「けど、この鬼隠しの事件からはその利益が見えてこねーんだよ」 

梨花「村にとって邪魔な人間を始末しているのだと考えれば…」 

銀時「変わんねーよ、第一そんな奴がいたからって特に問題が起こるわけじゃねえ」 

銀時「むしろ…偶然の事故が毎年重なっちまったんじゃねーのか?」 

銀時『今の俺、絶対にコナン君を越えたね…新番組、名探偵銀さんが始まる日も近いな…』 

208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 15:09:16.99 ID:Mpck3jHfO
梨花「何者なの…あなたは?」 

銀時「…俺?」 

梨花「今までの世界であなたが現れたことなんて一度たりとてなかった…」 

梨花「なのに…あなたが現れた途端、全てが良い方向に向かっている」 

銀時「…え?何が?言ってる意味が分からないんだけど、つか話し方変わってね?」 

銀時「あー、あれか?小さい頃はよくやる…そのなんて言うの?格好いい大人みたいな?」 

銀時「銀さんみたいにダンディでアダルト的な雰囲気を出そうとしてるみたいな感じ?」 

梨花「……どうせ信じないでしょうけど、一応話しておくわ」 


210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 15:33:20.47 ID:Mpck3jHfO
--- 

梨花「…と言うわけよ」 

銀時「…つまりアレ?何回も同じ日を繰り返してるネバーエンディングストーリー?」 

梨花「まあ…一言で言えばそうなるわね」 

銀時「オバハン…今何歳だ?」 

梨花「だれがオバサンよ!肉体的な年齢はちゃんとリセットされてるんだから!」バキッ 

銀時「バギマッ!」 

梨花「それ以前に…あなた信じるの?こんな話…」 

銀時「まあ…俺もテメーと似たようなモンだしな、何を言われようが驚きはしねーよ」 

梨花「え…?」 

212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 15:42:10.93 ID:Mpck3jHfO
梨花「私と似てるって…一体どういうこと…?」 

銀時「今…お前に言っても仕方ねーよ」 

梨花「あら、今は教えてくれないのね…じゃあ何時になったら教えてくれるのかしら?」 

銀時「…色々なゴタゴタが終わってからだな」 

梨花「…そう、じゃあ必ず鬼隠しは止めなきゃね」 

銀時「……」 

梨花「…どうしたの?」 

銀時「…今の反応を見て思ったんだけどな」 

銀時「世界を変えられなかった原因…それ、実はお前なんじゃねーのか?」 

梨花「…?」 

213 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 15:49:32.61 ID:Mpck3jHfO
銀時「お前の言う前の世界ってのがどんなモンなのかは知らねーよ、ただな…」 

銀時「あったんじゃねえのか、その世界にも運命を打ち破れる可能性ってのが」 

梨花「…言ってくれるわね、私が今まで何度この世界を繰り返してきたのかも知らずに…」 

梨花「色々とやったわ、私に出来ることは全て…でも未来は変わらなかった…だから」 

銀時「絶望して運命を変えようって努力もしなくなっちまった…違うか?」 

梨花「そ、それは…」 

215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 15:59:16.53 ID:Mpck3jHfO
銀時「…この世に決まった運命なんざありゃしねえ、少なくとも俺ァはそう思ってる」 

銀時「腹くくったヤツの魂はそんなモンに縛られねえ…運命なんざには折られねえ」 

銀時「魂が身体を突き抜けてりゃ…人はちゃんと立ってられる、前を向いてられんだよ」 

銀時「それでも挫けそうになったら仕方ねえ」 

銀時「お前の仲間…何だったら俺からでもいい、あいつらの魂を分けてもらえ」 

銀時「あいつらだったらいつでも…手ェ貸してくれんだろ」 

梨花「…フフ、アハハ!きれい事ね…でも嫌いじゃないわ、そういうの」 

219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 16:03:36.33 ID:Mpck3jHfO
梨花『魂…か、確かにそうかもね』 

梨花「みんなに話してみるわ…私が殺されることも…力を貸してほしいということも」 

銀時「ああ…そうしろ」 

梨花「銀時、私も出来ることがあれば何でも協力するわ」 

銀時「マジで?じゃあ少し金貸してくれない?」 

梨花「それはダメ」 

銀時「チッ」 

225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 16:13:06.30 ID:Mpck3jHfO
帰り道 

銀時「やれやれ…コイツは少し難儀なことになりそうだな」 

大石「んっふっふ、何やら大変そうですね」 

銀時「…えーと、お宅誰?どちら様?フェミニスト?」 

大石「どーもこんにちは、私は大石って警察官でね…」 

銀時「あー、警察の方ね…何のようですか目暮警部殿」 

大石「大石です、いやね…あなたに少しお話しておきたいことがありましてね…」 

228 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 16:23:15.17 ID:Mpck3jHfO
大石「…ということなんです、私は園崎が一番怪しいと踏んでるんですよ」 

銀時「へー…」 

大石「そして…今年の綿流しで狙われるのは、あなたなのかもしれません」 

銀時「マジすか」 

大石「あまり…驚いてませんね」 

銀時「いや、似たような話をもう聞いてたんで」 

大石「なるほどね…で、あなたはどうするおつもりで?」 

銀時「ま…俺の所に来やがったら即とっ捕まえてあんたらに引き渡してやるよ」 

大石「おやおや頼もしいですねー」 


230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 16:34:43.06 ID:Mpck3jHfO
銀時「後…俺ァ個人的に園崎は白だと思うけどね」 

大石「…根拠を聞きましょうか?」 

銀時「根拠か…そいつは…」 

銀時『根拠?いや…んなもんねーよ!』 

大石「んっふっふ、根拠もなしに感情にまかせて行動すると失敗の元ですよ?」 

大石「正直あなた…いっつもお金がなくて困ってるタイプでしょ?」 

銀時「何だとテメー!言いたいこと言いやがってコノヤロー!」 

銀時「よーし分かった!明後日に園崎の秘密大公開パーティー開いてやるよォ!」 

大石「ほ、本当ですか!?」 

銀時「園崎の本家でテメーとサシで決着つけてやらァァァ!」 


237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 16:48:27.57 ID:Mpck3jHfO
魅音宅 

魅音「………」 

銀時「…つーわけだ、そういうわけで明後日にここでパーティーが……」 

魅音「で、出来る訳ないじゃんそんなの!」 

銀時「大丈夫だって…ちょっと家の中探させりゃすぐに帰るだろうし」 

魅音「そんなのがもし婆っちゃの耳に入ったら…銀さんただじゃすまないよ!?」 

銀時「いやでも銀さん、一回やるって約束しちゃったから…約束守る人だからさ」 

銀時「今更やっぱ無理ですなんてカッコつかねーし…とか全然思ってないからね?」 

魅音「……もう、どうなっても知らないよ…?」 


244 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 16:58:42.18 ID:Mpck3jHfO
翌日-圭一宅 

圭一「……」 

銀時「…というわけで圭一、園崎の奴ら説得するの手伝え」 

圭一「…なんで大公開パーティーなんて言っちゃったんですか」 

銀時「ノリで」 

圭一「ノリとかそういうので俺を巻き込まないでくださいよ…」 

銀時「だってもうお前が筋の通った説明をバシッとしてくれるって言っちゃったし」 

圭一「何で俺!?つか先生、何勝手なことやってるんですかァァァ!」 

銀時「世の中の八割は行き当たりばったりとアンラッキーで満ち溢れてんだよ」 



248 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 17:11:24.28 ID:Mpck3jHfO
同日-古手家 


銀時「…つーわけだ、頼むわ」 

梨花「ボクが…その話し合いに参加する意味はあるのですか?」 

銀時「マスコット的な?空気が中和されんじゃね?みたいな感じで」 

梨花「……」 

圭一「梨花ちゃん…何とかならないかな?」 

銀時「良い機会だしよ…圭一に昨日の話、相談してみたらどうだ?」 

梨花「今ですか…?」 

圭一「昨日の話…?」 

254 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 17:21:22.88 ID:Mpck3jHfO
梨花「…ということなのです」 

圭一「…ごめん梨花ちゃん、何を言ってるのか正直半分も分からなかった」 

圭一「でも…梨花ちゃんが本気だってことはよく分かったよ」 

梨花「圭一…!」 

圭一「分かった、俺も梨花ちゃんを助けるよ!必ず守ってみせる!」 

梨花「ありがとうなのです…本当に…本当に…」 

銀時「で、ここで本題に戻らせてもらうぞ…明日、死ぬ気で園崎と警察を協力関係にする」 

圭一「…は?」 


257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 17:31:51.70 ID:Mpck3jHfO
銀時「あの大石って警察官、相当鬼隠し事件が大好きだ…上手くすりゃいい味方になる」 

銀時「ああいうのが味方にいりゃ色々と動きやすいだろ」 

圭一「た、たしかに…」 

銀時「そのためには…まず園崎の誤解を解かなきゃならねーだろ」 

銀時「あいつら極道っぽいけど鬼隠しには関わっちゃいねーだろ、多分」 

銀時「明日、あの警察官が間違いに気付きゃ…ハッピーエンドまっしぐらだろ」 

圭一「まさか…銀さん、それを全部見越して!」 

銀時「当たりめーよ、銀さん馬鹿にしちゃ困るな」 

梨花『本当に全部分かってたのかしら…』 

銀時『行き当たりばったりでもいけるもんだ…うんうん』 


260 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 17:45:15.55 ID:Mpck3jHfO
同日、午後-園崎宅 

銀時「……」 

圭一「……」 

魅音「お集まりの皆様、今日はよくお越しくださいました…」 

圭一『ぎ、銀さん…俺、結構フレンドリーな話し合いを想像してたんですけど』 

圭一『何でヤクザっぽい人達が両端にズラッと並んでるんですか?』 

銀時『いや銀さんも予想外の展開だわ、いやーまさかこうなっちゃうとはねー』 

圭一『あーならしょうがないですねー!』 

銀時『そうそう、事故だねコレは…ハハハ』 

圭一・銀時『……か、帰りてェェェェ!これ下手したら絶対死ぬゥゥゥゥ!!』 

梨花『この二人…大丈夫かしら』 


263 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 17:51:43.63 ID:Mpck3jHfO
魅音「……というわけです、ではお二人…納得の行く説明を」 

銀時「出番だ…圭一」 

圭一「お、俺からですか!?」 

銀時「先生はアレだ、生徒を優先させる心優しい人格者目指してんの」 

魅音「では前原圭一、前へ…」 

圭一『落ち着け…考えろ、クールになれ…どうやったらこのバカをクビに出来るか…』 

圭一『じゃない、どうやって警察をこの家に招くことを納得させるかだ…』 


292 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 19:26:56.17 ID:Mpck3jHfO
遅れました、今回は外せない用事だったので…すみません 

圭一「ま、前原圭一です…皆さん、今日はわざわざ集まっていただきありがとうこざいます」 

圭一「まず…今日に至って、園崎と警察の間には大きな確執が存在しています」 

圭一「雛見沢の未来のためにもこの確執は何としても取り除かなければなりません」 

銀時「そーだそーだ!」 

ヤクザA「じゃあ何かい、あんたらは雛見沢の未来を心配してるって言いたいのかい」 

圭一「はい…今は余計なわだかまりは捨てるべきだと思います、村のためにも」 

銀時「そーだそーだ!圭一ィ、もっと言ってやれェ!」 

圭一『あの人…俺の苦労分かってるのか?』 



296 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 19:41:19.00 ID:Mpck3jHfO
ヤクザB「ワシらと警察はどこまで行っても相容れん…ワシらの仕事、知らんのか?」 

ヤクザC「それにただの話し合いで、何故ワシらの家に踏み込まれにゃならんのか?」 

銀時「さっきから聞いてりゃ…バカかテメーら」 

ヤクザC「な、何じゃと!?」 

銀時「揃いもそろって、相手の警察署でお話し合いしたいんですか?コノヤロー」 

銀時「それに乗り込んでくる刑事は少数、いざとなったら口塞いだらいいじゃねーか」 

圭一「それに…今回話し合う鬼隠しの件、これは皆さんがしたことではないはずです」 

銀時「やってねーことで警察にコソコソ嗅ぎ回れんのはテメーらだって鬱陶しいだろ」 

ヤクザB「……」 


298 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 19:49:39.80 ID:Mpck3jHfO
茜「言うじゃないか…ただね、あたしたちにも意地ってモンがある」 

茜「何ともなしに警察に園崎家の敷居またがれちゃ困るんだよ」 

圭一『意地と来たか…精神論で来られちゃやりにくいな』 

茜「あんたたちの心構えは立派さ…これだけの極道を前にしても退かない精神もね」 

銀時『ぶっちゃけめっさ怖いんですけど』 

茜「だが心だけじゃどうにもならないこともあると知るべきさね!」 

圭一「…!」 

銀時『やりづれーなこのオバチャン』 

茜「…」 

バキッ 

銀時「イオラッ!」 

茜「もう一度同じことを考えたら首から下がなくなると思いな…」 


303 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 20:02:08.25 ID:Mpck3jHfO
銀時『ま、マインドスキャン出来んのかこのオバ…』 

茜「……」 

銀時『この麗しきご婦人は』 

茜「よろしい」 

銀時『何でだァァァ!?何、その訳の分からない特殊能力!?』 

梨花『…銀時はここに来ないほうが良かったんじゃないかしら』 

魅音『銀さん…お母さんの機嫌が悪かったらもう惨劇が起こってたよ』 

304 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 20:09:20.34 ID:Mpck3jHfO
茜「話を戻そうか…正直ね、警察が園崎を嗅ぎ回ってるって言っても少数なのさ」 

茜「あたしの旦那がちょいとした権力者でね…奴らも気安く手は出せないんだよ」 

茜「今更そんなのを気にしたって…ねえ?」 

銀時「馬鹿か、そんな大ざっぱなやり方でこれからやっていけるわけねーだろ」 

銀時「テメーらみたいなのがはかいこうせんだいもんじみてーな大技ばっか覚えさせ」 

銀時「通信対戦で初めてかげぶんしんとかの補助技の強さを知って泣く羽目になんだよ」 

銀時「ここは…安全策を取ってバランスの良いかえんほうしゃでいこう」 

圭一「銀さん、黙っててください、黙らないと本当に俺たち殺されますよ」 


308 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 20:20:34.53 ID:Mpck3jHfO
茜「まったく…どうしたもんかね、お母さん」 

婆「……」 

銀時『返事がない、ただのしかばねのようだ』 

圭一『銀さん、聞こえてたら冗談抜きで俺たち殺されますよ』 

婆「……礼儀の知らんガキ共に話すことなんかあるかい」 

圭一『き、聞こえてたのか!?』 

婆「大体なんね…いきなり家に乗り込んできたかと思えば大騒ぎして…」 

梨花「お魎…どうか怒らないで二人の話を聞いてほしいのです」 


314 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 20:31:56.45 ID:Mpck3jHfO
婆「梨花ちゃま…こんなのと一緒にいてはおかしくなる…こんな馬鹿たちでは」 

銀時「誰が馬鹿だテメー!確かに俺は馬鹿かもしれない!」 

銀時「だが馬鹿と天才は紙一重だからね!?神一枚めくればもう天才だからね!」 

銀時「ただの馬鹿じゃないからね!無限の可能性を秘めた馬鹿だからね!」 

婆「…あぁーもう本当にイライラするん、あんじょうすったらん!!」 

銀時「何がアンジョンファンだ!テメー、ちょっとくれー仲良しこよし出来ねーのか!」 

魅音『せ、先生!もう止めといたほうがいいってば!』 



318 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 20:44:09.87 ID:Mpck3jHfO
圭一『ここまで来たんだ…このまま突っ切るしかない!』 

圭一「頼みます、銀時先生の気持ちを汲んでください!この通りです」 

銀時「見ろ!土下座までしてんだぞこっちは!」 

圭一『いや銀さんはやらないんですか!?』 

銀時「コイツの土下座だけで足らねえなら俺も頭下げる、永遠に仲良くしろとは言わねえ!」 

銀時「だが今だけは!今年だけは警察と事を荒立てないでくれ…頼む」 

魅音「!」 

魅音『銀時先生も土下座を…』 


322 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 20:56:15.14 ID:Mpck3jHfO
茜「あんた…警察とあたしらの仲を取り持って何を企んでるんだい?」 

茜「しかも今年だけでいいなんて…訳を聞かせてもらおうじゃないか」 

銀時「…詳しくは話せねえ」 

茜「困った男だね…、要求をするだけしておいて自分は何も教えない気かい?」 

銀時「道理が通らねえのは百も承知だ、ただ…命が…掛かってんだよ」 

梨花『銀時…』 

圭一『銀さん…遊んでるように見えて、やっぱり占めるところはちゃんと…』 


327 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 21:08:32.65 ID:Mpck3jHfO
茜「…どうします、お母さん?」 

婆「どうもあるかい!あんじょうすったらん…ほんますらっしゃ、たったらん!」 

銀時「何つってるかは分からねーが、言いてえことは分かった…ああそうかい…」 

銀時「どうしても首を縦に振らねえならこっちも考えがあらァァァ!」 

梨花「ぎ、銀時!何をするつもりなのですか!」 

ヤクザ一同「!」 

銀時『くっそ…木刀に手をかけただけでホイホイ懐に手を入れやがって…』 

銀時『完全に武装してんじゃねーかコイツら!』 


336 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 21:22:23.13 ID:Mpck3jHfO
婆「…もう話しをすることはなぁね、こん男どもと話をすっと血管に悪い」 

茜「…残念だけどお開きだね、三人とも…今日のところは帰んな」 

銀時「待てよ、まだ俺たちは納得しちゃいねーぞ」 

茜「しつこい男だね…もう充分だろう、あんたたちの都合は知ったことじゃない!」 

茜「こっちの方じゃもう話は付いたのさ!」 

魅音「ぎ、銀時先生!お願い、もう今日のところは帰って!」 

魅音「これ以上はホントにマズいよ…お母さん、爆発する一歩手前だから」ボソッ 

銀時「……」 


343 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 21:34:19.23 ID:Mpck3jHfO
同日、夕方-園崎家、玄関前 

銀時「…ワリィな、今回ばっかりは俺のミスだ」 

圭一「いや…俺が説き伏せられなかったからです、先生のせいじゃありません」 

梨花「…誰のせいでもないのです、二人の気持ちが分かって嬉しかったのですよ」 

魅音「三人共…その…お疲れ様…」 

圭一「魅音…」 

銀時「よう、ババアの怒りはどうだったよ?ボルケーノレベルくらいにゃ収まったか?」 

魅音「下手したらビッグバンが起こるかな…もう銀さん達はウチへの出入り禁止かも…」 

銀時「…そうか」 


346 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 21:47:01.66 ID:Mpck3jHfO
茜「ここにいたのかい……」 

魅音「お、お母さん……!」 

銀時「……」 

茜「何だい、黙りこくっちまって…せっかく朗報を持ってきてやったのに」 

圭一「え?」 

茜「明日の警察との対談…許しが出たよ」 

銀時「……は?」 

魅音「へ…?な、何で…婆っちゃはさっきあんなに怒ってたのに…」 

茜「フフ…あんた、怒ってるように見えたのかい?お母さん、嬉しそうだったじゃないか」 

銀時・圭一・梨花『そうだったんだ…』 


351 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 21:57:55.80 ID:Mpck3jHfO
茜「お母さんの感情も読みとれないんじゃ…あんたもまだまだだね、魅音」 

魅音「う……でも、どうして?」 

茜「…口には出さないけど、あんた達男二人の覚悟に絆されたのさ」 

銀時「……見たかお前ら、全ては俺の狙い通りだ!!」 

圭一「…嘘ですよね」 

茜「あっはは、面白い男達だよアンタらは!片や口で極道を丸め込もうとして…」 

茜「片や得物を持った集団と木刀で戦おうとするんだからね!」 

圭一「はは…」 


355 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 22:05:27.18 ID:Mpck3jHfO
茜「ところでさ、白髪の…あんた銀時って言ったかい?」 

銀時「ん?」 

茜「あんたが木刀に手をかけた時…お魎はすぐに場を納めたね、何故か分かるかい?」 

銀時「さあ…持病の肩こり腰痛神経痛でも悪化したからじゃねーの?」 

茜「…もし、あのまま乱闘になったらあたし達が負けるかもしれなかったからさ」 

圭一「え…?」 

魅音「ま、負けるかもって……」 

梨花「……」 

367 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 22:23:39.80 ID:Mpck3jHfO
銀時「んなわけあるか、ありゃどうみても俺が不利だったろ」 

茜「…あたしだって修羅場くぐり抜けてきたんだ、見くびってもらっちゃ困るよ」 

茜「あんたが木刀に手をかけた時…あたしも感じたさ、本物の圧力ってヤツをね」 

茜「お母さんは経験があたしよりもある分、余計にあんたの力を感じ取ってたのさ」 

銀時「……」 

茜「正直、あたしはあんたが何を企んでるかなんてもうどうでもいいね…それより…」 

茜「あんたが何者でどんな人生を歩んできたのか…後でゆっくり教えとくれよ」 


374 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 22:35:47.18 ID:Mpck3jHfO
茜「そうそう、あしたの対談…あんた達も参加するんだよ、これは絶対だからね」 

茜「じゃあ…後は若い連中だけでやっとくれよ」 

魅音「……あ、あの…銀さん?」 

銀時「良かったなテメーら、これで何とか望みは繋がったな」 

梨花「銀時…あなたは……」 

圭一「梨花ちゃん…今はそれを聞くときじゃない」 

銀時「…後で必ず話してやる、それよか魅音…俺たちの目的だがな」 

魅音「…梨花ちゃんに何か関係があるんじゃないの?」 


378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 22:43:16.61 ID:Mpck3jHfO
圭一「し、知ってたのか?」 

魅音「あっはは…圭ちゃん、普段どれだけ部活で心の読み合いしてると思ってるのさ?」 

魅音「あたしにだって分かったよ、二人が梨花ちゃんのために頑張ってたんだって…」 

魅音「でも…あたしはさっき何も出来なかった…二人の力に…なれなかった…!」 

圭一「み、魅音…お前は園崎としての立場があったから…」 

魅音「ううん…あたしだって婆っちゃに何か言うくらいは出来た、なのに何も…」 

銀時「…そんだけの気持ちがありゃ上出来だ、いちいち後ろ向いてんじゃねーよ」 

魅音「銀さん…圭ちゃん…梨花ちゃんも…ごめん、本当に…」 


384 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 22:53:52.20 ID:Mpck3jHfO
梨花「魅ぃは……ボクの話を聞いてくれますですか?」 

魅音「うん…うん…聞くよ」 

--- 

梨花「…信じてくれますですか?」 

魅音「…本当かどうか何て問題じゃないよ、梨花ちゃん」 

梨花「み、みぃ?」 

魅音「仲間が助けを求めてる…あたしが動くにはそれだけで充分すぎるよ」 

圭一「魅音!」 

魅音「あたしも…協力するよ、梨花ちゃんを…必ず助け出してみせるからさ!」 


390 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 23:02:41.07 ID:Mpck3jHfO
帰り道 

梨花「……不思議な人なのです、銀時は」 

銀時「いやあのババアのがよっぽど不思議だったわ、あれ何語?ババアッティーヌ語?」 

梨花「最初はドタバタしていても…最後には必ず味方が増えていくのです」 

梨花『この世界なら…この世界ならもしかして…』 

羽入『あ、あぅあぅ…梨花、喜ぶのはまだ早いのですよ』 

梨花『羽入…私は約束したのよ、諦めない魂を持ち続けるってね』 


397 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 23:13:16.98 ID:Mpck3jHfO
銀時「…ん?」 

梨花「どうしたのですか?」 

銀時「あそこで話してるの…魅音、いや詩音のヤツか?」 

梨花「え…?」 

詩音「…あら、銀さんじゃありませんか?」 

鷹野「初めて見る顔ね…こんばんは、それに梨花ちゃん」 

銀時『…誰だ?まさか人造人間18号か?』 

梨花「鷹野、こんばんはなのです」 

鷹野「こんばんは、梨花ちゃん…今日はデートかしら?」 

梨花「みー、デートだったらもっとマシな人格者とするのです」 

銀時「ねえ、それ侮辱してるよね?お前こそもう少し上手に侮辱してくれない?」 


404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 23:21:11.26 ID:Mpck3jHfO
鷹野「フフ…面白い人ね、時間があればもっとお話したかったのに…」 

詩音「もう行くんですか?」 

鷹野「ええ…少し忙しくてね、それじゃあ三人共…また会いましょう」 

詩音「さようなら、鷹野さん」 

梨花「みー、詩ぃは何を話してたのですか?」 

詩音「ああ、雛見沢のオヤシロ様伝説についての資料を貰ったんですよ」 

銀時「オヤシロなーんてなーいさ、オヤシロなーんてうーそさ!」 

梨花「銀時、それは何の歌ですか?」 

銀時「…何でもねえ」 



407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 23:31:40.67 ID:Mpck3jHfO
銀時「話を戻すぞ、その資料ってのは?」 

詩音「そんなに慌てなくても見せますよ、銀さんとは協力するって約束ですから」 

銀時「コイツは…スクラップ帳か」 

梨花「銀時、早く開いてみるのですよ」 

銀時「へいへい」ペラッ 

『雛見沢におけるオヤシロ様の存在についての考察…』 

--- 

銀時「………」 

詩音「………」 

梨花「………」 

銀時「読み終わったけどさ…ねえ、詩音さん?銀さん聞きたいことあるんだけど?」 

詩音「何ですか…多分私も同じこと考えてますけどね」 

銀時「これのどこが資料だァァァ!?これもうただの妄想癖全開な日記帳だろォォォォ!」 


412 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 23:40:31.48 ID:Mpck3jHfO
詩音「し、知りませんよ!私だってまさかこんな内容だとは思わなかったんですから!」 

銀時「何だあの18号!パワー強すぎたせいで思考回路いかれてるんじゃねーか?」 

銀時「旧タイプのエネルギー吸収型にしときゃ良かったのにゲロのヤツもバカだな!」 

詩音「あの…何言ってるんですかさっきから」 

梨花『このスクラップ帳…まさか……』 


419 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 23:51:59.25 ID:Mpck3jHfO
梨花「銀時…そのスクラップ帳、もう一度見せてくれませんか?」 

銀時「ほら…個人的にゃオッシーが面白かったな」 

詩音「私はオヤシロ様ヴォルデモート卿説が面白かったですけど」 

梨花「…やっぱり」 

銀時「梨花、お前は何が面白かった?やっぱオッシーか?」 

梨花「銀時…これ、実は凄く大切なものなのかもしれないのです」 

詩音「え…?」 

銀時「あれ…意外と…え?あの…信じちゃった?」 

510 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 07:58:01.50 ID:o/0mBV14O
梨花「そうじゃないのですよ!これは…読む人によっては恐ろしい誘導体になるのです」 

銀時「何、そのゆーどーたいって」 

梨花「詩ぃは…このスクラップ帳を全く信じませんでしたね」 

詩音「当たり前じゃないですか、梨花ちゃまも信じちゃダメですよ?」 

梨花「では…これを一人で読んでいたとしても同じような反応が出来ましたですか?」 

詩音「…?」 

梨花「…オヤシロ様の正体に疑問がある人がこれを読めば…信じてしまうかもしれません」 

銀時『え?オッシー信じるヤツなんてこの世にいるの?のび太くんでも信じなくない?』 

520 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 08:19:33.81 ID:o/0mBV14O
梨花「これは…ボクが預かっておくのです、良いですか?詩ぃ」 

詩音「ふえ?べ、別に良いですけど…」 

梨花『これは…まさかと思うけど私を狙っているのは……』 

銀時「そうだ、詩音…テメーも明日の会談出ろ」 

詩音「…か、会談?」 

--- 

詩音「へえー圭ちゃんと三人でお母さんたちとやりあったんですかー」 

銀時「いや結構笑い事じゃなかったんだけど!リアルに死ぬとこだったよ!?」 


522 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 08:27:32.06 ID:o/0mBV14O
詩音「フフ…でもさすがは銀さんですね、あの園崎お魎を説き伏せるなんて…」 

銀時「いや説き伏せたとかそういうわけじゃねーんだけどな」 

詩音「いいですよ、そういうことなら来るなって言われたってついて行きます」 

梨花「銀時…部活メンバーをもう全員集めてはどうですか?」 

銀時「ま…レナや沙都子もいたほうがいいだろうな、あいつらだけ除け者にすんのもよ…」 

銀時『もう十分に除け者にしてた感があるけどね、大分放置してた感あるけどね』 


525 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 08:38:19.10 ID:o/0mBV14O
数分後 

沙都子「……」 

銀時「つーわけで、明日はよろしく頼むわ」 

沙都子「……」 

梨花「…沙都子?」 

銀時「ひょっとしてアレ…?誘うのが遅かったから拗ねた?」 

沙都子「…もう少し早くお声をかけてはいただきたかったですわ」 

詩音「沙都子…分かってあげて、銀さんって結構抜けてるから」 

梨花「そうなのです、銀時に常識を求めるのは間違いなのですよ」 

銀時「お前らフォローの仕方間違えてない?銀さんのガラスのハート粉々なんだけど」 

528 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 08:51:16.87 ID:o/0mBV14O
沙都子「でも…分かりましたわ、梨花が困っているなら…喜んで力をお貸ししますわ」 

梨花「沙都子…ありがとうなのです」 

沙都子「お、お礼はいりませんわ!仲間として当然ですもの…それより早くレナさんに!」 

銀時「レナか…長年の主人公経験からして嫌な予感が…」 

同日、夜-レナ宅 

レナ「……」 

銀時「あのー…まあそういうわけで…手伝っていただきたいなと存じてる所存でして…」 

銀時「あと…出来ればその手に持ってる鉈をどっかにポイしていただけたら…」 

538 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 09:42:12.77 ID:o/0mBV14O
レナ「ねえ先生」 

銀時「ひゃい!」 

レナ「詩ぃちゃんや沙都子ちゃんがそこにいるってことは…レナがビリなのかな?かな?」 

銀時「いや競ってるわけじゃなくてですね…ビリとかそういうのは…」 

レナ「ビリだよね…レナってそんなに頼りにならないかな?」 

銀時「いえいえ滅相もございませんよ旦那…」 

レナ「……」 

銀時『オイィィィ!拗ね過ぎだろコレ!この子どんだけ怒ってんのォォォォ!』 


544 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 10:01:34.71 ID:o/0mBV14O
銀時「あの…別に好きで放置プレーしてたわけじゃなくてですね」 

レナ「ふーん、先生…放置してたって自覚はあるんだね…」 

銀時『し、しまったァ!油かけちまったァァァァ!』 

梨花「レナ…ボクからもお願いなのです、手伝ってはもらえないですか?」 

レナ「もっちろん!梨花ちゃんのためならね!」 

銀時「ずいぶんあっさりいったな…あーアレか、俗言うツンデレ…」 

レナ「銀時先生はまだちゃんと許したわけじゃ…ないからね?」 

銀時「ですよねー」 

615 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 15:14:04.47 ID:o/0mBV14O
銀時「つーわけでテメーらァァ!明日は重大な分け目になるから気合いいれてけ!」 

銀時「明日はドラえもんでいうスネ吉兄さんくらい重要な日だからな!」 

詩音「……正直、いなくてもいいんじゃないですか?」 

銀時「スネ吉兄さん舐めんなお前、毎回馬鹿たけえスポーツカーに乗って現れんだぞ」 

銀時「奴はドライブに誘うんだが…のび太だけは定員オーバーとかで乗せねーんだな」 

圭一「……あの、重要なんですよね?明日…」 

梨花『明日…もしも大石が味方になってくれたなら……』 


621 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 15:25:55.39 ID:o/0mBV14O
翌日-園崎本家 

大石「んっふっふ、どーも皆さん…今日はお招きいただいて感謝しますよ」 

大石「率直に聞かせてもらいますがね、あんたら…今年は一体誰を殺すつもり?」 

茜「…刑事さん、今日みたいな話し合いの場でそう言った発言はいかがなものかねえ」 

大石「おや、こいつは失礼…」 

茜「何度も申し上げてきました通り…私らは鬼隠しにゃ何の関わりもないさね」 


625 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 15:34:30.32 ID:o/0mBV14O
大石「ほー、毎年決まった日に人が死んでる…だが、これは事件じゃないってのかい」 

茜「仮に事件だとしてもさ、何故あたしたちを疑うんだい?」 

大石「当然でしょう、お宅ら…自分の職業分かってんの?」 

銀時『頑固そうだな、あの目暮警部…しゃあねえ』 

銀時「はーい!はーい!意見したいでーす!」 

茜「…何だい?」 


628 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 15:48:02.29 ID:o/0mBV14O
銀時「…仮に、ザッキーが毎年殺しをやってたとしようじゃねーか」 

魅音『ザッキーって…園崎のことだよね?』 

銀時「人殺しってのは…まあデカい事件だろ?」 

大石「そう…どんな理由があれど人は殺しちゃならないでしょう」 

大石「人を殺すのは…命の重みを知らない馬鹿か単なる殺戮者だけですよ、坂田さん」 

銀時「……」 

銀時『命の重み…俺ァそいつの大事さを程ほどにゃ分かってるつもりだったけどな…』 


646 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 16:59:12.80 ID:o/0mBV14O

銀時「…毎年、同じ日に殺しなんてやってて…何も証拠が出ねーわけがないだろう」 

大石「……!」 

銀時『もうゲームだろうが構いやしねえ…守ってやる、大切なもんは何だろうと…』 

銀時「夜神月くんじゃあるまいし…何の証拠も出さずに人殺しなんて無理だろうよ」 

大石「…証拠が出ないからこそ、客観的に一番疑わしいあんた達を調べてんですよ」 

茜「おや…そいつは横暴ってモンだね、今回の件に関しては…あたしらは本当に知らない」 

茜「誰であれ村の人間が消えるのは気分が悪いものさ、例え誰であってもね…」 

詩音「お母さん…」 

650 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 17:10:17.55 ID:o/0mBV14O
魅音「大石さん、園崎次期頭首として発言します」 

大石「……」 

魅音「我々は一切、一連の鬼隠しには関わっていない…これは事実です、信じてください…」 

茜「…魅音、あんた!」 

圭一「魅音!お前、次期頭首って立場で土下座なんかしたら…!」 

梨花「ボクからもお願いなのです、大石…真犯人を探すために力を貸してほしいのです」 

沙都子「…私からもお願いいたしますわ!どうか魅音さんを信じてくださいませ!」 

レナ「大石さん…お願いです!信じてください!」 

圭一「レナ…沙都子も……大石さん、俺からも頼みます!」 

大石「……」 


652 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 17:19:18.80 ID:o/0mBV14O
銀時「…これだけの奴らが仲間を思って頭下げてんだ、あんたなら…分かるだろ」 

大石「…少し、時間をいただけますか?風に当たりたいんです」 

茜「…そうするといい、一時間の休憩をはさむとしようか…」 

雛見沢-某所、墓前 

大石「…おやっさん、私は今までずっと園崎を鬼隠しの犯人だと疑ってきました」 

大石「もちろん…今だって疑ってはいるんです、ただね…」 

大石「あの子たちの真剣な…仲間を助けようと必死な姿が…何だか自分みたいでね」 

大石「ねえ、オヤッサン…私ゃ…一体何を信じたらいいんですかね……」 

653 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 17:26:29.47 ID:o/0mBV14O
茜「何だい…あたしも風に当たりに来たってのに、場所はあんたと一緒なのかい?」 

大石「その花…まさかおやっさんに?」 

茜「おや、あたしだって故人を弔うくらいのことはするさね」 

大石「…あんただったのか、いつもその花をおやっさんに供えてたのは」 

茜「死んじまってからは敵も味方もないからね…いざいなくなっちまえば寂しいものさ」 

大石「……」 

茜「にしても、若いってのはいいね…あの子達を見てるとつくづくそう感じるよ」 

大石「…ええ、まったくです」 



655 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 17:36:06.82 ID:o/0mBV14O
茜「…大石って言ったね、あんたの目にあの子らはどう映ってるんだい?」 

大石「……おやっさんの敵を討つために走り回ってる…自分のように見えますかね」 

茜「そうかい…あたしだってあんたと似たようなものさ」 

茜「あんな良い子達を騙してまで…鬼隠しだなんてふざけたことはやらないよ」 

大石「私ゃ…あんた達とは昔からよくやりあってきた、深手を負ったことだってある」 

茜「それはこっちもさ…あんたは人一倍血の気が多かったからね」 

茜「ただ…あの子たちを見ていると、そういう過去のしがらみなんて…ね」 

大石「ええ…私達は少しばかり長く争いすぎたのかもしれませんな」 


657 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 17:47:14.73 ID:o/0mBV14O
茜「フフ…何よりも不思議なのはあの男だよ」 

大石「坂田銀時さん…でしたか」 

茜「あたしらの仲を取り持つきっかけを作って…子供たちを一つにまとめ上げて…」 

茜「その上、終いには鬼隠しまで止めようってんだからね」 

大石「彼は…何者なんですかね、きっと…何か一発デカいことをしでかしますよ」 

茜「ああ…飄々として見えるけど、実は人情味に溢れて芯の一本通った男だよ」 


663 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 18:03:24.75 ID:o/0mBV14O
--- 

梨花「……大石、今なんと言いましたですか?」 

大石「聞こえませんでしたか?私は以後…園崎近辺の捜査を自粛させてもらいます」 

銀時『あ、あのオバチャン…さっきの休憩中に何しでかしやがったんだ!?』 

茜「……」 

バキッ!ドカッ!! 

銀時「ジゴッ!スパークッ!」 

茜「…次、同じことを考えたら本当に首から下がなくなると思いな」 

銀時「……はい」 

銀時『まさか…ブ、ブレインコントロールか!800ライフ払ったのか!?』 


670 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 18:17:03.85 ID:o/0mBV14O
魅音「で…でも、これで!」 

茜「ああ…いざこざはもう解決さ、あたしらが鬼隠しでいがみ合うことはもうないよ」 

大石「言っときますけど、それ以外の罪は見逃しませんからねぇ」 

魅音「…や、やったよ梨花ちゃん!分かってもらえたよ!」 

梨花「ありがとなのです…圭一も…沙都子も…詩ぃと魅ぃも…レナも…あと銀時も」 

銀時『オイィィィ!何で俺だけついでみてーな感謝なんだァァァァァ!?』 

大石「坂田さん…喜んでるところすみませんね、あなた達の知る鬼隠しの情報ですが…」 

銀時「いやあんま喜んでねーけど…」 

銀時『梨花の転生うんぬんの件は端折ったほうが良さそうだな…』 

671 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 18:25:42.96 ID:o/0mBV14O
大石「…それは本当なんですか?まさか今年の標的が古手家のあの子とは……」 

銀時「ああ…祭りの時にはあいつの周辺、張っておいちゃくれねーか」 

大石「分かりました…こちら側で手配しておきましょう」 

銀時「それと…手が空いてたらで構わねーんだがな…」 

大石「……?」 


673 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 18:34:47.95 ID:o/0mBV14O
--- 
同日、夜-園崎家 

魅音「はは…お母さんに大分怒られちゃったよ、頭首たるもの気安く頭を下げるな!って…」 

梨花「魅ぃ…ありがとうなのです、本当に…」 

沙都子「何にいたしましても…これで梨花はもう安全なのではございません?」 

詩音「そうですね…警察が味方になって梨花ちゃまを守ってくれるなら…」 

銀時「………」 

676 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 18:43:06.06 ID:o/0mBV14O
圭一「…先生?」 

銀時「まだ…安心すんのは早すぎんぞ生徒諸君」 

魅音「…?」 

銀時「…テメーら、祭りの時は俺が今から言うヤツらに用心しろ」 

レナ「まさか…先生、梨花ちゃんを狙ってる人に心当たりがあるのかな?かな?」 

銀時「根拠はねーが…まあ一応な」 

梨花「それは…誰なのですか?」 

銀時「人造人間18号、富田…いや冨樫か、あとは病院にいたイルカ先生」 

一同「……」 


681 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 18:58:46.82 ID:o/0mBV14O
梨花「つまりは…富竹、鷹野、そして入江の三人ですね?」 

銀時「まー…そうとも言うな」 

圭一「先生、そうとしか言いません」 

沙都子「イルカ先生とは一体どういう意味なのでございましょう…」ボソッ 

レナ「沙都子ちゃん…それは気にしちゃいけないんだよ」ボソッ 

圭一「けど何でその三人なんだ!?先生、理由を教えてくれ!」 

銀時「教えてくれ…?前原君、それが人に物を頼むときの態度かな?」 

圭一「お…お願いします、教えてください先生」 

銀時「人に物頼むときは額を地面にこすりつけんのが常識…」 

レナ「…先生、教えてくれるよね?」 

銀時「分かったっての…その振り上げた鉈をゆっくり下ろせ…つかどっからだした」 

685 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 19:21:41.64 ID:o/0mBV14O
銀時「少し考えたんだがな…梨花を殺す理由のある連中がこの村にいねーんだわ」 

魅音「い、いないって…?」 

銀時「まあ、正直最初は沙都子の犯行かと疑ってたけどね」 

沙都子「わ、私ですか!?私こそ梨花に危害を加える理由などございませんわ!」 

銀時「自分より可愛げがある梨花を消してこの村のマスコットポジションを独占…」 

銀時「それによってこの村の爺婆を手込めにして新世界の神になろうとしてるのかと…」 

レナ「先生」 

銀時「とまあ冗談はここまでだ、だからその鉈は下ろそう?危ないから下ろそう?」 


692 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 19:38:15.53 ID:o/0mBV14O
銀時「この村の中に犯人がいねーってんなら…外部から来た連中が怪しいだろ」 

圭一「それは…たしかにそうですけど…」 

詩音「あの三人に梨花ちゃまを殺す動機があるとは思えませんけどね…」 

沙都子「い、入江先生と鷹野さんは良い人でしてよ!梨花を殺そうだなんて…」 

銀時「…梨花、お前はどう思う?」 

梨花「……銀時の言うことにも一理あるのです」 

沙都子「そんな…」 

魅音「じゃあ梨花ちゃん…あの三人の内の誰かに殺される理由に心当たりは?」 

梨花「それはないのですが…これを見てほしいのです」 

圭一「何だコレ…スクラップ帳?」 


698 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 19:54:04.21 ID:o/0mBV14O
詩音「あ…それ、私が鷹野さんからもらったものです」 

銀時「そう…そいつだ、俺も最初は18号が暴走したと思ったんだけどな」 

詩音「そういえば梨花ちゃまが言ってましたね…このスクラップ帳のこと」 

銀時「まあ…テメーら一回読んでみろって」 

圭一「は、はあ…」 

--- 

圭一「………」 

魅音「………」 

沙都子「………」 

銀時「どうよ、面白かったか?やっぱオッシーが最高だったか?」 

詩音「オヤシロ様ヴォルデモート説が一番ですよね?」 

レナ「ねえ先生…このスクラップ帳に何か意味があるのかな?かな?」 


700 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 20:05:23.45 ID:o/0mBV14O
銀時「まあつまりな…アレだ、例えば今日がクリスマスだとしよう」 

沙都子「…はい?」 

銀時「クリスマスは世界の人間を真っ二つに分ける、彼女がいるやつといないやつだ」 

圭一「あの…先生、何か急に話があさっての方向に言ってませんか?」 

銀時「彼女がいる奴にとっちゃロマンティックが止まらないまさにシャイニングな日だ」 

銀時「その分、彼女がいねーやつの落ち込み具合は半端ねえもんがあるわけよ」 

銀時「その落ち込んでるときに目の前で路上キスしてるカップルがいたらどうなる?」 

709 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 20:13:07.39 ID:o/0mBV14O
銀時「いつもの反応なら『へっ、ああいうのはすぐに別れんだよ、ザマーミロ』だ」 

銀時「だがその日に限っては『お前俺と代われ、五百回死ね』などと過激な思想になる」 

銀時「まあ何が言いてえかっつーと…心理状態とその場のノリってこえーよな、うんうん」 

魅音「わ…分かるような分からないような……」 

梨花「…ボクがちゃんと説明しますのです」 

レナ「あ…梨花ちゃん、ちょっと待っててね…先生、ちょっと」 

銀時「ん?」 

バキッ!ドカッ!ゴバキッ! 

銀時「ヒャド!マヒャド!バギクロスゥゥゥゥ!!」 


714 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 20:27:34.56 ID:o/0mBV14O
梨花「…というわけなのです」 

魅音「人によってはこの記事を事実として受け取りかねない…か」 

沙都子「オッシーはさすがにやりすぎだと思いましたが…」 

レナ「うん、所どころに『そうかも』って思う箇所を上手く織り交ぜてるね…」 

圭一「先生の言ってることもあながち間違いじゃないのかも…先生?」 

銀時「………」チーン 

沙都子「完全にノックアウトされてますわね…」 

魅音「レナ…ちょっとやりすぎたんじゃないの?」 

レナ「…さすがに北斗百烈拳はやりすぎたかな?かな?」 

圭一『レナ…もうお前一人で敵とか全部倒せるんじゃないか?』 



720 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 20:43:24.88 ID:o/0mBV14O
魅音「なるほど…確かにこのスクラップ帳はちょいと怪しいねぇ」 

レナ「でも鷹野さん…オヤシロ様に関する記事を面白がって集めてただけじゃないかな?」 

沙都子「そうですわね…これだけで鷹野さんを犯人だとするのはおかしいですわ」 

梨花「…これだけでは信憑性に欠けますが、疑わしいのも事実なのです」 

銀時「まーそーゆーかんじだ、うん」ボタボタ 

魅音「ちょ…銀さん…血だらけだけど大丈夫?」 

銀時「こういうのはな、場数をこなしてりゃ慣れんだよ」 

レナ「ご、ごめんなさい先生…さすがにやりすぎたかも」 


724 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 20:57:06.56 ID:o/0mBV14O
梨花「ただ…綿流しの日に富竹と鷹野は殺され…死体も見つかっているのですよ?」 

銀時「……あ」 

梨花「これが事実なら…銀時の推理がすべて破綻してしまうかもしれないのです」 

銀時「いやいや、それはないから!ちゃんとそのトリックも考えてあるから!」 

梨花「ほ、本当ですか!?」 

銀時「名探偵銀さんは嘘つかないからね?」 

銀時『そ、そんなのすっかり忘れてたァァァァ!トリックなんざ知るかァァァァ!』 


731 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 21:13:45.48 ID:o/0mBV14O
詩音「気になりますね…たしかに鷹野さん達が犯人なら…死体はどうしたんですか?」 

銀時「それは…アレだよ、最近は食品偽装とか流行ってるからそんな感じで…」 

圭一「…先生、食品偽装と死体偽装って大分手間が違うと思うんですけど」 

魅音「多分…死体偽装なんて園崎でも出来ないよ」 

銀時「……」 

レナ「じゃ、じゃあ…先生の推理は……」 

銀時「よーし分かった、じゃあお前らが納得するこの謎の解答を見せてやる!」 

銀時『無理だァァ!ここまで来て今更退けるかってんだバッキャロォォォォ!!』 


740 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 21:30:12.61 ID:o/0mBV14O
銀時「魅音…マジで園崎でもそういうの無理なの?頑張ればいけるだろ?」 

魅音「いや…無理だってば」 

銀時「詩音、イケるよな?」 

詩音「…無理だと思いますよ」 

レナ「魅ぃちゃんたちでも出来ないのに…そんなこと出来る人がいるのかな?かな?」 

銀時「……園崎で出来ないってことはだな」 

沙都子「で…出来ないということは?」 

銀時「そ…園崎家以上にデカい組織なら余裕で出来るってことだろ!」 

銀時「つまり敵は自衛隊だとかマフィアとか真選組とかその辺りってわけだァァァァ!」 

梨花「!」 

銀時『何この頭悪い答え!?もはや屁理屈にもなってねェェェェ!』 


749 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 21:54:57.58 ID:o/0mBV14O
梨花「やはり…そうなのですか」 

銀時「テメーらは知らないだろうが現実ってのは意外にアッサリしてるもんなの!」 

銀時「フリーザ様の最終形態見た時みたいな衝撃が意外にあんの!」 

銀時「だから……え、やっぱり?」 

梨花「銀時の推理はさすがなのです…鷹野が…本当に犯人なのかもしれないのです」 

銀時「……」 

銀時『何この冴え渡る勘?…死亡フラグ?ねえこれ死亡フラグなの?』 


753 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/25(金) 22:14:04.95 ID:o/0mBV14O
梨花「その組織について話せば長くなるのですが…鷹野が怪しいことは間違いないのです」 

沙都子「そんな…鷹野さんが…信じられませんわ」 

魅音「何にしても…用心するに越したことはないね…」 

詩音「入江先生に何か聞いてみたらどうでしょうか、私から聞いてもいいですけど」 

銀時「止めとけ、もしイルカ先生が敵ならお前がその日に鬼隠しにあっちまうだろ」 

梨花「下手に動いては…逆に危険なのかもしれないのです」 

銀時「……あ、やべえ」 

圭一「どうしたんですか?」 

銀時「敵を騙くらかす悪いこと思い付いちまったぜ…お前ら耳貸せ」