1: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:25:12 ID:tV6
再び、某所に上げていたSSを。
ヒヤシンスは春の花なので些か時期外れではありますが…

ごゆるりと、お付き合いの程を。

引用元: 夕美「Yellow Hyacinth」 



THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER 20 リトルリドル
CINDERELLA GIRLS
日本コロムビア (2018-08-22)
売り上げランキング: 31
2: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:25:54 ID:tV6
ーCGプロ・屋上庭園ー

P「やっぱここにいたか。お疲れ、夕美」

夕美「プロデューサーさん。お疲れ様ですっ。プロデューサーさんもお花を見に来たの?」

P「ん、それもあるが…たまには晩飯でも一緒にどうかと思ってな。」

夕美「わあっ、嬉しいなっ♪ あ、それじゃあちょっと待っててくれるかな。ここのお花のお手入れだけ…」

P「お前ほんと花が好きだよなぁ。ほっといたってここはちゃんと手入れされてんのに」

夕美「うん。だから、そこまで私が手を加える必要はないみたい。こうして元気に咲いてるのがその証拠だねっ」

3: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:26:41 ID:tV6
P「やれやれ、何言ってもすぐには離れそうにないなこりゃ…。どれ、何かやれる事はないのか?」

夕美「えっと、じゃあそこの肥料なんだけど…そう、そのスプレー。」

P「これか。…へえ、こういうのも肥料なんだな…」

夕美「初めて見るの?」

P「肥料のイメージなんて何かしらのフンとか匂う奴だけだと思ってた」

夕美「あはは…確かに、養分が多いからねっ。けど、最近のは匂いも少ないんだよ?」

P「へえ…っと、これくらいでいいのか?」

夕美「うん、ちょっとずつで大丈夫だよ。…綺麗に咲いてくれるといいなぁ…」

P「……そういやお前、今日は珍しく遅れて来てたよな。何かあったか?」

夕美「あ、それは…あはは…つい、公園のお花のお手入れに夢中になっちゃって…ごめんなさい。」

P「いや、遅刻したわけじゃないしそれはいいんだけどな。そっか…まだボランティアの方も続けてるんだっけか」

4: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:27:07 ID:tV6
夕美「うん。やっぱり途中で投げ出したりするのはよくないって思って。それにね」

P「?」

夕美「ちゃんと育てたら、綺麗に咲いてこたえてくれるからっ。それが嬉しくてね、それで…」

P「……ふふ」

夕美「あぁっ、ごめんね、私、また一人で熱が入っちゃって…」

P「いや、いいんだよ。何ていうか、そういうとこ見てると安心するし」

夕美「安心…?」

5: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:27:30 ID:tV6
P「いつも咲いてる花がそこにあるって事。急に枯れたら、やっぱり寂しいよ、俺は」

夕美「それじゃあ、私が落ち込んだ時は、プロデューサーさんが励ましてくれる?」

P「…俺でいいのか?」

夕美「うん。プロデューサーさんは私にとって、太陽みたいな人だから。枯らさず、ずっと照らしててねっ」

P「お前、俺の頭見て言ってないかそれ」

夕美「大丈夫だよっ。もし枯れちゃった時は、私がお世話してあげるからっ」

P「あのな、花は植えれば咲くけどな、これはそうそううまくいかないの。手間暇かなりかかるし…」

夕美「じゃあ、お世話すればずっと一緒にいられるよねっ」

P「……お前、わりと毒持ってるよな…?」

夕美「ふふ、綺麗な花にはトゲがあるんだよっ」

6: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:28:06 ID:tV6
~お洒落なレストラン~

P「ほう……このかぼちゃのスープ意外といけるな…もうちょい甘いのかと思ってた」

夕美「プロデューサーさん、こういうお店来たことないって言うから、お口にあうか不安だったけど」

P「うん、美味い。このパンもここで焼いてんのかな?…あ、窯焼きピザなんてのもあんのか…美味そうだな」

夕美「私のオススメは、こっちの…これ。スパイスやハーブが効いてて美味しいんだよっ」

P「へえ…あ、確かに美味そうだな…ジャガイモか…ふむ」

ーーーーーー

7: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:28:25 ID:tV6
P「あー、結構食ったなぁ…はは、これは明日あたり肌とかツヤッツヤになってるかもな」

P「……あ、俺の場合肌ってか頭…いやいやいや」

夕美「あ、プロデューサーさん、向こうの公園、ちょっと行ってみない?」

P「向こうの?……ああ、そっか…ここ、あの公園の近くなんだっけか」

夕美「ね、いこっ? ほら、はやくはやくっ」

P「はいはい、食ったばっかなんだからゆっくりな、ゆっくり。」

ーーーーーー

8: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:28:54 ID:tV6
夕美「やっぱり綺麗だなあ…」

P「これは確かに凄いな…どれ、記念に一枚」カシャッ

夕美「写真?」

P「ああ、昔ちょっとだけかじってな…つっても、これはスマホのカメラだからな」

P「本格的なカメラで、また改めて写真撮りに来ないとな…」

夕美「私も、写真とか趣味にした方がいいのかな?…あ、でもそれならドライフラワーとかも…」

夕美「うーん…悩むねっ」

P「はは、好きなようにやれば良いさ。極めなきゃやっちゃダメ、なんてことないんだし」

夕美「じゃあ、もしカメラの事、お勉強したいなって思った時は、プロデューサーさん、先生になってねっ」

P「ん? まあいいけど…俺より、カメラなら藍子とかのがいいんじゃないのか?聞きやすいだろう、話も合うし」

9: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:29:15 ID:tV6
夕美「藍子ちゃんにも聞くつもりだけど…それはそれだよ。プロデューサーさんは、迷惑かな…?」

P「いやいや、それはないって。俺なんかで良ければ喜んでレクチャーさせて貰いますよ」

夕美「うん、じゃあ…お願いします、先生っ」

P「たはは、なんかそう呼ばれると薫みたいだな…薫もいつかこんなでかくなんのかなぁ…」

夕美「プロデューサーさんは、薫ちゃんのせんせぇ、だもんね。けど、私のこともちゃんと見ててね?」

夕美「プロデューサーさんの周りにはたくさんのお花があるけど…私の事も、枯らさないようにしてほしいなって。」

P「分かってるさ。お前のプロデューサーなんだぞ?あんだけ花の面倒見まくってるのが横にいたらさ」

P「そりゃ俺だって負けてられないさ。どの花もしっかり綺麗に咲かせてみせる」

夕美「うん。よろしくね、プロデューサーさんっ」

10: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:29:32 ID:tV6
ー数日後ー

P「おはようござい…あれ、夕美今日は早いんだな?」

夕美「あ、おはようっ。プロデューサーさん、ほら、綺麗に咲いたんだよっ」

P「あれ、この花瓶の花…こないだの?」

夕美「うん、そうだよっ。ちょっとだけ分けてもらえたから、こっちでも飾っておこうかなと思って。」

P「黄色いヒヤシンス…か」

11: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:29:54 ID:tV6
夕美「ふふ、プロデューサーさんなら気付いてくれるかなって。言葉にするのは、まだちょっと照れちゃうから」

夕美「な、なんてねっ!…あ、歌の練習しなくっちゃ!屋上のお花に聞かせてくるねっ」たたた…

P「………はあ。どっちにしろ照れてるじゃんか…ったく」

藍子「おはようございます。」

P「お、藍子。おはよう。floweryで収録あるからな。…ったく、なのにあいつときたら」

藍子「あの、プロデューサーさん、さっき夕美さんが、すごく真っ赤な顔で走っていきましたけど……あれ?」

藍子「そのお花、いつもお散歩する公園の…」

12: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:30:11 ID:tV6
P「ああ、夕美が手塩にかけて育てたやつだな。…あいつも回りくどい事する割にはわかりやすいっつーか…」

藍子「?」

P「ああ、いや。なんでもないさ。……ふふふふーん…♪」

藍子(何だか、プロデューサーさんったら嬉しそう。口では色々言ってるのに…わかりやすいのはそっくりですね♪)

ーーーーーーーーー

13: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:30:28 ID:tV6
夕美「~♪~♪~♪」

夕美(お花も、歌を聴かせてあげると綺麗に育つんだよ、プロデューサーさん)

夕美(あなたに貰ったこの歌で…私も、ここにあるお花も他にもみんな、全部…)

夕美(綺麗に咲かせてみせるから、見ててね、プロデューサーさん)

14: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:30:54 ID:tV6
黄色いヒヤシンスの花言葉は…



「あなたとなら幸せ」

15: ◆6RLd267PvQ 2018/08/16(木)04:34:51 ID:tV6
はい、以上になります。

花言葉は複数あるので解釈次第なのですが、黄色いヒヤシンスだと他には「嫉妬」「勝負」なんてのも。ふふふ。

普段ぷちかれの方では鉢植えの姿でぴょんぴょこさせてますが、正統派にして正糖派アイドル相葉夕美をよろしくお願いしますね。

ではでは、お目汚し、失礼をば。