2: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:17:25 ID:5Ld
~大手ショッピングモール内・ベンチ~
美優「はぁ…Pさんへの誕生日プレゼント…どんなものを選べばいいのかしら…」
美優「この機会に思い切ってアピールしちゃえ、なんて言われたけれど…いくらなんでも、そこまでは…」
美優「…とは言え、いつまでも迷ってばかりじゃ…時間が過ぎていくだけだし…やっぱり、思い切って……思い……」
美優「贈り物だけでもいい……わよね…そんなガツガツしていたらみっともないだろうし……重い女だと思われたら……だけど…でも…」
美優「はぁ…Pさんへの誕生日プレゼント…どんなものを選べばいいのかしら…」
美優「この機会に思い切ってアピールしちゃえ、なんて言われたけれど…いくらなんでも、そこまでは…」
美優「…とは言え、いつまでも迷ってばかりじゃ…時間が過ぎていくだけだし…やっぱり、思い切って……思い……」
美優「贈り物だけでもいい……わよね…そんなガツガツしていたらみっともないだろうし……重い女だと思われたら……だけど…でも…」
引用元: ・美優「言葉なんてなくたって」
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3: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:17:41 ID:5Ld
P「あれ、美優さん?」
美優「ふぇっ…?」
4: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:18:22 ID:EaM
~フードコート~
P「何だか奇遇ですね、結構広いとこなのに偶然会っちゃうなんて」
美優「え、えぇ……そうですね……凄い…本当に、偶然……」
美優(聞かれてない……わよね……?)
P「何かお買い物ですか?」
美優「え、いえ……その、ウインドウショッピング……と言うか……」
P「あぁ、わかります。ぶらぶら見てるだけでも時間潰せちゃいますもんね」
P「けど、変装もなしにアイドルが一人で歩いていたら、何かと…目立ちませんか…?」
美優「いえ、そんな事……私、他の皆みたいなオーラとか、そういうのは…ないと思いますし…目立とうと思って、目立つ人間でもないですから」
P「何だか奇遇ですね、結構広いとこなのに偶然会っちゃうなんて」
美優「え、えぇ……そうですね……凄い…本当に、偶然……」
美優(聞かれてない……わよね……?)
P「何かお買い物ですか?」
美優「え、いえ……その、ウインドウショッピング……と言うか……」
P「あぁ、わかります。ぶらぶら見てるだけでも時間潰せちゃいますもんね」
P「けど、変装もなしにアイドルが一人で歩いていたら、何かと…目立ちませんか…?」
美優「いえ、そんな事……私、他の皆みたいなオーラとか、そういうのは…ないと思いますし…目立とうと思って、目立つ人間でもないですから」
5: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:18:49 ID:EaM
P「そうかなあ…美優さんほどの美人、見る人が見れば一発だと思うんだけど…」
美優「び、美人なんて、そんな事…Pさんくらいですよ、そんなふうに、言ってくださるのは…」
P「うーん……」
美優「ど、どうかされましたか…?」
P「いや、美優さん、もう少し自信持ったほうがいいんじゃないかなって、ちょっと思っちゃったもので」
美優「自信……私が、ですか」
P「ええ、こう……慎ましやかなのは美徳ですけど、行き過ぎると美優さん自身がキツイんじゃないかなって」
P「ああいや…差し出口で申し訳ないですけど…何言ってんだ俺…」
美優「…ふふっ」
P「な、何かおかしかったですか?」
美優「その…自信を持てって言ってくださる人が、自信なさそうにあわあわしていたから、何だか…すみません、失礼ですよね、私ったら」
P「あはは……いや、それは……」
美優「び、美人なんて、そんな事…Pさんくらいですよ、そんなふうに、言ってくださるのは…」
P「うーん……」
美優「ど、どうかされましたか…?」
P「いや、美優さん、もう少し自信持ったほうがいいんじゃないかなって、ちょっと思っちゃったもので」
美優「自信……私が、ですか」
P「ええ、こう……慎ましやかなのは美徳ですけど、行き過ぎると美優さん自身がキツイんじゃないかなって」
P「ああいや…差し出口で申し訳ないですけど…何言ってんだ俺…」
美優「…ふふっ」
P「な、何かおかしかったですか?」
美優「その…自信を持てって言ってくださる人が、自信なさそうにあわあわしていたから、何だか…すみません、失礼ですよね、私ったら」
P「あはは……いや、それは……」
6: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:19:05 ID:EaM
P「でも、そうか…自信がないのは、お互い様かもしれませんね」
美優「あの、お気を悪くさせてしまいましたよね…すみません」
P「いや、そんな事。…不思議と美優さんになら、嫌な気分とかしないって言うか…」
P「今更取り繕わなくったって、それが本心か冗談かくらいわかりますし」
美優「Pさん…」
P「あ、美優さん、この後予定とかあります?」
P「よかったら、ちょっと買い物に付き合ってほしいんだけど…いいですか?」
美優「あの、お気を悪くさせてしまいましたよね…すみません」
P「いや、そんな事。…不思議と美優さんになら、嫌な気分とかしないって言うか…」
P「今更取り繕わなくったって、それが本心か冗談かくらいわかりますし」
美優「Pさん…」
P「あ、美優さん、この後予定とかあります?」
P「よかったら、ちょっと買い物に付き合ってほしいんだけど…いいですか?」
7: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:19:25 ID:EaM
~夜・美優宅~
美優「あっという間に時間が過ぎて、結局自分の買い物は何もできないまま、帰って来てしまったけど……楽しかったな…」
美優「もう、日にちもそんなにないし……覚悟を決めるにも、やっぱり私なんかじゃ役者不足な気がして……」
ピピピピ
美優「あら、メール…?」
P『今日はお付き合いいただいて、ありがとうございました。おかげで楽しかったです』
美優「…………」
P『浮かない顔をされていたから、つい気になって声をかけたんですけど、良かったです。たくさん笑ってくれて、少しでも気晴らしになれたなら…』
P『でも、もし何か悩んでいることがあるのなら、話してくださいね。俺なんかで役に立てるかはわからないですけど、でも』
美優「……………あ」
P『やっぱり俺はあなたの担当プロデューサーですから』
美優「………そう……よね」
美優「Pさんは…プロデューサー、だものね…」
美優「あっという間に時間が過ぎて、結局自分の買い物は何もできないまま、帰って来てしまったけど……楽しかったな…」
美優「もう、日にちもそんなにないし……覚悟を決めるにも、やっぱり私なんかじゃ役者不足な気がして……」
ピピピピ
美優「あら、メール…?」
P『今日はお付き合いいただいて、ありがとうございました。おかげで楽しかったです』
美優「…………」
P『浮かない顔をされていたから、つい気になって声をかけたんですけど、良かったです。たくさん笑ってくれて、少しでも気晴らしになれたなら…』
P『でも、もし何か悩んでいることがあるのなら、話してくださいね。俺なんかで役に立てるかはわからないですけど、でも』
美優「……………あ」
P『やっぱり俺はあなたの担当プロデューサーですから』
美優「………そう……よね」
美優「Pさんは…プロデューサー、だものね…」
8: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:19:49 ID:EaM
美優『夜分遅くすみません、メール、わざわざありがとうございます』
美優『その、悩みがあって…すっかり見透かされていたみたいですけど。贈り物、なんです』
美優『日頃お世話になっている人に、どんなものを贈ったらいいのか……どれくらい気持ちを込めていいのか、わからなくて』
P『どんな贈り物でも、気持ちがこもっていればきっと嬉しいと思いますよ。俺なら…そうだなぁ』
P『お金なんてかからなくても、手紙とか、ちょっとした言葉と一緒に、疲れてるときにそっと甘いモノでも差し出してくれたら…それだけで、嬉しいモンだと思いますし』
P『どういう相手に贈るのか、わからないので参考になるかはわからないですけど。目上の方相手だとそれなりに気も遣いますしね』
美優『その……もしPさんなら、何が欲しいですか?』
美優『私なんかのお手紙や贈り物で、喜んで貰えるんでしょうか、本当に』
P『それは嬉しいですよ』
P『美優さん、これだけは言っておきますけど…』
P『好きじゃない相手に好きとか嬉しいと言えるほど、俺は大人じゃないです』
P『自分が好きじゃない人を人に売り込めるほど、器用じゃないんです』
P『……なんて、ずるい言い方ですよね。…すみません、こんな答えで…』
P『待ってます、俺』
P『どれだけ時間がかかっても、急かしたり、嫌ったりなんてしませんから』
P『俺なんかより…もっといい人に出逢えるかもしれないし、焦って答えを出さなくても、大丈夫です』
P『あぁ……その……気付いてないですから、俺』
P『大丈夫ですよ、美優さん』
美優「………優しすぎますよ…Pさんは…」
美優「こんな……Pさん自身が辛いだけって…私……私は……」
美優『その、悩みがあって…すっかり見透かされていたみたいですけど。贈り物、なんです』
美優『日頃お世話になっている人に、どんなものを贈ったらいいのか……どれくらい気持ちを込めていいのか、わからなくて』
P『どんな贈り物でも、気持ちがこもっていればきっと嬉しいと思いますよ。俺なら…そうだなぁ』
P『お金なんてかからなくても、手紙とか、ちょっとした言葉と一緒に、疲れてるときにそっと甘いモノでも差し出してくれたら…それだけで、嬉しいモンだと思いますし』
P『どういう相手に贈るのか、わからないので参考になるかはわからないですけど。目上の方相手だとそれなりに気も遣いますしね』
美優『その……もしPさんなら、何が欲しいですか?』
美優『私なんかのお手紙や贈り物で、喜んで貰えるんでしょうか、本当に』
P『それは嬉しいですよ』
P『美優さん、これだけは言っておきますけど…』
P『好きじゃない相手に好きとか嬉しいと言えるほど、俺は大人じゃないです』
P『自分が好きじゃない人を人に売り込めるほど、器用じゃないんです』
P『……なんて、ずるい言い方ですよね。…すみません、こんな答えで…』
P『待ってます、俺』
P『どれだけ時間がかかっても、急かしたり、嫌ったりなんてしませんから』
P『俺なんかより…もっといい人に出逢えるかもしれないし、焦って答えを出さなくても、大丈夫です』
P『あぁ……その……気付いてないですから、俺』
P『大丈夫ですよ、美優さん』
美優「………優しすぎますよ…Pさんは…」
美優「こんな……Pさん自身が辛いだけって…私……私は……」
9: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:20:11 ID:EaM
~数時間後、P宅~
P(勘違いだったら…凄く顔合わせづらいな……あれから返事も来ないし……)
P「がっつき過ぎた…かな…はは」
P「でも…我慢ができてるようで、結果を急いでるの、見え見えだよな……俺」
P「ダメだなぁ…」
P「けど、それでも…俺は…」
ピーンポーン
P「……………まさか」
ガチャリ
美優「…………Pさん」
P「美優…さん……」
P(勘違いだったら…凄く顔合わせづらいな……あれから返事も来ないし……)
P「がっつき過ぎた…かな…はは」
P「でも…我慢ができてるようで、結果を急いでるの、見え見えだよな……俺」
P「ダメだなぁ…」
P「けど、それでも…俺は…」
ピーンポーン
P「……………まさか」
ガチャリ
美優「…………Pさん」
P「美優…さん……」
10: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:21:46 ID:EaM
美優「すみません、その……こんな時間に……」
P「いえ、汚いとこですけど……その」
美優「………書いてきました」
P「……え」
美優「それと、これ……すみません、夜遅くで……こんなものしか、買ってこられなくて」
P(コンビニのチョコ。決して高いものじゃない……だけど、俺がいつも食べてるもの……それと)
P(その袋の中に、手紙が一枚。)
P「……読んでも」
美優「……はい」
P「……………」ペラリ
『あなたが、すきです』
11: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:22:04 ID:EaM
P(一行だけの手紙。ワンコインで買える、どこにでもあるチョコ菓子。)
P(気付けば俺は…彼女を抱きしめていた)
美優「Pさん…」
P「俺は…単純で…頭、うまく回らなくて…」
P「もし嫌だったら……逃げてくださいよ」
美優「……嫌なわけ、ないです」
P(そう言った彼女は、自分から…)
P(気付けば俺は…彼女を抱きしめていた)
美優「Pさん…」
P「俺は…単純で…頭、うまく回らなくて…」
P「もし嫌だったら……逃げてくださいよ」
美優「……嫌なわけ、ないです」
P(そう言った彼女は、自分から…)
12: 名無しさん@おーぷん 2018/06/13(水)06:22:23 ID:EaM
美優(あの夜、結局、この気持ちが実る事はなかった)
美優(ずるいですよね、お互いに)
美優(けれど、気持ちを伝えずにはいられなくて、子供のように求めあって、そうして…)
美優(伝えてしまった言葉を抱きしめたまま、私は今もアイドルを続けている)
美優(隣にはいつもあの人がいて、見つめれば笑みを返してくれるけれど)
美優(もう、あの夜のように近づく日は来ないだろうな、と。何となく、理由もなく、そう感じていた)
美優(だから、よかったんです。一言で。)
美優(よかったんです、安い、誰でも、どこでも買えるようなチョコレートで。)
美優(特別なものじゃなくても、特別になれなくても。あの夜、あなたは確かに…私を見てくれていましたから)
だから…苦くて、少しだけ甘いこのぬくもりは…
お互いを傷付けることのない距離で、ただ一度だけ。
募る想い 零れ落ちてしまう前に
笑顔のまま。 最後のキスを。
美優(ずるいですよね、お互いに)
美優(けれど、気持ちを伝えずにはいられなくて、子供のように求めあって、そうして…)
美優(伝えてしまった言葉を抱きしめたまま、私は今もアイドルを続けている)
美優(隣にはいつもあの人がいて、見つめれば笑みを返してくれるけれど)
美優(もう、あの夜のように近づく日は来ないだろうな、と。何となく、理由もなく、そう感じていた)
美優(だから、よかったんです。一言で。)
美優(よかったんです、安い、誰でも、どこでも買えるようなチョコレートで。)
美優(特別なものじゃなくても、特別になれなくても。あの夜、あなたは確かに…私を見てくれていましたから)
だから…苦くて、少しだけ甘いこのぬくもりは…
お互いを傷付けることのない距離で、ただ一度だけ。
募る想い 零れ落ちてしまう前に
笑顔のまま。 最後のキスを。
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