3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:08:01.87 ID:X1tSeJ0E0
[>基本的にゆるゆる進行です。 

----------------------------- 

[>学園都市のどこか 

ゆの「ねぇ、宮ちゃん、ここどこ?」 

宮子「うーん、分かんない!」ケロリ 

ゆの「なんかすっごくハイテクって感じのところだね」 

宮子「文明の波がいっぱいだねー」 

ゆの「私たち確か吉野屋先生に呼び出されて美術準備室に・・・」 

宮子「入ったはずだよねー」 

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4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:10:13.98 ID:X1tSeJ0E0
ゆの「どうしよう宮ちゃん!噂は本当なのかもしれないよ!」 

宮子「落ち着けゆのっちー。こういう時は普段の生活と同じものを見つけるのだ!」 

ゆの「えーっと、あ!宮ちゃんの千切れた制服!」 


ゆの「・・・」 


ゆの「・・・ごめんね私が寝坊しなかったらこんなことには・・・」 

宮子「だーかーらー、気にしないでって言ってるでしょ?ゆのっちー♪」 

ゆの「うん・・・」 

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:12:21.68 ID:X1tSeJ0E0
宮子「よし!次は普段見られない、こういうときにしか見られないものを見よう!」 

ゆの「おー!」 

宮子「といってもよく見るとせいぜい大都会の中の大都会って感じで、ぱっと見てあまり目新しいものは無いよね」 

ゆの「ねー」 

ゆの「ん?」 

ゆの「わあ!なんだろこの動くドラム缶!」 

宮子「んー、これに乗って移動するのかな」 

ゆの「それじゃあ、あっちこっち動いてて使いづらいよ宮ちゃん・・・」 

宮子「でもあれ」 

ゆの「え」 

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:14:38.14 ID:X1tSeJ0E0
舞夏「おー、見たことも無い面子だなー」 

ゆの「モップで速度を適度に落として移動してる!?」 

宮子「楽しそうー」 

舞夏「お前ら何者だー?」 

宮子「ひだまり荘の住人でーす♪」 

ゆの「やまぶき高校の美術科ってことも言わなきゃだよ宮ちゃん!」 

舞夏「どちらも聞いたことない名前だなー」 

ゆの「あの、ここはどこなんでしょうか・・・?」 

舞夏「ここは学園都市だなー。科学が2、30年先に発展してる学生ばかりの街だぞー」 

ゆの「がくえんとし・・・?」 

宮子(ココアが食えん都市・・・?) 

宮子「コ・・・コーヒーは大丈夫ですか・・・」 

舞夏「?」 

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:16:46.40 ID:X1tSeJ0E0





舞夏「・・・つまり、扉を開けたらここだったというわけなんだなー?」 

ゆの「はい、そうなんです・・・」 

舞夏「にしてもちっちゃいなーお前ー」ナデナデ 

ゆの「ひゃっ!?」 

宮子「おー」 


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:18:58.13 ID:X1tSeJ0E0
舞夏「住むところが無いんだったらしばらく私の兄貴のところで過ごせばいいぞー」 

ゆの「いいんですか!?でも迷惑じゃないですか・・・?やっぱり・・・」 

舞夏「でも学園都市は結構治安が悪いぞー。野宿するには命がいくらあっても足りんぞー。」 

ゆの「で、でも・・・」 

宮子「いーじゃんゆのっちー。しばらく過ごさせてもらお?」 

ゆの「そ、そうだね・・・。宮ちゃんにも何かあったら駄目だもんね・・・。」 

宮子「そんなわけで、三度の飯、ありがたく頂戴させていただきまするー」 

ゆの「よ、よろしくお願いします・・・!」 

舞夏「おー。それじゃあこっちだぞー」ウィンウィンウィンウィン 

宮子「れっつごー」ズドドドドド 

ゆの「ま、待ってー!」トテトテ 

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:21:06.06 ID:X1tSeJ0E0
舞夏「そういえばまだ自己紹介してなかったなー。私は土御門舞夏だー。」 

ゆの「あっ・・・ゆのっていいます。よろしくお願いします!」 

宮子「宮子でーす。宮でいいよー。もしくはよしこ」 

舞夏「誰だー?」 

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:23:45.85 ID:X1tSeJ0E0
[>土御門の部屋 

舞夏「ここが私の兄貴の部屋だぞー」 

ゆの「おじゃましまーす」 

宮子「しばらくお世話になりまーす」 

元春「おお?お客さんかにゃー?」 

舞夏「兄貴ー。今日からこの二人が居候することになったー。くれぐれも手を出さないようにー」 

元春「にゃんですと!?とうとう俺の時代がきたぜよ・・・!」 

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:26:03.10 ID:X1tSeJ0E0
ゆの「・・・えーと、ゆのです。よろしくお願いします!」 

宮子「宮子です!お世話になりますー」 

元春「義兄の土御門元春ですにゃー。しがない高校一年ぜよ。」 

ゆの「と、いうことは・・・」 

宮子「同年代!」 

元春「なんと!これは運命の巡り合わせと言っても過言でもないにゃー・・・」 

ゆの「?」 

宮子「?」 

舞夏「・・・大丈夫かなー?」 

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:28:11.18 ID:X1tSeJ0E0
>次の日 
[>とある高校 


元春「・・・ということでついに俺の部屋にも居候ができたんだぜい。しかも二人!居候の人数ならカミやんを超えたぜよ!」 

上条「別に勝負する気も無いしうちのインデックスもよかったらそちらにあげますよー?」 

青ピ「これがモテ男の余裕や・・・」 

元春「本当カミやんは一度もげなきゃならんようだぜい・・・」 

上条「?」 


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:30:32.27 ID:X1tSeJ0E0
[>常盤台中学 

美琴「へー、そんなことがあったんだ」 

舞夏「そーなのだー。二人ともとってもかわいいぞー」 

美琴「そうなの?時々見に行こうかしら?」 

舞夏「おー。住所教えるなー。」 

美琴「ん、ありがと。」 

美琴「それにしても扉を開けたら学園都市でしたーってのもよく分からないわねぇ」 

舞夏「あの子達にとってはどうやらここは『異世界』らしいぞー」 

美琴「へぇ。それじゃあ『パラレルワールド』っていう概念を取り入れるべきなのかしら?」 

美琴「そこで何かがトリガーとなってその二人は『ここ』にきてしまった、と。」 

舞夏「うむー。それが現時点では妥当だなー。」 

美琴「にしても本当不可解ねぇ」 

美琴「何も起こらなきゃいいけど・・・」 

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:32:51.91 ID:X1tSeJ0E0
[>土御門の部屋 

ゆの「私たち帰ってこれるのかな・・・」 

宮子「きっと帰って来れるよー♪」 

ゆの「ヒロさんや沙英さん、心配してるだろうなあ・・・」 

宮子「ゆのっち、携帯使える?」 

ゆの「え?あ、そうか!」ゴソゴソ 

ゆの「・・・圏外だよ・・・」 

宮子「むー。手紙って送れるのかな?」 

ゆの「そっか!手紙なら・・・」 

宮子「タンマゆのっち!」 

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:35:09.57 ID:X1tSeJ0E0
ゆの「な、何?どうしたの宮ちゃん」 

宮子「この部屋に携帯が!」 

ゆの「そっか!それなら通じるかも!」 

宮子「アンテナ三本!」 

ゆの「えーと、ヒロさんの番号にかけよっか。沙英さんは編集さんと話してたら繋がらないかもしれないし・・・」 

宮子「レッツゴー!ゆのっち!」 

ゆの「うん!」ペプピパポポピパ 

ゆの「・・・。」トゥルルルルルル 

宮子「・・・。」トゥルルルルルル 

ゆの「・・・。」トゥルルルルルル 

宮子「・・・。」トゥルルルルルル 

ゆの「・・・。」ツーツーツー 

ゆの「・・・駄目みたい」 

宮子「八方塞かー」 

ゆの「心配、してるだろうなあ・・・」 

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:37:34.51 ID:X1tSeJ0E0
[>夜 
[>土御門の部屋 

舞夏「晩御飯だぞー」 

宮子「おー、ありがとうございますだー」 

ゆの「シチューですね」 

宮子「それではいただきまーすっ♪」 

ゆの「いただきますっ!」 

ゆの「」モグモグモグ 

宮子「」モグモグモグ 

宮子「・・・うまーい!」 

ゆの「すごい・・・美味しい・・・!」 

舞夏「ふっふっふ、メイド見習いとして当然なのだー」 

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:39:41.63 ID:X1tSeJ0E0
宮子「ヒロさんの料理と双肩をなすよこれは・・・!」 

ゆの「おいしい・・・!すごくおいしいよ舞夏ちゃん!」 

舞夏「はっはっはー。もっとほめろもっとほめろー」 

宮子「料理長!」 

ゆの「店長!」 

宮子「専務!」 

ゆの「社長!」 

宮子「総理大臣!」 

ゆの「えーっと、大統領!」 

舞夏「途中からなんかちょっと違うぞー」 

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:42:46.74 ID:X1tSeJ0E0
[>学園都市のどこかの裏路地 

麦野「オラァ待ちやがれぇぇぇ!」 

元春「チッ、能力追跡は厄介だな。一端分散するぞ」 

一方通行「全くよォ、何で俺たちが追い回されなきゃならないんですかァ?」 

結標「まぁ、仕方ないわよ。海原があの時タイヤキ購入してたせいで行動が大いに遅れたもの」 

海原「すいません、おいしそうだったのでつい・・・」ムシャムシャ 

一方通行「絶対に許さねェからなァ?」 

海原「おいしいですよ。食べます?」 

一方通行「それどころじゃねェだろうがァ!?おめめは大丈夫ですかァ!?」 

元春「早く分散しろよお前ら」 

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:44:56.85 ID:X1tSeJ0E0




元春「・・・一端俺は寮に戻るか。あそこは無能力者が多いから間違っても能力追跡では追えないだろう。」 




[>土御門の部屋前 


元春「さて、居候もいるからにゃー。平静をいつも以上に保たねばならないぜい。」 

元春「ただいm『待てコラァァァァ!』 

麦野「見つけたわよぉ、グループのグラサン野郎ぉ」 

元春「・・・どういうこった。」 

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:47:03.45 ID:X1tSeJ0E0
麦野「簡単な話、ここから微弱ながら一方通行の反応がしたとうちの滝壺が言ってたから追いかけてみれば、あんただったわけ。」 

元春(一方通行の反応・・・?) 

麦野「やっぱ体晶使わないと曖昧ねぇ。これからは出し惜しみはやめよう。うん。」 

麦野「まぁいいか。結局グループの一角に出会えたわけだし。じゃあブチコロシ開始といきますかにゃー?」ニヤリ 

元春「語尾のトレース疑惑ぜよ」 

麦野「うっさい!」バシュバシュバシュ 

元春(まずい!俺はともかく部屋の中には舞夏と居候二人が!) 

元春(仕方ない。ここは一端別の場所へひきつけておく必要があるな。)ダッ 

麦野「あ、待ちやがれコラ!」ダッ 

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:50:01.99 ID:X1tSeJ0E0
[>学生寮前に停まっているワンボックスカー内 


滝壺「あれ、むぎのがあくせられーたとは違う方向へ」 

絹旗「滝壺、それは本当に超一方通行なんですか?」 

滝壺「うーん、不確定。確かにあくせられーたのそれには近いんだけれど感じ取れる情報量が弱い」 

フレンダ「結局、よく分からないわけよ」 

絹旗「とりあえず、麦野を超追いましょう。浜面、超発進です」 

浜面「へーい」 

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:52:20.27 ID:X1tSeJ0E0
[>学園都市のどこかのオフィスビル内 


垣根「・・・暇だ」 

心理定規「そんなあなたに朗報よ」 

垣根「・・・えー」 

心理定規「何なのあなたは一体」 

垣根「暇なのは嫌だけど忙しくなるのはもっと嫌だ」 

心理定規「わけの分からないジレンマに苦しんでないで」 

心理定規「仕事よ」 

垣根「働きたくねぇ」 

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:54:38.97 ID:X1tSeJ0E0
心理定規「尊敬できる上司との距離」 

垣根「働かせていただきます」ビシッ 

心理定規「・・・はぁ」 

心理定規「今回の仕事はこの写真の二人を生け捕りにしなさいだって」 

垣根「・・・へぇ」 

垣根「このバッテンの子かわいいよな。好みだ」 

心理定規「・・・」 

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:56:45.62 ID:X1tSeJ0E0
[>学園都市のどっかを走っているワンボックスカー内 


絹旗「麦野を超見失いました!なにやってんですか超のろま超浜面超役立たず!」 

浜面「そうは言うがな、あそこに40km徐行の看板が立ってたら徐行するだろ思わず」 

絹旗「なんでこんな超非常時に限って超律儀に看板守りますか!アホなんですか?アホ!超アホ!アホ面!浜アホ!」 

フレンダ「結局、浜面に仕上げを施すべき時がきたわけよ」 

滝壺「大丈夫。そんな絶体絶命のはまづらを私は手に汗を握って見守ってる」 

浜面「B級アクション映画見てる気分ですか滝壺さん!?」 

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 22:58:55.34 ID:X1tSeJ0E0
絹旗「B級映画をなめるんじゃありません浜面。B級というのはもっと大味な展開が必要です。例えば・・・」 

フレンダ「あ、あれ麦野じゃない?」 

絹旗「コマンd・・・あれ?本当だ超麦野ですね」 

滝壺「電線に絡まってるね」 

絹旗「一体何をどう誘導されたらあんな超変なことになるんですか・・・」 

フレンダ「とりあえず助けに行こうか」 

絹旗「超了解です」 

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:01:09.91 ID:X1tSeJ0E0
[>土御門の部屋 

元春「ただいまだにゃー・・・ってもうみんな寝てるぜい」 

元春「あー、おかげさまで今日はリア充できなかったぜい」 

元春「海原の奴はあとで熱々の餡子に突っ込む刑を執行するとして、だ」 

元春「一方通行の反応を能力追跡が感じたと言ってた・・・こちら側には間違ってもあいつは来るはずが無いが・・・」 

元春「まさか・・・な・・・」 

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:03:16.32 ID:X1tSeJ0E0
[>次の日 
[>土御門の部屋 


宮子「朝だー!グッモーニン!」 

ゆの「おはよー」ウトウト 

ゆの「あれ?舞夏ちゃんは?」 

宮子「む、紙が置いてありますぜゆのっち!」 

ゆの「えーと、『メイド見習いの朝は早いのだー。朝食は作っておいたから食べるがいいー』だって・・・」 

ゆの「あはは、なんか申し訳ないね・・・。忙しいのに三食作ってもらっちゃって・・・。」 

宮子「五臓六腑に親切心がしみわたりまするー」フカブカ 

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:05:24.90 ID:X1tSeJ0E0
ゆの「いただこうか♪」 

宮子「おー」 

ゆ・宮「「いただきまーす」」 

ゆの「本当おいしい・・・」 

宮子「お店一軒は営業できるねー♪」 

ゆの「」ムグムグ 

宮子「」ムシャムシャ 

ゆの「」モキュモキュ 

宮子「」ガツガツ 

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:07:32.10 ID:X1tSeJ0E0

ゆの「・・・」 

ゆの「ヒロさんと沙英さん、心配してるよね・・・」 

宮子「でも連絡もつかないし帰る手段も無いしねー。」 

ゆの「うぅ・・・」 

宮子「まーなるようになるって。突然こっちに来れたんだし、突然帰ってくることもできるって。」 

ゆの「そうかもしれないね・・・。ありがと、宮ちゃん」 

宮子「さて、おかわりおかわり」 

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:09:39.89 ID:X1tSeJ0E0


[>学園都市のどこかに留まってるバンの中 

元春「さて、朝早くから集まってもらったのは他でもない」 

一方通行「全くよォ、昨日の晩も働き詰めだってのに、まァた早速仕事ですかァ?」 

結標「本当、上の連中は私たちを動かすのがお好きね。歩兵のつもりなのかしら?」 

海原「大判焼きおいしいですよ」 

一方通行「お前は黙ってろォ」 

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:11:48.01 ID:X1tSeJ0E0
元春「この写真の二人を保護する」 

一方通行「何だァ?見たところごく普通の高校生だが」 

海原「いい寝顔してますねぇ」ムシャムシャ 

結標「何?この子達を狙う連中から守るってのが私たちの課せられた任務?」 

元春「いいや、俺の独断だ。」 

三人「「「!!?」」」 

元春「俺の寮で居候させている二人だが、昨日アイテムの奴らにそこをかぎつけられた。 
   俺一人でどうにかなるとは思えん。だからお前らに協力を仰いだ。 
   気が乗らないなら乗らないでいい。気が乗った奴のみついてこい。今日はこれにて解散だ」 

一方通行「・・・ふン」 

海原「・・・」ムシャムシャ 

結標「・・・」 

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:14:45.12 ID:X1tSeJ0E0
元春「あ、結標、ちょっと俺をアレイスターのところへ連れてってくれるかにゃー?」 

結標「はい?」 

元春「秘蔵の写真五枚で手を打とう」 

結標「なんだか分からないけれど了解したわ」グッ 

一方通行(・・・守るべきものってのは増えていくンだなァ・・・) 

海原(・・・守られてきた伝統の味ってのは安心できますね・・・)ムシャムシャ 

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:17:00.58 ID:X1tSeJ0E0
[>窓のないビル内 

元春「よおアレイスター」 

☆「やあ。そろそろ来ると思ってたよ」 

元春「あの二人は何なんだ一体?」 

元春「どうせお前がどこからか連れてきたんだろうが。」 

☆「なあに、単なる女子高生だよ」 

元春「嘘つけ。本当に単なる女子高生二人連れてくるだけだったらお前は単なる変態だな。」 

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:19:18.55 ID:X1tSeJ0E0

☆「ふふふ、お前自身、あの二人はとんでもないものを持ってると感づいているだろう?」 

元春「・・・」 

☆「どちらもお前の良く知ってる領域にカテゴライズされている人間だ、とだけ言っておこうか」 

元春「出し惜しみか?」 

☆「まあ、今いきなり素性を明かしても読者はつまらないだろうからな」 

元春「メタい発言はやめい」 

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:21:24.84 ID:X1tSeJ0E0


[>土御門の部屋 

宮子「・・・よし!遊びに行こう!」 

ゆの「ええ!?いいのかな・・・?」 

宮子「大丈夫!こっちも書置きすれば・・・」 

ゆの「・・・そうだね!」 

ゆの「えーっと、『ちょっと遊びに行ってきます。夕方くらいには戻ってくる予定です。』っと・・・」 

ゆの「宮ちゃーん、そういえば鍵は?」 

宮子「あるよー♪」ジャラッ 

ゆの「じゃあ行こっか♪」トトトト 


47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:23:34.60 ID:X1tSeJ0E0
[>大通り 

ゆの「それにしても凄いねこの街・・・」 

宮子「夢の中に居るようだよねー♪」 

ゆの「よし、地下街いこう宮ちゃん!」 

宮子「おお、早速地下ですかー。せっかちだなーゆのっちは♪」 

ゆの「だって地下街に舞夏ちゃんの学校の店があるって言ってたし・・・」 

宮子「そっかー。行ってみる価値はあるねー」 

ゆの「うん!じゃあ行こっ♪」 

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:25:36.74 ID:X1tSeJ0E0
[>地下街 

宮子「ほほう、これが試作品のひよこ・・・」 

ゆの「かわいい・・・」 

販売員「試食してみます?」 

宮子「じゃあ遠慮なく~♪」 

ゆの「あ、それじゃあ・・・」 

宮子「うん~♪ふんわりしてておいしいよ!」 

ゆの「ほわってふわっとしてて・・・試作品とは思えないです・・・!」 

宮子「買った!・・・ってお金がないのでございました」 

ゆの「じゃあ宮ちゃんの分も買ってあげるね♪」 

宮子「恩に着ますー」 

販売員「ありがとうございましたー」 

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:27:33.87 ID:X1tSeJ0E0
ゆの「次はどうする?」ハムハム 

宮子「むー、今度はあのタイヤキ屋に行こう!」 

ゆの「もー、宮ちゃん食べてばっかー」 

宮子「はっはっは、ゆのっちの財布を傷めない程度にはしますよ」 

ゆの「全くぅ・・・」 

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:29:32.89 ID:X1tSeJ0E0


宮子「どうしようゆのっちー」 

ゆの「どうしたの?」 

宮子「ここで重大な発表があります」 

ゆの「?」 

宮子「鍵を無くしました!」 

ゆの「ええー!?」 



51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:31:32.03 ID:X1tSeJ0E0
宮子「地下街のどこかで落としたんだと思うー」 

ゆの「どどどどどうしよう!人いっぱいだし・・・」 

宮子「だいじょーぶ!こういう時のためのスケッチブックだよー」サラサラ 

ゆの「!・・・そうか!」 

宮子「あー。そこのお嬢さん、私の鍵を知りませんかー?見かけはここに描いてある通りのアレなんですがー」 

ゆの「スケッチブック便利・・・!」 

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:33:26.56 ID:X1tSeJ0E0
宮子「こんなの知りませんかー」 

美琴「鍵の探し物?私の磁力なら見つけられないことも無いわよ?」 

宮子(私の・・・?) 

ゆの(魅力・・・?) 

宮子「吉野屋先生と同じタイプですかーっ?」 

ゆの「ぬ、脱いじゃうんですか・・・!?////」 

美琴「?」 

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:35:25.13 ID:X1tSeJ0E0
美琴「あ、もしかしてあなた達、舞夏の言ってた・・・」 

ゆの「!舞夏さんを知ってるんですか!」 

宮子「これはなんというめぐり合わせー!」 

美琴「あなた達も大変よねえ・・・」 

ゆの「そ、それで『魅力』で鍵ってどうやって見つけられるんですか・・・?」 

宮子「フェロモンで鍵が寄ってくるんですか!」 

美琴「いやいやいやいや違う違う違う!『魅力』じゃなくて『磁力』!」ブンブン 

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:37:13.20 ID:X1tSeJ0E0

ゆの「鍵だけ見つけられるような強力な磁石ってあるんですか・・・?」 

宮子「ネオジムを超えるね!」 

美琴「ああいや、そうじゃなくて、私の超能力よ」 

ゆの「?」 

宮子「??」 

美琴「あー、超能力のこと舞夏から聞いてない?」 

ゆの「はい・・・」 

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:37:24.16 ID:99uk8aFF0
紫煙 

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:38:48.37 ID:X1tSeJ0E0
美琴「んじゃ、説明するわね。学園都市では超能力の開発がされているのよ。」 

美琴「さらに詳しく言うと能力者はその力加減によってレベルの上限が5まで設定されていてね。 
   数字が大きいほど強い能力者ってことになるのよ。」 

宮子「そんなに細かく・・・!」 

美琴「そうそう。ここに住んでいる人はみんなそのレベルのいずれかに所属してるってワケ。」 

ゆの「と、いうことはここの人はみんな少なくとも超能力を持ってるってことですか?」 

美琴「ああーいや、そういうことは無くてね、無能力者、レベル0っていう区分も居るのよ・・・」 

ゆの「あ・・・」 

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:40:24.05 ID:X1tSeJ0E0
美琴「このレベル0のうち、武装して組織を結成する、まぁ不良集団みたいなものにスキルアウトってのがいるのよ」 

美琴「夜はこいつらがはびこるからくれぐれも注意するようにね」 

ゆの「・・・はい」 

宮子「はーい」 

ゆの(・・・能力が認められなくて、落ち込んでる人はこういう世界にも居るんだな・・・) 

ゆの(私も絵のことで何度も何度も凹んで、落ち込んで・・・) 

ゆの(そんな人たちは・・・そういう道しか選べないのかなぁ・・・) 

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:41:49.33 ID:X1tSeJ0E0
美琴「ま、まぁ無能力者全員がスキルアウトってわけじゃないわよ? 
   もう腹が立つほど善人なレベル0だっているし、人それぞれよ。それぞれ。」 

ゆの「・・・そうですか」 

美琴(落ち込み気味だなあ・・・えーと・・・) 

美琴「ちなみに私はそのレベル5の第三位の電撃使い。鍵探し、よかったら探してあげるわよ?」クイッ 

ゆの「第三位・・・!凄いですね!」 

宮子「私達は今、大物に鍵を探してもらうことになるのだ・・・!」 

美琴「大げさねえ」ハハハ 

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:43:47.07 ID:X1tSeJ0E0
美琴「あ、ほら、私の磁力に反応してこっちに何か来てるわよ」 

ゆの「えっ」 

宮子「おー!あれこそまさしく土御門家の鍵!」 

ゆの「ありがとうございます!」 

宮子「ありがとうー」 

美琴(しかし私の磁力に引き寄せられてカサカサジャリジャリする鍵の動き、気持ち悪いわね・・・) 

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:45:26.96 ID:X1tSeJ0E0
[>その後ある程度話をした後美琴と別れ、改めて地下街 

宮子「いやー、美琴さんいい人だったねー」 

ゆの「年下って聞いてびっくりしたよー」 

宮子「そっかー、本来は「さん」じゃなくて「ちゃん」で呼ぶべきだったのか・・・」 

ゆの「思わず「さん」付けしたくなっちゃうよねー」 

宮子「ってあれ?あそこにおわすは・・・」 

ゆの「え?美琴・・・さん?」 

宮子「さっき反対方向に行ったよねー?」 

ゆの「う、うん。確かに私たちとは反対方向に・・・」 


63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:47:35.55 ID:X1tSeJ0E0
宮子「・・・超能力の開発がされているということは、美琴氏は電撃以外に分身能力も使えるのかもしれないよ!」 

ゆの「・・・流石レベル5の第三位・・・!」 

御坂妹「二つ以上の能力を一人で扱うことは例えお姉さまでも出来ません、とミサカはその仮説を否定します」 

宮子「おー、なんか雰囲気変わった?」 

ゆの「そういえばゴーグルみたいなのもしてるね」 

御坂妹「これは申し遅れました。私は検体番号10032号、もとい美琴お姉様の妹ということになっている存在です、とミサカは自己紹介します。」 

ゆの「・・・えーっと結局双子の妹さんってことで、いいの・・・かな?」 

宮子「妹さんだねー。それにしてもよく似てるねぇー」 

御坂妹「似てるのは必然、というよりも元々似せて作られた、といったほうが正しいかもしれませんとミサカは厳密な表現を提示します」 

ゆの「んー、細かいことは良くわかんないかも・・・」 


64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:48:45.01 ID:X1tSeJ0E0
宮子「そういえば妹さんは何でここに?みこっちと一緒じゃないの?」 

御坂妹「みこっち・・・?ああ、お姉さまのことですね、とミサカはいきなり出てきた謎のワードの解析を終了します」 

御坂妹「私はとある方と『普通の女の子がする遊び』というものを教えてもらうためにここで待ち合わせているのです、とミサカはここに居る理由を明かします」 

ゆの「ゲームセンターとか面白いよ?」 

宮子「ひよこがおいしいよ!」 

御坂妹「助言ありがとうございます、とミサカは脳内に前情報をメモします」 

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:50:01.36 ID:X1tSeJ0E0
上条「おお御坂妹。待たせたな。」 

御坂妹「それほど待っておりせん、とミサカは心配には及ばないことをアピールします」 

上条「いやな、お前と他の奴らを区別するためにゲコ太ストラップを買ってきたんだが・・・」 

御坂妹「おお、それはありがとうございます。とミサカは目をギラギラ輝かせながらそれを受け取ります」 

上条「お、そこに居る二人は・・・」 

御坂妹「私とは先ほど出会ったばかりの二人ですが、知っているのですか?とミサカは彼女らとの関係を探ります」 

上条「おお、土御門の奴が写メでこの二人の寝顔見せてきて『可愛いぜよー』とか言ってきたからさ・・・」 

ゆの「な・・・っ////」 

宮子「やー、撮られちゃったかー。はははは」 

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:50:56.08 ID:X1tSeJ0E0
上条「まぁ、あいつの隣の部屋の上条だ。あいつについて困ったことがあったらいつでもうちに駆け込んでいいぞ。 
   その時はうちの居候をあいつの部屋に派遣するから。」 

ゆの「お隣さんですかー」 

宮子「世の中結構狭いねー」 

上条「そうだ。さっきこのストラップ買った瞬間、既にもういくつか持ってることに気づいてな。」 

上条「お近づきの印に二人にもあげましょう」 

ゆの「ありがとうございます!」 

宮子「なんかかわいいー」 

上条(ペットボトルのキャップについてるモノだとは言えないのですよ・・・) 

御坂妹「そろそろ『普通の女の子がする遊び』というものを教えてもらいたいのですが、とミサカは胸のうちから湧き上がる興奮を押さえきれないままオーバーヒートしそうです」 

上条「おお、分かった。それじゃあな。あいつの部屋で大変だろうが、頑張れよー」 

ゆの「はーい」 

宮子「お達者でー」 

宮子「・・・さっきの男の人も能力者かな?」 

ゆの「うーん、ここに住んでる人ってだけでみんな能力者に見えちゃうよねー・・・」 

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:52:24.18 ID:X1tSeJ0E0
[>夕方 
[>土御門の部屋 

ゆの「ただいまー」 

宮子「ただいまっつん」 

舞夏「誰だー?」 

ゆの「わあ、今日は野菜炒めかー」 

宮子「いただきます」ムシャムシャ 

舞夏「挨拶しながら食べる人ははじめて見たぞー」 

ゆの「宮ちゃんいっつもお腹すかせてるから・・・特に今日はよく動いたしね・・・」ニコニコ 

舞夏「なるほどなー。ほれたんと食えー」 

宮子「おおー、ありがたき幸せー」ムシャムシャ 

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:53:43.25 ID:X1tSeJ0E0

[>とある学生寮の入り口前 

垣根「あっさり見つかったな・・・」 

心理定規「まあ、向こうは狙われている自覚はハナから無いでしょうからね」 

垣根「しっかし、驚いたものだ。あの金髪の子、原石なんだなあ。どう見ても一般人だが・・・。」 

心理定規「しかも原石とはいえせいぜいレベル3程度ね。昼の偵察を通しての推察だけれど。」 

垣根「上層部は一体こんな使えるかどうか分からん原石を何故回収するんだか。」 

心理定規「しかもバッテンの子は見るからにただの一般人だけれども・・・」 

垣根「あの二人、親友のようだな。引き離した時に金髪の子の能力を暴走させてしまう可能性があるからだろう。」 

心理定規「随分とまあ汚いやり口ねえ。」 

垣根「しかし原石とはいえ、あの第一位に近いとはな・・・」 


69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:56:26.46 ID:X1tSeJ0E0

[>その近くの電柱の影 

元春「まさかスクールの連中が来るとは予想外だったな・・・」 

一方通行「アイテムって言ってなかったっけェ?」 

結標「麦野はおろか、下っ端すら見当たらないわね」 

海原「どら焼き買ってきましたよ。食べます?」 

一方通行「おォ、栗の入ってる奴頼む」 

結標「餅の入ってる奴で」 

元春「それじゃあ白あんを頼む」 

元春(なんだかんだ言って全員来たぜい・・・) 


70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:57:01.30 ID:X1tSeJ0E0
[>さらにその近くに停まっているワンボックスカーの中 

麦野「グループだけじゃなくスクールも来てるとはね・・・」 

絹旗「超硬直状態です」 

フレンダ「結局、スクールが動いた時がこちらも動く時なわけよ」 

滝壺「南南東から北上しておりますは台風19号・・・」 

絹旗「どこから電波を超受信してるんですか・・・」 

麦野「しっ!スクールが動いたわよ・・・」 

絹旗「フレンダと滝壺はグループを超見張っててください。私と麦野はスクールに超注目することにします」 

フレンダ「おっけい。了解したわけよ」 

浜面「俺は?」 

麦野「しらたき結んでろ。」 

滝壺「あーっとそこで追いつけ追い越せスガシカオ、スガシカオ、スガシカオ(19)、ゴール」 

フレンダ「いろいろと電波が混線してる気がするわけよ」 

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:57:52.07 ID:X1tSeJ0E0
[>電柱の影 

元春「!スクールが動き始めたぞ」 

一方通行「それはいいんだがよォ、誰かに尾行されてる気がするんだよなァ・・・」 

元春「・・・アイテムかもしれない。結標と海原は後ろ側に注意しろ。」 

結標「了解」 

海原「ようかん」 

元春「・・・もう突っ込まないぞ」 

72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/27(日) 23:59:47.34 ID:X1tSeJ0E0
[>土御門の部屋 

ゆの「ご馳走様でしたー」 

宮子「ごちそうさまー!」 

舞夏「お粗末様だぞー」 

ゆの「もう三日目かぁ・・・」 

宮子「そろそろ捜索届でてるよねー」 

ゆの「ヒロさんと沙英さんは・・・私たち以上に不安なんだろうな・・・」 

舞夏「そのヒロとサエって人は一体誰なんだー?」 

ゆの「あ、ええとね、ここに来る前の場所で一緒にいた先輩でね」 

宮子「こんな感じの人たちだよー」サラサラ 

舞夏「おー、絵にすると分かりやすいなー。」 

宮子「ふっふっふー。美術科のポテンシャルを甘く見てはなりませんぞー」 

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:00:41.93 ID:P1RoVMmS0
ゆの「このふんわりした人がヒロさんで、よく私たちにご飯作ってくれた人なんです」 

宮子「でー、この眼鏡の人が沙英さん。プロの小説家で自称恋愛経験豊富な人だよー」 

舞夏「楽しそうな面子だなー」 

ゆの「はい、とっても楽しくて・・・だから・・・」 

舞夏「うむー、何とかしたいがあいにく私はそういう突然変異のことについては詳しく無いからなー。力になれずすまないー」 

宮子「いーよいーよー。急にこっちに来れたんだし、そのうち向こうにも急に戻れるはずだからさー」 

ゆの「でも、そうだったらその時にお別れの挨拶が出来ないのは寂しいですよね・・・」 





垣根「ほう、それじゃあ今からお別れの挨拶を済ましておけばいいんじゃねぇか?」 






74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:01:57.27 ID:P1RoVMmS0

ゆの「え?」 

宮子「んー?」 

舞夏「おー?」 

垣根「しばらく俺の未元物質の箱の中で眠りな」 

ゆの「箱が二つ・・・」 

宮子「いきなり出てきた!」 

舞夏「まるで冷蔵庫のよう・・・」 

垣根「オイコラやっぱり箱を冷蔵庫型に設定したのはまずかったんじゃないか心理定規」 

心理定規「大丈夫。問題ないわ。キャスターをつければ持ち運びにも便利よ。」 

垣根「俺の自尊心は崩壊寸前の臨海地点の崖っぷちギリギリチョップだぜ・・・」 





一方通行「じゃあそこから一気に奈落の底まで叩き落してやンよォ」 





75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:02:48.08 ID:P1RoVMmS0
ゆの「ウサギさん!?」 

宮子「ハツカネズミ!」 

舞夏「アルビノかー」 

垣根「ハハハ、言われたい放題だな」 

一方通行「黙れ冷蔵庫ォ、お前なんざフリーザ様の下段に常に位置する存在だろォが」 

垣根「・・・なぁ心理定規、どうしても冷蔵庫じゃなきゃ駄目なのか?」 

心理定規「面白そうだからそのままで」 

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:03:44.91 ID:P1RoVMmS0
垣根「・・・そういうわけで何しに来た第一位?」グスン 

一方通行「いやァね、いたいけな女の子たちを拉致するってのはァちょいとばかしいただけないよなァって」 

垣根「面白いじゃねえか。その喧嘩買ってやるぜ」 

一方通行「ふン、第二位が第一位に勝てると思ってるのかァ?勝てねえからお前は依然として第二位なんだぜェ?」 

垣根「ほざけアルビノウサギネズミ。ちょっと屋上行こうぜ。久々に俺は最高にムカついている。」 

一方通行「おォ怖い怖い。冷蔵庫は必死に腹の中でコーラ冷やしとけよなァ」 

垣根「うるせえぞコラ。いや、今のはコラとコーラをかけたわけじゃないよ」 

一方通行「コーラを体にかけたのかァ?ベタベタだなァ」 

垣根「いやそういうかけるじゃなくてだな、しかもベタベタってもしかして「ベタ」とかけてないか?というか・・・ 
   ああああ畜生!さっさと屋上出ろ!話はそれからだコラ!」 

一方通行「コーラ」 

垣根「いやだから・・・ 

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:04:54.67 ID:P1RoVMmS0
ゆの「・・・どうしよう!どうすればいいの?」オロオロ 

心理定規「・・・ただのアホな男共の口げんかよ。放っておけばどうってことないわ。」 

ゆの「・・・そうですか。」 

宮子「誰?」 

心理定規「私?私はね」 



ガシッ 



心理定規「あなたたちを『安全な場所』に連れて行く案内係よ」 

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:05:36.26 ID:P1RoVMmS0
心理定規(現在この二人と私との距離は信頼のある友人同士に設定している。このまま手を引いて連れて行くほうが手っ取り早いわね。) 

心理定規(あの人が一緒にいると少しばかし厄介だからね・・・) 

心理定規(ドアを開けて正面突破ね)ガチャ 







元春「よースクールの心理定規。そう来るとは思ってたぜい」 

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:06:13.63 ID:P1RoVMmS0
心理定規「しまっ・・・」 

元春「ほい当て身」ドッ 

心理定規「」 

ゆの「・・・何があったんですか?」 

宮子「なんかいろいろと騒ぎが起こってるようだねー」 

元春「俺もいろいろと分からないことばかりだからにゃー。今すぐには説明できないぜい。」 

元春「とにかくこっちだにゃー」 

ゆの「・・・はい!」 

宮子「ついていかせてもらいますぜー土御門の兄貴ー」 

元春(この感覚・・・悪く無いぜい・・・) 

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:07:00.60 ID:P1RoVMmS0
[>公園 

結標「やっぱりあなたたちだったのね・・・」 

海原「水無月は六月以外に食べてもやはりおいしいですよ」 

フレンダ「結局、そっちも人員を半分に割ってこちらに割くという考えは賢いわけよ。やはり同じ暗部ってわけね。」 

滝壺「あー、ういろうも捨てがたい」 

結標「あなた達で果たして私達に叶うのかしら?」 

海原「ういろう!いいですねえ。でも冷蔵庫に入れっぱなしになって固まってしまったういろうはトラウマものです・・・」 

フレンダ「仮にも暗部よ?なめないで欲しいわけよ。」 

滝壺「開封後はお早めに、だね。」 

結標・フレンダ「「お前らちょっと黙ってろ」」 

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:08:04.94 ID:P1RoVMmS0
[>とある学生寮屋上 

一方通行「おいおいィ、屋上にでてみりゃなンだこりゃ。アイテムが増えてるぜェ?」 

垣根「・・・これはたまげたな。しかも二人もとは。」 

麦野「へーえ。まさかこんなところにレベル5が一同に介するとはねえ」 

絹旗「私だけ超level4ですよ」 

垣根「まあいい。全員倒すのみだ。それじゃあ行かせてもらうぜ!」バサッ 

一方通行「ちょっと待てェ」ストップ 


83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:08:53.27 ID:P1RoVMmS0
垣根「あ?」ピタッ 

一方通行「お前らがここに来た目的を聞きたいンだが」 

垣根「俺はあの二人を生け捕りしに来た」 

麦野「お前らグループを潰しに来た」 

絹旗「超同上です」 

一方通行「なるほどなるほどォ。それじゃあアレだ。未元物質以外はほぼ私怨ってワケだなァ?」 

麦野「別にいいだろがよぉ。言いたいことがあるなら早く言いなさいよ。ブチ殺すわよ?」 

一方通行「ならば話は簡単だァ。未元物質、お前の仕事は心理定規がやってくれてるだろォよ。」(まァ土御門がどうにかしてるだろォが) 

一方通行「だからお前はもうここでお前の役目は終了だァ」 

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:09:52.15 ID:P1RoVMmS0
垣根「知るかそんなの。今は邪魔者のお前を地獄の底へ叩き落したくてたまらねぇんだよ。」 

一方通行「まあ聞けェ。それによって俺自身ももう既に役割御免となってるわけだァ。そこで考えてみろォ。 
     俺達にはもはや戦う為の正当な理由がねェ。」 

垣根「まぁ、そうだな」 

麦野「だから何なのよ?」 

絹旗「超言いたいことが分かりません」 

一方通行「流石にこれで大暴れしたら上層部も後始末を行ってくれるかどうか怪しいもンだろォ?」 

垣根・麦野・絹旗「・・・ハッ」 

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:10:46.34 ID:P1RoVMmS0
一方通行「上層部の依頼の一貫という建前があって、俺達は能力をフルに使って大暴れできるンだ。」 

一方通行「全くそれと関係せず大暴れしてみろォ。明日から俺達はニュースで顔が出るぜェ」 

垣根・麦野・絹旗「」 

一方通行「と、いうわけで全員殴り合いで解決しましょうっということで行こうかァ」 

垣根「文句はねえ」 

麦野「私の筋力の爆発力、なめるんじゃないわよ・・・」 

絹旗「ふふふ、私の窒素も負けませんよ」 

一方通行(ふゥ、説得はいろいろと穴まみれだがどうにかなったぜェ。後は土御門、頼むなァ) 

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:11:45.43 ID:P1RoVMmS0

[>公園周辺 

元春「・・・お前らがここに来た時、どこに居た?」 

ゆの「えーっと、確か、ファミレスの近くに・・・」 

元春「よし、そこへ行くぞ」 

宮子「いざダーッシュ」 

ゆの「え!?ちょっと待ってー」 

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:12:43.99 ID:P1RoVMmS0
[>公園 

結標(よし、土御門は無事連れ出せたようね) 

フレンダ「チッ、座標移動は厄介ですね・・・」 

結標「あとはこっちにこいつをひきつけておけば・・・!」 

海原「こしあんとつぶあんどっちが好きですか?」 

滝壺「こしあんこそ至高。こしてこそ餡子というものが完成される。」 

海原「言いますねー。でもつぶあんもなかなか良いものですよ?例えば・・・」 

結標「・・・」 

フレンダ「・・・」 

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:13:27.94 ID:P1RoVMmS0
[>ファミレス前 

宮子「確かここだったよー」 

元春「ふん、なるほどにゃー」 

ゆの「何か、分かったんですか?」 

元春「どうやらいろいろな装飾品がちょうど魔術的意味を成してここに来たようだにゃー。」 

元春「ちょうどここにも出口として作用するように申し分ない配置がしてあるぜい。」 

ゆの「えっと、魔術・・・?超能力ではなくて?」 

宮子「魔術と超能力っておんなじ気がするけどねー」 

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:14:27.85 ID:P1RoVMmS0
元春「あー、分かりやすく言えば魔術ってのは超能力と違って普通の人が生み出す不思議な力だぜい。」 

元春「だから、本人の自覚なしに魔術が発動してしまったりすることもよくあるんだぜい」 

元春「君達がここに来た時、入り口のほうの術式は既に完成されていて、その時こちら側で出口の術式が組み立っていればいいんだがにゃー・・・」 

元春(恐らくその出口の術式を完成させたのがアレイスター。しかしパラレルワールドから呼び出すか?普通・・・) 

ゆの「なんかすっかり置いてけぼりだよ宮ちゃんー」 

宮子「よし、素数を数えよー!」 

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:15:46.15 ID:P1RoVMmS0
元春「・・・ちょっとばかし質問があるぜい」 

宮子「何ー?」 

元春「普段の生活で何か不自然なこととはあったかにゃー?」 

宮子「うーん、特には。吉野屋センセーくらいなものだよねぇ」 

ゆの「あれは不自然って言うか変って言うか・・・」 

元春「・・・そうか」 

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:17:18.27 ID:P1RoVMmS0
ゆの「んー・・・」 

ゆの「あ!宮ちゃんと出会ったばかりのときにフライパンで頭を何度も叩いたけれども宮ちゃんたんこぶ一つ無かったよ!」 

元春「!!??」 

ゆの「あと、二回から仰向けになるように落ちても平気だったし・・・」 

元春「!!!!?!?!?」 

ゆの「思えば宮ちゃん、すごい体してるよねー」 

宮子「はっはっはー」 

元春(それよりも普通の女子高生としていろいろと常識外れのことやっているぜい・・・) 

93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:18:24.17 ID:P1RoVMmS0
元春(この情報と一方通行に似通った性質の能力を考えると・・・) 

元春「せいぜいレベル3だが、宮子ちゃんは確実に原石だぜい」 

ゆの「・・・ダイヤモンド?」 

宮子「カラット?」 

元春「天然の能力者を原石と呼ぶわけだにゃー。 
   宮子ちゃんは外部から衝撃を受けた時、その衝撃と同じ力を逆方向に与えることで外力を0にする能力だぜい」 

ゆの「宮子ちゃん超能力者だったんだ・・・!」 

宮子「ほへー、そんな力が私にあったとはー」 

元春「さしずめ、二つ名で呼ぶとしたら釣り合い(バランスキーパー)だろうにゃー。」 

ゆの「ダイエット商品みたいな名前だね」 

宮子「ヒロさん喜びそうー」 

94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:19:39.79 ID:P1RoVMmS0
[>とある学生寮屋上 

垣根「・・・やるな」 

一方通行「まァな」 

垣根「俺のことを褒めるシーンだろそこ」 

一方通行「死んでもヤダァ」 

垣根「打ちのめされても憎らしい奴だ」 

一方通行「お前もなァ」 

垣根「その台詞をそこに回すなよ」 

麦野「ああうるせえよ◯◯◯◯共が。こういう時ぐらい全員大の字で寝転がって静かに瞑想させろ」 

絹旗「全くです。男共は黙って友情を超感じ取っていればいいんです」 

95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:20:51.58 ID:P1RoVMmS0
一方通行「・・・ケッ」 

垣根「・・・で、俺達なんで殴り合ってたんだっけ・・・」 

麦野「さあ・・・」 

絹旗「・・・超どうでもいいです・・・」 

一方通行(・・・不自然なまでにうまくいきすぎだろォ?) 

96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/28(月) 00:21:38.16 ID:P1RoVMmS0


[>ファミレス前 

元春「そんなわけで入り口の術式が完成だぜい」 

元春(入り口の術式の核が空き缶ピラミッド80段・・・!仕方ないとはいえ、かなりの重労働だったぜい・・・) 

ゆの「これで帰れるんですね・・・!」 

宮子「バックトゥザ現世!」 

元春「幸い出口の術式が完成している部分がそっちの世界にあるからそっちにつなげたぜい」 

元春「あとは二人がこの中心に入れば・・・」 



心理定規「そうは、いかないわよ・・・」