承太郎「平沢達との奇妙な冒険」 中編

764: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:25:42.26 ID:ZZuf2B5DO
インド!

梓「次…どこでしたっけ?」

ジョセフ「次は聖地ベナレスじゃ」

唯「聖地…ベナレス…?」
「おお、何かかっこいい!」

律「確かにすごいネーミングだな」

花京院「何でも、修業者の荒行が見られるらしいよ」

和「荒行って何するのかしら?」

承太郎「…さあな」
「地面にでも埋まるんじゃあないか?」

引用元: 承太郎「平沢達との奇妙な冒険」 


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765: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:26:27.83 ID:ZZuf2B5DO
ジョセフ「みんな、そろそろバス停へ移動しよう」

紬「今回はバス移動なんですか?」

ジョセフ「ああ」
「その後に車でパキスタンへ行こうと思ってな」

承太郎「…行くぜ」
「乗り過ごしたら次までどれくらい待つか分からないしな」

梓「一刻を争いますしね」
「もうこれ以上…」

承太郎「中野…みなまで言わないでいいぜ」
「今は…自分のことだけを考えるんだ」

梓「…はい……」

766: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:27:01.05 ID:ZZuf2B5DO
律「なあ…あそこ…人が倒れてないか?」

律が指差した先には…
白い布をまとった人が倒れていた…

紬「本当ね…」
「行きましょう!」

紬達は倒れていた人物に駆け寄る…

和「大丈夫ですか?」

女「うぅ…」

倒れていたのは女だった
そして、その女はかなりの美貌の持ち主であった

767: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:27:34.09 ID:ZZuf2B5DO
唯「あ…ケガしてる…」

女「実は…ひったくりにあって…」
「倒れた拍子に…」

花京院「それなら真鍋さんの

ジョセフ「待て」
「敵はどこにいるかわからん」ボソボソ
「むやみやたらにスタンドを使ったら、見られる可能性がある」ボソボソ

花京院「そうですね…」

768: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:28:00.45 ID:ZZuf2B5DO
唯「あ、私ばんそうこう持ってるよ!」
「貼ってあげるね!」ピリピリ
「あ」トンッ

唯が絆創膏の封を開けた時…
女の傷口に唯の手首が触れてしまった…

唯「ごめんなさい!」
「痛くなかった?」

女「いいえ…大丈夫よ」

唯「良かった~」ペタペタ
「はい、これでばっちり!」

女「ありがとう」

769: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:28:49.66 ID:ZZuf2B5DO
律「それで、あんたはどうすんの?」
「お金盗られちゃったんだろ?」

女「ええ…」

ジョセフ「家はどこにあるんじゃ?」
「ベナレスまでなら面倒を見てやれるが…」

女「あの…実はベナレスなんです」

ジョセフ「そうだったのか」
「それならわしがバス代を出そう」
「一緒に行こうじゃあないか」

770: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:29:29.25 ID:ZZuf2B5DO
女「ですが…」

ジョセフ「一人増えたぐらい痛くもかゆくもないわ」
「みんなもいいじゃろう?」

唯「うん!人はいっぱいいた方が楽しいし!」

女「ありがとうございます」

承太郎「…おい」ボソッ

ジョセフ「何だ?」ボソッ

承太郎「…そいつが…スタンド使いという可能性は?」ボソボソ

ジョセフ「神経質になるのもわかるが…」ボソボソ
「彼女はおそらく大丈夫だろう」ボソボソ
「スタンド使いなら…ひったくり何か目じゃない」ボソボソ

承太郎「…それもそうだな」ボソッ

771: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:29:59.94 ID:ZZuf2B5DO
ジョセフ「それじゃあバス停へ行こう」
「すぐ近くのはずじゃ」

チュミミーン

和「唯、何か言った?」

唯「ううん、何も言ってないよ~」

和「おかしいわね…空耳かしら…」

紬「唯ちゃん、はい」スッ

唯「ハンカチ?」

紬「さっきその…」

女「ネーナです」

紬「ありがとうございます」
「私は琴吹紬です。ムギって呼んでください♪」

ネーナ「そう…ムギちゃんね」フフッ

772: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:30:26.21 ID:ZZuf2B5DO
唯「ねぇねぇムギちゃん、続きは~?」

紬「あ、ごめんね」
「さっき唯ちゃんの手首にネーナさんの血が付いたのが見えたから」
「良かったらそのハンカチ使って?」

唯「ありがとームギちゃん!」
「それじゃあお言葉に甘えて…」
「あれ…?」

唯が血を拭こうと自分の手首を見ると…
手首は虫に噛まれたように腫れていた…

唯「虫に噛まれたのかな…」
「少し腫れちゃってる…」

紬「本当…」
「かいたらダメよ?」

唯「うん!」

女「チュミミーン」ボソッ

和「あら…?」
(まただわ…疲れてるのかしら…)

773: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:30:56.91 ID:ZZuf2B5DO
バスの中!

律「ネーナってすごく美人だよな~」

和「そうね。羨ましい限りだわ」

ネーナ「あら…みんなもかわいいわよ」

唯「えへへ、そうかな~♪」デレデレ

梓(素直だなぁ、唯先輩)

774: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:31:25.71 ID:ZZuf2B5DO
紬「みんな!あれ見て!」

梓「うわ…」

和「地面に頭を埋めてる…」

唯「な…何してるの、あの人…?」

ネーナ「修業者の荒行よ」
「辺りを見渡してみて」

承太郎「…随分修業しているヤツがいるな」

ジョセフ「全身地面に埋まってるヤツもいるし…」
「熱した鉄板の上に座っているヤツもいるな…」

唯「やけどしちゃうよ…」

775: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:32:06.08 ID:ZZuf2B5DO
和「ねえ…あそこ…」
「キャンプファイアみたいに組んである木の上…」
「何か…燃やしてない…?」

紬「あ!あれ人じゃない!?」

唯「た、大変だよ!あれも荒行なの!?」

律「荒すぎだろ!」
「あれはヤバいって!」

ネーナ「大丈夫よ」フフッ
「あの人は火葬されているだけ…」

梓「良かった…」

律「まぎらわしすぎだろ…」

776: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:33:03.05 ID:ZZuf2B5DO
花京院「しかし、ここまでとはね」
「聖地ベナレスは、何ヶ月いても飽きないと聞いたが…」
「飽きる前に精神がやられそうだ」

律「確かに荒行を見てるだけでこっちも修業できそうだな…」

唯「……」

梓「唯先輩どうかしましたか?」
「さっきまで元気だったのに」

承太郎「…まさか酔ったんじゃあないだろうな」

777: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:33:31.61 ID:ZZuf2B5DO
唯「ううん…」
「ちょっと酔いそうだけど…」
「これ…」スッ

唯は承太郎達に手首を見せる…
手首は…最初に比べてかなり腫れあがっていた…

紬「ひどいわね…」
「バイ菌が入っちゃったのかしら…」

ジョセフ「まさかここまで酷くなるとは…」
「蚊に刺されたわけじゃあなかったのか…」

778: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:35:04.11 ID:ZZuf2B5DO
花京院「ジョースターさん、幸い僕達以外に乗客はいない」
「スタンド使いに見られている可能性はないと思います」

ジョセフ「そうじゃな」
「和ちゃん、治してやってくれ」

和「はい」ズギュ―z_ン!
「唯、手首を貸して」

唯「うん…」スッ

和「プロローグ、唯の手首を治して」

プロローグは唯の手首に触れる…
しかし…少し腫れが引いただけであったッ

779: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:36:26.54 ID:ZZuf2B5DO
和「え…どういうこと…?」
「それぐらい治せないはずは…」

承太郎「田井中…この前のカブトムシの話だが…」

律「ああ…」
「…カブトムシの脚は戻らなかった」
「…生命は戻らない」

紬「唯ちゃんの右手は…」
「死んでる…ってこと…?」

唯「そ、そんなはずないよ!」
「見て!すごく動くもん!」グッパッグッパッ

ジョセフ「確かに…壊死とは考えられん…」

780: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:36:56.88 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「…シンプルに考えて」
「真鍋の能力がその手首の腫れ方に追いついてないってことか」

唯「そんな…」
「私…どうなっちゃうの…?」

ジョセフ「…今日にでも病院へ行こう」

承太郎「…それがいい」
「…俺が着いていこう」

唯「ありがとう…」

ネーナ「あの…能力って…」
「それに、和ちゃんが唯ちゃんの手首に触れたら腫れが引きましたし…」

ジョセフ「…彼女達は超能力を持っている」
「そうとだけ言っておこう」

ネーナ「そう…ですか…」

781: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:37:43.06 ID:ZZuf2B5DO
病院!

医師「ふむ…酷いね…」

承太郎「…そいつはどうなるんだ?」

医師「これは…切り取りましょう」

唯「え!?」

医師「バイ菌が入ってるね…」
「切って毒出さないと悪化するね…」

782: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:42:26.68 ID:ZZuf2B5DO
唯「そ、そんな!」
「何か飲み薬とか無いの!?」

医師「私の言うこと確かね」
「私英国で医学勉強したから」
「それに大丈夫…局部麻酔するから痛くないよ」

唯「う…」

承太郎「まあ…仕方ないさ」
「いつまでもその人の顔のような腫れ物を残すわけにもいかないだろう?」

唯「変なこと言わないでよ~…」

783: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:43:12.70 ID:ZZuf2B5DO
医師「さあ、切り取るよ」
「そこのお兄さんはちょっと部屋から出ててね」

唯「え!?承太郎君どこか行っちゃうの!?」

承太郎「手術だし仕方ない」

唯「そんな…隣にいてよ…」

承太郎「やれやれ…」
「後でアイスでも買ってやるから一人で頑張るんだ」

784: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:44:41.11 ID:ZZuf2B5DO
唯「でも…怖いし…」

承太郎「大丈夫だ」
「すぐに終わるさ」

医師「そうそう」
「すぐに終わるね」

唯「う…ん…」
「じゃあ…学ランだけ貸して…?」

承太郎「?」
「まあいいが…」スッ

唯「ありがと…」バサッ
「絶対…待っててね…」

承太郎「ああ」
「じゃあ頑張れよ」

ガチャッ バタン

785: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:45:25.10 ID:ZZuf2B5DO
医師「その服どうするね?」

唯「着るからちょっと待っててください」ゴソゴソ
「よし!おっけー!」

医師「お姉ちゃんには大きくないかい?」

唯「いいんです」
「…お守りみたいなものだから」ニコッ

医師「そう…」フフッ
「それじゃあ麻酔するね」

786: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:45:53.08 ID:ZZuf2B5DO
少し後!

医師「そろそろいいかな」
「それじゃあ切り取るよ」

唯「はい…」プイッ
(自分の手が切られるところは見たくないよ…)

シーン…

……

唯(あれ…何か静か…)

確かに唯の言うとおり、室内はかなりの静寂さであった…
メスなどを置いたりする時に音が出てもいいはずだが、物音は何一つせず…
医師にそっぽを向き、状況確認ができない唯を尚更不安にさせた…

787: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:46:24.81 ID:ZZuf2B5DO
唯「あの…終わったんですか…?」

シーン…

唯(あれ…?)
「どうか…しましたか…?」

シーン…

医師からの返事は無く…
相変わらず室内は無音であった…

788: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:46:53.99 ID:ZZuf2B5DO
唯「あの…」クルッ

不安感が頂点に達した唯は、意を決して医師を見るッ

医師「アゴォッ…」

唯「ひっ…!」ゾクッ

唯の目に入ったものは当然医師であった…
ただ…顔と口はメスで切り裂かれ…
鼻も削がれ…見るも無惨な姿であった…

789: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:47:22.89 ID:ZZuf2B5DO
唯「な…に…!?」
「大丈夫!?」

医師「……」ドサァ!

「ヘイ!ドクターッ」
「あたいを切ろうなんてとんだバカ野郎だねッ」
「このとんちきめっ!」

医師が倒れた直後…
唯の右側から声が聞こえたッ


790: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:47:50.63 ID:ZZuf2B5DO
唯「え…」
「まさ…か…」

唯は声が聞こえた方へ目を向けるッ!
声の発生源は、唯の右手首であった!
腫れ物が人の顔のように変わっていたのだッ!

唯「これが…しゃべった…!?」

「正解よ唯ちゃん!」
「あたいは女帝(エンプレス)ッ!」

791: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:49:13.58 ID:ZZuf2B5DO
唯「え!?」
「何で私の名前を知ってるの!?」

女帝「最近あんた達と行動を共にしたのは誰だい?」

唯「まさか…」
「ネーナさんがスタンド使いッ!?」

女帝「正解だよ!」
「あんたはそれを伝える前に死んじまうけどね!」

792: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:49:49.72 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「…おい、どうした?」
「…随分騒がしい気がするが」

唯(そうだ…!)
「承太郎君ッ!敵スタンドだよッ!!」

承太郎「何ッ!どこだッ」

唯「この部屋の中

女帝「にいたけど今外に逃げたよッ!」
「あのお医者さんがスタンド使いだった!」

唯「え…?」

793: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:50:15.14 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「平沢ッ!お前はそこで安静にしていろッ!」ダダダダ

唯「待って承太郎君!今のは私じゃないッ!」
「スタンド使いはネーナさんだよッ!」

承太郎の足音が徐々に部屋から遠ざかり…
遂に聞こえなくなった…

唯「承太郎君…」ウルウル
「何で気づいてくれないのぉ…」ウルウル

女帝「あたいのモノマネが上手かったみたいだね!」

唯「モノマネが上手くてもだよッ!」グスッ
「絶対に後で仕返しするッ!」

794: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:51:32.77 ID:ZZuf2B5DO
女帝「残念だけどそれは無理だねッ!」
「あんたはここで死んじまうんだからさぁ~~!」

唯「私は絶対に死なないッ!」
「承太郎君と約束したもんッ!」
「サンデイ・シエスタッ!」ズギュ―z_ン!
「オラァ!」

唯は自身の右手首へ殴りかかるが…止められたッ!
エンプレスから腕が生え、サンデイ・シエスタの拳を受け止めたのだッ!

795: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:52:44.79 ID:ZZuf2B5DO
女帝「私が止めたから良かったけどさぁ~~~」
「もっと自分の身体を大切にしなよ、唯ちゃんッ!」

唯「くッ…」
「オラァ!」

唯は右腕を力の限り診察台へたたき込むが…
それすらも止められてしまったッ!

796: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:54:02.62 ID:ZZuf2B5DO
女帝「ヒャヒャヒャ!」
「無駄だよ唯ちゃん!」

唯「ハァ…ハァ…」

唯は思う…

私のスタンド、サンデイ・シエスタ…
前から思ってたけど、パワーが全然ない…
こんなにパワーがある相手だと、すごく不利だよ…
みんなのところに行かなきゃ…

797: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:54:31.38 ID:ZZuf2B5DO
唯「急がなきゃ!」タタタタ

女帝「ジョセフじじい達のところに行く気かい?」
「果たしてそううまくいくかな?」ニヤッ

唯「うるさいッ!」ガチ…

唯が扉を開ける一瞬前…
誰かが扉を開いたッ

看護師「先生…次の患者さんが…」
「きゃあああああああああああああああああっ!」

唯「あ…」

798: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:55:04.88 ID:ZZuf2B5DO
看護師「せ…先生が…」
「あ、あなたが…」

唯「違

女帝「そうだよ!」
「名前は平沢唯!」
「日本人で、ホテル・クラークスに泊まってる!」

唯「そんな…」
「嘘つかないでよッ!」

女帝「見られたからには、あなたも殺さなきゃね…」

看護師「ひっ…」
「人殺しィィィイイイイイイーーーーーーッ!」タタタタ

唯「ち、違うよ!」

女帝「ヒャヒャヒャ!」

唯「と、とりあえずここを出なきゃ!」

799: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:55:34.19 ID:ZZuf2B5DO
町中の路地裏!

唯「ハァ…ハァ…」
「どうしよう…」

唯は何とか病院を脱出できたが…
町中の光景を見て絶望した…
大勢の警察が町中を歩き回っていたのだ…

女帝「ヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」
「これであんたはホテルに戻れないね!」
「それに承太郎もいない!」
「誰の邪魔も入らずにあんたを殺せるってわけさ!」

800: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:56:08.23 ID:ZZuf2B5DO
唯「ハァ…ッオラァ!」

唯は壁にエンプレスをたたき込むが…
またしても止められてしまったッ
しかも、壁にあった手すりを掴まれ…
身動きが取れない状態になってしまったッ!

唯「あッ…」

女帝「バカめ!さっきので学習しなかったのかい!」
「おまわりさーん!」
「ここに犯人がいるわよーッ!」

801: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:56:40.06 ID:ZZuf2B5DO
警察「おいお前!」
「そこを動くなよ…動いたら撃つぞッ!」

女帝「ヒャヒャ…絶体絶命だねぇ~!」

唯「…ネーナさんが…ね」

女帝「何を言ってるんだい!このトンチキがッ!」
「逃げられないのはあんただよッ!」

802: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:57:09.91 ID:ZZuf2B5DO
唯「…逃げられないのはネーナさんだよ」
「…私を逃がさないために…手すりに両手でしっかり掴まってる」

女帝「はっ!」

唯「オラァ!」

女帝「ガベッ!」

顔面に拳が入ったエンプレスはッ
両手を手すりから離したッ!

803: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:57:47.91 ID:ZZuf2B5DO
唯「今のうちに…!」

警察「動くなッ!」

唯「ごめんなさい!急いでるの!」タタタタ

警察「チッ!」ドガァァン!

唯「え…」バスゥ!

警官が放った銃弾は…
唯の腹部に穴を空けたッ

唯「う…そ…」ドサァ!

警察「……」ドガンドガンドガァァン!

唯「あッ…ガハッ…」バスバスバスゥ!

804: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:58:16.93 ID:ZZuf2B5DO
女帝「ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!」
「これであんたも終わりだね!」
「後は残りのジョセフじじい達をゆっくり殺すことにしよう!」

唯「ハァ…ハァ……ッ…ハァ…」タタタタ

女帝「え……?」

先ほどまでエンプレスは唯が撃たれた姿を見ていた…
しかし…いつの間にか唯は走っていたッ!
しかも唯は無傷だったのだッ!

805: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:58:44.50 ID:ZZuf2B5DO
女帝「ど、どういうことだい!?」
「いつの間にか景色もだいぶ変わってるッ!」

唯「ハァッ…ハァ……」タタタタ
「サンデイ・シエスタ!」ズギュ―z_ン!
「オラァ!」

女帝「ぐへッ…」

混乱していたエンプレスは、攻撃を受け止めることができなかったッ!

唯「あ!承太郎君ッ!」タタタタ

承太郎「…平沢」

女帝「ゲッ…」

806: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:59:15.56 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「…この騒ぎ…敵スタンド使いのせいなのか?」

唯「うん!」
「私のこの手首の出来物が敵スタンドだった!」

承太郎「…そうか」
「自分では倒せないんだな?」

唯「うん…パワーが強すぎて…」

807: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 18:59:43.21 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「そうか」
「スタープラチナッ!」ズギュ―z_ン!
「少し痛むかもしれないが、我慢してくれ」

唯「大丈夫!」

女帝(ヤ…ヤバい…)
(どうにかしないと…)

唯「ハァ……んッ…ハァッ…ハァッ…」タタタタ

女帝「な…に…?」

エンプレスが見た光景には…
承太郎はいなかったッ!
そして!唯は先ほどと同じように走っていたッ!

808: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:01:25.94 ID:ZZuf2B5DO
女帝「…なるほどね」
「殴られてから少し記憶が違うのは…」
「あたいが幻覚を見せられていたからってわけだ!」

唯「もう…ハァッ…ばれちゃった…」タタタタ
「遠回り…してるのにッ…」タタタタ

女帝「命運尽きたね!」
「あたいがあと少し成長すれば頸動脈をプッツンできる!」

809: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:02:03.57 ID:ZZuf2B5DO
唯「ダメ…しゃべらないでッ…!」タタタタ

唯は承太郎の学ランを手首に被せる…
しゃべる腫れ物、エンプレスを町人の目から隠すにはそれしかなかったッ

女帝「ヒャヒャヒャ!」
「能力も見破られてお手上げってところかな!」
「あたいはゆっくり成長してあんたを殺すとしよう!」

810: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:02:29.18 ID:ZZuf2B5DO
唯は焦っていた…
エンプレスはゆっくり成長する、と言ったが…
エンプレスの成長スピードはかなり早かったのだッ
遠回りして、警察の目を掻い潜りながらホテルに向かうには…
時間が足りないッ
そう感じ始めていた!

811: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:03:00.59 ID:ZZuf2B5DO
女帝「……」バリバリコリコリ
「ゲプッ」

唯「なに…これ…」

エンプレスに被せている学ランから…
かじられたキャベツやリンゴが落下してきたッ

唯「キャベツ…リンゴ…?」
「な、何をしてるの!?」

812: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:03:29.43 ID:ZZuf2B5DO
女帝「チュミミーン!」
「食ってるんだよ!」
「市場を通った時に盗んだのさ!」
「やっぱりさっさと成長してあんたを殺そうと思ってねッ!」

唯「ヤバ…」
「オラァ!」

女帝「何がオラァ!だい!」

唯とエンプレスの拳が交錯するッ!
拳はお互いに直撃したッ!

813: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:04:04.00 ID:ZZuf2B5DO
唯「いったぁッ…」ウルッ

女帝「私もあんたの打撃を食らった…」
「そこまでダメージはないけど…おそらく幻覚を見てるッ!」
「本当に幻覚を見てるのか見極めるために…」
「この世界のあんたを殺すッ!」

唯「私はッ!絶対に死なないッ!」
「オラァ!」

814: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:04:32.15 ID:ZZuf2B5DO
女帝「貧弱だねッ!」パシィッ!
「アチョーッ!」

エンプレスは唯の攻撃を受け止め反撃するッ!
エンプレスの手刀は、唯の頸動脈をかっ切ったッ!

唯「あッ……」ブシュウ!

女帝「よしッ!」
「とどめだよッ!」ヒュッ!

エンプレスは唯の左胸に手を突き出すッ!

唯「ごふっ………」ドスゥ!
「……………」ドサァ!

その手は唯の胸に風穴を空けたッ…

815: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:05:15.64 ID:ZZuf2B5DO
女帝「これが幻覚なら…」
「私の目には元気な唯ちゃんがもうすぐ映る…」
「その時は…映った瞬間二回目の攻撃をすればいいだけッ!」

もはや、エンプレスは油断の心など持っていなかった…
唯の油断させる能力…
それを完全に理解したのだッ!

816: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:05:41.31 ID:ZZuf2B5DO
唯「食らえッ!」

エンプレスの目に、腕を振り上げるサンデイ・シエスタが映るッ!

女帝「やはり幻覚だったねッ!」
「もう一回殺しちゃるよッ!」パシィッ!
「アチョアチョーッ!」

唯「うぐッ…!」ドサァ!

エンプレスの攻撃を受け、唯は転がり倒れたッ!

817: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:06:07.92 ID:ZZuf2B5DO
女帝「死になァァアーーーッ!」ヒュッ!

エンプレスは唯の首を目がけ釘を突き出すッ!
唯が転がっている時に道で拾っていたのだッ!

唯「オラァアアッ!」

唯はエンプレスに向けて、鎖を振り下ろすッ!
それは、承太郎の学ランについているものだった!

818: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:06:57.02 ID:ZZuf2B5DO
女帝「これしき止められないとでも思ったのかいッ!」ガシッ!

エンプレスは鎖を掴んだッ!

唯「オラァァァアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーッ!」バサッ!

唯は学ランを右手で掴んで投げるッ!
学ランに隠れていたものは…
唯の渾身の力を込めた左手だったッ!

唯「私は右手も使えるんだよッ!」

女帝「しまったッ!」
「ガボッ!」ドチャッ!

唯の一撃がエンプレスに決まるッ!

819: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:07:36.56 ID:ZZuf2B5DO
女帝「ぐッ…」
「なかなかやるね、唯ちゃん…」
「とりあえず唯ちゃんを傷つけないとね…」
「アチョーッ!」ヒュッ!

唯「痛ったぁぁぁあああああああああああ!」ドズッ!

釘は唯の首に突き刺さるッ!

820: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:08:12.22 ID:ZZuf2B5DO
女帝「さあ…どっちだい!?」

唯「…おはよう、ネーナさん」

女帝「アチョーッ!」ヒュッ!

唯「…腕の方向に…注意してね」
「まあ…今言っても遅いけどさ」

女帝「え…」ドスッ!
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」

エンプレスは…
自分を刺していたッ!

821: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:08:45.17 ID:ZZuf2B5DO
女帝「何で…」

唯「私のスタンド…寝てる人に攻撃はできないけど…」
「動きとかは変えられるから…」
「寝てる間に腕の向きを変えてたんだよ…」
「さっきの攻撃を見て思ったんだ」
「…絶対に私が目に入った瞬間攻撃してくるなって」

女帝「この…クソ女

唯「オラオラオラオラオラァ!」

女帝「ギャアアアアアアアアアァァァ…」

エンプレスは気を失い…消滅したッ

822: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:09:18.71 ID:ZZuf2B5DO
唯「良かった…消えた…」ホッ
「あ…学ラン破れちゃってる…」
「釘にひっかかっちゃったのかな…」
「どうしよう…」

承太郎「平沢ッ!」

唯「承太郎君!」

823: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:09:44.34 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「なぜここにいるんだッ!?」
「病院にいろと言っただろうッ!」

唯「承太郎君がどっか行っちゃったからだよ!」

承太郎「お前が敵スタンド使いが外に逃げたと言っただろう!」

唯「私じゃないもん!」

承太郎「何…?」

唯「あれは私じゃなかった!」
「敵スタンドがしゃべってたの!」
「何で気づかなかったの!?私じゃなかったって!」
「何で…?ずっと…一緒だったのにっ…」ウルウル

824: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:10:18.10 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「…すまなかった」

唯「謝らないでよ…」
「ほんとは…私が悪いのに…」
「私が先にスタンドの事を言っておけば良かったのに…」

承太郎「…気づいてやれなかった俺に責任がある」
「…手術室に確認しに行かなかったミスもある」
「…お前は悪くないさ」

唯「違うよ…」
「私が悪いんだよ…」

825: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:10:52.54 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「やれやれ…」
「これじゃあ埒があかないな」

唯「うん…」

承太郎「今回は両成敗ってことにするぜ」

唯「りょーせーばい?」

承太郎「どっちも悪かったってことだ」

唯「ん~…そうしとこう!」ニコッ

承太郎「助かる」フッ

826: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:11:25.52 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「そういえば敵スタンド使いはどこだ?」

唯「私が倒しました!」フンス

承太郎「そうか」
「よくやったじゃあないか」

唯「えへへ~♪」
「でもね、私だけで倒したってわけでもなくて…」

承太郎「どういうことだ?」

827: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:12:00.61 ID:ZZuf2B5DO
唯「承太郎君だよ」

承太郎「…何?」

唯「承太郎君が…守ってくれたんだ」

承太郎「…?」
「俺は今来たばかりだが…」

唯「わかんなかったらいいよ~」
「承太郎君がわかんなくても…」
「私と一緒に闘って、守ってくれたのは承太郎君なんだから」ニコッ

承太郎「そうか」フッ

828: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:12:34.73 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「そろそろ戻るか」
「じじい達に報告…するまでもないと思うが」

唯「そうだね」
「承太郎君、私疲れちゃったよ…」

承太郎「頑張って歩け」

唯「え~…」
「おんぶおんぶ~」ブー
「アイスは買わないでいいから~」

承太郎「…やれやれ」

829: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:13:46.44 ID:ZZuf2B5DO
唯「ありがとー♪」ギュッ
「お~、高いですな~♪」

承太郎「少し静かにしておけ」
「やかましいのは嫌いなんだ」

唯「えへへ、ごめんごめん」
「私寝るね…」
「走りすぎて疲れちゃったよ…」

承太郎「そうか」

830: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:14:15.29 ID:ZZuf2B5DO
唯「あのね…」

承太郎「寝るんじゃなかったのか?」

唯「寝言だよ~」

承太郎「そうか」
「それじゃあ返事はしなくていいんだな」

唯「まあ…うん」

承太郎「……」

831: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:16:35.00 ID:ZZuf2B5DO
唯「あのね、私…最近思うんだ。承太郎君を支えたいって」
「さっき自分を責めてた承太郎君を見てなおさら思った」

承太郎「……」

唯「もっともっと近くで支えたいって」
「ずっとずっと…」
「承太郎君の近くで支えていきたいって」

承太郎「……」

832: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:17:46.21 ID:ZZuf2B5DO
唯「でも…近くにいたい、支えたいって気持ちだけじゃない」
「何かこう…よくわかんないけど…」
「…モヤモヤする気持ちがあるんだ」

承太郎「……」

唯「それは…承太郎君のことを考えたらどんどん大きくなっちゃって…」
「何か…胸がドキドキするんだ」

承太郎「……」

833: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:18:33.96 ID:ZZuf2B5DO
唯「そして…」
「その時に…りっちゃん、ムギちゃん、あずにゃん…」
「……澪ちゃん」
「みんなの顔が頭に浮かんで…」
「ドキドキは止まっちゃう…」
「この気持ちって…なんなのかな?」

承太郎「……」

唯「承太郎君…何だと思う…?」

承太郎「…さあな」

834: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:19:08.90 ID:ZZuf2B5DO
唯「やっぱり承太郎君でもわかんないか~」
「ゆっくり考えてみよっと」

承太郎「……」

唯「……」
「ていっ!」ギューッ

承太郎「ぐッ!」

唯「んふふ~♪」ギューッ

承太郎「…苦しいんだが」
「…それと顔が近い、離れろ」

唯「私は寝てます!」ギューッ!

835: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:19:43.50 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「…さっき返事を求めただろう」

唯「気のせいだよ~♪」スリスリ

承太郎「むず痒いからやめろ…」

唯「承太郎君わがまま~」ギューッ!

承太郎「どっちがだ…」

836: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:20:16.74 ID:ZZuf2B5DO
唯「ふふっ…」

承太郎「どうした?」

唯「今の状況でこんなこと思っちゃいけないってわかってるんだけど…」
「何かね…」
「今…すっごく幸せ…」

承太郎「……」

唯「承太郎君は今…」
「幸せ…?」

承太郎「……」
「…さあな」

唯「そっ…か…」
「そう…だよね…」
「……」スースー

承太郎「…やれやれ」

837: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:21:09.23 ID:ZZuf2B5DO
ホテル・クラークスじゃないホテル!

紬「まさか…ネーナさんがスタンド使いだったなんてね…」

梓「はい…」
「いきなり出血して、全身が崩れたときはびっくりしましたよ…」

ジョセフ「きれいだったんだがな…」

花京院「ええ…」
「まさかあんな人が変装していたとは…」

838: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:21:46.27 ID:ZZuf2B5DO
唯「そうだ承太郎君」
「学ランありがとね」スッ

承太郎「ああ」
「…ん?」

和「破れちゃってるわね」

唯「あ、そうだった!」
「ごめんなさい…」

承太郎「いいさ」

唯「でも…」
「そうだ!私が縫うよ!」

839: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:22:15.92 ID:ZZuf2B5DO
承太郎「気持ちはありがたいが…」
「…お前は裁縫できたか?」

唯「あ…」

律「大丈夫だよ唯」
「私が教えてあげるからさ」

唯「りっちゃん裁縫できたっけ?」

律「失礼な!」
「私も一通りできるんだぞ」

840: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/23(水) 19:22:41.93 ID:ZZuf2B5DO
唯「ほんと!?」
「りっちゃん先生お願いします!」

律「任せなさい!」

承太郎「…やれやれ」

裁縫の精神は…
受け継がれるッ!

本体名―ネーナ
スタンド名―エンプレス
―再起不能―

承太郎一行
―パキスタンへ―

843: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:30:40.77 ID:4eomioqDO
パキスタンへの道中!

律「何か寒いな…」

紬「ヒマラヤが近いからじゃないかな」

唯「あ!それ知ってる!」
「ヒマラヤほど~の~消しゴム一~つ♪」

律「あ、それなら私も知ってるぞ!」
「確かペンはミサイルだよな!」

唯「そうそれ!」
「でもさ~、ヒマラヤとミサイルってバランスおかしいよね~」

梓「確かに…」

844: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:31:19.48 ID:4eomioqDO
梓「それより一つ気になることがあるんですけど…」

和「どうしたの?」

梓「承太郎先輩…まだ18歳じゃないですよね?」

承太郎「ああ」

845: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:32:40.49 ID:4eomioqDO
梓「ということは、まだ免許は持ってないんですよね?」

承太郎「まあな」

梓「じゃあ何で運転してるんですか…」

承太郎「…避難してるだけだ」

梓(あ、唯先輩からね…)
「唯先輩…まだ大丈夫ですか?」

唯「酔い止めを飲んだからバッチリです!」フンス!

846: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:33:40.93 ID:4eomioqDO
花京院「しかし…道が狭いな…」
「承太郎、運転は気をつけてくれよ」

承太郎「……」

花京院「承太郎?どうかしたのか?」

承太郎「…先を走ってた車に追い付いちまってな」
「あまりにもチンタラ走ってるもんでちょっとな…」

847: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:34:13.78 ID:4eomioqDO
花京院「…安全運転で頼むよ」

承太郎「…ああ」
「…安全に追い抜く」グンッ!

ギャルルルルルル!

律「ぎゃあああああああああああああ!」

花京院「うわあああああああああああああ!」

律「な、何してんだよアホ!」

承太郎「追い抜いただけだが」

律「そんぐらいわかるわ!」
「見えたぞ崖の下!」

花京院「ああ…崖側の席になったことを後悔したよ…」

848: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:34:48.73 ID:4eomioqDO
ジョセフ「しかし…インドとももうお別れか」

唯「私は…この闘いが終わったらまたインドに行くよ」
「アルバイトでお金を貯めて…」
「…澪ちゃんに会いに行く」
「毎年…毎年…」
「澪ちゃんは…寂しがり屋さんだから…」

律「唯…」

849: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:36:26.01 ID:4eomioqDO
梓「…私も行きます」
「唯先輩だけじゃ…澪先輩にイタズラしちゃいそうですから」

紬「そうね」フフッ
「みんなで行きましょうか」
「きっと、澪ちゃんもそっちの方が喜ぶと思う」

承太郎「…そうだな」

律和「……」

850: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:37:08.30 ID:4eomioqDO
パパァーーー!

花京院「ん?」クルッ

花京院は後ろを振り向く
後ろには…先ほど追い抜いた車がピッタリとくっついてきていた

花京院「承太郎、さっきの車が追いついてきてる」
「先に行かせてあげたらどうだ?」

承太郎「やれやれ…」

承太郎は車を寄せ…先ほどの車を先に行かせた
だが…承太郎達を追い抜いた瞬間ッ
再びゆっくり走りはじめたのだッ

851: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:38:24.97 ID:4eomioqDO
ジョセフ「なんじゃこいつは…」

承太郎「…花京院…前の運転手をハイエロファントで殴ってきてくれ」

花京院「しかし…トラブルは起こすべきじゃあないだろう?」

承太郎「スタンドは見えないから大丈夫だ」
「…スタンド使いじゃあなかったらな」

852: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:38:53.76 ID:4eomioqDO
ウィーン…

承太郎達が言い合っている時…前の車の窓が下りる
そして…先に行くように合図を送ってきた

和「何なのかしら一体…」

梓「あのスピードを持続できなかったんでしょうね」

律「見た感じ、結構ボロい車だしな」

853: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:40:16.49 ID:4eomioqDO
ジョセフ「承太郎、早く追い越そう」
「前のヤツ…何を考えているのかわからん」

承太郎「…ああ」グンッ!

承太郎は追い抜くべく、アクセルを踏み込み、右側に車を寄せる
しかし目の前には大型トラックが迫ってきていたッ!

854: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:40:50.02 ID:4eomioqDO
唯「ト、トラック!?」

律「避けろジョジョォォォオオオオオオオオオオオオオオ!」

承太郎「無理だッ!」
「全員何かに掴

紬「ハミング・バァァーーーーーードッ!!」ドゴォ!

紬は自分達の乗っている車を殴るッ!

855: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:41:24.68 ID:4eomioqDO
ドグチャア!

花京院「た…助かった…」
「琴吹さんが車をゲル状にしてくれたのか…」

紬「みんな、ケガはない!?」

律「大丈夫、助かったよムギ」

梓「そうだ!あの車はッ!?」

承太郎「…いないな」

856: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:41:56.64 ID:4eomioqDO
唯「…スタンド使い…だったのかな?」

花京院「殺されるところだったしね…」
「そう考えるのが自然だろう」

紬「でも…スタンド攻撃を受けたわけでもないし…」

承太郎「…どっちだろうが…俺達が殺されそうになったのは事実だ」
「今度見つけたらタダじゃおかねーぜ…」

ジョセフ「そうじゃな」
「…何をされるかわからん」

857: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:42:26.40 ID:4eomioqDO
和「そろそろ行きましょうか」
「車も無傷だから良かったわ」

梓「トラックの運転手はどうしますか?」
「この世のものじゃあないものを見たような、すごい顔してますけど」

承太郎「…ほっとけ」

858: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:43:08.72 ID:4eomioqDO
街道の茶屋前!

ジョセフ「お、あれは茶屋か」
「どうだ、少し寄って行くか?」

唯「賛成!」

ジョセフ「それじゃあ行くか」

キィーッ!

859: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:43:48.63 ID:4eomioqDO
梓「承太郎先輩、運転お疲れ様です」

承太郎「…お前は否定的な意見だったはずだが」

梓「何というか…承太郎先輩の運転は安心できて…」
「どうでもいいかなって」エヘヘ

承太郎「自動車学校には行かないで良さそうだな」

梓「それは行ってください…」

860: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:44:20.46 ID:4eomioqDO
唯「あ、これ何!?」

店員「これはサトウキビのジュースね」
「お嬢ちゃん飲んでみる?」スッ

唯「うん、ありがと~♪」
「いただきま~…あっ!」

紬「唯ちゃんどうかした?」

唯「あれ!」

唯の指差す方向には…先ほどさんざん悩まされた車が止まっていたッ!

861: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:46:44.07 ID:4eomioqDO
律「あんの車…!」
「店員さん!あの車の持ち主誰かわかるか!?」

店員「さあ…」
「いつあそこに止めたのかも気づかなかったよ」
「なあ、あの車の持ち主は誰だ?」

店員は店の中にいた3人の男に尋ねたが…
返事はかえってこなかった

862: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:47:30.74 ID:4eomioqDO
紬「名乗り出てくるはずないわよね…」
「どうしますか、ジョースターさん?」

ジョセフ「…これも安全に国境を越えるためだ」
「無関係のものはとばっちりだが…」
「やるぞ承太郎ッ!」ガシッ!

男1「なッ!?」

承太郎「ああッ」ガシッ!

男2「ぐッ!」

863: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:48:29.05 ID:4eomioqDO
梓「何やってるんですか二人共!」

唯「そうだよ!その人達がかわいそうだよ!」

紬「二人共冷静になって!」

ジョセフ「今はこれしか方法がないッ!」

ドルルルン!

承太郎達が男達に殴りかかっているとき…
エンジン音が聞こえたッ!

864: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:49:23.54 ID:4eomioqDO
承ジ「何ッ…」クルッ

振り返ると…あの車は既に発車していたッ!

和「…どうやら…私達はバカにされたみたいね」

承太郎「全員急いで車に乗れッ!」ダダダダ

唯「うんッ!」タタタタ

865: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:49:49.85 ID:4eomioqDO
山道!

律「一体あいつは何なんだ…」
「闘いにもこないしさ…」
「頭いかれてんじゃねーのかよ」

花京院「どうでもいいさ」
「追いついてはっきりさせよう」

ブロロロ!

ジョセフ「見えたッ!もっと飛ばすんじゃ承太郎!」

承太郎「ああ!」グンッ!

承太郎が速度を上げると…
前方の車もスピードを上げたッ

866: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:50:26.77 ID:4eomioqDO
承太郎「チッ…」
「…なかなか速いじゃあねーか」

花京院「ん…?」

唯「どうしたの?」

花京院「地図では、この辺のパキスタンへの道はトンネルがあるはずなんだ」

承太郎「…黙ってろ花京院」
「運転に集中できねえ」

花京院「だが…」

867: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:51:00.37 ID:4eomioqDO
ジョセフ「承太郎!次のカーブでヤツをとらえろ!」

承太郎「中野ッ!壁に沿ってタイヤが入るぐらいの溝を掘るんだッ!」

梓「わかりましたッ!」ズギュ―z_ン!
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」
「終わりましたッ!」

868: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:51:32.90 ID:4eomioqDO
承太郎「…よくやったな」グンッ!

律「カーブなのに飛ばしすぎだろ!」

梓「大丈夫です!」
「承太郎先輩の運転は…安心ですから」フフッ

承太郎「カーブに入るッ」
「全員何かに掴まっておけ」

ガコンッ!

そう言うと同時に…タイヤを溝にはめ込んだッ!

花京院「こ、これは…!」
「僕が前に貸した漫画にあったテクニック!」

869: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:52:02.31 ID:4eomioqDO
ギャルルル!

紬「やった!曲がり切ったわ!」

花京院「まさか、現実で溝落としをするとは…」

しかし、カーブを曲がりきった先には…
崖があったッ!

唯「崖!?」

承太郎「チィッ…」グンッ!

ギャルルルルルルルルル!

870: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:52:29.09 ID:4eomioqDO
紬「何とか止まったね…」
「でも…あの車はどこに行ったのかしら」
「ここ…つり橋しかないのに…」

梓「落ちちゃったんですかね…」

ドゴォ!

突如、車の後方から衝撃が襲う!
落ちたと思っていた車が後ろから突っ込んできたのだッ!

ジョセフ「何!?なぜ後ろにおるッ!」
「ここは一本道だったはずじゃ!」

871: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:53:44.20 ID:4eomioqDO
承太郎「くそッ!」
「かなり力が強い…!落とされるッ!」

紬「梓ちゃん!この車を溝にいれてッ!」

梓「無理です!大きすぎです!」
「溝に入れる大きさにも限界があるんですッ!」

ジョセフ「もう危険だな…」
「全員脱出するんじゃ!急げ!」

872: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:54:20.66 ID:4eomioqDO
ダダダダ!

唯「承太郎君、全員降りたよ!」
「承太郎君も早く降りて!」

承太郎「…そうか」
「…だが…今降りたらはるか下に着地しちまう」

承太郎の言う通り…既に運転席の下には地面がなかったッ!

律「大丈夫だ!」
「GS3!車を固定しろ!」ズギュ―z_ン!

GS3は車を固定するッ

873: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:55:24.36 ID:4eomioqDO
律「ジョジョ!早く!」
「力が強すぎてあんまりもちそうにない!」

承太郎「ああ」ズサッ
「助かったぜ田井中」
「お礼に、なかなかお目にかかれないような押し出しを見せてやる」

律「私あんまり相撲に興味ないんだけど…」
「やっちまえジョジョ!」

874: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:55:54.85 ID:4eomioqDO
承太郎「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

車は崖下に落下した!

律「こりゃあ、インド場所の優勝はジョジョで決まりだな」
「あ、唯~、久しぶりに…」ニヤッ

唯「ごっつぁんです!」
「稽古は本場所のごとく!本場所は稽古のごとくっす!」

律「相撲は国技じゃないっす!格闘技っす~!」

和(今の状況じゃあ『国技じゃない』って、シャレになんないわね…)

875: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:56:34.98 ID:4eomioqDO
唯「相撲に勝って勝負に負けるとは、こういうことかいなぁ!」

律「はぁ~どすこ~いどすこい!」

唯「はぁ~どすこ~いどすこい!」

梓「さあ、行きましょうか」
「もうすぐでパキスタンですよね」

唯律「ボ、ボケ殺し!?」

梓(ボケてたんだ…)

876: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:57:03.91 ID:4eomioqDO
『相撲に勝って…勝負に負ける…』
『まさに…お前達のことだな…』

唯律紬梓和花ジ「……え?」

承太郎「…誰だ?」

花京院「…僕達じゃあない」
「僕達の車から聞こえた気がする」

『車輪…』
『運命の車輪(ホイール・オブ・フォーチュン)…』
『俺のスタンド…』
『お前らはこれから運命の車輪に殺されるッ!』

877: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:57:30.43 ID:4eomioqDO
ジョセフ「敵スタンド使いか!」

紬「でも、どこから電波を!?」
「さっきの車はめちゃくちゃのはずだし…」

和「おそらく…車がスタンドよ」
「あのオランウータンのスタンドと同類だと思う」

車輪『そうだ…よくわかったな…』

878: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:57:59.00 ID:4eomioqDO
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

唯「何…?この音…」

梓「すごい地鳴りですね…」
「何か…すごくヤバい気がします…」

承太郎「…これは…徐々に震動が強くなってきてるぜ」
「……まさか…!」
「全員走れッ!」ダダダダ

承太郎達が走った直後…
承太郎達が元いた場所に、突き落とした車が姿を現したッ!
穴を掘ってきたのだッ!

879: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:58:31.29 ID:4eomioqDO
花京院「穴を掘ってッ…」
「何てパワーだ…」

ギシシシ…

車は軋んだ音を発しながら変形していったッ

梓「これはッ…」
「めちゃくちゃだったのに…」
「変形して直りましたよッ!」

車輪『轢き殺してやる!』ギャルルルルルル!

唯「承太郎君避けてッ!」

承太郎「いや…お望み通りパワー比べをしてやる」ズギュ―z_ン!

ジョセフ「やめろッ!」
「まだヤツのスタンド能力が謎じゃ!」

880: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:58:59.28 ID:4eomioqDO
車輪『死ねィ!』シュキィィ

次の瞬間!
承太郎の体に何かが打ち込まれたッ!

承太郎「ガハッ!」
「何を飛ばしやがったッ…!」

車輪『体勢を崩したなッ!』
『ひき肉にしてやるッ!』ギャルルルルルルルルル!

881: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 13:59:33.26 ID:4eomioqDO
律「ヤバいッ!」
「梓ッ!ジョジョを溝の中にッ」

梓「くッ…!」ズギュ―z_ン!
「間に合えェェーーーーーッ!」ガオン!

梓が溝を掘ると同時に…
風が吹いたッ!
そして…承太郎は消えていたッ!

882: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:00:02.82 ID:4eomioqDO
車輪『チッ…』

和「間に合った…」

梓「いいえ…私じゃありません」

唯「え?」

梓は空を指差した…
その方向を見上げると…
飛行している紬と承太郎の姿があった!

唯「ムギちゃん!」

紬「承太郎君…大丈夫…?」

承太郎「ああ…」

883: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:00:40.36 ID:4eomioqDO
紬「…承太郎君…この臭い…」

承太郎「…ああ」
「おいッ!そいつはガソリンを飛ばしているッ!気をつけろッ!」

律「気をつけろって言ってもさぁ…!」

車輪『食らえィ!』シュキィィ

唯「いったぁッ…!」ブシュウ!
「見えないからどうしようもないよ…」

紬「承太郎君、降りよう!」

承太郎「ああ!」

承太郎達はホイール・オブ・フォーチュンの前に降り立つ

884: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:01:09.89 ID:4eomioqDO
車輪『のんびり遊覧飛行してればいいものを…』
『わざわざ自分から殺されにくるとはな!』ギャルルルルルル!

紬「突っ込んでくるッ!」
「みんな!後ろの岩の隙間に逃げて!」タタタタ

全員後ろに走りだすが…

唯「わっ!」ドサァ!

唯がこけたッ!

885: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:01:48.39 ID:4eomioqDO
車輪『まずは一人ッ!』

梓「唯先輩ィィイーーーーーーッ!」

承太郎「やれやれだぜ…」ダダダダ

紬「承太郎君ッ!」
「くッ…」
「ハミング・バァァーーーード!」ズギュ―z_ン!

ジョセフ「ダメだ!間に合わんッ!」

886: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:04:00.94 ID:4eomioqDO
承太郎「平沢ァァアアア!」ダッ!

承太郎は唯へ向け、手を差出しながら跳んだッ!

唯「承太郎君ッ!」ギュッ!

車輪『まさか一気に二人殺せるとはな!』ギャルルルルルル!

承太郎「琴吹達のところまで走れッ!」ブンッ!

承太郎は…掴んでいた唯を投げ飛ばしたッ!

887: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:04:36.76 ID:4eomioqDO
唯「え…」
「痛ッ…」ドサァ!

ドグチャア!

唯が地面に落ちた直後…何かが衝突したような音が聞こえたッ

唯「あ…あ……」ガクガク

そして…唯の目に入ったのは…
常識では考えられない方向に脚が曲がった承太郎であった!

車輪『まずは…一人!』

唯「あ……はァッ……」ガクガク

和「唯ッ!走って!」
「承太郎君の行動を無駄にしないで!」

888: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:05:13.96 ID:4eomioqDO
車輪『次はお前だ!』ギャルルルルルル!

運命の車輪は唯へ向きを変える!

花京院「ハイエロファントグリーン!」ズギュ―z_ン!
「平沢さんッ!」ガシィ!

花京院は唯をハイエロファントで連れ戻すッ!

車輪『チッ…邪魔をしやがって…』
『だが!お前らのいるところは行き止まりだッ!』
『文字どおりもう「道」はない』
『逃げ「道」も…助かる「道」も…エジプトへの「道」も』
『輝ける未来への「道」もないッ!』
『なぜなら!お前らはここでひき肉になるからだ!』ギャルルルルルル!

889: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:06:01.65 ID:4eomioqDO
花京院「何!?こっちに突っ込んで…」

和「大丈夫!この隙間、入ってこれるはずが…」

しかし…和の予想は外れることになるッ!

バゴン!ベゴバゴ!

車輪『こそこそ逃げるなッ!』
『ゴキブリかてめーらはよー!』

梓「へ、変形して無理矢理ッ…!」

890: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:06:42.00 ID:4eomioqDO
車輪『ん?』

だが…ホイール・オブ・フォーチュンの動きが止まったッ!
よく見ると…岩が伸びていたッ

車輪『これは…岩が伸びてやがるッ!』
『スタンド能力かッ!』

紬「…ええ」
「そして…あなたは絶対に私達にたどり着けないッ」

車輪『それはどうかな?』ギャルルルルルルルルルルルル!

ジョセフ「何ッ…」
「力が強くなりおったッ!」

891: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:07:13.77 ID:4eomioqDO
車輪『こんなもんひきちぎっちまえば関係ないぜッ!』

ホイール・オブ・フォーチュンは更に強い馬力で突っ込んできたッ!
そして…とうとう最前列にいた紬の目の前まできていたッ!

車輪『くっくっくっ…』
『よくお嬢ちゃんの顔が見えるぜ…』
『そして…何かちぎれるような音がするな…』
『お前らがミンチになるのももうすぐだ!』

892: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:07:47.23 ID:4eomioqDO
紬「あなた…」

車輪『ん?』

紬「私達に『道』がないって言ったわよね?」

車輪『それがどうした!』

紬「『道』って…自分で切り開くものだと思うの」
「何も見えない真っ暗な荒野に…明るい道を…」

車輪『何が言いたいッ!』

紬「あなたにも見せてあげる」
「私達が三年間かけて切り開いた確かな『道』をッ!」

893: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:08:28.69 ID:4eomioqDO
車輪『もういい…死ねッ!』ギャルルルルルルルルルルルルルルル!

紬「和ちゃん!岩を直してッ!」

和「プロロォォーーーーーグ!」ズギュ―z_ン!
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

和は延び切っていた岩を直したッ!
そして車は…パチンコのように弾き飛ばされたッ!

894: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:09:10.05 ID:4eomioqDO
車輪『崖に落とすつもりかッ!』
『だが…無駄だ!』ギャルルルルルル!

運命の車輪は崖の手前で停止したッ

紬「…できたよ…『道』が」

紬の言うとおり…車が引きずった跡で道ができていたッ!

車輪『生意気なッ!』

紬「そしてこの『道』は三年間で切り開いた確かな『道』ッ…!」
「私達と承太郎君を繋ぐ『道』よッ!」

895: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:09:48.53 ID:4eomioqDO
承太郎「…そうだな」

車輪『何!?承太郎は倒したはず…』キョロキョロ
『いないッ!どこから声が!』

承太郎「…これはてめーの掘った穴だぜ」

車輪『下かァァアーーーーーーーッ!』

承太郎「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

車輪『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!』

896: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:10:20.00 ID:4eomioqDO
梓「やったッ!」

唯「承太郎君!」タタタタ

唯は走った…承太郎のもとへ…
しっかりと…紬の作った道を通って…

唯「ごめんなさい…私のせいで…」ポタポタ

承太郎「大丈夫だ」
「最初のガソリン以外ケガはない」

唯「え…?」グスッ

897: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:12:22.86 ID:4eomioqDO
承太郎「俺が走りだした時に琴吹がスタンド能力でゲルにしてくれたんだ」
「上半身以外、少しずつゲル化するようにな」

唯「ほんと…?」ウルウル

承太郎「ああ」スッ
「見ればわかるだろう」

唯「良がっだぁ…!」ポタポタ

承太郎「何で泣くんだ…」
「ん?…おい…ケガしてるじゃあないか」

唯「ごれはガゾリンで…」ポタポタ

898: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:13:49.53 ID:4eomioqDO
承太郎「おい真鍋」

和「もうそろそろ呼ぶ頃だと思ったわ」スタスタ
「……」ズギュ―z_ン!
「はい、これでよし」

唯「ありがと…和ちゃん」グスッ

和「承太郎君も」ズギュ―z_ン!

承太郎「悪いな」

ジョセフ「よし、ケガも治ったしそろそろ行こう」
「パキスタンももうすぐじゃ」

本体名―ズィーズィー
スタンド名―ホイール・オブ・フォーチュン
―再起不能―

承太郎一行
―パキスタンへ―

899: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/25(金) 14:16:32.90 ID:4eomioqDO
終わり

何かイニシャルがDっぽいのがあるけど気にしないでください
一つ言うなら全然安心できないですね、あれは

次のスレタイどうしよう

902: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:52:45.74 ID:3oweBrRDO
パキスタン!

唯「パキスタンかぁ~」

律「パキスタンって何かあるのか?」

和「そうね…」
「インダス文明とかモヘンジョ・ダロを受け継いでる国…かしら」

唯「食べ物はないんだ…」

梓「また食べ物ばっかり…」
「中国とかで食べたじゃないですか」

唯「世界中のおいしいものを食べたいんだよ!私は!」フンッ

梓「はぁ…」

903: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:53:17.97 ID:3oweBrRDO
花京院「…承太郎」

承太郎「…どうした」

花京院「霧がかなり濃くなっているが…」
「運転は大丈夫か?」

承太郎「…少し…危ないな」

紬「向かい側からどんどん霧がきてる…」
「ジョースターさん、今日はこの町に泊まりませんか?」

904: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:53:53.00 ID:3oweBrRDO
ジョセフ「そうじゃな」
「事故を起こして怪我をしたら元も子もない」

梓「ん…?」

外を眺めていた梓は、不思議なものを目にした…

梓(犬の…死体…?)

和「梓ちゃん、どうかした?」

梓「いえ…槍に刺さった犬っぽいのが見えまして…」
「霧が濃くて、しっかりは見れなかったんですけど…」

905: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:54:20.11 ID:3oweBrRDO
和「そう…」
「私は確認できなかったんだけど…」

律「私も外は見てなかったしな…」

花京院「僕も見てなかったな…」
「まあ…気にすることじゃあないさ」
「見間違いの可能性もある」

梓「そう…ですね…」

906: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:54:46.61 ID:3oweBrRDO
町!

唯「着いた~!」

紬「承太郎君、お疲れ様♪」

承太郎「ああ」

律「結構きれいな町だな~」

承太郎「インドから出たばかりだから尚更そう感じるな」

907: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:55:19.94 ID:3oweBrRDO
和「本当ね」
「『バクシーシ』なんてどこからも聞こえてこないし…」
「やっと落ち着ける町に来たって感じね」

律「ほんとだよ…」

花京院「みんな、お腹は空いてないかい?」

梓「お昼時ですし…ちょっとお腹空きましたね」

908: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:55:51.54 ID:3oweBrRDO
唯「それなら、あそこにレストランがあるよ!」

承太郎「英語は読めるのか」

唯「日本を出る前に『restaurant』だけは覚えたからね!」フンス!

梓「何なんですか…その食に対する異常な執着心は…」

909: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:56:22.55 ID:3oweBrRDO
紬「ふふっ」ニコニコ
「それじゃあ行こっか♪」
「アッサラーム!」
「ほら、みんなも!」

唯律梓和花ジ「アッサラーム!」

紬「アレイクム!」

唯律梓和花ジ「アレイクム!」

店員「……」スッ

律「あ!通じ

バンッ!

律「あれ…?」
「『CLOSED』にひっくり返されたぞ…」

紬「……」シュン…

910: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:56:51.86 ID:3oweBrRDO
店員「……」シーン…

梓「何か…感じ悪いですね…」

ジョセフ「おい、いきなり閉店にすることもないんじゃあないか?」
「わし達はこの町にホテルはあるのか?これが聞きたかっただけじゃ」

店員「……」シーン…

911: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:57:22.63 ID:3oweBrRDO
承太郎「…てめー」スタスタ
「…その耳は飾りか?」

紬「じ、承太郎君…!」

店員「…そんなわけないだろう」

承太郎「…それじゃあ質問に答えやがれ」
「この町にホテルは?」

店員「知らないね」クルッ

それだけ言うと…店員は身を翻した…

912: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:57:51.43 ID:3oweBrRDO
承太郎「…知らねーだと?」
「お前…この町の人間じゃあ
「なッ!」

承太郎は言い掛けていた言葉を飲み込んだ…
店員の首筋に…ゴキブリがいたのだッ!

承太郎「こいつはッ…」ゴシゴシ

承太郎は目をこすり、もう一度店員を見る…
今度は…首筋には何もいなかった…

913: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:58:27.40 ID:3oweBrRDO
唯「承太郎君、どうしたの?」
「何かびっくりしてたけど…」

承太郎「お前ら…見えていなかったのか?」

花京院「見える…?」
「何か見たのか?」

承太郎(こいつら…見ていないのか…?)
「いや…気のせいだ」

914: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:58:59.63 ID:3oweBrRDO
和「…本当にそうかしら」

律「どういうことだ…和…?」

和「この町に来る前…梓ちゃんも幻覚のようなものを見てる…」
「この短時間で梓ちゃんと承太郎君…二人も幻覚を見てるわ」
「…本当に幻覚なのか、と思ってね」

梓「敵のスタンド…ですか…?」

和「そこまではわからないけど…ね…」

915: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 18:59:31.73 ID:3oweBrRDO
ジョセフ「…うむ」
「用心をするにこしたことはないだろう」
「何となくじゃが…この町は不気味じゃ…」

律「確かに…」

紬「早くホテルを見つけなきゃ…」

唯「あ、あそこに男の人がいるから声かけようよ」

承太郎「…そうだな」

916: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:00:02.01 ID:3oweBrRDO
唯「アッサラーム!」
「おじさん、この辺にホテルってない?」

男「……………」

唯「ねえ、おじさ~ん!」

花京院「平沢さん…」
「その人…様子がおかしくないかい…?」

唯「ん~…また無視されてるしね…」

917: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:00:40.90 ID:3oweBrRDO
花京院「そうじゃあない…」スタスタ

花京院は男の元へ歩み寄り…顔を覗き込んだ

花京院「なッ…!」
「おい!どうしたんだッ!?」ユサユサ

激しく揺さ振られた男は…
力なく背後に倒れたッ

918: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:01:20.92 ID:3oweBrRDO
梓「こ…この人…」

その時ッ
男の口からトカゲが二匹姿を現したッ

律紬和「ひッ…!」

唯梓「きゃああああああああああああああああああああああ!」

承太郎「…死んでるな」

花京院「ああ…」
「この表情…何かに怯え…恐怖の真っ只中にいる時に死んだみたいだ…」

919: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:01:48.96 ID:3oweBrRDO
ジョセフ「みんな…大丈夫か?」

梓「はい…何とか…」

紬「まさかトカゲが出てくるなんて…」

唯「あ…」
「この人…鉄砲持ってるね…」

花京院「…まだ煙が出ている」
「…僕達がここに到着した頃に発砲したのかな」

920: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:02:16.74 ID:3oweBrRDO
律「自殺…か…?」

ジョセフ「いや…見たところ血も出ておらんし傷もない…」

承太郎「…しかし…こんな道端で人が死んでるのに町のヤツらは静かだな」
「日本なら、かなりの野次馬がいる気がするぜ」

律「不気味…だな…」

921: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:02:45.54 ID:3oweBrRDO
紬「とりあえず…今は町の人に警察を呼んでもらいましょう」

花京院「そうだね」
「そこの人!すまないが警察を呼んでくれないか!人が死んでるんだ!」

女「……」クルッ

花京院「うっ……」

花京院が呼び掛けた女の顔は…
ニキビのようなもので埋めつくされ…
あまりにも醜いものであった…

922: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:03:12.54 ID:3oweBrRDO
花京院「……」タラタラ

女「失礼…しました…」
「ちょいとニキビが膿んでまして…」
「ところで…あたくしに何かご用でェ~~?」

花京院「…警察に通報してくれ」

女「警察?」
「なぜゆえにィ~~~?」

花京院「お前にはそこで死んでいる人が見えないのかッ!」

923: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:03:41.38 ID:3oweBrRDO
女「……」ポリポリ
「おやまあ…人が死んでおるのですか…」
「それで…あたくしに何かできることは?」

花京院「お前はマヌケかッ!」
「警察を呼んできてくれと何回も言っているだろうッ!」
「一体何回言えば理解するんだッ!」

女「はいはい…」
「警察を呼ぶんですね…わかりました」スタスタ

924: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:04:11.40 ID:3oweBrRDO
花京院「一体なんだ…この町は…」

紬「おかしすぎるわね…」
「普通…発砲音なんて誰もが気づくわ…」

梓「…承太郎先輩、ジョースターさん」
「この人の死因をはっきりさせましょう」
「いくら何でも不自然すぎます…」

ジョセフ「確かにな…」

925: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:04:51.80 ID:3oweBrRDO
律「敵スタンド使いの仕業…とか…」

承太郎「…無関係の男を殺す必要がないだろう」
「だが…万が一もあるしな…」
「何せこの死に方だ…」

ジョセフ「ああ…」
「…急いで調べるぞ」

花京院「さらに霧が濃くなってきたな…」

唯「何か…ドクロの形に見えない…?」
「リンゴォ先生のあごヒゲみたいな…」

926: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:05:21.07 ID:3oweBrRDO
律「懐かしいな…リンゴォ先生…」
「…さわちゃん…元気かな」

花京院「…すまない」

梓「花京院先輩のせいじゃありませんよ」

紬「そうよ」
「誰も花京院君のせいだなんて思ってないわ」

花京院「…ありがとう」

927: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:06:39.14 ID:3oweBrRDO
ジョセフ「これはッ!」

紬「どうしたんですか!?」

ジョセフ「のどの下を見てくれ…」

唯「わっ…」
「かなり大きい傷穴だね…」

律「10円玉ぐらいありそうだな…」

花京院「これが死因か…」

928: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:07:17.92 ID:3oweBrRDO
和「でも…」
「こんなに大きい穴なのに血が一滴も出てないわね…」

承太郎「確かにな」
「これは普通の事件じゃあない」
「…俺達は知る必要があるッ」ビリィ!

承太郎は男の服を破いたッ
そして…その男の体にはッ…

929: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:07:46.93 ID:3oweBrRDO
ジョセフ「こいつはッ…」

唯「穴がいっぱいあけてあるよ!?」

梓「しかも…どの穴からも血が出てません…」

承太郎「…この町にスタンド使いがいる可能性が強くなったな」

ジョセフ「霧が深いが仕方ない…」
「急いでこの町を出るぞッ!」

承太郎「…待てじじい」
「敵スタンド使いはそれが目的かもしれん」
「何せ…道路のすぐ横は崖だ」

930: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:08:18.26 ID:3oweBrRDO
ジョセフ「…パワー型ならわし達を崖下に落とすことは容易いか…」
「しかし…どうしたもんかの…」

ジョセフ達が困り果てている所に…
一人の老婆が姿を現した…

老婆「旅のお方のようじゃな…」

931: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:08:44.05 ID:3oweBrRDO
花京院「ええ」
「あなたはこの町の方ですか?」

老婆「はい…」
「わたしゃこの町で民宿をやっております」
「この霧ですじゃ…今日はわしの宿にお泊まりになりませんかのォ」
「お安くしときますよって」

梓「普通の人…ですね…」ホッ

和「ええ…」
「お婆さんの言う通り…今日はお世話になりませんか?」

932: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:09:16.34 ID:3oweBrRDO
ジョセフ「そうじゃな」
「それじゃあ婆さん、案内してくれないか?」

老婆「はい」ニコニコ
「こっちですじゃ」トコトコ

承太郎「……」

紬「…承太郎君」

承太郎「…ああ」
「この町の人間がおかしいのか…あの婆さんがおかしいのか…」

933: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:10:48.33 ID:3oweBrRDO
紬「…やっぱり…そのことを考えてたのね」
「…普通すぎて…逆に怪しいよね」

承太郎「…ああ」

律「ジョジョー!ムギー!置いてくぞー!」

紬「あ!待ってー!」
「承太郎君…とりあえず行こう?」

承太郎「…そうだな」

934: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:11:15.59 ID:3oweBrRDO
宿前!

老婆「ここですじゃ」

花京院「立派ですね」

老婆「そんなことはありませぬよ」
「さあ、ジョースター様方」
「ご案内いたしますよって…ついてきてくだしゃれ」トコトコ

紬「…待ってください」

935: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:11:47.76 ID:3oweBrRDO
老婆「どうかしましたか?」

紬「…私達…誰もジョースターさんの名前…言ってませんよ?」
「なのに…あなたはジョースター様と言った」
「…何でジョースターさんの名前を知ってるんですか?」

老婆(ぐッ…!)
(この小娘がァァ~~~!)
「いやですねぇ、お客さん」
「さっきそちらの方が呼んだじゃありませんか」

936: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:12:17.61 ID:3oweBrRDO
梓「私…ですか…?」

承太郎「…本当か?」

梓「そう言われたら…呼んだような…呼んでないような…」

老婆「呼びましたよォ」
「長年客商売をしてると人様の名前はすぐ覚えてしまうんですからねェ」

紬承「……」

937: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:12:58.41 ID:3oweBrRDO
唯「二人とも疑いすぎだよ~」
「ねぇ、みんな?」

律「そうだな」
「二人ともたまにはリラックスしないと体が持たないぞ」

紬「…そう…ね」
「すみません」

老婆「いえいえ、何も気にしておりませぬよ」
「それよりも、何を疑っていたので?」

唯「私達ね~、悪い人探ししてるんだ~」

老婆「なるほど」
「大丈夫ですよ。わしはずっと民宿を経営しとるだけですじゃ」

ジョセフ「すまなかったな」
「そして…そろそろ案内してくれないかの」

老婆「はいはい、こちらですよ」トコトコ

938: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:13:29.68 ID:3oweBrRDO
部屋内!

唯「広ッ!」

和「みんな同じ部屋って初めてね」

梓「それにしても…疲れちゃいましたね…」

ジョセフ「まったくだ…」
「インドをやっと抜けたと思ったら、こんな町に着いたしの…」

律「私ちょっとトイレ~」スタスタ

紬「行っトイレ~♪」フリフリ

承太郎「…やれやれ」

939: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:15:29.18 ID:3oweBrRDO
ガチャッバタン!

花京院「…田井中さんがいないが…そろそろ説明してくれないかい?」

梓「確かに…説明がほしいです」

紬「…そうね」
「話すわ…私と承太郎君の考えを」

940: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:16:32.44 ID:3oweBrRDO
ロビー!

律「おばさーん!」スタスタ

老婆「はいはい」
「どうかされましたか、律さん?」

律「トイレってどこだったっけ?」

老婆「トイレはそのドアを入って、一番奥にありますよ」

941: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:17:42.70 ID:3oweBrRDO
律「そうだった!ありがとうおばさん」スタスタ

老婆「いえいえ」ヒタ…ヒタ…

トイレへ向かう律に…老婆が忍び寄る…
その右手には…巨大なハサミが握られていたッ!

律「そうそう…」クルッ

老婆「はいッ!?」サッ

律が振り向いた瞬間…間一髪でハサミを隠したッ

942: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:18:37.32 ID:3oweBrRDO
律「宿帳…見せてくれないかな…?」

老婆「え、ええ…」
「これですじゃ」スッ

律「…ありがとう」

老婆「どうかしましたかの?」

そして…律はゆっくりと口を開いた…

律「私…ちょっと…宿帳の名前…間違っちゃってさ…」

老婆「え!?」

943: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:19:12.99 ID:3oweBrRDO
律「…私の本名…『田井中律』っていうんだけど」
「…間違って弟の名前書いちゃってさ」

老婆「何…」

律「それで…誰か他に『律』がいるのかと思ったらさ…」バサッ!

律は老婆へ宿帳を見せるッ!

《Josef Joestar》
《Qtaro Kujo》
《Ocean Sunfish Kotobuki》
《Satoshi Tainaka》
《Koko Nakano》
《Gita Hirasawa》
《Madoka Manabe》
《Tenmei Kakyoin》

944: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:19:39.36 ID:3oweBrRDO
律「今日ここに泊まってるのは私達だけ…」
「別の『律』さんと間違ったわけでもない…」
「何で…私の本名を知ってるんだ…?」
「HTTは…世界デビューした記憶はないぜ…」

老婆「くッ…!」

律「もうお前がスタンド使いってのはばれてんだよッ!」
「来やがれッ!」

老婆「言われないでもすでに殺しにかかってるよォォオーーーーー!」

律の背後の扉が破られるッ!
その中からは大量の人が飛び出してきたッ!

945: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:20:42.91 ID:3oweBrRDO
老婆「死ねェェェエエエエエエエエエエエエエエ!」

律「いいのかよ!そんなに固まって出てきてさッ!」ズギュ―z_ン!
「オラオラオラオラオラァ!」

律は一人の男を殴るッ!
すると…全員の動きが止まったッ!

律「密集しすぎなんだよ」ニヤッ

946: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:21:15.48 ID:3oweBrRDO
老婆「うけけけけけけけけ」

律「おいおい…絶望的すぎてボケちまったのか?」

老婆「ボケはお前じゃッ!」
「誰がそこにいるヤツで全員と言ったッ!」

律「なッ!」クルッ!

律は振り向くッ!
しかし!誰も目には入らなかった!

律「いないじゃん…」クルッ

律が再び老婆を視界に捉えようと首を戻すと…
老婆は既に目の前にいたッ!

947: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:21:47.71 ID:3oweBrRDO
老婆「引っ掛かりおったな!マヌケがッ!」
「ケェーーーーーーッ!」

老婆はハサミを振り下ろすッ!

律「くッ!」ズバッ!

直撃は免れたが…かすり傷を負ってしまったッ

老婆「ケケケケ…」
「わしの息子をいたぶりおった貴様らは絶対に許せん!」
「わしの『正義(ジャスティス)』で殺してくれるッ!」

突如…律の周りを霧が覆う…

948: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:22:16.93 ID:3oweBrRDO
律「何だ…これは…」

老婆「それがわしのスタンドじゃ!」
「自分の腕を見てみろ!」

律「うっ…」

先ほど老婆につけられた傷…
そこから出ていた血が霧の中に舞い上がり…

律「ゲッ!」ボゴーン!

傷口が穴に変わったッ!

律「こ、この穴はッ!」
「道端で死んでた男と同じだッ!」

949: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:22:52.39 ID:3oweBrRDO
老婆「マヌケのくせによくわかったじゃないか!」
「じゃが…それがわかったところで何にもならんッ!」

頭上の空気がいきなり湿気を持ち出し…
律は上を見上げたッ…

律「これはッ…!」
「さっき外で見たドクロ…ッ!?」

老婆「『ジャスティス』がダンスしたいとさッ!」

ジャスティスが右手を上げると…
律の右手も持ち上がったッ!

950: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:24:10.03 ID:3oweBrRDO
律「ああああああああああああああああああ!」メキメキ

老婆「貴様はわしの操り人形と化したッ!」
「自らの腕で死にな!」

律「うわっ!」

律の腕が再び振り上げられ…

律「ガボッ!」

口に突っ込まれたッ!

老婆「まずは一人!」
「そのまま窒息しなッ!」

951: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:24:46.50 ID:3oweBrRDO
承太郎達の部屋!

紬「…以上よ」
「…まだ現段階では疑ってるだけなの」

花京院「確かに…この町においては、あのおばあさんの方が異常者だ」
「怪しいと言われたら怪しいような気もするが…」

承太郎「そいつが覚えていたら楽だったんだがな」

梓「それは…すみません…」シュン…

承太郎「何も責めたわけじゃあないさ」
「ただ…これからのことを思うとな」

952: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:25:17.79 ID:3oweBrRDO
和「色々…注意すべきことが増えてくるかもね」

花京院「そうかもしれないが…」
「…今は目の前のことだけを考えよう」
「今の僕達の状況…決して楽と言えるものではない」

和「そうね…」
「今を生き延びないと…」

ジョセフ「…果たして、あの老婆がスタンド使いなのか」
「それとも…この町で唯一の常識人なのか」
「…承太郎と紬ちゃんの策…うまくいけばいいが」

953: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:25:59.06 ID:3oweBrRDO
唯「それにしても…りっちゃん遅いね…」

承太郎「…別に小べ

梓「黙ってください」

承太郎「……」

花京院「しかし…本当に遅い…」
「ここは迷うような廊下があるわけでもなかった…」

ジョセフ「…何かあったと考えた方がいいかもしれん」
「全員…律ちゃんの捜索に向かうぞッ!」

954: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:26:51.03 ID:3oweBrRDO
戻って老婆の部屋!

律「オゴ…ゴ…」
「ッく…危ねぇ…」

老婆「ふんッ!」
「自らの腕を固定しおったか!」
「だがッ!」

老婆は走りだし…

老婆「腕を固定したということは!それだけ動きが制限されたということッ!」
「脳みそ!ズル出してやるッ!」
「背骨!バキ折ってやるッ!」
「息子の恨み!今晴らしてやるッ!」
「この攻撃ッ!かわせるかァァアーーーーーーーーーーーーーーッ!」

老婆はハサミを真横に薙ぎ払うッ!
しかしッ!そこには既に律の姿はなかったッ!

955: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:27:19.01 ID:3oweBrRDO
老婆「チィッ!」

律「お前…私の動きが制限されるって言ったよな…」

律は…

律「私をお前の物差しで測るんじゃねえ!」
「私はッ!放課後ティータイムの部長だぞッ!」

空中にいたッ!
固定した腕を支点とし…床を蹴り上げッ
自身の体を空中に固定したのだッ!

956: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:28:34.52 ID:3oweBrRDO
老婆「だがッ!もう次は避けられないはずじゃッ!」
「このマヌケめッ!」

梓「…直接本人にマヌケって言ったら…」
「いくら律先輩でも傷つくと思いますよ?」

入り口には…梓がいたッ!

老婆「お前はッ…」

律「梓ッ!」

梓「律先輩、その体勢はしたないですよ」
「良かったですね、スパッツ履いてて」

957: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:29:12.82 ID:3oweBrRDO
律「何でここにいるんだッ!」

梓「律先輩が遅かったから、みんなで手分けして捜してたんです」
「ノックしても、その後に『もしもし』って言っても返事がなかったので…」
「勝手にお邪魔させてもらいました」

律「そっか…」
「ごめんな…心配かけて…」

梓「いいえ…無事で何よりです」ニコッ

老婆「命拾いしたなッ!」
「貴様は後で殺してやるッ!」

958: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:30:20.45 ID:3oweBrRDO
梓「命拾い?」
「…それは違います」
「律先輩はきっと…次の攻撃も避けていました」
「その次のも…その次の次のも…」
「おそらく…自分をスタンドで殴って運動の方向を変えていたと思います」
「この部屋に来てわかりました…」
「律先輩は…それほどの覚悟を持って…現に体現しようとしていたッ!」
「あなたにッ!私の!放課後ティータイムのッ!」
「気高き精神を持った部長をッ!侮辱する資格はないッ!!」


959: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:31:07.49 ID:3oweBrRDO
律「梓…」

老婆「気高いという言葉はDIO様の為だけに存在する言葉ッ!」
「貴様のようなガキがやすやすと使っていい言葉じゃないわッ!」

梓「ああ…DIO…ですか…」
「あなた…広辞苑って知ってますか?日本の辞書なんですけど…」
「一回…それで意味を調べることをおすすめします」

960: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:31:34.30 ID:3oweBrRDO
老婆「どういう意味じゃ…」

梓「やれやれです…ヒントをあげましょう」
「類は友を呼ぶ…」
「あなたとDIOが友達かはわかりませんけど…」
「少なくともあなたには品位がない…」
「言ってる意味…わかり

老婆「貴様だけは絶ッッッッッ対に許さんッ!」
「ぶち殺すッ!!」

老婆は鬼のような形相で走りだすッ!
その脚力はとても老人のそれとは思えなかったッ!

961: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:34:15.63 ID:3oweBrRDO
律「梓ッ!」

梓「大丈夫ですッ!」

老婆「ケェェェエエエエエ!」

梓は間一髪のところで避け…

梓「オラァ!」

敵スタンドを殴るッ!
しかしッ

律「そうじゃないッ!」

梓「え…」

老婆「ウケケケケケケケ」
「貴様は脳が足りんようじゃな」

老婆にダメージはなかった!

962: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:35:15.71 ID:3oweBrRDO
律「そいつのスタンドは霧なんだッ!」
「多分攻撃は何一つ効かない!」
「逃げるんだ梓ッ!」

梓「何言ってるんですかッ!」
「律先輩を置いて逃げれるはずないじゃないですか!」

老婆「どっちにしろ…お前に逃げ道はないわ!」

梓「これはッ!」

入り口には…大量の操られた人がいたッ!

963: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:36:23.03 ID:3oweBrRDO
律「既に…呼び寄せてたのかよ…」
「梓…一旦引くんだ」
「いいか…お前は逃げるんじゃあない…」
「一旦引くことで…勝ちにいくんだ」
「それが…梓…お前にはできる」

梓「…わかりました」ダダダダ

梓は入り口と反対側…トイレの方へ走りだす!

老婆「待たんかッ!」ダダダダ

そして当然、老婆と町の人々も追いかけたッ

964: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:37:09.87 ID:3oweBrRDO
梓「それじゃあ…少しのお別れです」ズギュ―z_ン!
「オラァ!」ガオン!

梓は律が固定した人の下に溝を掘り…
ドアの向こうへ辿り着いた

老婆「チィッ…」
「こいつらに触ったら…わしも固定されるか…」

梓「律先輩…」

律「どした?」

梓「私…律先輩のこと…いつも遊んでばっかりで…」
「本当…部長らしくなくて…正直手遅れだと思ってました」

965: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:37:56.43 ID:3oweBrRDO
律「手厳しいなんてもんじゃねーな…」

梓「だけど…それは誤解でした」
「私達の部長は…決して諦めない…強い心を持っているッ」

律「……」ニヤッ

梓「律先輩ッ!」
「私はあなたに!あなたの心にッ!」
「敬意を表しますッ!」

老婆「何を話してるんじゃ!」

966: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:39:23.32 ID:3oweBrRDO
梓「それは今ッ!あなたの身体に刻み込まれるッ!」

律「GS3…」
「…ロック解除だ」

律の言葉と同時に…固定されていた男達が動き出す

老婆「えッ…」

老婆は攻撃のモーションに入っていた男達に追いつけず…

老婆「ぎゃあああああああああああああああああああ!」

全員の攻撃をその身に受けたッ!
そして…男達と共に床に倒れたッ

967: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:41:09.18 ID:3oweBrRDO
梓「終わった…」

律「だな…」スタッ

梓「逃げろって…こういうことだったんですね」

律「まあな」
「梓が逆の扉に行ったらシャレにならなかったよ…」

梓「律先輩が思いつく程度のことなら私にも分かりますよ」ニヤッ

律「中野ーー!」ギューッ!

梓「ちょっ!痛いですって!」

968: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:41:59.45 ID:3oweBrRDO
律「………」グテッ

梓「あれ?」

律「………」スースー

梓「仕方ないですね…」
「膝枕でもしてあげましょう」ポスッ

律「………」スースー

梓「…デコ」

律「………」スースー

梓「デーコ」

律「ん~…」スースー

969: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:42:41.25 ID:3oweBrRDO
梓「…ふふっ」ニコッ
(あの時は勢いだったから言えたけど…)
「やっぱり…すごいです、私達の部長は」ナデナデ
「私も…律先輩みたいな部長になれるのかな…」

紬「りっちゃーーーん!梓ちゃーーーん!」

梓「あ、みなさん」

承太郎「田井中ッ!」

梓「律先輩は大丈夫です」
「今は疲れて寝ちゃってるだけです」

承太郎「…そうか」

970: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:43:55.74 ID:3oweBrRDO
唯「あ!りっちゃんだけあずにゃんの膝枕ずるい!」

梓「唯先輩…静かにしてください…!」

唯「それじゃあ後で私にもしてね!」

梓「嫌です」

唯「え~!ぶ~ぶ~!」

971: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:45:13.60 ID:3oweBrRDO
花京院「みんな…外を見てくれ」

ジョセフ「ここは…墓場か…」

和「この人…スタンドで墓場に町を作り出していたのね…」

紬「何て精神力なのかしら…」

梓「精神力というより…執念だと思います」
「この人をここに置いていったら、おそらく…」
「いいえ…絶対に再び命を狙われますよ」

972: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:45:47.40 ID:3oweBrRDO
和「…この人なら…連れて行きましょう」
「これから先に待ち受けるスタンド使いやDIOの居場所」
「そして…DIOのスタンド…」
「これらを聞き出せたら私達も対等になる」

唯「対等…?」

和「私達が今まで倒してきたスタンド使いが…」
「DIOか…その人に私達のスタンド能力を教えたと考えるのが自然よ」
「十中八九…私達のスタンド能力は敵にばれてるわ」

973: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/28(月) 19:46:14.95 ID:3oweBrRDO
ジョセフ「そうじゃな」
「律ちゃんが起きたら次の町へ行こう」
「そこで…そいつの考えをテレビに念写するとしよう」

紬「そうですね」

本体名―エンヤ・ガイル
スタンド名―ジャスティス
―再起不能―

承太郎一行
―首都カラチへ―

976: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 08:55:32.20 ID:31VH2LHDO
日本!

澪「ん~~っ!」ノビーッ
「ふぅ~~~…」
(長い時間の飛行機は疲れるな…)
(それにしても…久しぶりの日本…)
(みんなより一足先に帰ってきちゃったけど…)
(…やっぱりいいな、自分の国は)フフッ

子供「ママー、あの人一人で笑ってるよー」

母「しっ!見ちゃいけません!」

977: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 08:56:06.26 ID:31VH2LHDO
澪「……」ショボン…
(それにしても…我ながらよく生きてたな…)
(もし最後にホル・ホースが拳銃を撃ってなかったら死んでた…)
(最後…スタンドを使って気を失わなかったら…)
(気を失ってやっと休んだからな…)
(……そういえば…どうしよう…)
(じ…承太郎って…呼んじゃったし…)
(み、みみみみみ澪って…呼んでもらったし…)
(………///)テレテレ
(い、今は日本でやらなくちゃいけないことをやらなきゃ!)
(……澪…)
(………///)ニヤニヤ

子供「ねえママー!」

母親「早く行くわよ!」

978: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 08:56:36.53 ID:31VH2LHDO
澪(……)ショボン…
(と、とりあえず…どうやって承太郎の家に行けば…)
(タクシーで桜ヶ丘高校まで行こうかな)

?「秋山…澪様ですね?」

澪「誰だッ!」ズギュ―z_ン!

?「お待ちください!」
「私はあなたの敵ではありません!」

澪「それじゃあ何で私の名前を知ってる!?」

979: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 08:57:23.86 ID:31VH2LHDO
?「旦那様から…頼まれました」
「この写真の子を空港まで迎えに行き」ピラッ
「…お嬢様のお宅まで届けてくれ、と」

澪「私の写真…」
「それに…旦那様に…お嬢様?」

?「私…ジョースター家にお仕えしております…」
「ローゼスと申します」

澪「ジョースター家…」
「私達の…味方…」
「ご、ごめんなさい!」ペコリ

ローゼス「いいえ、気にしないでください」

980: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 08:58:01.57 ID:31VH2LHDO
澪「あの…さっき『お待ちください』って言いましたよね?」
「…見えるん…ですか?」

ローゼス「いいえ…私にはスタンド能力は芽生えていません」
「もっとも…スタンドというものが何なのかすらもわからないのです…」

澪「ジョースターさんからは…」

ローゼス「必要最低限のことしか教えていただいておりません」
「私を早急に澪様のお迎えに行かせたかったのでしょう」

981: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 08:58:37.08 ID:31VH2LHDO
澪「そうですか…」
「すみません…私のために…」

ローゼス「いいえ、これも旦那様が私を信頼してくれてのことです」
「無事…あなたを空条家に届けます」

澪「あの…ありがとうございます!」
「よろしくお願いします!」

ローゼス「こちらこそ、おいぼれ相手で退屈させてしまうかもしれませんが…」
「よろしくお願い致します」

982: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 08:59:02.83 ID:31VH2LHDO
車内!

ローゼス「前にお嬢様のお宅にお邪魔した時に思ったのですが…」
「あなた方の町は…いい町ですね」

澪「はい」
「大好きです、この町は」

ローゼス「例えば…どんなところが?」

澪「たくさんありますけど、やっぱり…」
「楽しい…嬉しい…哀しい…寂しい…」
「私達のいろんな思い出が詰まった町だからってことが一番です」ニコッ

ローゼス「そうですか」フフッ
「それはとても素晴らしいことですね」
「とても充実しているのでしょう」

983: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 08:59:32.79 ID:31VH2LHDO
澪「はい!」
「軽音部…放課後ティータイムとして過ごした三年間は…」
「充実しすぎて…あふれかえっちゃいそうでした!」

ローゼス「放課後ティータイム?」

澪「あ、私達のバンド名なんです!」
「顧問の先生が勝手につけちゃって…」
「私は『ぴゅあ☆ぴゅあ』とか『ポップコーンハネムーン』…」
「『ちょこれーと☆めろでぃ』とかが良かったんですけど…」
「ローゼスさんはどう思いますか?」

984: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:00:06.12 ID:31VH2LHDO
ローゼス「ふふっ…」

澪「あ!何で笑ったんですか!?」

ローゼス「いえ…」
「その放課後ティータイムのことになると、とても楽しそうに話すので」フフッ

澪「あ…いや…すみません…///」

ローゼス「何で謝るんですか」フフッ
「よろしければですが…」
「私に放課後ティータイムのこと…お話ししていただけませんか?」

澪「は、はいっ!」パァッ

985: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:02:01.30 ID:31VH2LHDO
結構後!

澪「それで、承太郎は何渡したと思います?」

ローゼス「ん~…見当がつきませんね」

澪「乾燥ヒトデですよ!」
「あの時は本当にびっくりしました…」

ローゼス「はっはっはっ」
「まさか坊っちゃんがそんなことをするとは」

澪「そして…その日から放課後ティータイムのトレードマークは…」
「ヒトデ…星の形なんです」
「それから…私はいつもヒトデを持ち歩いてました」
「財布を忘れても…携帯を忘れても…」
「ヒトデだけは…忘れたことがなかった」

986: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:02:30.82 ID:31VH2LHDO
ローゼス「そうですか」フフッ
「ぜひ拝見したいものです」

澪「それが…預けてきたんです、律に」
「そして…承太郎に届けてもらうように」

ローゼス「なぜ?」

澪「…みんなに忘れられたくないから…」
「ずっと…みんなと一緒にいたいから…」

ローゼス「そんなことをせずとも…大丈夫のはずです」

987: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:03:21.88 ID:31VH2LHDO
澪「そう…ですかね…」

ローゼス「そうですとも」
「どんなに遠くても…あなた達は繋がっていますよ」
「なぜなら…あなた達は…」
「放課後ティータイムですから」フフッ

澪「そう…ですね!」
「ありがとうございます!ローゼスさん!」

ローゼス「いえいえ、お礼を言うのはこちらです」
「とても楽しく運転できました」
「さあ澪様、着きましたよ」

澪「はい、ありがとうございました」

ローゼス「それでは中にはいりましょうか」

988: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:03:54.89 ID:31VH2LHDO
空条家!

澪「おじゃましまーす…」
(何か…久しぶりだな…)

ローゼス「誰かSPW財団の者は…」

スタスタ

ローゼス「SPW財団の者か?」
「澪様をお連れしたぞ」

989: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:04:27.47 ID:31VH2LHDO
ガラッ

憂「ローゼスさん、お帰りなさ…」
「澪…さん…?」

澪「ウソ…」
「う、憂…ちゃん…?」
「な、何で…」

憂「澪さん!」ダキッ

澪「わっ!」ギュッ

憂「無事だったんですね…」
「良かったぁ…」

澪「心配してくれてたんだな…」
「ありがとう、憂ちゃん」ニコッ

990: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:06:28.92 ID:31VH2LHDO
憂「いえ…」
「あの…お姉ちゃんは元気でしたか?」

澪「唯は元気だよ」
「行く国行く国で食べ物を捜し求めてる」フフッ

憂「そう…ですか…」
「お姉ちゃん…良かった…」

ローゼス「こんなところで立ち話も何ですし、中に入りましょう」

憂「そうですね」
「確か今はリビングが空いてました」
「行きましょうか」

ローゼス「私はお嬢様の所へ行って参りますので…」

憂「わかりました」

991: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:06:58.64 ID:31VH2LHDO
リビング!

憂「どうぞ、お茶です」コトッ

澪「ありがとう」
「何かこの家でずっと暮らしてたって感じだな」フフッ

憂「私…熱が下がってからSPW財団の皆さんのお手伝いをしてるんです」

992: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:07:28.64 ID:31VH2LHDO
澪「へぇ…」
「学校には行ってないの?」

憂「はい…」

澪「そっか…」
「それなら…寂しいんじゃないか?」

憂「お姉ちゃんも…皆さんもいなくて…すごく寂しかったです…」
「お姉ちゃんや皆さんの代わりは…誰にもつとまるはずはなくて…」
「だから…学校に行ってる暇があったら皆さんの力になろうって…」
「早く…帰ってきてほしかったから…」

澪「憂ちゃん…」

993: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:07:57.00 ID:31VH2LHDO
憂「あ!でも、純ちゃんや山中先生が会いに来てくれて、助かったり…」

澪「さわ子先生が!?」
「もう平気なのか?」

憂「はい、ぴんぴんしてます」フフッ
「私にあいさつ無しでどこか行って、帰ってきたらコスプレさせてやるって」

澪「うわ…」

憂「純ちゃんも表面は明るいですけど…」
「皆さんのことをすごく心配してますよ」

994: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:08:34.56 ID:31VH2LHDO
澪「そっか…」
「悪いな…心配…迷惑ばかりかけて…」

憂「…山中先生以外には…行方不明って伝えてますから…」

澪「そっか…」
「……」
「憂ちゃん…」

憂「何ですか?」

澪「憂ちゃんは…どうして治ったんだ?」

憂「私が…スタンドに適応したからだってお医者さんは言ってました」
「これほど時間がかかって適応したんだから…」
「…相当強力なスタンドだろう…とも」

995: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:09:08.51 ID:31VH2LHDO
澪「強力な…」
「能力は…」

憂「それが…ないんです」

澪「ない?」

憂「はい…」
「ある条件下にならないと…」

澪「条件?」

憂「多分…ですけど…」
「お姉ちゃんのスタンドと関係してると思うんです」

996: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:09:50.37 ID:31VH2LHDO
澪「唯のスタンド…か…」
「……」
「……聖子さんは…」

憂「まだ…高熱が続いてます」
「一向に下がる気配がないって…」

澪「急がなきゃな…」

憂「あの…純ちゃんや山中先生…お父さん達には…」

澪「…私だけ会ったらダメだよ」
「私は…みんなに会う為に戻ってきたわけじゃあない」

憂「でも…」

澪「遠足でさ、先生がよく言うだろ?」
「お家に帰るまでが遠足だって」
「そういうことだよ」

憂「今…こうしている時も…闘ってる…」
「気持ちは…皆さんと共に…」

997: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:10:50.71 ID:31VH2LHDO
澪「ああ」
「それじゃあ、私はSPW財団の人と話してくるよ」
「いろいろ…やることがある」スクッ

憂「…待ってください」

澪「どうした?」

憂「私も…連れていってください」

澪「…ダメだ」

憂「私も戦えます」

澪「…私達だけで十分だよ」
「憂ちゃんまで命をかけることじゃあない」

憂「命…かけることですよ」
「今もお姉ちゃん達は闘ってるかもしれないし…聖子さんは苦しんでる…」
「ここで…SPW財団と琴吹グループの人達にお茶を淹れてる場合じゃあない…」
「わかってるんです…私が一番…私のことは…」
「DIOを倒す…それが桜ヶ丘高校のスタンド使いの運命じゃないでしょうか」

998: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:11:56.21 ID:31VH2LHDO
澪「みんながみんな…そういう運命を背負ってるわけじゃあないだろ」

憂「そうでしょうか」
「私達は…承太郎さんの影響でスタンド使いになった」
「これで…説明できませんか?」

澪「……」

憂「嫌なんです…」
「皆さんが命をかけてるのに…私だけのうのうと過ごすのは…」
「DIOを倒して…帰って来たときに…誰かが欠けてるのは…」
「私は…皆さんと戦いたい…」
「皆さんの役に立ちたい…」
「承太郎さんの…ジョースターさんの…」
「ジョースター家の力になりたいッ!」
「圧倒的『白』の人から生まれたスタンド使いとしてッ!」

999: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/03/29(火) 09:12:26.62 ID:31VH2LHDO
澪「ふふっ」ニコッ

憂「す、すみません…熱くなっちゃって…///」

澪「違うよ。私達も最初…こんな感じだったなって」

憂「え?」

澪「承太郎について行くって言ったら来るなって言われて…」
「すごく必死にお願いしてさ」フフッ

憂「そうだったんですか…」

澪「行こう、憂ちゃん」

憂「え…」

澪「SPW財団の人のところ」
「飛行機と潜水艦を買って、承太郎達に追いつこう」

憂「それじゃあ…」

澪「ほら、私達には時間がないんだ。急ごう!」

憂「は…はいッ!」パァッ