1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:52:24 ID:IV8DxnuM
幼「なんだよ男。ボク急いでるんだけど」

男「お前には恥じらいがないのか?」

幼「何それ、美味しいの?」

男「そんな短いスカートで、全力疾走してたら」

男「中身見えちゃうだろっ!」 


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2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:52:51 ID:IV8DxnuM
幼「あぁ、コレ?」

男「バカ!往来でスカートをまくるな!」

幼「あははっ。大丈夫、中身はスパッツだから」

男「そう言う問題じゃねぇ!」

幼「別にボクは恥ずかしくないって」

男「幼馴染として、俺が恥ずかしいよっ!」 

3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:54:02 ID:IV8DxnuM
幼「ちょっと意味解んない」

幼「ホント、急いでるんで、また後でねっ」

男「おい!幼っ!」

幼「はははっ。男、ボクの格好をとやかく言いたいならっ」

幼「ボクに追いついてご覧よっ!」

男「…」

男「…くそっ」 

4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:54:32 ID:IV8DxnuM
幼「改めて、おっはよう、男!」

男「またHRギリギリまで、朝練か?」

幼「そうだよっ」

幼「来週の練習試合に向けて、みんな気合十分だからねっ」

男「…おう、頑張れよ。精一杯応援すっから」

幼「ボクはやるよーーーーっ!」

担任「やる気があるのは良い事だが、自分の席に着け、幼」

幼「あ、あははっ。すみませんっ、先生」 

5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:55:03 ID:IV8DxnuM
幼「はーい!パスパス!こっちフリーだよっ」

幼友「幼っ!」
シュッ

幼「幼友、ナイスパス!」
バサッ

女バスA「ナイスシュート、幼!」

女バスB「ちぇー。綺麗に抜かれちゃったー」

女バスC「幼、速いねー」

幼「ボク、小さいからっ、速さでカバーしなきゃねっ!」 

7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:55:36 ID:IV8DxnuM
女バスD「さぁ、私達も負けてられないよっ!」

キャプテン「その通り!1本取るよっ」

女バスC「はいっ!」

幼「こっちも行くよ!」

幼「この1本、絶対止めるよっ!」 

8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:56:50 ID:IV8DxnuM
幼「はぁー。今日も疲れた~」

キャプテン「そうね。コート内で幼が一番走ってたもんね」

幼「熱血!集中!ひらめきっ!」

幼「背が足りない分は、そう言う…根性でカバーですっ!」

キャプテン「根性ね、フフフ」

幼「はいっ!根性ですっ!」 

9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:57:24 ID:IV8DxnuM
監督「ウチのガードは幼で決まりだね」

キャプテン「はい、ウチのチームは全体的に速い選手が多いですけど」

キャプテン「幼の速さと、あのスタミナは強力な武器です」

監督「それにコート全体をよく見ているよね」

キャプテン「そうですね。試合の組み立て方も上手いです」

キャプテン「シューターとしてもそこそこ良いんですが…」

キャプテン「やっぱり高さが足りないですからね」 

11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:58:01 ID:IV8DxnuM
監督「うん。ポイントガードとして、スタメンで使おう」

キャプテン「はい」

キャプテン「…あと」

監督「なぁに?」

キャプテン「根性、ありますしね。ふふふ」

監督「根性ね…確かに。ふふ」

監督「来週の試合、絶対勝ちましょう!」

キャプテン「はい!」 

12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/19(火) 23:59:28 ID:IV8DxnuM
幼「幼友、帰りどこか寄って行く?」

幼友「いやぁ、私はパス。帰って眠りたいよ」

幼「そっかー。じゃあ一緒に帰ろっ」

幼友「はいはいー」

幼「ボク、先に校門の所で待ってるよっ」

幼「はいよー」 

13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:00:00 ID:BI3oos0c
イケメン「…やあ、幼ちゃん」

幼「あ、先輩、お疲れ様でーすっ」

イケメン「今帰り?」

幼「はいっ。先輩も今帰りですか?」

イケメン「…良ければ一緒に帰らないかい?」

幼「あ、幼友と一緒に帰る約束してるんですけど良いですか?」 

14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:00:33 ID:BI3oos0c
イケメン「うーん。先に2人で帰らない?」

幼「でも、約束してるんでっ。すみません先輩っ」

イケメン「そうかい。それじゃ、僕はお先に、ね」

幼「お疲れ様でしたーーっ」

幼友「幼、おまたせーって、あれ?」

幼「早かったねっ。さあ帰ろう!」

幼友「今の、男バスのキャプテンさん?」 

15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:01:08 ID:BI3oos0c
幼「うん、そう。一緒に帰ろうって言われたけど」

幼「2人で帰ろうって言われたから、断ったよ」

幼友「学校一の色男からの誘いを断るなんて」

幼友「アンタ、相変わらずだねぇ」

幼「なんの事さ?意味わかんない」

幼「そんな事より、早く帰ろうっ」

幼「ボク、お腹空いちゃったよー」

幼友「はいはい、帰ろ帰ろ」

?「…」 

16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:01:40 ID:BI3oos0c
幼「じゃね、幼友!また明日、朝練で会おうねっ!」

幼友「いやぁ、寝過ごしたらごめんね?」

幼「朝、起こしに来るよっ?」

幼友「ちゃんと、起きます!朝練出ます!」

幼友「アンタの起こし方は熱血すぎるから!」

幼「明日も練習頑張ろうねっ!」

幼友「お休み、幼」

幼「お休みっ、幼友!」 

18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:02:13 ID:BI3oos0c
男「おーい、幼~」

幼「あ、男!やほー!」

男「今帰りか?」

幼「そうだよっ」

男「おばさんたち、今日も遅いんだろ?」

男「ウチで飯食って行けよ」

幼「ホント?助かるよっ」 

19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:02:40 ID:BI3oos0c
男「ほら、召し上がれ!」

幼「おぉー!男の手料理っ!」

幼「いただきまーーーーすっ!」

男「元気一杯だな、幼」

幼「それがボクのとりえだからねっ!」

男「元気なのは良い事だ!遠慮しないでたくさん食べろよ」

幼「わーーい」 

20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:03:20 ID:BI3oos0c
幼「…相変わらず美味しいねぇ」
モグモグモグ

男「そう言ってもらえると、嬉しいよ」

幼「もう、男、コックさんになったら?」
モグモグ

男「それほどの味では無いだろう」

幼「いやいや、ご謙遜を」
モグモグ 

21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:03:55 ID:BI3oos0c
男「そんな事よりな、幼」

幼「なぁに?」
モグモグ

男「ちょっと、食べながらで良いから聞いてくれ」

幼「うん」
モグモグ

男「朝の事だけどな?」

幼「朝?何かあったっけ?」
モグモグ 

22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:04:45 ID:BI3oos0c
男「あのな、幼。お前は…」

幼「男、おかわりっ!」

男「おぅ、はいはい」

幼「で?朝、何だっけ?」

男「お前、もっと自分の格好に頓着持てよ」

幼「格好?あぁ、このスパッツの事?」 

23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:05:50 ID:BI3oos0c
男「だから、スカートをまくるな!」

幼「別にいいじゃん、ボクは気にしないよっ」

男「幼が気にしてなくても、周囲は違うんだよっ」

幼「?」
モグモグ

男「お前はその…可愛い女の子なんだから」

幼「ぶはっ、ごほごほっ」

男「うわっ、大丈夫か、幼!?」 

24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:06:35 ID:BI3oos0c
幼「男が急に変な事言うから、吹いちゃったじゃんか!」

男「ほら、これで顔拭けよ」

幼「ありがと、男」

男「でもな、幼」

男「あくまでも一般的な目線で見てだがな?」

幼「なんだよ、もう。男ってば」

男「幼はかなり可愛いと思うんだ」 

25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:07:17 ID:BI3oos0c
幼「また、変な事言って!」

幼「ボクみたいな子が可愛い訳ないじゃんか」
モグモグ

男「もっと自覚しろよ。厄介な事に巻き込まれる前にさ」

幼「そんな事言っても、どうにもなんないよっ」
モグモグ

幼「ボクなんて、ガサツだし、喋り方も変だし」
モグモグ 

26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:08:05 ID:BI3oos0c
幼「食い意地張ってるし、女の子っぽい所一個もないし」
モグモグ

幼「元気しかとりえのない、平凡な女の子だもん」
モグモグ

男「…まぁ、そう言う所も、幼の長所だけど」

男「本当に、変なのに絡まれないように、気をつけろよ」

幼「…」
モグモグ

男「はぁ…」 

27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:08:51 ID:BI3oos0c
幼「ごちそうさまっ!」

男「はい、お粗末様」

幼「お腹ペッコペコだったから、助かったよ!」

幼「ありがとねっ、男っ」

幼「洗い物、手伝うよっ」

男「いいよいいよ。練習で疲れてるだろ?」 

28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:09:26 ID:BI3oos0c
幼「でも、悪いよ」

男「いいから、風呂にでも入って、ゆっくり休みなよ」

男「明日も朝練あるんだろ?」

幼「じゃあ、お言葉に甘えちゃうねっ」

男「あいあい」

幼「それじゃ、おやすみっ、男!」

男「おやすみ、幼」 

29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:10:09 ID:BI3oos0c
幼「それじゃ、行ってきまーっす!」

幼母「気をつけてね、幼」

幼「はいはーい!」

男「おはよう、幼」

幼「おっはよう、男!」

男「今日も制服で全力ダッシュの構えだな?」

幼「そうだよっ!」

男「はぁ…」 

30 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:10:50 ID:BI3oos0c
幼「男、朝からため息?縁起悪いよっ」

男「せめてジャージで全力ダッシュしろよ」

幼「あはは。ジャージだとあっつくってさっ」

幼「それじゃ、男も早朝ジョギング頑張ってねっ!」

男「あぁ、それじゃまた後で、教室でな!」

幼「行ってきますっ!」

男「いってらっしゃいー」

男「…」

男「…はぁ」 

31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:11:33 ID:BI3oos0c
キャプテン「それじゃ、今朝の練習はここまで!」

部員一同「お疲れ様でしたっ!」

監督「あー、これから一週間後の練習試合のスタメンを発表する」

部員一同 ザワザワ

監督「いくら去年の県大会優勝チームとはいえ…」

監督「同じ高校生!やってやれない事はないっ!」

部員一同「はいっ!監督!」 

32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:12:07 ID:BI3oos0c
監督「それではメンバーを発表する!」

監督「まずは1番、ポイントガード…幼!」

幼「え?ボク?」

監督「そうだよ、幼」

幼「あ、あの…ボク…」

キャプテン「大丈夫、自信持って、幼!」

キャプテン「私も監督も、考えた上でのスタメンだよ」

監督「あなたなら十分やれる!」 

33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:12:45 ID:BI3oos0c
幼「で、でも…」

キャプテン「熱血!集中!ひらめきっ!」

キャプテン「足りない所は根性でカバー!でしょ?」

幼「!」

キャプテン「みんなで頑張って、絶対勝とう!」

幼「わかりましたっ!ボク、精一杯頑張りますっ!」

監督「うんうん。それじゃ、スタメン発表に戻るよ!」

監督「次に2番シューティングガード…」 

34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:13:35 ID:BI3oos0c

幼「改めておはよう、男っ!」

男「おはよう、幼」

男「でも、もうちょっと余裕持って教室に来いよ」

男「今日もギリギリだぞ?」

幼「えへへっ」 

36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:14:21 ID:BI3oos0c
男「嬉しそうだな?何かあった?」

幼「ボクね、今度の試合、スタメンに選ばれたんだ!」

男「おお!おめでとう、幼!やったじゃん!」

幼「ありがとっ、男。えへへ」

男「自主練も頑張ったもんな!」

幼「試合、頑張るよっ!」 

37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:15:08 ID:BI3oos0c
幼「はぁっ。今日の練習もハードだったねっ」

幼友「ホントにね~。まぁ天才の私には物足りないけどね!」

幼「ホント?じゃあ帰り道の公園で、一緒に自主練しようよっ!」

幼友「…ごめんなさい。天才って嘘でした。凡人の私はもう限界っす」

幼「なぁんだ、つまんないのー」 

38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:15:43 ID:BI3oos0c
イケメン「やあ、幼ちゃん。奇遇だね」

幼「あ、先輩!今日も会いましたね!!」

幼友「お疲れ様です、先輩も今帰りですか?」

イケメン「そうなんだよ。一緒に帰らないかい?」

幼「いいですよっ。ね?幼友?」

幼友「え?う、うん。いいよ」

イケメン「それじゃ、帰ろうか」 

39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:16:21 ID:BI3oos0c
イケメン「フフ。幼ちゃんはいつも元気だね」

幼「いやあ、それだけがボクのとりえですからっ!」

幼「褒められると嬉しいですっ!」

イケメン「フフフ。とりえは他にもあると思うけどね」

幼友(何コレ、私完全に蚊帳の外じゃん…)

幼友(てか、先輩のねっとりとした視線に気付いて、幼っ) 

40 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:17:11 ID:BI3oos0c

幼「それじゃ、ボク達はこっちなんでっ」

イケメン「ハハハ。楽しかったよ、2人とも」

イケメン「それじゃ、またね」

幼「はいっ!さようならっ!」

幼友「お疲れ様でしたー」 

41 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:18:11 ID:BI3oos0c
幼友「…あのさぁ」

幼「何?」

幼友「幼、昨日も先輩に声かけられてたよね?

幼「校門前で、たまたま会ったねっ」 

42 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:18:47 ID:BI3oos0c
幼友「先輩、帰り道中、幼の事だけ見てたよね?」

幼「そう?」

幼友「そうだったよ。話しも私には話しかけてこなかったし」

幼友「ていうか、ちょっと怖かったよ、イケメン先輩」

幼「幼友、ひどい事言うなぁ」

幼友「いやいや、マジでさ」 

43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:19:20 ID:BI3oos0c
幼「人の事、悪く言っちゃダメだぞっ、幼友」

幼友「でも…」

幼「それじゃ、明日も朝練頑張ろうねっ!」

幼友「あ、うん。また明日ね」

幼友(これは…男君に相談、かなぁ) 

44 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:20:03 ID:BI3oos0c
男「ん?話し?」

幼友「そ、ちょっと時間ちょうだい」

男「いいけど、ここじゃダメなの?」

幼友「ちょっと、誰にも聞かれたくない話しなんで」

男「あいあい。お前らの練習終わった後か?」

幼友「うん。ちょっと1年の靴箱前で待ってて欲しいんだ」

男「1年?まぁいいか。了解」 

45 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:20:43 ID:BI3oos0c
幼「あれ?幼友は?」

女バスA「すっごい速さで着替えて、出てったよ」

幼「へぇ。いつもはモタモタしてるのにっ」

女バスB「彼氏じゃない?彼氏」

幼「幼友に彼氏…ねぇ?」

幼「ボクには恋とか、わかんないやっ」

キャプテン「幼は磨けば、絶対光ると思うんだけどな」

女バスA「私も思う!幼、可愛いよね!」 

46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:22:18 ID:BI3oos0c
幼「いやぁ、ボクなんて全然可愛くないですよ」

女バスD「過度な謙遜はイヤミですぞ、幼ちゃん?」

幼「でも、本当に、そう言うの、わかんないです…」

キャプテン「もうちょっと身だしなみに気を配っても良いかもね?」

女バスB「言葉使いも、もうちょっと女の子らしくしてみれば?」

幼「男にもそんな感じの事いわれたなぁ」

キャプテン「男君?あぁ、あの1年の時、男バスに居た…」

女バスA「あぁ、あの子だよね、すっごい足の速い…」

幼「男はボクの幼馴染なんですよっ」 

47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:23:02 ID:BI3oos0c
女バスB「へぇ…幼とどっちが速いのかな?」

幼「昔は男の方が速かったけど…」

幼「1年の時、足を怪我して、走れなくなっちゃって」

幼「それで、男はバスケ辞めちゃったんですよっ」

キャプテン「そうだったんだ…足の怪我ね…」

幼「とっても残念ですけど、本人は結構あっさり辞めちゃったんだよなぁ」 

48 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:23:56 ID:BI3oos0c
幼友「ごめん、ごめん。待った?」

男「いや、全然」

幼友「良かった、誰とも会ってない?」

男「誰か?」 

49 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:24:31 ID:BI3oos0c
幼友「…例えば、男バスのイケメン先輩とか」

男「!」

幼友「会ってないよね?」

男「見てないな…あいつがどうかしたのか?」

幼友「男、怒ってるの?」 

50 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:25:16 ID:BI3oos0c
男「いいから、あの野郎がどうかしたのか?」
ガシッ

幼友「ちょ、痛いよ、男」

男「あ、ああ…すまん、幼友」

幼友「男、イケメン先輩と何かあったの?」

男「まぁ、前にちょっと、な」

幼友「男がバスケ辞めたのと関係ある?」

男「…」

幼友「じゃあ、幼とは関係ある?」

男「!」 

51 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:25:56 ID:BI3oos0c
幼友「普段表情を出さない分、驚いた顔がわかりやすいね、男」

男「…幼友、あいつが何かしてるのか?」

男「話しって、その事なんだろう?」

幼友「あの、間違いかもしれないけどさ」

幼友「…一昨日と昨日、幼の帰りを待ち伏せしてたみたいで…」

男「!!!!!」

男「…詳しく聞かせてくれ」 

52 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:26:38 ID:BI3oos0c
男「なるほど…」

幼友「ちょっと心配でさ」

男「あぁ、よく話してくれた。ありがとう、幼友」

幼友「これからは部活終わりは幼と一緒に帰るよ」

男「あぁ、頼む」 

53 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:27:23 ID:BI3oos0c
幼友「あ、幼が来た」

男「…」

幼友「!やっぱり校門で待ち伏せてたね…」

男「あの野郎…」

幼友「わ、私、邪魔してくるねっ」

男「頼む、幼友!」 

54 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:28:23 ID:BI3oos0c
幼友「おーい、幼!」

幼「あれ?幼友、どうしたの?」

幼友「きょ、教室に忘れ物を取りに行ってたんだよ」

幼「そうなんだ~。先に帰っちゃったかと思ったよっ」

幼友「あ、こんばんは、イケメン先輩!」

イケメン「…やあ、幼友ちゃん」 

55 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:29:04 ID:BI3oos0c
幼「3人で一緒に帰ろうよ!」

幼友「ちょっと、幼。私、帰りに買い物に行きたいんだけどっ」

幼「え?何買うの?」

幼友「ちょっと…こっちきて」

幼「なんだよ、幼友。何を…」

幼友「ちょっと新しいブラとか買いたいからさ…」

幼「えー、今から?」

幼友「いいじゃん!お願いっ!」 

56 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:30:01 ID:BI3oos0c
幼「先輩、すみません。幼友の買い物に付き合う事になっちゃって」

イケメン「良いよ良いよ。それじゃあ、僕はここで」

幼「はいっ!お疲れ様でしたっ!」

イケメン「…幼友ちゃんも、ね?」
ギロッ

幼友「は、はいっ。すみません、先輩」

幼友(あの人、あんな目するんだ…超怖いし!) 

57 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:30:50 ID:BI3oos0c
幼「さぁ、いよいよ明日は練習試合だよ!」

男「あぁ、頑張れよ、幼。応援しに行くからさ」

幼「熱血!集中!ひらめき!」

幼「ボクはやるよっ!ポイントガード王に、ボクはなるっ!」

男「それだけ元気なら、明日の試合は大丈夫だな」

幼「元気だけがとりえだからねっ!」 

58 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:31:29 ID:BI3oos0c
男(幼友のおかげで、今日までは何もなかったけど)

男(あの野郎の事だ…)

男(きっと、明日の練習試合の後、どさくさにまぎれて…)

男(…今度は絶対守る!) 

59 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:32:34 ID:BI3oos0c
…過去…
幼「あっ!?だ、誰?」

?「…」

幼「いっ痛いよっ!誰?」

幼「手足の縄、解いてっ!この目隠しも取ってよっ!」

?「…」

幼「誰なんだよっ!」

?「うるさいっ!黙れっ!」
ガスッ

幼「」 

60 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:33:27 ID:BI3oos0c
?「ククク、気絶したか。丁度良い…」

?「全く、可愛いなぁ幼ちゃんは」

?「今年の1年の中ではトップクラスだよ…」

?「無防備にスパッツ見せつけて…」

?「僕を誘ってたんだろう?」

?「今、僕の物にしてあげるよ…」 

61 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:34:13 ID:BI3oos0c
ガンッ!ガンッ!ドガッ!

男「幼っ!」

?「なっ?お前は!?」

男「イケメン先輩…幼に、何してるんですかっ!」

イケメン「何故ここに居る?全員ランニングを命じたはずだぞ?」

男「そんな事は関係ねぇ!幼から離れろ、変態!」 

62 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:35:02 ID:BI3oos0c
イケメン「変態?この僕が?」

イケメン「学校一のイケメンで、成績優秀なこの僕を」

イケメン「変態だと?」

男「あぁ、変態だね、このクソ変態野郎!」

男「絶対許さねぇぞ!」

イケメン「こっちの台詞だよ!」 

63 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:35:51 ID:BI3oos0c
男「はあっ…はあっ…」

イケメン「ぅう…」

男「こ、金輪際、幼に、はぁ、近づくなっ!」

男「今度やったら、絶対許さないぜ!」

イケメン「…」

男「幼!幼!しっかりしろ!」

幼「」

男「保健室に連れて行かなきゃ…」 

64 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:36:35 ID:BI3oos0c
イケメン「…っく」


グサッ

男「あっつ…」

イケメン「ざまぁ…み、ろ…」
・ 

65 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:37:29 ID:BI3oos0c
男(大好きなバスケ部を廃部にしたくなかったから)

男(俺は被害届を出さなかったけど…)

男(やっぱり失敗だったか…)

男(あの時は俺の足だけで済んだけど…)

男(幼は目隠しのせいで、あの時、誰に襲われたのか知らない)

男(あいつがまた幼に近付いてくるなら)

男(俺が、守る)

男(幼…) 

66 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:38:26 ID:BI3oos0c
審判「それでは試合開始します!」

部員一同「はいっ!」

相手部員一同「はいっ!」


男「始まったな…。幼、本当にポイントガードなんだな…」 

67 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:39:11 ID:BI3oos0c
「1番、オッケー!」

「パス!回して行こう!」
「ここは絶対死守だよっ!」

「リバウンド、絶対取るっ!」

「速攻!行くよっ!」
「まだ4点差!追いつけるよっ!」 

68 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:39:37 ID:BI3oos0c
「ガード甘いっ!」

「うそっ!?抜かれたっ!」

「あの1番、速いっ」
審判「試合終了!!」 

69 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:40:40 ID:BI3oos0c
幼「やったっ!勝ったっ!」

キャプテン「さぁ、みんな。整列だよ!」

部員一同「ありがとうございましたっ」

相手部員一同「ありがとうございましたっ」
相手キャプテン「強くなったわね、そちらのチームは」

キャプテン「フフフ。インターハイに行くのは、ウチだからね?」

相手キャプテン「負けないわよ!」 

70 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:41:31 ID:BI3oos0c
男(凄かったぞ、幼。よく頑張った!)

男(…さて、と)


?「おい、お前」

男「ん?アンタ誰?」

?2「いいから付いてこいよ」

男「あぁ、そう言う事っすか」

?3「こっちだ…」

男「はいはい…」 

71 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:42:19 ID:BI3oos0c
監督「みんな、良く頑張った!」

監督「私、感動しちゃったよ!」

キャプテン「まぁまぁ、監督」

監督「はっ!そうだったね!」

監督「この後、祝勝会の準備をしております!」

監督「焼肉だよっ!今日は私のおごりだーーーー!」

部員一同「やったー!」

監督「シャワー浴びて、着替えたら、職員駐車場に集合ね!」 

72 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:43:05 ID:BI3oos0c
幼「あれー?おっかしいなー?」

幼友「どしたの?幼」

幼「うーん。教室に携帯電話忘れたみたい」

幼友「マジで?」

幼「うん、ちょっと走って取って来るよ!」

幼友「先に駐車場行ってるからねー」

幼「はいはーい」
・ 

73 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:43:49 ID:BI3oos0c
幼「あ、あった携帯。良かったー」

幼「って、ありゃ?充電切れてる…」

イケメン「おや、幼ちゃんじゃないか」

幼「あ、先輩!どうしたんですか、2年の教室棟で」

イケメン「ちょっと先生に頼まれ事をされてね」

イケメン「そんな事より、大活躍だったね!」

幼「いやあ、ボクだけじゃ何も出来ないですよっ」

幼「バスケットはチームプレイですからねっ!」

イケメン「ハハハ。その通りだね」 

74 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:44:37 ID:BI3oos0c
幼「あ、ボクそろそろ行かなきゃ!」

イケメン「あぁそうそう。女バスの監督から伝言があったんだ」

イケメン「祝勝会、体育館でやるんだって」

幼「えー?焼肉って言ってたのにー!」

イケメン「まぁまぁ。僕も体育館に用があるから、一緒に行こう」

幼「はいっ!」
・ 

75 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:45:31 ID:BI3oos0c
幼「みんなー、遅れてごめんっ!…ってあれ?」

幼「真っ暗。だーれも居ない?」

イケメン「まぁ、祝勝会なんて嘘だからね」

幼「えっ?」

イケメン「…君が悪いんだよ?」

イケメン「何度誘っても、この僕の誘いを断るなんて…」

イケメン「おかげで、ボクのプライドはズタズタだよ」 

76 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:46:14 ID:BI3oos0c
幼「ボ、ボク…あの…」

イケメン「この僕より、あの男を選ぶんだろう?」

イケメン「それが許せない!」

幼「え?何で男の名前が出てくるの?」

幼「男はなにも関係ない…」

イケメン「あるんだよ!!!!」
バンッ!

幼「ひっ!」 

77 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:47:01 ID:BI3oos0c
イケメン「だから、君たち2人には」

イケメン「ちょーっと酷い目に合ってもらう事にしたんだ」

幼「お、男をどうしたの!?」

イケメン「こんな時でも、あいつの事を心配すんのか!」

イケメン「まぁ、今ごろ体育館裏で転がってるんじゃないかな?」

イケメン「フフフ。2度も僕をコケにしてくれたお礼だよ」

幼「…よくも男をっ」
ブンッ! 

78 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:47:46 ID:BI3oos0c
イケメン「おっと、危ない」

イケメン「忘れてるかもしれないけど、僕は一応男バスのキャプテンだよ?」

イケメン「そんな攻撃当たらないよ。ハハハ」

幼「…ボクを、どうするつもり?」

イケメン「やっぱり君は可愛いねぇ」

イケメン「怯えてる顔も可愛いよ」

幼「い、いやだっ!」 

79 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:48:35 ID:BI3oos0c
幼「ボクに近付かないでっ!」

イケメン「ハハハ。観念するんだね」

イケメン「もしご自慢のスピードで、僕を振り切れても」

イケメン「体育館の周りは、僕の手下達が見張りをしてるんだ」

イケメン「どんなに叫んでも誰も助けには来ないよ!」

イケメン「楽しいねぇっ!クックック」

幼「いやっ!誰か…誰か助けてっ!」 
 

81 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:49:39 ID:BI3oos0c
イケメン「無駄だって言ってるだろっ!」

幼「助けてっ、男っ!」

イケメン「だから無駄だって…このっ」

男「…いやぁ、それが無駄じゃなかったりするんだなぁ」

イケメン「!?お、お前!」

幼「男っ!」

男「大丈夫だ、幼。もう大丈夫だから」 

82 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:50:28 ID:BI3oos0c
イケメン「外に居た連中はどうした?どうやって入ってきた!」

男「話したらわかってくれたよ」

イケメン「なっ!?」

男「まぁ、今、全員寝転びながら、夜空を見てるけどな」

イケメン「倒したのか?」

男「そんな暴力的な事はしてないよ」

男「ちょこーっと、強めにお願いしただけだよ」 

83 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:51:07 ID:BI3oos0c
幼「お、男…」

男「幼、下がってろよ」

イケメン「どうなってるんだ、あいつら…」

イケメン「10人以上居ても勝てないのかっ」

男「まぁ、そう言わないであげてよ」

男「DQN先輩達、頑張ってましたよ」

男「ただまぁ、人を倒すのに、筋力とかあんまり必要ないんだ」

男「ってのが、俺のじいちゃんの教えなんだけどね」 

85 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:51:54 ID:BI3oos0c
イケメン「くそっ」

男「ちなみに、先輩が喋ってた一部始終は」

男「このカッコイイ、スマホで録画させてもらいました」

イケメン「!」

幼「遅いよ、男っ!もっと早く来てよっ!」

男「幼、怖い思いさせてごめんな」

男「でも、このアホに、2度とこんなマネさせないようにしないとな」

幼「…来てくれてありがと、男」

男「…」 

86 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:52:43 ID:BI3oos0c
男「さて、と」

男「アンタには前にも言ったよなぁ」

男「幼に手ぇ出したら、許さないって」

イケメン「!!」

男「あの時はまぁ、俺もちょっとやりすぎたけどさぁ」

男「最後、利き足刺されたんだし、あいこでしたよね」

イケメン「その携帯を寄こせっ!」

男「そう言う訳にゃあ、いかないじゃないですか?」 

87 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:53:31 ID:BI3oos0c
イケメン「ククク。それじゃあ、あの時と…」

イケメン「同じ目に合ってもらおうかなっ!」
シュッ!

男「またナイフっすか。まったく、危険人物っすね、先輩」

イケメン「うるさいっ!」

男「はっ!と」

イケメン「!?」
バタッ

男「ナイフは預からせてもらいますよ、先輩」

イケメン「な、何が起きたんだ?」 

88 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:54:09 ID:BI3oos0c
男「不思議でしょ?力の流れをコントロールしたんですよ」

男「コレ、ウチに古くから伝わる古流柔術です」

イケメン「このっ!」
ガシッ

男「ほいっと」
スッ

イケメン「ぎゃっ!」
ドタッ 

89 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:54:50 ID:BI3oos0c
男「高校入るまで、あんまり真剣に修業してなかったけど」

男「先輩に足刺されてから、考えたんですよ」

男「人を守る力が欲しいって」

男「この技なら、不必要な筋力も要らないですし」

男「多人数でも問題なく相手出来るし」

男「先輩のおかげで、練習する時間はたっぷりありましたしね」

男「…降参するなら、今のウチですよ?」 

90 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:55:28 ID:BI3oos0c
イケメン「…」

男「降参みたいですね」

イケメン「…こうなったら」

幼「…男…」

イケメン「!!!!」
ガバッ!

男「っ!」

イケメン「死ねっ!」

男「!」

グサッ 

91 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:56:06 ID:BI3oos0c
幼「男っ男っ!!」

イケメン「はははっ!またその女を庇ったのか!」

男「…下がってろ、幼…」

イケメン「ナイフは2本持ってたんだぜ?」

イケメン「フフフ、今度は利き足だけじゃ済まないぜ…」

イケメン「一生消えないような傷を、その顔につけてやろうか?」

イケメン「それとも一生歩けなくなりたいかな?」

イケメン「さぁっ!」 

92 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:56:45 ID:BI3oos0c
担任「そこまでだ、イケメン!」
ガシッ

イケメン「!?」

監督「幼っ!大丈夫?」

イケメン「あ、あ、あ…」

担任「…お前、覚悟出来てるんだろうな?」 

93 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:57:22 ID:BI3oos0c
イケメン「こ、これは違うんです!」

担任「何が違うんだ!バカモンが!」

担任「男、大丈夫か?聞こえるか?男!」

監督「今、救急車呼びました!」

幼「男っ!しっかりして!目開けてよっ!」

担任「しっかりしろ!男!」 

94 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:58:25 ID:BI3oos0c
男「…ふぁーあぁ」

男「こんなに大げさに入院なんてする事ないのになぁ…」

幼「何言ってるんだよ、男っ!」

男「あー、そんなに怒るなよぉ」

幼「そりゃ、いくらボクでも怒るよっ!」

幼「3日、目を覚まさなかったんだよ?」

幼「幼馴染として、心配するのは当たり前だろっ!」 

95 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:58:59 ID:BI3oos0c
幼「助けてくれたのは、とっても嬉しかったけど…」

幼「でも、無茶し過ぎだよっ!」

男「…まぁ惚れた女を庇って受けた傷だ。漢にとっては勲章だよ、勲章」

幼「惚れた女?」

男「お前の事だよ、幼」 

96 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:59:33 ID:BI3oos0c
幼「え?ボク?」

男「そうだよ!」

男「俺は幼の事が好きなんだよっ!」

男「そろそろ気付けよ!」

幼「え?でもボク…色気も何もないし…」

男「色気とか、そんなのは関係ないんだ」 

97 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 00:59:56 ID:BI3oos0c
男「俺は一人の女の子として、幼の事が好きなんだよ」

男「幼は?俺の事、嫌いか?」

幼「ぼ、ぼく…は…」

男「集中っ!」

幼「ふぇっ?」

男「いつも幼が言ってるだろ?集中!って」

男「ぼーっとした顔した幼じゃなくてさ」

男「いつもの元気一杯、天真爛漫な、幼から答えを聞きたいんだ」

幼「…そうかっ。うんっ!」 

98 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 01:00:39 ID:BI3oos0c
幼「魂!必中!ひらめきっ!」

男「お?新しいやつか?」

幼「最上級の気合、入魂だよっ!」

男「そうか…で、返事は?」

幼「ボクも男の事が大好きだよっ!」 

99 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 01:02:22 ID:BI3oos0c
幼「この気持ちが男女の好きって事なのかは、まだわかんないけど…」

幼「でも、ずっと男と一緒に居たいって気持ちは!」

幼「絶対、本物の気持ちだからっ!」

男「おうっ!」

幼「えへへっ。こう言うの、何だか照れるねっ」

幼「大好きだよっ!男っ!」

男「俺も、幼の事が大好きだ!」 

100 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/06/20(水) 01:03:00 ID:BI3oos0c
「あんちゃんたち、アッツイねぇ」

「末永くお幸せにねぇ」

「個室じゃねーんだからよぅ」

看護師「あの、病室ではもうちょっとお静かに、ね?」


おわり