前回 唯紬「承太郎君が!」澪律梓「ボーカル!」

3: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 20:48:08.32 ID:/qXBqoDO
前作を読んでくださった方

読んでいただいてありがとうございました

主な時期は澪の事件以降です

今回もお付き合いいただければ嬉しいです

引用元: 承太郎「平沢達との奇妙な冒険」 


けいおん! 琴吹紬 (1/8 PVC塗装済み完成品)
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6: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 20:57:20.92 ID:/qXBqoDO
前作読んでないけど、もしかしたらこれを読むかもしれない方

前作は読まないでも

・承太郎は軽音部
・花京院は生徒会
・みんな仲良し
・承太郎は原作より優男

これだけわかってれば大丈夫だと思います


7: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:04:31.73 ID:/qXBqoDO
今までのまとめ
・スタープラチナ(軽音部で飼っているヒトデ)
・梓夢オチ回の一等:エジプト旅行
・唯達はDIOっぽい人を見たことあり
・演芸会でエンヤ婆っぽい人を目撃

他に何かあったら追々追加します

ちなみに、唯達の顔は京アニではなく、荒木先生バージョンです

それでは、次から投下します

8: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:06:48.27 ID:/qXBqoDO
3年時の夏休み明け!

花京院「お、みんな。おはよう!」

唯「花京院君!おはよー♪」

澪律紬和「おはよう」

承太郎「どうした?やけに嬉しそうじゃあないか」

花京院「わかるかい?」ニヤニヤ

律「顔にめっちゃ出てるぞ」

花京院「顔に出したくもなるさ」

9: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:07:28.24 ID:/qXBqoDO
和「一体どうしたのよ?」

花京院「この前、商店街でくじ引きがあっただろう?」

澪「そういえばあったな」

花京院「実は、そのくじ引きで僕の母親が一等を当てたんだ」

唯澪律紬和「一等!?」

承太郎「お前の母親はよっぽど強運らしいな」
「それで、その一等の中身はなんだ?」

花京院「エジプト旅行さ!」

唯澪律紬和承「!」

10: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:08:10.25 ID:/qXBqoDO
澪「す、すごいじゃないか!」

律「いつ出発するんだ!?」

花京院「出発は…確か12月ぐらいだったかな」

律「12月かぁ」
「結構遅いんだな」

花京院「旅行会社もいろいろ準備があるんじゃないかな」

唯「花京院君お土産よろしくね!」

花京院「いわれないでも買ってくるさ」フフッ

11: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:09:47.94 ID:/qXBqoDO
音楽室!

梓「へぇ~、花京院先輩がエジプトに」

承太郎「ああ」

唯「いいよね~」
「私にもくじ運があればなぁ」

梓「確かに一度は外国に行ってみたいですね」

澪「ムギって何ヵ国ぐらい旅行に行ったことあるんだ?」

紬「ん~…」
「ヨーロッパはある程度行ったし…」
「ごめんなさい、わからないわ」

唯澪律梓「うらやましい…」

12: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:10:19.33 ID:/qXBqoDO
承太郎「なぜそんなに外国に行きたいんだ?」

唯「料理が私を呼んでるからだよ!」

澪「相変わらず食べ物のことばっかりだな…」

梓「承太郎先輩は外国に行ってみたくないんですか?」

承太郎「外国の海を見てみたいぐらいだな」
「それ以外行きたいとも思わないぜ」

澪「こっちは海ばっかりだ…」

13: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:10:48.36 ID:/qXBqoDO
律「でも何かわかるかも」

紬「何が?」

律「何かさ、外国の人ってフレンドリーなイメージあるからさ」
「ジョジョそんな感じのやかましい奴嫌いじゃん」

紬「確かにその分日本の方が良さそうね」

承太郎「日本にも目の前にやかましい奴が5人ほどいるがな」

律「美女5人をやかましいの一言で一掃するとは!」

唯「もったいないね~」ニヤッ

承太郎「言ってろ…」

14: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:11:46.76 ID:/qXBqoDO
時は流れて12月のある日!

承太郎「いよいよ明日か」

花京院「ああ」
「すごく楽しみだ」

律「今日は寝れないんじゃないか?」

花京院「そうかもね」フフッ

澪「エジプトのどこに行くんだ?」

花京院「ピラミッドとかスフィンクスなんかを見に行くらしい」
「まあ、どこそこじゃあないかな」

15: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:12:16.81 ID:/qXBqoDO
唯「花京院君!」キラキラ

花京院「わかってるさ」
「お土産だろう?」フフッ

唯「ありがと~♪」

和「気をつけるのよ?」
「旅先じゃ何が起こるかわからないし」

花京院「心配はいらないさ」
「おや、もうこんな時間か」
「僕は帰るよ。準備をしなくちゃあならない」
「それじゃあまた」スタスタ

紬「バイバ~イ♪」

16: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:12:48.68 ID:/qXBqoDO
数日後の空条家!

承太郎(…暇だな)
(花京院もいないしな…)
(…何もやる事がねーぜ)

ピリリリ

承太郎(…平沢か)ポチッ
「何だ?」

唯『じょ、承太郎君ッ!』
『憂が!憂がぁぁあああああ!』

承太郎「どうしたッ!」
「落ち着くんだ平沢ッ!」

唯『憂が倒れちゃったんだよぉぉぉおおおお!』

承太郎「何ッ!?」
「待ってろ!すぐに行くッ!」

17: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:13:22.76 ID:/qXBqoDO
平沢家!

承太郎「平沢ッ!」ガチャッ!

和「承太郎君!上よ!」

承太郎「ああ!」タタタタ

ガチャッ!

承太郎「ハァ…ハァ…」

憂「はぁはぁ…」

唯「承太郎君…」グスッ
「う…憂がぁ……」ポタポタ

承太郎「大丈夫だ…落ち着くんだ…」

唯「うっ…うんっ…」ポタポタ

18: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:14:07.95 ID:/qXBqoDO
バタバタバタバタ

梓「憂っ!」ハァハァ

律「憂ちゃんは大丈夫なのか!?」

承太郎「…全員来たのか」

和「とりあえず意識はあるわ」
「承太郎君が来る少し前から…熱を計ってるんだけど…」

澪「だけど…?」

和「体温計が…鳴らないの…」

澪「え…?」

19: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:15:16.84 ID:/qXBqoDO
和「体温計が『計り終わりました』って合図をしないのよッ…」

梓「それは…憂はかなり高熱ってことじゃあ…」

ピピピピッピピピピッ

和「…憂…少しごめんね」スッ
「ッ!」ポロッ

コトッ

紬「どうしたの!?」

和「…すごく…熱いわ」
「こんなに熱く…憂…」
「あっ!体温計は…」

承太郎「体温計ならここに落ちてるぜ」ヒョイッ
「なにッ…こいつは…」

20: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:15:50.66 ID:/qXBqoDO
承太郎「おいッ!救急車を呼べッ!」

澪「え…そんなに…」

承太郎「いいから早くしろォォオオオーーーーーッ!!」

紬「承太郎君!ちゃんと説明して!」

承太郎「平沢の体温が42度あるッ!」
「早く救急車だッ!」

紬「42度!?」
「救急車は少し待って!」ポチポチ

プルルルル

紬「早く…早く出てッ…」

斎藤『はい。いかがなさいましたか、紬お嬢様』

紬「斎藤ッ!今日私を送った家に何か乗り物を寄越しなさい!」
「それと病院の手配をッ!」
「一刻を争うの!すぐに来てッ!」

斎藤『かしこまりましたッ!』

21: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:16:37.78 ID:/qXBqoDO
唯「ねぇ…」

澪「…どうした?」

唯「何で…みんなこんなに騒いでるの…?」

澪「唯…落ち着いて聞いてくれるか…?」

唯「うん…」

澪「今…憂ちゃんは」
「…かなり危険な状態だ」

唯「え…」

澪「…率直に言う」
「憂ちゃんは…死んでしまう危険があるんだ」

唯「そ…んな…」
「だって…さっきまで…元気…だったよ?」ワナワナ

澪「…それでもだ」
「危険なんだ…42度は…」
「いくら元気だったとしても…」

22: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:17:19.73 ID:/qXBqoDO
唯「や…だ……」ガクガク
「嫌だよ…」
「憂…?」

憂「はぁはぁ…」

唯「ねえ憂ってば…」ユサユサ

承太郎「平沢ッ!そこから離れろッ!」

唯「憂っ…」ユサユサ
「返事してよ憂っ!」ユサユサ

澪「唯ッ!」ガシッ

唯「やだっ!離してよ澪ちゃん!」
「憂の…憂の近くにいさせてよぉぉおーーー!」

23: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:17:55.43 ID:/qXBqoDO
律「唯ッ!こっち向け!」

唯「嫌だよ!離してよ!」

律「いいからこっち向け!」グイッ

唯「っ!」

律「いいか…お前が憂ちゃんを呼んで…揺さぶって…」
「どれだけ憂ちゃんに負担がかかったと思ってるッ!」

唯「あ…」

律「離れたくない気持ちもわかる…」
「けど…本当に憂ちゃんのことを思うんなら…」
「そこでじっとしてるんだ…」

24: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:18:29.45 ID:/qXBqoDO
唯「……」ストン
「う…い…」

憂「おね……ちゃん…?」ハァハァ

唯澪律紬梓和承「!」

憂「わた…し……だい…じょぶ…だ…から……」ハァハァ

唯「憂ぃ…」ウルウル

バタバタ

斎藤「紬お嬢様ッ!」

紬「斎藤!」
「あのベッドに寝てる子を病院へっ!」

斎藤「かしこまりました!」ガシッ

紬「みんなも行きましょう!」

25: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:18:59.84 ID:/qXBqoDO
病院!

憂「……」スースー

澪「とりあえず…落ち着いたみたいだな…」

梓「そうですね…」

律「一体…何なんだろうな…」

和「何もなければいいけど…」

コンコン ガラッ

唯承「……」スタスタ

梓「唯先輩に承太郎先輩…憂のことは…」

承太郎「…全員部屋から出てくれ」

澪「何で…」

承太郎「…いいから出てくれ」

26: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:19:34.38 ID:/qXBqoDO
待合室!

律「それで…どうだったんだ…?」

紬「それが…原因がわからないらしいの…」

澪律梓和「え…」

承太郎「…今は点滴である程度はマシな状態らしい」
「…だが…この後がどうなるか分からないとのことだ」

梓「そう…ですか…」

和「…唯は病室に一人で大丈夫なの?」

27: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:20:01.31 ID:/qXBqoDO
承太郎「…俺が様子を見てくる」
「もう遅い。お前らは帰った方がいい」

澪「ううん…私も行くよ」

律「…私も行く」

梓「…私も行きます」

和「…私も行くわ」

紬「…みんな行くのね」
「それじゃあ、お見舞いしたらみんなを斎藤に送らせるわ」

承太郎「…そうか」
「…行くぜ」

28: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:20:32.79 ID:/qXBqoDO
憂の病室!

コンコン ガラッ

憂「……」スースー

唯「……」

律「唯…」

唯「……」クルッ
「あ…みんな…」

29: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:21:16.97 ID:/qXBqoDO
梓「憂の調子はどうですか…?」

唯「うん…よく寝てるよ」

梓「そうで…」
「ッ!」
「承太郎…先輩…」ガクガク

承太郎「…何だ」

梓「ここにいるの…何人ですかね…?」ガクガク

承太郎「…平沢、お前、平沢、秋山、田井中、琴吹、真鍋、俺」
「…8人だが」

30: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:22:49.35 ID:/qXBqoDO
梓「う…憂のベッドより手前…入り口側に8人いますよね…?」ガクガク

承太郎「ああ」
「…どうした?何か様子がおかしいぜ?」

梓「憂のベッドの奥の左側に…鏡…ありますよね…?」ガクガク

承太郎「ああ」チラッ
「ッ!」
「こ…こいつはッ…」

?「……」ドドドドドドドドドドドド

承太郎が目にしたもの…それは…
何か人のようなものであったッ!

31: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:23:35.36 ID:/qXBqoDO
承太郎「な…何だ…あれはッ…」ハァ…ハァ…
(ベッドの奥に座ってやがったから気づかなかったッ…)

梓「わかんないです…」ガクガク
「ムギ先輩…この病院…幽霊が出るって噂…ありますか…?」ガクガク

紬「いいえ…そんな噂聞いたことないわ」

律「幽霊…?」

澪「ヒッ…」

和「見間違いじゃ…」

承太郎「いや…確かにいる」
「全員そこの鏡を見てみな…」

律「うわっ!」ビクゥ!

紬「きゃっ!」ビクゥ!

澪「あ…」パクパク

和「あっ!」ビクゥ!

唯「ほんとだ…」

32: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:24:17.55 ID:/qXBqoDO
梓「憂は…これが原因なんじゃあ…」

唯「それは違うと思う…」

梓「え…?」

唯「何かわかるんだ」
「あの人…すごく優しい感じがする」

承太郎「確かにな」
「…見たところ危害も加えなさそうだ」

律「本当に大丈夫なのか…?」

承太郎「恐らくな」
「そいつは人間じゃあない」
「何かこっちからしない限り無害だろう」

澪「それじゃあ…今日は帰るか」

紬「みんな送っていくわ」
「唯ちゃんはどうする?」
「私の家に泊まってもいいけど…」

唯「ううん…大丈夫」
「ありがとね、ムギちゃん」

斎藤「皆様、お迎えにあがりました」

33: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:24:50.96 ID:/qXBqoDO
帰り道!

ブロロロロ

紬「あとは承太郎君だけね」

承太郎「ああ」

紬「憂ちゃんの隣にいた人…何者かしら…?」

承太郎「…見当がつかない」
「今は幽霊としか言いようがないな」

紬「そうね…」
「明日から調べてみるわ」

承太郎「そうか、頼む」

34: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:25:30.99 ID:/qXBqoDO
キィッ

承太郎「着いたか」
「わざわざ悪かったな」ガチャッ

紬「ううん、いいの」
「それじゃあ、また明日学校で」

斎藤「お体に気をつけてください」

承太郎「ああ」
「じゃあな」

バタン

35: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:26:06.15 ID:/qXBqoDO
斎藤「…紬お嬢様」

紬「何?」

斎藤「先ほど空条様とお話されていました『幽霊』とは?」

紬「あなたは憂ちゃんの病室の鏡を見たかしら?」

斎藤「はい」
「皆様が注目されていたので」

紬「鏡に映ってなかった?」

斎藤「何がでしょうか?」

紬「ベッドの横に人のようなものが座ってたでしょ?」

36: 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします 2010/12/20(月) 21:27:16.00 ID:/qXBqoDO
斎藤「いえ…そのようなものは決して…」
「鏡には壁とベッドしか映っておりませんでした」

紬「何も…見えなかったの?」

斎藤「はい」

紬「あの病院…幽霊が出るって噂…あるかしら?」

斎藤「あの病院は琴吹グループのものですが」
「そのような噂は誰からも聞いておりません」

紬「そんなはずは…」
「みんな確かに見たって…」

斎藤「…皆様お疲れだったのでしょう」
「紬お嬢様も今日はゆっくりお休みください」

紬「…ええ」
(…どういうこと…?)

この日…ニューヨークから一人の老人が日本へ旅立った…

To Be Continued…

46: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:17:13.23 ID:RPr31gDO
翌日の教室!

律「唯は休みか…」

澪「まあ…昨日あんなことがあったしな…」

紬「…みんなに話があるの」

和「何かしら?」

紬「昨日…みんな憂ちゃんの病室で幽霊…見たわよね?」

澪「ヒッ…」ガクガク

律「ああ…見た」

47: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:18:23.41 ID:RPr31gDO
紬「私…斎藤に聞いてみたわ」
「斎藤も幽霊を見たの?って」

承太郎「…大体予想がつくんだが」

紬「それじゃあ率直に言うわ」
「斎藤だけじゃなく、病院の関係者全員…」
「幽霊なんかあの病院で見たことないらしいの」

澪「そ…それって…」

承太郎「俺達に…霊視に近い能力が身についたってことか…」

律「そんな漫画みたいなこと…」

和「でも…今はそうとしか考えられないわね」

48: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:19:36.74 ID:RPr31gDO
紬「それで、一つ提案があるの」

澪「何だ…?」

紬「今日…また確かめに行きましょう」
「憂ちゃんの病室へ」

澪「でも迷惑じゃないか…?」

律「いや…行こう」
「私達にしか見えないなら尚更行った方がいい」
「あいつが憂ちゃんに何かしたら、止めれるのは私達しかいないんだ」

和「そうね…」
「行きましょう、憂の病室へ」

承太郎「中野も連れていった方がいいだろう」
「呼んでくるぜ」

49: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:21:28.30 ID:RPr31gDO
憂の病室!

コンコン

唯「誰だろ…」スタスタ
「どうぞ」ガラッ

律「よっ」

唯「あ…みんな…」

澪「憂ちゃんは…」

唯「昨日よりは熱も下がったみたい」

澪「そっか…」ホッ

50: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:22:28.69 ID:RPr31gDO
承太郎「平沢…少し中に入れてくれ」

唯「あ、それもそうだね」
「みんな入って」

承太郎達は部屋に入る…
ベッドの横には…まだ幽霊が座っていた

澪律紬梓和承「ッ!」

承太郎「まだ…いたのか…」

唯「まだって、あの座ってる人のこと?」

紬「ええ…」
「どうやら見間違いじゃなかったようね…」

51: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:23:35.04 ID:RPr31gDO
梓「唯先輩…あの人…ずっといたんですか?」

唯「うん…私が来た時からずっと…」
「看護婦さんに聞いたんだ、あの人誰ですか?って」
「そしたら、『誰もいないけど…』って言われちゃった」

和「どうやら…斎藤さんは気を遣ってくれたってわけじゃあないみたいね」

52: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:24:15.48 ID:RPr31gDO
唯「でも、その人何もしてこないんだ」
「ううん…一回も動いたところを見たことがない…」

律「何なんだ?そいつの目的は…」

梓「とりあえず…本当に何もしてこないんですね?」

唯「うん…」

紬「ひとまず…安心ってことかしら」

和「あんまり長居しても悪いから帰りましょう?」

承太郎「…ああ」
「お前はまだいるのか?」

唯「うん…もう少しだけ」

律「唯…気持ちはわかるけど…学校には来いよ?」

唯「…うん」

53: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:25:04.05 ID:RPr31gDO
帰り道!

澪「唯…目が真っ赤だったな…」

承太郎「…寝れなかったんだろうな」

和「ええ…」
「あの子…すごく優しい子だから」

律「まあな…特に憂ちゃんのこととなると…」

澪「律止まれ!」
「信号まだ赤だぞ!」

律「うぉっ!」
「危ねー…」

54: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:25:46.11 ID:RPr31gDO
紬「あ…」

梓「どうしました?」

紬「私の家の方向から煙が上がってるから…」

承太郎「…火事か」

澪「かもな…冬場は多くなるし」
「ムギの家は大丈夫なのかな…」

紬「何も連絡はないから大丈夫だと思う…」

澪「そっか…」

55: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:27:32.51 ID:RPr31gDO
律「ここの信号待ち時間長いな~」

梓「そうですね」
「特に交通量が多いわけでもなさそうですけど」

澪「あ、青に変わった」
「行くか」スタスタ

律「こういう話してたら変わるんだよな~」

澪は先頭を歩きだす…
何かが迫っていることにも気づかずに…

56: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:30:48.60 ID:RPr31gDO
ブォォオオオオオ!

迫ってきていたのはトラックだったッ
スピードを緩める気配はなく!
真っ直ぐに澪に突っ込んできたッ!

律「って澪!」
「トラックが突っ込んできてるぞォォオーーーーーッ!」


澪「え…」

梓「澪先輩逃げてェェェーーーッ!」

紬「澪ちゃん!早く走ってぇえええッ!」

和「ドライバーは何やってんのよッ!」
「澪ッ!早く逃げてッ!」

澪「い…」
「いやああああああああああああああああああああああああっ!」

57: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:31:49.16 ID:RPr31gDO
承太郎「秋山ァァアアアアア!」ズギュ―z_ン!

澪のもとに駆け出す承太郎ッ
しかしッ!承太郎と共に駆け出す者がもう一人いたッ!

律「あ…あれはッ…」

紬「こんなこと…嘘ッ…」

梓「今承太郎先輩の背後に現われたのはッ…」

和「まさかッ!」

律紬梓和「幽霊ッ!?」

58: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:33:01.18 ID:RPr31gDO
承太郎「止まりやがれッ!」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

その幽霊は、澪を助けたいという気持ちから現れたのか…
承太郎の気持ちに応えるかのようにトラックに拳を繰りだしたッ!

梓「やった!トラックが横転する!」

和「いいえ!まだよッ!」
「トラックは澪に向かって滑ってる!」

澪「あああああああああああああああああああああっ!」ズギュ―z_ン!

59: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:34:25.33 ID:RPr31gDO
紬「あれはッ!」

律「まさか…まさかッ!」
「澪にも幽霊が!」

梓「お願い!澪先輩を守ってェエエーーーーー!」

ドゴォ!

澪とトラックが接触しそうになるその瞬間ッ!
澪の幽霊がトラックに触れたッ!

承太郎「秋山ッ!」

澪「ジョ…ジョ…」グスッ
「ジョジョォォオオオ!」ポタポタ

律紬梓和「え…?」

60: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:35:11.67 ID:RPr31gDO
律達が視界に捕えたものッ!
それは泣きながら承太郎にすがりつく澪であった!
澪が助かったという喜びももちろんあったが…
彼女達には一つの疑問が浮かび上がった…

和「トラック…は…?」

律「わかんねえ…」
「澪の幽霊がトラックを殴ったと思ったら…消えてた…」

紬「みんな!あれ!」

紬が指をさした方向…20m程前方にはあのトラックがあったッ

61: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:35:43.03 ID:RPr31gDO
梓「似てるトラックじゃあ…」

紬「いいえ…見間違えるはずないわ…」
「トラックの側面を見て」

和「あれは…承太郎君の幽霊が殴った跡…」

律「あの幽霊…味方…なのか?」

梓「…悪霊ってわけじゃあなさそうですね」

和「とりあえず…澪のところに行きましょう」

62: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:36:36.17 ID:RPr31gDO
タタタタ

紬「澪ちゃん…大丈夫…?」

澪「う…んっ…」グスッ
「でも…すごく…怖かったッ…」ギューッ

承太郎「もう大丈夫だ…安心しろ」

梓「澪先輩に承太郎先輩…その…」
「二人の背中に…」

律「梓ッ!」
「…澪には…言うな」ボソッ

梓「そうですね…」
「すみません…やっぱり何もないです」

紬「この状態だと無理ね…」
「…今日は帰りましょう」

63: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:37:13.83 ID:RPr31gDO
その後の琴吹家!

紬「斎藤…憂ちゃんは特に変わった様子はない?」

斎藤「はい」
「お嬢様…幽霊の件ですが、病院の者に一人一人聞いて回りました」

紬「それで…」

斎藤「…やはり、何も知らないと全員が答えました」

紬「そう…わざわざありがとう」

斎藤「いえ…お嬢様の為ですので」

紬「ありがとう」フフッ

64: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:37:52.01 ID:RPr31gDO
紬「そういえば、今日家の近くで火事がなかった?」

斎藤「近くというほどではありませんが…」
「何でもニューヨークからの飛行機が墜落したとかで…」

紬「大変じゃない!」

斎藤「規模は小さいものでした」
「SPW財団の小型機らしく…」
「死者も出ておりません」

紬「そう…」
「でもSPW財団だなんて、どうかしたのかしら」

斎藤「ニューヨークの不動産王を送り届ける最中だったようです」

紬「そう…大変だったみたいね」

65: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:38:38.83 ID:RPr31gDO
ピリリリ

紬「斎藤、少しごめんね」

斎藤「それでは私は失礼します」

ガチャッ バタン

紬(承太郎君…今日のことかしら)ピッ
「もしもし」

承太郎『悪いな、忙しかったか?』

66: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:39:06.74 ID:RPr31gDO
紬「ううん、ちょっと斎藤とお話をしてただけ」

承太郎『そうか』
『それじゃあ喋り疲れさせちまうと悪いから手短に言うぜ』

紬「ええ…」

承太郎『今日…俺のじじいが俺の家に来た』
『…幽霊の話を聞きにな』

紬「えっ!?」
「それってどういう…」

67: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:39:37.87 ID:RPr31gDO
承太郎『…じじいは幽霊の正体を知っている』
『それで、俺達が幽霊を見た話をしたら、俺達全員に会いたいと言った…』
『そんなわけで、明日の放課後…俺の家に来てくれると嬉しいんだが』

紬「ええ…わかったわ」
「明日わかるのね…やっと…」

承太郎『ああ…』
『それじゃあ失礼するぜ』
『他のヤツらにも電話しないといけないからな』

紬「手伝おうか?」

承太郎『いや、大丈夫だ』
『またな』

紬「ええ、また明日」ピッ

68: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:40:17.67 ID:RPr31gDO
翌日の放課後の空条家!

梓「着きましたね」

律「相変わらずでかいなぁ~」

和「唯…大丈夫?」

唯「うん」
「憂も頑張ってるのに、私だけメソメソしてちゃあダメだし」

和「そう」フフッ

69: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:40:49.09 ID:RPr31gDO
承太郎「…入るぞ」

ガラッ

唯澪律紬梓和「おじゃまします」

承太郎「こっちだ」スタスタ

唯「聖子さんは?」スタスタ

承太郎「買い物じゃあないか?」スタスタ

唯「会いたかったのにな~」スタスタ

スタスタ

承太郎「ここだ」
「おい、連れてきたぜ」ガラッ

70: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:41:27.67 ID:RPr31gDO
唯「おじいちゃんこんにちは!」

梓「お久しぶりです」ペコリ

澪律紬和「こんにちは」ペコリ

ジョセフ「ああ、こんにちは」
「わざわざ来てもらってすまなかった」
「とりあえず入ってくれ」

ゾロゾロ

ジョセフ「承太郎、これで全員か?」

承太郎「ああ」
「あと一人、そいつの妹が入院してるがな」

ジョセフ「そうか…」
「気の毒だったな…」

唯「うん…」

71: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:42:13.01 ID:RPr31gDO
ジョセフ「そういえば…」

和「あ、私は真鍋和です」

ジョセフ「そうか」
「よろしく頼むよ」

和「はい」

ジョセフ「そして、わしはジョセフ・ジョースターじゃ」

72: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:43:48.59 ID:RPr31gDO
紬「まさか…昨日墜落した飛行機に乗ってた不動産王って…!」

ジョセフ「わしじゃ」
「君は確か琴吹グループのお嬢さんだったかな」
「SPW財団とはいい関係だしよく知っとるよ」

紬「ありがとうございます」ペコリ

律(話の次元が違う…)

紬「そうだ…ジョースターと言えば…」
「承太郎君は…ジョースター家の末裔…ですよね?」

ジョセフ「それも含めて話があるんじゃ」
「君達にはこれが見えるかな?」ズギュ―z_ン!

73: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:44:37.12 ID:RPr31gDO
澪「これはッ…」

律「ジョセフさんの腕に茨みたいなのが…」

ジョセフ「…どうやら見えるってのは本当らしいな」
「君達が今見たものは『スタンド』と呼ばれるものだ」

唯澪律紬梓和「スタンド…」

ジョセフ「ああ」
「昨日、君達は承太郎や澪ちゃんから幽霊のようなものが出たのを見たらしいが…」
「それも『スタンド』と呼ばれるものじゃ」

律「幽霊なんかじゃあないってことですか…?」

74: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:45:59.83 ID:RPr31gDO
ジョセフ「ああ」
「『スタンド』は生命エネルギーが作り出すパワーあるヴィジョン…」
「超能力を具現化したようなもの…と言えばわかりやすいか」

梓「超能力…」

唯「憂の病室にいる幽霊もスタンドなの…?」

ジョセフ「恐らくそうだろう」
「そして、そのスタンドの持ち主は憂ちゃんじゃ」

唯「憂の…」

75: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:46:57.69 ID:RPr31gDO
紬「お医者さん達…みんなスタンドは見えないらしいんです…」

ジョセフ「それは、彼らが『スタンド使い』じゃあないからさ」
「『スタンド』は『スタンド使い』にしか見えない」

紬「ということは…」

律「まさか…」

和「私達もスタンド使いなんですかッ!?」

76: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:48:10.77 ID:RPr31gDO
ジョセフ「…そうなる」
「そして、ここからが本題じゃ」
「これは本来、ジョースター家の問題なんだが…」
「君達にもスタンドが現れたのなら話は別だ…」
「一応…話しておいた方がいいだろう」

唯澪律紬梓和承「……」

ジョセフ「まずはこの写真を見てくれ」パサッ

ジョセフが取り出した写真には、鉄の箱が写っていた…

77: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:49:44.97 ID:RPr31gDO
承太郎「…これは…棺桶か?」

ジョセフ「そうだ」
「その棺桶は今から4年前に大西洋から引き上げられた」
「…今はSPW財団で保管してあるんだが…」
「それはお前の5代前の祖父…」
「ジョナサン・ジョースターが死亡した客船に積んであったそうだ」

和「それで…この棺桶はどういう…」

ジョセフ「…棺桶は空っぽだった」
「わしはその中に入っていたヤツを捜している!」

78: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:50:20.42 ID:RPr31gDO
律「おい…これ…名前書いてないか…?」

澪「本当だ…」
「『DIO』…」

ジョセフ「そう!われわれジョースター家は…」
「その長い眠りから覚めた男!DIOと闘う宿命にあるのじゃ!」

梓「そんなッ!それじゃあ承太郎先輩はッ!?」

ジョセフ「…わしと一緒に来てもらうことになる」

79: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:51:00.77 ID:RPr31gDO
紬「ジョースターさん…お言葉ですが…」
「あまりにも勝手すぎると思います」

承太郎「まあ待て」
「そのDIOってやつに何か手がかりはあるのか?」
「どうも突然すぎて信じられない」

ジョセフ「…実はわしは一年ほど前にスタンド能力が突然発現した」

紬「さっきの…」

ジョセフ「そうじゃ」
「そして…なぜDIOという存在に行き着いたのか…証拠を見せよう」スッ

80: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:52:04.02 ID:RPr31gDO
そう言って…
ジョセフはカバンからポラロイドカメラを取り出した

澪「カメラ…?」

ジョセフ「うおおおおおおおおおお!」ズギュ―z_ン!
「ハーミットパープルッ!」ガシャアン!

ジョセフは『ハーミットパープル』と呼ばれたスタンドでカメラを叩き壊したッ!
しかしッ!誰もが壊れたと思ったポラロイドカメラから写真が出てきたのだッ!

81: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:53:51.81 ID:RPr31gDO
紬「これはッ…これがスタンド能力ッ!?」

ジョセフ「そうじゃ…」
「わしの能力は『念写』…」
「そして承太郎…」
「これからこのフィルムに浮き出てくるものがお前の運命を決定づけるッ!」

承太郎「…一体どういうことだ」

ジョセフ「承太郎…自分の首のうしろを見てみろ」

82: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:54:29.57 ID:RPr31gDO
承太郎「これは…」

唯「星型の…アザ…?」

ジョセフ「それはわしにもあるし、ホリィにもある」
「そして…わしの父にもあった」
「ジョースター家はみんなこのアザがあるらしい…」

承太郎「もったいぶらないで早く言えッ!」

83: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:55:06.26 ID:RPr31gDO
ジョセフ「これを見ろォォオーーッ!」パサッ

承太郎「何ッ!?」
「こ、こいつはッ!」

承太郎が見た写真!それには金髪の男が写っていた…
だが…それだけではない…
その男の首のうしろ!そこには承太郎達と同じ星型のアザがあったッ!

ジョセフ「わしの念写にはいつもDIOだけが写る…」
「そしてこいつの首のうしろにあるのは!」
「このくそったれ野郎の首から下はッ」
「わしの祖父ジョナサン・ジョースターの肉体をのっとったものなのじゃあああーーーーーッ!」

84: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:56:04.72 ID:RPr31gDO
律「一体何が…」ピラッ
「こ、これは…」

澪「この人はッ…!」

唯「3年の初めに…私達が楽器屋に行ったとき…」

紬「私達より先に店内にいて…」

梓「ギターを売っていた男じゃあないですかッーー!」

85: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:56:43.25 ID:RPr31gDO
ジョセフ「君達はこの男を知っているのかッ!?」

紬「はい!」
「私達がギターを売りに楽器屋に行ったら」
「その男がさきにギターを売っていたんです!」

和「でも何でわざわざ売りに行くような真似を…」

ジョセフ「恐らく…やつはまだ肉体が完全には馴染んでいない」
「騒ぎを免れるため、留守の家からギターをかっぱらって売ったんじゃろう」

86: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:57:23.21 ID:RPr31gDO
澪「何でお金なんか…」

ジョセフ「あいつはスタンド使いを仲間にするべく世界中を回っているはず」
「そのための金が無くなったんだろう」

和「なぜ仲間を…?」

ジョセフ「わし達ジョースター家とDIOの間には因縁がある…」
「確実にジョースター家を抹消するためにスタンド使いを集めているんだろう…」

承太郎「…一つ疑問があるんだが」

ジョセフ「言ってみろ」

承太郎「俺がスタンド使いになったのはわかる…」
「一応ジョースター家の末裔だからな」
「…だが…なぜそいつらにもスタンドが発現しているんだ?」

87: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 17:58:30.68 ID:RPr31gDO
澪「確かに…」

ジョセフ「…みんなに近しい…」
「親しいヤツにスタンドの才能があり…その影響をうけたんだろう…」
「…どういうことかわかるな」

律「私達は…ジョジョの影響を受けてってこと?」

ジョセフ「そうじゃ」

和「憂は…」

ジョセフ「…彼女には才能がなかったってことだろう」
「スタンドに対する『抵抗力』…それがなかった」

88: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:00:44.17 ID:RPr31gDO
紬「ジョースターさん…それが…」

ジョセフ「何じゃ?」

紬「憂ちゃん…徐々に…本当に徐々にだけど…」
「回復していってるらしいんです」

唯「どういうこと…?」

ジョセフ「…言いにくいが…それは気のせいじゃ」
「単に解熱剤が効いているだけだろう…」
「解熱剤の効果が切れたら、再び高熱になる…」

89: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:01:38.92 ID:RPr31gDO
唯「憂は…治らないの…?」

ジョセフ「…おそらく治ることはない」
「DIOを見つけだし…倒さないことにはな…」

唯「なんで…」

ジョセフ「承太郎にスタンドが発現したのは、おそらくDIOが原因…」
「そして…君達は承太郎の影響を受けた…」

澪「私達も…間接的にDIOの影響を受けてる…」

ジョセフ「そうじゃ」
「だから諸悪の根源…DIOを叩かねばならんッ!」

90: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:02:33.46 ID:RPr31gDO
梓「あの…私にも一つ疑問が…」

ジョセフ「何じゃ?」

梓「承太郎先輩に澪先輩、憂のスタンドは見ました」
「それ以外の人達…スタンドが出る気配すらないんですけど…」

ジョセフ「…梓ちゃん達のスタンドのことだが…」
「スタンドには出し方というのがあってな…」

承太郎「待てッ!」

ジョセフ「…どうした」

91: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:03:18.39 ID:RPr31gDO
承太郎「それは…そいつらには教えるな」
「そいつらは知らないでいい」

ジョセフ「…そうじゃな」

律「おいおい…何二人で勝手に納得してんだよ」
「私達はそのスタンドの出し方ってのを知りたいんだけど」

承太郎「…だからお前らは知らなくていい」

唯「何で!?教えてよ!」

承太郎「何回も言わせるなッ!お前達は知らなくていいと言ってるだろうッ!」

唯澪律紬梓和「!」ビクゥ!

92: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:03:51.25 ID:RPr31gDO
ジョセフ「落ち着け…承太郎…」
「今度はわしから君達に質問だ」
「君達は…なぜそんなにスタンドを出したいんじゃ?」

紬「それは…少しでも承太郎君達の役に立ちたいから…」

承太郎「……」

93: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:04:37.85 ID:RPr31gDO
ジョセフ「…具体的には?」

和「私達も承太郎君達に着いて行って…」

ジョセフ「…闘うのか?」

唯澪律紬梓和「……」コクリ

承太郎「お前ら…DIOの写真は見たな?」

澪「ああ…」

承太郎「…あいつの首から下は何だ?」

梓「ジョセフさんのおじいちゃんの…」
「あッ…」

94: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:05:12.21 ID:RPr31gDO
唯「どうしたの、あずにゃん…?」

梓「わかりませんか…?今のDIOの肉体がジョナサンさんってことは…」

和「DIOと闘って負けたら最悪…いいえ…確実に殺されるってことね」

ジョセフ「…そういうことじゃ」
「これは生死に関わる問題なんだ」

95: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:06:03.97 ID:RPr31gDO
律「…それくらいわかってるよ」
「でもさ…そんなに危険な状態だからこそ仲間が必要なんじゃあないの?」

ジョセフ「…それはこれから見つけるつもりじゃ」

和「…スタンド使いはそんなにすぐ見つかるものなんですか?」

ジョセフ「それは…」

96: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:06:47.16 ID:RPr31gDO
唯「それなら…私達を連れて行ってよ!」

澪「…ジョジョはいつも私達を守ってくれてる」
「いつもいつも…一人で」

承太郎「……」

澪「もう…守られてばかりは嫌だッ…」

承太郎「…俺は近々いなくなる」
「それからは自分で守るしかないが」

澪「そういうことを言いたいんじゃあないッ!」

97: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:07:48.71 ID:RPr31gDO
澪「私達にも…ジョジョを守らせてくれよ…」
「たまにはさ…そのでっかい身体を私達に預けてくれよ!」
「私達はそんなに頼りないのかよッ!」
「今まで…3年間…一緒に過ごしてきたろ…?」ポタッ
「何だったんだよ…この3年間はぁ…」ポタポタ

律「澪…」

承太郎「…帰れ」

唯澪律紬梓和「え…」

承太郎「帰れ、と言ったんだ」

98: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:08:30.44 ID:RPr31gDO
律「…何だよ」
「何なんだよてめぇぇえええ!」ガシッ

承太郎「……」

唯「りっちゃん!?」

紬「りっちゃん!承太郎君から手を離して!」

律「うるせぇぇえええ!お前らは黙ってろ!」

唯紬梓和「!」ビクッ

承太郎「……」

99: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:09:33.25 ID:RPr31gDO
律「何だよ『帰れ』って!」
「澪はッ!澪なりにお前に一生懸命思いを伝えただろッ!」
「お前は私達の3年間を…私達と一緒に過ごしてきた3年間をッ…!」
「『帰れ』の一言で終わらせんのかよ!」
「私達はその程度の存在なのかよッ!?」

紬「りっちゃん抑えて!」

梓「律先輩!落ち着いてください!」

承太郎「……」

100: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:11:30.58 ID:RPr31gDO
律「私もさ…澪と同じ気持ちだ…」
「そりゃあ私はみんなに比べて頼りなかったかもしんない…」
「でもさ…頼ってくれよ…私は部長だぞ…?」
「何もかも自分で背負おうとすんなよ…」

承太郎「……」

律「何か…言ってくれよ…」ポタッ
「私達の関係ってこんなもんだったのかよ…」ポタポタ
「ジョジョ…」ドンッ
「おい…ジョジョぉ…」ドンドン

律は…大粒の涙を流しながら承太郎の胸を叩いた…
どうにかして承太郎に自分達の気持ちを伝えるために…
…その一撃一撃はあまりにも弱々しく…切ないものだった…

101: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:12:02.51 ID:RPr31gDO
承太郎「……」グイッ
「…じじい」

ジョセフ「…何じゃ」

承太郎「…俺は部屋に戻る」
「…そいつらを頼むぜ」スタスタ

ジョセフ「…ああ」

梓「そんなッ…ちょっと待ってくださいよ!」

スタスタ

102: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:12:39.67 ID:RPr31gDO
ジョセフ「…梓ちゃん」

梓「…はい」

ジョセフ「…承太郎を責めないでやってくれ」
「…全てはわしの責任だ」

梓「そんなこと…考えてませんから…」

ジョセフ「そうか…」
「みんなもだ…」
「すまなかった」ペコリ

紬「そんな…頭を上げてください」

ジョセフ「…すまない」

103: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:13:17.71 ID:RPr31gDO
和「今日は…帰りましょうか」

唯「…そうだね」

スタスタ

唯澪律紬梓和「…おじゃましました」

ジョセフ「…すまなかった」

ガラッ ピシャッ

唯澪律紬梓和「……」スタスタ

和「…澪、律…大丈夫?」

澪律「うん…」

104: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:13:57.14 ID:RPr31gDO
唯「私…さ…」

紬「どうしたの?」

唯「諦めないよ」

梓「何をですか…?」

唯「承太郎君達について行くこと」
「きっと…スタンドを出せたら二人とも納得してくれると思うんだ」

紬「でも…どうやって出すか…」

律「澪…本当にどうやって出したか覚えてない?」

澪「…ごめん」

和「…それぞれ考えましょうか」

105: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:17:14.16 ID:RPr31gDO
梓「そういえば、花京院先輩今日帰国したんでしたっけ」

和「ええ」
「明日から学校に来るって言ってたわ」

彼女達は…気づかなかった…
空条家を出てから…彼女達の姿が見えなくなるまで…
承太郎が彼女達を見守っていたことを…
そして…律との会話のあとに…承太郎が学生帽を目深に被った理由を…


To Be Continued…

106: Are you enjoying the time of eve? 2010/12/24(クリスマスイブ) 18:34:31.55 ID:RPr31gDO
補足
・今回は投下中に大幅に書き換えたので、誤字脱字があるかもしれないです。その時は脳内変換よろしくお願いします
・何か暗くなりました。明るくなんないですね
トラックの運転手は居眠り運転
・警察が怖いDIOかわいい
・何か質問あれば答えます
・次回は元旦で

以下、クリスマスに関して
・「Oh My ギー太!」の歌詞のギー太を承太郎に変えてニヤニヤ、そんなクリスマス
・「青春Vibration」で心を結ぶ相手が承太郎、そんなことを考えるクリスマス
・「夕空ア・ラ・カルト」言わずもがな、そんなクリスマス
・「野生の情熱」大胆な夢想しちゃう紬ちゃん、そんなクリスマス
・「Over The Starlight」言わずもがな、そんなクリスマス
・上の読みたい人います?そんなことを聞いてみるクリスマス
・黙々と投下する、そんなクリスマス
・今年はけいおんキャラに囲まれてのクリスマス、だから寂しくないッ!

112: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:41:10.73 ID:cChfAMDO
翌日の朝!

承太郎「…行ってくる」

ホリィ「承太郎!行ってきますのキスを忘れてるわ!」

承太郎「…忘れるも何もそんな日課はない」

ホリィ「もう!いけずね♪」

承太郎「…アホか」

113: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:42:15.55 ID:cChfAMDO
スタスタ

承太郎「……」スタスタ

唯「あっ!」
「承太ろ…」タタタタ
「あ…」

承太郎「…何の用だ?」ピタッ

唯「あ…その…」


114: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:42:46.23 ID:cChfAMDO
承太郎「…何もないなら呼び止めるな」スタスタ

唯「あ…」
「ごめんなさい…」

承太郎「……」ピタッ
「……」

唯「……」

承太郎「……」スタスタ

唯「……」
(何で…こんなことになっちゃったんだろ…)

115: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:43:23.67 ID:cChfAMDO
3年2組!

花京院「やあ、みんな」

律「ああ…」

澪「おはよう…」

花京院「みんな元気がないようだが…」

和「…いろいろあったのよ」

花京院「…そうか」

116: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:44:18.20 ID:cChfAMDO
ガチャッ

承太郎「……」スタスタ

紬「あ…」
「お、おはよう…承太郎君…」

承太郎「……」チラッ
「…ああ」

姫子「ちょっと…承太郎君と何かあったの?」

律「…何もないよ」

姫子「でも…みんな様子が…」

律「本当…何でもない」

姫子「そう…」

117: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:46:55.94 ID:cChfAMDO
花京院は思った

これは好都合だ…
承太郎の取り巻きがいなくなれば僕の任務は楽に進む
正直…軽音部をどうやって承太郎から引き剥がすかが難関だったからな…
あとは承太郎を一人にするだけだ…

なぜ…このように思ったか…
今の花京院の考えは…
誰にもわかるはずがなかった

118: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:47:26.37 ID:cChfAMDO
承太郎「……」

エリ「軽音部…どうしちゃったんだろ…」

風子「わからない…」

しずか「本当に何が…」

承太郎「チッ…」ガタッ

花京院「承太郎…どこに行くんだ」

承太郎「…お前には関係ないだろう」

花京院「関係あるさ」
「仮にも僕は学級委員だ」
「君の居場所を先生に伝えなくちゃあならない」

119: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:48:27.69 ID:cChfAMDO
承太郎「…保健室だ」

花京院「そうか」
(これは…)
(風は明らかにこの花京院典明に吹いているッ!)
「僕もついていくよ」

承太郎「いや、いい」スタスタ

花京院(…そう言うと思ったさ)
(別に今始末しないといけないわけじゃあない)
(僕はこのあとこっそり保健室に向かえばいい
(…先生のいない昼休みにでもな)

120: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:48:57.50 ID:cChfAMDO
ガチャッ

唯「……」トボトボ

澪「唯…」

唯「みんな…おはよう…」

花京院「平沢さん、登校したばかりで悪いが質問がある」

唯「何…?」

花京院「承太郎は…保健室に向かっていたかな?」
「見かけたと思うんだが…」

121: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:49:42.06 ID:cChfAMDO
唯「保健室…?」
「保健室とは違う方向に向かってたけど…」

花京院「…どっちだい?」

唯「向こうの方に…」

花京院「そうか、ありがとう」
「真鍋さん、僕は少し抜けると先生に伝えてくれ」

和「…わかったわ」

花京院「ありがとう」スタスタ
(保健室でゆっくり始末しようと思ったが…)
(…このまま帰られても困る)
(捜すしかないか)

122: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:50:35.80 ID:cChfAMDO
ガチャッ バタン

花京院「ハイエロファントグリーン!」ズギュ―z_ン!
「承太郎を捜せッ!まだ近くにいるはずだ!」

花京院が叫ぶと何か光ったものが現れたッ
ハイエロファントグリーンと呼ばれたそれは…
緑色で筋があり、光ったメロンを連想させるような外観だった!

花京院「しかし承太郎…どこに行くんだ?」

123: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:51:40.70 ID:cChfAMDO
3年2組!

澪「ジョジョ…どこに行ったのかな?」

律「さあな…」
「はぁ…」

和「…ちょっといいかしら」

唯「どうしたの、和ちゃん…?」

和「…率直に言うわ」
「花京院君の様子…おかしくない?」

律「そうか…?」

124: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:52:14.22 ID:cChfAMDO
和「彼…承太郎君が教室を出ようとした時、承太郎君に行き先を聞いたわよね?」

紬「ええ…」

和「そして…ついさっき、唯に承太郎君の行き先を聞いたわ…」

唯「それがどうかしたの…?」

澪「学級委員だし普通じゃあ…」
「あっ!」

125: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:53:15.75 ID:cChfAMDO
律「何だ澪!?」

澪「花京院は…ジョジョがさぼるときはいつも目をつぶってた…」
「それなのに…今日初めてじゃあないか…?」
「ジョジョに行き先を聞いたのは…」

紬「でも…気まぐれかもしれないわ…」

和「それならなぜ唯に聞いたのかしら…」
「承太郎君に聞くだけで十分のはず…」

126: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:53:53.46 ID:cChfAMDO
唯「先生に怒られるからとか…」

和「怒られるのは承太郎君だけよ…」
「承太郎君は花京院君に嘘をついてどこかへ行った…」
「花京院君は騙されただけ…怒られる理由なんて何もない…」

澪「そして…花京院はジョジョを捜しに行ったよな…」
「何で捜しに行く必要があるんだ…?」

127: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:54:28.26 ID:cChfAMDO
律「さぼったジョジョを引き戻しに…」

澪「律…最初に言ったろ?」

律「あっ…」
「花京院は…いつもならジョジョを問い詰めたり追いかけたりしないッ…」

澪「そう…おかしいんだ…今日の花京院は…」
「ジョジョにまとわりつきすぎなんだッ…!」
「まるで…ジョジョを監視しているかのように!」

128: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:55:05.67 ID:cChfAMDO
唯「何でそんなこと…」

紬「…どういう理由か分からないけど」
「…承太郎君と二人っきりになりたいんじゃあないかしら」
「秘密の話があるとか…」

和「その線が可能性あるわね…」
「ただ…二人で会話するために追いかけたってのはどうかしら」
「昼休みにでもどこか人気の無いところへ呼び出せばいいわ…」
「それに、今は携帯もある」

唯「ね、ねぇ…」

澪「何だ?」

唯「私達…承太郎君の影響なんだよね…?」

澪「は…?」

129: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:57:00.44 ID:cChfAMDO
唯「私達がスタンド使いになったの…承太郎君の影響なんだよね?」

澪「そうだけど…」

唯「花京院君は…どうなのかな…」

紬「影響あるかもしれないわ…」
「花京院君は…私達よりも前に承太郎君と友達になってるし…」

唯「それだと…マズいかもしれない…」

130: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:58:16.97 ID:cChfAMDO
澪「どういう…」

唯「おじいちゃんは…」
「…DIOはスタンド使いを仲間にするために
「『世界中』を旅してるって言ったよね…」

律「ああ…確か…」

唯「そして…今は日本にはいない…」

澪「…どういう…?」

唯「私達がよく知ってる人…最近日本にいなかったよね」
「そして、その人はスタンド使いの素質があるかもしれない…」

131: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 01:59:23.94 ID:cChfAMDO
律「何が言いたいんだ…?」

唯「…花京院君は」
「敵スタンド使いかもしれないッ!」

澪律紬和「なっ!」

律「唯ッ!お前花京院を敵だと疑ってんのかよ!?」

和「唯…さすがにそれは聞き捨てならないわ」
「花京院君が悪に染まるはずはないって私が一番知ってる…」

132: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:00:22.36 ID:cChfAMDO
紬「…二人とも落ち着いて私の話を聞いてくれるかしら」

律和「……」

紬「…花京院君は操られているのかもしれない」

律「…どうやってだよ」

紬「…みんなはヒトラーを知ってるかしら」

澪「まあ…」

紬「それじゃあナポレオンは?」

律「知ってるけど…」

紬「…リンカーン」

和「知ってるわ」

紬「それじゃあ…この3人に共通しているのは何かしら」

133: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:01:11.55 ID:cChfAMDO
澪「…指導者、とか」

紬「そうね」
「だけど私の求めている答えとは違うわ」

和「カリスマ…」

紬「そう…」
「カリスマよ」

唯「じゃあ…DIOはそのカリスマ性で花京院君を…」

紬「…その可能性も入れていいと思うわ」

134: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:02:46.25 ID:cChfAMDO
律「探そうッ!ジョジョと花京院を!」
「『もしかしたら』があるかもしれない!」

和「でも…見つけた後どうするの…?」

澪「…観察だ」
「何も不穏な動きをしないか…」

紬「それじゃあそれぞれ別れて捜しましょう!」
「今なら先生も来てないから何事もなく教室を抜け出せるわ!」

135: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:03:28.58 ID:cChfAMDO
唯「あずにゃんはどうするの!?」

和「…連れて行った方がいいかもしれないわ」
「万が一承太郎君が襲われたら…」
「もしかしたら梓ちゃんのスタンドが承太郎君を助けるかもしれない」

澪「でもスタンドの出し方が…」

律「ぐだぐだやかましいぞ澪!」
「なんとかなる!お前だって何とかなったんだ!」

澪「そう…だな…」

律「それとムギは梓を頼む!」
「二人を探しながらさっきのことを梓に説明してくれ!」
「あくまでも一可能性としてだ!」

紬「わかった!」

唯「それじゃあ行こう!」

136: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:04:20.01 ID:cChfAMDO
音楽室!

承太郎「……」
(…あいつらの反応…予想はしていた)
(着いてくるって言いだすこととかな…)
(何せ平沢の命もかかってる…)

キーンコーンカーンコーン

承太郎(しかし…あいつらを巻き込む訳にはいかねえ…)
(あいつらが命の危険を侵してまで着いてくることじゃあない)
(……)
(…泣かせちまったな)
(…やれやれだぜ)

137: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:05:01.10 ID:cChfAMDO
ガチャッ

さわ子「あら…」
「もう授業は始まってるわよ?」

承太郎「…保健室が満員だったんでな」

さわ子「どこも悪そうには見えないけど…」
「一応体温計っときましょうか」スッ

そう言ってさわ子が取り出したものッ!
それはボールペンだったッ!

138: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:05:41.55 ID:cChfAMDO
承太郎「…お前のボールペンは体温計の機能がついてるのか?」

さわ子「…何のこと?」

承太郎「…それはボールペンだろう」

さわ子「承太郎君…まさか…これがボールペンに見えるの…?」
「…この体温計が」

承太郎「お前…とうとう頭がやられちまったのか?」
「どこからどう見てもボールペ…」

承太郎が言い掛けたその時!
さわ子が承太郎へ向けて走りだしたッ!
それと同時に承太郎はさわ子の脚に絡みつく奇妙なものを見たッ!

139: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:07:01.87 ID:cChfAMDO
さわ子「あんた!これがボールペンに見えるってなら!」ダダダダ
「もっと間近で見て確認しなさいッ!」ブォッ!

承太郎「ぐっ…」ガシィッ!

間一髪ッ!承太郎はさわ子の振り下ろした腕を受けとめる!
しかし!徐々にボールペンは承太郎の顔に突き刺さるッ!

承太郎「こっ…こいつ…並の女の腕力じゃあねえッ!」
「それにお前ッ!脚に何か絡み付いてやがるッ!」
「お前!スタンド使いかッ!」

140: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:07:36.89 ID:cChfAMDO
ガチャッ

音楽室の扉が開く…
そこには男が立っていた…
不敵な笑みを浮かべ承太郎を眺めている…
その男はッ!承太郎の親友!

承太郎「花京院ッ!」
「てめえ見てないで助けやがれッ!」

花京院「助ける?そいつは違うな、承太郎…」
「僕は見にきたんだ」
「承太郎!貴様が山中先生に殺されていくところをなッ!」

承太郎「花京院!てめぇぇぇえええ」
「敵スタンド使いかァァアーーーーーッ!」

141: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:08:03.50 ID:cChfAMDO
廊下!

唯「いないね…」

紬「そうね…」

澪「あとみんなが調べてないのは…」

梓「部室…ですね…」

律「まさか…いるわけ…」

テキスタンドツカイカァァアーーーーーッ!

突如、叫び声が彼女達の耳に入った!
その声の持ち主は、彼女達が必死に捜していた人物…
そして!それは彼女達が
「いるわけないだろう」
と思っていた音楽室から聞こえたッ!

142: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:08:35.43 ID:cChfAMDO
和「今の声はッ」

梓「承太郎先輩!」

律「みんな急ぐぞ!」
「あいつは確かに『敵スタンド使い』って言ったッ!」

和「ええ!」
「走りましょう!」

143: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:09:13.89 ID:cChfAMDO
音楽室!

花京院「敵…か…」
「…そうなるのかもな」

承太郎「てめえッ…」

さわ子「あああああああああッ!」ググッ

承太郎「なッ…」

承太郎が目にしたものッ!
それは、さわ子の口内に潜むスタンドだった!

144: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:10:13.49 ID:cChfAMDO
承太郎「チッ!やるしかねえ!」
「うおおおおおお!」ズギュ―z_ン!

ズッキュ―z_ン!

花京院「何ィ!」

花京院が驚いたのも無理はない…
スタープラチナはさわ子に唇を重ね!
花京院のスタンドを噛んで引きずりだしたのだッ!

145: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:11:02.35 ID:cChfAMDO
承太郎「…花京院…てめえのせいでスタープラチナが悲しんでるぜ」
「…初めてがこんな形で奪われちまったってな!」

花京院「ふふ…まだ冗談を言える余裕があるみたいだ」

承太郎「ああ」
「てめーのスタンド…とりつくしか芸がなさそうなんでな」ガシィッ!

スタープラチナは花京院のスタンドの首を締め付ける!
その締め付けた箇所と同じところ!花京院の首にも跡がついたッ!

146: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:12:22.81 ID:cChfAMDO
承太郎「なるほど…」
「スタンドのダメージは花京院…お前にもいくってわけか」

花京院「……」ポタ…ポタ…

承太郎「何だ…?」
「花京院のスタンドの手から緑色の液体が出てやがる…」

花京院「…残念だったな承太郎」
「それに気づいた時点で逃げればよかったものを…」
「くらえッ!僕のハイエロファントグリーンの…!」
「エメラルドスプラァァーーーッシュ!」ドバァッ!

花京院が叫んだ瞬間!
ハイエロファントグリーンの手から緑色の固体…
エメラルドのようなものが発射されたッ!

147: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:13:42.43 ID:cChfAMDO
承太郎「ぐッ…」ドゴォ!

超至近距離でエメラルドスプラッシュを受けた承太郎ッ
なんと!音楽室の入り口付近まで吹っ飛ばされた!

花京院「承太郎…君が見た緑色のもの…」
「それは破壊のエネルギーのヴィジョン…」
「そしてスタープラチナはそれをくらった…」
「君もケガをしたはずだ…!」

承太郎「…ああ」
「…ただのかすり傷だがな」

148: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:15:28.72 ID:cChfAMDO
花京院「…強がるな」
「そうだ承太郎…」
「君は何かを守りながら闘ったことはあるかな?」

承太郎「……」

花京院「…あるはずがないな」
「君にはこれからそれをしてもらう」

承太郎「どういう…」
「ハッ!」
「やめろッ!」ダダダダ

花京院「さすが承太郎だ…勘がいい」
「エメラルドスプラッシュ!」ドバァッ!

花京院がエメラルドスプラッシュを発射した先!
そこには律のドラムと紬のキーボードがあったッ!

149: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:16:01.70 ID:cChfAMDO
承太郎「オラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

バシュンッ!

承太郎「…やれやれ」
「さっきは油断しちまったが…」
「エメラルドスプラッシュと言ったか」
「これじゃあドラムにもキーボードにも傷一つつかないんじゃあないか?」

花京院「……」ニヤッ

150: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:16:55.77 ID:cChfAMDO
承太郎「どうした」
「絶望的な状況でいかれちまったか?」

花京院「君がエメラルドスプラッシュを弾くことは予想していた」
「後ろを見ろ!」

承太郎「なッ!」クルッ

承太郎が振り向いたその先!
そこにはハイエロファントグリーンが立っていたッ!

花京院「そしてくらえッ!」
「エメラルドスプラッシュをォォオッーーー!」

承太郎「クソッ!」
「オラオラオラオラオラオラァ!」

承太郎はかろうじて花京院のエメラルドスプラッシュを防ぐ!

151: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:18:11.37 ID:cChfAMDO
花京院「スタープラチナ…なかなかのスピードとパワーだ…」
「やるじゃあないか承太郎」

承太郎「…お前に誉められても嬉しくない」

花京院「そうか」フフッ
「さて…次はどうやって攻撃しようか…」

承太郎「それじゃあ俺はお前が考えてる間にてめーをぶちのめすッ!」

花京院「……」

152: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:19:56.65 ID:cChfAMDO
ガチャッ!

ふいに開かれた音楽室の扉!
その先にいたのは!

唯「承太郎君!」

律「ジョジョ!血が出てる!」

和「何やってんのよあんた達!」

承太郎「お前らッ…」
「何できやがったッ!」

澪「何でか…?」
「花京院の様子がおかしかったからだよッ」

153: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:20:32.31 ID:cChfAMDO
梓「先生!大丈夫ですか!?」

さわ子「うぅ…」

紬「…先生に何をしたの…?」

花京院「くっくっくっ…」

和「何笑ってんのよ!」

花京院「君達…承太郎を助けにきたつもりかい?」

律「…だったら何だよ」

154: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:22:22.42 ID:cChfAMDO
花京院「残念だが…君達がここに来た時点で僕の勝ちは決まったッ!」

承太郎「まさかッ…」

花京院「お前が考えているとおりだ承太郎!」
「エメラルドスプラァァアアアッシュ!」

花京院がエメラルドスプラッシュを放った方向!
そこには唯達がいたッ!

155: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:23:46.60 ID:cChfAMDO
承太郎「お前ら避けろッ!」ダダダダ

唯澪律紬梓和「え…」

承太郎(チッ!間に合わねえ…)
(…やれやれ)ダンッ

唯達の方に駆ける承太郎!
しかし人間の脚ではエメラルドスプラッシュに追いつけないと悟り…
承太郎は自分の身を投げ出したッ!

ドゴドゴドゴォ!

承太郎「ガフッ…」

承太郎は…花京院のエメラルドスプラッシュを唯達の代わりに受け…
唯達の目の前で鮮血を撒き散らしながら…
吹き飛んだッ…

156: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:25:06.84 ID:cChfAMDO
紬「みんな!承太郎君を受け止めてッ!」

唯澪律紬梓和「ッ!」ドゴッ!

唯達は何とか承太郎を受け止めた…
しかし…承太郎は立ち上がることはなく…そのまま倒れ伏したッ…

唯「承太郎君…?」

承太郎「……」

紬「承太郎君ッ…」

承太郎「……」

157: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:26:04.09 ID:cChfAMDO
律「起きろよジョジョ!」

承太郎「……」

律「起きろって言ってんだよッ!承太郎ォォオオオアアアアア!」

和「律…そっとしてあげて…」
「まだ脈がある…気を失ってるだけだわ」

花京院「…さっきのエメラルドスプラッシュが見えていたような反応…」
「…君達もスタンド使いなのか?」

梓「…うるさいッ!」

花京院「…可能性はあるな」

158: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:27:03.90 ID:cChfAMDO
澪「なあ…お前の目的はなんだ?」

花京院「おや…秋山さん…」
「真っ先に気を失うと思っていたが…」

澪「やかましいッ!」
「いいから質問に答えろッ!」

花京院「やかましい、か…」
「まるで承太郎みたいだな」フフッ
「そうだね、教えてあげよう」
「僕の目的は承太郎の抹殺さ」

唯澪律紬梓和「!」

159: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:31:01.07 ID:cChfAMDO
紬「…それは無理な注文ね」ドドドドドドドドドドドド

律「お前…アホなのか?」ドドドドドドドドドドドド

和「承太郎君をこんなにして…」ドドドドドドドドドドドド

梓「承太郎先輩を殺すって聞いて…」ドドドドドドドドドドドド

唯「私達が君を倒すって思わないはずないよね?」ドドドドドドドドドドドド

澪「ジョジョは私達が守るッ!」ドドドドドドドドドドドド

突如唯達の背後に何かが現れる!
それは…凄まじい威圧感を放っていたッ!

160: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:31:42.05 ID:cChfAMDO
花京院「…やはりスタンド使い」
「それも全員か…」
「だが僕のハイエロファントグリーンのエメラルドスプラッシュ!」
「君達にかわせるかッ!」ドバァッ!

紬「私のスタンド!私達を守って!」

紬がそう叫んだ瞬間!紬のスタンドは紬達を攻撃したッ!

唯澪律和「え…」

花京院「ふふっ…全然スタンドを扱えてないじゃあないか!」

紬「残念…」
「扱えてるのよそれが」

紬がそう言うと…
彼女達はゲル状になりエメラルドスプラッシュを受け止めたッ!

紬「守ってくれたわ…」
「私のスタンド…『ハミング・バード』が」
「あえて…私達をゲル状にすることで…!」

161: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:33:24.62 ID:cChfAMDO
花京院「…なかなかやるじゃあないか」

梓「そんなにあっちばかりに気をとられてていいんですか?」

花京院「な…」

花京院のすぐ目の前には梓がいたッ!

梓「オラァ!」

紬が唯達をゲル状にし、エメラルドスプラッシュを防いでいる間!
その間に梓は花京院の懐に入っていた!
そして!梓のスタンドの拳が花京院の左肩に命中したッ!

花京院「ぐはっ!」ドサッ
「こ…これは…!」
「僕の左肩に『溝』ができている!」
「抉れたわけじゃあないッ」
「これが中野さんの能力!」
「しかし…どうやって懐にッ…」

梓「入れるんですよ…『溝』に…」
「そして…移動できる…」
「これが…私のスタンド」
「『オーバー・ザ・スターライト』ッ!」

162: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:34:24.63 ID:cChfAMDO
律「おい!畳み掛けるぞ!」タタタタ

カチッ

唯澪律紬梓和「!?」

花京院「さっき…中野さんと話していた時に」
「この部屋にハイエロファントグリーンの結界をはっておいた…」「そして田井中さんは結界に触れた!結界は作動するッ!」
「くらえッ!エメラルドスプラッシュ!」

澪律紬梓和「……」

花京院「な…に…」

律が結界に触れ、花京院は勝ちを確信していた…
しかし…結界は発動しなかった!
そして花京院は気づく!

163: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:35:25.04 ID:cChfAMDO
花京院「平沢さん…は…」

唯「…ここだよ」

唯は花京院の背後にいたッ!

花京院「なぜそこに!」

唯「…あずにゃんのスタンドに運んでもらったんだよ」
「フローリングの溝を使って…」
「そして…今の花京院君の反応でわかった!」

花京院「何がだ!?」

唯「私の能力…」
「少しの間、現実の続きからの夢を見せる…」
「『サンデイ・シエスタ』…」

花京院「なるほど…」
「僕はいつのまにか平沢さんのスタンド攻撃を受け…」
「結界をはる夢を見ていたのか…」

164: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:36:06.66 ID:cChfAMDO
花京院「だが今はチャンスだ!」
「平沢さんは一人!さきに始末するッ!」

澪「させるかッ!」

花京院「これは…秋山さんのスタンド…遠隔操作型か…」
「構わない!一緒に吹き飛ばせッ」
「エメラルドスプラッシュ!」

澪「オラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

唯と澪のスタンド目がけ発射されたエメラルドスプラッシュ!
しかし…全て澪のスタンドに触れ…消えたッ…!

花京院「消えた…」

165: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:36:41.30 ID:cChfAMDO
澪「違うな…」
「そして花京院…名前を借りるよ」
「くらえッ!エメラルドスプラッシュをッ!」

花京院「なにィィィーーーッ!」ドゴドゴドゴォ!

エメラルドスプラッシュは消えたわけではないッ!
突如花京院の背後に現れ、花京院を襲ったッ!

花京院「ぐふっ…」
「ハァ…ハァ…どういう…ことだッ…」

澪「…私のスタンド能力だよ」
「『青春バイブレーション』…」
「好きなところにテレポートさせる能力…!」

166: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:37:20.19 ID:cChfAMDO
花京院「クソ…」
「うおおおおおおおおおおおおッ!」ドヒュン!

和「くッ!」ガシィッ

花京院はハイエロファントグリーンの触脚を伸ばし和を捕えたッ!

花京院「ハァ…いいか…僕に…何もするな…」
「入り口を…ハァ…ハァ…あけるんだ…」
「何かしたら…真鍋さんは…」
「真鍋さんはッ…」

和「…私が何?」ストッ

167: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:37:54.99 ID:cChfAMDO
花京院の視線の先には、ハイエロファントグリーンで縛っていたはずの和がいた!
その和は縛られてなどいなく自由な状態!
ハイエロファントグリーンの触脚も元に戻っていたッ!

花京院「!?」
「何…確かにハイエロファントグリーンで縛って…」
「平沢さんのスタンドかッ!」

和「あなた…よそ見してたわよね」
「唯達を脅すときに私から目を離したわ…」
「そのとき…私のスタンドを使わせてもらったの…」
「あなたの触脚…最初の状態…触脚が伸びていない状態に戻った」
「そうね…私のスタンド…『プロローグ』とでも名付けようかしら」

168: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:38:37.15 ID:cChfAMDO
花京院(負ける…)
(強い…強すぎる…ッ!)
(一度引かなくてはッ…)
(だがどうする…入り口は彼女達がいる…)
(!)
「ここだッ!」ダダダダ

花京院は走りだした!窓へ向けて!

169: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:39:09.27 ID:cChfAMDO
紬「逃げる気よ!」

花京院「…くっ」パリィーン!
「二階の淵に捕まれハイエロファントグリー…」
「え…」

花京院は確かに窓を突き破り外へ出た!
しかし!花京院の見た光景!そこは音楽室ッ!
花京院は音楽室へ戻ってきたッ!

澪「…逃がすと…思うのか?」

花京院「あ…秋山さんの…スタンド…」

170: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:39:52.34 ID:cChfAMDO
律「ジョジョは…逃げなかったよな…」
「私達を庇って…今倒れてる…」

花京院「な…にを…」

律「黙れッ!今話してんのは私だッ!」ドゴォ!

花京院「かはッ…」
(どうにか…どうにかして逃げなくてはッ…)
(あの方の命令を遂行するには…まず逃げなくてはッ!)

グッ…

花京院は…再び逃げようとした…
しかし…動くことができなかった…
その場に固定されたように…

花京院「がっ…動け…な…」

律「それが私の能力…」
「『GS3』(Girly Storm 疾走 Stick)ッ!」
「どうだ?お前一人だけ動けない気分は…」

171: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:40:39.38 ID:cChfAMDO
花京院「くっ…」

律「それにお前…さわちゃんも利用したよな?」
「許せねぇッ…!」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

花京院「ゲブッ…」ドサァ

花京院は負けた…
唯達の悪を許さない気持ち…承太郎を想う気持ちの前に屈したのだッ!

172: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:41:28.82 ID:cChfAMDO
澪「倒したん…だよな…?」

唯「うん…でも…」

和「花京院君…何でッ…」

梓「…DIOの仕業です」
「じゃないと納得できませんッ…」
「花京院先輩が承太郎先輩を殺そうなんて…親友なのにッ…」

澪「…そうだな」
「…花京院がこんなにどす黒い悪になるはずがない」

173: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:42:52.31 ID:cChfAMDO
紬「ねえ…花京院君のおでこを見て…」

律「これは…クモ…じゃあないよな…」

和「ええ…動いてるけど…肉片みたいなのが…」

唯「ちょっと触ってみよっか」

澪「待て!」
「触らない方がいい…正体がわからないんだ」
「ジョースターさんのところに連れて行こう」
「何かわかるかもしれない」

174: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:43:32.15 ID:cChfAMDO
紬「そうね」
「この二人どうやって連れて行く?」
「それにさわ子先生もいるし…」

律「さわちゃんには悪いけど、さわちゃんはここに置いていこう」
「結構騒いだから直に人が駆けつけるはずだ」
「ジョジョと花京院は…澪がやる」

澪「私!?」

175: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:44:30.90 ID:cChfAMDO
律「だってテレポートだろ?便利じゃん」

澪「それはそうだけど…結構疲れるんだぞ?」

和「でも誰も背負える人いないし」
「澪のスタンドが一番適任じゃない?」

澪「あ!梓のスタンドは!?」
「溝の中を引っ張って行けばいいだろ?」
「ほら、唯をやったみたいにさ」

176: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:45:27.81 ID:cChfAMDO
梓「ばれましたか…」
「でも一人ずつでいいですか?」
「二人同時はさすがにキツいので」

澪「ああ」
「それじゃあ私がジョジョを連れて行くよ」

梓「わかりました」

紬「承太郎君と花京院君の治療もしないといけないし急ぎましょう!」


To Be Continued…

177: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:48:27.09 ID:cChfAMDO
【スタンド名】サンデイ・シエスタ
【本体】平沢唯
【タイプ】近距離型
【特徴】人型
【能力】殴ったものを、数秒間現実の続きのような夢を見せる

破壊力-D スピード-B 射程距離-D
持続力-C 精密動作性-C 成長性-A

178: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:49:07.79 ID:cChfAMDO
【スタンド名】青春バイブレーション
【本体】秋山澪
【タイプ】遠距離型
【特徴】人型
【能力】触れたものを任意の場所にテレポートできる

破壊力-D スピード-B 射程距離-B
持続力-C 精密動作性-B 成長性-A

180: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:50:00.76 ID:cChfAMDO
【スタンド名】GS3(Girly Storm 疾走 Stick)
【本体】田井中律
【タイプ】近距離型
【特徴】人型
【能力】GS3が触れたものをその場に固定する
    固定したものに触れたら、触れたものも固定する

破壊力-C スピード-B 射程距離-D 
持続力-A 精密動作性-E 成長性-A

181: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:50:51.59 ID:cChfAMDO
【スタンド名】ハミング・バード
【本体】琴吹紬
【タイプ】近距離型
【特徴】鳥人型
【能力】触れたものをゲル状にする
    羽で飛べ、突風を起こせる

破壊力-B スピード-D 射程距離-E
持続力-B 精密動作性-B 成長性-A

182: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:51:46.57 ID:cChfAMDO
【スタンド名】オーバー・ザ・スターライト
【本体】中野梓
【タイプ】近距離型
【特徴】
【能力】触れたものに溝を掘ることができる
    溝に入ったり、入り込ませることができる

破壊力-D スピード-B 射程距離-D 
持続力-A 精密動作性-A 成長性-A

183: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:53:00.44 ID:cChfAMDO
【スタンド名】プロローグ
【本体】真鍋和
【タイプ】近距離型
【特徴】人型
【能力】壊されたものや人をなおす

破壊力-C スピード-B 射程距離-E
持続力-B 精密動作性-A 成長性-A

184: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 02:54:13.51 ID:cChfAMDO
オーバー・ザ・スターライト
【特徴】人型
抜けてました

186: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 03:03:37.79 ID:cChfAMDO
補足
・サンデイ・シエスタの元ネタ
歌詞「いつの間にか寝てた」
・青春バイブレーションの元ネタ
歌詞「みんなを楽園へ運ぶ『Teleportation』」
・GS3の元ネタ
「stick」の意味、「固定する」
・ハミング・バードの元ネタ
「ゲル状になっちゃうの~」
・オーバー・ザ・スターライトの元ネタ
歌詞「絶妙なグルーヴ」
「groove」の意味、「溝」
・プロローグの元ネタ
まんまタイトルから

187: あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! 2011/01/01(正月) 03:13:48.60 ID:cChfAMDO
補足2
・特徴は人型ばっかですけど、それはそれぞれ読んでくださってる方にイメージしてもらいたいからです
嘘です。イメージが湧かなかった…画力もない…
・青春バイブレーションって名前ダサくね?
・澪「ハロー・リトル・ガール」
紬「ディア・マイ・キーズ」
最初は二人のスタンドこんな感じの予定だったんですけどね
・今回は花京院にごめんなさいしないといけません
花京院は報われないですね
・なぜか和がスタンド使いに、自分でも気づかないうちに
・次回から投下予告できないと思います
書き溜めとか展開考える関係で

では

197: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:23:09.51 ID:EGNEYIDO
空条家!

ジョセフ「学校でそんなことが…」

紬「はい…」

ジョセフ「しかし…花京院と言ったか」
「すごくぼこぼこにされたみたいだな…」

律「まあ…頭に血が昇りすぎちゃって…」

ジョセフ「承太郎は人気者みたいじゃな」フッ

唯「そうだよ!すごく頼りになるし!」

梓「そうですね」フフッ

198: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:23:49.45 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「それはそうと、気になることがあるんじゃが…」
「和ちゃん、君のスタンドのことだ」

和「私の…ですか?」

ジョセフ「ああ」
「どんな能力か…もう一度説明してくれないか?」

和「はい…」
「私のスタンドが花京院君のスタンドの触脚に触れたら…」
「その触脚が元に戻りました…最初から私を捕まえていなかったみたいに」
「このことから…ものを元の状態…最初の状態に戻すものじゃあないかと」

ジョセフ「そうか…」
「和ちゃん、一つ頼みごとがあるんじゃが」

199: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:24:18.72 ID:EGNEYIDO
和「何ですか?」

ジョセフ「和ちゃんのスタンドで、承太郎の傷口に触れてほしいんじゃ」

和「はあ…」

ジョセフ「それじゃあ頼む」

和「わかりました」
「プロローグッ!」ズギュ―z_ン!
「承太郎君の傷口を触って!」

プロローグが承太郎の傷口に触れた…
すると…そこにあったはずの傷は消えていた…!

200: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:24:56.17 ID:EGNEYIDO
紬「これは…」

ジョセフ「やはり…」
「和ちゃんのスタンド…プロローグは『なおす』能力ともとれる!」

和「なおす…」

ジョセフ「ああ」
「今はまだ難しいかもしれんが…後々理解してくるはずじゃ」
「そして悪いが、承太郎の傷を全て治してやってくれないか?」

和「ええ、わかりました」

201: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:25:36.02 ID:EGNEYIDO
唯「花京院君は…」

ジョセフ「そいつは助からん…」

唯澪律紬梓和「えっ!?」

律「そ…そんなに…」

ジョセフ「…律ちゃんのせいじゃあない」
「さっき…紬ちゃんがわしに教えてくれたこの肉片…」
「『肉の芽』と言ってな…DIOの細胞でできておる」

梓「細胞って…」

202: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:26:32.18 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「この肉の芽…こいつの脳にまで達しておる」
「精神に影響を与えるようにな…」

澪「どんな…」

ジョセフ「DIOはヤツのカリスマで花京院をひきつけ!」
「肉の芽を植え付け…わし達スタンド使いを殺すよう命令したのだ!」

唯「そんな!」
「どうにかして取り出せないの!?」

ジョセフ「無理だ…」
「肉の芽は生きておる…」
「取り出す時に動かれたら脳に傷をつけてしまうんじゃ…」

203: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:27:10.61 ID:EGNEYIDO
澪「私のテレポートなら…」

ジョセフ「いや…いくら才能があるとはいえ、まだ荒削りじゃ」
「これは相当な精密性が必要なんだ…」

和「手術とか…」

ジョセフ「そいつは…摘出しようとする者の脳に侵食する」

律「手術も無理…か…」

承太郎「それなら…俺がやるぜ」

唯紬和「承太郎君!」

澪律「ジョジョ!」

梓「承太郎先輩!」

204: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:27:34.53 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「承太郎…よく目が覚めたな」

承太郎「ああ」
「どうやら花京院は少し手加減をしていたらしい」
「たまに…一瞬だが…あいつの本当の心がよみがえったのかもな」
「そして…あいつが手加減しなかったら…最後の一撃で俺はお陀仏だった」

梓「最後…私達をかばってくれた時…」

承太郎「まあ、その話は後だ」
「今は花京院が先決だぜ」

紬「でも…どうするつもり?」

205: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:28:50.05 ID:EGNEYIDO
承太郎「俺のスタンド…スタープラチナは」
「超至近距離でのエメラルドスプラッシュを全て弾き飛ばした」
「…棚なんかにも当てないようにな」

和「…スタープラチナは一瞬のうちに正確な動きをする」

承太郎「そういうことだ」
「そして真鍋、そこをどいてくれ」
「誰も花京院の側に近寄るな…」
「俺がひっこ抜くッ」

ジョセフ「待て承太郎!いくら何でも危険すぎるッ!」

206: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:29:28.07 ID:EGNEYIDO
承太郎「…危険は承知の上だ」
「花京院を助ける方法がこれ以外にないんなら…やるしかないッ」
「スタープラチナッ!」ズギュ―z_ン!
「肉の芽をひっこぬけッ!」

スタープラチナが肉の芽を掴んだ瞬間!
肉の芽は触手を伸ばし承太郎の腕の中に入ってきたッ!

梓「承太郎先輩!」
「危険ですッ!手を離して!」

承太郎「中野…静かにしろ…」
「花京院を助けたかったらな…」

梓「でもッ…」
「触手が顔にまで侵入してるじゃあないですかぁぁあああ!」

207: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:29:58.77 ID:EGNEYIDO
律「梓ッ…」
「ジョジョは大丈夫だ…」

梓「え…」

律「ジョジョを見ろ…」
「顔にまで侵入してるのにまったく怯えてない…」

承太郎「……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

梓「あ…」

律「あいつならやってくれる…!」
「だから黙って信じるんだッ…!」

梓「…はいッ!」

208: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:30:45.38 ID:EGNEYIDO
承太郎「うおおおおおおおおお!」ピシュッ

澪「抜けたッ!」

承太郎「スタープラチナ!俺から肉の芽をひっこぬけッ!」

ズォォオオオッ!

ジョセフ「肉の芽は完全に外に出たな…」
「よくやった、承太郎…」
「さあ、肉の芽をこっちに投げろ」

承太郎「ほらよ」ポイッ

ジョセフ「オーバードライブッ!」バシュッ!

肉の芽はジョセフの波紋疾走によって消滅したッ

209: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:31:14.92 ID:EGNEYIDO
花京院「う…」
「ここは…」

唯「花京院君!」

承太郎「真鍋!お前のスタンドで花京院を治すんだッ」

和「ええッ!」ズギュ―z_ン!

花京院「これは…一体…」

紬「花京院君…」
「あなたは操られていたの…」

花京院「…ああ」
「あるんだ…記憶が…みんなを襲った…」

唯澪律紬梓和承ジ「……」

210: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:31:50.86 ID:EGNEYIDO
花京院「みんな…すまなかったッ…」

唯「大丈夫だよ、花京院君」

花京院「だが…」

律「私達が怒ったのは違う花京院に対してだよ」
「今の花京院じゃない」

唯「そう」
「悪花京院君みたいな!」

澪「それじゃあ花京院が二重人格みたいじゃないか」フフッ

唯「あ、そう言われれば」エヘヘ

梓「憎むべきはDIOですよ!」

紬「肉の芽だけに?」

和「全然うまくないわよ…」

211: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:32:59.33 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「紬ちゃん、そういう時は花京院に」
「『にくめない』ヤツになったって言うんじゃ」

紬「『肉の芽』が『無い』…『にくめない』…」
「おお~♪」キラキラ

承太郎「今はDIOの話だっただろう…」

花京院「みんなッ…」ウルッ
「ありがとうッ…」ポタッ

唯「花京院君どうしたの!?」

花京院「しみたんだ…傷口に…」

律「おいおい、男の子だろ~?」

和「ていうか傷は全部…」

承太郎「…真鍋」

和「何?」

承太郎「…そっちの傷じゃあないさ」ボソッ

和「……」
「なるほどね」フフッ

212: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:33:29.60 ID:EGNEYIDO
澪「…ジョジョ…ジョースターさん」
「…話があります」

ジョセフ「…なんじゃ」

澪「私は…今回の闘いで」
「…このDIOとの闘いは本当に危険なものだとわかりました」
「それを承知の上で聞いてください」

承ジ「……」

澪「私を…エジプトに連れて行ってください!」

律「お前だけじゃねえよ、澪」
「私も行く!」

唯「私も!」

紬「私も行きます!」

梓「私もです!」

和「私も行くわ!」

213: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:33:57.64 ID:EGNEYIDO
承ジ「……」

承太郎「…ダメだ」

梓「何でですか!?」
「私達にもスタンド能力は発現しました!」
「十分闘えるはずです!」

承太郎「…確かに俺はお前らのスタンドに助けられた」
「…お前達がいなかったらやばかっただろう」

紬「だったら…」

花京院「…横からすまないが」
「…承太郎はなぜ気を失った?」

澪「…私達を…かばって」

律「でも今はスタンド能力がある!」

214: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:34:25.33 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「…DIOまでは…険しい道のりになるはずだ」
「おそらく…隙あらば敵スタンド使いが攻撃してくるはずじゃ」
「…危険すぎる」

和「…それぐらいわかってます」

花京院「君達は…承太郎とジョースターさんの気持ちを考えたことがあるのか?」

唯澪律紬梓和「……」

花京院「…承太郎は君達をかばった」
「…それからもわかるはずだ」
「承太郎は君達を傷つけたくない…そう思っているだろう」

澪「だから…これからは…」

花京院「これから…?」
「仮に君達が着いて行って、今日のように無傷でいられる保証があるのかい?」

唯「それは…」

215: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:34:54.26 ID:EGNEYIDO
花京院「…敵は本気で殺しにくる」
「君達が危険な状態になったら…」
「必ず承太郎は君達を守りにくる」
「今日のように自分の身を犠牲にして…」

唯澪律紬梓和「……」

花京院「…承太郎が倒れた理由と一緒に考えよう」
「君達は承太郎を助けようと音楽室に来た」
「承太郎は君達を助けて倒れた」
「…言いたい意味…わかるかい?」

唯澪律紬梓和「……」

承太郎「花京院…もういい…」

花京院「…ああ」
「だが最後に一つだけ言わせてくれ」
「…承太郎の気持ちを…わかってやってくれ」
「…君達のことを思ってなんだ」

216: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:35:25.98 ID:EGNEYIDO
律「…ジョジョの気持ちぐらいわかる」
「何年一緒にいたと思ってんだよ」

花京院「それじゃあ…」

律「…そいつはさ、何もかも一人で抱え込むよな」
「…自己犠牲っていうかさ…優しすぎるんだよ」

承太郎「…変なことを言うな」

律「…変じゃねえ」
「…お前…どうするつもりだよ」
「いっぱい溜め込んでさ…溢れたらどうすんだよ…」

217: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:36:23.70 ID:EGNEYIDO
承太郎「……」

律「…きっと、お前はそれすらもまた抱え込もうとする」
「今までお前に頼ってきたヤツが言うのも何だけどさ…」
「分けろよ!私達に!」
「苦しみも!痛みも!悲しみも!怒りも!何もかも!」
「教室で!部室で!お前楽しそうだよな!」
「そんなお前を見てたら私達も楽しくなる!幸せになるッ」
「分けろよ!そんな風にッ!」

承太郎「…この旅はそういう次元の話じゃあない」

律「そういう次元なんだよ!」
「お前らが私達にスタンドの話をした時点で!」
「私達はお前らと同じ場所に立ってる!」
「私達はッ!『対等』なんだッ!」

承太郎「……」

218: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:36:51.76 ID:EGNEYIDO
和「私…たまに音楽室におじゃましたわよね」

承太郎「…ああ」

和「承太郎君…あなた…」
「軽音部のみんなといる時…」
「…とても楽しそうで…一番輝いてるわ」

承太郎「……」

和「…軽音部はあなたの心の支えなんじゃあないかしら」
「…軽音部のみんなが笑顔でいられるから、今まで溢れることがなかった」
「そして…その笑顔であなたの胸の淀みは消えていく」

承太郎「…何が言いたい」

219: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:37:16.32 ID:EGNEYIDO
和「…自分でもわかってるんじゃあないかしら」
「あなたには…軽音部が必要だ、って」

承太郎「…そんなはずないだろう」

和「それじゃあ…唯」
「承太郎君のスタンドの名前は何かしら」

唯「スタープラチナ…」

和「あなた達の身近にもう一人いない?」

唯「あ!」
「あずにゃんが名前をつけたヒトデ!」

承太郎「……」

220: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:37:47.80 ID:EGNEYIDO
和「そうね」
「傍から見た限り、スタプラちゃんは相当あなた達から愛されていたわ」
「そして、スタンド名…スタープラチナ」
「どういう意味かわかるかしら」

紬「澪ちゃんわかる…?」

澪「全然…」

和「あんた達鈍いわね…」
「承太郎君がスタープラチナという名前にした理由…」
「それは!軽音部の力を借りるためよッ!」

承太郎「……」

221: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:39:10.06 ID:EGNEYIDO
澪「何で…」

和「みんなから愛されてるスタプラちゃんの名前をつければ…」
「日本から離れてもあなた達が近くにいる…力を借りれる」
「そう思ったんじゃない?」

紬「本当…なの…?」

承太郎「……」
「…ああ」

唯澪律紬梓「!」

222: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:40:10.70 ID:EGNEYIDO
承太郎「…俺達は…すでにお前らを巻き込んじまってたのか」

梓「巻き込まれたなんて思ってません」
「私は…私達は自分の意思で承太郎先輩に着いていく」
「…そう決めたんです」

承太郎「…やれやれ」
「俺は知らず知らず…お前らに助けられてたようだな」

梓「別に承太郎先輩を助けようと…気を遣ったわけじゃありません」
「今のが私の本心ですから」

223: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:40:41.30 ID:EGNEYIDO
澪「…私達は…いつだって一緒だった」

唯「一人でも欠けたらダメなんだよ…私達は…」

紬「それを言ったのは承太郎君…あなたよ」

律「ジョジョ…連れて行ってくれ…私達を!」

和「お願い!」

承太郎「お前ら…本当に覚悟はできてるのか?」

唯「できてるよ!」

澪「当然だ!」

律「あたりまえだ!」

紬「もちろんよ!」

梓「できてます!」

和「みんなに同じよ」

224: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:41:28.45 ID:EGNEYIDO
承太郎「…そうか」フッ
「…この旅はつらいものになる」
「DIOを倒すため…少しばかり頼らせてもらうぜ」

梓「それって…」

承太郎「…俺の気持ちを…一緒に背負ってくれ」
「…俺はお前らを支える」
「…だからお前らも俺を支えてくれ」
「着いてきてくれ…俺にッ」

唯澪律紬梓和「!」パァッ

唯「うん!」

紬「任せて!」

律「着いていくって言っても、後追いはしないぞ?」ニヤッ

澪「縁起でもないこと言うな!」ゴツン

律「いてっ!」ジンジン

225: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:41:58.33 ID:EGNEYIDO
承太郎「…お前だけは何かあっても見捨てるからな」

律「なんだよそれ!」

和「ふふっ」
「やっぱりいいわね、軽音部」

梓「はい…やっと戻りました!」ニコッ

花京院「承太郎」

承太郎「なんだ?」

花京院「僕も一緒に行くよ」
「僕も…DIOを倒したいんだ!」

承太郎「ああ」
「これからも頼むぜ、花京院ッ」スッ

花京院「ああッ!」ガシィッ!

226: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:42:44.98 ID:EGNEYIDO
唯「おお~、固い握手だね♪」

紬「いいわね、男の子って」フフッ
「何だかああいうの憧れちゃう♪」

律「ムギ…」スッ

紬「りっちゃん…!」ガシィッ!

澪「何やってんだよ…」

227: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:43:15.35 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「さて、盛り上がってるところ悪いんじゃが、花京院」

花京院「はい」

ジョセフ「DIOはどこにいるかわかるか?」

花京院「僕はナイルを旅行中にDIOに出会いました」
「今はどこにいるか分かりませんが…」
「ヤツはエジプトを離れたくないと言っていました」
「どういう理由かは分かりませんが…」

ジョセフ「エジプトか…」
「しかし花京院、お前はいい情報を教えてくれた」
「離れたくない…何があるのか知らんが…」
「エジプトへ向かおう!」

228: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:43:45.45 ID:EGNEYIDO
梓「あ、お金…」

ジョセフ「大丈夫じゃ」
「みんなのお金はSPW財団が全て受け持つ」

唯「おお!」
「それじゃあいっぱいお土産買えるね♪」

律「だな!」
「エジプトって何が有名なんだ?」

紬「ん~、ラクダとか?」

唯「いいね!」
「部室で飼おっか!」

梓「何言ってるんですか…」

229: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:44:24.97 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「しかし…とたんに元気になったな」

花京院「嬉しいんですよ」
「承太郎に着いて行けて」
「承太郎の役に立てるかもしれなくて」

ジョセフ「のんきなもんじゃな」フッ

花京院「これからの旅…」
「彼女達の明るさに助けられることがありますよ、きっと」

230: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:46:05.57 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「かもな」
「すでに救われたヤツが二人ほどいるしな」ニヤッ

花京院「恥ずかしながら」フフッ
「…実際…心強いです、彼女達の存在は」
「精神的支柱として…」

ジョセフ「ああ」
「実感したよ、お前達を見てな」

唯「おじいちゃん達何話してるの?」

ジョセフ「ああ、何でもないよ」
「ただの世間話だ」

231: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:46:26.49 ID:EGNEYIDO
唯「ふぅ~ん…」
「そういえばおじいちゃん、何でずっと手袋はめてるの?」

ジョセフ「実は…わしはロボットなんじゃ」

唯「えっ!見せて見せて~」

ジョセフ「いいじゃろう」
「ジャーン!どうじゃ唯ちゃん!」スルッ

唯「うわ~!本当にロボットだ!」
「かっこいいね!」キラキラ

澪「こら唯!」
「すみません…ジョースターさん…」

唯「あ…」
「ごめんなさい…」

232: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:48:13.05 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「ああ、これは別に気にしないでいいさ」
「わしも気に入っておるし」

唯「ほんと…?」

ジョセフ「本当じゃ」フフッ

唯「よかったぁ…」ホッ

ジョセフ「どうだ?触ってみるか?」

唯「うん!」ニコッ
「おお~、固いですな~♪」ペタペタ

233: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:48:41.73 ID:EGNEYIDO
梓「その義手、何かすごいですね」
「普通のに比べてかなり頑丈そうっていうか」

ジョセフ「まあな」
「確か、琴吹グループとSPW財団の共同開発だったはずだ」

梓(ムギ先輩の家って…)

唯「ん~、私は澪ちゃんの手の方が好きかも」スッ
「ぷにぷに~♪」プニプニ

澪「ちょ!やめろ唯!///」

ジョセフ「ほう…」
「どれ、ちょっとわしにも…」ニヤッ

澪「ジョースターさんも!?」

承太郎「…おい」

ジョセフ「冗談じゃ」

234: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:50:04.57 ID:EGNEYIDO
梓「…増えましたね」
「唯先輩、律先輩、承太郎先輩に続く四人目が…」

紬「おもしろそうじゃない♪」

和「澪と二人で抑制頑張るしかないみたいね」フフッ

梓「和先輩も手伝っていただければ…」

スタスタ

律「ん?足音が…」

ガラッ

ホリィ「パパ?誰か…」
「ってみんな!いらっしゃい♪」

唯澪律紬梓和花「こんにちは」

ホリィ「あ、今お菓子買ってきたから少し待っててね」
「持ってくるわ」

235: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:51:26.75 ID:EGNEYIDO
唯「お菓子!?」キラキラ

澪「はしゃぎすぎだ…」

ホリィ「ふふっ」ニコッ
「それじゃあ待っててね」

紬「あ、私手伝います♪」

ホリィ「本当?」
「それじゃあお願いしちゃおうかしら♪」

紬「はい♪」

スタスタ

236: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:52:02.88 ID:EGNEYIDO
律「…なあジョジョ」

承太郎「何だ」

律「聖子さん…顔色悪くなかった?」

承太郎「…ああ」
「かぜでもひいたんだろう」

律「…ただのかぜならいいんだけどな」

237: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:52:32.97 ID:EGNEYIDO
梓「律先輩…それって…」

律「…聖子さんも…ジョースター家の血統だろ?」

承ジ「……」

承太郎「…考えすぎだ」

律「だよな…悪い」

承太郎「いや…最近いろんなことが起こったからな…」
「…仕方ないさ」

バタバタバタバタ

澪「ん?聖子さん達何急いでるんだ?」

ジョセフ「…いや…足音は一人だけじゃ」

和「まさか…ね…」

238: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:53:08.30 ID:EGNEYIDO
ガラッ!

紬「みんなッ!」
「聖子さんが…!聖子さんが倒れたわッ!」

花京院「じ…冗談だろう…?」

紬「こんなことで嘘つくわけないでしょう!?」

ジョセフ「行くぞ承太郎!」

承太郎「ああッ!」

唯「待って!私達も行くよ!」

239: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:53:44.69 ID:EGNEYIDO
台所!

ホリィ「はぁ…はぁ…」

梓「す…すごい熱じゃないですか!」
「き、救急車呼ばないと!」

ジョセフ「…救急車は無意味じゃ」

唯澪律紬梓和花「え…」

ジョセフ「……」スッ

ジョセフはホリィの首の後ろにある茨へ手を伸ばした…
しかし…その手は茨を通り抜け…床に触れた…

240: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:54:41.49 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「…これは…娘のスタンドだ」
「触れることが出来ん…」
「ホリィにも起こってしまった…」
「わしの最も恐れていたことがッ…」

承太郎「…じじい…とりあえずおふくろをどうにかするぜ」

紬「それじゃあ私が…」

ジョセフ「いや…いい…」
「…SPW財団の医療関係者を呼ぼう」
「気持ちだけ受け取っておくよ、紬ちゃん」

紬「あ…いえ…」

241: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:55:09.18 ID:EGNEYIDO
少し後!

ホリィ「……」スースー

律「聖子さんは…」

医者「…とりあえず…今は解熱剤で落ち着いています」

律「そっか…良かった」ホッ

医者「しかし…」

和「…原因不明…ですか?」

242: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:55:37.16 ID:EGNEYIDO
医者「はい…」
「そして…非常に申し上げにくいのですが…」

ジョセフ「……」

承太郎「…何だ」

医者「この症状…50日続いたら…非常に危険です」

梓「き…危険…って…」

医者「…お亡くなりになられるでしょう」

唯「え…」
「そ…それ…じゃあ…憂…は…」

医者「…私は診ていないので…何とも言えません」

243: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:56:19.72 ID:EGNEYIDO
唯「ム、ムギちゃんッ…」ウルウル

紬「ごめんなさい…私にも分からないわ…」

唯「そ…んな…嫌…だよ……」ウルウル
「50日って…憂は…まだ前の日に倒れたよ…?」ポタッ

花京院「平沢さん…」

唯「何で…憂なの…?」ポタッ
「憂は…何も悪いごどしでないよ…?」ポタポタ
「すっごぐ…いい子だよ…?」ポタポタ

澪律紬梓和承花ジ「……」

244: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:58:12.79 ID:EGNEYIDO
唯「なのに…何で…あど40日ぐらいしがないのッ…!?」ガシィッ!

承太郎「……」

澪「唯!ジョジョを離せッ!」

唯「ねえ…助がるよね!?」
「憂も…承太郎君の影響なら…」
「私達は元気だから…」
「憂も元気になるんだよね!?」

花京院「平沢さん!承太郎に言って変わる問題じゃあないだろう!」

承太郎「……」

唯「まだ憂が承太郎君の影響が足りないんなら…」
「ずっど憂の傍にいでよ!」

承太郎「……」ギリッ…

唯「ねぇ!答えてよ!何か言っでよ!」ユサユサ

245: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 20:59:19.58 ID:EGNEYIDO
唯は憂の余命を直感的に知り…
…焦りを…悲しみを…不安を…どこへやればいいかわからなかった…
その不安感は…深すぎる姉妹愛ゆえに…さらに大きなものとなった…
そして…その大きな不安感は承太郎へ向けられた
唯はいつでも承太郎を頼り…信じてきた…
承太郎なら何とかしてくれる…そう思っていたのだろう
…承太郎の助けになることを決意した唯は…
また唯と同じ状況の承太郎に縋るしかなかった…

246: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:00:23.19 ID:EGNEYIDO
和「離しなさい唯!承太郎君に当たるのは間違ってるでしょ!」

澪「律!ムギ!唯を引き剥がすぞ!」

律「ああ!」

梓「唯先輩ッ!!」ガシッ!

唯澪律紬和花「!」ビクッ!

梓「悲しいのは唯先輩だけじゃないんですよッ!?」

唯「え…」グスッ

247: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:00:51.72 ID:EGNEYIDO
梓「私達も悲しいですよ…すごく…」
「憂も聖子さんも倒れて…余命が50日もない…」
「こんな状況で…悲しまない…不安じゃない人はいないはず…」

唯「……」

梓「…ジョースターさんだって…今そこで唯先輩に掴まれてる承太郎先輩だって…」

唯「あ…」パッ

梓「本当は…すごく悲しいんですよ」
「唯先輩と一緒で…肉親が倒れて…」
「…唯先輩が…一番わかるはずじゃないですか…承太郎先輩達の気持ち」

248: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:01:38.75 ID:EGNEYIDO
唯「……」

梓「そして唯先輩が当たったら…あまりにも可哀想じゃないですか…」
「承太郎先輩は…さらに押しつぶされてしまう…」
「唯先輩ならわかるはずですよ…?」
「承太郎先輩の気持ちに…一番近い人なんですから…」

唯「あ……」
「私…すごく…ひどいことを…」ウルッ
「ごめんなさい…」ウルウル

249: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:02:18.66 ID:EGNEYIDO
承太郎「いや…いいんだ…」
「…巻き込んじまったのは俺達ジョースター家だ」
「…すまない」

唯「ち…違うよ…」ウルウル
「悪い…のは…私だよ…」ポタッ
「ほんっ…と…ごめ…っ…なさい…」ポタポタ

承太郎「平沢…」
「…俺達は大丈夫だ」
「…そんなに気にしないでくれ」

唯「うん…ありがと」グスッ

250: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:03:28.06 ID:EGNEYIDO
承太郎「やれやれ…鼻水出てるぜ」ゴシゴシ

唯「あ…」
「ありがと…ね」ニコッ

律「このやり取りだけ見たら恋人みたいな感じだな~」

澪「ん~、親子じゃないか?」

紬「恋人に一票!」

花京院「親子じゃあないかな」

和「何の話よ…」
「ていうか切り替え早すぎ…」
「まあ、親子みたいに見えるけど」

251: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:04:07.25 ID:EGNEYIDO
梓「承太郎先輩」

承太郎「何だ?」

梓「さっきも言いましたけど…誰も巻き込まれたなんて思ってませんよ」
「私達にスタンドが発現したのは承太郎先輩の影響…」
「私達と承太郎先輩が出会っていなければ起こりませんでした」

承太郎「…まあな」

梓「だからその…良いんです、スタンドが発現して」

承太郎「?」

梓「きっと…承太郎先輩と出会ってない世界の私は…」
「つまらない生活をしてると思うから…」

承太郎「……」

252: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:04:57.93 ID:EGNEYIDO
梓「承太郎先輩と…勿論先輩達もですけど…みんなと過ごせて楽しかった…」

承太郎「…光栄だな」

梓「それで…承太郎先輩は『巻き込んだ』って言いましたよね…」
「私達をスタンド使いにさせないためには、私達が出会わないほか無かった…」
「私…承太郎先輩が『巻き込んだ』って言うと…すごく悲しかった…」

承太郎「…なぜだ?」

梓「うまく言えないんですけど…」
「私が承太郎先輩と過ごした日々を…承太郎先輩が否定してるみたいで…」

承太郎「……」

253: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:05:44.84 ID:EGNEYIDO
梓「だから…『巻き込んだ』なんて言ってほしくないというか…」

承太郎「…やれやれ」
「大丈夫だ、もう言わないさ」

梓「本当ですか…?」

承太郎「ああ」

梓「絶対ですよ!?」

承太郎「絶対だ」

梓「絶対の絶対!?」

承太郎「絶対の絶対だ」

254: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:06:16.17 ID:EGNEYIDO
梓「承太郎先輩…これ…」スッ

承太郎「…やれやれ」ギュッ

梓「指切りげんまん嘘ついたらはりせんぼん飲ーます!」
「ゆーびきった!」
「これで嘘つけませんよ?」ニコッ

承太郎「子供か」フッ

梓「17歳なんてまだまだ子供です」フフッ

255: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:07:07.46 ID:EGNEYIDO
律「あー!ジョジョが梓といちゃこらしてるぞー!」ニヤッ

梓「ちょっ!」

花京院「承太郎…平沢さんという人がいながら…」ニヤッ

紬「これはスクープよ!澪ちゃん写真よ!パパラッチ!」ニヤッ

澪「まったく…」パシャパシャパシャッ

梓「まったくとか言いながらノリノリで撮ってるじゃないですか!」

256: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:07:55.12 ID:EGNEYIDO
唯「所詮私は遊びなのね…」シクシク

和「唯…またきっといい人が見つかるわよ」ニヤッ

承太郎「…くだらないことをするな」

梓「本当です!」

ジョセフ「……」フフッ

花京院「おや…」
「彼女達の明るさに早速救われた人がいますね」フフッ

ジョセフ「!」
「ああ…すごいな、彼女達は」
「どんなに沈んでいても…明るい気持ちに変わったよ」

花京院「ええ、すごいです…彼女達は」

257: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:08:31.86 ID:EGNEYIDO
紬「あ、ジョースターさん」

ジョセフ「何じゃ?」

紬「…聖子さんはどうされるんですか?」

ジョセフ「ああ、そのことならSPW財団の医師に任せる」
「この家で24時間体制でな」

紬「そうですか」

ジョセフ「あ、唯ちゃんに紬ちゃん」
「一つ話がある」

唯紬「?」

258: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:09:10.69 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「憂ちゃんをこの家に運び…」
「琴吹グループとSPW財団の医師で看病させようと思ったんだが…」
「医師達には少しでも症状を抑えるように、共同で研究もしてもらおうかと思ってな」
「どうかな?」

唯「私はいいよ」
「憂も聖子さんといたら寂しくないと思うし」

紬「私は…憂ちゃんをここに運ぶ分には構わないですけど…」
「共同研究に関しては…お父様に何て説明すればいいか…」

ジョセフ「そうか…忘れていた…」
「みんなは両親に何て説明するつもりだ?」

唯澪律紬梓和「あ…」

259: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:09:57.82 ID:EGNEYIDO
花京院「僕は家出みたいな感じで出ようかと」

承太郎「…親不孝だな」

花京院「…仕方ないさ」

唯「私は…二人共旅行に行ってるから大丈夫」

梓「私の親も今ツアー中なので大丈夫です」

澪律紬和「……」

ジョセフ「…どうする?」
「…無理しないでもいい…事情が事情じゃ」

律「いや…行く」

澪「私も…パ…お父さんとお母さんには悪いけど…」

和「…私も行きます」

紬「…最初に行った通り…行きます」
「共同研究は…スタンドのことがわからないように話を持ち掛けてくれたら…」

260: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:10:42.79 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「…本当に…いいんだな?」

唯澪律紬梓和花「はい!」

ジョセフ「そうか…」
「本来は止めるべきなんだろうが…」
「君達の目を見てわかった」
「止めても無駄じゃな」

律「ジョセフさん物分かりいいね」ニヤッ

ジョセフ「わしはそこの堅物とは違うさ」ニヤッ
「共同研究は…ウイルスの研究とでも言っておくよ」

紬「はい」

澪「それで、出発はいつなんだ?」

承太郎「明日だ」
「だから今日は早く帰って休んでおけ」

261: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:11:12.98 ID:EGNEYIDO
律「それなんだけどさ~」

承太郎「何だ」

律「今日泊めてくんね?」

承太郎「帰れ」

律「いいじゃん別に~」

澪「あ…私も泊まりたい…」

紬「私も~♪」

和「私もお邪魔したいわ」

唯「え~、みんなして泊まるの?」
「それじゃあ私も泊まる!」

梓「それなら私も…」

262: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:12:33.72 ID:EGNEYIDO
花京院「僕も泊まらせてもらおうかな」

ジョセフ「花京院だけ帰ってくれ」
「ついでに承太郎も連れていってくれ」

花京院「なッ!」

ジョセフ「冗談じゃ」フフッ
「まあ、泊まるぐらいはいいんじゃあないか?」

承太郎「これからに備えて休むのが当然だろう」

ジョセフ「まあまあ、彼女達の気持ちも考えてやれ」ボソボソ

承太郎「…どういうことだ」ボソッ

263: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:13:37.97 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「…彼女達も…家出に後ろめたさがあるんだろう」ボソボソ
「ここに泊まって直接エジプトへ行けば…」ボソボソ
「少しは和らぐ…そう思ったんじゃあないか?」ボソボソ

承太郎「やれやれ…」
「…泊まってもいいが書き置きは書いておけ」
「明日の朝にポストにでも入れておけばいいだろう」

澪「うん、わかった」

264: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:14:07.66 ID:EGNEYIDO
律「よーし!そんじゃあ買い物行こーぜ!」

承太郎「…旅行じゃないんだが」

律「何言ってんだよー」
「お前今日晩飯食いたくないのか?」

承太郎「お前がそんな発想をすると思うわけないだろう」

律「…お前飯抜きな」

承太郎「悪かった」

紬「ふふっ」ニコニコ
「それじゃあ行きましょうか♪」

唯「お菓子買ってきてね~」

和「いや…あんたも来なさいよ…」

ジョセフ「承太郎、カードは貸すからお前らで行ってくれ」
「わしは少し行くところがある」

承太郎「ああ、わかった」

265: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:14:38.77 ID:EGNEYIDO
夕食後!

ジョセフ「いやー、美味かったな」

唯「腕によりをかけたからね」フンス

梓「唯先輩は盛りつけしただけじゃないですか…」

花京院「まさか、こんなに女の子の手料理が食べれるなんてね」
「何か悪いことが起きる気がするな」フフッ

律「これからのこと考えたら縁起でもないぞ、その発言…」

266: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:15:19.25 ID:EGNEYIDO
澪「そういえばジョースターさんはどこに行ってたんですか?」

ジョセフ「ああ、もうそろそろいいか」
「少し待ってくれ」スタスタ

梓「どこに行くんですかね?」

和「さあ?」

ジョセフ「お待たせ」スタスタ
「これを買いに行ってたのさ」

唯「ケーキ!?」キラキラ
「ありがとうおじいちゃん!」

267: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:15:46.84 ID:EGNEYIDO
紬「でもどうして…」

ジョセフ「ちと早いが、クリスマスケーキじゃ」
「旅に出たらこんなことをする暇もないだろうしな」

承太郎「…気が利くんだな」

ジョセフ「お前よりはな」

梓「あの…ありがとうございます!」

唯澪律紬和花「ありがとうございます!」

ジョセフ「礼はいい。わしからのプレゼントってことにしてくれ」
「さあ、みんなで食べてくれ」

唯澪律紬梓和花「いただきます!」

268: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:16:23.98 ID:EGNEYIDO
唯「ショートケーキもーらい!」ヒョイッ

律「ちょっ!早すぎだろ!」

梓「食べ物のことになったら早いですね…」

和「はしゃぎすぎよ」モグモグ

律「モンブランも取られてる!」

269: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:16:55.78 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「そんなにあわてないでも大丈夫さ」
「一人三個はある」

唯「え!?どこ!?」

ジョセフ「冷ぞ

唯「とってくる!」タタタタ

律「待て!お前一人で選ぶつもりだろ!」タタタタ

澪「もう少し静かにできないのか、あの二人は…」モグモグ

紬「いいじゃない、賑やかで♪」モグモグ

ジョセフ「まあな」
「ホリィにも聞こえんし、これぐらいの方がいいさ」

270: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:17:22.68 ID:EGNEYIDO
承太郎「そういえば、お前らは夜食は食うのか」
「前にダイエッ

澪「…何か」ドドドドドドドドドドドド

紬「…言った?」ドドドドドドドドドドドド

梓「二人とも笑顔でスタンド出さないでください!」
「かなり怖いですよ!」

271: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:18:02.43 ID:EGNEYIDO
花京院「き、今日は例外なんじゃあないかな?」
「せっかくジョースターさんが買ってきてくれたんだし」

紬「そう!花京院君の言うとおりよ!」
「ジョースターさんの好意を受け取らないと!」

承太郎「そういうことにしておく」

澪「ジョジョも花京院みたいにならないともてないぞ?」

承太郎「…別に興味がないんでな」

272: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:18:51.25 ID:EGNEYIDO
和「歌ってる歌詞と考えが逆ね、あんた達のボーカルは」フフッ

梓「逆に承太郎先輩が歌詞の通りの考えだったら笑えますよ」フフッ

花京院「乙女な承太郎か…」
「想像できないな…」

承太郎「…しないでいい」

唯「ケーキ持ってきたよー!」スタスタ

律「結構色んな種類があったな」スタスタ

273: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:20:07.94 ID:EGNEYIDO
澪「…お前らが手に持ってるケーキは何だ?」

唯「先行販売です!」フンス

澪「はぁ…」

梓「呆れて言葉も出ませんね…」

和「ていうか何で律まで取ってるのよ…」
「唯を止めに行ったんじゃないの?」

律「え?あ~…てへっ♪」

274: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:20:47.18 ID:EGNEYIDO
承太郎「…やれやれ」
「ケーキはどうでもいい、書き置きを書いておけ」

唯「じゃあ私はその間にケーキを…」

承太郎「お前も書いておけ。中野もだ」
「どれくらいあっちにいるかがわからないからな」

梓「わかりました」
「けど…そんなに時間かかるんですか…?」

承太郎「…なるべく早く終わらせるさ」

唯「書き置きか~…」
「憂にも書いておかないと!」

承太郎「ああ…そうしてやってくれ」フッ
「じじい、少し手伝え」スタスタ

ジョセフ「人使いが荒いな…年寄りを労らんか」スタスタ

275: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:21:23.04 ID:EGNEYIDO
律「しっかし書き置きか~」
「何書けばいいのかわかんねえよ…」

花京院「心配しないでください、みたいな感じでいいんじゃあないかな?」

律「そんなもんでいいのか?」

花京院「少し家を出るのを知らせるだけだ」
「常日頃の親への感謝の気持ちなんかを書いても仕方ない」
「それこそ、そんなのを書いたら遺書みたいになってしまう」フフッ

律「笑いながら変なこと言うな…」

276: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:22:11.10 ID:EGNEYIDO
和「でも、あの子は二枚目に突入してるわよ」

紬「……」カキカキ

唯「ほんとだ~」
「ムギちゃん二枚も書いてすごいね~」
「ちょっと一枚見せてね」ピラッ

梓「あれ?一枚目で終わってるじゃないですか」

紬「あ、今書いてるのは斎藤へなの」カキカキ

277: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:22:59.83 ID:EGNEYIDO
梓「斎藤さんって、あの執事の斎藤さんですか?」

紬「ええ」カキカキ
「小さい頃からずっとお世話をしてくれたから、書いておこうと思って」カキカキ

澪「斎藤さんも幸せ者だな」
「ムギみたいな子の執事で」フフッ

紬「そんなんじゃ…」
「やっぱり…斎藤には心配かけたくないし…」
「少しでも斎藤が安心してくれればってだけで…」

律「やっぱ斎藤さんは幸せ者だわ」フフッ

梓「ですね」フフッ

紬「もう…」フフッ

278: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:23:41.86 ID:EGNEYIDO
スタスタ

承太郎「もう書き終わったのか?」ドサッ

ジョセフ「ふぅ…」ドサッ
「体にこたえるわい」

梓「まあ、あらかた終わりました…って布団多!」

承太郎「お前ら全員分だからな。敷くのは自分でやってくれ」
「それと、洗面所はそこの扉を出てすぐ右だ」

279: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:24:10.53 ID:EGNEYIDO
和「何か修学旅行みたいね」

承太郎「…明日は早い。早く休め」スタスタ

唯「承太郎君どこ行くの?」

承太郎「…自分の部屋だが」

唯「えっ!?一緒に寝ないの!?」

承太郎「自分の部屋で寝る」

律「え~、承太郎きゅんノリ悪~い」

承太郎「……」スタスタ

律「シカトしやがった…」

280: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:24:53.05 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「わしも寝るとするか」

梓「ジョセフさんも違う部屋で寝るんですか?」

ジョセフ「ああ」
「わしも年だしな、若い子にはついていけん」フフッ

梓(十分ついていけてると思うけど…)

ジョセフ「それじゃあおやすみ」
「夜更かしはほどほどにな」スタスタ

唯澪律紬梓和花「おやすみなさい」

281: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:26:09.97 ID:EGNEYIDO
花京院「さて…どうしようか…」

紬「何が?」

花京院「いや…本来なら喜ぶべき状況なんだろうが…」
「さすがに男一人はね…」

澪「そう言われれば…」

唯「気にしないでいいのに~」

花京院「嫌でも気になるさ…」

律「そんじゃあジョジョ呼びに行くか」
「行くぞ!突撃ー!」

唯紬「おー!」

梓「いいんですかね…」

澪「さあな…」

282: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:26:58.36 ID:EGNEYIDO
承太郎の部屋!

承太郎「……」パラ…
「……」パラ…

コンコン

承太郎「…誰だ?」

ガラッ

唯「やっほー!」

梓「ここに来るのも久しぶりですね」

承太郎「……」

283: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:28:26.76 ID:EGNEYIDO
律「お、ジョジョもそのマンガ読んでんのか」
「それおもしろいよなー」

和「何ここ…水族館?」

紬「全部承太郎君が捕ってきたらしいの~」

澪「あ…このヒトデかわいい…」

花京院(かわいい…?)
(え?か、かわいい…?)

284: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:29:17.82 ID:EGNEYIDO
承太郎「…俺は早く寝ろと言ったはずだが」

唯「うん、寝るよ」

承太郎「…それなら早く戻るんだ」

唯「戻る必要はないよ」
「ちょっと待っててね!」
「みんな行こ~」

スタスタ

承太郎「?」

スタスタ

唯「ほいっ!」ドサッ

律「おらっ!」ドサッ
「あー、疲れた」

承太郎「…何布団持ってきてやがる」

律「え?ここで寝るからだけど」

承太郎「……」

285: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:29:46.29 ID:EGNEYIDO
梓「よいしょっと」ドサッ

承太郎「全員じゃあないだろうな…」

唯「みんなだよ~」

承太郎「…入りきるわけないだろう」

澪「ほっ」ドサッ
「ん?何の話だ?」

梓「承太郎先輩が、ここでは全員じゃ寝れない、と」

律「いや、いける!」

紬「~♪」ドサッ

和「この部屋まで遠かったわね…」ドサッ

花京院「よし、これで全員だね」ドサッ

286: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:30:11.85 ID:EGNEYIDO
紬「入りきったわね♪」

承太郎「そうみたいだな」
「早速だが、戻ってくれないか?」

梓「もう疲れました…」

澪「うん…運びたくない…」

承太郎「…お前らが勝手に持ってきたんだろう」

律「いいから寝ようぜー」
「はい、おやすみ!」

カチカチカチ

唯「りっちゃん強引!」

承太郎「…やれやれ」

287: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:30:51.16 ID:EGNEYIDO
紬「暗いわね~」

澪「電気消したしな」

梓「…修学旅行…こんな感じだったんですか?」

律「和と花京院は違う部屋だったけどな」

承太郎「…寝ろ」

唯「あずにゃんとも一緒に行きたかったな~」

梓「まあ…仕方ないです」

288: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:32:09.38 ID:EGNEYIDO
紬「枕投げ…する?」

和「いいわね」

承太郎「…水槽に当たったらどうする」
「…そして早く寝ろ」

紬「あ、そっか」

澪「そういえば、ココちゃんとスタプラちゃんはどうするんだ?」

承太郎「……」

梓「あ、私が純に頼んでおきます」

唯「あ…」

花京院「どうしたんだい?」

289: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:32:42.20 ID:EGNEYIDO
唯「しばらく…ギター弾けないんだ…」

澪「そうだな…」

律「放課後にだらだらもできないし…」

紬「部室にも行けない…」

梓「離れるんですね…音楽と…」

和「寂しくなるわね…みんなの演奏がしばらく聞けなくなると思うと」

花京院「ああ…生徒会室にも聞こえてきて…それを聞くのが楽しみだった」

澪「演奏…したいな」

唯「うん…」

290: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:33:08.05 ID:EGNEYIDO
梓「出来ます…かね…無事…帰ってこれたら…」

承太郎「…やれやれ」
「キミを見てるといつもハートDOKI☆DOKI♪」

唯澪律紬梓和花「!」

承太郎「ゆれる思いはマシュマロみたいにFUWA☆FUWA♪」

唯承「いーつも頑ー張ーるー♪」

唯澪承「キーミの横ー顔ー♪」

唯澪律承「ずっと見てーてもー気ーづかないーよねー♪」

唯澪律紬承「夢の中ーなーらー二人の距ー離ー♪」

唯澪律紬梓承「縮められるーのになー♪」

花京院「いいな…」

和「ええ…」

291: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:33:44.52 ID:EGNEYIDO
唯澪律紬梓承「あーあ かーみ様おねーがい二人ーだーけの♪」
「Dream Timeくーだーさい♪」
「お気に入りーのうさちゃん抱いてーえ♪」
「今夜ーもーおーやーすみ♪」
「ふわふわターイム♪」
「ふわふわターイム♪」
「ふわふわターイム♪」

和花「……」パチパチパチパチ

承太郎「…この歌から俺達は始まったな」

律「ああ…」

承太郎「そして今…俺達の旅の始まりの歌にもなった」

梓「はい…」

292: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:34:11.66 ID:EGNEYIDO
承太郎「…俺達は今まで…色々あったが…何とか今日まで過ごしてきた」
「…俺達だけの歌を歌いながらな」

唯「うん…たくさん歌ったね」

承太郎「…俺達の…俺達だけの歌なんだ」
「誰にも俺達の演奏は真似できない」

澪「私達の…」

承太郎「この6人だから最高の演奏ができるんだ」
「…俺達は歌だ」
「誰か一人欠けた時点で…それは歌じゃあない」

紬「うん…」

293: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:34:52.76 ID:EGNEYIDO
承太郎「…演奏するぞ」
「今みたいに声だけじゃあない…」
「…一ヶ月以上演奏できないが…」
「…無事に全員帰って…それからな」

澪「そうだな」
「花京院や和も聞きたいって言ってくれたんだ」

梓「…頑張りましょう」
「私は…またみなさんと演奏がしたいです!」

紬「ええ、頑張りましょう!」

花京院「…真鍋さん、僕達も無事に帰ろう」
「承太郎達の演奏を聞かなくちゃあいけない」フフッ

和「言われないでも、無事に帰ってくる予定よ」フフッ

294: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:36:21.00 ID:EGNEYIDO
律「澪~、ケガしても泣くなよ~?」ニヤッ

澪「な、泣くわけないだろ!」
「私達には和もいるし!傷ぐらい大丈夫だ!」

和「あんまり期待しないでよ?」フフッ

唯「もうそろそろ寝よっか」
「明日に…これからに向けて」
「みんなおやすみ!」

澪律紬梓和花「おやすみ!」

承太郎「…ああ…おやすみ、だ」

295: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:37:11.98 ID:EGNEYIDO
朝!

ジョセフ「昨日はちゃんと寝たのか?」

唯「うん」
「みんなで承太郎君の部屋で寝たんだ~」

ジョセフ「どうりでリビングにいなかったのか」

和「もうそろそろ出発するんですか?」

ジョセフ「いや…あと少し…」

296: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:37:51.88 ID:EGNEYIDO
ピンポーン

ジョセフ「…来たか」
「少し待っていてくれ」スタスタ

梓「誰ですかね?」

紬「もしかしたら仲間かも…」

澪「そんなにすぐスタンド使いって見つかるのか?」

律「SPW財団の情報網がすごいとか」
「私でも聞いたことあるしな~」

297: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:38:31.46 ID:EGNEYIDO
スタスタスタスタキュルキュル

花京院「帰ってきたね」
「…一人の足音じゃあないな」

紬「それに…台車っていうか…そんな感じの音がするわ…」

ジョセフ「待たせたな」

憂「……」スースー

唯「憂ッ!」

澪「唯…静かに…」
「憂ちゃん寝てるだろ?」

唯「あ…うん…」

298: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:39:01.10 ID:EGNEYIDO
ジョセフ「…憂ちゃんは今日からここで看病する」
「一応みんなに憂ちゃんの姿を見せ、知らせておこうと思ってな」

紬「ずいぶん早いですね」

ジョセフ「ああ」
「なるべく早く琴吹グループとSPW財団の医師も合流させたかったしな」

律「唯…」

唯「うん…」
「あの…これを…」スッ
「憂の目が覚めたら渡して欲しいんです」

医師1「わかりました」
「確かに受け取りました」

医師2「みなさんがどこに行かれるか、我々はわかりませんが…」
「憂さんとホリィさんは我々に任せてください」

唯「はい…ありがとうございます」

299: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:40:33.72 ID:EGNEYIDO
憂「……」スースー

唯「憂…」
「すごく…つらいかもしれないけど…」
「あと少しだけ…頑張ってね」
「私が…ううん…」
「私達が…きっと…絶対に憂を助けるから」
「それまで待っててね、憂…」

憂「……」スースー

唯「それじゃあ…行ってくるね」

憂「……」スースー

ジョセフ「…みんなも書き置きは彼らに渡してくれ」
「渡したら…行こう、エジプトへ」

300: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:41:22.73 ID:EGNEYIDO
エジプト!

DIO「…ジョセフ・ジョースターに空条承太郎」
「来るか…エジプトへ…」
「…承太郎が花京院を助けるとは思わなかったが…」
「しかし…誰だ…この女達は…」
「念写に……写りこんできたこの女達は……」
「…おい」

エンヤ婆「はい…DIO様…」

DIO「お前…最近まで日本にいたな…?」

エンヤ婆「はい…確かに息子のJ・ガイルと一緒におりましたが…」

301: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/06(木) 21:42:20.05 ID:EGNEYIDO
DIO「そこで…だ…」
「…お前には…この女達のことを調べて欲しい」

エンヤ婆「…DIO様には…取るに足らない存在だと思いますじゃ」

DIO「…仮にも…ジョースター家の連中と共にくるヤツらだ」
「…用心するに越したことはない」

エンヤ婆「…わかりました」
「…わしは日本に向かいますじゃ」
「それと…すでに何人かスタンド使いをあっちに向かわせておりますので…」

DIO「…ああ」
「…それでは頼むぞ…エンヤ婆」

エンヤ婆「…おまかせを」


To Be Continued…

311: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:31:58.84 ID:ihw/hamDO
飛行機内!

唯「ねえ、エジプトってどれくらいで着くの?」

和「さあ?」
「でも確か最初はバンコクに下りるらしいわ」
「そこで乗り換えだって」

承ジ「!」

承太郎「…おい」

ジョセフ「…ああ…見られたな…DIOに」

312: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:32:34.04 ID:ihw/hamDO
澪「見られた…?」

紬「DIOの能力も念写ってことですか?」

ジョセフ「おそらくな…」
「だが…もしかしたらジョナサンのスタンドかもしれん…」

律「どういうことだ…?」

ジョセフ「今のDIOの身体はジョナサン・ジョースターのもの…」
「自分に馴染むまで…ジョナサン・ジョースターのスタンドしか使えず…」
「馴染むに従ってDIOのスタンドがそれを打ち消す…」

313: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:33:07.77 ID:ihw/hamDO
律「なるほど…」

梓「でも…DIOは二つスタンドを使えるって可能性は…」

ジョセフ「いや…スタンドは一人一体」
「だが…身体を奪ったDIOならそれもあり得るかもしれん」
「二つ合わせて100%で…現在はDIOのスタンドは数%しかない…という事がな」

花京院「もし…僕達がエジプトに着くときまでに馴染んでいたら…」

ジョセフ「…強大なスタンドだろう」

314: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:33:58.35 ID:ihw/hamDO
律「そういえば…DIOについて何かわかんないの?」

和「そうね…他人の身体を乗っ取るって普通じゃないわ」

ジョセフ「あいつは…吸血鬼じゃ」

唯澪律紬梓和花「!?」

律「き、吸血鬼!?そんなアホな!」

和「律!静かに…他の人が起きちゃうわ」

315: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:34:28.04 ID:ihw/hamDO
澪「でも…き…吸血鬼って…」ガクガク
「ホ…ホラーじゃないか…」ガクガク

承太郎「ここまで来て情けないぜ?」
「…そして…話は後だ」
「…全員用心しろ」

梓「え…?」

承太郎「耳を澄ませ…」

ブゥーン…

316: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:35:34.13 ID:ihw/hamDO
花京院「これは…」

承太郎達が聞いたもの…
それは虫の羽音のようなものだった…
その音は…徐々に近づいてきていた…

ブゥオーーン!

ジョセフ「来たぞッ!」

唯「何あれ!?カナブン!?」

律「どう見てもクワガタだろ!」

そう!羽音の持ち主はクワガタであった!
しかもそのクワガタは人の顔程の大きさだった!

317: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:36:12.65 ID:ihw/hamDO
そして…当然唯達は…
「なぜ機内にクワガタが!?」
このような疑問を持ったッ!

澪「ていうか何で飛行機にクワガタがいるんだよ!?」

和「しかも…かなりでかいわよ…」

ジョセフ「あれはスタンドだッ!」
「DIOの手下が我々と同じ飛行機に乗っておる!」

ヒュッ…

梓「隠れましたよ…座席に…」

318: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:36:40.96 ID:ihw/hamDO
花京院「ハイエロファントグリーンッ!」ズギュ―z_ン!
「あのクワガタを捜すんだッ!」

承太郎「待てッ!」
「どんな能力か分からないのに危険だ!」

花京院「大丈夫だ承太郎…」
「僕にはエメラルドスプラッシュが

ドヒュオンッ!

花京院が話している最中!
クワガタがハイエロファントグリーンの背後に現れたッ!

319: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:37:16.75 ID:ihw/hamDO
澪「花京院後ろッ!」

花京院「ああ!」
「くらえッ!エメラルドスプラァァーーッシュ!」ドバァッ!

ブォッ!

花京院「何ッ!?」

花京院が驚くのも無理はない…
ハイエロファントグリーンが振り向きざまに放ったエメラルドスプラッシュ…
超至近距離のエメラルドスプラッシュが全弾かわされたのだッ!

320: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:38:06.86 ID:ihw/hamDO
ブゥーン…

クワガタはハイエロファントグリーンへ向けて姿勢を整える!

ジョセフ「やばい!ハイエロファントグリーンに突っ込むつもりじゃ!」

花京院「くッ…」
「引っ込めハイエ

ブゥオンッ!

321: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:39:00.10 ID:ihw/hamDO
和「ダメよ!間に合

紬「ハミング・バァァアーーード!」ズギュ―z_ン!
「思いっきり風を起こして!あのクワガタに向けてッ!」

ブォッ!

花京院「うっ…」ブシュッ

まさに危機一髪だったッ!
ハミング・バードは風を起こし…
ギリギリのところでクワガタの軌道を変えた!
ハイエロファントグリーンにかすりはしたが…
紬の判断で直撃は免れたッ!

322: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:39:51.70 ID:ihw/hamDO
クワガタ「くっくっくっ…」
「まさか…だな…」
「ジョセフ・ジョースターと空条承太郎…」
「花京院典明以外にもスタンド使いが同乗していたとは…」
「どこで見つけたんだ?そいつらは…」

唯「ク、クワガタが喋ったよ!?」

クワガタ「ふふっ…クワガタ…か…」
「違いないが…俺の名を教えてやる」
「タワーオブグレー(灰の塔)…それがこのスタンドの名前だ」

323: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:40:26.88 ID:ihw/hamDO
承太郎「…ゴタゴタやかましいな」
「来い…俺がぶちのめしてやる」

灰の塔「言われないでも始末する!このタワーニードルでな!」
「その前に…一つ面白いものを見せてやろう」ブゥーン…

そう言ってタワーオブグレーが向かった先は座席の後方…
タワーオブグレーの直線方向では…数人の客が眠っていた…

324: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:40:52.45 ID:ihw/hamDO
ジョセフ「おい…まさか…」

灰の塔「その『まさか』!だよ!ジョセフ・ジョースター!」

ジョセフ「紬ちゃん!ヤツを吹き飛

灰の塔「遅いッ!」ゴワシャアアア!

そう言った刹那!タワーオブグレーは既に座席の前方にいた!
数人の舌をひきちぎり…タワーニードルにそれを突き刺したまま…
そして…その舌で文字を書いたッ!

《massacre!(皆殺し!)》

325: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:41:25.47 ID:ihw/hamDO
承太郎「顔を伏せろッ!」
「誰も前を見るんじゃあないッ!!」

梓「そ…んな…こと…言ったって……」ガクガク

律「は…速すぎて…」ガクガク

澪「ひっ…き…きゃ

承太郎「騒ぐなッ」ガバッ

澪「ん~!ん~~っ!」ポタポタ

承太郎「泣くな…大丈夫だ…俺が倒す」
「花京院、じじい…こいつらを頼む」

ジョセフ「…ああ」

326: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:42:01.75 ID:ihw/hamDO
灰の塔「おい、貴様…何余裕かましていちゃついてるんだ?」
「お望み通り…貴様から殺す!」ヒュッ…

唯「ま、また隠れた…」ガクガク
「承太郎君…大丈夫…なの…?」ガクガク

承太郎「…ああ」
「…お前らは離れていろ」
「スタープラチナ!」ズギュ―z_ン!

灰の塔「随分余裕だな…」ブゥオーーン…

327: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:42:37.14 ID:ihw/hamDO
律「顔の横だ!ジョジョ!」

承太郎「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

スタープラチナは両手でのラッシュを繰りだす!
花京院は勝ちを確信していた…
何せ…スタープラチナも超至近距離のエメラルドスプラッシュを防いだのだ
スタープラチナのスピードなら…タワーオブグレーのスピードについていける!
そう思っていた!

328: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:43:07.37 ID:ihw/hamDO
灰の塔「くく…遅い!」ブゥオンッ!

唯澪律紬梓和花ジ「!?」

花京院「あの超スピードのラッシュをもかわしただとッ!」

承太郎「…やれやれ」
「…並大抵の相手じゃあないな」

灰の塔「貴様は並以下だッ!」
「死ねィ!タワー

紬「ハミング・バード!」
「あいつを吹き飛ばしてッ!」

ドヒュオンッ!

329: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:43:45.45 ID:ihw/hamDO
灰の塔「チッ…」
「仕切りなおしか…」ヒュンッ…

タワーオブグレーはまた身を隠した…
そして…承太郎は一つの懸念を抱いた…
琴吹は二度…あいつの邪魔をした…
あいつにとって、琴吹は邪魔な存在となったはずだ…
もしかしたら…先に琴吹を殺るつもりなんじゃあないか…

承太郎「琴吹…警戒しておけ…」
「花京院とじじいも…特に琴吹の周りを…だ…」

紬「……」

330: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:44:12.67 ID:ihw/hamDO
灰の塔「くく…勘がいいな!承太郎!」

梓「ど、どこから声が…近いですよッ…」

灰の塔「その金髪の女のスタンド…俺からとったら厄介だ」
「これ以上邪魔されたくないしな…先に始末するとしよう」
「タワーニードルッ!」ズバババ

タワーオブグレーは座席の後方から座席を突き破り突っ込んできた!

331: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:44:48.42 ID:ihw/hamDO
承太郎「逃げろ!琴吹ィィーーーッ!」

紬「いいえ…この位置だからいいのよ…」
「この位置だからこそ…彼を倒せる」
「ねえ?りっちゃん?」フフッ

律「だな」フフッ

紬と律は笑っていた…
そう…既に勝ちを確信したような…
そんな笑みだった…

332: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:45:40.84 ID:ihw/hamDO
灰の塔「これで最後だァァアアアアアッ!」

グニン…

タワーオブグレーが最後の座席を突き破り紬に止めを刺そうとしたその時!
奇妙な違和感を覚えた!そう…座席を突き破れていないかのような…
そして…視界が暗く…紬を捕えていなかったことで気づく!
タワーオブグレーは座席を突き破れていなかったのだッ!

333: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:46:06.65 ID:ihw/hamDO
灰の塔「な、何だこれはッ!」
「座席が伸びているのか!?」

紬「ふふっ、私がゲル状にしたの~♪」
「りっちゃん、お願い」

律「おっけー」

灰の塔「くっ…戻らな

律「おせーよッ!」
「GS3ィィイーーーッ!」ズギュ―z_ン!
「そいつを座席ごと固定しろォォォオオオ!」

334: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:46:51.98 ID:ihw/hamDO
GS3は座席を殴り…
今までタワーオブグレーの動きに合わせて変形していた座席が…
固まったッ

律「止めだ!」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

灰の塔「ゲボァッ!」

「ギャアアアアア!」

ジョセフ「あそこにいるオヤジが…本体だったのか…」

花京院「しかし…彼女達…すごいですね」

ジョセフ「ああ…見事な発想だった」

335: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:47:34.81 ID:ihw/hamDO
律「倒したぞジョジョ!」

承太郎「ああ」
「よくやったな、二人とも」

律「だろ~♪」
「私とムギの連携が光ったな♪」

紬「ふふっ♪」

承太郎「…ん?」
「こいつ…肉の芽がないぜ」

ジョセフ「恐らく金で雇われたんだろう」
「…そして、それはDIOと身体が少しずつ馴染んできていることを意味する」

花京院「ヘマをしない確信があるほどに…か…」

336: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:48:23.87 ID:ihw/hamDO
承太郎「…お前…大丈夫か?」

澪「…うん……」

承太郎「…無理はするな」
「いざとなれば帰ってもいい」

澪「ううん…大丈夫…」
「大丈夫…だから…」


337: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:49:15.71 ID:ihw/hamDO
和「ねえ…この飛行機…だいぶ傾いてない?」

梓「やっぱり…傾いてますよね…」

ジョセフ「まさかッ!」ダダダダ

唯「おじいちゃんどこに行くの!?」タタタタ

ジョセフ「コックピットだ!」ダダダダ

CA「あの…どちらへ行かれるんですか?」

ジョセフ「こっちにはコックピットしかないだろう!」

338: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:50:20.83 ID:ihw/hamDO
CA「お客様!困り…」

承太郎「……」スタスタ

CA(あ…かっこいいわ…すごく…)
「あ、あの…」

承太郎「…やかましい」スタスタ

CA「……」シュン…

律「相変わらずだな~、まったく」

承太郎「いいから早く行くぞ」
「何か様子がおかしい」

339: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:50:42.80 ID:ihw/hamDO
CA(きぃ~っ!)
(何であの女には優しいのよッ!)

花京院「すみません…」
「彼はああいうヤツなんです」
「許してやってください」

CA「あ…///」

和「ゴホンッ」

花京院「いや…何もしてないよ?」

和「あらそう」スタスタ

花京院「本当だ!信じてくれ!」

CA「……」シュン…

340: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:51:10.72 ID:ihw/hamDO
コックピット!

ジョセフ「やはり…やられていたか…」

コックピットの中では…パイロット達が眠っていた…
舌をひきちぎられ…二度と起き上がることのないパイロット達が…

唯「おじいちゃん…何かあるの?」

ジョセフ「…あのスタンド使いがパイロット達を殺していた」

唯「そ…そんな…」

341: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:52:23.31 ID:ihw/hamDO
承太郎「おい…どうしたんだ?」

ジョセフ「承太郎…」
「あのスタンド使い…パイロット達を殺していた…」
「しかも自動操縦装置も破壊されている…」
「この飛行機は…墜落するッ…」

梓「つ、墜落!?」

承太郎「大丈夫だ」
「これからじじいが不時着させる」
「乗客を全員叩き起こして救命具とシートベルトを着けさせてきてくれ」

342: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:53:02.90 ID:ihw/hamDO
紬「でも…できるんですか?」

ジョセフ「あー…」

承太郎「…できるな?」

ジョセフ「ああ…大丈夫じゃ」
「みんなは承太郎が言ったことを頼む」

花京院「はいッ!」

タタタタタタタタ

承太郎「…ところでじじい」
「飛行機の操縦はしたことあるのか?」

ジョセフ「…プロペラ機ならな」

承太郎「…ないよりはマシだな」

343: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:53:39.60 ID:ihw/hamDO
ジョセフ「…しかし…澪ちゃんは大丈夫かの」

承太郎「何がだ?」

ジョセフ「これからは今日以上の闘いの激しさになるだろうし…」
「残虐な敵も現れるかもしれん…」
「…見たところ澪ちゃんはかなりの怖がりみたいじゃ」
「これから着いてこれるか…心配になってな」

344: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:54:37.42 ID:ihw/hamDO
承太郎「…あいつなら大丈夫だ」

ジョセフ「…どういう根拠だ?」

承太郎「…俺はあいつのことをよく知ってるつもりだ」
「田井中には負けるだろうが…」

ジョセフ「?」

承太郎「…あいつは今日…怯えているだけの自分に嫌気が差したはずだ」
「…自分でついて行くと言ったのに…何もできなかった」
「あいつは悔しがってるだろうし…変わろうと頑張るはずだ」
「あいつは…自分を乗り越える力を持っている」

345: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:55:06.60 ID:ihw/hamDO
ジョセフ「なるほど…澪ちゃんが…か」

承太郎「まあ、その点は他のヤツらにも当てはまるがな」

ジョセフ「…だから律ちゃんや紬ちゃんのような機転もあり…」
「他のみんなも騒がなかった…」「…彼女達の覚悟は本物というわけか」

承太郎「…そうだ」

ジョセフ「だが…乗り越えれるとは限らないんじゃあないか?」

承太郎「…あいつは俺に『大丈夫』と言った」
「だから…大丈夫だ…絶対にな」

346: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2011/01/09(日) 19:55:58.19 ID:ihw/hamDO
ジョセフ「ずいぶん澪ちゃんを信頼してるんじゃな」フッ

承太郎「…さあな」
「話し込んじまったな」
「もうそろそろ不時着させてくれ」

ジョセフ「そうだな」
「しかし…これで何回目だ?飛行機で墜ちたのは…」
「お前達の二年生の時の学園祭と…三年生の時もか」
「この前も墜ちたし…」
「5、6回は墜ちてるな…」

承太郎「…二度とてめーとは一緒に乗らねえ」
「そして二度と飛行機に乗るな」

本体名―グレーフライ
スタンド名―タワーオブグレー
―再起不能―

承太郎一行
―香港沖35kmに不時着。その後、香港へ―

To be continued…

次回 承太郎「平沢達との奇妙な冒険」 中編