～～武道館前

笑美「いやおかしいやろ！　場所がデカすぎる！！」

モバP「笑美しゃんにふさわしい舞台を用意しました」

笑美「期待してるフリして新人潰す上司か！
　　　そもそもCDデビューすらしとらんやんウチ！！」

モバP「まあまあ眼鏡どうぞ」ｽｯ

笑美「なんや」

モバP「今日の衣装です」

笑美「うちの衣装雑か！
　　　まぁええわ」ｽﾁｬ

モバP「いいのかよ」

～～会場

愛梨「初代シンデレラガール、十時愛梨です。
　　　みなさーん！　お久しぶりでーすっ！！」

蘭子「２代目シンデレラガール、神崎蘭子……ククク。
　　　久方ぶりの受肉故現し身が震えているが、貴様らの相手など造作もないわ！

　　　（２代目シンデレラガールの神崎蘭子です！　
　　　　久しぶりのライブで緊張してますけど、一生懸命がんばりますね！）」

凛「３代目シンデレラガール、渋谷凛。
　　武道館が今日の会場？　……まぁ、悪くないかな」

周子「４代目シンデレラガール、塩見周子。
　　　アイドルって…。正直、まだ実感は湧かないな～。ま、何とかなるっしょ」

卯月「５代目シンデレラガール、島村卯月です！
　　　今日は精一杯がんばります！」

楓「６代目シンデレラガール、高垣楓です。
　　ライブまでのドライブで、ちょっと酔っちゃいました……ふふっ」

菜々「７代目シンデレラガール、安部菜々です！
　　　７年経っても１７歳です、キャハ！」

十蘭凛周卯楓菜「７人そろって“増え続けるガラスの靴”です！
　　　　　　　　よろしくお願いします！！！」

観客「ワアアアァァァァアアアアアァァァアアアアアァッ！！！！！！！！！」

笑美「カタカナの“あ”がゲシュタルト崩壊するわ！

　　　てか、なんやそのユニット名！　王子様は選り取り見取りやな！！」

モバP「期待してるぞぉ笑美ぃ」ﾌﾞﾀｲｿﾃﾞﾆｯﾀｧ ﾐﾅﾐｨ

笑美「どんな笑い方や！　パワハラ上司か！　勝てるわけないやろこんなん！
　　　
　　　ウチだけくっそラフな格好やん！

　　　観客席から舞台に乱入してきたファンみたいになっとるやろがい！！」

モバP「ありのままの自分を見せるんだ。
　　　 そうすれば、ファンは必ず応えてくれる」

笑美「サボタージュを正当化すんなや！　
　　　自然体と無計画はちがうんや！

　　　そもそもここにウチのファンおるんかいな！！」

モバP「1人だけど、それが俺だ。不足か？」

笑美「不足や！　もっと下積ませろや！
　　　しょっぱなから心折れるようなカード組みよってからに！！」

モバP「眼鏡を信じろ」

笑美「この眼鏡にどんな力があるんや！」

モバP「春菜ファンが春菜と間違えて助けてくれる」

笑美「戦い方が姑息！
　　　
　　　春菜ファン舐めんなや！　全員目ぇ悪いんか！！」

観客1「あっ、春菜ちゃんだ」

観客2「こっち見てええ！」

笑美「騙されんなやこんな雑な変装に！
　　
　　　ウチは難波笑美や！

　　　本当に勝てるんか、こんなヤツら相手に！！」

司会「今日のお題は“モノマネ”、制限時間は３分です」

笑美「勝てるかもしれん！　もうええわ！！」

おわり