1: 名無しさん@おーぷん 2018/09/12(水)01:03:44 ID:lg8
P「はぁーやっと仕事終わったぁー」

P「……疲れたなぁ」

P「楓さんとゆったりしたいなぁ」


楓「レッスン終わりました」ガチャ

P「あっ、楓さん」

楓「……」

P(聞かれてたか……?)

楓「いつもお仕事お疲れ様です」

P(聞かれてなかったみたいだ)

楓「ところで私とゆったりしたいってどういうことですか?」

P(聞かれてたみたいだ)

引用元: 【モバマス】P「楓さんとゆったりしたいなぁ」 



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2: 名無しさん@おーぷん 2018/09/12(水)01:04:07 ID:lg8
P「気にしないでください。ただの独り言ですから」

楓「気になります。『ゆったり』って、具体的にはどういうことを?」

P「ゆったり?そんなこと言いましたっけ?」

楓「確かに言いました。教えてください」

P「何でいちいち楓さんに説明しなきゃならないんです?そんな義務ないじゃないですか」

楓「泣きますよ」

P「楓さんは最後の手段を出すのが早いと思います(降伏)」

3: 名無しさん@おーぷん 2018/09/12(水)01:04:36 ID:lg8
P「その、俺が思い描く『ゆったり』っていうのはですね……」

楓「わくわく」

P「まず、時間はそうですね……休日の午後六時って所でしょうか。部屋には俺と……その、同棲している人が居て」

楓「お嫁さんですね?」

P「……まぁ、便宜上、その人のことはお嫁さんと呼びましょう」

楓「私ですね?」

P「……いや、俺と楓さんは別に同棲してないじゃないですか」

楓「でも私と『ゆったり』したいって言いましたよね?」

P「……これ、話やめてもいいですか?」

楓「ダメです」

4: 名無しさん@おーぷん 2018/09/12(水)01:04:56 ID:lg8
P「それで、俺のお嫁さんは晩御飯の準備をしてくれてて、俺はそれを待ってソファに座っているんです」

P「次第に料理の匂いがしてくるんですよ。多分……シチューかな。そういう優しい匂いです」

P「それからことこと煮込む音と一緒に、可愛らしい鼻歌なんかも聞こえてきちゃって。それをBGMにしながら暮れ行く外を見ていると……」

P「何だかこう、穏やかな時の流れを感じて、心が豊かになっていくんですよ」

P「待ってるだけじゃなく、隣で料理を手伝ってもいいですね。ふと横を見れば、お嫁さんが鍋を混ぜたり、味見したりしているんです」

P「料理のために髪を縛っていたり、そういうラフな姿を見ていると、無性にその人のことが愛おしくなるっていうか、やっぱりとても心が豊かになるんですね」

5: 名無しさん@おーぷん 2018/09/12(水)01:05:47 ID:lg8
P「それから、晩御飯ですね。お嫁さんが俺のために作ってくれた晩御飯を、一口一口大事に食べるんです」

P「ゆっくり、ゆっくり、すぐに終わってしまわないように。でも、料理が温かい内に」

P「その間。お嫁さんと他愛のない話。本当、他愛のない、気まぐれのような会話をするんです」

P「ふとしたことで二人でクスクス笑って。そういう瞬間のためにたっぷり時間をかけているって考えると」

P「ああ、一週間頑張った甲斐があったな。って、心地よい充足感に包まれるんですよ」

6: 名無しさん@おーぷん 2018/09/12(水)01:06:04 ID:lg8
P「晩御飯が終わったら、次はお風呂ですね。二人で入ります」

P「お嫁さんは、服を脱ぐときに少し恥ずかしがるんですね。この少しっていうのがとても重要で、二人の関係は精神的な物なんだと思い出させてくれます」

P「それか、全く恥ずかしがらなくてもいいかもしれません。俺には裸を見せても構わないっていう考えが見えて、その信頼に心打たれます」

P「湯舟に入る時には二人同時に、はぁ……って息をついて、肩を寄せ合いながら、その温かさに感じ入ります」

P「湯舟というとてもパーソナルな場所を共有することで、まるで二人の心がお湯に溶け出して、一つに混ざり合ってるんじゃないかって感じるんです」

P「背中を流し合ったりもします。泡とタオル越しに相手の手のひら、背中の感触を感じ取って」

P「これは夢じゃないんだなぁとか考えながら、その幸せを噛み締めます」

P「お風呂から上がったら、お嫁さんの髪を乾かしてあげます。お嫁さんは完全に俺に頭を委ねてくるんです」

P「心を許されている感じがして、とても愛おしくなります」

P「くすぐったがられるのもいいですね。お風呂上がりの上気した頬が跳ねて、とても可愛らしいと思います」

7: 名無しさん@おーぷん 2018/09/12(水)01:06:25 ID:lg8
P「その後は、二人でパジャマ姿になってソファに座るんですけど、この時のパジャマはなんていうか、ゆったりした、気合が入ってない方がいいです」

P「何度も言いますけれど、ラフ、パーソナル。がキーワードです。他の人には見せない姿、他の人には許さないこと」

P「それを俺だけには見せるしさせる。その特別扱いに、その人の中における俺の居場所、みたいなものを見出して、安心に似た幸福に浸れるんですね」

P「そして二人でソファに腰掛けて、お酒を飲みます。思いっ切りって感じじゃないですね。お互いのブレーキがほんの少しだけ緩むような、ほろ酔いです」

P「するとお嫁さんは俺に甘えてくるんですね。体を預けて、俺に上目遣いして」

P「俺はそんなお嫁さんを抱きしめて、頭を撫でたり、背中を撫でたりお腹を撫でたりします」

P「手を繋いだり、軽くキスしたりもします」

P「俺が甘える側でもいい。お嫁さんの心臓の音に耳をそばだててみたり、腰にすがるように抱きついてみたり」

P「途中で好きだ。とか、愛してる。とか、何度も言い合います。お互い知っていることなんですけど、それでも何度も確かめます。それが幸せなんです」

P「そうやって体を重ねていると、その柔らかさとか、甘いシャンプーとお嫁さんの匂いが混ざった物が鼻をくすぐって、すごく安らぐんです」

P「お嫁さんも、安心しきった、安らいだ目で俺を見て、二人のそれが相乗していくんですね」

P「動きたくないなって思った頃……そうですね、零時を回らない内に、二人でベッドに向かいます」

楓「その時には、抱っこしてもらってもいいですか?」

P「あー。いいですね。それ採用です。俺はお嫁さんを抱っこしてベッドに向かいます」

P「そして二人でベッドに入って、お互いの温もりがじんわりと体を満たしていくのを感じながら、健やかな眠りに着きます……」

8: 名無しさん@おーぷん 2018/09/12(水)01:07:16 ID:lg8
P「……っていうのが、その、俺の考える『ゆったり』なんですけど……」

楓「はい♪とっても素敵でした♪私もぜひ、『ゆったり』したいです♪」

P「そ、そうですか。では、どうぞいい相手を見つけてくださいね……」

楓「は?」

P「え?」

楓「プロデューサーさん、私とゆったりしたいって言ってましたよね?」

P「え?言ってないですよ。楓さんの聞き間違いじゃないですか?」

楓「……じゃあ、他にゆったりしたい相手が居るってことですか?」

P「え、ええそうですとも。楓さんとゆったりするつもりなんてこれっぽっちもありませんよ」

楓「えいっ」ムギュッ

P「!?」

楓「こうすると、プロデューサーさんも幸せなんですよね♪」

P「参りました。楓さん。今日から同棲しませんか(幸福な降伏)」

楓「ふふっ。もう他の人とゆったりしたいなんて、ゆったりしちゃダメですよ♪」



  -終わり-