1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:15:40 ID:6Z3XuGBM
地「そうか……ヤツが……」

風「……」

炎「まあいい、ヤツは我々の中でも」

風「いや、二位だからな」

地「惜しい奴を亡くした」 


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2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:16:09 ID:6Z3XuGBM



風「全く、最初に勇者と戦うのは一番したっぱの俺の役目だろうに……」

炎「風は水と特に仲が良かったな……」

地「風が四天王に配属された頃から親しかったな……」

風「色々と面倒見て貰ったよ……」

炎「そうか……」 

3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:16:24 ID:6Z3XuGBM


地「しかし、水が倒れたとなると俺と風では荷が重いな」

炎「まだ四天王最強の俺がいる」

地「しかし、敵は少なくとも水よりも強いのだぞ?」

風「……」 

4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:16:39 ID:6Z3XuGBM

炎「仕方がない」

地「何がだ?」

炎「俺と地の二人がかりで勇者を止める」

風「……俺は?」

炎「お前はこの中で一番若い、もし俺達がやられたら後を頼む」

地「炎……そうだな、だが」

炎「ああ、もちろん、やられるつもりはない」

風「二人とも……」 

5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:16:56 ID:6Z3XuGBM









風「……とか言ってやられてんじゃねぇよ」

風「ああ……」

風「チクショウ……」ぽろぽろ

風「だから、俺が最初に出るべきだって言ったろうが」 

6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:18:00 ID:xbjmzGSs
なにこれ悲しい 

7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:20:55 ID:6Z3XuGBM
風「なんで、俺を残すかなぁ」

風「というか、俺も行けば良かったかな?」

風「……強くなりたいなぁ」 

8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:21:34 ID:6Z3XuGBM





側近「風の四天王よ」

風「側近様……」

側近「勇者がお前のエリアに現れた」

風「そうですか……」

側近「これを魔王様から預かって来た」

風「薬……ですか?」

側近「……ああ、使用すればお前の能力は格段に上がる」 

9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:22:30 ID:6Z3XuGBM




風「コレ……使ったら死にますよね」

側近「恐らくな」

風「まぁ、そうですよね」

側近「酷だとは思うが、お前じゃ勇者には勝てないからな」

風「わかってますって」

側近「恨んで構わん」

風「平気ですよ、弱いクセに生き残ったのが悪いし」

側近「……」 

10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:23:14 ID:6Z3XuGBM



側近「……最後だ恨み言位吐いて行け」

風「良いですよ、そういうのは勇者にぶつけますって」

側近「そうか……」

風「勇者が来たみたいですね」 

11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:25:59 ID:6Z3XuGBM
側近「風よ」

風「なんでしょう」

側近「すまない」

風「いいえ、別に」

側近「……」

風「それよりも、早く魔王様の所に行って下さいな、側近でしょう?」

側近「……」




風「あーあ、行っちゃった」 

12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:26:43 ID:6Z3XuGBM


風「よ、勇者」

勇者「お前が最後の四天王か」

風「……そうだよ、他の奴等は強かったか?」

勇者「ああ……それに、正々堂々と勇敢に向かってきた」

風「アハハ、炎と地は結局二人がかりじゃなかったんだなぁ」

勇者「……」 

13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:27:40 ID:6Z3XuGBM


風「ゴメンな勇者、せっかく仲間を誉めてくれたのに、俺ドーピングするわ」

勇者「……戦わなければいけないのか?」

風「まぁ、俺、四天王だし」

勇者「それだけの理由で戦うのか?」

風「確かにさ、魔王さまには悪いけど俺は世界征服なんかに興味が無いし……」 


15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:29:31 ID:6Z3XuGBM

勇者「なら……」

風「けどさ、他の四天王の奴らの事好きだったんだよなぁ」

勇者「!」

風「全く、一番弱い俺を気にかけてさ、先に死んじまってさ」

勇者「……」

風「あーあ、何か人間クセェな」 

16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:32:57 ID:6Z3XuGBM

勇者「……」

風「やっぱり、敵討ちしなきゃ……だよなぁ」

勇者「……」

風「全く、メンドクせぇな」

勇者「……」

風「あぁ、愚痴ってゴメンな、じゃあ、始めようか」

プスリ



勇者「!?」


勇者「クソッ」

風「おいおい、そんな顔するなよ、後味悪いなぁ」 

17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/07/06(金) 22:34:07 ID:6Z3XuGBM




その後、勇者は魔王を倒し世界に平和が訪れた

四天王は誇り高き戦士として語り継がれたと言う

おしまい