2: ◆yz988L0kIg 2018/07/20(金) 00:57:52.82 ID:IrDFgmoc0
雪美「…………………」

モバP「雪美か、どうした?」

雪美「………………………」

モバP「えっ?なに?」

雪美「…………………………」

モバP「黙り込んで一体どうしたんだよ」

雪美「………………」

モバP(なんなんだ一体……)

モバP(そういえばオーディションのときもこんな感じだったっけ?)

モバP(それにしてもわざわざ近寄ってきて黙り込んで、なんなんだ)

雪美「………………………」ペシッペシッ

モバP「あっ、こら膝を叩くな皿が割れるだろ」

モバP(なんで急に膝なんか殴るんだ……しかも意外と痛い………)

モバP(膝……?もしかして膝に乗せてほしいのか?)

モバP「膝に乗りたいのか?」

雪美「…………」コクッ

モバP「乗りたいなら最初からそういえばいいのに」

雪美「……」ペシッ

モバP「いてっ」

引用元: 【モバマス】雪美「………………」 



3: ◆yz988L0kIg 2018/07/20(金) 00:58:51.17 ID:IrDFgmoc0

雪美「………………」

モバP(よく考えたら膝に乗られると仕事しにくいな)

雪美「……………♪」

モバP(まぁ、できないこともないし…いいか)

ちひろ「只今戻りました〜」

モバP「お疲れ様です」

ちひろ「雪美ちゃん、なんだか楽しそうですね」

雪美「うん……モバP……お仕事……見ながら…。ゲーム……楽しい…………」

モバP「喋った!」

ちひろ「当たり前じゃないですか、雪美ちゃんだって喋りますよ」

ちひろ「一部のキャラしかボイスがついてないソシャゲじゃないんですから」

モバP「いやいや違うんですよ。さっきまで雪美ちゃん一言も喋らなくて」

ちひろ「あら、そうだったんですね」

モバP「そうだよな?」

雪美「………………」ペシッ

モバP「こらっ、人の太ももを叩かない」

4: ◆yz988L0kIg 2018/07/20(金) 01:00:14.81 ID:IrDFgmoc0

雪美「……………………」

モバP「ずっとこんな調子なんですよ」

ちひろ「ふふっ、仲が良いんですね」

モバP「そう見えますか?」

ちひろ「はい、だって仲が悪かったら膝に乗らないと思いますよ」

モバP「まぁ、それはそうですけど」

ちひろ(雪美ちゃんもまだまだたくさん甘えたい時期なんですね)

モバP(雪美ちゃんも意外とソシャゲとかやるんだな〜)

モバP(そういえばありすや紗南ともよく遊んでるっけ?)

雪美「……………?」

モバP「ごめんな勝手に見て。雪美ちゃんも、スマホで遊ぶんだな〜って思ってさ」

雪美「……………………」

モバP「なんで今日は俺と口をきいてくれないんだ?」

雪美「……………………」

モバP「俺のこと嫌い?」

雪美「……………」フルフル

モバP「怒ってる?」

雪美「…………」フルフル

モバP「じゃぁなんなんだ一体……」

5: ◆yz988L0kIg 2018/07/20(金) 01:01:10.13 ID:IrDFgmoc0

雪美「……………」グイッ

モバP「わっ、いきなり人の顔にスマホを近づけるんじゃない!」

雪美「…………………」

モバP「ん?なんか虹色に光ってるけど…これ押せってことか?」

雪美「…………………」コクコク

モバP「なんだかわかんねぇけど貴重なガチャなのにいいのか?」

雪美「………………」コクッ

モバP「よし、押すぞ…」ポチッ

雪美「……………………」

モバP「わっ、なんだこの魚…カツオか?悪いななんかダサいキャラ当てちゃって」

雪美「……………………♪」

モバP「えっ、これあたりなのかよ…うそ……」

モバP「まぁ、喜んでくれてなによりだよ…」

雪美「………………」

モバP「ソシャゲはいいよな」

モバP「さっきみたいにオーディションとかでも素質ある子の履歴書が虹色に光ったりしねぇかな」

雪美「……………」ペチッ

モバP「うそうそ。オーディションに来てくれる子は皆大当たりというか…来てくれるだけで嬉しいよ」

雪美「……」

モバP「あっ、喋ってる場合じゃなかった、仕事仕事」カタカタカタ

6: ◆yz988L0kIg 2018/07/20(金) 01:01:39.89 ID:IrDFgmoc0
雪美「……………………………」

モバP「…………あ~腹減ったな……」カタカタカタ

雪美「………………!」

雪美「……………………」トントン

モバP「ん?どうした、降りるのか?」

雪美「………………」コクッ

モバP「はいどうぞ」

モバP(それにしてもなんで雪美は一向にしゃべらないんだ)

モバP(拗ねてるわけでもなさそうだし……そういう遊びなのかな)

モバP(雪美も何処かにいったし、ちゃんと仕事しよ)

雪美「……………」トントン

モバP「どうしたの?」

雪美「………………」トントン

モバP「えっ、また膝乗るの?」

雪美「…………」コクッ

モバP「わざわざカバン持ってるから出かけるのかと思った」

雪美「……………」フルフルッ

モバP(なんでわざわざカバン取ってきたんだ?)

7: ◆yz988L0kIg 2018/07/20(金) 01:02:21.68 ID:IrDFgmoc0
雪美「……………」ガサガサッ

モバP(まぁいいや、集中集中)

雪美「…………」グイッ

モバP「うがっ…なんだよいきなり」

雪美「……………」グイグイッ

モバP「うっ……いきなり口に食べ物を突っ込むなよ」

雪美「………………」

モバP「イチゴ味の飴……?」

雪美「………………」コクッ

モバP「いいのか雪美のおやつもらっちゃって」

雪美「………………」コクッ

モバP「意地でもしゃべらないのね」

雪美「………………」

モバP「まぁ、大体なんとなくわかるからいいけど」

8: ◆yz988L0kIg 2018/07/20(金) 01:02:57.71 ID:IrDFgmoc0
雪美「……………………♪」

モバP「………………」カタカタカタ

雪美「…………………」ジーッ

モバP「…………………」カタカタカタ

雪美「…………………」ジーッ

モバP「………………あっ、ミスった……」カタカタカタ

雪美「…………ンギャァ」

モバP「ん?今なんか言ったか?」

ペロ「呼んだかい?」

モバP「わっ、ペロか」

ペロ「にゃにゃっ」

モバP「わっ、こら人の身体を登るな」

雪美「………………お願い…ね…」

ペロ「雪美もなかなか意地悪だね。いや、いじらしいというべきかな」

モバP(何言ってるかわからないけど、喋ってる…のか?)

ペロ「にゃぁ~」

モバP「おいこら、キーボードの上で昼寝するやつがあるか!業務妨害だぞ!」

9: ◆yz988L0kIg 2018/07/20(金) 01:03:25.82 ID:IrDFgmoc0
雪美「………………」ジーッ

モバP(えっ、なんで睨まれてるんだ)

雪美「………………」ジーッ

モバP「えっ、なに?」

モバP(キーボードは使えないし…どうすりゃいいんだ…)

ペロ(キミも存外察しが悪いね。雪美が苦労するはずだ)ジーッ

モバP「ペロまで、なんでそんな睨んでくるんだ」

雪美「…………………」ジーッ

モバP「もしかして、遊んでほしかったのか?」

雪美「……………………」コクコクッ

モバP「それならそうと最初から言えばいいのに…」

モバP「もしかして、自分から言わずに気づいてほしかったのか?」

雪美「うん…………」

モバP「わっ、喋った」

雪美「モバPと……言葉…要らないって…………思った…………」

雪美「だから…………ずっと…黙ってた……………」

雪美「ずっと………伝わらない………………、すごく…………不安…だった……………」

雪美「でも……………伝わった………………。想い…………通じた………」

雪美「やっぱり………魂…………つながってる…………。ね……………ふふっ……」

モバP「尊い…………………」

雪美「尊い……………?」

モバP「………………………」バタッ

雪美「モバP……どうしたの……?」ユサユサ

比奈「あー、これは尊死ッスね」

奈緒「雪美ちゃんの可愛さにやられたんだな。まぁほっときゃ生き返るさ」

雪美「今度は……モバPが…黙っちゃった…ね……。ふふっ………」

おしまい