元春「にゃーっ！？術式の核をなす空き缶のピラミッドがああああ！」

元春「どうしてくれるんだにゃー！これ完成させた時とんでもない達成感があったんだぜい！？」

心理定規「ふふふ、空き缶のピラミッドごときで・・・随分と余裕ね・・・。」ﾑｸﾘ

元春「そうまでしてこの二人が必要なのか・・・？」

心理定規「個人的にこの二人に興味がある。上層部が何故この二人を欲しているのか。それを知ることが出来れば・・・」

心理定規「アレイスターを食い止められるかもしれない」

元春「ああ、いくつか空き缶が潰れて使い物にならなくなってるにゃー・・・」

宮子「ゆのっち、補充しよう！」

ゆの「うん！何本いる？」

元春「駄目になったのはせいぜい5本くらいだぜい。アルミ3本、スチール2本でよろしくだぜい」

心理定規「・・・聞きなさいよぉ！」

心理定規「・・・最終手段だったけれども・・・」

心理定規「スキルアウト、出てきなさい」

駒場「」ｿﾞﾛｿﾞﾛ

半蔵「」ｿﾞﾛｿﾞﾛ

浜面「」ｿﾞﾛｿﾞﾛ

元春「こいつ・・・！」

心理定規「スキルアウトに対して私に絶対忠誠を誓う距離を設定したわ。これは本当とっておきだったんだけどもね・・・。」

元春（まずいぜよ・・・俺一人だけではこの量が対処しきれるかどうか・・・）

心理定規「さあ、空き缶を全て潰してしまいなさい！」

元春「え」



ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬ

あちゃーdat落ちしちゃったか。
もうちょっと早く手を打つべきだったな・・・
とりあえずスレは保存しておいた
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1467190.txt

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心理定規「すっきりしたわ。各自潰した空き缶を捨てたら帰っていいわよ。」

駒場「...お疲れ様」ｿﾞﾛｿﾞﾛ

半蔵「お疲れ」ｿﾞﾛｿﾞﾛ

浜面「お疲れーっす」ｿﾞﾛｿﾞﾛ

元春（缶潰すためだけに呼び出したのかにゃー？）

ゆの「うわ！宮ちゃん！どうしよう全部無くなってるよ！」

宮子「うぬぬぬぬ・・・これは大変な事態になりましたなゆの殿」

心理定規「さあ、大人しくお縄につきなさい」

[>公園

結標「本当、アンタも苦労してるのねえ・・・」

フレンダ「結局、上司にも同僚にも恵まれない人生なわけよ・・・。」

結標「ねえ、今度一緒に食事しない？」

フレンダ「いいね。のったわけよ。」



滝壺「生クリームと餡子の組み合わせは凄いおいしいんだよ？」

海原「それは認めましょう。認めますが、それはあまりにも邪道ではないですか？和と洋が入り混じってますよ」

滝壺「和洋折衷、という言葉があるんだようなばら。」

海原「なるほど・・・。それぞれの良い部分が引き立ってるのですか・・・。今度試してみましょう」

[>ファミレス前

心理定規「さて、あの量はなかなか再度集められるものじゃあ無いわよ・・・？」

宮子「ぐぬぬ」

元春「ぐぬぬぬ」

ゆの「・・・ぐぬぬぬぬ？」

心理定規「・・・」

心理定規「まあいいわ。とりあえず二人ともこちらへ来なさい。あ、あなたは来なくていい」

ゆの「・・・うん」

宮子「わかったー」

元春（この能力は・・・本当に厄介だぜい・・・何か打開策は無いのか・・・？）

ゆの「と、いうわけでそちらに来たよ。なんとか・・・ね。」

心理定規「・・・へ？」

ゆの「スケッチブックアタック！」ﾊﾞｺｯ

心理定規「」

ゆの「・・・はぁー、はぁー、あー怖かった・・・」

宮子「ゆのっちよくやった！正直ゆのっちじゃないみたいだったよ！」

ゆの「この攻撃って・・・宮ちゃん以外には初めて・・・かも・・・うぅ・・・」

宮子「よくがんばったがんばったー」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ゆの「ふえええ・・・」

元春（しかし、心理定規の攻撃が効いてなかった・・・のか？）

元春（超能力が効かないとなると、同じ心理系の能力者か、あるいは・・・）

元春（あるいは・・・！）

元春（もしやこの子は・・・！）

ゆの「でも、どうしよう・・・。あれだけ沢山の綺麗な状態の空き缶、もう集めようが無いよ・・・」

元春「仕方ない・・・。またの日に仕切りなおそうぜい・・・。」

宮子「お別れの言葉もまだだしねー♪」

[>公園

フレンダ「結局、嫌な役回りばっかり押し付けられるこっちの身にもなってほしいってわけよ！」

結標「そうそう！扱う側にも問題があるわよね！」

フレンダ「結局・・・いい友達になれそうね、私達。」

結標「・・・そうね」

滝壺「プリンにあんころ餅を投入・・・」

海原「おはぎもいけるかもしれませんよ？」

滝壺「その発想はなかった」

海原「あなたとなら、餡子街道を突き進めるかもしれません・・・」

滝壺「同感かも」

海原「駄菓子屋を開きましょう！」

滝壺「おー」

滝壺「あ、はまづらもいい？」

海原「従業員は多いほうがいいですね」

滝壺「やった」

[>次の日
[>土御門の部屋





元春「・・・しかし、これはどういうことだぜい」






一方通行「だァかァらァ！お前さっきウノって宣言してなかっただろォが！無効ですゥ！続投しやがれェ！」

垣根「くそっ・・・折角一番で挙がれると思ったのに」

絹旗「ゲームでさえ第一位を取り逃す超第二位ですか。超滑稽ですね。」

麦野「ほれ、ドローフォー無双がお前のところに回ってきたぞ第二位さんよお！！！！」

垣根「ちくしょおおおおお！俺に常識が通用しねえことを思い知らせてやる！！！」

フレンダ「それであのときなんとか機転を利かせてあいつらを助けてやったって言うのに感謝の言葉一つないわけよ。正直愕然としたわけよ。」

結標「あー分かる分かる。本当にそういう時の失望感は半端無いわよねえ」

フレンダ「ねぇ、メールアドレス交換しない？」

結標「了解。今から送るわ」

フレンダ「～♪」

海原「駄目です滝壺さん、レジにそこまで意匠を凝らす必要は無いでしょう？」

滝壺「うなばら。私達は餡子で天下を取ろうとしてたんじゃないの？レジの意匠にまで凝らなければ天下どころか予選落ちだよ？」

海原「滝壺さん・・・！私は間違ってたようです・・・！」

滝壺「大丈夫。私は間違いに気づいてくれたうなばらをよりいっそう応援するよ」

海原「滝壺さん・・・！」

ゆの「大丈夫だった？えーっと・・・」

心理定規「心理定規、でいいわよ」

宮子「めーちゃん！」

心理定規「そのあだ名、ちょっと恥ずかしいわね・・・」

ゆの「えっと・・・ごめんなさい！」

心理定規「大丈夫、あなたは悪くないわよ」

ゆの「でも・・・っ」

心理定規「もう、気にしないの」ﾜｼﾜｼ

ゆの「ひゃっ・・・」

舞夏「ほれ、みんなで鍋食え鍋ー。同じ鍋を箸でつつけば友好の証だぞー」

浜面「俺が一晩かけて結んだしらたきだ。存分に食え」

元春「暗部の連中が何故こんなにも気持ち悪いくらい打ち解けてるんだにゃー・・・？」

[>そして次の日
[>土御門の部屋


元春「まさか朝から夜を通してさらに朝まで我が部屋でオールデイフィーバーとは恐れ入ったぜい・・・」

元春「さて、予定は多少遅れたがこれよりゆの氏と宮子氏のお別れの挨拶をするぜい」

一方通行「寂しくなるなァ」

垣根「また気が向いたら来いよ」

麦野「その面しっかり覚えておくからなぁ！また会ったときはよろしく！」

滝壺「・・・さよなら」

海原「名残惜しいですねえ。また会える機会を楽しみにしておりますよ」

絹旗「超待ってますよ」

浜面「じゃあな」

フレンダ「また来ることを切望するわけよ」

結標「バイバイ」

心理定規「さようなら、ごめんなさい、ありがとう。」

舞夏「おー、また来いよー。もっと腕上げてごちそうしてやるー」

ゆの「・・・ありがとうございますっ！さようならっ！」

宮子「ありがとうございましたっ！」


・

・
・

[>ファミレス前

元春「さて、空き缶については既に手配したぜい」

ゆの「本当ですか！？」

宮子「用意周到！」

元春「ほら、あそこだぜい」

美琴「しかし、潰れた空き缶なんてどうして要るのかしら・・・？
　　　私の磁力にかかれば回収は容易だけれども・・・」

上条「そんなこと上条さんに言われましても困りますよ・・・うう重たい」

御坂妹「磁力が弱くてお姉様の回収の力になれず荷物持ちになるしかなくてすみません、とミサカは自分の非力さを嘆きます」

美琴「いいのいいの、運ぶ人手は多いほうがいいしね♪」

上条「上条さんにその重量の七割がまわってる気がするのですが・・・」

ゆの「あーっ！地下街で会った・・・！」

美琴「おー、ゆのちゃんじゃない！宮子ちゃんも！」

宮子「お久しぶりでございますー」

御坂妹「これはこれはこんにちは、とミサカは再会を喜びます」

上条「おお、また会ったかー。」

元春「再会を喜んでいるところ悪いが、今からこの子達と別れなければならないぜい」

美琴・御坂妹・上条「「「！！？？」」」

元春「この空き缶は帰るための物。これからこの缶でピラミッドを作って欲しいんだぜい」

御坂妹「お言葉ですが、この人は大丈夫なのでしょうか、とミサカは彼の正気を疑います」

美琴「そうよ・・・いくらなんでも話が見えないわ・・・」

上条「あー・・・、なんと説明したらいいんだろうな・・・」

上条（おい！御坂は魔術サイドのことは知らないんだぞ！どうやって説明するんだよ土御門！）

元春（・・・仕方ないにゃー・・・）

元春「まあカミやんに美琴嬢にこうするように頼んだのは俺だし、説明させてもらうにゃー。」

元春「実は俺はパラレルワールド間で物を移動させる能力者でにゃー。ちょっと能力が暴発した結果、この二人がこっちに来ちゃったわけだぜい」

元春「だから元の世界にこの二人を戻すんだが、元に戻すためには俺自身の集中力を上げなければならないんだぜい。」

元春「それに必要なのが、空き缶ピラミッドってわけなんだぜい」

上条（超テキトーだー！大丈夫かこれ！？）

美琴「・・・なるほど」

御坂妹「同上、とミサカは納得の意を示します」

上条（大丈夫だった！）

元春「よし、それじゃあ空き缶ピラミッド製作にかかるぜい！」

全員『おー！』

美琴「・・・って大半の缶が潰れてるんだけど・・・」

上条「いくらバランス感覚が素晴らしくても・・・なあ・・・」

御坂妹「流石に無理があるでしょう、とミサカは八割方諦めた意志を見せます」

元春「ふっふっふ、カミやん、俺が何の打算もなしに計画すると思うてか！」

元春「よし、美琴嬢、この缶を立ててみろ」

美琴「なによこの缶・・・、底が元の角度からほぼ60度にひしゃげてるわよ？立つわけが無いでしょう・・・」

元春「まあ立ててみなって」

美琴「むー・・・」ｺﾄ

元春「そしてここぞとばかりに昨日の準備を明かすぜい！」

元春「宮ちゃん、自分の能力を他の物質に働かせることはできるようになったかにゃー？」

宮子「バッチリですぜ軍曹！」

元春「よし、じゃあ缶を『釣り合わ』せられるにゃー？」

宮子「問題ないです軍曹！」

　↓缶
　<>　ﾋﾟﾀ
￣￣￣

美琴「嘘・・・、立ってる・・・」

宮子「へっへっへー」

元春「これが宮ちゃんの能力、『釣り合い（バランスキーパー）』だぜい」

元春「元々宮ちゃんに才能があったから一朝一夕でここまで応用が利くようになったんだぜい」

ゆの「宮ちゃんすごーい・・・！」

ゆの（私だけ、何も・・・）

元春（大丈夫だぜいゆの嬢。ここまで円滑に事が進んだのはゆの嬢のおかげなんだぜい？）ﾋｿﾋｿ

ゆの（・・・へ？）

元春（実はな・・・）

ゆの（・・・）

ゆの（・・・ッ！）ﾊﾟｧｧｧｧｧ

ゆの「そう、なん、ですか・・・！」

元春「そうだぜい。だから気に病むことなんてこれっぽっちもないぜい。」

御坂妹「そろそろ手伝ってください、とミサカは働かぬものに仕事を与えます」

元春「おー、もちろん手伝うぜい」

ゆの「・・・」ﾆｺｯ

[>夕方

元春「よし、出来たぜい」ﾌｨｰ

上条「お疲れ様ー」

美琴「それにしても歪なピラミッドねぇ・・・ほとんどひしゃげてて立つことすら危ういものばっかりなのに・・・」

御坂妹「この世紀の光景をMNWで配信しましょう、とミサカは全ミサカにイメージデータを送信します」

ゆの「本っ当にありがとうございました！あと、ご迷惑を・・・」

美琴「いいのいいの、ちょっとピラミッドも楽しかったし・・・ね？」

ゆの「・・・はい！」

宮子「それじゃあ、みなさん、ちょっとの間でしたがさようならーお元気でー！」

美琴「さようなら。ゲコ太の恩は一生忘れないわ！」

上条「バイバイ。今度来た時はよろしくな」

御坂妹「さようなら、とミサカは再会を期待しつつ別れの言葉を放ちます」

ゆの「ありがとうございました！さようならー！」

宮子「お元気でー！あ、カエル大切にするねー！」

・・・ｼｭﾝｯ





上条「・・・行ってしまったな」

美琴「・・・ええ」

御坂妹「また会えますよ、とミサカはベタな台詞を言ってみます」

元春「・・・」ﾆｶｯ





・

・
・

[>窓のないビル内

元春「しかしまあよくもあんな二人をパラレルワールドから引っ張ってくるとは大掛かりな・・・」

☆「フフフ、驚いたか？」

元春「出口の術式は簡単なのに入口の術式が異常に難しいからあの術式はもうやりたくないな」

☆「あの吉野屋という教師は凄いな。私でも驚くほど複雑な術式を無意識に美術準備室に組んでいる。
　　こちらでする準備はほんのちょっとでよかったわけだ」

☆「ところで、そろそろ私の目的を知りたいところだろう？」

元春「ふん、教えてくれる気はどうせ無いんだろう？」

☆「まあそういうな。今回の二人を呼び寄せたのは『私の計画に暗部が必要なくなった』からなのだよ」

元春「じゃあ俺達を一気に殺せばいいだろう？」

☆「そういう単純なものじゃなくてね。それだと私の計画に若干の不具合が生じるのだよ。」

元春「で、和解させた・・・と」


☆「そう、『神（ウメス）』を投影された聖人が必要だったのだよ」

元春「そんな神は聞いたことが無いな」

☆「パラレルワールドの方の神だからな」

☆「彼女自身、聖人としての自覚は無いが、神（ウメス）そのものを投影されてるのだ。歩く使徒十字と言ってもいいだろう」

☆「彼女の周りには彼女にとって都合のいい世界が出来る。」

☆「彼女にとっての都合のいい世界とは、『仲良くみんなが暮らしていける世界』だ。」

☆「彼女の周りに暗部を集めれば、彼女にとって都合の良くなる世界になる、つまり彼女の周りはみんな仲良く和解した世界になるわけだ」

元春「・・・釣り合い（バランスキーパー）は？」

☆「なあに、護衛役といったところだよ。なんせ聖人といっても彼女は物理的な力を持たないし、
　　何より、彼女が居ないと気分がふさぎこみ、聖人としての力を発揮しなかっただろうしな」

元春「・・・」

☆「それに、彼女おかげでお前の術式も成功しただろう？」

元春「・・・それだけか？」

☆「ふふふ、鋭いな。勿論それだけではないよ」

☆「私も、少しばかりの癒しが欲しかったのだよ。彼女の食事姿は・・・とても好きだからな。」

元春「・・・同感だ」

[>ひだまり荘203号室

ゆの「宮ちゃんダイエットグッズがいっぱいだけど、ここどこ？」

宮子「うーん、窓からみえるは見慣れた庭ー」

ゆの「と、いうことはここはひだまり壮の203号室・・・！」

宮子「帰ってきたんだ！」

[>ひだまり荘


ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

宮子「うおー！ヒロさん！沙英さん！ただーいまー！」

ヒロ「ひゃっ！み・・・宮子ちゃん？」

ゆの「ご迷惑をおかけてすいません・・・」

ヒロ「ゆ・・・ゆのさん？」

沙英「宮子・・・？ゆの・・・？」ｼﾞﾜﾘ

ヒロ「よかった・・・本当に良かったあああああああああ！」ﾌﾞﾜｯ

宮子「おおおお、ヒロさんあまり強く抱きつかないでふわふわしてるｙｹﾞﾌｯ」

ヒロ「もう！人が心配してたって言うのにー！」

ゆの「すいません・・・」

沙英「良かった・・・うん、良かっ・・・た・・・」

ゆの「本当に心配をおかけしてすいません・・・！」

[>ばんごはん（Hiro's room）


沙英「無言でメモ書きすらないもん、心配したよ？」

ヒロ「そうそう、夜も眠れなかったわ！」

ゆの「・・・すいません」

ヒロ「あああ、責めてるわけじゃないのよ？ゆのさん。ただ心配だっただけで・・・」

宮子「ストレス太りとかしたー？」

ヒロ「もうー！相変わらずなんだからー！」

ヒロ「ところで、そのカエルさんは？」

沙英「見慣れないキャラクターだよねぇ」

ヒロ「そういえば今まで聞かなかったけど、今までどこへ行ってたの？」

ゆの「・・・」ﾆｺｯ

宮子「・・・」ﾆｺｯ

ゆの「学園都市だよ！ね、宮ちゃん！」






[>完