1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 02:38:40 ID:RPJ2Vz06
鴨「恩返しに来ました」
男「せっかくなら鶴がよかったです」
鴨「そんなひどい」
鴨「ちゃんと葱も背負ってきましたよ」
男「今夜は鴨鍋ですね」
鴨「やめてください」
決定版 日本のカモ識別図鑑: 日本産カモの全羽衣をイラストと写真で詳述
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2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 02:42:43 ID:RPJ2Vz06
男「まあ立ち話も難ですし上がっていってください」
鴨「失礼します」
男「ところで早速ですがお風呂に入っていかれてはどうでしょう」
鴨「そんなにお鍋が食べたいんですか」
3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 02:45:59 ID:RPJ2Vz06
鴨「そういえば私はどうしてここに来たんでしたっけ」
男「典型的な鳥頭ですね」
鴨「ちなみに鳥なので夜目もききません」
男「世話が焼けます」
4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 02:49:07 ID:RPJ2Vz06
鴨「そろそろご飯にしましょう」
男「どうやら決心がついたようですね」
鴨「ちがいます」
男「……」
鴨「……」
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 02:53:08 ID:RPJ2Vz06
鴨「夕飯のおかずにはなれませんが今晩の◯◯◯にはなれます」
男「流石の僕も鳥で◯◯◯◯するほど変態じゃありません」
鴨子「鶴の恩返しよろしく娘の姿にもなれます」
男「なんと」
鴨子「目の色が変わりました」
男「すみません◯◯なもので」
6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 02:57:19 ID:RPJ2Vz06
鴨子「では触ってみますか。私個人としてはもも肉がおすすめです」
鴨子「鳥だけに」
男「なんでしょう、寒いギャグに興奮も冷めていきます」
鴨子「ならば胸肉などどうでしょうか」
男・鴨子「鳥だけに」
鴨子「……」
男「……」
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:00:58 ID:RPJ2Vz06
男「気を取り直して夕飯にしましょう。食べたいものはありますか」
鴨子「私は雑食ですので何でも大丈夫です」
男「では鳥の唐揚げ定食にしましょう」
鴨子「とんだ畜生ですね」
男「褒めないでください。照れます」
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:04:00 ID:RPJ2Vz06
鴨子「御馳走様でした」
男「なんやかんや言いながらも完食しましたね」
鴨子「早くも世間の荒波に揉まれてしまいました」
男「僕はその胸肉を揉みたいです」
鴨子「他人に改めて言われるとドン引きです」
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:07:23 ID:RPJ2Vz06
男「夜も深まってきました」
鴨子「そろそろお風呂に入って寝ましょうか」
男「夜の水浴びに期待と愚息を膨らませていいですか」
鴨子「……」
男「そういう反応は本気で凹みます」
10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:13:22 ID:RPJ2Vz06
鴨子「いいお湯でした」
男「入浴シーンオールカットに僕は静かに泣きます」
鴨子「濡れ場はありません」
男「水浴びとは果たしてなんだったのか」
11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:16:29 ID:RPJ2Vz06
男「布団は一つしかないので僕はソファーで寝ます」
鴨子「なんと。◯◯の権化ではないのですか」
男「否定はしません」
男「しかし◯◯はヘタな女の子よりよほどウブな生き物です」
13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:27:50 ID:RPJ2Vz06
男「僕がリビングにいる間決して覗かないでください」
鴨子「わかりました」
男「決して、決してですよ」
鴨子「いいから◯◯◯◯してください。私は寝ます」
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:31:59 ID:RPJ2Vz06
男「栗色の髪に白い肌……。むちっとした太もも……」
男「うっ……。くっ! ふぅ……」
鴨子「」
男「あれほど覗くなといったじゃないですか」
鴨子「鶴の恩返し的に覗くしかないです」
男「このまま山の方へ飛び去ってしまいたい気持ちです」
16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:38:12 ID:RPJ2Vz06
鴨子「おはようございます」
男「やあおはよう」
鴨子「昨晩はぐっすり眠れました」
男「君が鳥頭で良かったと思う瞬間です」
17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:40:47 ID:RPJ2Vz06
男「朝食はベーコン on the 目玉焼きです」
鴨子「唐揚げといい◯◯◯◯といい酷い人ですね」
男「やっぱり覚えてるじゃないですか」
鴨子「えへ」
男「媚売らないでください。◯◯してしまいます」
18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:43:42 ID:RPJ2Vz06
鴨子「いい天気ですし散歩に行きましょう」
男「残念、僕はインドア派です」
鴨子「太ももをなでまわす権利を上げましょう」
男「いきます」
鴨子「鴨よりもちょろいとはこれ如何に」
19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:48:41 ID:RPJ2Vz06
男「池のある公園へやってきました」
鴨子「ここで釣り糸に絡まる私を助けてくれたんですよね」
男「今思えば女の子が糸に絡まる姿は興奮を禁じ得ません」
鴨子「当初の好印象は最早見る影もありません」
20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:54:33 ID:RPJ2Vz06
男「僕と君は世間から見るとどういう風に見えるのでしょう」
男「僕としてはカップルあたりが妥当だと思うのですが」
鴨子「飼い主と家畜だと思います」
男「その発言はやや高度すぎやしませんか」
男「いやらしい妄想が加速します」
21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 03:58:33 ID:RPJ2Vz06
鴨子「水辺の空気と草のにおいを十分に堪能しました」
男「満足したようで何よりです」
鴨子「では約束通り太ももをなでまわしてもいいですよ」
男「その言葉だけで僕の◯◯かが◯◯◯◯◯そうです」
22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 04:02:40 ID:RPJ2Vz06
男「では早速失礼します」
鴨子「んっ……」
男「その甘い声に背筋がゾクゾクします」
鴨子「演技です」
男「世知辛いです」
23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 04:10:58 ID:RPJ2Vz06
男「しかし演技だとしても僕は構いません」
鴨子「貴方はとても幸せな人です」
男「気楽で幸せそうに見える裏には絶えず苦労があるものです」
男「これが本当の鴨の水掻きってか、はは」
鴨子「……」
男「泣きますよ。今ここで泣きますからね」
24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 04:14:43 ID:RPJ2Vz06
鴨子「貴方を見ているとその頼りなさに若干の不安を覚えます」
男「僕の持ち味に気付くとはやはり天才ですか」
鴨子「鴨の浮き寝を見ているくらいに不安です」
男「……」
鴨子「私も泣きそうです」
男「気持ちがわかってもらえたなら幸いです」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/05/23(水) 04:20:17 ID:RPJ2Vz06
鴨子「どうしようもない変態ですが貴方といると愉快な気分になります」
男「奇遇ですね、僕もです」
鴨子「今後も一緒にいてくれますか」
男「喜んで」
鴨子「余りの嬉しさに鳥肌が立ちます」
男「可愛い奴め」
鴨子「照れます」
男「これが本当の」
男・鴨子「おしどり夫婦」
おわり
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