1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:03:57.49 ID:ZQg/uibF0
ほむら「……ほむほむ?」
まどか「あ、あの、ご……ごめんね?気を悪くしないで欲しいんだけど……でも、もしよかったらこれからほむらちゃんのこと、そう呼んでもいいかなって……」
ほむら「鹿目まどか」
まどか「は、はい」
ほむら「何か勘違いしているようだから改めて言っておくけれど、私はあなたたちとなれ合う為にここにいるわけではないの。それをわきまえて貰えるかしら」
まどか「はは、そうだよね……。やっぱり、ダメだよね……」
ほむら「話が終わったのなら私は失礼するわ」
校舎裏にて。
ガンガンッ
(馬鹿馬鹿私の馬鹿。どうしてあそこで「それなら私は、まどっちと呼ばせてもらうわ」と切り返せなかったの……?毎日綴っている妄想ノートであれだけ繰り返し夢想したシチュが向こうから転がり込んできたというのに……)
(クールなキャラを徹底するあまり自分を見失っているのではないの、暁美ほむら?ああ、でも今更このキャラを崩すわけには……)
(まったく、どこまで私は愚かなの……。何度壁に頭を打ちつけても足りないくらい……)
ガンガン……ガンッ
まどか「あ、あの、ご……ごめんね?気を悪くしないで欲しいんだけど……でも、もしよかったらこれからほむらちゃんのこと、そう呼んでもいいかなって……」
ほむら「鹿目まどか」
まどか「は、はい」
ほむら「何か勘違いしているようだから改めて言っておくけれど、私はあなたたちとなれ合う為にここにいるわけではないの。それをわきまえて貰えるかしら」
まどか「はは、そうだよね……。やっぱり、ダメだよね……」
ほむら「話が終わったのなら私は失礼するわ」
校舎裏にて。
ガンガンッ
(馬鹿馬鹿私の馬鹿。どうしてあそこで「それなら私は、まどっちと呼ばせてもらうわ」と切り返せなかったの……?毎日綴っている妄想ノートであれだけ繰り返し夢想したシチュが向こうから転がり込んできたというのに……)
(クールなキャラを徹底するあまり自分を見失っているのではないの、暁美ほむら?ああ、でも今更このキャラを崩すわけには……)
(まったく、どこまで私は愚かなの……。何度壁に頭を打ちつけても足りないくらい……)
ガンガン……ガンッ
引用元: ・ほむら「……ほむほむ?」
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語 EXQフィギュア 鹿目まどか
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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:06:11.27 ID:ZQg/uibF0
30分後。一人下校するほむら。
(はあ……いつになったら現状を打破できるのかしら)
(あら?あれは確か……)
杏子「あれー?なにしてんのさ、こんなトコで」
ほむら「……何って、下校しているところよ。あなたこそ、こんな所で何をしているのかしら」
杏子「いやー、今日はまどかの家でお泊まりすることになってさ。さやかと3人で」
ほむら「……え?」
杏子「まどかがクッキー焼いてくれるっていうからさ、今日は何も食べずに我慢してるんだよ。これでマズかったらただじゃおかないつっーの」
ほむら「どういうことかしら……。話が見えてこないのだけれど」
杏子「話もなにも、今言ったとおりさ。話してみれば、二人とも結構いい奴でさー。さやかの奴なんか、「これからよろしくお願いします、杏子先輩!」なんて言うもんだからさ、あたしとしても一肌脱がないわけには行かないっしょ?そんで、ま、じゃあ魔法少女の心得でも話してやるかなんて言ってたら、どうせならみんなでお泊まりして……みたいな流れになって」
(ば、馬鹿な……。クラスも同じで、何度も危ないところを救ってきた私をさしおいて、どうしてぽっと出の杏子がいきなりそんなポジションを獲得したというの?しかもついこの間まで、[ピーーー]の殺られるのと言い合っていたくせに……」)
ほむら「そ、そうなの。楽しそうで結構なことね」
杏子「あんたもくるかい?」
ほむら「!わ、私は……。誘われてもいないのに、そんな厚かましい真似はできないわ」
杏子「そうかい?ま、別にいいけどさ。じゃ、またな」
スタスタスタ
ほむら「え、ええ、また」
ポツン
(……なにが「じゃ、またな」よ、馬鹿杏子。こういう場合、私の辞退は社交辞令で遠慮しているだけと受け止めて、一度くらい引き留めるのがセオリーというものじゃないの?「そう言わずにさ、魔法少女揃い踏みとしゃれこもうぜ」とか言ってくれれば、私としても「そこまで言われて断るのはかえって失礼というものね」と返せたものを。まったく愚鈍にもほどがあるわ……)
(と、とにかく私には状況を把握する義務があるわね。だ、だって、佐倉杏子が突然二人に襲いかからないとも限らないし……。いつもの場所から、まどかの部屋を監視することにしましょう)
(はあ……いつになったら現状を打破できるのかしら)
(あら?あれは確か……)
杏子「あれー?なにしてんのさ、こんなトコで」
ほむら「……何って、下校しているところよ。あなたこそ、こんな所で何をしているのかしら」
杏子「いやー、今日はまどかの家でお泊まりすることになってさ。さやかと3人で」
ほむら「……え?」
杏子「まどかがクッキー焼いてくれるっていうからさ、今日は何も食べずに我慢してるんだよ。これでマズかったらただじゃおかないつっーの」
ほむら「どういうことかしら……。話が見えてこないのだけれど」
杏子「話もなにも、今言ったとおりさ。話してみれば、二人とも結構いい奴でさー。さやかの奴なんか、「これからよろしくお願いします、杏子先輩!」なんて言うもんだからさ、あたしとしても一肌脱がないわけには行かないっしょ?そんで、ま、じゃあ魔法少女の心得でも話してやるかなんて言ってたら、どうせならみんなでお泊まりして……みたいな流れになって」
(ば、馬鹿な……。クラスも同じで、何度も危ないところを救ってきた私をさしおいて、どうしてぽっと出の杏子がいきなりそんなポジションを獲得したというの?しかもついこの間まで、[ピーーー]の殺られるのと言い合っていたくせに……」)
ほむら「そ、そうなの。楽しそうで結構なことね」
杏子「あんたもくるかい?」
ほむら「!わ、私は……。誘われてもいないのに、そんな厚かましい真似はできないわ」
杏子「そうかい?ま、別にいいけどさ。じゃ、またな」
スタスタスタ
ほむら「え、ええ、また」
ポツン
(……なにが「じゃ、またな」よ、馬鹿杏子。こういう場合、私の辞退は社交辞令で遠慮しているだけと受け止めて、一度くらい引き留めるのがセオリーというものじゃないの?「そう言わずにさ、魔法少女揃い踏みとしゃれこもうぜ」とか言ってくれれば、私としても「そこまで言われて断るのはかえって失礼というものね」と返せたものを。まったく愚鈍にもほどがあるわ……)
(と、とにかく私には状況を把握する義務があるわね。だ、だって、佐倉杏子が突然二人に襲いかからないとも限らないし……。いつもの場所から、まどかの部屋を監視することにしましょう)
4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:09:11.41 ID:ZQg/uibF0
30分後、まどかの部屋。
さやか「いやー、しっかし杏子さんがこんなに話せる人だったとはねー」
杏子「なにが「いやー」だよ、てめーは。あん時本気で殺そうとしてたろ」
さやか「だからその件については何度も謝ってるじゃないですかー」
杏子「こっちが手加減してることくらい分かれっつーの。まったく……」
まどか「まあまあ二人とも。せっかく仲良くなったんだから」
杏子「へへっ、まーね。結局、魔法少女って孤独だからさ。こうして話ができる仲間ができてうれしいよ」
まどか「そうだよ。仲良くしていこうよ」
さやか「まあ、あいつは別だけどね」
まどか「あいつって?」
さやか「あの転校生に決まってんじゃん」
まどか「!あ……ほむらちゃんのこと……」
杏子「ああ、あいつならここ来る途中でばったり会ったぜ。せっかく誘ってやったのに、陰気な顔して「私は行かないわ」とか何とか……」
さやか「声なんかかけなくてもいいのに、あんな奴」
まどか「さやかちゃん、そんな……」
さやか「そういや、まどかも今日なんか揉めてたんじゃないの、あいつと?帰り際にさ」
さやか「いやー、しっかし杏子さんがこんなに話せる人だったとはねー」
杏子「なにが「いやー」だよ、てめーは。あん時本気で殺そうとしてたろ」
さやか「だからその件については何度も謝ってるじゃないですかー」
杏子「こっちが手加減してることくらい分かれっつーの。まったく……」
まどか「まあまあ二人とも。せっかく仲良くなったんだから」
杏子「へへっ、まーね。結局、魔法少女って孤独だからさ。こうして話ができる仲間ができてうれしいよ」
まどか「そうだよ。仲良くしていこうよ」
さやか「まあ、あいつは別だけどね」
まどか「あいつって?」
さやか「あの転校生に決まってんじゃん」
まどか「!あ……ほむらちゃんのこと……」
杏子「ああ、あいつならここ来る途中でばったり会ったぜ。せっかく誘ってやったのに、陰気な顔して「私は行かないわ」とか何とか……」
さやか「声なんかかけなくてもいいのに、あんな奴」
まどか「さやかちゃん、そんな……」
さやか「そういや、まどかも今日なんか揉めてたんじゃないの、あいつと?帰り際にさ」
5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:12:10.40 ID:ZQg/uibF0
まどか「あ、見てたんだ……。実は、そうなんだけど」
杏子「どうしたってのさ」
まどか「う、うん。あのね、私、ほむらちゃんと少しでも親しくなろうと思って、あだ名で呼んでいい?って聞いたの。そしたら、なれなれしくするな、みたいな感じで……」
さやか「あいつ、サイテーだ」
杏子「性格歪んでんじゃね?」
さやか「クラスのみんなも、最近じゃあいつのことウザがってるよね」
まどか「そうなの……。実は今日、ひとみちゃんから聞いたんだけど、クラスの子がほむらちゃんの上履きを隠そうとしてたって……。その場ではひとみちゃんが止めたらしいんだけど」
さやか「うっわ陰湿……。でも、その気持ちも分からなくもないわー。あいつホント態度悪いよね」
まどか「そんな話もあったから、どうにかしてクラスに打ち解けるきっかけを作ろうとしたんだけど……。何だかいらないお節介だったみたいで……」
シクシク
さやか「まどかが泣くことないよ!」
杏子「あいつそこまで根性ひねくれてやがったのか……。今度見かけたらヤキ入れてやる」
まどか「みんな、ありがとう……」
杏子「さ、辛気くさい話はこれくらいにして、まどかのクッキー食べようぜ」
まどか「!そうだね、持ってくるね」
さやか「さてさて、まどかお手製のクッキーはどんな味ですかな~?」
まどか「も、もう、さやかちゃんてば~」
キャッキャウフフ……
杏子「どうしたってのさ」
まどか「う、うん。あのね、私、ほむらちゃんと少しでも親しくなろうと思って、あだ名で呼んでいい?って聞いたの。そしたら、なれなれしくするな、みたいな感じで……」
さやか「あいつ、サイテーだ」
杏子「性格歪んでんじゃね?」
さやか「クラスのみんなも、最近じゃあいつのことウザがってるよね」
まどか「そうなの……。実は今日、ひとみちゃんから聞いたんだけど、クラスの子がほむらちゃんの上履きを隠そうとしてたって……。その場ではひとみちゃんが止めたらしいんだけど」
さやか「うっわ陰湿……。でも、その気持ちも分からなくもないわー。あいつホント態度悪いよね」
まどか「そんな話もあったから、どうにかしてクラスに打ち解けるきっかけを作ろうとしたんだけど……。何だかいらないお節介だったみたいで……」
シクシク
さやか「まどかが泣くことないよ!」
杏子「あいつそこまで根性ひねくれてやがったのか……。今度見かけたらヤキ入れてやる」
まどか「みんな、ありがとう……」
杏子「さ、辛気くさい話はこれくらいにして、まどかのクッキー食べようぜ」
まどか「!そうだね、持ってくるね」
さやか「さてさて、まどかお手製のクッキーはどんな味ですかな~?」
まどか「も、もう、さやかちゃんてば~」
キャッキャウフフ……
6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:14:37.83 ID:ZQg/uibF0
窓の外。部屋を覗くほむら。
(何やらとても楽しそうね……。いったい何の話をしているのかしら)
(ここからでは話の内容がよく聞こえないわ。何となく私の名前が出ていたような気もするけれど)
(もう少し……気づかれないように、もう少しだけ窓のほうに近づいて……)
QB「君はいったい何をしているんだい?暁美ほむら」
ほむら「!」
QB「君も仲間に入れて欲しいのかい?だったら玄関に回ってそう言えばいいのに」
ほむら「わ、私は別に……」
QB「別に何だと言うんだい?仲間に入れてもらいたい訳でもないのに、君はまどかの部屋を覗いていたとでも言うのかい?そう言えば、この場所はまどかの部屋を覗くには絶好の位置にあるね。もしかして今日が初めてではないのかな、暁美ほむら?」
ほむら「私は……私はただ、鹿目まどかがあなたと契約しないように見張っていただけよ」
QB「へぇ~。僕にはとてもそうは見えなかったけれど。まあ、でも確かに君の言い分にも説得力がないとは言えないね。僕の見方が偏っていると言われればそれまでだ」
ほむら「そ、その通りよ」
QB「ま、ここはひとつ、まどかに判断してもらおう」
ほむら「!か、鹿目まどかに話すというの?」
QB「だって、君がまどかの部屋を覗いていたことは事実だからね。僕にはそれをありのままに伝える義務があるよ。別にやましいところがないのなら、何の問題もないだろう?」
ほむら「それは……」
QB「おや?どうしたんだい、暁美ほむら?何だかとても困っているように見えるよ」
ほむら「……」
(何やらとても楽しそうね……。いったい何の話をしているのかしら)
(ここからでは話の内容がよく聞こえないわ。何となく私の名前が出ていたような気もするけれど)
(もう少し……気づかれないように、もう少しだけ窓のほうに近づいて……)
QB「君はいったい何をしているんだい?暁美ほむら」
ほむら「!」
QB「君も仲間に入れて欲しいのかい?だったら玄関に回ってそう言えばいいのに」
ほむら「わ、私は別に……」
QB「別に何だと言うんだい?仲間に入れてもらいたい訳でもないのに、君はまどかの部屋を覗いていたとでも言うのかい?そう言えば、この場所はまどかの部屋を覗くには絶好の位置にあるね。もしかして今日が初めてではないのかな、暁美ほむら?」
ほむら「私は……私はただ、鹿目まどかがあなたと契約しないように見張っていただけよ」
QB「へぇ~。僕にはとてもそうは見えなかったけれど。まあ、でも確かに君の言い分にも説得力がないとは言えないね。僕の見方が偏っていると言われればそれまでだ」
ほむら「そ、その通りよ」
QB「ま、ここはひとつ、まどかに判断してもらおう」
ほむら「!か、鹿目まどかに話すというの?」
QB「だって、君がまどかの部屋を覗いていたことは事実だからね。僕にはそれをありのままに伝える義務があるよ。別にやましいところがないのなら、何の問題もないだろう?」
ほむら「それは……」
QB「おや?どうしたんだい、暁美ほむら?何だかとても困っているように見えるよ」
ほむら「……」
7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:20:45.93 ID:ZQg/uibF0
QB「なるほど、君はこの事実を伝えることでまどかに余計な心配をかけたくないんだね。友達思いなんだね、暁美ほむら。でも、僕としてはどうすればいいのか、判断に迷うよ。君の思いをくんでこの場は口をつぐんでおくか、それとも事実をありのままに伝えるか……。はぁ」
(この腐れ外道が……!)
ほむら「……何をすればいいの」
QB「え?」
ほむら「黙っている替わりに、私に何かしろと言うのでしょう。相変わらず汚い真似を……」
QB「変な言いがかりはよしてくれよ。それじゃまるで僕が君を脅迫しているみたいじゃないか」
ほむら「……」
QB「全く……。何をどう思い違いしてるのかよく分からないけれど、僕のお願いを聞いてくれるというのならお願いさせてもらうよ、せっかくだから。なに、まどかに契約するよう説得して貰えればいいだけの話だけどね」
ほむら「……分かったわ」
QB「なるべく急ぎで頼むよ、暁美ほむら。僕にもいろいろ都合というものがあるからね。期待しているよ」
トコトコトコ
ほむら「いつか……[ピーーー]」
(この腐れ外道が……!)
ほむら「……何をすればいいの」
QB「え?」
ほむら「黙っている替わりに、私に何かしろと言うのでしょう。相変わらず汚い真似を……」
QB「変な言いがかりはよしてくれよ。それじゃまるで僕が君を脅迫しているみたいじゃないか」
ほむら「……」
QB「全く……。何をどう思い違いしてるのかよく分からないけれど、僕のお願いを聞いてくれるというのならお願いさせてもらうよ、せっかくだから。なに、まどかに契約するよう説得して貰えればいいだけの話だけどね」
ほむら「……分かったわ」
QB「なるべく急ぎで頼むよ、暁美ほむら。僕にもいろいろ都合というものがあるからね。期待しているよ」
トコトコトコ
ほむら「いつか……[ピーーー]」
8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:21:56.14 ID:ZQg/uibF0
翌日、教室。
(うっ、まどかの周りにさやか&ひとみが輪を作っていて話しかけづらい……)
(でも何とかしないと……あの糞淫獣に弱みを握られているからには……)
さやか「……な~んか、さっきからこっちをちらちら見てくるんだけど、あの転校生」
ひとみ「なんだか態度がおかしいですわね」
さやか「あたしがガツンと言ってきてやろうか?」
まどか「そんな、ダメだよ……。仲間に入りたいだけかも知れないし」
さやか「態度キモいし。ホントなんなのあいつ」
まどか「わ、私お手洗い行ってくるね……」
ほむら「!」
(まどかが取り巻きから離れて一人に……。これは千載一遇のチャンス!)
(うっ、まどかの周りにさやか&ひとみが輪を作っていて話しかけづらい……)
(でも何とかしないと……あの糞淫獣に弱みを握られているからには……)
さやか「……な~んか、さっきからこっちをちらちら見てくるんだけど、あの転校生」
ひとみ「なんだか態度がおかしいですわね」
さやか「あたしがガツンと言ってきてやろうか?」
まどか「そんな、ダメだよ……。仲間に入りたいだけかも知れないし」
さやか「態度キモいし。ホントなんなのあいつ」
まどか「わ、私お手洗い行ってくるね……」
ほむら「!」
(まどかが取り巻きから離れて一人に……。これは千載一遇のチャンス!)
9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:26:35.72 ID:ZQg/uibF0
ほむら「待ちなさい、鹿目まどか」
まどか「!ほ、ほむらちゃん……。何……?」
ほむら「な、何と言われると困るのだけど……。その、あなた魔法少女についてどう思っているのかな、と思って……」
まどか「急にどうしたのほむらちゃん?どうって言われても……」
ほむら「あ、ほら、美樹さやかとか佐倉杏子とか、あなたの周りに魔法少女が増えてきたでしょう?で、実際魔法少女に対する見方とか、その辺なんか変化とかあったのかな、とか……」
まどか「何だかよく分からないけど……。あ、でも昨日もさやかちゃんとか杏子さんと話してたことで言うと、やっぱりあの二人はすごいなって……。マミさんがあんなことになったのを目の前で見て、とてもじゃないけど私には真似できないし」
ほむら「そ、そんなに卑下することはないのでなくて、鹿目まどか?QBも言っていたと思うけれど、あなたの才能は人並み外れているのだから」
まどか「本当にどうしたの、ほむらちゃん?こないだまで、私が魔法少女になるのあんなに反対してたのに……」
ほむら「いえ、ちょっと大げさに言い過ぎたかと、は、反省したの。あこがれだけで魔法少女になる子が多いし、QBは調子のいいことしか言わないから、先輩として多少キツめに釘をさしておくべきかと思って……。実際、魔法少女なんてそれほど危険な仕事ではないわ」
まどか「危険じゃないって、マミさんは頭からかじられたのに?」
ほむら「い、いやあれはだから、巴マミが鈍くさかっただけで……」
まどか「!そ、そんな……!酷いよほむらちゃん。今のは酷すぎるよ……!」
ポロポロ
(しまった……!)
ほむら「あ、その、取り消すわ……。今のは無し。前言撤回」
さやか「取り消し?ふざけるんじゃないわよ。マミさんに謝れ!」
ほむら「?美樹さやか……?今の話を聞いていたの?」
さやか「マミさんに謝れ!」
まどか「酷いよ……こんなのってないよ……」
ほむら「あの、その……」
(ど、ど、どうしよう。取り返しのつかないことになりつつあるわ……。とりあえずこの場は撤退して……)
ほむら「……ふう。まったくすぐに冷静さを失うのね、あなたたちは。話してられないわ」
さやか「なん……だと?」
ほむら「今日のところはこれで失礼するわ」
スタスタスタ
さやか「おい、待てよ……!畜生、なんて奴……まどか、泣くな。あんな奴の言うこと気にしちゃだめだよ!」
まどか「さやかちゃん……マミさん……!」
ヒィ~ンヒィ~ン
まどか「!ほ、ほむらちゃん……。何……?」
ほむら「な、何と言われると困るのだけど……。その、あなた魔法少女についてどう思っているのかな、と思って……」
まどか「急にどうしたのほむらちゃん?どうって言われても……」
ほむら「あ、ほら、美樹さやかとか佐倉杏子とか、あなたの周りに魔法少女が増えてきたでしょう?で、実際魔法少女に対する見方とか、その辺なんか変化とかあったのかな、とか……」
まどか「何だかよく分からないけど……。あ、でも昨日もさやかちゃんとか杏子さんと話してたことで言うと、やっぱりあの二人はすごいなって……。マミさんがあんなことになったのを目の前で見て、とてもじゃないけど私には真似できないし」
ほむら「そ、そんなに卑下することはないのでなくて、鹿目まどか?QBも言っていたと思うけれど、あなたの才能は人並み外れているのだから」
まどか「本当にどうしたの、ほむらちゃん?こないだまで、私が魔法少女になるのあんなに反対してたのに……」
ほむら「いえ、ちょっと大げさに言い過ぎたかと、は、反省したの。あこがれだけで魔法少女になる子が多いし、QBは調子のいいことしか言わないから、先輩として多少キツめに釘をさしておくべきかと思って……。実際、魔法少女なんてそれほど危険な仕事ではないわ」
まどか「危険じゃないって、マミさんは頭からかじられたのに?」
ほむら「い、いやあれはだから、巴マミが鈍くさかっただけで……」
まどか「!そ、そんな……!酷いよほむらちゃん。今のは酷すぎるよ……!」
ポロポロ
(しまった……!)
ほむら「あ、その、取り消すわ……。今のは無し。前言撤回」
さやか「取り消し?ふざけるんじゃないわよ。マミさんに謝れ!」
ほむら「?美樹さやか……?今の話を聞いていたの?」
さやか「マミさんに謝れ!」
まどか「酷いよ……こんなのってないよ……」
ほむら「あの、その……」
(ど、ど、どうしよう。取り返しのつかないことになりつつあるわ……。とりあえずこの場は撤退して……)
ほむら「……ふう。まったくすぐに冷静さを失うのね、あなたたちは。話してられないわ」
さやか「なん……だと?」
ほむら「今日のところはこれで失礼するわ」
スタスタスタ
さやか「おい、待てよ……!畜生、なんて奴……まどか、泣くな。あんな奴の言うこと気にしちゃだめだよ!」
まどか「さやかちゃん……マミさん……!」
ヒィ~ンヒィ~ン
11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:38:01.14 ID:ZQg/uibF0
校舎裏。
ガンガンガンガンッ
(阿呆!私の阿呆!あれじゃまるっきり外道じゃないの……!これで鹿目まどかとの関係は壊滅的……。ああ、いったいどうすればいいというの)
(こんなことならQBに覗きの事実を暴露されていた方がまだましだったわ。実際、鹿目まどかを守るためだと言い抜けられる可能性もあった訳だし……。小を専らとして大を失うとはこのことね、暁美ほむら……)
(とにかく、事ここに至ってはもはやQBに弱みを握らせておく理由もなくなったわ。ええ、ええ、暴露でもなんでもしてもらおうじゃないの。墜ちるところまで墜ちたうえで事態を打開する方策を考えた方が得策というもの……)
ガンガンガンガンッ
(阿呆!私の阿呆!あれじゃまるっきり外道じゃないの……!これで鹿目まどかとの関係は壊滅的……。ああ、いったいどうすればいいというの)
(こんなことならQBに覗きの事実を暴露されていた方がまだましだったわ。実際、鹿目まどかを守るためだと言い抜けられる可能性もあった訳だし……。小を専らとして大を失うとはこのことね、暁美ほむら……)
(とにかく、事ここに至ってはもはやQBに弱みを握らせておく理由もなくなったわ。ええ、ええ、暴露でもなんでもしてもらおうじゃないの。墜ちるところまで墜ちたうえで事態を打開する方策を考えた方が得策というもの……)
12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:40:33.75 ID:ZQg/uibF0
30分後。
QB「そうかい。じゃあ君は鹿目まどかを説得することはできないと言うんだね」
ほむら「……ええ、そうよ」
QB「ふぅ……。仕方ない、分かったよ。これはもともと僕の仕事だからね」
ほむら「……」
QB「そうだ。「魔法少女がストーキングしていて危険だから、身を守るために魔法少女になった方がいいよ!鹿目まどか!」って言ったら、契約してもらえるかなあ?君はどう思う、暁美ほむら?」
ほむら「くっ……!」
QB「どうしてそんなに怖い顔をするんだい?まったくわけがわからないよ……。じゃあ、僕はこれで失礼するね」
ポロリ バサッ
ほむら「?」
QB「おっと危ない。うっかり落としてしまうところだった」
ほむら「!」
(あ、あれは私の妄想ノート……!!何であいつが?)
QB「そうかい。じゃあ君は鹿目まどかを説得することはできないと言うんだね」
ほむら「……ええ、そうよ」
QB「ふぅ……。仕方ない、分かったよ。これはもともと僕の仕事だからね」
ほむら「……」
QB「そうだ。「魔法少女がストーキングしていて危険だから、身を守るために魔法少女になった方がいいよ!鹿目まどか!」って言ったら、契約してもらえるかなあ?君はどう思う、暁美ほむら?」
ほむら「くっ……!」
QB「どうしてそんなに怖い顔をするんだい?まったくわけがわからないよ……。じゃあ、僕はこれで失礼するね」
ポロリ バサッ
ほむら「?」
QB「おっと危ない。うっかり落としてしまうところだった」
ほむら「!」
(あ、あれは私の妄想ノート……!!何であいつが?)
18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:59:11.62 ID:ZQg/uibF0
QB「そうだ、君なら何か知っているかもしれない。実はおかしなノートを拾ってね。自分で言うのもなんだけど、僕は結構人間たちの汚い部分も見てきているんだ。その僕をして、あまりの破廉恥さに吐き気を催さざるを得ないような劣情の産物が、延々とこのノートには綴られていてね……」
ほむら「そ……それがどうしたと……」
QB「まったく誰が書いたんだろうねえ?著者の正気を疑わざるを得ないよ、この内容は。しかも驚いたことにね、その恥知らずな妄想の対象は誰だと思う、暁美ほむら?」
ほむら「わ、私に分かるはずが……」
QB「何と、鹿目まどかなんだよ!僕は驚いたよ。こんなもの、まかり間違ってもまどかには見せられない……おや?どうしたんだい暁美ほむら。凄い量の汗だよ?」
ほむら「何でも……何でもないわ」
QB「……とにかく、どんなことがあってもまどかの目に触れないよう、こうやって肌身離さず持ち歩いてるんだけど……はぁ。僕は不安になってきたよ。今みたいに、うっかりまどかの目の前でこのノートを落としてしまわないとも限らないからね。もしそんなことになったらまどかはどう思うだろう?それに、僕には誰がこんな愚劣な妄想を書き連ねたのか想像もつかないのだけれど、ひょっとしてまどかなら筆跡等からおおよその見当がつくかもしれないしね。はぁ……」
ほむら「そ……それがどうしたと……」
QB「まったく誰が書いたんだろうねえ?著者の正気を疑わざるを得ないよ、この内容は。しかも驚いたことにね、その恥知らずな妄想の対象は誰だと思う、暁美ほむら?」
ほむら「わ、私に分かるはずが……」
QB「何と、鹿目まどかなんだよ!僕は驚いたよ。こんなもの、まかり間違ってもまどかには見せられない……おや?どうしたんだい暁美ほむら。凄い量の汗だよ?」
ほむら「何でも……何でもないわ」
QB「……とにかく、どんなことがあってもまどかの目に触れないよう、こうやって肌身離さず持ち歩いてるんだけど……はぁ。僕は不安になってきたよ。今みたいに、うっかりまどかの目の前でこのノートを落としてしまわないとも限らないからね。もしそんなことになったらまどかはどう思うだろう?それに、僕には誰がこんな愚劣な妄想を書き連ねたのか想像もつかないのだけれど、ひょっとしてまどかなら筆跡等からおおよその見当がつくかもしれないしね。はぁ……」
19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 01:59:56.27 ID:ZQg/uibF0
ほむら「QB」
QB「なんだい?暁美ほむら」
ほむら「あまり私を舐めないで……!」
ビュンッ
QB「おっと」
ヒラリ
QB「これは穏やかじゃないね」
ほむら「……」
QB「……君の方こそ、あまり僕を舐めない方がいい。僕には君たちの思考を中継する能力があるのを忘れたのかい?」
ほむら「……!」
QB「ノートさえ見られなければ問題ないとでも思っているのなら、それは大間違いというものだよ。君が望むと望まざるとに関わらず、僕は今すぐにでも、君の心の奥底に横たわる暗い欲望を、他の魔法少女の心に流し込むことができる」
ほむら「こっ、この外道……!」
QB「むしろ便利だろ?君とまどかはいつでも心でつながって、あんなことやこんなこともできちゃうんだよ?ノートなんかに書き連ねて欲望をごまかすようなことをしなくたってね」
ほむら「殺す……!!」
ビュンビュンッ
QB「わわっ……。物騒だね、全く。君たちはいつもそうだ。自分自身の欲望を目の前に突きつけられると決まって同じ反応をする。わけがわからないよ(笑)」
ほむら「だまれ!」
ヒラリ
ほむら「……?どこへ消えた?」
QB「今日のところはこれで失礼するよ、暁美ほむら。まあ、まどかを説得する件についてはまた別の形で協力してもらうことにするから……」
シーン……
ほむら「逃げられたか……」
(それにしても……別の形?どういうことかしら)
QB「なんだい?暁美ほむら」
ほむら「あまり私を舐めないで……!」
ビュンッ
QB「おっと」
ヒラリ
QB「これは穏やかじゃないね」
ほむら「……」
QB「……君の方こそ、あまり僕を舐めない方がいい。僕には君たちの思考を中継する能力があるのを忘れたのかい?」
ほむら「……!」
QB「ノートさえ見られなければ問題ないとでも思っているのなら、それは大間違いというものだよ。君が望むと望まざるとに関わらず、僕は今すぐにでも、君の心の奥底に横たわる暗い欲望を、他の魔法少女の心に流し込むことができる」
ほむら「こっ、この外道……!」
QB「むしろ便利だろ?君とまどかはいつでも心でつながって、あんなことやこんなこともできちゃうんだよ?ノートなんかに書き連ねて欲望をごまかすようなことをしなくたってね」
ほむら「殺す……!!」
ビュンビュンッ
QB「わわっ……。物騒だね、全く。君たちはいつもそうだ。自分自身の欲望を目の前に突きつけられると決まって同じ反応をする。わけがわからないよ(笑)」
ほむら「だまれ!」
ヒラリ
ほむら「……?どこへ消えた?」
QB「今日のところはこれで失礼するよ、暁美ほむら。まあ、まどかを説得する件についてはまた別の形で協力してもらうことにするから……」
シーン……
ほむら「逃げられたか……」
(それにしても……別の形?どういうことかしら)
20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 02:00:50.77 ID:ZQg/uibF0
翌日。
ほむら「結局、学校を休んでしまったわ……」
(もう、まどかたちに会わせる顔がない)
(私、どうすればいいの……。それに、昨日のQBの言葉)
(まだ私に何かさせようと言うの……?)
QB「ほむら。暁美ほむら」
ほむら「!」
QB「身構えなくていい。僕は遠くからテレパシーで話しかけているだけだから」
ほむら「……何の用?」
QB「別に用というわけじゃないんだけどね。ちょっと、鹿目まどかのことについての僕の考察につきあってもらおうと思って」
ほむら「?」
QB「いやー、彼女は顔に似合わず強情だねぇ。君が説得したら何とかなると思ったんだけど、それもうまく行かなかったし。だから僕はもう、まどかのことは諦めたよ」
ほむら「あきら……める?」
(何を言い出すつもりなのかしら、こいつは……)
QB「そうさ。僕には無理だ。ただ、魔法少女との契約を生業とする身としては、いったいどんな手を使えばまどかを契約に持ち込めるのか、純粋に知的好奇心から知りたくてね。色々と考えてみたんだ」
ほむら「……?」
QB「まどかは、すごく家族思いだよね。特に弟のことはとても大事に思っているみたいだ」
ほむら「!」
QB「そこで僕は考えたんだ……。もし、家族の命と引き替えに契約を迫るような卑劣な輩が現れたら、きっとまどかは契約してしまうんだろうなあ……なんてね。もちろん僕にはそんな真似はとてもできない。でも、それが可能な力をもった存在、たとえば現役の魔法少女が実行に移してくれれば、おそらく彼女は……」
ほむら「そんなことを……そんなことを私がするとでも?」
QB「おいおい、何を先走っているんだい?君がそんな卑劣な行為に及ぶなんて、僕が思うはずないじゃないか。ただ、そんなことがもし起これば、結果としては僕は助かってしまったりするなあ……なんて思うだけだよ」
ほむら「鬼畜が……!」
QB「鬼畜?僕が?全くわけがわからないよ。ふぅ……。ま、君が鹿目まどかのことを大事に思う気持ちがそれだけ強いということなんだろうね。僕としては、そんなにまで激しい君の鹿目まどかへの思いを、余すところなく彼女に伝えてあげたいという気になってきたよ。裏もオモテも、あんなこともこんなことも、隠すところなく、ね」
ほむら「……」
QB「気持ちの準備もあるだろうから、1日だけ待つことにするよ。ああ、鹿目まどかが契約してくれればなあ……」
ほむら「結局、学校を休んでしまったわ……」
(もう、まどかたちに会わせる顔がない)
(私、どうすればいいの……。それに、昨日のQBの言葉)
(まだ私に何かさせようと言うの……?)
QB「ほむら。暁美ほむら」
ほむら「!」
QB「身構えなくていい。僕は遠くからテレパシーで話しかけているだけだから」
ほむら「……何の用?」
QB「別に用というわけじゃないんだけどね。ちょっと、鹿目まどかのことについての僕の考察につきあってもらおうと思って」
ほむら「?」
QB「いやー、彼女は顔に似合わず強情だねぇ。君が説得したら何とかなると思ったんだけど、それもうまく行かなかったし。だから僕はもう、まどかのことは諦めたよ」
ほむら「あきら……める?」
(何を言い出すつもりなのかしら、こいつは……)
QB「そうさ。僕には無理だ。ただ、魔法少女との契約を生業とする身としては、いったいどんな手を使えばまどかを契約に持ち込めるのか、純粋に知的好奇心から知りたくてね。色々と考えてみたんだ」
ほむら「……?」
QB「まどかは、すごく家族思いだよね。特に弟のことはとても大事に思っているみたいだ」
ほむら「!」
QB「そこで僕は考えたんだ……。もし、家族の命と引き替えに契約を迫るような卑劣な輩が現れたら、きっとまどかは契約してしまうんだろうなあ……なんてね。もちろん僕にはそんな真似はとてもできない。でも、それが可能な力をもった存在、たとえば現役の魔法少女が実行に移してくれれば、おそらく彼女は……」
ほむら「そんなことを……そんなことを私がするとでも?」
QB「おいおい、何を先走っているんだい?君がそんな卑劣な行為に及ぶなんて、僕が思うはずないじゃないか。ただ、そんなことがもし起これば、結果としては僕は助かってしまったりするなあ……なんて思うだけだよ」
ほむら「鬼畜が……!」
QB「鬼畜?僕が?全くわけがわからないよ。ふぅ……。ま、君が鹿目まどかのことを大事に思う気持ちがそれだけ強いということなんだろうね。僕としては、そんなにまで激しい君の鹿目まどかへの思いを、余すところなく彼女に伝えてあげたいという気になってきたよ。裏もオモテも、あんなこともこんなことも、隠すところなく、ね」
ほむら「……」
QB「気持ちの準備もあるだろうから、1日だけ待つことにするよ。ああ、鹿目まどかが契約してくれればなあ……」
21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 02:01:22.22 ID:ZQg/uibF0
(どうしよう)
(このままでは、私が鹿目まどかに対して抱いていた愚劣な妄想が、すべて露わになってしまう……)
(そんなことになったら、私と鹿目まどかの関係は……もう永遠に、終わり……?)
(だからといって、家族を人質に脅すような真似ができるわけが……ない……)
(どうしよう……)
(いや……何を躊躇っているの、暁美ほむら?私が鹿目まどかのことを想う気持ちは、決して恥ずかしいものなんかじゃ……ない……)
(そうよ。怖れていては駄目。私を……ありのままの私を……まどかに……)
(このままでは、私が鹿目まどかに対して抱いていた愚劣な妄想が、すべて露わになってしまう……)
(そんなことになったら、私と鹿目まどかの関係は……もう永遠に、終わり……?)
(だからといって、家族を人質に脅すような真似ができるわけが……ない……)
(どうしよう……)
(いや……何を躊躇っているの、暁美ほむら?私が鹿目まどかのことを想う気持ちは、決して恥ずかしいものなんかじゃ……ない……)
(そうよ。怖れていては駄目。私を……ありのままの私を……まどかに……)
23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 02:01:50.37 ID:ZQg/uibF0
放課後。
まどか「ほむらちゃん、学校に来なかったね……」
さやか「あんなことしでかして、さしものアイツも会わせる顔がないと思ったんじゃないの?」
まどか「うん……」
(私も、昨日はショックだったけど……。ほむらちゃん、何か事情があったんじゃ……)
さやか「じゃね、まどか。また明日」
まどか「あ……うん。またね、さやかちゃん」
まどか「ほむらちゃん、学校に来なかったね……」
さやか「あんなことしでかして、さしものアイツも会わせる顔がないと思ったんじゃないの?」
まどか「うん……」
(私も、昨日はショックだったけど……。ほむらちゃん、何か事情があったんじゃ……)
さやか「じゃね、まどか。また明日」
まどか「あ……うん。またね、さやかちゃん」
24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 02:02:23.28 ID:ZQg/uibF0
まどか「はぁ……」
ほむら「鹿目まどか」
まどか「?ほむら……ちゃん」
ほむら「私、覚悟を決めたわ」
まどか「?」
ほむら「QB、聞こえているんでしょう?あなたの力を借りるまでもない。これから私、魂の奥底に渦巻く鹿目まどかへの欲望を、包み隠さず彼女の魂にぶつけるわ」
まどか「何を言っているの、ほむらちゃん?」
ほむら「さあ受け取って、鹿目まどか。これが私の、あなたへの想い……!」
ゴゴゴゴゴ
まどか「?」
まどか「ほ、ほむらちゃん、何なのこれ……?だ、ダメだよ……こんなのよくないよ!」
ほむら「鹿目まどか、お願いだから目をそらさないで。私はあなたのことを見ながら、毎日毎日、こんな妄想を心の中で育てていたの。このよこしまな感情のカタマリは、私の魂の奥底で凝った、あなたへの思いの結晶なのよ……!」
まどか「はぁっ……!ほむら、ほむらちゃん……いけないよ……こんな……私、私……!」
ほむら「私を見て……まどか、鹿目まどか。あなたは私のことをどう思っていたの?」
まどか「私は、私は……」
ほむら「私を受け入れて。そして一つになって……」
まどか「私……!」
まどか「私も、ほむらちゃんのことを……」
ヒュイイイン……
ほむら「鹿目まどか」
まどか「?ほむら……ちゃん」
ほむら「私、覚悟を決めたわ」
まどか「?」
ほむら「QB、聞こえているんでしょう?あなたの力を借りるまでもない。これから私、魂の奥底に渦巻く鹿目まどかへの欲望を、包み隠さず彼女の魂にぶつけるわ」
まどか「何を言っているの、ほむらちゃん?」
ほむら「さあ受け取って、鹿目まどか。これが私の、あなたへの想い……!」
ゴゴゴゴゴ
まどか「?」
まどか「ほ、ほむらちゃん、何なのこれ……?だ、ダメだよ……こんなのよくないよ!」
ほむら「鹿目まどか、お願いだから目をそらさないで。私はあなたのことを見ながら、毎日毎日、こんな妄想を心の中で育てていたの。このよこしまな感情のカタマリは、私の魂の奥底で凝った、あなたへの思いの結晶なのよ……!」
まどか「はぁっ……!ほむら、ほむらちゃん……いけないよ……こんな……私、私……!」
ほむら「私を見て……まどか、鹿目まどか。あなたは私のことをどう思っていたの?」
まどか「私は、私は……」
ほむら「私を受け入れて。そして一つになって……」
まどか「私……!」
まどか「私も、ほむらちゃんのことを……」
ヒュイイイン……
25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/02/21(月) 02:02:52.98 ID:ZQg/uibF0
QB「やられたよ……暁美ほむら。今回は僕の負けだ。まさかそんな方法でまどかの魂を……」
(まあ、こればかりは仕方ない。僕はまた、他の魔法少女候補を探しにいくことにしよう)
まどか「……?」
(気を失ってた……のかな)
(!そうだ……ほむらちゃんは?)
まどか「ほむらちゃん!ほむらちゃん!」
ほむら「……まどか……?」
まどか「!よかった……。無事だったんだ」
ほむら「ええ、私は大丈夫よ」
まどか「いったい、何がどうなっちゃったの?」
ほむら「……あなたは魔法少女になったのよ、鹿目まどか」
まどか「えっ?」
ほむら「そしてこれが、あなたのソウルジェム……」
まどか「?でも、それはほむらちゃんの……」
ほむら「ええそうよ。これは私のソウルジェム。そして同時に、鹿目まどか、あなたのソウルジェムでもある」
まどか「……どういうこと?」
ほむら「私たちの魂は、この同じソウルジェムの中で一つになったの」
まどか「!」
ほむら「あの時、あなたは私の魂の奥底まですべてを知った。同時に、私もまたあなたの魂を……」
まどか「魂……?」
ほむら「もう私たちの間に、隠されたことなんて存在しないの。お互いのすべてを知ったのだから……。肉体は二つ、でも魂は一つに溶けあったのよ」
まどか「ほむらちゃん……」
ほむら「さあ行きましょう、鹿目まどか。もう私たちに、怖いものなんて何もない。一つの魂を共有する、二人の魔法少女として」
まどか「うん……!」
ーこれからの二人の活躍にご期待ください!おわりー
(まあ、こればかりは仕方ない。僕はまた、他の魔法少女候補を探しにいくことにしよう)
まどか「……?」
(気を失ってた……のかな)
(!そうだ……ほむらちゃんは?)
まどか「ほむらちゃん!ほむらちゃん!」
ほむら「……まどか……?」
まどか「!よかった……。無事だったんだ」
ほむら「ええ、私は大丈夫よ」
まどか「いったい、何がどうなっちゃったの?」
ほむら「……あなたは魔法少女になったのよ、鹿目まどか」
まどか「えっ?」
ほむら「そしてこれが、あなたのソウルジェム……」
まどか「?でも、それはほむらちゃんの……」
ほむら「ええそうよ。これは私のソウルジェム。そして同時に、鹿目まどか、あなたのソウルジェムでもある」
まどか「……どういうこと?」
ほむら「私たちの魂は、この同じソウルジェムの中で一つになったの」
まどか「!」
ほむら「あの時、あなたは私の魂の奥底まですべてを知った。同時に、私もまたあなたの魂を……」
まどか「魂……?」
ほむら「もう私たちの間に、隠されたことなんて存在しないの。お互いのすべてを知ったのだから……。肉体は二つ、でも魂は一つに溶けあったのよ」
まどか「ほむらちゃん……」
ほむら「さあ行きましょう、鹿目まどか。もう私たちに、怖いものなんて何もない。一つの魂を共有する、二人の魔法少女として」
まどか「うん……!」
ーこれからの二人の活躍にご期待ください!おわりー
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