前回 唯律「ぽけもん!!」 

2: キャラ紹介 2011/01/16(日) 10:43:01.73 ID:UsEMc/+AO
主な登場人物

けいおん側

☆平沢唯☆
・カントー編と今回の主人公
・ジョウトジムバッジコンプリート
*手持ちポケモン*
ブイ太/シャワーズ
ピッ太/ピクシー
メリ太/モココ

☆田井中律☆
・カントー編と今回の主人公
・ジョウトジムバッジコンプリート
*手持ちポケモン*
ランス/ニドキング
スカイ/ニョロトノ
ヒート/ギャロップ
ウィング/ワタッコ

☆秋山澪☆
・ホウエン編の主人公
*手持ちポケモン*
カゲぴょん/リザードン
ハブりん/ハブネーク
ベロにゃん/ベロベルト
サボみん/サボネア
ドっくん/ドクケイル
ルンたん/ポワルン
くらくら/ドククラゲ

引用元: 唯「ぽけ?」律「もん!」 



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3: キャラ紹介 2011/01/16(日) 10:45:54.86 ID:UsEMc/+AO
☆琴吹紬☆
・シンオウ編の主人公
*手持ちポケモン*
リン/レントラー
レン/ドンファン
ルカ/オクタン
ユリ/ユンゲラー
ネイティオ

☆中野梓☆
・シンオウ編の主人公
*手持ちポケモン*
ミミちゃん/ミミロップ
さわちゃん/サワムラー
デビちゃん/デルビル

☆真鍋和☆
*手持ちポケモン*
ブーピッグ
エルレイド

その他

☆鈴木純☆
*手持ちポケモン*
ラプンーソ/エンペルト
ドルアゲス/マネネ
エヌターク/ストライク

☆平沢憂☆
*手持ちポケモン*
ぶらら/ブラッキー

☆山中さわ子☆
*手持ちポケモン*
マリア/ムウマージ
マーシー/ゲンガー

4: キャラ紹介 2011/01/16(日) 10:50:12.16 ID:UsEMc/+AO
ポケモン側

☆シルバー☆
・ロケット団サカキの息子
*手持ちポケモン*
リングマ
ニューラ
ヤミカラス
シードラ
ギャラドス(色違い)

☆ニャース☆
・澪のパートナー

☆リラ☆
・澪の師匠
・ライコウに選ばれた
*手持ちポケモン*
カビゴン、ニャルマー他

☆ミナキ☆
・スイクンに選ばれた
*手持ちポケモン*
ドガース他

☆カツラ☆
・グレンジムリーダー
・エンテイに選ばれた
*手持ちポケモン*
ウインディ他

5: キャラ紹介 2011/01/16(日) 10:53:54.33 ID:UsEMc/+AO
ロケット団

☆サカキ☆
・ロケット団首領
*手持ちポケモン*
スピアー他

☆サキ☆
・ロケット団幹部
*手持ちポケモン*
スターミー
ペルシアン
ジュペッタ

☆チャクラ☆
・同上

☆オウカ☆
・同上
*手持ちポケモン*
ツボツボ
オムスター

9: ぽけもん 2011/01/17(月) 20:41:43.58 ID:ilUfZvjAO
―――――――――――――――――
とある山頂

すたっ

「……」

「…カントーを離れ、シンオウへ向かって……次はジョウト地方か………」

「ロケット団め…」

たっ

10: ぽけもん 2011/01/17(月) 20:42:56.67 ID:ilUfZvjAO
――――――――――――――――
コガネシティ ラジオとう
「キュオオオ!!」

リラ「く……!」

ライコウ「ギャオオ……」

スイクン「クルー…」

ミナキ「ロケット団を食い止めに来たのはいいものの……」

エンテイ「グオオ……」

カツラ「厄介な相手に出くわしたものだ…」


11: ぽけもん 2011/01/17(月) 20:44:18.86 ID:ilUfZvjAO
ばさっばさっ!

リラ「ホウオウ…!!」

ホウオウ「キュオオオ!!!!」

ざっ

「フンフフフ、凛々しい咆哮だこと…」

「さっすが、ジョウトに伝わる伝説のにじいろポケモンだけのことはあるじゃん?」

「ゲヘゲヘ、あっちのポケモン達もジョウトの伝説のポケモンみたいなんだな」

12: ぽけもん 2011/01/17(月) 20:51:15.89 ID:ilUfZvjAO
サキ「さて…」

チャクラ「」にやにや

オウカ「……」

カツラ「出てきたな…ロケット団!!」

チャクラ「……」じろっ

チャクラ「…なぁーんだ」

チャクラ「僕達が指示するまでもないんじゃん? あいつら、既にボロボロじゃん!」

サキ「…油断はするなよ、チャクラ。相手は仮にもエンテイ達に選ばれたトレーナーなのだからな」

チャクラ「分かってるよ、サキ。あいつらが強いのは充分ね」

13: ぽけもん 2011/01/17(月) 20:52:58.20 ID:ilUfZvjAO
チャクラ「でも…」

すっ…

チャクラ「ホウオウの前ではキャタピー同然ですからッッ!!! ホウオウ!! せいなるほのお!!!!」

ホウオウ「キュオオオ!!!!!」こああ…

ぼんっ!!

ミナキ「!!」

ごああああああっ!!!

ミナキ「ぐあっ…!?」

スイクン「クルー……!?」

14: ぽけもん 2011/01/17(月) 20:55:07.59 ID:ilUfZvjAO
リラ「ミナキ!!? スイクン!?」

チャクラ「人の心配をしてる場合じゃん!?」

リラ「!!」

ホウオウ「キュオオオ!!!」こあっ…

ぼんっ!!

リラ「…!」

カツラ「エンテイ! かえんほうしゃ!!」

エンテイ「グオオオオ!!!」ぼわあああっ!!

15: ぽけもん 2011/01/17(月) 20:56:50.16 ID:ilUfZvjAO
ばっ

カツラ「大丈夫か!?」

リラ「カツラさん…!!」

ぼうっ!

エンテイ「グオ…!?」ずざざっ

リラ「!!」

カツラ「やはり、力不足か…!!」

16: ぽけもん 2011/01/17(月) 20:59:07.46 ID:ilUfZvjAO
カツラ「いいか? よく聞きなさい!!」

カツラ「相手はあのホウオウ! 並大抵のポケモンじゃ勝てはしまい!! だが、我々にはエンテイ・スイクン・ライコウがついている!! 一匹の力では無理でも、三匹が力を合わせれば勝てる!!!」

リラ「」こくっ

カツラ「ミナキ君も聞こえたか!?」

ミナキ「はい…大丈夫です。わかりました」

サキ「フンフフフ、敵の目の前で作戦会議か?」

オウカ「ゲヘッゲヘ、ぜ~んぶ筒抜けなんだな~」

17: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:00:54.69 ID:ilUfZvjAO
カツラ「わかっているさ…。だが、これしか方法はないのだ。隠す必要もないだろう」

チャクラ「まあ…そうなるじゃん?」

チャクラ「でも、そんなもの意味なーし!! で・す・か・らァ!!!!」

カツラ「なに……?」

チャクラ「オウカ~、そろそろ教えてやるじゃん」

オウカ「……なにをなんだな?」

チャクラ「僕の任されていた任務じゃん?」

オウカ「ああ…」

サキ「フンフフフ…」

18: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:02:09.40 ID:ilUfZvjAO
チャクラ「実はこのホウオウは捕まえるのに苦労したんじゃん? 結局はボールにも納めれなかったしぃ~。まあエスパーポケモンの技で操ってますけど」

リラ「当たり前だ…! ホウオウはお前達みたいな連中に捕まえられるほどヤワじゃない!!」

チャクラ「なら、どうしてだと思うじゃん?」

リラ「……」

チャクラ「それはねぇ~…」かちゃ

チャクラ「これが答えですから!!」ぽん!

19: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:04:06.15 ID:ilUfZvjAO
「ダー!!」

「ファー!!」

「フリー!!」

ミナキ「!?」

リラ「そのポケモン達は…!!」

チャクラ「そうじゃん。カントーの伝説ポケモン、サンダーと…」

サキ「ファイヤー…」

オウカ「フリーザーなんだな。ゲシゲシ、オデは初めて知ったんだな」

カツラ「なんと…! 伝説の鳥ポケモンが揃いも揃ってロケット団に!!」

20: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:06:07.04 ID:ilUfZvjAO
チャクラ「こいつらの捕獲はあまり手間はかからなかったんじゃん。大事なのは……まあ、言わなくてもわかるじゃん? お前達が言っていた三匹の力とかなんとかじゃん」

リラ「その三匹でホウオウを倒したということか……」

チャクラ「ご名答じゃ~ん♪」

オウカ「…そういえば、ホウオウはエンテイ達の主人と聞いたんだな」

21: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:07:45.10 ID:ilUfZvjAO
オウカ「ホウオウは、カネの塔の落雷による火災で死んだ名も無き3体のポケモンを蘇生させた。その3体がライコウ、エンテイ、スイクンであり、ホウオウはそれぞれに塔に落ちた雷、塔を焼いた炎、塔の炎を消した雨の力を与えたという……。それ以来三匹はホウオウを主人とし、従うようになったんだな」

サキ「フンフフフ、そのホウオウに…自分達の主人に倒されるとは……随分と哀れだな」

ホウオウ「キュオオオ!!!」ぎろっ

ライコウ「ギャオオ……」

エンテイ「グオオ…」

スイクン「クルー……」

22: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:09:42.08 ID:ilUfZvjAO
チャクラ「まあ、直接ホウオウが手を下すまでもないんじゃん? サンダー!!」

サンダー「ダー!!」

オウカ「フリーザー!」

フリーザー「フリー!!」

サキ「ファイヤー!!」

ファイヤー「ファー!!!」

カツラ・ミナキ・リラ「!!」


23: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:12:48.32 ID:ilUfZvjAO
サキ「ほのおのうず!!」

チャクラ「かみなり!!」

オウカ「ふぶき!!」

どおおおおおお!!!

カツラ「これまでか…!!」

「ヒート、オーバーヒート!!」「カゲぴょん、かえんほうしゃ!!」

ぼわあああっ!!

カツラ「!」

24: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:15:36.15 ID:ilUfZvjAO
「ブイ太、れいとうビーム!」「ギャラドス、ハイドロポンプ!」

びゅわああああっ!!

きいいいん!!

サキ「…!」

唯「そこまでだよ!」

律澪シルバーニャース「ロケット団!!!」ばんっ!

リラ「澪! ニャース!」

ミナキ「シルバー君!?」

カツラ「唯君! 律君!」

25: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:19:56.42 ID:ilUfZvjAO
澪「大丈夫ですか!? リラ師匠!」

リラ「ああ…平気だ」

ニャース「間に合って良かったのニャ」

リラ「すまないな…。だが、澪達が来てくれて助かったよ」

澪「いえ…」

ミナキ「しかし状況は良いものではないな」すくっ

シルバー「……」

26: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:22:17.96 ID:ilUfZvjAO
カツラ「そうとも。相手は四体もの伝説のポケモンを有している!」

サキ「フンフフフ、その通り。お前達ごとき、何人集まろうが同じことだ」

律「へっ、そう言っていられるのも今のうちだぜ?」

サキ「……」

カツラ「…律君、」

律「すみません、カツラさん!」

唯「私達…カツラさんに来るなって言われたけど、やっぱりロケット団は放っておけません!!」

律「勝手だけど、来させてもらいました!!」

27: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:23:42.53 ID:ilUfZvjAO
カツラ「……。いや…」

カツラ「いいさ。もう迷いはないようだ」

律「……はい!」

ヒート「ヒヒーン!!」

サキ「…本来ならば、ここでお前達全員を潰しておくべきだろうが、そうはいかなくてな」

律「……?」

サキ「サカキ様の元へ行かなくてはならないのさ」

シルバー「……」

28: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:24:51.85 ID:ilUfZvjAO
サキ「サカキ様は今、ウバメの森にいらっしゃる。来たければお前達も来ることだな」

オウカ「じゃあ、オデはお先に失礼するんだな」たっ

チャクラ「俺もじゃん!」たっ

サキ「フンフフフ……」ざっ…

リラ「ニャルマー!」ぽん!

ニャルマー「ニャー!!」しゃきっ

サキ「!」

29: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:26:37.01 ID:ilUfZvjAO
サキ「フフ……なんの真似だ?」

リラ「全員は行かせないさ」

ミナキ「律と唯! 澪、ニャース、シルバー君はウバメの森へ行け!!」

「はい!」「ああ!」「ニャ!」

カツラ「いや…待ちなさい!」

唯「…?」

エンテイ「……」ざんっ

30: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:28:42.46 ID:ilUfZvjAO
澪「あ…」

ライコウ「……」じっ

シルバー「……」

スイクン「クルー」

エンテイ「グオオ!」くいっ

唯「え…? 乗っていけって……?」

カツラ「三匹は新しく、それぞれの主人を決めたようだ」

31: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:31:39.76 ID:ilUfZvjAO
リラ「…ライコウは我が弟子、澪を」

ライコウ「ギャオオ」

ミナキ「す…スイクンはぁ……グスッ………シル、バーくう゛……んを………ぐうっ……」しくしく

シルバー(泣くなよ…)

スイクン「クルー」

カツラ「エンテイは唯君…」

エンテイ「……」じろっ

律「ん…?」

エンテイ「グオオ…!」こくっ

カツラ「……と、律君だな」

唯「おお! 二人乗り!!」

律「変な所に食いつくな」

澪(とってつけたみたいだな)

32: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:34:00.12 ID:ilUfZvjAO
リラ「では、行ってくるんだ」

唯律「…」こくっ

たっ

エンテイ「グオオ!!」だっ

澪「」たっ

ライコウ「ギャオオ!!」だっ

シルバー「……」

スイクン「クルー……」

たっ

スイクン「クルー!!」だっ

33: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:35:03.97 ID:ilUfZvjAO

ニャース「行ったようだニャ…」

リラ「! ニャースは行かなくていいのか?」

ニャース「ニャー。こっちもこっちで人手不足のはずニャ」

リラ「ふ、有り難いな」

カツラ「さあ、どうする? ロケット団!!」

サキ「……フンフフフ」

34: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:36:11.63 ID:ilUfZvjAO
サキ「お前達で私が止められるとでも? 自意識過剰も甚だしいな、フフ」

サキ「ファイヤー! にらみつける!!」

ファイヤー「ファー!!」ぎろりっ!!!

カツラ「!!?」

リラ「な…に……?」

ミナキ「体が……」

ニャース「…動かないのニャ……!!」

35: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:40:43.82 ID:ilUfZvjAO
サキ「フンフフフ、ホウオウよ。この老害どもの始末をしておけ」

ホウオウ「キュオオオ!!」

サキ「少し手間取ったか…。いや、全然だな」

サキ「行くぞ、ファイヤー」

ファイヤー「ファー!!」

36: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:43:17.31 ID:ilUfZvjAO
――――――――――――――――
ウバメのもり

ざっざっ

「くく…調査により、今日この時間にお前がいることは分かっている」

「この“時をとらえるモンスターボール”があれば、お前を捕まえることが可能だ」

「諦めて出てきたらどうだ? セレビィ」

すっ

「!」

37: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:45:31.30 ID:ilUfZvjAO
「サカキよ。貴様はまだ悪事をし足らないようだな」

サカキ「ふ…違う奴が出てきたみたいだな」

「私を作り、デオキシスを作り、世界征服を目論んだものの敢なく失敗した」

「そしてまた次なるポケモンに手を出そうとしている……。貴様はいつになったら、それを止めるのだ?」

サカキ「…これで最後さ。これで、私の夢は叶うのだ」

38: ぽけもん 2011/01/17(月) 21:47:00.91 ID:ilUfZvjAO
「夢…。世界征服のことか?」

サカキ「さあ…どうだろうな?」

「ふん。どうせ、下らないことなのであろう」

「いずれにせよ、私がその夢を潰えてみせよう」

サカキ「ふふ…久しぶりだな。ミュウツーよ」

ミュウツー「……」

―19章完―


47: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:26:02.64 ID:HfxbeFnAO
――――――――――――――――
シンオウ地方


「………」ぼー

「……どうしたの? 梓ちゃん」

梓「へ? あ…いえ! なんでもないです!!」

紬「そう…?」

梓「はい! ただボーッとしていただけなので!!」

紬「…そっか」

梓「はい! さっ、急ぎましょう!! ロリk…ナナカマド博士が待っています!!」

48: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:29:53.24 ID:HfxbeFnAO
―――――――――――――
ナナカマド研究所

がちゃっ

梓「ただいま帰りましたー」

紬「お邪魔しま~す」

ナナカマド「梓か!?」どたどたっ

ナナカマド「おお! やっと帰ってきたか!!」

梓「はい…すみません。何ヶ月も……」

ナナカマド「いやいや、いいんだ。それで、琴吹社長は大丈夫なのかね?」

紬「はい、おかげさまで♪ 今はだいぶ体調もよくなりました!」

ナナカマド「ほっ、よかった…」

49: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:32:02.41 ID:HfxbeFnAO
梓「ナナカマド博士、帰ってそうそうで悪いんですけど…」

ナナカマド「なんだ?」

梓「あの…私がナナシマで採ってきた……」

ナナカマド「ルビーとサファイアか?」

梓「あ、はい! それです!! 今ありますか!?」

ナナカマド「ああ。ちょっと待っててくれ」

がさごそ……

50: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:33:03.10 ID:HfxbeFnAO
ナナカマド「あったあった!」

すっ

紬「なあに?」

梓「ナナシマという所から私が採ってきた石です!」

紬「へえ~」

梓「ナナカマド博士。もう研究は終わりましたか?」

ナナカマド「ああ。あとは好きにしてくれて構わんぞ」

梓「ありがとうございます!」

ナナカマド「…何に使うんだ?」

梓「……ちょっと気になることが」

ナナカマド「?」

51: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:33:49.73 ID:HfxbeFnAO
梓「ミミちゃん!」ぽん!

ミミちゃん(ミミロップ)「ミミロー!」

梓「これを持って行って!」すっ

ミミちゃん「ミミロー!」がしっ

たたたっ

紬ナナカマド「??」

梓「あ…気にしないでください! 特に意味はないですから」

ナナカマド「…そうか?」

梓「はい!」

52: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:35:10.84 ID:HfxbeFnAO
ナナカマド「ならいいがな」

紬「それよりナナカマド博士、今回私達を呼んだのって?」

ナナカマド「ああ。君達…特に梓に朗報だ」

梓紬「朗報?」

ナナカマド「君達に研究所を任せたいと思ってな」

梓「研究所ですか!?」

ナナカマド「そうだ。そこで梓には所長を務めてもらいたいのだ」

梓「や…やっと自分の研究所が持てるんだ……!」

紬「よかったね、梓ちゃん♪」

梓「はい!」

ナナカマド「フフ。…それで、その場所なんだが……」




53: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:36:11.38 ID:HfxbeFnAO
―――――――――――――――――
ウバメのもり

ミュウツー「………」

サカキ「どうした、ミュウツー?」

ミュウツー「…いや」

サカキ「クク、私を邪魔をするのは勝手だが、止められるかどうかはまた別の話……」

ミュウツー「ふふ、私に敵うとでも?」

サカキ「思ってないさ。…だがな、お前がいくら最強のポケモンだとしても……この先の世界には立ち入れまい」

54: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:38:17.70 ID:HfxbeFnAO

たっ

ミュウツー「…! どこへ行く気だ?」

サカキ「祠の中さ。この中にセレビィがいる…!」

ミュウツー「………」

ミュウツー(祠はあんなに小さい……。なのに、入ろうと……中はこの世界とは別次元だというのか……?)

サカキ「じゃあな、ミュウツー」すっ

しゅうっ…

ミュウツー「消えた!? …待て!!」

55: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:39:28.57 ID:HfxbeFnAO

がちゃっ

ミュウツー「!!?」びゅおっ!

ミュウツー「む…お……!!」ぐぐっ…

ぶおおっ!!

『ミュウツー、私はお前を作った。世界最強のポケモン、お前を作った…』

ミュウツー「ぐう……!!」

『私の名はカツラだ。よろしくな、ミュウツー』

『私はサカキ。ミュウツー、お前の力で私の夢を叶えさせてくれ』

ミュウツー「…ぬう………!」

56: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:40:25.92 ID:HfxbeFnAO


『今のオミャーは心が死んでいるニャ!!』

ミュウツー「ぬぬ……!!」

『ミュウツー…って呼んでいいですか……? あ、私は梓って呼んでください!!』

ミュウツー「ぐ…ああ……」

『お前を作ったのは決して、世界を征服する力を得るためじゃない。世界を救う力を得るためさ。お前の力を借りて、この世界から争いをなくす…それが私の夢だ!!』


57: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:43:18.95 ID:HfxbeFnAO

う゛おおおおん!!!

ミュウツー「ぐはっ……」

がくっ

ミュウツー「こ…これは……?」

ミュウツー「祠の中にも…入れないとは……。それに今のは………!?」

ミュウツー「……落ち着け…」

ミュウツー「サカキは…この中にセレビィがいると言った……」

ミュウツー「そうか。セレビィはときわたりポケモン…過去未来を行き来できると言われている」

ミュウツー「ときわたりはこの祠の中でするのだろう…」

58: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:44:39.75 ID:HfxbeFnAO

ミュウツー「つまり、この中はセレビィが時渡りをするための異空間!! さっきのは時間(とき)の狭間!!!」

ミュウツー「入れないのは当たり前か…。生身で入ると身体も崩壊しかねん……」

ミュウツー「私だから追い出されるだけで済んだが……しかし…」

ミュウツー「サカキは何故、何もなく入れたのだ……!?」

――――――――――――――――

「~♪」

すぃ~

「ビィー……」ぴたっ

「……」

「!」

サカキ「見つけたぞ……セレビィ!!」

セレビィ「ビィ?」


59: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:45:57.38 ID:HfxbeFnAO
――――――――――――――――

ウバメのもり入口


たったった

エンテイ「」ききっ

律「着いた!」

唯「また来たね、ウバメの森…」

シルバー「……」

澪(師匠の話だと…ロケット団はセレビィというポケモンを狙ってる……)

律「まあ、行こうぜ」

唯「うん!」

60: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:46:46.01 ID:HfxbeFnAO

澪「あ、律…」

律「ん? なんだ澪」

澪「これが終わったら、またポケm…」

ぴしゃあああん!!

澪「!?」ぐいっ

シルバー「!」

律「み、澪!!?」

唯「澪ちゃん!!」

律「大変だ! 澪が…」

びゅおおおお!!

シルバー「ぐ…!?」

唯「! シルベル君も!?」

シルバー「シル…バー……だ………!!」ぐいっ

61: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:48:07.12 ID:HfxbeFnAO

ぼううう!!

律「……ッ…!!」ぐいっ

唯「きゃっ!?」ぐいっ

律「なにかに…引っ張られ……!!?」

ぎゅおおおおぉぉ………

――――――――――――――――

澪「う……」びりり

澪「なにが起きて…」

しゅたっ!

澪「!」

「おっ! ラッキーじゃ~ん!!」

チャクラ「一番弱そうな奴に当たりましたから~!」

サンダー「ダー!!」

澪「……!」

ライコウ「ギャオオ…!!」


62: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:48:54.86 ID:HfxbeFnAO
――――――――――――――――

唯「いたた……」

律「…唯、火傷してないか?」

唯「う、うん。大丈夫みたい…」

律「そうか、よかった…」

唯「……りっちゃんは?」

律「…へ?」

63: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:54:33.41 ID:HfxbeFnAO

唯「! ちょっと腕みせて!!」くいっ

律「ちょ、唯!」

唯「……火傷してる」

律「うっ…」

唯「…りっちゃんはずるいよ。ヒートの時も…なんでも一人で背負い込んで……」

律「…ご、ごめん」

唯「私に頼って来てもいいのに……」

律「……」

唯「私って…頼りないかなあ……」

律「そ、そういうわけじゃ…」

エンテイ「グオオ…!!」ぐるる…

律「!」

唯「どうしたの…?」

64: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:56:43.14 ID:HfxbeFnAO

サキ「フンフフフ…。やはりお前達だったか」

律「サキ…!!」

サキ「フンフフフ。まあ、分かってはいたがな」

ファイヤー「ファー!!」

サキ「始めようじゃないか…フフ」

唯「エンテイ!」

エンテイ「グオオ!!!」

サキ「ファイヤー!」

65: ぽけもん 2011/01/25(火) 19:57:29.76 ID:HfxbeFnAO

ファイヤー「ファー!!」こおおっ…

律「な、なんだ…? ファイヤーの体が光って……」

ファイヤー「」しゅんっ

唯「消えた!?」

しゅっ

ファイヤー「ファー!!」ぎゅおっ

唯律「!!」

どがっ!

エンテイ「グオオ!?」ずさあっ!

唯「エンテイ!」

66: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:01:09.03 ID:HfxbeFnAO

ファイヤー「ファー…!」すたっ

律「今のは…?」

サキ「フンフフフ、ゴッドバードさ」

サキ「最初に力を溜め、そして攻撃を放つ…! そのスピードとパワーはまるで神のごとく……美しい技さ」

律「…強いな、やっぱり」

サキ「フンフフフ…さあ、全力で来い。私達を止めたいのであればな!!」



67: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:02:30.97 ID:HfxbeFnAO
――――――――――――――――

オウカ「フリーザー! れいとうビームなんだな!!」

フリーザー「フリー!!」びゅおおおお!

シルバー「スイクン!! オーロラビームだ!」

スイクン「クルー!!」びゅううううん!

ぱあああああん!!

ばっ!

オウカ「ツボツボ!」ぽん!

ツボツボ「ツボー!!」

68: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:04:37.60 ID:HfxbeFnAO

シルバー「! …ニューラ!!」ぽん!

ニューラ「ニュー!」

ニューラ「ニュー…!!」こあっ

シルバー「れいとうパンチ!!」

どがああん!!!

ツボツボ「!?」

ばたあん!!

ツボツボ「ツボー…」がくっ

ツボツボは倒れた

オウカ「!」

69: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:06:13.87 ID:HfxbeFnAO

シルバー「いいぞ、ニューラ!」

ニューラ「ニュー!」にこっ

オウカ「…ゲヘッゲヘ、すごいんだな! 前よりも確実に強くなっているんだな!」

シルバー「……」

オウカ「でも悲しいんだな。サカキ様の気持ちをお分かりになれないみたいなんだな」

70: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:07:13.62 ID:HfxbeFnAO

シルバー「……俺はこの数ヶ月で色々な人と触れ合った」

オウカ「?」

シルバー「ロケット団と一括りに言っても、その中にも色々な人がいる……」

シルバー「サカキ…俺の親父の目的は世界征服。だが、あんたはどうなんだ?」

――――――――――――――――

チャクラ「世界征服じゃん!!?」

澪「なに…?」

チャクラ「僕は…俺はねえ! 人類全てが頭を下げる日を心待ちにしてるんじゃん!!」

71: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:08:23.41 ID:HfxbeFnAO

チャクラ「そのためだけに俺は首領についてきたんじゃん!! どんなに危険な任務もこなしてきた!!」

チャクラ「でも、お前達は俺たちの邪魔をしようとしているじゃん! いや、現在進行形でしていますから!! このままじゃ今までの苦労がすべてパーじゃん!!?」

チャクラ「相手が誰であろうと、そんなことするなら…容赦はしませんからァ!!!」

サンダー「ダー!!」ぱり…

チャクラ「かみなりじゃああん!!!!」

サンダー「ダー!!!」ぴしゃあああん!!

澪「くっ…!」

72: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:09:28.17 ID:HfxbeFnAO

チャクラ「ハガネール、かみくだくじゃん!!」ぽん!

ハガネール「ハガネー!!」ぐおっ

澪「…!!」

ライコウ「ギャオオ!!」がしっ

澪「!」

ハガネール「ハガネ?」すかっ

チャクラ「……ちっ!」

73: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:10:15.61 ID:HfxbeFnAO

ライコウ「ギャオオ…」たたっ

すっ…

澪「ありがとう…ライコウ」

ライコウ「」ふるふる

ライコウ「ギャオオ!」きっ

澪「うん。今は戦いに集中しないとな…」

ライコウ「ギャオ」こくっ

澪「よし!」たっ

しゅたっ!

74: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:12:25.68 ID:HfxbeFnAO

チャクラ「!」

チャクラ「…わざわざやられに来たんじゃん?」

澪「……」

チャクラ「ははは! なら、お望みどおりィ!! やってやりますからァ!!!」

ハガネール「ハガネー!!」ぐおっ

澪「ベロにゃん、まきつく!!」ぽん!

ベロにゃん(ベロベルト)「ベロー!」しゅばっ

ハガネール「!」ぐるる…

ハガネール「ハガネー!?」ぴたっ

75: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:13:03.46 ID:HfxbeFnAO

チャクラ「な、なんて力なんじゃん!! 舌でハガネールを止めた!?」

澪「そのまま、たたきつける!!」

ベロにゃん「ベロー!!」ぶんっ

どおおおおん!!!

ハガネール「ハガネッ…」

チャクラ「くそ…ハガネール、戻るじゃん!」しゅうう

76: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:13:35.79 ID:HfxbeFnAO

澪「ふふっ…」

チャクラ「な、なに笑ってるじゃん!?」

澪「いや…人のことを弱そうって言っておいて、この様じゃな…」

チャクラ「な、な、な! 人を馬鹿にするのもいい加減にしろですからァァ!!! サンダー!!」

サンダー「ダー!!」ばさっ…

びりり!!

サンダー「…!?」

チャクラ「どうした、サンダー!?」たっ

77: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:14:12.34 ID:HfxbeFnAO

びりっ!

チャクラ「っ! な、なんなんじゃん!? この電気の檻は…!!」

澪「ライコウのでんきショックだ」

チャクラ「!」

澪「でんきショックは威力の小さい技だ。だからコントロールするのはたやすい。こうやって使うことで、相手の動きを封じることもできるのさ」

チャクラ「そんな……」

澪(カゲぴょん以外でこの戦法を使うのは初めてだけど、上手くいってよかった…)ほっ

78: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:16:26.68 ID:HfxbeFnAO

チャクラ「くそ!」だっ

チャクラ「ぐあっ…」びりぃっ!!

澪「!?」

だっ

びりぃっ!

澪「や、やめろ! それ以上やったら…!!」

チャクラ「うるさいじゃん!!」

澪「!」

チャクラ「俺はなんとしてもここから出ますからァ!!」だっ

チャクラ「うああ!!」びりぃっ!

澪(まずい…!)

79: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:20:31.19 ID:HfxbeFnAO

澪「このままじゃ……! やむを得ない!!」

澪「ライコウ、でんじほう!!!」

ライコウ「ギャオオ!」びりっ…

澪「気絶する程度で頼む!」

ライコウ「ギャオオ…!!」ばりばりっ!

チャクラ「!」

ぼがあああん!!

チャクラ「!?」ゆらっ

チャクラ「」がくっ

80: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:21:07.89 ID:HfxbeFnAO

澪「あ…危なかった……」

澪「よくやってくれた、ライコウ」

ライコウ「ギャオ」

澪「律と唯とシルバー君を探さないとな…」

澪「あっ…ライコウは一応ここでチャクラをみててくれ」

ライコウ「ギャオ!」こくっ

澪「頼んだぞ」

たたっ



81: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:23:02.79 ID:HfxbeFnAO
―――――――――――――――――

たたたっ

澪「律ー!? 唯ー!! シルバーくぅん!!」

澪「……」

澪「駄目だ…いない……」

澪「……」きょろきょろ

澪「それにしても…随分と歩いたな。ここはどこらへんだろ?」

がさっ

82: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:24:50.69 ID:HfxbeFnAO

「……ん?」ぴくっ

ミュウツー(誰か来たのか…?)

がさがさっ

ミュウツー「何者だ!!?」

澪「ひぃ!?」

ミュウツー「むん!」だっ

ぶんっ!

澪「ひっ…! は、ハブりん!!」ぽん!

ハブりん「プッププ~!!」しゅっ

83: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:26:34.44 ID:HfxbeFnAO

がきいいいん!!

ミュウツー「む…私の攻撃を受け止めるとは!」

澪「……!」

澪(このポケモン…ニャースみたいに人語が話せるのか?)

澪(なら…)

澪「ハブりん、後退して!」

ハブりん「プッ?」

澪「いいから!」

ハブりん「ぷ、プッププ~!」さっ

ミュウツー「…? なんの真似だ!」

84: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:27:12.44 ID:HfxbeFnAO

澪「お、落ち着いて聞いてくれ! なんで襲ってきたか知らないけど、私は怪しい者じゃない!!」

ミュウツー「……」

ミュウツー「……」たっ

ばっ!

澪「?」

ミュウツー「ならば、私の超能力で貴様が何者かを確かめてやる」

ミュウツー「………」ういいいいん…

85: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:28:23.63 ID:HfxbeFnAO

ミュウツー「!? き、貴様…ニャースを知っているのか!?」

澪「へ!? に、ニャース?」

ミュウツー「ニャースの知り合いか!? どんな関係だ!!」

澪「え、えと…その……」

澪「ぱ…パートナー……かな? ははっ」//

ミュウツー「!!」

ミュウツー(嘘はついていないようだな…)

ミュウツー「ふう…。お前を信じよう」

澪「ほ、本当か!?」

86: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:29:06.34 ID:HfxbeFnAO

ミュウツー「ああ。それで、こんなところへ何の用だ?」

澪「うーんと…ここに誰か来なかったか? 女の子とか男の子……あと、怪しい奴らとか…」

ミュウツー「! …怪しい奴らとは、もしやロケット団のことか?」

澪「そ、そうだ! 知ってるのか?」

ミュウツー「…まあな」

澪「それで、ロケット団は!?」

ミュウツー「私が見たのは首領だけだが…サカキはこの祠の中に入っていった」

87: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:29:45.27 ID:HfxbeFnAO

澪「この中にか…?」じっ

ミュウツー「中には入らないことだ。このミュウツーでさえ、外に追い出された」

澪「……」きょとん

ミュウツー「…? どうした?」

澪「ミュウツー…?」

ミュウツー「…ああ、私の名前だ。まだ名乗ってなかったか」

澪(どこかで聞いた名前だな…)

澪「あっ…私は秋山澪。よろしくな、ミュウツー!」



88: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:32:07.52 ID:HfxbeFnAO
―――――――――――――――――

オウカ「オデの目的ね~。う~ん…」

シルバー「なにを考えているんだ? まさか、目的なしでこんなことしているんじゃないだろうな」

オウカ「ゲヘッゲヘ、まさか」

オウカ「ロケット団の目的は、お前の言う通り世界征服なんだな。みんながみんな、その目的を果たそうとしているんだな。だけど、一人一人のその目的に対する気持ちや理由やそのやり方は違う…まったくその通りなんだな」

シルバー「……」

89: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:34:13.19 ID:HfxbeFnAO

オウカ「例えば、チャクラは武力による世界征服…サキは首領に忠実に、サカキ様の言う通りに…」

オウカ「オデの場合は少し変わっていてね」

オウカ「オデは人間やポケモン、この世界に生きるすべての生き物が家族だと思ってるんだな~!!」

シルバー「家族だと…?」

オウカ「そうなんだな~。家族なんだから、みんな一緒にいよう! ってことで、オデは世界の統一化を望んでいるんだな!!」

90: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:36:54.80 ID:HfxbeFnAO

シルバー「…ふ、なにを言うかと思えば……笑わせるなよ?」

オウカ「なに?」

シルバー「お前の行動…」

オウカ「?」

シルバー「マダツボミの塔でトレーナーを見境なく薙ぎ倒した……それが家族に対する行為か? 何を言おうと、やっていることは所詮は悪人のすることなのさ」

91: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:39:38.42 ID:HfxbeFnAO

オウカ「ゲヘッゲヘ、何を言っているんだな?」

オウカ「子供が悪戯してきたら、叱るのが親なんだな。お尻を叩かないと、子供に罪の重さを伝えられない時もあるんだな~」

オウカ「オデがやっているのは躾!! 愛のムチなんだな~!」

シルバー「……」

オウカ「オデ達に刃向かうお前も、躾をしなければならないんだな!」

じゅわっ!

ニューラ「ニュー!?」

92: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:41:10.03 ID:HfxbeFnAO

シルバー「! どうした、ニューラ!?」

ニューラ「ニュー……」

シルバー「……毒!?」

ぴちゃっ!

シルバー「!? な、なんだこの紫色の……水!!?」

オウカ「ゲヘヘ…毒、水。どちらも違うんだなー……。正解は、両方なんだな!」

93: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:42:19.91 ID:HfxbeFnAO

さっ

オムスター「オム!!」

シルバー「オムスター!? まさか…!!」

オウカ「ゲヘゲヘ、どくびしとみずでっぽうを合わせた、オムスター特製の“毒の海”なんだな~」

シルバー「…ちぃっ! ニューラ、戻れ!!」しゅうう

オウカ「ゲシゲシ、戻しても意味がないんだな! いずれ、毒はここ全体に広がるんだな!!」

94: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:43:42.44 ID:HfxbeFnAO

つ~…

シルバー「く……」

スイクン「クルー…!」

シルバー「ん…?」

シルバー「……」じっ

シルバー(スイクン…。間近で見たら、なんて美しいんだ……木々の間から漏れる光が体に反射して、自ら発光しているようだ………)

(美しい……。ミナキさんが言うのも分かる……)

シルバー(って、俺は何を言って…!!)

シルバー「……む?」

95: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:47:16.44 ID:HfxbeFnAO

『ああ! 透き通る肌!! なんて美しいんだ!! スイクンはこの世で一番美しい!!!』

シルバー「………!!」

シルバー(そうか!!)

オウカ「よそ見はよくないんだな~。ちゃんと周りを見ておかないと…勝機を失うんだな!!」

スイクン「!」

じゅわっ!

オウカ「これでスイクンも毒まみれなんだな!!」

96: ぽけもん 2011/01/25(火) 20:54:21.49 ID:HfxbeFnAO

シルバー「ふ…」

オウカ「!?」

シルバー「それで勝ったつもりか?」

オウカ「…え……」

シルバー「スイクン!!」

スイクン「」こくっ

たっ!

スイクン「クルー!!」

ぱしゃん!

しゅわああっ…

オウカ「こ、これは…!?」

97: ぽけもん 2011/01/25(火) 21:00:59.07 ID:HfxbeFnAO

スイクン「クルー!!!」

ぱしゃん! ぱしゃん!

しゅわあああああっ!!

オウカ「み、みるみるうちに……水が透明になっていくんだな!?」

シルバー「汚れた水を綺麗な水に変える……スイクンの能力だ」

オウカ「!!」

98: ぽけもん 2011/01/25(火) 21:04:42.89 ID:HfxbeFnAO

シルバー「みずでっぽうと組み合わせたことが裏目に出たな!」

シルバー「ぜったいれいど!!!」

スイクン「クルー!!」かっ!

びゅあああああああっ!!!!

ぴきぃっ…!!

オウカ「ぐはっ…!」

ばたん!!

99: ぽけもん 2011/01/25(火) 21:05:38.70 ID:HfxbeFnAO

シルバー「………」

シルバー「……ミナキさんは本当にスイクンを愛しているんだな…」

シルバー「…っと、そんなことより早く他のロケット団を見つけないとな。はぐれたあいつらは多分大丈夫だろう…」

シルバー「スイクンはここで待っていろ。オウカが目を覚まして、またなにかしでかしたら厄介だからな。見張っていてくれ」

スイクン「クルー」こくっ

100: ぽけもん 2011/01/25(火) 21:06:13.60 ID:HfxbeFnAO

シルバー「さてと…… ん?」

フリーザー「フリー!!」ばさばさっ

シルバー「フリーザーが…」

シルバー「オウカが倒れたから、もうここから離れることにしたのか…。ボールという鎖があったにしろ、こいつらの手に負えるポケモンじゃなかったってことか……」

シルバー「……!」

サンダー「ダー!!!」ばさばさっ

101: ぽけもん 2011/01/25(火) 21:12:33.10 ID:HfxbeFnAO

シルバー「サンダーも…? ということは、サキとチャクラのうちのどちらかが倒れたのか?」

シルバー「…俺の予想ではあの二人もそれぞれ、オウカと俺が戦ったようにあの三人のうちの誰かと戦っているんだと思うが……」

シルバー「まあなんにしろ、先を急ごう」

たたっ

―最終章前篇完―



107: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:06:21.04 ID:g/a/jcjAO
――――――――――――――――

ミュウツー「ほう。澪、お前もロケット団を追っているのか」

澪「うん。そうなんだ」

澪「私の他にも、ここウバメの森にあと三人いるよ」

ミュウツー「そのあとの三人はどうしたのだ?」

澪「う~ん。よく分からないけど、はぐれちゃったんだ…。探しているところだったんだけど」

ミュウツー「見つからず、ここまで来たのだな」

澪「まあそんな感じかな」

108: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:08:03.98 ID:g/a/jcjAO

ミュウツー「しかしまあ、戦力が増えるのは有り難い。多勢に無勢は良しとしても、味方が多いに越したことはないからな」

澪「うん。あとはみんなが揃うのを待つだけ…」

澪「!」

たったったっ

シルバー「! あんたか」

澪「シルバー君!!」

ミュウツー「コイツがお前の言っていた三人のうちの一人か?」

澪「そうだよ。シルバー君だ!」

109: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:10:01.89 ID:g/a/jcjAO

シルバー「……。なんだ? このポケモンは」

澪「ミュウツーだよ。一緒にロケット団と戦ってくれるみたいなんだ!」

シルバー(ミュウツー…?)

シルバー「ふうん…。それは頼もしいな」

シルバー「で、アイツらは?」

澪「ん? 律と唯のことか?」

シルバー「ああ」

澪「シルバー君と一緒じゃなかったのか…」

シルバー「! じゃあ…」

澪「うん。まだどこにいるか分からないんだ」

シルバー「そうか…」

110: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:14:34.92 ID:g/a/jcjAO

シルバー「なら、ロケット団は?」

澪「私はチャクラを倒したよ」

シルバー「俺はオウカを…」

シルバー「……。ということは、おそらくサキはあの二人と戦っている…ということか」

澪「多分…ね」

シルバー「肝心の、首領サカキは?」

ミュウツー「あの祠の中だ」



111: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:16:59.09 ID:g/a/jcjAO
―――――――――――――――――

時間の狭間


サカキ「ボスゴドラ!!」ぽん!

ボスゴドラ「グオー!」

サカキ「メタルクロー!!」

ボスゴドラ「グオー!!」きんっ

セレビィ「!」

ボスゴドラ「」ぶんっ!

セレビィ「ビィー!!」びゅおっ

すかっ!

112: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:28:27.01 ID:g/a/jcjAO

サカキ「ほう。かわしたか」

ボスゴドラ「!?」がちぃっ!

サカキ「なに!」

ボスゴドラ「」ばたっ

ボスゴドラは倒れた

サカキ「…! やどりぎのタネか!!」

セレビィ「ビィー!」

サカキ「ふふ、やるな!」しゅうう

113: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:30:22.51 ID:g/a/jcjAO

サカキ「だが、コイツはどうかな!?」ぽん!

スピアー「スピー!!」

サカキ「最高速度で追い詰めろ!! こうそくいどう!!!」

スピアー「」しゅん!!

セレビィ「ビィ!!?」

スピアー「」ぶぶぶぶ~ん!!

セレビィ「!!」

114: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:38:37.23 ID:g/a/jcjAO

サカキ「追い詰めたぞ! もう逃げ場はない!!」

サカキ「さあ…」かちゃ

サカキ「いけ! “時をとらえるモンスターボール”!!」ぶんっ

セレビィ「!」ぽちっ

しゅううう!!

かちっ…

サカキ「……ククク」かちゃ

サカキ「捕まえたぞ!! 幻のポケモン、セレビィ!!! フハハハハ!!」

サカキ「ククク…。この“時をとらえるモンスターボール”を持っていたから一時的には時間の狭間から守られていたが…セレビィを捕まえたことにより、この時間の狭間ではもう自由に動くことができる!!」

サカキ「これで…あの頃に戻れる……」

115: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:41:42.63 ID:g/a/jcjAO
―――――――――――――――――

サキ「フンフフフ!」

サキ「ジュペッタ!!」

ジュペッタ「ジペッ!」きゅおっ…

サキ「シャドーボール!!」

どん!!!

エンテイ「グオオ!?」

唯「エンテイ!!」

116: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:43:55.41 ID:g/a/jcjAO

律「スカイ! エンテイを援護しろ!」ぽん!

スカイ(ニョロトノ)「トニョーロ!」ぴょんっ

ジュペッタ「!」

律「れいとうビーム!!」

スカイ「トニョ…、」びゅ…

サキ「させるか! ファイヤー、だいもんじ!!」

ファイヤー「ファー!!!」ばっ

ぶあああああ!!

117: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:46:25.00 ID:g/a/jcjAO

スカイ「トニョーロ!!?」ぼわあっ!!

律「…!!」

スカイ「トニョ…」ばたっ

律「す、スカイ!」たたっ

スカイ「ニョ……」かぴかぴ

律(身体の水分が蒸発しきってる……。なんて威力なんだ…!!)

118: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:48:05.50 ID:g/a/jcjAO

律(くそ…。ファイヤーを持って、より強さが増している!! サキ!!!)

サキ「フンフフフ…。私が求めていたのはこの力だ!」

サキ「おっと…動くなよ?」

唯律エンテイ「!!」がちっ

ファイヤー「……」ぎろっ

サキ「私も早く勝負を付けないとな。あのお方に申し訳がつかないというものだ」

律(あのお方…?)

119: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:49:41.82 ID:g/a/jcjAO

唯「早くしないと、って…どういう意味ですか?」

サキ「…空を見てみろ」

唯律「?」

サキ「木々の間から外の様子が見えるだろう。そこから何か見えないか?」

唯「あ、あれは…」

サキ「サンダーとフリーザー。どうやらチャクラとオウカがお前達の仲間にやられてしまったようだ」

120: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:51:43.05 ID:g/a/jcjAO

サキ「お前達の仲間は今頃サカキ様や私を探していることだろう。このままではサカキ様の計画に支障を来たす恐れがある…」

サキ「早くしないと、とはそういう意味だ」

唯「……」ごくり

律「澪とシルバーは無事か…よかった……」

サキ「フンフフフ、安心している場合か? 今お前達が置かれている状況を理解していないのか?」

ぽん!

スターミー「トゥトゥトゥトゥトゥル!!」

ペルシアン「フシャー!!」

121: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:52:34.30 ID:g/a/jcjAO

律「ぐ……!」がちがち…

唯「エンテイ! ほえる!!」

エンテイ「グオオオオオオオオ!!!」

ぶおおっ!

サキ「…!」

スターミー「……」ぷいっ

サキ「…フンフフフ、何かと思えば! 私の手持ちはすべて出した!! そんなもの意味はない!!」

唯「えへへ…そうかな?」

122: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:53:20.54 ID:g/a/jcjAO

律「! う、動ける!?」たっ

サキ「なに!! まさか…!」

ファイヤー「ファー…!」ぎろっ

エンテイ「……」ぎろっ

サキ「ファイヤーのにらみつけるに対抗を…!」

唯「エンテイのほえるが勝ったみたいだね!!」

サキ「そちらも流石は伝説のポケモンと言ったところか! おのれ…!!」

123: ぽけもん 2011/01/26(水) 20:59:16.16 ID:g/a/jcjAO

サキ「ならば!!」たっ

ファイヤー「ファー!!!」ばさばさっ

サキ「空を飛べるのはこちらだけ! そちらに対抗する術はない!!」

サキ「ファイヤー! エアスラッシュ!!」

ファイヤー「ファー!!」しゅしゅっ!

ぎゅおっ!

エンテイ「…!」がしっ

どがん!

唯「キャッ!?」

124: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:01:05.91 ID:g/a/jcjAO

律「大丈夫か、唯!?」

唯「う、うん!」

律「サキの奴…、外に出て空中から攻撃をしてきやがる! これじゃあ木々に隠れて、どこから攻撃が来るのか分かりゃしねえ!!」

唯「……」

律「しかも…!」

スターミー「トゥトゥトゥトゥトゥル!!」

ペルシアン「フシャー!!」

ジュペッタ「ジペッ!!」

ぎろおっ!!!

125: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:08:07.41 ID:g/a/jcjAO

律「サキの手持ちはこっちにいて、攻撃を仕掛けてくるつもりだ…!」

唯「どうすれば…」

律「……こっちも、空中戦に持ち込むしかないな」

唯「え…? で、でも! エンテイは空を飛べないんだよ!? どうやって空中戦に…」

律「……」かちゃ

ぽん!

ウィング(ワタッコ)「ワター!」

唯「!」

126: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:34:03.91 ID:g/a/jcjAO

律「ウィングを貸してやる! 唯、お前が飛ぶんだ!! エンテイも…」

ウィング「ワタワタ!」すっ

唯「……わかったよ、りっちゃん」すたっ

エンテイ「グオオ…」のしっ

ウィング「……ッ」

律「ウィング、頑張ってくれな」

ウィング「」こくっ

127: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:40:49.72 ID:g/a/jcjAO

びゅおおっ!

ジュペッタ「ジペッ!!」だっ

唯「ああっ!」

律「ヒート! フレアドライブ!!」ぽん!

ヒート(ギャロップ)「ヒヒーン!!」ぼうっ!

どがん!

ジュペッタ「!?」

唯「…!!」

128: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:41:30.63 ID:g/a/jcjAO

唯「り、りっちゃん!」

律「下は任せろ! 無事にサキの所まで飛べるように援護するからさ!!」

唯「りっちゃん…」

律「唯! 最後に!!」

唯「?」

律「こんな状況でごめんだけど…」

律「……今サキとファイヤーに対抗できるのは唯とエンテイだけだ!! 上にいって、サキを倒してくれ!!!」

律「サンダーやフリーザーのように、ファイヤーを解放させてやってくれ!!」

律「……」すうっ!

律「…信頼してるぞ!! 頼んだぞ!!! 唯!!!!」

唯「…!!」

129: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:42:06.67 ID:g/a/jcjAO

唯「こ、こんな時に…そんなこと言うなんて……ずるいよう……」ぐすっ

唯「でも…!」ごしごしっ!

唯「うんっ! りっちゃあん!!」

ウィング「ワター!!」

びゅおおっ!!

律「………」

律「無事、行けたみたいだな…」

律「……さて、私も役目を果たさないとな」じろっ

130: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:42:41.46 ID:g/a/jcjAO

スターミー「トゥトゥトゥトゥトゥル!!」

ペルシアン「フシャー!!」

ジュペッタ「ジペッ!!」

律「ランス!」ぽん!

ランス(ニドキング)「ニドー!!」

たっ!

ヒート「ヒヒーン!」

スカイ「トニョーロ…!」

律「……。へへっ、ウィングがいないなんて久しぶりだな。カントーの旅を思い出すよ…」

律「……ウィングが戻ってきても、全員やられちゃいました。なんてことにならないようにしないとな!」

律「先輩の意地! 見せてやろうぜ!!」



131: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:43:36.90 ID:g/a/jcjAO
――――――――――――――――

ウィング「ワター!!」びゅっ

サキ「フンフフフ…やはり、来るのか」

唯「これで終わりにする! ここであなたを倒す!! りっちゃんとの約束だから!!」

サキ「フフ…」じろっ

サキ「……」

サキ「フンフフフ。その状態で戦うつもりか? 自由に動くことすら、ままならないだろう!」

唯「確かにね。でも、私は絶対に負けないよ!!」きっ

132: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:44:05.32 ID:g/a/jcjAO

サキ「フンフフフ…」

サキ「ほざけ!! たった一人で何ができる!!?」

サキ「ファイヤー!!」

ファイヤー「ファー!!!」ぼうっ…

唯「!」

サキ「だいもんじ!!!」

ぎゅおっ!!

どおおおおおん!!!

サキ「フフフハハハハ!! どうだ!? 見たか!!? これが圧倒的な力だ!!!」

133: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:44:36.10 ID:g/a/jcjAO

しゅううう…

唯「一人じゃ…ないよ!!」

サキ「!!?」

ピッ太(ピクシー)「ピィ…!!」きいい!!

サキ「ひかりのかべ!?」

唯「ブイ太! メリ太!」ぽん!

ブイ太(シャワーズ)「シャワー!!」たっ

メリ太(モココ)「モコ!!」ぴとっ!

ファイヤー「ファー!?」

134: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:45:21.02 ID:g/a/jcjAO

サキ「ぐ…ちょこまかと! 離れろ!!」

唯「無駄だよ。ブイ太はボーマンダが暴れても振り落とされなかったんだよ」

サキ「くう…!」

唯「下では、りっちゃん達があなたのポケモンと戦ってる…」

サキ「…なにを……?」

135: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:46:50.08 ID:g/a/jcjAO

唯「ウィングに乗って空を飛んで、
攻撃はピッ太が防いでくれて…
ファイヤーはブイ太とメリ太が抑える」

唯「みんなが私をここまで導いてくれた!!
みんなが道を開けてくれた!!
みんながいるから、私は道を通れる!!」

唯「あなたを……倒せる!!!」

たっ

136: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:47:35.06 ID:g/a/jcjAO

しゅたっ!

エンテイ「グオオオ!!」だっ!!

唯「今のあなたは無防備だよ!!」

エンテイ「グオオ…!!」ぼわっ!

唯「うおおおお…!!!」

唯「フレアドライブ!!!!」

エンテイ「グオオオオオオ!!!」ごあっ!!

どがあああああああん!!!!

サキ「か…はっ……!!!」

ばあああああん!!!!




137: ぽけもん 2011/01/26(水) 21:48:24.63 ID:g/a/jcjAO
――――――――――――――――

ファイヤー「ファー!!」ばさっばさっ…

澪「!」

シルバー「フリーザーとサンダーも去り、残りのファイヤーも去っていった…」

澪「ということは…!」

かつかつ

「ふぇ~…」

「や~っと合流できたな」

澪「律!! 唯!!」

シルバー「……」

唯「じゃじゃん!」

律「待たせたな! 澪!! シルバー!!」


―最終章中篇完―





146: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:16:28.09 ID:YKhuHfdAO

律「やっとみんな揃ったな!」

唯「一時はどうなることかと思ったけどねえ」

律「澪もシルバーも無事で良かっ…た……?」ぴたっ

澪シルバー「?」

唯「え……? どうして…」

澪「ど、どうしたんだよ? 律、唯」

唯「ミ、ミュウツー!!」

律「な、なんでここにいるんだ!?」

ミュウツー「……」

147: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:18:15.99 ID:YKhuHfdAO

澪「え…?」

シルバー「……お前達、知っているのか?」

律「知ってるもなにも! そいつはカントーで私達に…」

唯「いでんしポケモン、ミュウツー!! ロケット団に作られたポケモンだよ!!!」

澪シルバー「!!」

澪「ロケット団に…作られたポケモン……!?」

澪(あ…ニャースが言ってたような……)

シルバー「……!!」

シルバー(知らなかった…! 親父がそんなことをしていたなんて!!)

148: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:19:32.76 ID:YKhuHfdAO

シルバー(…おそらくミュウツーは人間の勝手により作られ、結果的にロケット団を恨んでここまで追ってきたんだろうが……)

律「シルバーも知らないのか」

シルバー「! …ああ、俺も初めて聞いた」

澪「? シルバー君が知らないとおかしいのか?」

律「ああ…まあ、首領の息子だしな」

澪「息子!?」

律「あ…! 言っちゃ駄目だったか!?」

シルバー「いや…別にいい」

律「ご、ごめんな」

149: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:20:33.31 ID:YKhuHfdAO

シルバー「……」

シルバー「何も言わないんだな」

澪「へ?」

澪「…いや、別になにもないよ。ちょっと驚いたけど」

シルバー「……そうか」

澪「…?」

澪「ん~…でも、納得いったよ」

澪「私や律より年下なのに、バトルが強いのは“ジムリーダーの息子”だからだったんだな!」

150: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:21:16.06 ID:YKhuHfdAO

唯律「ジムリーダー!!?」

澪「ひっ!」びくっ

律「ち、ちょっと澪ちゅわん。シルバーは“サカキの息子”だぞ? 聞き違えたのかぁ?」

澪「いや、違ってないだろ」

唯律「……。……へ?」

澪「だから、サカキはジムリーダーだって! トキワシティの!!」

唯律「えええええええええええええ!!!!」

シルバー「……」

151: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:22:17.12 ID:YKhuHfdAO

律「マ、マジかよ!!?」

唯「カントーの残りひとつのジムのジムリーダーが、通りすがりのトレーナーさんだったなんてえ!!」

律「最初に行った時は閉鎖中だったな……」

唯「あれ…? 澪ちゃんはカントーのジムバッジって……」

澪「うん? 全部集めたよ」すっ

きらっ

律「うおおっ!!」

唯「でもでも、私達もジョウトのは全部揃えたよ!!」ふんすっ

澪「落ち着け…」

152: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:23:10.92 ID:YKhuHfdAO

律「ていうか閉鎖してたのに、どうやってジムに挑戦できたんだ?」

澪「ん? それは最近の話だろ。私が行った時は代理の人がジムをやってたけど」

唯律「代理の人?」

澪「うん。ヤマブキとトキワの掛け持ちでな。確か、同じカントーのジムリーダーの娘って言ってたけど…」

澪「その人に、サカキがトキワのジムリーダーっていうのを聞いたんだ。最も、その時はロケット団なんて知らなかったけどな」

153: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:23:51.58 ID:YKhuHfdAO

唯「なんで閉鎖したんだろ…?」

澪「その人の父親もジムにいられなくなって、代わりにジムリーダーをするって言ってたよ。私が最後のジム挑戦者だったみたい」

唯律「へえ~…」

唯「だったら私達ももっと早く旅を始めれば良かったね、りっちゃん」

律「そうだな~……って!!」

律「こんな長々と話してる場合じゃないだろ!」

唯「そうだった!」

154: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:24:34.06 ID:YKhuHfdAO

律「なんでミュウツーがここにいるのか! それを聞いているんだ!!」

唯「うんうん!」

澪「な、なんでって……。ミュウツーもロケット団を阻止しに来たみたいで、私達に協力してくれるんだよ」

唯「き、協力?」

律「本当か? それ…」

澪「本当だよ。ミュウツーから言ってきたんだから」

唯「……で、でも」

澪「?」

155: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:25:13.42 ID:YKhuHfdAO

律「それにしたら…いやに殺気立ってないか……?」

澪「え…?」くるっ

ミュウツー「……」ごごごごご……

しゃきっ

ミュウツー「……」ぶんっ!

澪「うわっ!?」へたっ

唯律シルバー「!!」

ミュウツー「……」ぎろっ

澪「ミ、ミュウツー…?」



156: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:25:53.93 ID:YKhuHfdAO
――――――――――――――――

数時間前 時間の狭間


サカキ「セレビィよ! 私を連れて行ってくれ!!」

サカキ「五年前のあの日に…!!!」

セレビィ「ビィー!!」

びゅおおっ!

しゅううう…

すたっ

サカキ「……」

サカキ「着いた…。今となっては廃墟となってしまった、我がロケット団第一研究所!!」

157: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:26:40.86 ID:YKhuHfdAO

かちゃっ

…がち

サカキ「…流石に鍵が掛かっているか」

サカキ「しかし、この中にそれほど大切なものが入っているという証拠だな。スピアー!」

スピアー「スピー!」ぶーん

サカキ「みだれづき!!」

スピアー「スピー!!」

どがががが!!!

がたっ……

158: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:27:38.49 ID:YKhuHfdAO

サカキ「よくやったぞ、スピアー。ドアは壊れてしまったが、あいつを手に入れるためだ。このぐらいは許容範囲…」

かつかつ…

サカキ「…!」

「………」こぽこぽ…

サカキ「ミュウツー…!!!」

「………」ぴくっ

サカキ「ふふ…この日だ! この日にミュウツーは誕生したのだ!!」

サカキ「さあ…!!」

159: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:33:47.62 ID:YKhuHfdAO

こっ…こっ…

サカキ「!」

「サカキ…」

サカキ「……フジ…。いたのか」

フジ「私は常にここにいるさ。ミュウツーが完全に目覚めるまで付き合うのが私の役目だ」

サカキ「……」

サカキ「ふ……もう目覚めるのだろう?」

160: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:34:41.29 ID:YKhuHfdAO

フジ「…ああ。ミュウツーの心臓が動き出した。今日、ミュウツーは目覚める!!」

サカキ「それは楽しみだ……」

サカキ「だがひとつだけ、しておくべきことがあるな」

フジ「…?」

サカキ「スピアー!」

スピアー「スピー!!」ぶーん

フジ「なにを…!?」

サカキ「私の計画を邪魔した、フジ! お前の存在をここで無くせば、時代は変わるのだ!!」

フジ「一体なんの話だ…!!?」

161: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:40:15.78 ID:YKhuHfdAO

サカキ「スピアー! ダブルニードル!!」

スピアー「スピー!!」しゅっ

どがん!!

フジ「」どさっ

サカキ「ふふ…これで我が手元に現れる!!」

ことっ…

サカキ「マスターボール!!!」

こぽこぽ…

ミュウツー「………」

サカキ「……ミュウツーよ…」

サカキ「ぐっ……!!?」ぎゅうっ

サカキ「やはりミュウツーに負わされた傷が治ることはないか…。だが、これは残しておくべきものだろうな」

かちゃ…

サカキ「目覚めろ、ミュウツー!!」

162: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:49:45.21 ID:YKhuHfdAO

こぽ…

ミュウツー「……!」ぱちっ

ういいいん……

しゅううう

ミュウツー「……」たっ

サカキ「ミュウツー、私はサカキ。お前の力で、私の夢を叶えさせてくれ」

かちゃ、………ぽん!



163: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:50:25.54 ID:YKhuHfdAO
―――――――――――――――――

ミュウツー「……」ぎろっ

澪「ど、どうしたんだよミュウツー…? なにがあっ…」

ミュウツー「……」だっ!

澪「…!」

律「ヒート!!」ぽん!

ヒート「ヒヒーン!」

164: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:51:00.71 ID:YKhuHfdAO

ミュウツー「……」ぶんっ

ヒート「!?」どがっ…

どおおおおおん!

ヒート「ヒヒーン!!?」ずさあっ

律「くっ…。流石に強いな…」かちゃ

澪「ま、待て! 律!」がしっ

律「!」

165: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:51:56.75 ID:YKhuHfdAO

澪「こんなはずじゃないんだ! ミュウツーになにかあったんだよ!! 攻撃はやめてやってくれ!!」

律「……」ぽん!

ランス「ニドー!!」

澪「律!!」

律「…澪の言うことは半信半疑だけど信じるさ。ミュウツーも、本当に何かあったんだろう。でも…」

律「どちらにしろ、ミュウツーの様子からバトルは避けられない! ミュウツーの力は計り知れない!! 私達がやられてしまうかもしれないんだ!!」

律「何もしないより、私は…戦う! ランス!!」

ランス「ニドー!!」だっ

166: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:52:27.98 ID:YKhuHfdAO

律「つのドリル!!」

ランス「ニドー!!!」ぎゅおおっ

ミュウツー「………」すっ

がしいっ!

ランス「ニド!?」

ミュウツー「……」ぐいっ

ぶおっ!!

ランス「ニドー!!?」どがああん!

律「…!!」

167: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:53:06.36 ID:YKhuHfdAO

シルバー「…俺もあいつに賛成だ」

澪「!」

シルバー「黙ってやられるわけにはいかないしな」ぽん!

ギャラドス「ギャオオオ!!」

唯「メリ太!」ぽん!

メリ太「モココ!!」

唯「澪ちゃん! 気が進まないと思うけど、今はやるしかないよ!」

澪「シルバー君……唯……」

168: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:53:55.15 ID:YKhuHfdAO

律「とりあえず、おとなしくしてもらうぜ! ミュウツー!!」

ランス「ニドー!!」

ギャラドス「ギャオオオ!!」

メリ太「モココ!!」

ミュウツー「………」ぐっ

びゅおおおおっ!!!

唯律シルバー「!!?」

どおおおおおおお……!!!!

ミュウツー「……」どん!!

ばああああああああああん!!!!


169: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:54:28.79 ID:YKhuHfdAO

どさっどさっどさっ

ランス「ニドー……」

ギャラドス「ギャ…ラァ……」

メリ太「…モコ………」

唯「ああっ!!」

律「三体ともやられちまった…!」

シルバー「……!!」

唯「ごめんね…。休んでて!」しゅうっ

律「ごめんな、ランス。戻っててくれ」しゅうう

シルバー「……」しゅうう…

170: ぽけもん 2011/02/01(火) 20:55:04.70 ID:YKhuHfdAO

律「なんて強さなんだ…ミュウツー!!」

シルバー「……妙だな」

唯律「え…?」

シルバー「俺は先程までミュウツーと一緒にいたが、なんのキッカケもなしにこんなに凶暴化するなんておかしい…」

澪「うん…。私もそう感じるよ。いきなりこんなになるなんて…」

律「澪…」

171: ぽけもん 2011/02/01(火) 21:01:22.03 ID:YKhuHfdAO

澪「それに心なしか、すごく苦しんでるように見える……」

ミュウツー「………」はあっはあっ…

唯「ホントだ…。何かに無理矢理操られているような…」

澪「…よし」かちゃ

ぽん!

ドっくん「ドクケー!!」

律「!! 澪…!」

172: ぽけもん 2011/02/01(火) 21:24:03.98 ID:YKhuHfdAO

澪「誰かに何かをされて苦しんでるようなら、私はミュウツーを助けたい!! だから今はミュウツーの暴走を止めないと!!!」

ドっくん「ドクケー!!」しゅばっ!

ミュウツー「……」しゃきんっ…

澪「ドっくん! つばめがえし!」

ドっくん「」しゅっ

ミュウツー「…!」

ドっくん「ドクケー!!」しゅんっ!

ミュウツー「!?」

どがああっ!!

ミュウツー「……!!」ざざっ!

シルバー「! ミュウツーに攻撃を食らわせた…!」

173: ぽけもん 2011/02/01(火) 21:24:58.99 ID:YKhuHfdAO

ミュウツー「……」すっ

う゛おおおおお!!

唯「サイコキネシスだよ!!」

澪「ドっくん!!」

ドっくん「ドクケー!」きいいいん…

ぴくっ!

澪「サイケこうせん!!」

ドっくん「ドクケー!!」びゅっ!

ぱああああん!!

ミュウツー「…!!?」

澪「音波や波長を感じる技は効かないよ! ドっくんには性能のいい触覚のレーダーがあるんだ!! それでいくらでも対応できる!!」

律「いいぞ澪!!」

唯「すごいすごい! ミュウツーと対等に渡り合ってるよ!」

174: ぽけもん 2011/02/01(火) 21:25:46.92 ID:YKhuHfdAO

澪「今度はこっちの番だ! ドっくん、ぎんいろのかぜ!!」

ドっくん「ドクケー!」びゅおおおおっ

ミュウツー「……!」

「ミュウツー、サイコカッター!!」

唯律澪シルバー「!!?」

175: ぽけもん 2011/02/01(火) 21:26:22.29 ID:YKhuHfdAO

ミュウツー「……」かっ!

うぃん!!

ドっくん「!!」

しゅっ!

ドっくん「ドクケー!?」ざきいっ!!

ばたっ

澪「ド、ドっくん!!」

ドっくん「ドクケ…」

「……」かつかつ

律「ミュウツーに指示を…?」

176: ぽけもん 2011/02/01(火) 21:27:05.21 ID:YKhuHfdAO

うおおお……

唯「祠から誰か出てくる!?」

シルバー(考えられるのはただ一人しかいない…)

……おおん!!

すたっ

ざっ!

「ふふ…。本当に我が下僕になりえたのだな、ミュウツーよ」

シルバー「サカキ!!!」

181: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:35:37.15 ID:29aGqsvAO

サカキ「…シルバーか」

サカキ「他にも、見たことのある顔がちらほら…」

唯「通りすがりのトレーナーさん…」

律「サカキ…!」

サカキ「新顔もいるようだな」

澪「……!」

サカキ「私のミュウツーにも劣らない実力…。やや目を見張るものがあったぞ。
シルバーもあとの二人も…我がロケット団が誇る三獣士サキ、オウカ、チャクラを倒すとは相当なトレーナーのようだな。
思えば、トキワの森で私を負かしたのもお前達だったな」

唯律「……」

182: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:36:20.57 ID:29aGqsvAO

澪「…だって?」

サカキ「ん?」

澪「“私の”ミュウツーだって…!?」ぎりっ

かちゃっ…

ぽん!!

カゲぴょん(リザードン)「グオー!!」

澪「お前はセレビィを狙っていると聞いた! ミュウツーが暴れているのもそれと関係があるんじゃないのか!?
ミュウツーに何かをしたのもお前なんじゃないのか!?」

サカキ「ほう…。セレビィを知っているのか…!」

183: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:36:56.54 ID:29aGqsvAO

澪「カゲぴょん! かえんほうしゃ!!」

カゲぴょん「グオー!!」がぱっ

ぼわあああああっ!

サカキ「サイドン!」ぽん!

サイドン「ガオー!!」

ぼうっ!!

サイドン「…!!」じゅっ…

サカキ「…なるほど。
サイドンは全身が2000度のマグマにも耐えられる皮膚で覆われているが……そのサイドンに炎でダメージを与えるとは、とても鍛えられたポケモンのようだな」

澪「……」

184: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:37:32.21 ID:29aGqsvAO

サカキ「ふふ…。
そうとも。私がミュウツーに何かをしたのだ」

澪「!!」

サカキ「最も、お前達には想像もつかないことをしたのだがな」

唯律「想像も…つかないこと……?」

シルバー「ときわたりポケモン、セレビィ…」ぼそっ

律「!」

唯「セレビィ…って、前にシルベル君が言ってたポケモン?」

シルバー「シルバーだ」

185: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:38:08.64 ID:29aGqsvAO

サカキ「! シルバー…調べたのか」

シルバー「ああ。前にウバメの森で親父に会ったのも偶然じゃない! 親父がセレビィを探していることを知ったから、ウバメの祠に行ったんだ!!」

サカキ「これは誤算だったな…。
………シルバーよ。ならば分かるだろう? ミュウツーが何故こうなったのかが」

シルバー「ミュウツーがまだ自我を持たない“過去”に戻り、ミュウツーを捕まえた……」

186: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:38:50.76 ID:29aGqsvAO

唯「過去?」

シルバー「ああ。セレビィというポケモンは自在に時代を渡れる、時渡りの能力をもつ幻ポケモンだ!」

律「時代を渡れるだって…!?」

サカキ「そうだ!
セレビィの力を借りて私はミュウツーを捕まえに行き、結果“未来”は変わった!! ミュウツーが私に忠実な下僕になる未来に!!!
……いや、“現在”と言った方が正しいか?」

澪「お前…!」

サカキ「ミュウツー!!」

ミュウツー「…」たっ

澪「!!」

187: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:39:25.55 ID:29aGqsvAO

ミュウツー「……」ずいっ

澪「やっぱり…戦うしかないのか……?」

ミュウツー「……」しゃきん!

唯「ブイ太! れいとうビーム!!」ぽん!

ブイ太「シャワー!!」びゅおおおおっ!

ミュウツー「……」しゅっ

ぱああん!!

ブイ太「…!!」ずざざっ

澪「! …唯!」

唯「援護するよ! 澪ちゃん!!」

188: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:40:00.66 ID:29aGqsvAO

律「私もだ! スカイ!!」ぽん!

スカイ「トニョーロ!」

澪「律…! ああ! 二人とも頼む!!」

澪「カゲぴょん、アイアンテール!!」

カゲぴょん「グオー!!」きぃん!

ミュウツー「……」ちゃき…

澪(また弾かれる…!!)

唯律「ハイドロポンプ!!」

ブイ太スカイ「」ぶしゃああああああ!!

ミュウツー「…!?」ぐらっ…

189: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:40:30.45 ID:29aGqsvAO

澪「! …今だ!!」

カゲぴょん「グオー!!!」ぶんっ!

ミュウツー「!!」

どおおおおおん!!!

律「よっしゃあ!」

唯「コンビネーション完璧だね! りっちゃん、澪ちゃん!」

シルバー「……」

シルバー(これで…いいのか?)

190: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:41:30.63 ID:29aGqsvAO

シルバー(確かにミュウツーの暴走を鎮めないといけない。だが、それではまだ根本的なことが…)

サカキ「サイコキネシス!!」

ミュウツー「…」かっ!

う゛おおおおおん!!!

唯律澪「!!?」

どがああっ!!

カゲぴょん「グオー!?」

ブイ太「シャワー!!」

スカイ「トニョーロ!?」

唯「! また三体同時に…!?」

律「そんな…!」

澪「…!!」

191: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:42:15.50 ID:29aGqsvAO

サカキ「ククク…分からないな」

澪「…なにがだ?」

サカキ「お前はミュウツーと知り合ったのは、ついさっきのはずだろう? なのにここまでミュウツーのために…それにミュウツー自身と戦うとは………。理解しかねる」

澪「……」

唯「それは違うよ! 澪ちゃんはミュウツーが苦しんでるから助けたいって!! 知り合ったのが短いとかそんなのじゃ…」

律「待て、唯」

唯「!? りっちゃん…?」

192: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:44:03.58 ID:29aGqsvAO

律「実は私も分からないんだ。澪が何故ここまでミュウツーのために戦うのか…」

唯「!」

律「確かに…澪は恐がりなところがあるけど、正義感は強い!
トレーナーズスクールでも卒業するまでポケモンには一切触れなかったけど、澪がポケモンのことを人一倍大事に思ってることを私は知ってる!! なんせ物心ついたころから一緒にいたからな!」

澪「……」

律「でも、それを差し引いても! なぜ澪がミュウツーのためにしようとするのが理解できない…。カントーの事件のことがあったからかもしれないけど…」

193: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:44:36.81 ID:29aGqsvAO

唯「りっちゃん…」

律「澪、教えてくれ。お前がミュウツーを助けようとしている意味を!」

澪「……」

律「……」

澪「……なんだ」

律「え?」

澪「これは…私の我が儘なんだ」

唯「我が儘……って?」

194: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:45:15.66 ID:29aGqsvAO

澪「…ミュウツーに最初に会った時ミュウツーは私に襲い掛かってきたんだけど、すぐに手を止めた。……私がニャースの知り合いだって分かったからだ」

サカキ「!」ぴくっ

サカキ(ニャース…?)

澪「多分、ミュウツーはニャースの知り合い……いや、友達だ。そうじゃないと攻撃を止める必要がないだろ?」

澪「ニャースの友達なら、私は守りたい!
…でも関係ない唯や律、シルバー君を巻き込んで……ごめん。やっぱり私の我が儘だな」

唯律シルバー「………」

195: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:45:57.64 ID:29aGqsvAO

律「へっ! 我が儘ァ? なに水臭いこと言ってるんだよ、澪!!」

澪「え…」

唯「私達もニャースちゃんの友達だよ! 友達の友達なら、友達だもん!! 助けたいよ!! 私達も!」

澪「唯…」

シルバー「俺はロケット団の勝手で作られたポケモン、ミュウツーを救いたいだけだがな」

律「素直じゃないなー」

シルバー「ふん!」

唯「でも結局恥ずかしいこと言ってるよね、シルベル君」

シルバー「うるさい! それにシルバーだって何度言えば分かるんだ!!」

196: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:46:27.26 ID:29aGqsvAO

澪「……」ぽかん…

律「…んまあ、澪。そういうことだ!
私達は澪に賛成だ。我が儘だなんて思っちゃいないさ!」

澪「律…。ごめん…ありがとうな…」

律「ああ」

唯「よーしっ!! じゃあ、私達の友達を取り戻すぞー!!」

律「おう!!」

澪「ああ!!」

シルバー「……ふっ」

197: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:50:52.93 ID:29aGqsvAO

サカキ「ククク…!」

唯律澪シルバー「!?」

サカキ「ククク……クハハハハハハハ!!!」

律「な…なんだ…?」

サカキ「そうか…そうだったのか!!」

シルバー「…?」

サカキ「貴様が! 貴様がそうだったのか!!」びしっ!

澪「え…私……?」

198: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:51:29.52 ID:29aGqsvAO

サカキ「とぼけるなよ? 前に私と会ったことがあるだろう!!?」

唯律「…!!」

澪「わた…しが? サカキと……?」

―――
――――
―――――
ばさっばさっ

澪ニャース「!」

「ふ…見つけたぞ、ニャース」

ニャース「さ…サカキ様!?」

サカキ「」たっ

澪「誰なんだ?」

ニャース「ニャーの元主人なのニャ」

澪「!」

――――――
――――
―――

澪「そうか…! 目覚めの祠に入ろうとしたあの時!! 思えば、あいつがサカキだったんだ!!」

199: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:52:05.65 ID:29aGqsvAO

サカキ「……私の下僕を奪った娘…」

澪「……」

サカキ「カントーで私を邪魔した娘達……」

唯律「……」

サカキ「そういえば…先程言っていた、トレーナーズスクールとは?」

律「…トキワシティにあるトレーナーズスクールのことだよ」

サカキ「ふ…やはりそうか。なんたる偶然だ!」

唯「?」

200: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:52:34.05 ID:29aGqsvAO

サカキ「私も…あのトレーナーズスクール出身なのだ!」

律「…!!」

サカキ「シルバーも最近卒業したばかりだ」

シルバー「……」

サカキ「ふふ…。どういう謂れか知らないが、ここにトキワのトレーナーズスクール出身者が五人揃ったようだな! しかも、こうして敵対して、だ」

唯律澪「………」

201: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:53:00.77 ID:29aGqsvAO

サカキ「ふ…。まあどうでもいいことだな。
どうせここでお前達とはお別れだ」すっ…

ミュウツー「……」たっ

律「!」

サカキ「さあ、存分に暴れるがいい! ミュウツー!!」

ミュウツー「………」ごごごごご…

澪「! …まずい! 律ぅ!!」

202: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:53:31.43 ID:29aGqsvAO

サカキ「サイコキネシス!!」

ミュウツー「……」かっ!

律「!?」

う゛おおおおおん!!

律「うわああ!?」どしゃああん!

澪「律!!」

律「はは…間一髪だぜ…」

唯「間に合ってよかった~…」

ピッ太「ピッ!」

203: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:54:03.58 ID:29aGqsvAO

律「ひかりのかべで守ってもらってなかったら…やばかったな」

澪「ひやひやさせるな!」

律「ごめんごめん。…でも本当にやばいぞ…」

ミュウツー「………」ぎろっ

サカキ「諦めろ。お前達ではミュウツーを止められない!」

律「くそ…。ミュウツーがサカキに従っているかぎり、勝ち目はないぞ…」

澪「どうすれば…」

204: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:54:41.41 ID:29aGqsvAO

シルバー「…!」

シルバー「……あんた達、少しの間ミュウツーを引き付けといてくれ」

律「え…?」

シルバー「俺がサカキの所へ行くまでの時間だ」

唯「そ、それって…」

シルバー「ああ。俺がサカキと戦う!!」

澪「一人でか!? そんな無茶な…」

シルバー「このままミュウツーを相手にしてちゃ埒があかない。もっと根本的な……、サカキを倒してミュウツーを解放させないといけない!
……それに、これは俺の戦いでもあるんだ!!」

唯「シルバー君…」

205: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:55:32.58 ID:29aGqsvAO

澪「……」

律「……。よし、わかった!」

シルバー「!」

律「行ってこい、シルバー! 行って自分でケリをつけてこい!!
そのための道は…私達が作ってやるからさ!!」かちゃ

唯「うん!」かちゃ

澪「ああ!」かちゃ

シルバー「……とう…」

律「ん?」

シルバー「いや…、なんでもない。じゃあ、頼む!」

律「任せとけ!!」

206: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:56:10.19 ID:29aGqsvAO

澪「サボみん!」ぽん!

サボみん「サボネー!!」

澪「ミサイルばりだ!!」

サボみん「サーボネー!!」びゅびゅびゅびゅ

ミュウツー「…!?」

澪「今だ! シルバー君!!」

シルバー「…ああ!」たっ

ミュウツー「……」だっ

律「ウィング、ぎんいろのかぜ!」ぽん!

ウィング「ワター!!」びゅおっ!

ミュウツー「…!!」

シルバー「……」たたっ

サカキ「…! シルバー…」

シルバー「親父…」

サカキ「…ふ、場所を変えようじゃないか」くるっ

シルバー「……」



207: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:56:50.07 ID:29aGqsvAO
――――――――――――――――


ざっざっ

シルバー「ここは…」

サカキ「なんの変哲もない、ただの森の一空間さ。だがこんなところだからこそ、私達の“戦う”場所に相応しいのかもしれない…」

シルバー「……」

サカキ「決着をしに来たんだろう?」

シルバー「ああ…」かちゃ

サカキ「ふ…」かちゃ

…ぽん!!

208: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:57:26.90 ID:29aGqsvAO

シードラ「シー!!」

サイドン「ガオー!!」

シルバー「シードラ、ハイドロポンプ!!」

シードラ「ドラー!!」ぶしゅううう!

サイドン「…!!」

サカキ「相性ではこちらが不利…。だが!! パワーではこちらが断然上だ!!
サイドン! つのドリル!!」

サイドン「ガオー!!」ぎゅるるっ

シードラ「!?」

ぎゅおおおおおお……!!

ばしゃああん!!!

シードラ「ドラー!?」

209: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:57:57.75 ID:29aGqsvAO

シードラ「シー…」ばたっ

シルバー「…!!」

サカキ「さあ、次は何を出す?」

シルバー「……」かちゃ


――――――――――――――――


ミュウツー「……」ぶんっ!

びゅおっ!!

律「うっ!?」

210: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:58:24.82 ID:29aGqsvAO

澪「! ハブりん!!」ぽん!

ハブりん「プッププ~!」ばっ

どさっ…

律「おっ…」

ハブりん「プッププ~」しゅっ

律「…サンキュー」

唯「ピッ太、みずのはどう!」

ピッ太「ピッ!」しゅわっ

ミュウツー「……」すっ…

ぱああん!

唯「ああ…!」

211: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:58:54.85 ID:29aGqsvAO

ミュウツー「……」かちゃ…

う゛おおおおおん!!

唯「ひかりのかべえ!!」

ピッ太「ピッ!!」かっ

きいいいん!!

ミュウツー「………」

唯「ふう…」

律「くそ…これじゃあキリがないぜ。こっちは防戦一方だし…」

澪「戦えるポケモンも少なくなってきたな…」

212: ぽけもん 2011/02/03(木) 20:59:22.08 ID:29aGqsvAO

唯「…ところで、シルバー君は無事に行けたのかな!?」

律「行けたと思うぜ! あとはあいつ次第だ!」

澪「とりあえず、シルバー君を安心させるためにも、まずミュウツーを止めないと!」

唯「うん! 私達、お姉さんなんだし頑張ろう!!」

律澪「おう!!」



213: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:03:30.98 ID:29aGqsvAO
――――――――――――――――


サカキ「クロバット! エアスラッシュだ!!」

クロバット「クロクロバ!」しゅばっ!

ざきいっ!!

ヤミカラス「」がくっ

シルバー「……く、」

サカキ「…もう諦めたらどうだ? 私はお前の手持ちを知り尽くしている。手も読める……お前に勝ち目はない」

シルバー「……」

214: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:04:03.40 ID:29aGqsvAO

サカキ「もうこんな無意味な争いはやめて、私と一緒に来い。それで…」

シルバー「あんたとなんて、まっぴら御免だ! 俺まで巻き込むな!」

シルバー「昔からそうだった…。あんたは俺のことを放っておいて、どこかに行って……、今思えばミュウツーの研究をしていたのか。
…くだらない!! こんなことのために毎日毎日…! 自分の都合でポケモンを作って!!
あんたはいつまでも変わらない!! 俺のことを……! ………ぐ…」ぎゅっ…

サカキ「……」

215: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:04:30.67 ID:29aGqsvAO

シルバー「あんたは俺のすべてを知っていると言いたげだが、数年間なにも見てこなかったあんたに俺の何が分かるっていうんだ!
この数ヶ月で手に入れたポケモンもいるんだ!!」

ぽん!!

リングマ「グマー!!」

サカキ「!」

シルバー「あんたはここで倒す!!」

216: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:05:06.21 ID:29aGqsvAO

サカキ「…ふふふ」

シルバー「?」

サカキ「ニュースでやっていたぞ。そのリングマ…ウツギ研究所から盗んだポケモンだろう?」

シルバー「それは…」

サカキ「お前は私の子だ…。変わらないのさ、結局」

シルバー「……確かに、」

シルバー「俺は間違っていた…俺のしていたことは…。でも、」

217: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:05:40.65 ID:29aGqsvAO

シルバー「俺はこの数ヶ月間、とても楽しかった…。あいつらに出会えて……
一緒に戦ってくれる仲間や、ポケモンを通して知り合った人達、優しい人達、人の優しさを教えてくれた人!!
……俺はこの旅をしてよかったと思っている。
こんなこと言ったら都合がいいけど…でも!
ヒメグマを盗んだこと、後悔はしていない!!」

サカキ「……悪人をくじく正義の味方らしからぬ発言だな」

シルバー「俺は正義の味方でもなんでもない。ただの一人のトレーナーさ。
それに、罪なら償う! 償いきれないかもしれないけど俺は責任を持って、それを背負って生きていく!!
出来れば…!!」

シルバー(あんたと一緒に…!! 俺を初めて抱いてくれたあの時の親父に戻るなら…!!!)

218: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:06:09.32 ID:29aGqsvAO

シルバー「リングマァア!!」

リングマ「グマー!!!」

サカキ「スピアー!!」ぽん!

スピアー「スピー!!!」

シルバー「おんがえし!!」

サカキ「ダブルニードル!!」

219: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:06:40.09 ID:29aGqsvAO

リングマ「グマー!!」だっ

スピアー「スピー!!」しゅっ

どおおおおおん!!!

リングマ「グマ…」がくっ…

スピアー「…スピー……」ばたっ

サカキ「!!」

サカキ「ま、負けた…!」

220: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:07:12.58 ID:29aGqsvAO

シルバー「もう終わりだ、これで…。ミュウツーを解放しろ」

サカキ「まだ、だ…。まだ終われない! 私の夢を叶えるためにまだ!!」

シルバー「そんなに世界征服が大事なのかよ!?」

サカキ「違う!!」

シルバー「! …なに?」

サカキ「私の本当の夢は…」がさっ…

ぽん!

サカキ「!?」

221: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:07:44.85 ID:29aGqsvAO

セレビィ「ビィー!!」びゅおっ

サカキ「セレビィ!? なぜ勝手に…」

セレビィ「ビィー」しゅっ

サカキ「! どこへ行く、セレビィ!!」

セレビィ「ビィー……」くるっ

セレビィ「ビィ!」にこっ

シルバー「!」

セレビィ「ビィー!!」しゅっ

サカキ「待て!! セレビィイイイ!!!」



222: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:08:23.11 ID:29aGqsvAO
――――――――――――――――


律「はあはあ…」

ミュウツー「………」

澪「強すぎる…!! いつまで体力が持つんだ…?」

律「はあはあ…。もう手持ちは全員ヒットポイント尽きてるぞ…」

澪「私はまだ…何体かいるけど……でも、」

律「ははっ、これが満身創痍って奴だな」

澪「言ってる場合か…」

223: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:08:52.10 ID:29aGqsvAO

律「だって澪、ボロボロじゃん」

澪「そういう律だって…。服破れてるぞ、はしたない」

律「へへっ、澪も胸がまる見えだぞ?」

澪「いえっ!?//」ばっ

律「ははっ、冗談だよ」

澪「バカ律! こんな時にそんな冗談言うな!!」

律「こんな時だからこそだろぉ」

224: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:09:18.58 ID:29aGqsvAO

唯「ピッ太ぁ…大丈夫?」なでなで

ピッ太「ピッ……」

澪「唯…」

律「…はボロボロじゃないな、見事に」

唯「ピッ太が守ってくれたからね。嬉しいやら悲しいやら…」

唯「でも、これが絶対領域って奴だね!」

律澪「全然違う」

225: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:09:46.81 ID:29aGqsvAO

律「つーかホント動けねえ…ヤバいぞこれは…」

澪「…!」

唯「どしたの? 澪ちゃん」

澪「なにか来る…!」

ぴょんぴょん…

律「…なんだ?」

ミュウツー「………?」

「ミミロー!」ぴょんぴょん

226: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:10:27.63 ID:29aGqsvAO

律「なんだあれ…?」ぴっ

ポケモン図鑑『ミミロップ、うさぎポケモン。
いつも耳先をけづくろいして手入れを怠らないきれい好き。軽やかに跳びはねて走る。』

律「ミミロップか…」

澪「シンオウのポケモンがなんでこんな所に?」

唯「いや! りっちゃん、澪ちゃん…ちょっと待って!!」

澪「…?」

律「どうしたんだ、唯」

唯「うん…。あの子……」

律澪「……」ごくり

227: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:11:10.31 ID:29aGqsvAO

唯「すごくかわいい~!!!」

律澪「だあ~…」がくっ

澪「だから、言ってる場合か!!」

唯「だってあんなにかわいいんだよ!?」

律「知るか!」

唯「近くに行ってみよう!」たたっ

澪「完全にミュウツーのこと忘れてる…」

律「まったく……。ん?」

律「!!」

228: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:11:36.33 ID:29aGqsvAO

律「待て、唯!」だっ

がしっ

唯「ふぇ?」

律「あいつ…ミュウツーに向かってるぞ?」

唯「え!?」

ミミロップ「ミミロー」ぴょんぴょん

しゅたっ

ミュウツー「………」ぎろっ

唯「危ないよおっ!!」

ミュウツー「……」ぶんっ!

ミミロップ「…!」

229: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:15:46.07 ID:29aGqsvAO

ミミロップ「ミミロー!!」ぶおっ!

かきいいん!!

ミュウツー「……!」

律「とびげりか!」

唯「おおっ! 強い!」

澪「でも…あのミミロップ、野生か?」

律「だよな。いくらなんでもミュウツー相手に…」

230: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:16:14.96 ID:29aGqsvAO

澪「ん? あのミミロップ、なにか持ってる…?」

ミミロップ「ミミロー!」さっ

ミュウツー「………」じろっ

ミミロップ「ミミロー?」

ミュウツー「……!?」

ぴかあああっ!!

唯「まぶしい…」

律「赤と…」

澪「…青の閃光!!」



231: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:16:45.57 ID:29aGqsvAO

しゅううう……

ミュウツー「……」ぽかん…

ミュウツー「こ、ここはどこだ…?」

唯律澪「!!」

ミュウツー「むう…私は、誰だ……?」よろっ

澪「ミュウツー!!」たっ

ミュウツー「…澪、か?」

澪「正気に戻ったんだな!!」

232: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:17:15.38 ID:29aGqsvAO

ミュウツー「正気…? なんの話だ?」

律「はあ…なんも覚えてないのかよ」

唯「でもよかったね!」

ミュウツー「お前達は…いつかの…」

律「あの時は危なかったんだぞー?」

唯「いきなり地面が割れて、パーンってね!」

ミュウツー「あの時は…」

律「ああ、いいっていいって。済んだことだし!」

唯「うん!」

ミュウツー「ふ…」

233: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:17:42.55 ID:29aGqsvAO

しゅたっ

ミュウツー「どうやら…お前達に迷惑をかけてしまったようだな」

澪「迷惑だなんて! 友達だろ?」

ミュウツー「…ふ、友達…か」

びゅうっ…

唯「あれ? ミミロップちゃんがいない!」

律「結局野生だったのか?」

234: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:18:24.08 ID:29aGqsvAO

唯「…んー、でも何か訳ありな感じだったよね。なんでミュウツーがあの光で戻ったのかなあ…?」

律「ん~…よく分かんないけど、」

律「“絆”…じゃね?」キリッ

唯「……」

唯「…りっちゃん恥ずかしい」ぷぷっ

律「なんだとぉー!?」

ぎゃあぎゃあ!!

澪「ふふ…」

235: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:19:10.35 ID:29aGqsvAO

ミュウツー「……」

ミュウツー(あの赤と青の光はルビーとサファイア…。ふふ、そういうことか)

ミュウツー「フフフ…」

澪「?」

ミュウツー「澪。それで、サカキは?」

澪「ああ…。サカキとは今、シルバー君が戦ってる」

ミュウツー「行った方がいいのか?」

澪「ううん。大丈夫だよ」

ミュウツー「そうか…。……澪、」

澪「ん?」

ミュウツー「ありがとうな」

澪「…うん」

236: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:19:46.47 ID:29aGqsvAO

ぎゃあぎゃあ!

律「こらー、唯!」

唯「絆…」きりっ

唯「だって~!」ぷぷぷ

律「くぉらあああ!!」

ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ!

ミュウツー(彼女らにもお礼を………まあ、必要はないか。だが一応言っておこう。ありがとう唯、律)

237: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:20:25.33 ID:29aGqsvAO

唯「きゅ~…」

律「ミュウツー!」

ミュウツー「! なんだ?」

律「まだ私はお前のこと、完全には信じられないけどさ! よかったよ、元に戻れたみたいで!」

ミュウツー「ふ…。ああ!」

澪「そうだ、ミュウツー!
実は、今コガネのラジオ塔でニャース達がホウオウと戦ってるんだ! ニャース達を手伝ってほしい、そしてホウオウを解放してやってくれ!! ホウオウもまた、ロケット団に操られているんだ!!」

ミュウツー「承知した!」たっ

238: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:20:56.64 ID:29aGqsvAO

唯「あっ! カツラさんもいるよお!! エンテイ達の為にもお願い!! ミュウツー!!!」

ミュウツー「ああ…!」しゅっ!

澪「これでひとまず安心だな…」

律「ん、そうだな。シルバーが帰ってきたら、みんなでお祝いだ!! パーッとやろうぜ! パーッと!!」

澪「いいけど、ハメ外しすぎるなよ?」

240: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:21:32.82 ID:29aGqsvAO

律「わぁってるって! ムギや梓も呼ぼうぜー!!」

唯「さわちゃんや純ちゃん、和ちゃんも!」

律「聡も呼んでやらねえとな…。料理は憂ちゃんに任せるか!」(あ…憂ちゃん今旅途中だ)

わいわい!

澪「まったく…」

澪「でも、これで終わったんだな…」

澪「…やりましたよ、リラ師匠」



―最終章完―


242: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:24:17.94 ID:29aGqsvAO

律「よし、シルバーの所へ急ぐぞ! 唯、澪」

澪「はあ!? お前、行かなくても大丈夫って言っただろ!!」

律「さっき気付いたんだ。状況が変わった!」

澪「状況が変わった?」

律「ああ。ミュウツーが戻ったってことは過去が変わったんだ。同時に未来、そして今も変わった! ということはだ!」

澪「! …セレビィがサカキから離れた?」

律「そうだ。サカキの元にセレビィがいたから、ミュウツーはサカキのポケモンだったけど…サカキの元からセレビィがいなくなったら“現在”が変わり、過去も未来も変わったんだ」

243: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:24:52.87 ID:29aGqsvAO

澪「…意味が分からないな」

律「私もなに言ってるかわかんねえ」

唯「……」(まったく話についていけない…)

律「まあとにかく! シルバーが勝ったってことだ! 早く行って勝利の祝福を…」

どおん!!!

唯律澪「!!?」

澪「…」ばたっ!

律「み、澪!?」

唯「澪ちゃん!!」

244: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:25:22.94 ID:29aGqsvAO

「………」すたすた

唯「!」

「おや、サザンドラ。遊びに来たのではないのですよ。そうすぐに人を攻撃してはいけません」

サザンドラ「ドラー…」こくっ

律「誰だ…? てめえ……」

「……」じっ

すっ…

「………」すたすた

律「…!!」

245: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:25:54.10 ID:29aGqsvAO

「あなた方に用はないのです。さあ行きますよ、サザンドラ」すたすた

律「待て!!」だっ

唯「あっ、りっちゃん!」

唯「……」ちらっ

澪「…」

唯「うう…、ピッ太! 澪ちゃんを見てて!」

ピッ太「ピッ!」

唯「りっちゃあん! 待ってえ!」たたっ



246: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:26:26.56 ID:29aGqsvAO
――――――――――――――――


サカキ「くそ…、終わった!! なにもかも!!」

サカキ「セレビィが…時をとらえるモンスターボールの存在を揉み消した! もうセレビィを捕まえることも… ミュウツーが私に従うことも…」

シルバー「……」

サカキ「ああ…! 私の…夢が……」

シルバー「さっきも言っていたが、あんたの夢ってなんなんだ? 世界征服のためにミュウツーを自分のものにしたんじゃないのか?」

サカキ「……。私はミュウツーを使い、ある男を始末しようとしていたのだ」

シルバー「ある男だと?」

247: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:31:25.37 ID:29aGqsvAO

サカキ「そうだシルバー。その男はお前の…」ずきっ…!

サカキ「!! ぐう…!?」ばたっ

シルバー「親父!?」

サカキ(こうした今でも、ミュウツーから受けた傷が…!!)ぎゅうう

シルバー「親父!!」

サカキ「シル…バー、逃げろ…。奴が…来……」がくっ

シルバー「親父!?」

シルバー「くそう…! 奴って誰だよ? 答えろよ!! 親父ィ!!」

248: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:31:51.25 ID:29aGqsvAO

サカキ「…」

シルバー「くそ…」

かつかつ…

シルバー「!」

シルバー(誰かが来る…?)

かつかつ…

ぴたっ

「……ふふ、お久しぶりです。シルバー」

シルバー「誰だ、お前…? なぜ俺の名前を…」

249: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:32:21.41 ID:29aGqsvAO

「まあ、そう警戒なさらずに。別にとって食おうなんて気はございませんよ。そもそも、あなたの敵ではありません」

シルバー「じゃあなんだって言うんだ!」

「ふふ…知りたいですか?」

シルバー「…さっさと答えろ」

「ふむ…。ですがこれを言ってしまったら、あなたのすべてがひっくり返りますよ」

シルバー(なにを言うつもりだ…?)

「ふ…、しかしそれも面白いかもしれませんね」すたすた

シルバー「!」

250: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:32:48.63 ID:29aGqsvAO

「……」じろっ

サカキ「…」

「気を失っているのですか、サカキさん。都合がいいですね。もうあなたに邪魔はされない」

「ミュウツーを作るまではよかったですが、あなたが私を殺そうなどという目論みをしていたとはね…。ロケット団を立ち上げたのも私だというのに…」

「確かに私は子守を頼みましたが、ここまでは頼みませんでしたよ。おかげで愛情まで湧いてしまって…」

「この裏切り者が…!!」ぎろっ

251: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:33:27.34 ID:29aGqsvAO

シルバー(なんの話をしているんだ…? だがこいつが、さっき親父が言っていた“男”なのは確かだ!! …なら!)かちゃっ

シルバー「ニュ…」

「おっと…変な真似はよしてくださいね」

サザンドラ「ドラー!!」しゃきっ

シルバー「…! くっ…」

「ふふ…親子揃って私を、ね…。何と言う家族の絆だ! 家族愛だ!!」

「…ですが、それも今日で終わり…」すっ…

252: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:33:59.12 ID:29aGqsvAO

…どがっ!!

サカキ「…」どしゃっ!

シルバー「!!」

「ふん!」ぶんっ

どすっ!!

シルバー「や、やめろお!!」

「……ふふ、やめろ? なぜですか?」

シルバー「な、なぜって…」

「育ての親より生みの親でしょう? こんな男、どうでもいいではないですか」

シルバー「育ての…親? なんの、話だ…?」

253: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:34:40.90 ID:29aGqsvAO

「ふふ…あなたの、『私が誰か?』という質問…。ずばり答えましょう。私は…、」

「「あなたの本当の父親です、シルバー」」

シルバー「!!」

シルバー「ば、ばかな…! そんな…だって…」

「サカキにはあなたを預けていただけ。ついでに育成も頼みましたがね」

「それなのにこの男…、私からあなたを奪おうとしましたよ。愛情に流されてね」

シルバー「俺を奪う…?」

「そうです。ミュウツーやデオキシスを作ったのも、セレビィを捕まえてミュウツーを自分のものにしたのも、すべて…
あなたの為なのですよ。あなたを私から奪うため…!」

254: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:35:18.24 ID:29aGqsvAO

シルバー「! 俺の…為……」

シルバー(親父…。今までずっと俺を置いてけぼりにしたのも全部俺の為に…。しかも、実はずっと俺のことを…見て……)

シルバー「そ、そんな…俺は…」

すっ

「育て直す余地がありますね」

シルバー「!!」

かっ!!



255: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:35:51.61 ID:29aGqsvAO
――――――――――――――――


律「くそ…完全に見失っちまった…」

律「……」

律「一旦戻るか。澪も心配だし…」

唯「りっちゃあん!」たたっ

律「唯!」

唯「探したよお」

律「澪は置いてきたのか!?」

唯「大丈夫だよ。ピッ太が看ててくれてるよ」

律「…そうか」

256: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:36:23.21 ID:29aGqsvAO

唯「…さっきの人なんだったんだろうね」

律「分からない…。でもヤバい気はする」

唯「それって…」

ぴかっ!!

唯律「!!?」

律「な、なんだ!?」

唯「まぶしい~…前が見えないよお!」あたふた

律「く……!」

律「森全体を…覆う光……!!」

ぴかあああっ!!!



257: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:37:05.46 ID:29aGqsvAO
―――――――――――――――――

コガネシティ

ラジオとう


ホウオウ「ショオオオ!!!」ばさばさっ

エンテイ「グオオオ!!」

スイクン「クルー!!」

ライコウ「ギャオオオ!!」

たったっ…

リラ「ホウオウが帰っていく…」

カツラ「エンテイ、」

ミナキ「スイクン…、」

リラ「…ライコウを連れて」

ニャース「でも、にゃんでホウオウは帰っていったのニャ?」

カツラ「おそらく…唯君や律君が、ロケット団に勝ったということだろう」

「その通り」

リラ「?」

258: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:37:55.99 ID:29aGqsvAO

「唯、律、澪、シルバーの四人は見事にロケット団を倒したのだ!」

ニャース「ニャ!? オミャーは!!」

カツラ「ミュウツー!?」

ミュウツー「いかにも。久しぶりだな、カツラにニャースよ」

ニャース「ほ、本当に久しぶりだニャ…」

カツラ「…私はハナダ洞窟で戦って以来かな」

ミュウツー「……」

カツラ「ミュウツー…、お前もフジ博士の夢を…」

ミュウツー「…ああ。そうだ」

カツラ「ふ…そうか。それは大変だったな」

ミュウツー「いいや。中々面白いものを見せてもらったよ。私が人間に興味を持つことがあろうとは…」

259: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:38:35.39 ID:29aGqsvAO

リラ「…それで、澪達が勝ったというのは本当か?」

ミュウツー「……ここで嘘など言うものか」

ミナキ「それなら、早く迎えに行きましょう! 四人を!!」

――――――――――――――――

ウバメのもり


リラ「着いたな…」

ニャース「……。やけに静かじゃにゃあか?」

カツラ「戦いが終わったからか…?」

260: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:39:11.12 ID:29aGqsvAO

ニャース「それにしても、ミュウツーも案内くらいしてくれてもいいのにニャー。あのあと、すぐに帰るんだもんニャー」

カツラ「ミュウツーにも色々あるのだろう」

ニャース「久々に会ったのにニャー…」

ミナキ「…! 見てください! これを!!」

リラ「…どうしたミナキ?」

ミナキ「リラ、これ…」

リラ「!! 澪のモンスターボール!?」

ニャース「…!!」

ミナキ「それにおかしい、ボールは何かの拍子に落ちたような散らばり方をしている…」

リラ「……。嫌な予感がする…」

カツラ「もっと他の場所を見てみよう!!」



261: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:39:41.34 ID:29aGqsvAO
――――――――――――――――


カツラ「これは…唯君と律君のモンスターボール……」

ニャース「どういうことニャ…?」

ミナキ「おーい!」

リラ「! なにか見つかったか?」

ミナキ「いや…もうなにもないみたいだ」

リラ「……そうか」

ミナキ「シルバー君の手持ちは見つからなかった…」

カツラ「これは…一体……」

ニャース「みんないなくなってしまったのニャ!!」

カツラ「唯君…律君…」

ミナキ「シルバー君…」

リラ「澪……」




262: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:40:29.51 ID:29aGqsvAO
――――――――――――――――


ひゅううっ…

「探したぞ、こんなところにいたのか」

「…ああ。チャンピオンの地位を降ろされてな」

「フンフフフ…」

サキ「それならば、本業の方に集中できるな?」

「本業ねえ…。俺は楽しめればなんでもいいけどなあ」

サキ「フンフフフ、安心しろ。楽しみは保証するぞ」

「ほう…。そんなにかよ?」

サキ「ああ。我等が主についていけば、きっと満足できる」

「ふうん…なら、行ってやんよ」

「とりあえず乗っかっとくZE☆」

サキ「…フンフフフ」



263: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:41:57.83 ID:29aGqsvAO
――――――――――――――――

いかりのみずうみ


「……」

ぴぴぴぴ!

ぽちっ

ワタル「もしもしも~、ワタルですけど~?」

『相変わらずね、ワタル君』

ワタル「ん? 誰っスかあ~?」

シロナ『私よ、シンオウリーグチャンピオンのシロナです』

ワタル「あ…シロナさんですか」

264: ぽけもん 2011/02/03(木) 21:42:52.55 ID:29aGqsvAO

シロナ『久しぶりね、ワタル君』

ワタル「お久しぶりです。でもどうしたんですか?」

シロナ『ええ。ちょっとあってね、全地方のチャンピオンが呼び出されているのよ』

ワタル「ほう。俺も行かなくてはいけませんかね」

シロナ『当たり前でしょう。時間はある?』

ワタル「ん~…」ちらっ

ロケット団員達「」

ワタル「まあ、大丈夫ですよ」

シロナ『そう。ではすぐに向かって』

ワタル「…場所は?」

シロナ『“イッシュ地方”よ』



おわり

次回 唯律「ぽけもんだぜー!!」澪「ぽけもん…」紬「ぽけもんね~」梓「ぽけもんです!」